JPH07224286A - オキシ炭化モリブデンをベースとする触媒を使用する少なくとも7個の炭素原子を含む直鎖炭化水素の異性化法 - Google Patents

オキシ炭化モリブデンをベースとする触媒を使用する少なくとも7個の炭素原子を含む直鎖炭化水素の異性化法

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JPH07224286A JP6309866A JP30986694A JPH07224286A JP H07224286 A JPH07224286 A JP H07224286A JP 6309866 A JP6309866 A JP 6309866A JP 30986694 A JP30986694 A JP 30986694A JP H07224286 A JPH07224286 A JP H07224286A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】オクタン価の高い分岐鎖炭化水素を得るため
の、6個より多い炭素原子を有する直鎖脂肪族炭化水素
の異性化法を提供する。 【構成】該方法は、水素で希釈した炭化水素を、炭化モ
リブデンを酸化するか、酸化モリブデンMoO3 を炭化
水素によって還元することにより得られるオキシ炭化モ
リブデンをベースとする触媒に通すことから成る。 【効果】本発明は、従来の触媒と比較すると、変換率に
関係無く高い選択率で分岐鎖異性体が得られ、n−ヘプ
タンおよびn−オクタン石油分解物の価格が安定する点
で有利である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直鎖炭化水素をオクタ
ン価のより高い分岐鎖炭化水素に異性化するための触媒
に関する。
【0002】
【従来の技術】これらの異性化反応は、工業的にかなり
重要である。実際、内燃機関は、オクタン価の高い燃料
を必要とする。この高オクタン価は、通常は石油にテト
ラエチル鉛を添加することにより得られる。鉛汚染を少
なくするには、テトラエチル鉛を、芳香族化合物(これ
も環境上有害である。)または第三エーテルのいずれか
のオクタン価の高い他の物質で置き換えることもでき
る。これらの物質は鉛非含有ガソリンを作り出す。
【0003】説明のために、イソオクタン(2−ジメチ
ル−3−メチルペンタン)のオクタン価を100とし、
n−ヘプタンのオクタン価を0とする。C5 〜C9 石油
留分のオクタン価は70であり、ガスリフォーミング後
は約91であり、テトラエチル鉛の添加後は94であ
る。純粋なトルエンのオクタン価は97である。
【0004】燃料中にテトラエチル鉛および芳香族化合
物を存在させないようにするために、オクタン価がその
対応する直鎖異性体よりも高い分岐鎖異性体を直鎖脂肪
族炭化水素から得ることができる異性化法を見出すこと
に大いに関心がもたれている。
【0005】この種の異性化反応は当業者には周知であ
り、水素で希釈された異性化すべき炭化水素を350℃
付近の温度で適する触媒に通すことにより行われる。反
応器の出口で、分岐度の異なる種々の異性体、すなわち
原料の炭化水素より炭素原子数が少ないクラッキング生
成物、および環式物質から成る混合物が採取される。反
応効率は、分岐鎖炭化水素に変換される出発炭化水素分
子の割合によって評価することができる。ここでクラッ
キング生成物または環式物質は望ましくないものとみな
される。
【0006】通常使用される触媒は、二機能性のもの、
すなわち、貴金属、白金−レニウムまたは白金−イリジ
ウムにより付与される脱水素−水素添加の機能性および
支持体(通常は、塩素をドーピングしたγ−アルミニウ
ム)により付与される異性化の酸機能性(isomer
ising acid function)を有するも
のである。その後、ゼオライト支持体を有する白金から
成る他の触媒が現れた。より最近になって、新しい種類
の触媒が見出された。この触媒は、重金属炭化物をベー
スとする触媒であるため、化学的種類が全体として異な
るものである。これらの触媒およびその製造法は、下記
の特許出願に記載されている。
【0007】EP−A−0396475(PECHINEY ELE
CTROMETALLURGIE )「比表面積の大きい重金属炭化物の
製造法」は、重金属の気体化合物を、比表面積が少なく
とも200m2 /gの反応性炭素と900〜1400℃
の温度で反応させることを特徴とする、比表面積の大き
い重金属炭化物の製造法およびこうして得られる炭化物
を記載している。
【0008】この出願明細書の実施例では、この新規種
類の触媒、特にタングステン炭化物およびモリブデン炭
化物をベースとする触媒のメチルシクロペンタンおよび
n−ヘキサンの異性化に対する活性を従来の触媒である
Al23 +0.25%白金と比較している。
【0009】EP−A−0440569(PECHINEY ELE
CTROMETALLURGIE )「耐火性炭化物をベースとする多孔
性固体を有機化合物および金属またはメタロイド化合物
によって製造する方法」は、もっぱら有機の、重合性お
