JPH0722370U - 金属水素化物による冷却装置 - Google Patents

金属水素化物による冷却装置

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JPH0722370U
JPH0722370U JP5343193U JP5343193U JPH0722370U JP H0722370 U JPH0722370 U JP H0722370U JP 5343193 U JP5343193 U JP 5343193U JP 5343193 U JP5343193 U JP 5343193U JP H0722370 U JPH0722370 U JP H0722370U
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hydrogen
absorber
metal hydride
suspension
heater
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JP5343193U
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Inventor
重男 戸村
靖 長谷川
洋 西尾
Original Assignee
石川島播磨重工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属水素化物を利用した冷凍サイクルであっ
ても連続運転ができ、利用範囲も拡大できる金属水素化
物による冷却装置を提供すること。 【構成】 圧力・温度の平衡特性の異なる2つの金属水
素化物を懸濁液とすることで、循環ポンプ11,12に
よって循環できるようにして2つの循環流路13,14
を形成し、圧力・温度の平衡特性の低い循環流路14の
加熱器18および第1の吸収器19と、もう一方の循環
流路13の冷却器16および第2の吸収器15との間で
水素の授受を行ない、加熱器18への加熱エネルギによ
り冷却器16で連続的に冷水や冷空気を得るようにして
いる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、金属水素化物と水素による化学反応を利用して冷熱を作り出す冷 却装置の改良に関し、懸濁液として循環することで連続運転を可能としたもので ある。
【0002】
【従来の技術】
空気や水等の物質を大気温度以下に冷却する冷却装置は、冷却操作によって種 々の冷凍サイクルを用いるものが使用されており、一般に蒸気圧縮冷凍サイクル や吸収式冷凍サイクルが知られている。
【0003】 このような冷凍サイクルに代わるものとして種々の研究が行なわれており、そ のひとつに化学反応にともなう吸熱を利用して冷凍を行なうものがある。例えば 、金属水素化物を用いる冷凍があり、数1に示すように、金属水素化物(Mx y )の分解過程では、反応熱(Q)の吸熱反応であり、水素吸蔵合金(xM)と 水素((y/2)H2 )とからの生成過程では、反応熱(Q)の発熱反応である ことを利用する。
【0004】
【数1】 具体的な冷却装置の一例は、図3に示すように、2つの反応容器1,2内にそ れぞれ金属水素化物(Mx y )と水素吸蔵合金(xM)を充填しておき、金属 水素化物(Mx y )が入れられた反応容器1を冷凍すべき空気や水を流してそ の熱で加熱することで金属水素化物(Mx y )の分解反応を起させる一方、分 解反応で生ずる水素((y/2)H2 )を水素圧縮機3で水素吸蔵合金(xM) が入れられた反応容器2に送って互いを反応させ、生成過程で生ずる反応熱を冷 却水や空気を介して大気中に放熱するようにして反応が進むようにしている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
このような金属水素化物の吸熱反応を利用した冷却装置では、それぞれの反応 容器1,2に充填した金属水素化物(Mx y )の分解反応や水素((y/2) H2 )と水素吸蔵合金(xM)とからの金属水素化物(Mx y )の生成反応が 飽和状態となると、冷却装置として機能しなくなってしまう。
【0006】 このため反応容器1と反応容器2とを交換したり、冷却配管等を切換えたりし なければならず、連続運転ができないという問題がある。
