JPH0722419Y2 - 接続金具付構造用集成梁 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、建築において構造用集成材を用いた時金具を
設けて接続を容易にした接続金具付構造用集成梁に関す
るものである。

（従来の技術） 構造用集成材の接続には、第３図及び第４図に示す如く
集成材の上下面をプレトにて狭みボルト締めにて行うフ
ランジプレートタイプト、第５図及び第６図に示す如く
集成材の上下面をプレートにて狭みラグスクリューで固
定するフランジプレート・ラグスクリュータイプと、第
７図及び第８図に示す如く集成材の側面数箇所をプレー
トにて狭みボルト締めするウエッブプレートタイプ等で
行われているのが現状である。

（考案が解決しようとする問題点） このような方法で接続するが、いずれの場合もその作業
は現場において行っているため、梁が大きければ大きい
程接続作業に手間が掛かり多くの労力を必要とし人手不
足の折不経済でコスト高となる等、施工上非常に不都合
を感じていた。

（問題点を解決するための手段） 本考案はこのような不都合を解消し、現場での接続作業
が簡単容易に行うことが出来るようにしたものである。

即ち、切溝を側面に直交し両端の適二箇所に設け、切溝
開口部の端面に任意形状の凹部を設け、上面下面に複数
箇の取付穴を切溝に直交させて適深さ穿設してなる梁本
体と、切溝に挿入可能な平板からなる凸用取付板一端中
央に凸用切欠溝を適深さ設け、任意形状からなる凸用継
手板の一端に挿入穴を穿設し、他端を凸用切欠溝に挿入
固定し、前記切溝に当該凸用取付板を挿入固定時に挿入
穴中心と梁本体端面が一致する位置に取付穴に対応させ
て凸用取付板に係止穴を穿設した凸形接続金具と、切溝
に挿入可能な平板からなる凹用取付板一端中央に適間隔
の二箇所に凹用切欠溝を適深さ設け、前記凹用継手板他
端を凹用切欠溝に挿入固定し、切溝に当該凹用取付板を
挿入固定時に挿入穴中心と梁本体端面が一致する位置に
取付穴に対応させて凹用取付板に係止穴を穿設した凹形
接続金具と、高力ボルトとナットからなり挿入穴に挿入
して凸形接続金具と凹形接続金具の締結を可能とした締
付具と、取付穴と係止穴に嵌入或は螺合して凸形接続金
具及び凹形接続金具を梁本体に固定するテーパーピン或
はラグスクリュー等の取付具との組合わせとしたもので
ある。

（作用） 梁本体の一方に凸形接続金具を他方に凹形接続金具を設
け、取付具を取付穴と係止穴を通して固定し、挿入穴中
心と梁本体端面が一致するよう再度修正して一体物とし
ておく。

そして現場にて梁を設ける時、他の梁本体の凸形接続金
具と凹形接続金具を互いに向かい合わせとしてから、継
手板の挿入穴に締付具を挿入して締結し、必要箇所に締
結の前後に接着剤を注入しておき連結接続作業が終わ
る。

（実施例） 以下本考案の一実施例を図面について説明する。

図中１は梁本体であって、側面２に直交して長手方向に
切溝3a,3bを両端の適二箇所に設け、切溝3a,3bの開口部
の端面に任意形状の凹部４を設け、上面5aと下面5bに複
数箇の段頭6aを有する取付穴６を切溝3a,3bに直交させ
て適深さ穿設している。

７は凸形接続金具全体を示し、8aは切溝3aに挿入可能な
梁本体１と同巾の平板からなる凸用取付板であって、取
付穴６に対応させて係止穴9aを穿設し、一端中央に凸用
切欠溝10aを適深さ設け、楕円形等の任意形状からなる
適厚さの凸用継手板11aの一端に挿入穴12を穿設し他端
を前記凸用切欠溝10aに挿入固定している。

