JPH07222414A - リニア・ロータリ複合型パルスモータ - Google Patents

リニア・ロータリ複合型パルスモータ

Info

Publication number
JPH07222414A
JPH07222414A JP926694A JP926694A JPH07222414A JP H07222414 A JPH07222414 A JP H07222414A JP 926694 A JP926694 A JP 926694A JP 926694 A JP926694 A JP 926694A JP H07222414 A JPH07222414 A JP H07222414A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stator
pulse motor
linear
salient poles
mover
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP926694A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshikane Kaneki
敏兼 金木
Yukio Kuraishi
幸雄 倉石
Tadashi Okada
正 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oriental Motor Co Ltd
Original Assignee
Oriental Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oriental Motor Co Ltd filed Critical Oriental Motor Co Ltd
Priority to JP926694A priority Critical patent/JPH07222414A/ja
Publication of JPH07222414A publication Critical patent/JPH07222414A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 リニア・ロータリ複合型パルスモータを構成
するリニアパルスモータ部およびロータリパルスモータ
部の推力を高くする。 【構成】 ひとつのハウジング内に、リニアパルスモー
タ部とロータリパルスモータ部とが、軸方向に配設さ
れ、それぞれの移動子と回転子とがひとつの出力軸を共
通にして、軸方向に移動自在、かつ回動自在に支持され
るリニア・ロータリ複合型パルスモータであって、前記
リニアパルスモータ部およびロータリパルスモータ部
は、それぞれ内側に向かって放射状に等ピッチ角度で配
設された複数個の突極を有する固定子と、それぞれの該
固定子内に配設されるそれぞれ2個の移動子コアおよび
回転子コアを有する移動子および回転子と、前記それぞ
れ2個の移動子コアおよび回転子コアのそれぞれの間に
挾持され、かつ軸方向に着磁されたそれぞれの永久磁石
とを備えてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リニア・ロータリ複合
型パルスモータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のモータとしては、米国特
許第5,093,596号公報(発明の名称:結合型リ
ニア・ロータリ直接駆動ステップモータ;特開平4−2
29063号)に円筒状の3相VR型リニアステップモ
ータ部分と、ハイブリッド型3相ロータリステップモー
タ部分またはVR型3相ロータリステップモータ部分と
が軸方向に並べて配置し、それぞれの出力軸を共通にし
てひとつのハウジング内に収容したものが開示されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
は次のような問題点があった。
【0004】(1) 前記リニアステップモータ部分お
よびロータリステップモータ部分の各固定子の突極下の
移動子または回転子とのギャップにおける磁束密度が高
くとれないため、前記各モータ部分の推力が低かった。
【0005】(2) 前記リニアステップモータ部分の
固定子は、固定子鉄板とスペーサ鉄板とを交互に積層し
た構成になっており、固定子コアの製作にあたっては、
2種類の鉄板を交互に積層しなければならず、また前記
固定子鉄板は各突極の先端部をひとつおきに曲げ加工し
なければならず、用意に固定子コアを製作することがで
きない。
【0006】(3) 前記リニアステップモータ部分
は、3相以上の多相で運転される巻線構成で、2相によ
る運転ができなかった。