よび/または共重合可能な化合物であり、炭素質の固体
骨格を付与しうる炭化可能な化合物を金属もしくはメタ
ロイド粉末または炭素によって還元可能なその化合物の
一つと混合し、その混合物を成形し、その有機化合物を
架橋または硬化して、500〜1000℃で炭化すべき
有機化合物のための熱処理にかけ、次いで、炭化のため
の熱処理を施すことを特徴とする、条件に合う形状およ
び多孔性を有する、比表面積の大きい炭化物から成る多
孔性固体を得る方法を記載している。
【0010】EP−A−0474570(GIE PECHINEY
RECHERCHE)「比表面積の大きい重金属炭化物の表面か
らの触媒反応のための活性化法」は、化学反応または石
油化学反応で触媒として使用するために、比表面積の大
きい重金属炭化物を活性化する方法を記載している。該
方法は、該炭化物を、酸化気体流中、250〜450℃
の温度で少なくとも3時間維持した後、酸化流は存在さ
せたまま、室温に冷却することにより行われる酸化処理
にかけることから成る。実施例1では、記載した方法に
従って活性化される炭化モリブデンをベースとする触媒
と、Ptをベースとする従来の触媒とを、n−ヘキサン
の異性化に関して比較して示している。
【0011】EP−A−0511919(PECHINEY ELE
CTROMETALLURGIE )「特に排気の後燃焼用の触媒系およ
びその製造法」は、触媒的に活性な物質が堆積した支持
体から成る触媒系を記載している。その支持体は、必要
な操作条件に充分な機械的または物理的特性を有する
が、比表面積は中程度である。触媒的に活性な物質であ
る金属炭化物は、有機化合物の溶液中の還元可能な金属
化合物の懸濁物中で支持体を被覆し、該化合物を炭化
し、金属化合物を還元して金属を浸炭することにより得
られる。こうして得られた炭化物の比表面積は大きい。
【0012】好ましくは、支持体は、ケイ素、炭素およ
び有機樹脂を含むペーストの炭化により合成される炭化
ケイ素によって構成される。実施例では、触媒的に活性
な炭化物が、炭化モリブデン、炭化鉄、炭化タングステ
ンまたは炭化バナジウムである。
【0013】EP−A−0534867(GIE PECHINEY
RECHERCHE)「金属酸化物の反応ガスによる還元および
部分浸炭による触媒の製造法」は、遷移金属、希土類金
属またはアクチニド(例えば、モリブデン)のうちの1
個の酸化物から成り、表面に炭化物およびオキシ炭化物
を含む、化学および石油化学反応用の触媒を記載してい
る。
【0014】その製造法は、その反応温度で触媒による
化学変換を受ける炭素質物質を含む気体反応混合物をそ
の酸化物に通すことから成る。混合物に存在する炭素質
物質は、酸化物表面の浸炭を徐々に引き起こし、また、
触媒効率の増大も徐々に引き起こす。
【0015】その方法は、特に炭化水素の異性化に使用
され、その場合、酸化モリブデンMoO3 が好ましい触
媒である。実施例には、水素で希釈されたn−ヘキサン
の異性化が記載されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】出願人が直面している
問題を充分理解するために、異性化反応に特徴的な数多
くのパラメータを定義する。これらのパラメータは以下
の通りである。
【0017】変換率C(%):触媒に通した分子数に対
する異性化またはクラッキングにより変換された炭化水
素分子数の割合 全選択率Stot (%):異性化またはクラッキングによ
り変換された全分子数に対する異性化された炭化水素分
子数の割合 非環式物質の選択率Sacy (%):異性化またはクラッ
キングにより変換された全分子数に対する非環式物質に
異性化された炭化水素分子数の割合 従来の白金を有する公知触媒は、異性化すべき分子が6
個の炭素原子を含む場合(n−ヘキサン)は、より高い
変換率および選択率を得ることができた。しかし、炭化
水素がn−ヘプタンから始まる6個より多い炭素原子を
含む場合は、変化率は増加するが、選択率はかなり減少
した(「ゼオライト触媒によるC4〜C7パラフィンの
異性化」 M. Belloum et al., Revue de l'Institut F
rancaisdu Petrole - 1991 vol. 41 p. 89-107 )。
【0018】この現象は、図6でも示される。ここで
は、x軸に定常状態での変換率を示し、y軸に異性化さ
れた物質の対応する選択率を示す。
【0019】図6は若干の説明が必要である。まず、示
した変換率および選択率は、2、3時間の操作の後に触
媒が定常状態に達し、値が安定したときに測定したもの
である。また、変換率は反応条件、すなわち触媒の量、
気体流量、炭化水素−水素反応混合物における炭化水素
の濃度、温度、圧力に依存し、同じことが選択率に関し
ても当てはまる。
【0020】しかし、選択率および変換率の間には極め
て負の関係が見られる。この関係は、簡単には、変換さ
れる分子の数が多い(または、変換率の増加が大きい)
ほど、所望の分岐鎖物質の割合の減少が大きいことを意
味する。この減少は、分岐鎖炭化水素源としてC6 より
