JPH07222345A - 過電流継電器 - Google Patents

過電流継電器

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JPH07222345A
JPH07222345A JP3102694A JP3102694A JPH07222345A JP H07222345 A JPH07222345 A JP H07222345A JP 3102694 A JP3102694 A JP 3102694A JP 3102694 A JP3102694 A JP 3102694A JP H07222345 A JPH07222345 A JP H07222345A
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隆文 前田
Hiroshi Yamakawa
寛 山川
Katsuhiko Sekiguchi
勝彦 関口
Yoji Watabe
洋司 渡部
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 過電流継電器において、保護対象の熱的挙動
を正確にシミュレートする。 【構成】 過負荷保護に用いられる過電流継電器におい
て、被保護対象の電流・時間対温度上昇特性を模擬する
電流I及び時間tの関数h(I,t)に関して、少なく
とも1つ以上の電流値Ii ,時間ti (iは整数)を関
数h(I,t)の変数として整定することで、関数h
(I,t)を決定する関数決定手段と、前記関数決定手
段により得られた関数h(I,t)の係数・定数を用い
て被保護対象の温度上昇を演算する温度上昇演算手段
と、前記温度上昇演算手段より得られた温度が所定値以
上であることを検出して出力を生ずる出力判定手段とか
ら構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は過負荷保護に用いられる
過電流継電器に関する。
【0002】
【従来の技術】電力線あるいは電力機器の過負荷を保護
するものとして過負荷保護継電器がある。又、電力系統
保護用として代表的なものに送電線過負荷保護継電器,
変圧器過負荷保護継電器がある。この種の過負荷継電器
は、例えば、図20に示すように、保護対象となる電力線
や電力機器の過負荷特性曲線(以下、過負荷曲線と呼
ぶ)に対して、整定値の異なる複数の過電流継電器を段
階的に適用し保護する形態が一般的であった。この場
合、各過電流継電器と整定の異なる限時タイマーを組み
合わせることで、運転状態が過負荷曲線の危険状態に至
らないように負荷を遮断する保護方式が採られていた。
【0003】しかしながら、過電流継電器の動作値限界
付近での過負荷を遮断できない可能性があると共に、負
荷変動を考慮して過電流継電器の整定を過負荷曲線より
十分安全側の領域で行なう必要があることから、時間的
に余裕がある過負荷に対しても短時間で遮断せざるを得
ない場合があり、許容範囲内、即ち、危険領域に至らな
い範囲での過負荷運転を十分に行なうことができないと
いう問題点があった。
【0004】このような問題点を解決することを目的と
して、過負荷時の負荷遮断を過負荷特性に応じた方式で
行ない、電力供給のサービス向上を図ることを狙いとし
た反限時過電流継電器が特開昭62−178115号で
提案されたいる。
【0005】この提案によれば、保護対象電力線あるい
は電力機器の熱的挙動を継電器内で正確にシミュレート
することで、適正な継電器特性を実現する手段を示して
いる。具体的には、所定の温度上昇式により、継電器に
取り込まれる負荷電流の値から温度上昇を求め、これが
所定温度、例えば保護対象の許容限界温度に到達するこ
とで、負荷遮断出力を生ずるものである。
【0006】一般的に、前記過負荷曲線は前記温度上昇
式において、一定の過負荷電流が継続して通電されるこ
とを仮定して得られるものであるから、熱的挙動を継電
器内で正確にシミュレートすることを考慮した前記既提
案の継電器の定電流特性は図21に示す形態となり、過負
荷曲線と合致したものとする。即ち、危険領域に至らな
