JPH07223714A - アキュームレーティングコンベア及びこのコンベアを使用した整列供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 取り込んだ製品を一定距離に亘って隙間な
く、しかも傷付けずに一列に整えた上で次工程へ縦一列
状態で同時に供給できる装置の提供。 【構成】 モータ１７と連結してフレーム６に張設した
一対の無端チェン９同士に短いピッチで多数のフリーロ
ーラ１０を軸支して形成した無端ベルト状体１２を備え
たアキュームレーティングコンベア１を具備し、該アキ
ュームレーティングコンベアはフリーローラによる無端
ベルト状体の一側縁１５側を下方にして適宜傾斜状態に
配置させ、前記フリーローラによる無端ベルト状体１２
に対しフリーローラ２１をフレーム２０に短いピッチで
軸支して形成したフリーローラコンベア２の一側縁側を
沿わせて底部が略Ｖ字状となった隘路２５を形成させ、
かつ該隘路の底部が開口可能に前記フリーローラコンベ
アを支持させると共に駆動手段としてシリンダ２３を連
結させた構成。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、アキュームレーティン
グコンベア及び不等間隔で受入れた製品を傷等を付けず
に一定距離に亘って一列に整えた上で次工程へ縦一列状
態で供給する装置に関し、特に棒状製品を幅広いコンベ
アやトレー等に隙間なく整然と受け渡すような作業形態
に適した装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の供給装置としては、分散
コンベアが知られている。この分散コンベアでは、首振
りさせることで製品の落下先を移動し製品を分散して供
給するものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この分
散コンベアでは、製品を一定量整列した状態で同時に供
給することができないから、例えば、加熱処理の済んだ
チクワを取り込んで次の冷却工程側へ受け渡す場合、チ
クワを広いフリーザーコンベア上に首振り状態で供給す
ると、チクワ同士が重なって冷却状態が均一にならない
し、また、この状態でチクワ同士が変形してしまうとい
う問題があった。また、チクワがフリーザーコンベア上
に整然と供給されないと冷却面に無駄が生じるし、冷却
後の取出しも整然と行えず、それを取り揃える装置や時
間も余分に必要となる等の問題点があった。このような
問題は部品製造関係等においても空冷、洗浄時等に発生
するものである。

【０００４】本発明は、かかる従来の問題点を解決する
ためになされたものであって、その目的とするところ
は、取り込んだ製品を一定距離に亘って隙間なく、しか
も傷付けず一列に整えた上で次工程へ縦一列状態で同時
に供給することができる装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の手段として、本発明請求項１記載のアキュームレーテ
ィングコンベアでは、回転用駆動部と連結してフレーム
に張設した一対の無端チェン同士に短いピッチで多数の
フリーローラを軸支して形成した無端ベルト状体を備え
た構成とした。

【０００６】請求項２記載の整列供給装置では、請求項
１記載のアキュームレーティングコンベア、面状ガイド
体、駆動手段を具備し、前記アキュームレーティングコ
ンベアはフリーローラによる無端ベルト状体の一側縁側
を下方にして適宜傾斜状態に配置させ、前記面状ガイド
体は前記フリーローラによる無端ベルト状体に対し一側
縁側を沿わせて底部が略Ｖ字状となった隘路を形成さ
せ、かつ該隘路の底部が開口可能に前記アキュームレー
ティングコンベアまたは面状ガイド体を支持させると共
に前記駆動手段を連結させた構成とした。

【０００７】請求項３記載の整列供給装置では、前記面
状ガイド体が多数のフリーローラをフレームに短いピッ
チで軸支して形成されている構成とした。

【０００８】

【作用】請求項１記載のアキュームレーティングコンベ
アでは、回転用駆動部が無端チェンを移行させることに
より、フリーローラは回転しないまま載置した製品を搬
送する。この搬送途中で製品に抵抗が付与されると、フ
リーローラは製品表面を転がりながら通過するから、フ
リーローラによる無端ベルト状体を停止させることな
く、製品だけを任意の位置にアキュームレートさせるこ
とができる。

【０００９】請求項２記載の整列供給装置では、フリー
ローラによる無端ベルト状体は傾斜しているから、製品
を隘路側に寄せて搬送することになる。そして、先方の
製品をアキュームレートさせると、後続の製品は順次前
製品につき当たった状態で停止する。製品が一列に揃っ
た所で駆動手段で隘路の底部を開口させることにより、
製品を整列させた状態で落下させ同時に次工程へ受渡す
ことができる。

【００１０】請求項３記載の整列供給装置では、隘路を
形成する両側がフリーローラとなるため、比較的軟い製
品でも傷付けることなく搬送，アキュームレートさせる
ことができる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の一実施例をチクワのフリーザ
ーコンベアへの整列供給装置を例にとり、図面に基づい
て詳細に説明する。図１は本実施例の整列供給装置を示
す断面図、図２はアキュームレーティングコンベアを示
す平面図、図３は同上の正面図、図４はフリーローラコ
ンベアを示す平面図、図５は同上の正面図である。ま
ず、実施例の構成を説明する。