【0007】(4) 前記従来のモータの共通出力軸に
使用されている軸受には、水圧またはエアベアリングで
あるため、水圧源またはエア源が必要であった。またオ
イルレスベアリングでは、その部分の摩擦が無視できな
かった。
【0008】本発明はかかる点に鑑みなされたもので、
その目的は前記問題点を解消し、前記リニアパルスモー
タ部およびロータリパルスモータ部の推力を高くしたリ
ニア・ロータリ複合型パルスモータを提供することにあ
る。
【0009】本発明の他の目的は、前記リニアパルスモ
ータ部の固定子に、1種類の固定子鉄板を積層して形成
したリニア・ロータリ複合型パルスモータを提供するこ
とにある。
【0010】本発明のさらに他の目的は、前記リニアパ
ルスモータ部の固定子が2相以上の多相巻線により構成
されるリニア・ロータリ複合型パルスモータを提供する
ことにある。
【0011】本発明のさらに他の目的は、前記共通出力
軸を支持する軸受が、水圧源やエア源を必要とせず、か
つ摩擦が無視できる軸受を採用したリニア・ロータリ複
合型パルスモータを提供することにある。
【0012】本発明のさらに他の目的は、前記共通出力
軸の慣性を低減するとともに、その軸端に別の部品など
を吸着,支持させることができるリニア・ロータリ複合
型パルスモータを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明の構成は、ひとつのハウジング内に、リニアパ
ルスモータ部とロータリパルスモータ部とが、軸方向に
配設され、それぞれの移動子と回転子とがひとつの出力
軸を共通にして、軸方向に移動自在、かつ回動自在に支
持されるリニア・ロータリ複合型パルスモータにおい
て、次のとおりである。
【0014】(1) 前記リニアパルスモータ部は、内
側に向かって放射状に等ピッチ角度で配設された複数個
の突極を有するとともに、該突極の内周面に軸方向に複
数個の第1の固定子小歯が形成された固定子コアを有す
る固定子と、該固定子内に支持されるとともに、外周面
に前記第1の固定子小歯に対向して、同歯ピッチで複数
個の移動子小歯が形成された2個の移動子コアを有する
前記移動子と、前記2個の移動子コアの間に、両方の移
動子小歯が互いに1/2歯ピッチずれるように挾持さ
れ、かつ軸方向に着磁された永久磁石とを備えてなり、
前記ロータリパルスモータ部は、内側に向かって放射状
に等ピッチ角度で配設された複数個の突極を有するとと
もに、該突極の内周面に円周方向に複数個の第2の固定
子小歯が形成された固定子コアを有する固定子と、該固
定子内に支持されるとともに、外周面に前記第2の固定
子小歯に対向して、同歯ピッチで複数個の回転子小歯が
形成された2個の回転子コアを有する前記回転子と、前
記2個の回転子コアの間に、両方の回転子小歯が互いに
1/2歯ピッチずれるように挾持され、かつ軸方向に着
磁された永久磁石とを備えてなることを特徴とする。
【0015】(2) 前記(1)において、前記リニア
パルスモータ部の前記固定子コアは、該固定子コアの固
定子鉄板を前記突極の等ピッチ角度だけ順次回転積層し
て形成されるとともに、kを1以上の整数,mを相数,
nをm/2以下であってm/2に最も近い値の整数とす
るとき、該固定子鉄板は、km個の突極を有するととも
に、前記移動子と対向する前記突極の先端部が、前記移
動子側からみて、内半径が小さい突極がn個、内半径の
大きい突極が(m−n)個の順に並んで1組を形成し、
その組がk組存在するように構成されることを特徴とす
る。
【0016】(3) 前記(1)において、前記リニア
パルスモータ部の前記固定子は、2相以上の多相巻線に
より構成されることを特徴とする。
【0017】(4) 前記(1)において、前記共通の
出力軸を支持する軸受が、軸方向に移動自在および回動
自在な転がり軸受であることを特徴とする。
【0018】(5) 前記(1)において、前記共通の
出力軸が中空形状であることを特徴とする。
【0019】
【作用】本発明は以上のように構成されているので、前
記リニアパルスモータ部およびロータリパルスモータ部
の前記移動子および回転子のそれぞれ2個のコアの間に
挾持された永久磁石により、各モータ部の固定子の突極
と、前記移動子または回転子とのギャップにおける磁束
密度を高くとることができる。このため、各モータ部の
推力を高くすることができる。さらに、前記リニアパル
スモータ部の永久磁石を移動子側に配設した構成によ
り、移動子コアの軸方向の長さを固定子コアの軸方向の
長さよりも短くすることができる。
【0020】また、固定子コアを、各固定子鉄板を所定
角度ずつ順次、回転しながら、積層することにより形成
することができるので、従来の回転型ステップモータの
コア積層技術が適用でき、生産性も優れている。