い領域での運転が十分に行なえ、かつ負荷が頻繁に変動
するような系統においても、常に保護対象の能力を最大
限に活用した過負荷運転が可能となる。
【0007】ここで、前記既提案の内容において重要と
なるのは、熱的挙動を正確にシミュレートすることであ
る。一般に、送電線あるいは変圧器の温度上昇は、(1)
式の微分方程式で与えられる。
【数1】 ここで、θ:温度上昇 I:負荷電流 f:I,θを変数とする関数 ただし、負荷電流Iは、連続許容電流IN で正規化され
た過負荷率を表すものとする(以下同じ)。
【0008】これを継電器内で演算する手段については
前記既提案にて述べられているように(2) 式の演算を行
なえばよい。
【数2】 θm =θm-1 +Δt・f(I,θm-1 ) …………(2) ここで、θm :現在時点の温度 θm-1 :Δt時間前の温度 Δt:演算周期 である。このような演算は、電力系統のための保護,制
御装置にマイクロコンピュータを適用した保護継電器
(以下、ディジタルリレーと呼ぶ)により実現できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】温度上昇式を正確に継
電器内で実現しようとした場合、問題となるのは継電器
にどのように温度上昇式を整定するかにある。前記(1)
式が単純な式で各変数に乗ずる係数や定数も少なけれ
ば、これらの係数や定数を整定することで実現できる
が、係数や定数が多い場合は整定業務が煩雑になり、ヒ
ューマンエラーが発生しやすいという問題がある。又、
整定数が多く継電器を試験する場合に、試験検証業務が
複雑になるという問題がある。
【0010】又、一般に温度上昇式に用いられる係数や
定数は送電線の導体や変圧器内の油及び巻線などの物理
的意味を持ったものであり、これらの値を、保護継電器
の整定業務を行なう際に知り得ない可能性も高く、又、
電流,電圧を入力とする保護継電器の整定業務にとって
は、保護継電器の応動と直接結びつかない値であるた
め、整定業務が煩雑になり、ヒューマンエラーが発生し
やすいとうい問題がある。以上述べた問題を具体例を挙
げて説明する。(3) 式は電気協同研究23巻2号「アル
ミ配電線」37頁で示される送電線の温度上昇式であ
る。
【0011】
【数3】
【0012】V:風速(m/s) T:周囲温度、夏(5〜10月)40℃,冬(11〜4
月)25℃ R:使用温度における導体の交流抵抗(Ω/cm) R=RDC・K1 ・K2 {1+α(T+θ−20)} RDC:20℃における直流抵抗(Ω/km) K1 :表皮効果係数 K2 :鉄損係数 α:抵抗温度係数 η:電線と黒体の輻射係数の比 Ws :日射量
【0013】物理的意味は図22に示す。(3) 式により温
度上昇演算をする場合、正確な温度上昇のシミュレート
をするには、前記の温度上昇式中の係数,定数C,D,
r,hw ,V,T,RDC,K1 ,K2 ,α,η,Ws
の整定を行ない、継電器内では(4) 式の演算を行なえば
よい。
【数4】 しかしながら、D,hr ,hw ,RDCのような送電線固
有の物理的定数,係数を整定値として取り扱うことは前
述の問題がある。
【0014】この問題の解決方法としては、(3) 式を簡
略化するという手法がある。即ち、(5) 式に示す形態と
することが考えられる。
【数5】 であるから、整定値として、A1 ,A2 ,A3 を整定す
ればよく、整定数は少なく簡略化される。
【0015】しかしながら、このような簡略化を行なっ
た場合、温度上昇を正確にシミュレートできないという
問題が生ずる。上記簡略化を行なった場合の過負荷曲線
と、一定電流を継続して入力した場合の継電器の特性を
図23に示す。図23で示すように、時間が経過するに従い
2つの特性は離れてくる。これはA1 ,A2 ,A3 を電
流に依存しない係数,定数として簡略化しているためで
あり、温度上昇を正確にシミュレートしているとは考え
られない。
【0016】又、このように簡略化した場合も、上記整
定値を整定業務として取り扱うには、電流,電圧を入力
とする保護継電器の整定業務として、保護継電器の応動