大きい炭化水素を使用する場合は、明らかに重大な障害
である。また、そのような炭素含量の高い分子の場合
は、クラッキングにより遊離炭素が生成し、この遊離炭
素が触媒の活性表面を塞いで徐々に触媒効果をなくして
しまう。
【0021】現在、C7〜C8留分の炭化水素は、触媒に
よるガスリフォーミングにより変換されて、オクタン価
を上げるための石油添加物として使用される芳香族化合
物を生成する。しかし、新しい法律は、上述したよう
に、石油中の芳香族化合物の割合を劇的に下げることを
課している。
【0022】すなわち、以前は芳香族化合物を添加する
ことが一つの解決法であったにもかかわらず、現在それ
はもはや不可能であり、長鎖炭化水素から異性化物質を
得るための満足のいく方法を見い出さなければならな
い。この種の方法は、現在の触媒による方法では存在し
ていない。現在の方法では、分岐鎖異性体の選択率が不
充分であるか、変換収率(変換率と選択率との積)も経
済的な工業的方法にするには不充分である。
【0023】従って、C6 より大きい炭化水素を異性化
することができて、変換率およびモノ−または多分岐鎖
脂肪族異性体の選択率が高く、芳香族化合物およびクラ
ッキングによる炭素が最少となる他の種類の触媒を見出
すことは価値がある。
【0024】
【発明を解決するための手段】本発明者らは、少なくと
も7個の炭素原子を含む飽和炭化水素、特にn−ヘプタ
ンの異性化のために上記方法の一つに従って製造した、
炭化モリブデンおよびオキシ炭化モリブデンをベースと
する触媒がこの注目すべき選択特性を有することを見い
出した。
【0025】本発明は、炭化モリブデンおよびオキシ炭
化モリブデンをベースとする触媒を使用して、少なくと
も7個の(すなわち、6個より多い)炭素原子を有する
直鎖炭化水素の異性化法に関する。
【0026】本発明の目的である方法は、ある特定の触
媒と特定の操作条件下にある反応混合物との組み合わせ
を特徴とする。
【0027】使用する触媒はモリブデン化合物を含み、
少なくともその活性表面は、処理すべき気体混合物と接
触しており、一種以上のオキシ炭化物に部分的に酸化さ
れた炭化モリブデンから成る。この表面相のオキシ炭化
物は、X線回折、プログラム式(programme
d)温度降下、X線照射による光電子分光法、電子走査
顕微鏡法、電子透過顕微鏡法およびX線エネルギーの分
散による分析などの種々の物理化学的方法により確認し
た。
【0028】この表面のオキシ炭化物は、いくつかの方
法により得ることができる。
【0029】a)炭化モリブデンMo2 Cからの製造 まず第一に、下記の方法により、比表面積の大きい炭化
モリブデンを作ることができる。
【0030】−EP−A−0396475の開示に従っ
て、揮発性のモリブデン化合物MoO3 を比表面積の大
きい炭素上で反応させる。全部の炭素をMo2 Cに変換
する必要はなく、表面層のMo2 C、および炭素の核ま
たは好ましくは異なる炭化物(例えば、支持体として作
用するSiC)の核を有するもので充分である。
【0031】−または、EP−A−0440569の開
示に従って、有機樹脂、モリブデン粉末または還元可能
なモリブデン化合物の混合物から成るペーストを炭化
し、炭化された混合物を、モリブデン化合物を還元し、
得られるモリブデンを炭化するのに充分な温度に加熱す
る。先の方法の場合と同様に、支持体(例えば炭化ケイ
素から成る支持体)を炭化可能な有機液体中のMoまた
は還元可能なMo化合物の懸濁物に浸すことにより、支
持体上に炭化モリブデンの活性層を得ることができる。
次いで、EP−A−0511919の開示に従って、支
持体に浸み込んだ懸濁物を炭化し、Mo化合物を還元し
て、得られたモリブデンを加熱により炭化する。
【0032】いずれかの方法を使用して製造したこの炭
化モリブデンは、次いで、触媒活性に関与するオキシ炭
化物が表面に生じるように活性化しなければならない。
この活性化は、EP−A−0474570の開示に従っ
て、炭化物を、250〜450℃の温度で酸化ガス流に
よる酸化処理にかけることにより行われる。
【0033】この活性化処理の後、n−ヘキサンおよび
水素の混合物、または水素および炭素原子が6個より多
い炭化水素の混合物から成る反応混合物自体を、250
〜450℃の温度、好ましくは350℃付近の温度で、
活性触媒に通すことから成る平衡処理にかけなればなら
ない。
【0034】b)モリブデン金属または酸化モリブデン
MoO3 からの製造 モリブデン金属または酸化モリブデンMoO3 を出発物
質とすることもできる。モリブデン金属Moを出発物質
として使用する場合は、第一段階で、その粉末またはモ
リブデン顆粒の表面を酸化物MoO3 に酸化する。Mo
3 層で被覆したMo金属または純粋なMoO3 を出発
物質とする場合、EP−A−0534867の開示に従
って、MoO3 の表面にオキシ炭化物相を作ることがで
きる。そのためには、n−ヘキサンおよび水素の混合
物、または水素および炭素原子が6個より多い炭化水素
の混合物から成る反応混合物自体を、250〜450℃