【0021】前記リニアパルスモータ部は2相以上の巻
線構成のため、該モータ部を2相以上の多相パルス電源
により運転することができる。
【0022】さらに、前記共通の出力軸の軸受に、軸方
向に移動自在および回動自在で、その摩擦が無視できる
転がり軸受を採用する。
【0023】さらに、前記共通の出力軸を中空構造にし
て、出力軸自体の慣性を低減して、応答性を高めるとと
もに、一方の軸端に真空装置のような吸込装置を接続す
れば、他方の軸端に別の部品などを吸着、支持させるこ
とができる。
【0024】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の好適な実施例
を例示的に詳しく説明する。図1は、本発明のリニア・
ロータリ複合型パルスモータの一実施例であり、該複合
型パルスモータ1は、リニアパルスモータ部2とロータ
リパルスモータ部3とから成るとともに、該モータ部
2,3は、ブラケット4a,4bとハウジング部材4c
とからなるハウジング4内に、軸方向に配設され、前記
リニアパルスモータ部2の固定子5と前記ロータリパル
スモータ部3の固定子6内に、それぞれ配設される移動
子7と回転子8とが、ひとつの中空状の出力軸9を共通
にして、前記ブラケット4a,4bに設けられた軸受1
0a,10bにより軸方向に移動自在かつ軸まわりに回
動自在に支持されている。
【0025】この軸受10a,10bは、軸方向に移動
自在、かつ軸まわりに回動自在な転がり軸受で、例えば
図2の一部破断図に示すものがある。すなわち、同図に
おいて、該軸受10a,10bは、前記出力軸9が貫通
された円筒形の外筒10c内に、ケージ10dと、前記
出力軸9の外周面を転動する複数個のボール10eとが
組み込まれており、該ボール10eの配置は荷重を均等
に配分負荷できるように千鳥形状に配列されている。ま
た、前記ケージ10dは軽量で剛性の高い、例えば軽合
金のもみ抜きケージであり、高速運動に対しても追従で
きる。前記外筒10cの内周両端面には、シール10f
のほか、スラストリングと止めリングが組付けられてお
り、前記ケージ10dのオーバランを防止している。従
って、前記軸受10a,10bは、このような構造によ
り、小さな摩擦で軸方向に往復移動運動,軸のまわりに
回動運動およびそれらの複合運動ができる。
【0026】(リニアパルスモータ部)図3は、図1の
III −III 線による多相、例えば5相ハイブリッド型リ
ニアパルスモータ部2の横断面図である。本実施例は、
整数k,nおよび相数mの各数値が、k=1,n=2,
m=5とした場合を示し、固定子突極の数がk・m=5
である。図1および図3において、前記モータ部2の固
定子5の固定子コア5aには、内側に向って放射状に等
ピッチ角度で、複数個、本実施例では5個の突極が配設
されており、この5個の突極11,12,13,14お
よび15には、その内周面に軸方向に複数個の第1の固
定子小歯16(歯先部16aと歯底部16b)が等ピッ
チで配設されている。また、これら5個の突極11,1
2,……15のそれぞれに、固定子巻線W1,W2,W
3,W4およびW5が各別に巻回されている。
【0027】一方、固定子5内にある前記移動子7に
は、出力軸9上に磁極コア7aと7b、および該磁極コ
ア7a,7bの中間に挟持され、かつ軸方向に磁化され
たリング状の永久磁石17が配設されている。また、前
記移動子7に配設された前記永久磁石17の軸方向の長
さは、図1から分かるように、前記磁極コア7aに配設
された移動子小歯18と磁極コア7bに配設された移動
子小歯18とが互いに軸方向に歯ピッチτ0 の1/2ず
れるように設定されている。すなわち、磁極コア7aに
配設された移動子小歯18の歯先部18aが第1の固定
子小歯16の歯先部16aと対向しているとき、磁極コ
ア7bに配設された移動子小歯18の歯先部18aは第
1の固定子小歯16の歯底部16bと対向している。こ
こで、前記第1の固定子小歯16の歯ピッチと前記移動
子小歯18の歯ピッチとは同一である。
【0028】前記磁極コア7a,7bの外周面には、前
記のとおり、軸方向に複数個の移動子小歯18(歯先部
18aと歯底部18b)が等ピッチで配設されており、
該磁極コア7a,7bは、該歯先部18aを形成する外
径の大きい移動子鉄板19aがn=2枚,歯底部18b
を形成する外径の小さい移動子鉄板19bがm−n=3
枚の順で、積層されて形成されている。なお、該磁極コ
ア7a,7bは前記移動子鉄板19a,19bの積層の
代わりに、鉄系材から切削加工等によっても、勿論製作
可能である。
【0029】図4は、前記移動子小歯18に対向して、
固定子コア5aを形成している固定子鉄板20の一例を