と直接結びつかない値のため、整定業務が煩雑になり、
ヒューマンエラーが発生しやすいという問題がある。
【0017】又、長期間にわたる熱的挙動を模擬するこ
とから、試験時間を要すること、整定ミス・過電流継電
器自体の故障の認知が行ない難いこと、季節により異な
った整定値を入力する必要があり整定業務が煩雑となる
こと、更に、負荷遮断を行なう場合には、送電線の許容
限界温度を超えない範囲での適切な時点で行なう必要が
あることなどの問題がある。
【0018】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、電力線や電力機器の過負荷保護において、保護対
象の熱的挙動を正確にシミュレートする過電流継電器を
提供すると共に、前記継電器に与える整定値を、過負荷
曲線から読み取れる電流と時間の関係で与えることがで
きる過電流継電器を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
過電流継電器は、被保護対象の電流・時間対温度上昇特
性を模擬する電流I及び時間tの関数h(I,t)に関
して、少なくとも1つ以上の電流値Ii ,時間ti (i
は整数)を関数h(I,t)の変数として整定すること
で、関数h(I,t)を決定する関数決定手段と、前記
関数決定手段により得られた関数h(I,t)の係数・
定数を用いて被保護対象の温度上昇を演算する温度上昇
演算手段と、前記温度上昇演算手段より得られた温度が
所定値以上であることを検出して出力を生ずる出力判定
手段とから構成した。
【0020】本発明の請求項2に係る過電流継電器は、
請求項1において、関数決定手段では関数h(I,t)
として送電線過渡温度上昇算出式を用い、送電線過負荷
曲線上の値(I,t)を関数h(I,t)の変数として
整定して送電線温度上昇を算出するように構成した。
【0021】本発明の請求項3に係る過電流継電器は、
被保護対象の電流・時間対温度上昇特性を模擬する電流
I及び時間tの関数h(I,t)に関して、少なくとも
1つ以上の電流値Ii ,時間ti (iは整数)を関数h
(I,t)の変数として整定することで関数h(I,
t)を決定する関数決定手段と、与えられた関数を基に
温度上昇演算を行なう温度上昇演算手段と、前記温度上
昇演算手段から得られる温度と関数h(I,t)とを用
いて所定時間後の温度を求める予測演算手段と、この予
測演算値が送電線許容限界温度あるいは所定値を超えた
ことで出力を生ずる出力判定手段とから構成した。
【0022】本発明の請求項4に係る過電流継電器は、
被保護対象の電流・時間対温度上昇特性を模擬する電流
I及び時間tの関数h(I,t)に関して、少なくとも
1つ以上の電流値Ii ,時間ti (iは整数)を関数h
(I,t)の変数として整定することで関数h(I,
t)を決定する関数決定手段と、与えられた関数を基に
温度上昇演算を行なう温度上昇演算手段と、前記温度上
昇演算手段から得られる温度を用いて所定時間後の温度
を求める予測演算手段と、前記予測演算手段に与える予
測時間Tp の値を、電流Iあるいは現在温度値θm を変
数とした関数値として与える予測時間制御手段と、この
予測演算値が送電線許容限界温度あるいは所定値を超え
たことで出力を生ずる出力判定手段とから構成した。
【0023】本発明の請求項5に係る過電流継電器は、
被保護対象の電流・時間対温度上昇特性を模擬する電流
I及び時間tの関数h(I,t)に関して、少なくとも
1つ以上の電流値Ii ,時間ti (iは整数)を関数h
(I,t)の変数として整定することで関数h(I,
t)を決定する関数決定手段と、与えられた関数を基に
温度上昇演算を行なう温度上昇演算手段と、送電線許容
限界温度と温度上昇演算手段により得られた現在温度と
の差分を求める温度差分出力手段と、この差分が所定値
を超えたことで出力を生ずる出力判定手段とから構成し
た。
【0024】本発明の請求項6に係る過電流継電器は、
被保護対象の電流・時間対温度上昇特性を模擬する電流
I及び時間tの関数h(I,t)に関して、少なくとも