【0007】 この考案はかかる従来技術に鑑みてなされたもので、金属水素化物を利用した 冷凍サイクルであっても連続運転ができ、利用範囲も拡大できる金属水素化物に よる冷却装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためこの考案の金属水素化物による冷却装置は、圧力・温 度に対する平衡特性の異なる2つの金属水素化物をそれぞれ懸濁液として循環す る循環流路を形成し、前記平衡特性の低い一方の循環流路に水素が吸蔵された懸 濁液を加熱して水素を放出させる加熱器を設けるとともに、水素が放出された懸 濁液を冷却して水素を吸収可能とする第1の吸収器を設け、前記平衡特性の高い 他方の循環流路に懸濁液を冷却して前記加熱器からの水素を吸収可能とする第2 の吸収器を設けるとともに、第2の吸収器で吸蔵された水素を前記第1の吸収器 に放出する際の反応で冷熱を得る冷却器を設けたことを特徴とするものである。
【0009】
【作用】
圧力・温度の平衡特性の異なる2つの金属水素化物を懸濁液とすることで、循 環ポンプによって循環できるようにして2つの循環流路を形成し、圧力・温度の 平衡特性の低い循環流路の加熱器および第1の吸収器と、もう一方の循環流路の 冷却器および第2の吸収器との間で水素の授受を行ない、加熱器への加熱エネル ギにより冷却器で冷水や冷空気を得るようにしている。
【0010】
【実施例】
以下この考案の一実施例を図面に基づき詳細に説明する。 図1はこの考案の金属水素化物による冷却装置の概略構成図であり、図2は冷 凍サイクルの説明図である。
【0011】 この冷却装置10は、圧力・温度に対する平衡特性の異なる2種類の金属水素 化物(Mx y ),(M’x y )を懸濁液とし、それぞれを循環ポンプ11, 12によって循環流路13,14内を循環できるようになっている。この場合、 金属水素化物としては、例えば同一温度における平衡圧力が高いMx y と同一 温度における平衡圧力が低いM’X Y をシクロヘキサン等に懸濁させたものが 使用される。
【0012】 そして、同一温度における平衡圧力が高い金属水素化物(MX Y )が循環さ れる循環流路13には、循環ポンプ11の吐出側に第2の吸収器15が配置され 、さらに冷水や冷空気を得るための冷却器16が配置されており、循環する懸濁 液と熱交換できるようにしてある。
【0013】 一方、同一温度における平衡圧力が低い金属水素化物(M’X Y )が循環さ れる循環流路14には、循環ポンプ12の吐出側にバーナ17等を具えた加熱器 18が配置され、さらに第1の吸収器19が配置され、冷却塔や海水から得る冷 却水等で冷却できるようになっている。
【0014】 そして、加熱器18と第2の吸収器15との間に反応により発生する水素(H 2 )の送給管20が設けられるとともに、第1の吸収器19と冷却器16との間 にも水素(H2 )の送給管21が設けてある。
【0015】 かように構成した金属水素化物による冷却装置10の冷凍サイクルについて、 図2により説明する。
【0016】 同一温度における平衡圧力が高い懸濁液の特性は図中Aとなり、他方の懸濁液 の特性は図中Bとなる。
【0017】 そして、冷凍サイクル上の点15,16,18,19は図1の構成部材に相当 し、各点に対応する温度および圧力は次の内容を示す。
【0018】 T16:冷凍サイクルで得られる冷水、冷空気等の温度。 T15(=T19):冷却水等の温度で高熱源の温度に相当。 T18:加熱器での加熱温度。 圧力P15,P16,P18,P19はそれぞれ温度T15,T16,T18,T19における 平衡圧力。
【0019】 この冷凍サイクルでは、まず、加熱器18が設けられた循環流路14で、加 熱器18に循環される金属水素化物が水素を吸蔵した状態(M’X Y )で満た されるようにしておくと同時に、他方の循環流路13で第2の吸収器15に水素 が放出された状態の懸濁液(xM)が満たされるようにしておく。
【0020】 この状態から加熱器18のバーナ17で加熱して金属水素化物(M’X Y )の分解反応を起させて水素((y/2)H2 )を発生させ、これを送給管20 を介して第2の吸収器15に送ると同時に、懸濁液(xM’)は第1の吸収器1 9に循環する。
【0021】 この加熱器18から水素が送給された第2の吸収器15では、冷却塔から得 られる冷却水等で冷却されるとともに、懸濁液中の金属水素化物(MX Y )が 水素吸蔵合金(xM)の状態であるので、金属水素化物の生成反応が起る。そし て、生成された金属水素化物(MX Y )が冷却器16に循環される。
【0022】 冷却器16に循環される金属水素化物(MX Y )は、冷やすべき水や空気 等から熱Q2 を奪うことにより加熱され、分解反応が起り、その際、水素((y /2)H2 )が発生し、これが第1の吸収器19に送給管21を介して送られる 。