示したものである。図4において、固定子鉄板20の突
極P1とP2とは、半径寸法の小さい突極(本実施例で
はn=2個)であり、第1の固定子小歯16の歯先部1
6aを形成する突極である。また、突極P3とP4とP
5とは、半径寸法の大きい突極(本実施例ではm−n=
3個)であり、第1の固定子小歯16の歯底部16bを
形成する突極である。そして、これらの突極P1,P2
と突極P3,P4,P5の順に並んだ組が、1組(k=
1組)存在する。また、kの値がk=2の場合は、前記
突極の数が10個になり、前記突極P1,P2と突極P
3,P4,P5の順に並んだ組が2組存在することにな
る。
【0030】図5は、該固定子鉄板20を角度θ=72
度ずつ回転しながら積層したときに形成される突極1
1,12,13,14および15の第1の固定子小歯1
6の様子を移動子7側からみたものである。ハッチング
のある部分が歯先部16aを示し、ハッチングのない部
分が歯底部16bを示す。固定子鉄板20の厚さをt0
とすると、回転積層することにより、各突極11,1
2,…15には歯ピッチがm・t0 ,すなわち5・t0
(k=1,m=5),歯厚がn・t0 ,すなわち2・t
0 の第1の小歯16が形成される。しかも突極11を基
準にしたとき、突極12の第1の小歯16のずれは歯ピ
ッチの1/m,すなわち1/5,突極13の第1の小歯
16のずれは歯ピッチ2/m,すなわち2/5,突極1
4の第1の小歯16のずれは歯ピッチの3/m,すなわ
ち3/5,突極15の第1の小歯16のずれは歯ピッチ
の4/m,すなわち4/5である。
【0031】また、前記移動子7に配設された前記永久
磁石17の軸方向の長さは、前記磁極コア7aに配設さ
れた移動子小歯18と磁極コア7bに配設された移動子
小歯18とが互いに歯ピッチの1/2ずれるように設定
される。そして、図6に示される結線図のとおり、巻線
W1が巻回される相をA相,巻線W2が巻回される相を
B相,以下巻線W3がC相,巻線W4がD相,巻線W5
がE相となるように結線することにより、5相のハイブ
リッド型リニアパルスモータ部を構成することができ
る。このときのステップごとの基本移動量は、歯ピッチ
の1/(2・m),すなわち(5・t0 )/10となり
前記固定子鉄板20の厚さt0 の1/2となる。
【0032】なお、前記整数kおよび相数mの数値が、
k=2,m=5の場合(突極数は10)でも、各突極に
形成される固定子小歯のピッチはmt0 ,すなわち5t
0 ,歯幅は2t0 と、従来の前記特願平4−33276
1号、特願平4−340280号の技術に比べ、半減で
きるとともに、ステップごとの基本移動量も歯ピッチ1
/(2m),すなわちt0 /2と高分解能化することが
できる。
【0033】次に、図7は、前記kの値がk=2とした
ときの固定子鉄板30の他の例を示したものであり、m
=5相の場合、固定子突極の数はk・m=10となる。
図7において、固定子鉄板30の突極P31,P33,
P36,P38は半径寸法の小さい突極であり、突極P
32,P34,P35,P37,P39,P40は半径
寸法の大きい突極である。また前記突極P31,P3
2,……P35および突極P36,P37,……P40
は、それぞれ1組の突極群を構成しており、半径寸法の
小さい突極2個と、半径寸法の大きい突極3個からなっ
ている。そして、各突極群のうちの半径寸法の小さい突
極P31とP33、およびP36とP38は、それぞれ
互いに144/k、すなわち72度の角度をなしてい
る。
【0034】図8は、前記固定子鉄板30を角度72度
ずつ回転しながら積層したときに形成される第1の固定
子小歯16の様子を、図5と同様に示したものである。
このように回転積層することにより、各突極31,3
2,……40には歯ピッチが5t0 ,歯幅が2t0 の第
1の小歯16が形成される。しかも隣接する突極に形成
される前記第1の小歯16は互いに歯ピッチの2/5、
または3/5ずれている。
【0035】従って、それぞれ対向している固定子の突
極31,36;32,37;……35,40に巻回され
た巻線を結線して1つの相とすることにより、5相のハ
イブリッド型リニアパルスモータを構成することができ
る。この場合、ステップごとの基本移動量も図5の場合
と同様で、歯ピッチの1/(2・m)、すなわちt0
2となる。
【0036】以上は、5相のハイブリッド型リニアパル
スモータ部の場合を説明したが、3相以上の場合も同様
である。
【0037】以上の説明から明らかなように、本実施例
のリニアパルスモータ部によれば、前記固定子コアは、
該固定子コアの固定子鉄板を前記突極の等ピッチ角度だ
け順次回転積層して形成されるとともに、kを1以上の
整数,mを相数,nをm/2以下であってm/2に最も