1つ以上の電流値Ii ,時間ti (iは整数)を関数h
(I,t)の変数として整定することで関数h(I,
t)を決定する関数決定手段と、与えられた関数を基に
温度上昇演算を行なう温度上昇演算手段と、前記関数h
(I,t)から得られる過負荷曲線上の値と整定値との
差を求める誤差算出表示手段と、前記温度上昇演算手段
により得られた温度が送電線許容限界温度あるいは所定
値を超えたことで出力を生ずる出力判定手段とから構成
した。
【0025】本発明の請求項7に係る過電流継電器は、
被保護対象の電流・時間対温度上昇特性を模擬する電流
I及び時間tの関数h(I,t)に関して、少なくとも
1つ以上の電流値Ii ,時間ti (iは整数)を関数h
(I,t)の変数として整定することで関数h(I,
t)を決定する関数決定手段と、与えられた関数を基に
温度上昇演算を行なう温度上昇演算手段と、前記関数h
(I,t)から得られる過電流継電器の電流対時間の反
限時特性を表示パネルに表示する特性表示手段と、前記
温度上昇手段により得られた温度が送電線許容限界温度
あるいは所定値を超えたことで出力を生ずる出力判定手
段とから構成した。
【0026】本発明の請求項8に係る過電流継電器は、
被保護対象の電流・時間対温度上昇特性を模擬する電流
I及び時間tの関数h(I,t)に関して、少なくとも
1つ以上の電流値Ii ,時間ti (iは整数)を関数h
(I,t)の変数として整定することで関数h(I,
t)を決定する関数決定手段と、与えられた関数を基に
温度上昇演算を行なう温度上昇演算手段と、複数の過負
荷曲線f1 〜fn (nは正の整数)に対応する関数h1
(I,t)〜hn (I,t)を決定して記憶し、所定時
間経過時あるいは外部制御時にいずれか対応する関数を
温度上昇演算手段へ出力する関数選択手段と、前記温度
上昇演算手段により得られた温度が送電線許容限界温度
あるいは所定値を超えたことで出力を生ずる出力判定手
段とから構成した。
【0027】本発明の請求項9に係る過電流継電器は、
被保護対象の電流・時間対温度上昇特性を模擬する電流
I及び時間tの関数h(I,t)に関して、少なくとも
1つ以上の電流値Ii ,時間ti (iは整数)を関数h
(I,t)の変数として整定することで関数h(I,
t)を決定する関数決定手段と、与えられた関数を基に
温度上昇演算を行なう温度上昇演算手段と、前記温度上
昇演算の時間短縮模擬を行なう時間短縮手段と、前記温
度上昇演算手段により得られた温度が送電線許容限界温
度あるいは所定値を超えたことで出力を生ずる出力判定
手段とから構成した。
【0028】本発明の請求項10に係る過電流継電器
は、被保護対象の電流・時間対温度上昇特性を模擬する
電流I及び時間tの関数h(I,t)に関して、少なく
とも1つ以上の電流値Ii ,時間ti (iは整数)を関
数h(I,t)の変数として整定することで関数h
(I,t)を決定する関数決定手段と、与えられた関数
を基に温度上昇演算を行なう温度上昇演算手段と、前記
温度上昇演算手段から得られる温度を用いて所定時間後
の温度を求める予測演算手段と、前記温度演算の結果を
表示する温度表示手段と、前記予測演算値が送電線許容
限界温度あるいは所定値を超えたことで出力を生ずる出
力判定手段とから構成した。
【0029】
【作用】本発明の請求項1に係る過電流継電器は、電流
値Ii ,時間ti (iは整数)を温度上昇特性を模擬す
る関数h(I,t)の変数として整定することで、関数
h(I,t)を決定する。これにより温度上昇演算を行
なうための関数,係数,定数を得て温度演算を行なわ
せ、演算した温度が所定値以上となったことで出力す
る。
【0030】本発明の請求項2に係る過電流継電器は、
関数h(I,t)として送電線過渡温度上昇算出式を用
いて、過負荷曲線上の値(I,t)を関数h(I,t)
の変数として整定し、これにより送電線温度上昇を算出
し、演算した温度が所定値以上となったことで出力をす
る。
【0031】本発明の請求項3に係る過電流継電器は、
現時点までに算出した温度と関数h(I,t)とを用い
て、所定Tp 時間後の温度上昇予測演算を行ない、予測