【００１２】本実施例の整列供給装置は、アキュームレ
ーティングコンベア１と、面状ガイド体としてのフリー
ローラコンベア２と、本体フレーム３と、開口用駆動手
段４と、を主要な構成としている。

【００１３】前記アキュームレーティングコンベア１
は、後述するフリーローラコンベア２とで、製品の整列
のための送りとアキュームレートを行わせるものであっ
て、フリーザコンベア５の横幅と略同一長さに形成した
コンベアフレーム６の両端にそれぞれ一対のスプロケッ
トホイル７，７がそれぞれフランジユニット８で軸支さ
れている。そして、前記スプロケットホイル７，７に
は、無端状のホローピンチェン９が張設され、このホロ
ーピンチェン９の孔あきピンにフリーローラ１０の支軸
１１が挿通されている。このフリーローラ１０は、チク
ワ１９の長さに対し短いピッチでホローピンチェン９の
全長に設けられ、この密に配置したフリーローラ１０に
よって無端ベルト状体１２が形成された状態となってい
る。

【００１４】また、前記コンベアフレーム６には、ホロ
ーピンチェン９の横ズレ防止用のガイド１３が、そのコ
ンベアフレーム６の略全長に亘って設けられている。図
中１４はホローピンチェン９の緊張調整部である。

【００１５】そして、前記コンベアフレーム６は、アキ
ュームレーティングコンベア１における無端ベルト状体
１２を、その一側縁１５側を下方にして垂直面に対し４
５度傾斜させている。図中、１６は前記アキュームレー
ティングコンベア１の送り側フリーローラの上面と同じ
位置に配置されたシュートであって、コンベアフレーム
６と略同一長さに設けられフリーザコンベア５上まで延
設されている。

【００１６】前記アキュームレーティングコンベア１に
は、無端ベルト状体１２の回転駆動部となるスピードコ
ントロールモータ１７が設けられており、前記スプロケ
ットホイル７にカップリング１８で連結されている。

【００１７】前記フリーローラコンベア２は、後述する
開口用駆動手段４とで、製品を一列に整列させたままで
製品の保持と次工程へ同時に供給するためのシャッター
作用を行わせるためのものであって、前記アキュームレ
ーティングコンベア１のコンベアフレーム６と略同一長
さに形成したコンベアフレーム２０に、前記同様フリー
ローラ２１が無端ベルト状体１２のフリーローラ１０と
同一ピッチでその全長に亘って配置され、その支軸２２
をこのコンベアフレーム２０に固定することにより、恰
もフリーローラ２１によって面状体が形成されたような
状態となっている。

【００１８】そして、このフリーローラコンベア２は、
そのフリーローラ２１が前記フリーローラ１０と直交す
るように傾斜して配置され、その状態で開口用駆動手段
４としてシリンダ２３のロッド部がコンベアフレーム２
０の中央に固定されると共に、前記コンベアフレーム６
から延設された本体フレーム３に、このシリンダ２３の
シリンダ部が固定されている。図中２４は、このシリン
ダ２３を引き側に作動させたときに形成される開口部で
ある。尚、このＶ字状に形成された狭隘な搬送路２５の
先端部には、先頭のチクワ１９を係止してストップさせ
るストッパ（図示せず）が設けられている。

【００１９】この整列供給装置は自動運転を行うために
チクワ１９の供給本数（本実施例では１０本）と、先頭
のチクワ１９の停滞時間（本実施例では約５秒）とを計
測するセンサ，カウンタ，タイマ等と、設定値に達した
らシリンダ２３の駆動とチクワ製造装置側に設けられた
供給コンベアの一時停止を行わせる制御部等を備えてい
る。

【００２０】次に作用を説明する。まず、シリンダ２３
を押し側に作動させ、フリーローラコンベア２で開口部
２４を閉じた状態とし、チクワ製造装置側のコンベアで
チクワ１９を供給する。このとき、チクワ１９は隘路に
落着きフリーローラ１０とフリーローラ２１とで挟持さ
れた状態となる。アキュームレーティングコンベア１で
は無端ベルト状体１２をモータ１７で駆動することによ
り、フリーローラ１０が次々とコンベアフレーム６の先
端側へ移動し、前記チクワ１９をそのコンベアフレーム
６の先端側へ移動させる。このとき、フリーローラ１０
は回転せず、専らチクワ１９を載置して搬送のみを行っ
ている。そして、先頭のチクワ１９がストッパに当接す
ると、そのチクワ１９と接しているフリーローラ１０
は、次々とその表面上を転がりながら通過してゆく。こ
の先頭のチクワ１９が約５秒停止または供給本数が１０
本となったとき、シリンダ２３が引き側へ駆動し開口部
２４を開口させる。この開口部２４は、アキュームレー
ティングコンベア１の全長に亘って開口するため、一列
に整列したチクワ１９，１９，・・・・は同時に縦一列
でシュート１６上を転がり落ち、フリーザコンベア５上
に縦一列状態で供給される。