13は凹形接続金具全体を示し、8bは切溝３に挿入可能な
梁本体１と同巾の平板からなる凹用取付板であって、取
付穴６に対応させて係止穴9bを穿設し、一端中央に適間
隔をもたせて二箇所に適深さ凹用切欠溝10bを設け、楕
円形等の任意形状からなる適厚さの凹用継手板11bを凹
用切欠溝10bに挿入固定している。

14は挿入穴12に挿入しナットにて締結自在とした高力ボ
ルトとの組合わせからなる締結具である。

15はテーパーピン或はラグスクリュー等の取付具であっ
て、取付穴６に嵌入或は螺止にて梁本体１と凸形接続金
具７又は、凹形接続金具13の固定を可能としている。

なお、挿入穴12は凸用取付板8a及び凹用取付板8bに必ず
しも先に穿切しなくても良く、挿入穴12の中心が梁本体
１端面と一致するよう凸形接続金具７と凹形接続金具13
を梁本体１に取付ける時、工場において挿入穴12を穿設
するようにしても良い。

使用に当たっては、まず工場において梁本体１の切溝3a
に凸形接続金具７の凸用取付板8aを、切溝3bに凹形接続
金具13の凹用取付板8bを挿入し、取付穴６に取付具15を
設けて嵌合又は螺止にて凸形接続金具７と凹形接続金具
13を梁本体１両端に固定する。

この時挿入穴12中心が梁本体１の端面と一致するよう修
正して組合わせた一体物として準備しておく。

そして現場にて梁本体１を設置する時、異なる梁本体１
の凸形接続金具７と凹形接続金具13を互いに向かい合わ
せとしてから、他の凹用継手板11bに凸用継手板11を挿
入し挿入穴12を合致させて梁端面を合わせて締結具14に
て締結し連結作業が終わる。この時必要箇所に接着剤を
あらかじめ注入しておく。

（考案の効果） 上述の如く本案は、任意箇所までの準備作業が工場にお
いて出来、現場での作業分担が少なくなり連結作業が簡
単容易となりコストの軽減が出来経済的であると共に、
各部の補強用の接着剤の注入が工場で行える等多くの特
長を有し実用上非常に優れた考案である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は本考案の一部を
破断した正面図、第２図は本考案の一部を破断した平面
図、第３図、第５図、第７図は従来の実施正面図、第４
図、第６図、第８図は従来の実施側面図である。 １……梁本体 ２……側面 3a……切溝 3b……切溝 ４……凹部 5a……上面 5b……下面 ６……取付穴 6a……段頭 ７……凸形接続金具 8a……凸用取付板 8b……凹用取付板 9a……係止穴 9b……係止穴 10a……凸用切欠溝 10b……凹切欠溝 11a……凸用継手板 11b……凹用継手板 12……挿入穴 13……凹形接続金具 14……締結具 15……取付具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】切溝3a,3bを側面に直交し両端の適二箇所
   に設け、切溝3a,3b開口部の端面に任意形状の凹部４を
   設け、上面5a下面5bに複数箇の取付穴６を切溝3a,3bに
   直交させて適深さ穿設してなる梁本体１と、切溝3aに挿
   入可能な平板からなる凸用取付板8a一端中央に凸用切欠
   溝10aを設け、任意形状からなる凸用継手板11aの一端に
   挿入穴12を穿設し他端を凸用切欠溝10aに挿入固定し、
   取付穴６に対応させ凸用取付板8aの任意位置に係止穴9a
   を穿設した凸形接続金具７と、取付板8b一端中央に適間
   隔の二箇所に凹用切欠溝10bを設け、一端に挿入穴12を
   穿切した凹用継手板11b他端を凹用切欠溝10bに挿入固定
   し、取付穴６に対応させ凹用取付板8bの任意位置に係止
   穴9aを穿設した凹形接続金具13と、挿入穴12に挿入して
   凸形接続金具７と凹形接続金具13の締結を可能とした締
   結具14と、取付穴６と係止穴9a,9bに嵌入或は螺合して
   凸形接続金具７及び凹形接続金具13を梁本体１に固定す
   る取付具15との組合わせとしたことを特徴とする接続金
   具付構造用集成梁。