演算温度が所定値以上となったことで出力をする。
【0032】本発明の請求項4に係る過電流継電器は、
予測時間Tp の値を、電流Iあるいは現在温度値の少な
くとも1つを変数とした関数値とし、これにより温度上
昇予測演算を行ない、予測演算温度が所定値以上となっ
たことで出力をする。
【0033】本発明の請求項5に係る過電流継電器は、
許容限界温度と温度上昇算出手段により得られる現在温
度との差分をとり、その差分が所定値を超えたことで出
力をする。
【0034】本発明の請求項6に係る過電流継電器は、
電流値Ii ,時間ti (iは整数)を温度上昇特性を模
擬する関数h(I,t)の変数として整定することで、
関数h(I,t)を決定する。決定された関数h(I,
t)と、得られる過負荷曲線と、前記整定値との誤差を
算出し表示する。
【0035】本発明の請求項7に係る過電流継電器は、
電流値Ii ,時間ti (iは整数)を温度上昇特性を模
擬する関数h(I,t)の変数として整定することで、
関数h(I,t)を決定する。決定された関数h(I,
t)と、得られる過負荷曲線を継電器に表示する。
【0036】本発明の請求項8に係る過電流継電器は、
複数の過負荷曲線f1 …fn (nは正の整数)に対応す
る関数h1 (I,t)…hn (I,t)を決定して記憶
し、所定時間経過時あるいは外部制御時に、前記いずれ
かの関数にて温度上昇を算出するかを判定する。判定に
より選択された関数から得られる係数,定数を用いて温
度演算を行ない、演算した温度が所定値以上となったこ
とで出力をする。
【0037】本発明の請求項9に係る過電流継電器は、
請求項1で示す過負荷保護継電器において、試験モード
の選択により時間短縮温度演算模擬を行ない、実運用に
比較してより短い時間で出力を出す。
【0038】本発明の請求項10に係る過電流継電器
は、請求項1で示す過負荷保護継電器において、温度演
算により得られる温度を表示する。
【0039】
【実施例】本発明の請求項1に係る過電流継電器の実施
例を以下に説明する。図1に本実施例の構成を示す。図
1において10は保護対象1に流れている電流Iを入力と
して、温度上昇演算により保護対象を保護するための出
力を発生する過電流継電器であり、電流データ取得手段
11,温度上昇演算手段12,出力判定手段13及び関数決定
手段14からなる。
【0040】そして動作としては、まず保護対象よりの
電流Iをデータ取得手段11で取得し、ディジタル変換
後、実効値を算出する。本手段はディジタルリレーの一
般的手法、即ち、アナログ・ディジタル変換器によるデ
ィジタルデータの取得及び整流加算,2値加算などによ
る瞬時値から実効値への変換で実現される。ここで得ら
れた電流データを用いて温度上昇演算手段12にて温度上
昇演算を行ない、保護対象の温度を求める。出力判定手
段13では温度上昇演算手段12にて得られた温度が許容限
界温度を超えた場合は出力を出す。温度上昇演算手段1
2,出力判定手段13で用いる温度上昇演算のための各種
係数,定数は、本過電流継電器に与える整定値から関数
決定手段14にて算出する。本手段が本発明の特徴であ
る。
【0041】以下に関数決定手段14と整定値について説
明する。温度上昇演算手段12では(1) 式で示した温度上
昇式で演算を行なうが、このためには関数f(I,θ)
を求める必要がある。具体的には、関数f(I,θ)の
係数,定数を与えればよい。ここで、(1) 式を時間tに
関して積分すると(6) 式を得る。
【数6】 時間tの間、一定電流Iが入力されると仮定して(6) 式
を整理すると(7) 式を得る。
【数7】 θ=h(I,t) …………………(7) 上記(7) 式が電流について温度上昇を示す関数である。
【0042】本発明では(7) 式を用いて(1) 式の係数,
定数を求めるものであり、具体的には、(1) 式の関数f
(I,θ)の係数をa0 ,a1 ,a2 ,…,an ,定数
をk0 ,k1 ,k2 ,…,km とすると、これらの係
数,定数を(7) 式を満たす最大(m+n+1)個の連立