の温度で、表面のMoO3 に通せば充分である。もちろ
ん、酸化ガスを使用する活性化処理は、最初に炭化物で
はなく酸化物を使用しているので、不要である。
【0035】上記で挙げた触媒の他に、特に述べておき
たい触媒は、(i)酸化モリブデンMoO3 とわずかに
相互作用する物質である支持体および(ii)酸化モリブ
デンMoO3 の表面または活性層から成る触媒である。
この場合のMoO3 とわずかに相互作用する支持体は、
好ましくは、TiO2 、SiO2 、ZrO2 であり、最
も好ましくは、炭化ケイ素SiCである。
【0036】これらの触媒は次の方法で製造する。多孔
性支持体に、モリブデン金属の測定含量が支持体の5〜
16重量%であるような量の七モリブデン酸アンモニウ
ムの水溶液を含浸させる。水溶液は、支持体上に1滴ず
つ注入する。100〜150℃で8〜20時間脱水した
後、触媒を約400〜600℃の温度の空気中でか焼し
てモリブデン酸塩をか焼し、MoO3 を得る。
【0037】上記方法の一つによって得られるこれらの
触媒を添加する反応混合物は、本発明の基本的要件であ
る。実際、貴金属をベースとする触媒を使用すると、炭
素原子が6個より多い炭化水素、特にn−ヘプタンの異
性化は、変換率が増加すると選択率がかなり減少し、酸
化モリブデンをベースとする触媒ではクラッキングによ
り炭素の付着が生じるが、本発明では、分岐鎖脂肪族炭
化水素の割合が高く、環式および炭素化合物の割合は小
さく、高い選択率は変換率に無関係で本質的に一定であ
る。
【0038】本発明の反応混合物は、水素で希釈した、
少なくとも7個の炭素原子を有する1種以上の直鎖炭化
水素を含む。また、炭素原子が7個より少ない直鎖炭化
水素を含んでいてもよい。
【0039】異性化反応の好ましい操作条件は次の通り
である: −温度が250〜450℃ −水素中の炭化水素の濃度(体積%)が1〜70% −反応混合物の全圧が100〜2000kPa Moオキシ炭化物をベースとする触媒のPt−アルミニ
ウムまたはPt−ゼオライト触媒に対するこの優位性
は、触媒作用の違いから説明される。
【0040】上記で説明したように、通常使用される触
媒は二機能性である。すなわち、脱水素−水素添加機能
は、貴金属である白金−レニウムまたは白金−イリジウ
ムによって付与され、異性化酸機能は、通常、塩素をド
ーピングしたγ−アルミニウムまたは酸ゼオライトであ
る支持体によって付与される。従って、触媒活性を担う
のは貴金属だけでなく、アルミニウムまたはゼオライト
支持体もそうである。反応は、次のように説明すること
ができる。まず、炭化水素分子が白金による触媒作用を
受けて脱水素され、第二に、アルミニウムまたはゼオラ
イトの酸機能による触媒作用を受けて脱水素された分子
が異性化され、第三に、得られた異性体が再び水素添加
されて、出発物質の異性体が生成する。
【0041】オキシ炭化モリブデンをベースとする触媒
の場合、提案される作用はかなり異なる。「活性Mo2
C上での2−および3−メチルペンタン、メチルシクロ
ペンタン、シクロペンタン、およびシクロヘキサンの反
応」( Cuong Pham-Huu, Marc-J. Ledoux and Jean Gui
lle 著、Journal of Catalysis, 143, 249-261 刊)の
文献にはC6留分の場合が記載されている。図1および
2に、C7留分の場合を示す。
【0042】より詳細に説明した図1は、n−ヘプタン
から2−メチルヘキサンに導く工程を示す。図2も、同
様の作用に基づく他の可能性を示し、二つの分岐したヘ
キサン異性体である2−メチルヘキサンおよび3−メチ
ルヘキサンが得られる。
【0043】第1工程(図1)は、常にn−ヘプタン
(1)を出発物質として、3個の炭素原子および1個の
モリブデン原子から成る金属環式化合物(2)を生成す
る。3個の炭素原子は、炭素1、2、3(図1および2
A)または炭素2、3、4(図2B)または炭素3、
4、5(図2C)となる。
【0044】図1の第2工程では、炭素1および2の間
の結合が切れて、2個の化合物(3)、すなわちメチレ
ンラジカルを有する金属化合物および1−2ヘキサンが
得られる。
【0045】第3工程でヘキセン分子に戻り、構造
(4)となる。
【0046】第4工程では、二重結合が開いて、再び、
化合物(2)の異性体である金属環式化合物(5)とな
る。
【0047】最後に、第5工程中に金属環式化合物が分
解されて2−メチルヘキサンとなる。
【0048】図2Bおよび2Cは、上記作用に対応する
同様の作用を示す。
【0049】なお、本発明に係る少なくとも7個の炭素
原子を含む直鎖炭化水素の異性化法は、炭化モリブデン
およびオキシ炭化モリブデンをベースとする触媒の応用
として価値があり、非常に重要であると考えられる。
【0050】実際、本発明の方法により、非環式物質が
非常に高い異性化収率で得られる。この高収率は、選択
率にあまり影響を及ぼすことなく非常に高いレベルのま
まで高い変換率(50%は容易に越えて熱力学的平衡ま
で、すなわち、得られる分子に応じて80〜95%)が