近い値の整数とするとき、該固定子鉄板は、km個の突
極を有するとともに、前記移動子と対向する前記突極の
先端部が、前記移動子側からみて、内半径が小さい突極
がn個、内半径の大きい突極が(m−n)個の順に並ん
で1組を形成し、その組がk組存在するように構成され
るので、前記固定子コアの突極数が奇数の場合でも適用
することができる。
【0038】また、固定子巻線が、各突極に巻回される
形で固定子周方向に巻装されるため、相あたりのアンペ
ア導体数を大きくすることができ、かつ、高推力で、高
分解能を有するリニアパルスモータ部を得ることができ
る。さらに、固定子コアを、固定子鉄板を突極のピッチ
角度だけ順次回転積層することにより形成できるので、
従来の回転型ステッピングモータの積層コア技術が適用
でき、生産性も優れている。
【0039】次いで図9は、図1の前記リニアパルスモ
ータ部2の他の例を示す横断面図である。本実施例は、
整数k,nおよび相数mの各数値が、k=4,n=1,
m=2とした場合を示し、固定子突極の数がk・m=8
である図3と同様な2相ハイブリッド型リニアパルスモ
ータ部で、図3と同一部材には同一符号を付して、その
説明を省略する。
【0040】図9において、固定子5の固定子コア5a
には、内側に向って放射状に等ピッチ角度で、8個の突
極41,42,43,……48が配設されており、その
内周面には軸方向に複数個の第1の固定子小歯16が等
ピッチで形成されている。また、前記突極41,42,
43,……48には、それぞれ固定子巻線W41,W4
2,W43,……W48が各別に巻回されている。
【0041】この場合、前記磁極コア7a,7bは、前
記移動子小歯18の歯先部18aを形成する外径の大き
い移動子鉄板19aが2枚、歯底部18bを形成する外
径の小さい移動子鉄板19bが2枚の順で、積層されて
形成されるとともに、前記固定子コア5aの第1の固定
子小歯16も前記移動子小歯18と同様の等ピッチで、
歯先部16aおよび歯底部16bが形成される。
【0042】前記固定子突極41,42,43,……4
8のそれぞれに配設された第1の固定子小歯16は、突
極41,45を基準としたとき、突極42,46の小歯
16は歯ピッチの1/4が、突極43,47の小歯16
は歯ピッチの2/4が、突極44,48の小歯16は歯
ピッチの3/4が、それぞれずれている。従って、図1
0の結線図のように、相対向する巻線W41,W45を
互いに接続してA相,巻線W43,W47を互いに接続
してインバースA相(Aの逆相)となるように結線して
1つの相とし、巻線42,W46を互いに接続してB
相、巻線44,W48を互いに接続してインバースB相
(Bの逆相)となるように結線して他の1相とすること
により、2相のハイブリッド型リニアパルスモータ部を
構成することができる。このときのステップごとの基本
移動量は、歯ピッチの1/4となる。
【0043】前述のように、前記リニアパルスモータ部
2は2相以上の多相巻線に構成することができる。ま
た、2相巻線に構成した場合、前記リニアパルスモータ
部2の駆動回路は簡単になるとともに、経済的に安価に
なる。
【0044】(ロータリパルスモータ部)図11は図1
のXI−XI線によるロータリパルスモータ部3の横断面図
である。図1および図11において、前記ロータリパル
スモータ部3は、多相、例えば5相ハイブリッド型ロー
タリパルスモータ部であり、その固定子6の固定子コア
6aには、内側に向って放射状に等ピッチ角度で、複数
個、本実施例では10個の突極51,52,53,……
60が配設されており、該突極51,52,53,……
60の内周面には円周方向に複数個の第2の固定子小歯
26(歯先部26a,歯底部26b)が等ピッチで形成
されている。また、前記突極51,52,53,……6
0にはそれぞれ固定子巻線W51,W52,W53,…
…W60が各別に巻回されている。
【0045】前記固定子6内に配設される前記回転子8
には、前記出力軸9上に2個の磁極コア8a,8b、お
よび該磁極コア8a,8bの中間に挾持され、軸方向に
磁化されたリング状の永久磁石27が配設されている。
また、前記磁極コア8a,8bの外周面には、前記第2
の固定子小歯26に対向して円周方向に、該第2の固定
子小歯26と同一、等ピッチで、複数個の回転子小歯2
8(歯先部28a,歯底部28b)が形成されている。
そして、前記磁極コア8a,8bにそれぞれ形成されて
いる回転子小歯28は、円周方向に互いに歯ピッチの1
/2ずらして組み合わされている。
【0046】図11において、突極51,56の第2の
固定子小歯26が円周方向の回転子小歯28と丁度対向
しているとき、突極52,57の第2の固定子小歯26
