JPH0722238U - 固体燃料燃焼装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 薪等の固体燃料を燃焼させる装置に関し、灰
の回収を良好に行なわしめることにある。 【構成】 燃焼室１に隣接する灰回収室３への連絡口２
に、排ガスを側方へ分流する邪魔板４と、邪魔板４に対
向してフィルタ５を設け、フィルタ５を通過した排ガス
を排出する排気口６を、灰回収室３の適所に設けた固体
燃料燃焼装置である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、薪等の固体燃料燃焼装置の灰回収と排ガスの清浄化を可能とするも のである。

【０００２】

【従来の技術】

暖房或いは給湯用に薪・石炭或いはゴミ等の固体燃料を効率よく、良好に燃焼 させるべく実用化された燃焼装置はあまり知られていない。出願人はガス・石油 等の流体燃料を燃焼する装置と組み合わせたものとして、実公平２−５２１４号 、実願平３−５３０８号などを提案している。

【０００３】 そして、一つは石油ストーブの余熱を利用して塵芥を焼却するものであり、ま た一つは直接ガンタイプのようなバーナで構成した流体燃料燃焼用バーナの火炎 を固体燃料に向けて吹き付け、固体燃料を燃焼させるものである。後者の固体燃 料の燃焼構造は、着火後は流体燃料用バ−ナの燃焼を停止して送風機のみを単独 作動せしめて強制送風して燃焼させたり、或いは固体燃料のない場合にはバーナ の単独運転で流体燃料を燃焼させて利用するものがある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

固体燃料を燃焼させると灰が多く発生し、軽量な灰は排気口から室外へ逸散し てしまうため、出来るだけ回収することが望まれるものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、薪等の固体燃料を燃焼する燃焼室１に、連絡口２を介して隣接する 灰回収室３を設け、連絡口２の灰回収室３側に排ガスを側方に分流させる邪魔板 ４を取付け、かつ灰回収室３内の邪魔板４に対向してフィルタ５を設置し、該フ ィルタ５を通過した排ガスを排出する排気口６を灰回収室３の適所に設けてな固 体燃料燃焼装置としたものである。

【０００６】 また、邪魔板４は板体をコ字形に折曲して連絡口２の縁部２ａに嵌着すること により、排ガスを分流する方向を側方に向けて、灰回収の効率を高めたものであ る。

【０００７】

【作用】

固体燃料の排ガス及び灰は燃焼室１から連絡口２を経て灰回収室３へ進むが、 邪魔板４により分流することにより排ガスの流速が落ち、灰回収室３の下部へ落 ちる。また一部はフィルタ５に当たって下方に落下し、排ガスのみフィルタ５を 通過して排気口６より室外へ排出されるものである。

【０００８】 また、邪魔板４は板体をコ字状に折り曲げ形成したので、連絡口２から灰回収 室３へ進んだ排ガスは側方へ流れ、灰が溜まった下側へは流れない。

【０００９】

【実施例】

以下実施例を示す図により構成を説明すると、１は薪などの固体燃料Ａを燃焼 する燃焼装置の燃焼室、２は燃焼室１に隣接する灰回収室３と連絡する連絡口で 、連絡口２には灰回収室３側へ突設した縁部２ａを有する。４は連絡口２を通過 する排ガスの直進を妨げるべく設けた邪魔板で、コ字形に折曲した金属坂を連絡 口２の縁部２ａに嵌着することにより、邪魔板４に側方開口４ａが形成され、こ の側方開口４ａによって排ガスは側方に分流される。

【００１０】 ５は灰回収室３内に設けた網状のフィルタで、灰回収室３内へ流入する灰を伴 った排ガスは、このフィルタ５により、排ガスと灰が分けられ、排ガスはフィル タ５を通過し、灰は灰回収室３の底部にためることが出来、灰は任意の方法で回 収される。また、フィルタ５は図に示す如く灰回収室３内に、連絡口２の縁部２ ａの上方から下方へ斜交状に着脱可能に設けている。また灰回収室３上部に蓋３ ａを設けると、該蓋３ａを外してフィルタ５の清掃・灰の回収が容易に行なえる 。６は灰回収室３を通過した排ガスを屋外へ排出するための排気口である。

【００１１】 ７は燃焼室１の下部中程に設けたロストルで、図に示す実施例ではＶ形に形成 し、ロストル７の裏側からバーナ８の火炎を向け、このロストル７上に固体燃料 Ａを収納すると、バーナ８の火炎により固体燃料Ａは加熱されやがて着火して燃 焼を開始する。８は燃焼室１の下方側部から固体燃料Ａに向けてのぞませた石油 などの流体燃料燃焼用のバーナで、図では石油を燃焼させる圧力噴霧式バーナを 示している。８ａはバーナ８に燃焼空気を送る燃焼用送風機で、バーナ８の燃焼 停止時でも、固体燃料Ａの燃焼を行なう時は、燃焼用送風機８ａの運転を継続す るよう制御する。

【００１２】 ９は排気口６に連接して設けた排気ブロワであるが、この排気ブロワ９は必要 品ではなく、燃焼用送風機８ａを補助しており、固体燃料を燃焼中に作動させて 排気を促進する。１０は燃焼室１の一側部に開閉自在に設けた固体燃料投入用扉 、１１はロストル７の下部に設けた受皿で、ロストル７から固体燃料Ａの灰が落 下するのを受け、溜まったら外部に引き出し廃却するときに用いる。

【００１３】 １２はバーナ８へ燃料を送る電磁ポンプ等の燃料供給装置、１３は各種センサ の信号により、バーナ８の運転・燃焼用送風機８ａの運転・排気ブロワ９の運転 など、適時制御を行なうコントローラである。また、燃焼が一旦開始したら固体 燃料燃焼中はコントローラ１３により、バーナ８は電磁ポンプ等の燃料供給装置 １２を停止し、燃焼用送風機８ａのみ作動を継続させると、燃焼用空気が固体燃 料に供給され、正常に燃焼を継続する。なお、固体燃料を投入しないでバーナ８ を単独で燃焼させることもある。

【００１４】

【考案の効果】

本考案は以上のような構成・作用でなり、燃焼室１から灰及び排気ガスが灰回 収室３に移動する時、邪魔板４により流速を弱められ、灰のような多少比重のあ るものは下方に落ち、またフィルタ５によっても進路を妨げられて、排ガスのみ 進行するもので、灰の回収が良好に行なわれるものである。

【００１５】 また、邪魔板４は板体をコ字状に折曲して連絡口２の縁部２ａに嵌着する形状 とすれば、着脱は容易であり、排ガスを側方に分流させることも困難なく出来る ようになり、灰回収室３に溜まった灰に向かって排ガスが流れて灰が飛び散るこ ともない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る燃焼装置の要部断面図である。

【符号の説明】

１ 燃焼室 ２ 連絡口 ２ａ 縁部 ３ 灰回収室 ４ 邪魔板 ５ フィルタ ６ 排気口

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 薪等の固体燃料を燃焼する燃焼室１に、
   連絡口２を介して隣接する灰回収室３を設け、連絡口２
   の灰回収室３側に排ガスを側方に分流させる邪魔板４を
   取付け、かつ灰回収室３内の邪魔板４に対向してフィル
   タ５を設置し、該フィルタ５を通過した排ガスを排出す
   る排気口６を灰回収室３の適所に設けてなる固体燃焼装
   置。
2. 【請求項２】 邪魔板４は板体をコ字形に折曲して連絡
   口２の縁部２ａに嵌着することを特徴とする請求項１記
   載の固体燃料燃焼装置。