得られるような方法でその方法を行うことができるとい
う事実による。言い換えると、選択率は変換率に依存せ
ず、異性化すべき炭化水素の炭素数に無関係である。
【0051】比較のための二機能性触媒(Ptまたは貴
金属がアルミニウムまたはゼオライト支持体に付着した
もの)を使用する異性化法では、そのような結果は得ら
れない。
【0052】すなわち、二機能性触媒の作用は、全ての
炭化水素に適用できるわけではなく、特に炭素原子が6
個より多い炭化水素には適用できないが、オキシ炭化物
の存在下での異性化作用は、7個以上の炭素原子を有す
る長鎖炭化水素に対して、最大6個の炭素原子を有する
軽質炭化水素の場合と同様に働く。
【0053】従って、工業的規模では、オクタン価の高
い非環式異性体に変換するために、ナフサ分解物のより
重い画分(例えば、C8 〜C10)だけでなく、かなり重
い留分、特に、ジーゼルエンジン用燃料の組成物の成分
(C10以上)または異性化によって脱ワックスおよび粘
度の低下(油の場合)が可能である油および潤滑剤の成
分(C17以上)も処理することができる。
【0054】
【実施例】以下の実施例は、本発明方法を種々の炭化水
素に使用した例を示す。
【0055】結果は表で示すが、反応開始、すなわち異
性化すべき物質の触媒通過開始からの経過時間tの関数
として示し、パラメータの値は以下のように定義する。
【0056】変換率C(%):触媒上を通過した分子数
に対する異性化またはクラッキングにより変換されたn
−ヘプタン分子数の割合 全選択率Stot (%):異性化またはクラッキングによ
り変換された全分子数に対する異性化されたn−ヘプタ
ン分子数の割合 非環式物質の選択率Sacy (%):異性化またはクラッ
キングにより変換された全分子数に対する非環式物質に
異性化されたn−ヘプタン分子数の割合 クラッキングされた物質の選択率Scrq (%):異性化
またはクラッキングにより変換された全分子数に対する
クラッキングされたn−ヘプタン分子数の割合。
【0057】次の式:Stot +Scrq =100%が存在
する。
【0058】実施例1〜4は、Ptおよびγアルミニウ
ムをベースとする二機能性触媒(実施例1)またはPt
およびゼオライトをベースとする二機能性触媒(実施例
2)の存在下での従来技術によるn−ヘプテンの異性
化、オキシ炭化モリブデンをベースとする触媒(実施例
3)の存在下での本発明による異性化、ならびに本発明
に係る触媒および従来技術によるPt−ゼオライト触媒
の変換率の関数としての選択率曲線の比較に関する。
【0059】実施例5は、n−オクタンの場合のこれら
と同じ曲線の比較であり、実施例6および7は、炭化物
のC10およびC20への異性化に関し、実施例8は、炭化
物支持体に付着したオキシ炭化モリブデンをベースとす
る触媒の存在下でのn−ヘプタンの異性化に関する。
【0060】実施例1−従来技術による比較例 白金をベースとし、γアルミニウムを支持体とする触媒 n−ヘプタンに関する触媒反応により得られる化学種は
以下の通りである: 1)異性化物質 非環式物質 DMP=2,2−ジメチルペンタン+2,3−ジメチル
ペンタン+2,4−ジメチルペンタン M2H,M3H=2−メチルおよび3−メチルヘキサン E3P=3−エチルペンタン 多分岐=種々の多分岐ヘプタン 環式物質 MeCyH=メチルシクロヘキサン EcyP=エチルシクロペンタン トルエン Cyc=各種C5環式化合物。
【0061】2)クラッキング物質 C6+C1 =1モルのヘキサン+1モルのメタン C5+C2 =1モルのペンタン+1モルのエタン C4+C3 =1モルのブタン+1モルのプロパン 2C3+C1=2モルのプロパン+1モルのメタン 3C2+C1=3モルのエタン+1モルのメタン 7C1 =7モルのメタン。
【0062】触媒は、下記特性を有するγアルミニウム
から製造する: −孔の体積:0.62cm3 /g −粒子の大きさ:0.250〜0.425μm −比表面積:217m2 /g。
【0063】このアルミニウムにH2PtCl6・xH2
Oの溶液を浸み込ませる。浸み込ませた後、触媒を室温
で8時間風乾し、400℃で2時間か焼する。400℃
の水素流で2時間、クロロ白金酸の還元を行う。こうし
て得られる触媒は、1.3重量%の白金を含む。次い
で、温度を350℃に下げて、水素を、全圧が1013
hPa=1atmでn−ヘプタンの分圧が16.15h
Paであるn−ヘプタンおよび水素の混合物で置き換え
る。
【0064】この実施例では、気体混合物の流速が40
cm3 /分であり、触媒の質量が0.0245gであ
る。
【0065】変換率および選択率を下記表1に示す。
【0066】
【表1】 これらの結果から、以下のことが判明した。
【0067】触媒の変換率は、反応の最初の8時間に6
5%から34%へとかなり減少し、その後ゆっくり減少
する。
【0068】クラッキング分子の選択率は、最初は57
%と高いが、減少して36%付近で止まる。結果とし
て、物質の全選択率は43から64%に増加する。しか
し、得られる異性体は、環式炭化水素のメチルシクロヘ