【００２１】以上、説明してきたように、本実施例で
は、チクワ１９のアキュームレート時、そのチクワ１９
と接するフリーローラ１０は、チクワ１９の接触部に対
しスリップや逆回転することなく、表面上を転がるよう
に回転するから、チクワ１９を傷めることがない。チク
ワ１９を縦一列状態にして複数個同時に次工程のフリー
ザコンベア５に供給することができる。フリーザコンベ
ア５上にチクワ１９を整然と並べることができるので、
各チクワの冷却状態を統一させることができるし、チク
ワ同士の重なりによる変形もなくなる。また、冷却面も
無駄なく使用できるし、冷却後の取出しも整然と行え冷
却工程を効率的に行わせることができる。

【００２２】以上、本発明の実施例を説明してきたが、
本発明の具体的な構成はこの実施例に限定されるもので
はなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があ
っても本発明に含まれる。

【００２３】例えば、実施例では、この整列供給装置を
フリーザーコンベアへの供給用に使用するとしたが、こ
れに限らず、冷却以外の加工用、包装用、時間調整用等
に使用することができる。また、チクワ以外の食品、工
業製品等の供給用としても使用することができる。

【００２４】フリーローラコンベア２のシリンダ２３に
よる開口方法は、フリーローラ２１の軸心方向移動の
他、該フリーローラコンベア２を平行方向に移動させた
り、このフリーローラコンベア２を背面側に回動させて
開口することもできる。

【００２５】フリーローラコンベア２の代りに、面状ガ
イド体としてアキュームレーティングコンベア１と同じ
ものを使用したり、滑面を有する板材、あるいは無端ベ
ルト等を張設して隘路を設けることもできる。

【００２６】また、隘路は一段に設けたが、上下方向に
複数の面状ガイド体を設けたり、また、その面状ガイド
体の角度を変えて設けていてもよい。この場合は太さの
違うものを交互に供給することができる。

【００２７】面状ガイド体を複数に分割しておき、タイ
ミングをずらして開口させたり、複数の供給先ラインの
うち特定のラインに供給させるようにすることもでき
る。

【００２８】

【発明の効果】以上、説明してきたように、本発明請求
項１記載のアキュームレーティングコンベアにあって
は、前記構成としたため、変形し易い製品でも傷付ける
ことなくアキュームレートさせることができるという効
果が得られる。

【００２９】請求項２記載の整列供給装置にあっては、
前記構成としたため、製品を一列に並べ次工程へ同時に
供給することができる。製品を一列に並べた状態で同時
に次工程へ供給できることにより、次工程の作業を効率
的に行わせ、また、整然と供給できるから、製品の重な
りをなくし製品の変形を防止することができる。また、
供給した後の取出し工程でも、整然とした状態で取り出
すことができるから、それを取り揃えるための装置や時
間を必要としない等の効果が得られる。

【００３０】請求項３記載の整列供給装置にあっては、
前記構成としたため、製品を傷付けることなくスムーズ
に搬送とアキュームレートさせることができるという効
果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明実施例の整列供給装置を示す断面図であ
る。

【図２】実施例のアキュームレーティングコンベアを示
す平面図である。

【図３】実施例のアキュームレーティングコンベアを示
す正面図である。

【図４】実施例のフリーローラコンベアを示す平面図で
ある。

【図５】実施例のフリーローラコンベアを示す正面図で
ある。

【符号の説明】

１ アキュームレーティングコンベア ２ フリーローラコンベア（面状ガイド体） ４ 開口用駆動手段（シリンダ） ６ アキュームレーティングコンベアのフレーム ９ ホローピンチェン（チェン） １０ 無端ベルト状体のフリーローラ １１ フリーローラの支軸 １２ 無端ベルト状体 １５ アキュームレーティングコンベアの一側縁 １７ スピードコントロールモータ（回転用駆動部） １９ チクワ（製品） ２０ フリーローラコンベアのフレーム ２１ 面状ガイド体を形成するフリーローラ ２２ フリーローラの支軸 ２３ シリンダ（開口用駆動手段） ２５ 隘路

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 回転用駆動部と連結してフレームに張設
   した一対の無端チェン同士に短いピッチで多数のフリー
   ローラを軸支して形成した無端ベルト状体を備えたこと
   を特徴とするアキュームレーティングコンベア。
2. 【請求項２】 請求項１記載のアキュームレーティング
   コンベア、面状ガイド体、駆動手段を具備し、前記アキ
   ュームレーティングコンベアはフリーローラによる無端
   ベルト状体の一側縁側を下方にして適宜傾斜状態に配置
   させ、前記面状ガイド体は前記フリーローラによる無端
   ベルト状体に対し一側縁側を沿わせて底部が略Ｖ字状と
   なった隘路を形成させ、かつ該隘路の底部が開口可能に
   前記アキュームレーティングコンベアまたは面状ガイド
   体を支持させると共に前記駆動手段を連結させたことを
   特徴とする整列供給装置。
3. 【請求項３】 前記面状ガイド体が多数のフリーローラ
   をフレームに短いピッチで軸支して形成されている請求
   項２記載の整列供給装置。