は回転子小歯28に対し歯ピッチτの2/5ずれてお
り、突極53,58の第2の固定子小歯26は歯ピッチ
τの4/5ずれており、突極54,59の第2の固定子
小歯26は歯ピッチτの6/5すなわち1/5ずれてお
り、突極55,60の第2の固定子小歯26は歯ピッチ
τの8/5すなわち3/5ずれている。したがって、図
12のように固定子巻線W51,W56をA相、固定子
巻線W52,W57をB相、固定子巻線W53,W58
をC相、固定子巻線W54,W59をD相、固定子巻線
W55,W60をE相とすることにより、基本ステップ
角は歯ピッチτの1/10度の5相のハイブリッド型ロ
ータリパルスモータ部を構成できる。
【0047】以上は、5相のハイブリッド型ロータリパ
ルスモータ部の場合を説明したが、3相以上の場合も同
様である。
【0048】次いで、図13は、図1の前記ロータリパ
ルスモータ部3の他の例を示し、図11と同様な2相ハ
イブリッド型ロータリパルスモータ部の場合の横断面図
で、図11と同一部材には同一符号を付して、その説明
を省略する。
【0049】図13において、固定子6の固定子コア6
aには、内側に向って放射状に等ピッチ角度で、8個の
突極61,62,63,……68が配設されており、そ
の内周面には円周方向に複数個の第2の固定子小歯26
が等ピッチで形成されている。また、前記突極61,6
2,63,……68には、それぞれ固定子巻線W61,
W62,W63,……W68が各別に巻回されている。
【0050】前記固定子巻線W61,W62,W63,
……W68を,図14の結線図のように、相対向する巻
線W61,W65を互いに接続してA相,巻線W63,
W67を互いに接続してインバースA相(Aの逆相)と
なるように結線して1つの相とし、巻線W62,W66
を互いに接続してB相,巻線W64,W68を互いに接
続してB相(Bの逆相)となるように結線して他の1相
とすることにより、2相ハイブリッド型ロータリパルス
モータ部を構成することができる。
【0051】前述のように、前記ロータリパルスモータ
部3は2相以上の多相巻線に構成することができる。ま
た、2相巻線に構成した場合、前記ロータリパルスモー
タ部3の駆動回路は簡単になるとともに、経済的に安価
になる。
【0052】なお、本発明の技術は前記実施例における
技術に限定されるものではなく、同様な機能を果たす他
の態様の手段によってもよく、また本発明の技術は前記
構成の範囲内において種々の変更,付加が可能である。
【0053】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のリニア・ロータリ複合型パルスモータによれば、リニ
アパルスモータ部の移動子コアの間、およびロータリパ
ルスモータ部の回転子コアの間に、それぞれ軸方向に着
磁された永久磁石が挾持されているので、各モータ部の
固定子の突極と、前記移動子または回転子とのギャップ
における磁束密度を高くとることができる。このため、
各モータ部の推力を高くすることができる。
【0054】また、前記リニアパルスモータ部の固定子
コアに、固定子鉄板を突極の等ピッチ角度の整数倍の角
度だけ順次回転,積層することができる。このため、高
精度で容易に製作でき、製作コストが安価になる。
【0055】また、前記リニアパルスモータ部の前記固
定子を、2相以上の多相巻線構成にすることができる。
【0056】さらに、前記共通の出力軸の軸受に、軸方
向に移動自在および回動自在な転がり軸受を採用してい
るので、その摩擦が無視でき高精度にすることができ
る。
【0057】さらに、前記共通の出力軸が中空構造であ
るので、出力軸自体の慣性を低減でき、応答性を高める
ことができるとともに、一方の軸端に真空装置のような
吸込装置を接続すれば、他方の軸端に別の部品などを吸
着,支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリニア・ロータリ複合型パルスモータ
の一実施例を示す縦断面図である。
【図2】本実施例に使用される軸受の構造を示す一部破
断図である。
【図3】図1のIII −III 線によるリニアパルスモータ
部の横断面図である。
【図4】リニアパルスモータ部の固定子の固定子コアを
形成する固定子鉄板の平面図である。
【図5】図4の固定子鉄板を所定角回転積層したときに
形成されるリニアパルスモータ部の第1の固定子小歯を
移動子側から見た展開図である。
【図6】リニアパルスモータ部(5相)の固定子巻線の
結線図である。
【図7】リニアパルスモータ部の固定子の固定子コアを
形成する固定子鉄板の他の例の平面図である。
【図8】図7の固定子鉄板を所定角回転積層したときに
形成されるリニアパルスモータ部の第1の固定子小歯を