キサン、エチルシクロペンタンおよびトルエンの割合が
高いことを特徴とする。この環式異性体の割合は、非環
式異性体の割合より速く増加する。なぜならば、全体の
選択率が約20ポイントだけ増加する場合、その一部で
ある非環式異性体のみの選択率は、25%という低い値
に止まるよう、10ポイントだけ増加するからである。
【0069】結果を図3および4に示す。
【0070】図3は、変換率の変化を時間の関数として
示し、図4は、クラッキング物質、環式物質および非環
式物質の選択率の変化を時間の関数として示す。
【0071】実施例2 従来技術による、ゼオライトを支持体とし、白金をベー
スとする触媒の存在下でのn−ヘプタンの異性化 触媒は、β−ゼオライトの支持体上に0.8%のPtを
含む。
【0072】種々の温度および圧力における変換率は下
記表の通りである。
【0073】
【表2】 また、図5は、C7に関する一次反応に基づいて、単位
時間および使用する触媒の単位重量当たりの変換率から
得た異性化速度を時間の関数として示す。この速度は、
変換率に比例し、本実施例では低い変換率に対応し、常
に20%未満である。
【0074】図6は、選択率を変換率の関数として示し
たものである。
【0075】本実施例から、高変換率と高選択率、すな
わち高変換収率(これら二つの値の積)を同時に有する
ことは不可能であることがわかる。
【0076】従って、この種の触媒を工業的に使用して
少なくとも7個の炭素原子を有する直鎖炭化水素を異性
化することはできない。
【0077】実施例3 MoO 3から製造したオキシ炭化モリブデン上でのn−
ヘプタンの異性化系の全圧の影響 反応器は実施例1と同様のものを使用し、テストは、3
つの異なる全圧で行う: 3バール=300kPa(テスト5) 6バール=600kPa(テスト6) 20バール=2000kPa(テスト7)。
【0078】他の操作条件は、以下の通りである。
【0079】
【表3】 得られた結果を図7および8に示す。図7は、変換率
(反応した、すなわち異性化またはクラッキングしたヘ
プタン分子の割合)を時間の関数として示し、図8は、
選択率(反応した分子に対する異性化した分子の割合)
を示す。
【0080】なお、変換率は、テスト5では、20時間
後に約41%で一定になり、テスト6では、25時間後
に約70%で、テスト7では、20時間後に約85%で
一定になる。
【0081】一定状態での選択率は、テスト5では62
%であり、テスト6では75%、テスト7では78%で
ある。
【0082】下記表で実施例1との比較を行うと、一層
明らかである。
【0083】
【表4】 実施例4 結果の統合 図9は、異性化反応の種々のパラメータである温度、圧
力、混合物中のn−ヘプタン濃度、流速を変化させた種
々のテスト中に得られる平衡状態での変換率および選択
率の値を示す。変換率をx軸にプロットし、選択率をy
軸にプロットする。多少のばらつきはあるが、変換率が
60%未満である点はほとんどなく、変換率が75%に
近い場合の選択率は90%付近であることがわかる。さ
らに、プロット群の主軸はx軸に平行であり、これは、
選択率が変換率に依存しないことを意味する。
【0084】この図は、図6(実施例2)と比較すると
有益である。後者は、Pt−ゼオライトの存在下でのn
−ヘプタンの異性化に関するが、選択率−変換率の関係
は明らかに負であり、変換率が75%の場合の選択率は
約40%を越えていない。
【0085】実施例5 変換率の関数としての選択率曲線を、n−オクタンの異
性化に関してプロットする(図10)。使用した触媒
は、従来のPt−ゼオライト(実施例4と同じ)および
オキシ炭化モリブデンである。後者は、二つの方法で得
られる。すなわち、上述したように、比表面積が140
2 /gであるオキシ炭化物となるようにMoO3 から
製造するか、または、比表面積が大きい反応性炭素上で
気体のMoO3 を反応させる(上掲のEP 03964
75に記載)ことにより得られる比表面積の大きい(1
25m2/g)Mo2Cから製造し、炭化物は次いで酸素
中で処理される(空気中、350℃、14時間)。
【0086】触媒反応は、加圧下で行った。図10にお
いて、MoO3およびMo2Cは、対応するオキシ炭化物
を表す。
【0087】ここでも、変換率が非常に高い場合、本質
的に非環式である(実際、環式物質は約2%を越えな
い。)選択率は、オキシ炭化モリブデンの存在下での反
応に対してはほとんど変化がないことがわかるが、従来
の触媒の場合は当てはまらない。
【0088】このことは、変換収率が高いことが明らか
であるため、工業的に極めて重要である。一方、Pt−
ゼオライト触媒の場合は、40%以下の変換率で満足し
なければならない。
【0089】実施例6 本実施例は、C10およびC20の炭化水素の異性化に関す
る。
【0090】異性化は、前記実施例と同様にMoO3
ら得たオキシ炭化物の存在下で行い、圧力は7バールと
した。
【0091】結果を、変換率および対応する選択率に関
して下記表2に示す。
【0092】
【表5】 高い変換率および高い選択率の両方が得られることがわ