方程式を解くことで求めることができ、これを(8) 式に
示す。
【数8】 θL =h(I1 ,t1 ),θL =h(I2 ,t2 )・・・ θL =h(IU ,tU ) ただし、U≦m+n+1 ……(8) ここでIi ,ti (1≦i≦U)は所定の温度θL の場
合の電流,時間である。
【0043】このようなIi ,ti の値は一般に過負荷
曲線上の値として変圧器や送電線などの本発明の過電流
継電器の対象となる機器の運用者にとっては既知のもの
であり、図20で説明した過電流継電器の整定も、この過
負荷曲線を基に行なっている。換言すれば、過負荷曲線
は所定の温度(許容限界温度)θL について、(I,
t)の複数の組み合せをプロットしたものである。即
ち、前記した関数決定手段14は同一の関数値θL となる
h(I,t)のIi ,ti の対を整定値として入力し、
(8) 式で示す連立方程式を解くことで、前記の係数,定
数を得る。
【0044】図2に(8) 式を用いて係数,定数を求める
手順を示す。(8) 式で係数,定数及びθL が未知数であ
り、一般にh(I,t)が非線形な関数であることか
ら、ニュートン法などの数値解析手法により、未知数を
求めることとなる。このためS1で各未知数の初期値を
整定し、S2にて(I,t)の整定値を読み込む。次
に、S3で(8) 式に夫々代入してS4で(8) 式を満たす
か、その収束を判定し、収束していれば終了し、未収束
であればS5にて変数の更新を行ない、S3から前記処
理を再び繰り返す。
【0045】本実施例によれば以上述べたようにして、
各係数,定数が求められる。これを(2) 式に使用するこ
とで、正確な温度上昇模擬が行なえる。又、これらの係
数,定数は従来の多段形過電流継電器の整定で用いられ
てきた過負荷曲線から得られることから、信頼性,操作
性,精度とも良い過電流継電器が提供できる。
【0046】本発明の請求項2に係る過電流継電器の実
施例を以下説明する。図3に本実施例の構成を示し、こ
の場合は、送電線に流れている電流を入力として、温度
上昇演算により送電線の過負荷を保護するための出力を
発生する過電流継電器である。図3にて、3-1 は保護対
象とする送電線、3-2 は送電線に流れる電流を継電器に
取り込むための変流器、10は過電流継電器である。
【0047】なお、過電流継電器内の構成は請求項1で
示すものと同じであるため、説明は省略する。本実施例
の特徴は請求項1で示した構成,作用の原理を送電線過
負荷保護に適用したものであり、以下に作用の説明をす
る。まず送電線の過渡温度上昇式は前述の(3) 式により
与えられる。送電線の過負荷保護を行なう場合、上記の
式を過電流継電器内で模擬演算し、送電線許容限界温度
を超えたことで出力を出すことになるが、請求項1で述
べたように、上記各種係数,定数を整定値として整定す
ることは困難であり、ヒューマンエラーを招く虞があ
る。
【0048】本実施例はこれを解決するもので、従来の
多段形送電線過負荷保護継電器の整定に用いられてきた
送電線の過負荷曲線を用いて、整定が行なえることを特
徴としている。具体的には、図4に示すような送電線過
負荷曲線上の5点の(I,t)の組み合せ(I1
1 ),(I2 ,t2 ),(I3 ,t3 ),(I4 ,t
4),(I5 ,t5 )を、整定値として与える。ここ
で、送電線過負荷曲線と上記送電線過渡温度上昇式
((3) 式)の関係を述べる。(3) 式を時間tで積分する
と下式を得る。下式が前述の(7) 式θ=h(I,t)に
相当する。
【数9】
【0049】ただし、(9) 式は初期状態t=0にて、θ
=θ0 のもとに解いたものである。ここで、
【数10】
【0050】θx は電流Iを通電した場合の最終温度上
昇、τは温度変化の時定数、r=RK1 2 としてい
る。hw ,hr は厳密にはθの関数だが、θの依存度が
小さいことから定数としている。なお、θo は初期温度
であり、これは事前の負荷電流Iinitを整定することで
下式により求められる。
【数11】
【0051】以上を整理して、(3) 式を演算するために
必要な係数,定数を(9) ,(10),(11)式より求める。こ