移動子側から見た展開図である。
【図9】図3と同様なリニアパルスモータ部の他の例を
示す横断面図である。
【図10】リニアパルスモータ部(2相)の固定子巻線
の結線図である。
【図11】図1のXI−XI線によるロータリパルスモータ
部の横断面図である。
【図12】ロータリパルスモータ部(5相)の固定子巻
線の結線図である。
【図13】図11と同様なロータリパルスモータ部の他
の例を示す横断面図である。
【図14】ロータリパルスモータ部(2相)の固定子巻
線の結線図である。
【符号の説明】
1 リニアロータリ複合型パルスモータ 2 リニアパルスモータ部 3 ロータリパルスモータ部 4 ハウジング 5,6 固定子 5a,6a 固定子コア 7 移動子 7a,7b,8a,8b 磁極コア 8 回転子 9 出力軸 10a,10b 軸受 11,12,……15,31,32,……40,51,
52,……60,61,62……68 突極 16 第1の固定子小歯 17,27 永久磁石 18 移動子小歯 20,30 固定子鉄板 26 第2の固定子小歯 28 回転子小歯 P1,P2,……P15,P31,P32,……P40
突極 W1,W2,……W5,W41,W42,……W48,
……W68 固定子巻線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ひとつのハウジング内に、リニアパルス
    モータ部とロータリパルスモータ部とが、軸方向に配設
    され、それぞれの移動子と回転子とがひとつの出力軸を
    共通にして、軸方向に移動自在、かつ回動自在に支持さ
    れるリニア・ロータリ複合型パルスモータにおいて、 前記リニアパルスモータ部は、内側に向かって放射状に
    等ピッチ角度で配設された複数個の突極を有するととも
    に、該突極の内周面に軸方向に複数個の第1の固定子小
    歯が形成された固定子コアを有する固定子と、該固定子
    内に支持されるとともに、外周面に前記第1の固定子小
    歯に対向して、同歯ピッチで複数個の移動子小歯が形成
    された2個の移動子コアを有する前記移動子と、前記2
    個の移動子コアの間に、両方の移動子小歯が互いに1/
    2歯ピッチずれるように挾持され、かつ軸方向に着磁さ
    れた永久磁石とを備えてなり、 前記ロータリパルスモータ部は、内側に向かって放射状
    に等ピッチ角度で配設された複数個の突極を有するとと
    もに、該突極の内周面に円周方向に複数個の第2の固定
    子小歯が形成された固定子コアを有する固定子と、該固
    定子内に支持されるとともに、外周面に前記第2の固定
    子小歯に対向して、同歯ピッチで複数個の回転子小歯が
    形成された2個の回転子コアを有する前記回転子と、前
    記2個の回転子コアの間に、両方の回転子小歯が互いに
    1/2歯ピッチずれるように挾持され、かつ軸方向に着
    磁された永久磁石とを備えてなることを特徴とするリニ
    ア・ロータリ複合型パルスモータ。
  2. 【請求項2】 前記リニアパルスモータ部の前記固定子
    コアは、該固定子コアの固定子鉄板を前記突極の等ピッ
    チ角度だけ順次回転積層して形成されるとともに、kを
    1以上の整数,mを相数,nをm/2以下であってm/
    2に最も近い値の整数とするとき、該固定子鉄板は、k
    m個の突極を有するとともに、前記移動子と対向する前
    記突極の先端部が、前記移動子側からみて、内半径が小
    さい突極がn個、内半径の大きい突極が(m−n)個の
    順に並んで1組を形成し、その組がk組存在するように
    構成されることを特徴とする請求項1のリニア・ロータ
    リ複合型パルスモータ。
  3. 【請求項3】 前記リニアパルスモータ部の前記固定子
    は、2相以上の多相巻線により構成されることを特徴と
    する請求項1のリニア・ロータリ複合型パルスモータ。
  4. 【請求項4】 前記共通の出力軸を支持する軸受が、軸
    方向に移動自在および回動自在な転がり軸受であること
    を特徴とする請求項1のリニア・ロータリ複合型パルス
    モータ。
  5. 【請求項5】 前記共通の出力軸が中空形状であること
    を特徴とする請求項1のリニア・ロータリ複合型パルス
    モータ。