【0023】 このとき、第1の吸収器19では、懸濁液は水素吸蔵合金(xM’)の状態 となっており、しかも冷却塔から得られる冷却水等で冷却されているので、金属 水素化物(M’X Y )の生成反応が起り、水素((y/2)H2 )を吸蔵して 行く。 この結果、冷却器16では、吸熱が起り、冷水や冷空気が得られる。
【0024】 そして、各循環流路13,14の懸濁液は上記の反応が連続するよう循環ポン プ11,12で循環される。 例えば、冷蔵庫や冷房装置として使用する場合、2つの金属水素化物としてミ ッシュメタル・ニッケル・鉄(Mm・Ni・Fe)とランタン・ニッケル(La ・Ni)を用い、ノーマルウンデカンに懸濁させ、冷凍サイクルの各点15,1 6,18,19での平衡温度および平衡圧力を次のような条件とし、それぞれの 懸濁液の循環速度を700l/hr程度にすれば、温度15℃程度で、冷房能力 4000kcal/hr程度の冷水あるいは冷空気が得られる。
【0025】 16:(T16= 10℃,P16=5.5kg/cm2 ) 18:(T18=100℃,P18= 27kg/cm2 ) 15:(T15= 30℃,P15= 11kg/cm2 ) 19:(T19= 30℃,P19=0.8kg/cm2 ) 懸濁液濃度:10〜30% なお、金属水素化物の組合せとしては、上記のもののほか次のようなものが利 用できる。
【0026】 チタン・クロム(TiCr)とチタン・クロム・マンガン(TiCrMn), チタン・クロム(TiCr)とミッシュメタル・ニッケル(MmNi), チタン・クロム(TiCr)とミッシュメタル・ニッケル・鉄(MmNiFe ) ミッシュメタル・ニッケル・鉄(MmNiFe)とミッシュメタル・ニッケ ル・アルミニウム(MmNiAl) ミッシュメタル・ニッケル・アルミニウム・ジルコニウム(MmNiAlZr )とランタン・ニッケル(LaNi) ミッシュメタル・ニッケル・アルミニウム・ジルコニウム(MmNiAlZr )とミッシュメタル・ニッケル・アルミニウム(MmNiAl)。
【0027】 懸濁用媒体としては非極性で作動温度において流動性のあるもの、例えば炭化 水素系のオクタン,ヘプタン,セタン,デカン等が使用できる。
【0028】
【考案の効果】
以上一実施例とともに具体的に説明したようにこの考案の金属水素化物による 冷却装置によれば、圧力・温度の平衡特性の異なる2つの金属水素化物を懸濁液 として循環する循環流路を形成し、平衡特性の低い流路に加熱器と第1の吸収器 を設け、他方の流路に冷却器と第2の吸収器を設けるようにしたので、金属水素 化物を用いる冷却装置であっても連続運転が可能となり、冷蔵庫や冷房装置等に 広く応用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の金属水素化物による冷却装置の一実
施例にかかる概略構成図である。
【図2】この考案の金属水素化物による冷却装置の一実
施例にかかる冷凍サイクルの説明図である。
【図3】従来例の金属水素化物による冷却装置の概略構
成図である。
【符号の説明】
10 金属水素化物による冷却装置 11,12 循環ポンプ 13,14 循環流路 15 第2の吸収器 16 冷却器 17 バーナ 18 加熱器 19 第1の吸収器 20,21 送給管

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力・温度に対する平衡特性の異なる2
    つの金属水素化物をそれぞれ懸濁液として循環する循環
    流路を形成し、前記平衡特性の低い一方の循環流路に水
    素が吸蔵された懸濁液を加熱して水素を放出させる加熱
    器を設けるとともに、水素が放出された懸濁液を冷却し
    て水素を吸収可能とする第1の吸収器を設け、前記平衡
    特性の高い他方の循環流路に懸濁液を冷却して前記加熱
    器からの水素を吸収可能とする第2の吸収器を設けると
    ともに、第2の吸収器で吸蔵された水素を前記第1の吸
    収器に放出する際の吸熱で冷熱を得る冷却器を設けたこ
    とを特徴とする金属水素化物による冷却装置。
JP5343193U 1993-09-07 1993-09-07 金属水素化物による冷却装置 Pending JPH0722370U (ja)

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