こで、未知数を以下とする。
【数12】
【0052】過負荷曲線は許容限界温度θL に達した場
合の過負荷電流と通電時間の関係を示したものであるか
ら、過負荷曲線上の5点の(I,t)の値を(9) 式に代
入し、(8) 式相当の連立方程式を解くことで、上記(13)
〜(17)式の未知数a1 〜a5を求めることができる。求
める手順を図5に示す。詳細についての手順は図2と同
等であり、説明は省略する。以上により求めた係数,定
数により、温度上昇演算手段12にて以下の演算を行な
う。
【0053】
【数13】
【0054】上記演算で求めた温度が送電線許容限界温
度θL を超えた場合は、送電線が過負荷状態であると判
断して出力を出す。以上述べたように、本実施例によれ
ば送電線過負荷曲線上の5点を整定することで、温度上
昇模擬を正確に実現することができ、送電線自体の諸定
数を知り得る必要なく、精度の良い送電線過負荷保護が
実現できる。
【0055】本発明の請求項3に係る過電流継電器の実
施例を以下説明する。図6に本実施例の構成を示し、こ
の場合は送電線の過負荷保護を行なう過電流継電器であ
る。図において、整定値を入力として温度上昇演算を行
なう関数を決定する関数決定手段14、与えられた関数を
基に温度上昇演算を行なう温度上昇演算手段12は、請求
項2と同じであり説明は省略する。
【0056】本実施例の特徴は、温度上昇演算手段12に
より得られる温度と関数h(I,t)とを用いて、所定
時間後の温度上昇予測演算を行ない、この予測演算値が
送電線許容限界温度あるいは所定値を超えたことで、出
力θTPを出す予測演算手段15を設けたことである。これ
により、送電線が溶断するような危険領域に到達する前
に、適正な負荷遮断を行なうことが可能となる。
【0057】温度上昇予測演算値θTPは前述のh(I,
t)により、以下のように求められる、
【数14】 ここで、θm :現時点の送電線温度 θx :現時点の電流Iでの最終到達温度 θTP:Tp 時間後の送電線温度 である。なお、予測時間Tp は整定値として予測演算手
段15に与えられる。
【0058】出力判定手段13では上記予測演算手段によ
り得られた温度上昇予測値が、送電線許容限界温度を超
えた場合に出力を出す。本実施例による過電流継電器の
時間対電流特性を図7に示す。この特性は、一定の過負
荷電流が通電された場合の特性である。図中は、送電線
の過負荷曲線であり、これよりTp 時間前に過電流継電
器の出力が出ていることを示している。以上述べたよう
に、本実施例によれば送電線の許容限界温度に到達する
以前に過電流継電器の出力が出ることから、許容限界温
度到達後に負荷遮断を行なう方法に比べて、十分な余裕
をもって過負荷の解消を行なうことができる。
【0059】本発明の請求項4に係る過電流継電器の実
施例を以下説明する。図8に本実施例の構成を示し、こ
の場合は送電線の過負荷保護を行なう過電流継電器であ
る。図において、整定値を入力として温度上昇演算を行
なう関数を決定する関数決定手段14、与えられた関数を
基に温度上昇演算を行なう温度上昇演算手段12、設定さ
れた所定時間Tp 後の温度上昇を予測する予測演算手段
15は、請求項3と同じであるため説明は省略する。本実
施例の特徴は、予測演算手段15で用いる予測時間Tp の
制御を行なう予測時間制御手段16を設けた点である。
【0060】予測時間制御手段16は予測演算手段15に与
える予測時間Tp の値を、電流Iあるいは現在温度値θ
m を変数として関数値として与える手段である。一例と
して、以下の式により予測時間制御を行なう場合を説明
する。
【数15】 Tp =K1 I+K2 ………………(19) ここで、Tp :予測時間 I:通電電流 K1 :係数 K2 :定数
【0061】上記の式は電流Iを変数として予測時間T
p を求めているため、過負荷の状況によって予測時間T
p を制御できることになる。一般に過負荷電流が小さい
場合には、負荷遮断の緊急性が小さいことからTp は短
くともよく、又、過負荷電流が大きい場合には、より安