JP926694A 1994-01-31 1994-01-31 リニア・ロータリ複合型パルスモータ Pending JPH07222414A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP926694A JPH07222414A (ja) 1994-01-31 1994-01-31 リニア・ロータリ複合型パルスモータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP926694A JPH07222414A (ja) 1994-01-31 1994-01-31 リニア・ロータリ複合型パルスモータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07222414A true JPH07222414A (ja) 1995-08-18

Family

ID=11715646

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP926694A Pending JPH07222414A (ja) 1994-01-31 1994-01-31 リニア・ロータリ複合型パルスモータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07222414A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007209159A (ja) * 2006-02-03 2007-08-16 Nippon Pulse Motor Co Ltd 複合駆動モータおよび複合駆動装置
CN105591520A (zh) * 2016-02-24 2016-05-18 刘华 直线电机及集成控制芯片
CN107040058A (zh) * 2016-02-04 2017-08-11 同济大学 直线电机的定子及直线电机和压缩机
CN108206617A (zh) * 2018-01-12 2018-06-26 深圳市仓兴达科技有限公司 一种微型往复转动的电机

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007209159A (ja) * 2006-02-03 2007-08-16 Nippon Pulse Motor Co Ltd 複合駆動モータおよび複合駆動装置
CN107040058A (zh) * 2016-02-04 2017-08-11 同济大学 直线电机的定子及直线电机和压缩机
CN107040058B (zh) * 2016-02-04 2019-11-05 同济大学 直线电机的定子及直线电机和压缩机
CN105591520A (zh) * 2016-02-24 2016-05-18 刘华 直线电机及集成控制芯片
CN108206617A (zh) * 2018-01-12 2018-06-26 深圳市仓兴达科技有限公司 一种微型往复转动的电机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4714853A (en) Low profile electric motor
US4810914A (en) Linear actuator with multiple closed loop flux paths essentially orthogonal to its axis
WO1989002670A1 (en) Armature for dc motor
JP3585130B2 (ja) リニアパルスモータ
JP3220559B2 (ja) リニアパルスモータ
JPH0787722A (ja) リニアモータ
JP3220535B2 (ja) リニアパルスモータ
JPH11155268A (ja) 磁気抵抗モータ
JP3220537B2 (ja) リニアパルスモータ
JPH07222414A (ja) リニア・ロータリ複合型パルスモータ
JPH07336993A (ja) リニアパルスモータ
JPH08163857A (ja) 回転形リニアパルスモータ
JP3840715B2 (ja) 永久磁石形同期電動機
JP3679294B2 (ja) 環状コイル式回転電機
JP2532880B2 (ja) 多相リニアステッピングモ−タ
JPH1141905A (ja) リニアパルスモータ
JP3393902B2 (ja) リニア・ロータリ複合型ステッピングモータ
JP3369317B2 (ja) 多相リニアモータの鉄心製造方法
JP3207302B2 (ja) リニアパルスモータ
JP3882949B2 (ja) 環状コイル式永久磁石型回転電機
JP3432295B2 (ja) リニア・ロータリ複合型ステッピングモータ
JP3045935B2 (ja) 永久磁石型ステッピングモータ
JPH07336992A (ja) リニアパルスモータ
JPS6292758A (ja) ハイブリツド型パルスモ−タ
JPH08275484A (ja) リニア・ロータリ複合型ステッピングモータ