かる。また、得られる異性体の半分以上が多分岐、すな
わち2個以上の置換炭素原子を有する利点があり、環式
異性体の存在は非常に少ないままである。
【0093】これらの結果は、この種の長鎖炭化水素に
対してはかなり異例である。
【0094】実施例7 本実施例は、比表面積が127m2 /gと大きいSiC
支持体に堆積したオキシ炭化物をベースとする触媒の存
在下でのn−ヘプタンの異性化に関する。
【0095】支持体は、フランス特許2621904の
方法に従って、987m2 /gのBET比表面積を有す
る粒状の反応性炭素から得た。
【0096】比表面積の大きいオキシ炭化モリブデンを
ベースとする触媒を得るために、支持体に七モリブデン
酸アンモニウムを含浸させて、550℃で2時間か焼し
た後、350℃、20バール下、n−ヘプタンを含む反
応気体で直接処理した。H2とn−ヘプタンとの体積比
は40とした。
【0097】異性化処理は、同じ条件下で続けた。オキ
シ炭化モリブデンとSiC支持体との重量比は15%と
した。
【0098】前記実施例と同様に、高い変換率(83
%)とともに選択率(92%)に対しても高い値が得ら
れ、経時的にも一定であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】n−ヘプタンとともに2−メチルヘキサンが得
られるオキシ炭化モリブデンをベースとする触媒の作用
を示す図である。
【図2】2種類の分岐ヘキサン異性体である2−メチル
ヘキサンおよび3−メチルヘキサンが得られる図1と同
様の作用を示す図である。
【図3】従来の触媒である白金/アルミニウムに対する
変換率(反応した、すなわち異性化またはクラッキング
したヘプタン分子の割合)を時間の関数として示す図で
ある。
【図4】クラッキング物質、環式物質および非環式物質
の選択率を示す図である。
【図5】白金/ゼオライトをベースとする、異性化を促
進する従来の触媒の変換速度(C7に関する一次反応に
基づいて計算した、単位時間および使用触媒の単位重量
当たりの反応したn−ヘプタン分子の割合)を時間の関
数として示す図である。
【図6】従来の触媒であるPt−ゼオライトに関して、
異性化反応のパラメータである温度、圧力、混合物中の
n−ヘプタンの濃度、流速を変えて行った各種テスト中
に得られた、平衡状態での変換率の関数としての選択率
の値を示す図である。
【図7】時間の関数としての変換率(反応した、すなわ
ち異性化またはクラッキングしたヘプタン分子の割合)
を示す図である。
【図8】本発明に係る触媒に関して、種々の全圧下での
選択率(反応した分子に対する異性化した分子の割合)
を示す図である。
【図9】本発明に係る触媒に関して、異性化反応のパラ
メータである温度、圧力、混合物中のn−ヘプタンの濃
度、流速を変えて行った各種テスト中に得られた、平衡
状態での変換率および選択率の値を示す図である。
【図10】本発明に係るオキシ炭化モリブデンをベース
とする触媒の存在下、または従来のPt−ゼオライト触
媒の存在下で行ったn−オクタンの異性化における、変
換率の関数としての選択率を示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 ジヤン−ルイ・ギル フランス国、67000・ストラスブール、ア ブニユ・デ・ボージユ・17 (72)発明者 クオン・パン・ユー フランス国、67700・サベルヌ、リユ・ デ・フレール、4 (72)発明者 エド・ブレカン ノルウエー国、7079・フラタサン、ネド ル・フラタスベ・63 (72)発明者 エリツク・ペシラ フランス国、77210・アボン、リユ・カト リーヌ・マンスフイエル、レジダンス・ド ユ・プリユーレ、3

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異性化すべき炭化水素および水素を含む
    反応混合物をモリブデン化合物を含む触媒に通すことか
    ら成る少なくとも7個の炭素原子を含む直鎖炭化水素の
    異性化法であって、該触媒の少なくとも表面は、1種以
    上のオキシ炭化物の形に部分的に酸化された炭化モリブ
    デンから成ることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 反応混合物を触媒に通す際の温度が25
    0〜450℃であり、水素中の炭化水素の濃度が1〜7
    0体積%であり、反応混合物の全圧が100〜2000
    kPaであることを特徴とする請求項1に記載の異性化
    法。
  3. 【請求項3】 触媒の製造を、モリブデンの揮発性化合
    物MoO3を比表面積の大きい炭素上で反応させた後、
    生成した炭化モリブデンを酸化気体流中、250〜45
    0℃の温度で酸化して活性化することにより行うことを
    特徴とする請求項1および2のいずれか一項に記載の炭
    化水素の異性化法。
  4. 【請求項4】 触媒の製造を、有機樹脂、モリブデン粉
    末または還元可能なモリブデン化合物の混合物からなる
    ペーストを炭化し、次いで、その炭化化合物を、モリブ
    デン化合物の還元および得られるモリブデンの炭化に充
    分な温度に加熱し、次いで、生成した炭化モリブデンを
    酸化気体流中、250〜450℃の温度で酸化して活性
    化することにより行うことを特徴とする請求項1および
    2のいずれか一項に記載の炭化水素の異性化法。
  5. 【請求項5】 Moまたは還元可能なMo化合物の炭化
    可能な有機液体中の懸濁物に鉱物支持体を浸し、懸濁物
    の浸み込んだ支持体を炭化し、Mo化合物を還元し、得
    られたモリブデンを浸炭し、最後に、生成した炭化モリ
    ブデンを酸化気体流中、250〜450℃の温度で酸化
    して活性化することにより触媒を得ることを特徴とする
    請求項1および2のいずれか一項記載の炭化水素の異性
    化法。
  6. 【請求項6】 異性化すべき反応混合物を触媒に通す前
    に、触媒に対してn−ヘキサンおよび水素の混合物を大
    気圧下、250〜450℃の温度で活性触媒に通す処理
    を施すことを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に
    記載の炭化水素の異性化法。
  7. 【請求項7】 金属Moを表面酸化してMoO3 酸化物
    にすることにより触媒を合成し、水素および炭化水素を
    含む反応混合物を250〜450℃の温度でMoO3
    面に通すことによりMoO3 表面を部分的に炭化するこ
    とを特徴とする請求項1および2のいずれか一項に記載
    の炭化水素の異性化法。
  8. 【請求項8】 250〜450℃の温度で水素および炭
    化水素を含む反応混合物を通すことにより部分的に炭化
    されたMoO3から触媒を得ることを特徴とする請求項
    1および2のいずれか一項に記載の炭化水素の異性化
    法。
  9. 【請求項9】 反応混合物を酸化モリブデンMoO3
    通す前に、n−ヘキサンおよび水素の混合物を250〜
    450℃の温度で通して該酸化物を部分的に炭化するこ
    とを特徴とする請求項7および8のいずれか一項に記載
    の炭化水素の異性化法。
  10. 【請求項10】 酸化モリブデンMoO3 とわずかに相
    互作用する多孔性支持体物質を酸化モリブデンMoO3
    の層で被覆し、次いで、炭化水素および水素の混合物を
    250〜450℃の温度で通すことにより部分的に炭化
    することにより触媒を得ることを特徴とする請求項1お
    よび2のいずれか一項に記載の炭化水素の異性化法。
  11. 【請求項11】 酸化モリブデンとわずかに相互作用す
    る支持体がTiO2 、SiO2 およびZrO2 の酸化物
    群に属することを特徴とする請求項10に記載の炭化水
    素の異性化法。
  12. 【請求項12】 酸化モリブデンとわずかに相互作用す
    る支持体が炭化ケイ素SiCであることを特徴とする請
    求項10に記載の炭化水素の異性化法。
  13. 【請求項13】 金属モリブデンの測定含量が支持体の
    5〜16重量%となるような量の七モリブデン酸アンモ
    ニウム水溶液を多孔性支持体に含浸させることにより該
    支持体をMoO3 の層で被覆し、100〜150℃の温
    度で8〜20時間脱水し、400〜600℃の温度の空
    気中でか焼して該モリブデン酸塩をMoO3 に変換する
    ことを特徴とする請求項10〜12のいずれか一項に記
    載の炭化水素の異性化法。
  14. 【請求項14】 炭化水素および水素の混合物が、6個
    より多い炭素原子を有する炭化水素および水素を含む反
    応混合物であることを特徴とする請求項10〜13のい
    ずれか一項に記載の炭化水素の異性化法。
  15. 【請求項15】 炭化水素および水素の混合物が、最初
    にn−ヘキサンおよび水素の混合物であり、次に少なく
    とも7個の炭素原子を有する炭化水素および水素を含む
    反応混合物であることを特徴とする請求項10〜13の
    いずれか一項に記載の炭化水素の異性化法。
  16. 【請求項16】 反応混合物の少なくとも7個の炭素原
    子を有する炭化水素がn−ヘプタンであることを特徴と
    する請求項1〜15のいずれか一項に記載の炭化水素の
    異性化法。
  17. 【請求項17】 反応混合物が8〜10個の炭素原子を
    有する炭化水素を含むことを特徴とする請求項1〜15
    のいずれか一項に記載の炭化水素の異性化法。
JP6309866A 1993-11-18 1994-11-18 オキシ炭化モリブデンをベースとする触媒を使用する少なくとも7個の炭素原子を含む直鎖炭化水素の異性化法 Expired - Fee Related JPH0830194B2 (ja)

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