全性を見込んでTp を長くして、より早い時点で過負荷
遮断を行なう必要が生ずる場合がある。本実施例によれ
ば、上記式で予測時間Tp を電流Iに応じて変化させる
ことから、過負荷の状況に応じた負荷遮断が可能とな
る。この場合の過負荷曲線と定電流での過電流継電器の
特性を図9に示す。ここで、上記式の係数K1 ,定数K
2 は整定として与えることもでき、効果は同じである。
【0062】本発明の他の実施例としては、下式で示す
ように現在温度θm をTp の変数とする場合がある。
【数16】 Tp =K1 θm +K2 ……………(20) この場合も前述の実施例と同様に過負荷の状況に応じた
負荷遮断が可能となる。即ち、温度の低い場合はTp
短く過負荷遮断はなるべく行なわずに、送電線の許容で
きる限界近くまでの運転が行なえる。又、温度が高い場
合には、緊急性が高いことからTp が長くなり、比較的
早めに負荷遮断を行なうことが可能となる。ここで、上
記式の係数K1 ,定数K2 は整定として与えることもで
き、効果は同じである。以上述べたように、本発明によ
れば過負荷の状況に応じて負荷遮断を行なう時点、即
ち、予測時間Tp を制御できることから適正な送電線過
負荷保護が可能となる。
【0063】本発明の請求項5に係る過電流継電器の実
施例を以下説明する。図10は本実施例の構成を示し、こ
の場合は送電線の過負荷保護を行なう過電流継電器であ
る。図において、整定値を入力として温度上昇演算を行
なう関数を決定する関数決定手段14、与えられた関数を
基に温度上昇演算を行なう温度上昇演算手段12は、請求
項2と同じであるため説明は省略する。本実施例の特徴
は、送電線許容限界温度θL と温度上昇演算手段12で得
られた現在温度θm との差分をとり、これが所定値Kを
超えた(差が小さくなった)ことで過電流継電器の出力
を出す温度差分出力手段17を設けた点である。
【0064】上記手段は下式の演算で実現できる。
【数17】 θd =θL −θm ………………(21) ここで、所定値(温度差)Kは整定値あるいは固定値と
して与えられる。上記式によれば、送電線許容限界温度
に到達する前に過電流継電器からの出力を得ることがで
き、許容限界温度到達後に負荷遮断を行なう方法に比べ
て、十分な余裕をもって過負荷の解消を行なうことがで
きる。
【0065】本発明の請求項6に係る過電流継電器の実
施例を以下説明する。図11は本発明の構成を示し、この
場合は送電線の過負荷保護を行なう過電流継電器であ
る。図において、整定値を入力として温度上昇演算を行
なう関数を決定する関数決定手段14、与えられた関数を
基に温度上昇演算を行なう温度上昇演算手段12は、請求
項2と同じである。又、関数h(I,t)としては送電
線過渡温度上昇算出式を用い、送電線過負荷曲線上の値
(I,t)を関数h(I,t)の変数として整定し、こ
れにより関数h(I,t)の係数,定数を求めている
が、この点については既に説明しているため、詳細な説
明は省略する。本実施例の特徴は、上記関数決定手段で
得られた関数h(I,t)と、前記整定値、即ち、対象
とする送電線の過負荷曲線との誤差を算出し、表示する
誤差算出表示手段18を設けた点である。
【0066】誤差算出手段では図12に示すように、関数
決定手段より求められるh(I,t)から決まる(I,
t)と、整定値(I1 ,t1 )…(I5 ,t5 )とを順
次比較していき、誤差を算出する。得られた誤差ε1
ε2 ,ε3 ,ε4 ,ε5 は、図12に示すような形態で過
電流継電器の表示パネルに表示される。本実施例によれ
ば、関数h(I,t)と実際の目標とする過負荷曲線の
差異が運転者に明確になり、整定値の選択ミスなどのヒ
ューマンエラーの防止が可能となる。
【0067】本発明の請求項7に係る過電流継電器の実
施例を以下説明する。図13は本発明の構成を示し、この
場合は送電線の過負荷保護を行なう過電流継電器であ
る。図において、整定値を入力として温度上昇演算を行
なう関数を決定する関数決定手段14、与えられた関数を
基に温度上昇演算を行なう温度上昇演算手段12は、請求
項2と同じである。
【0068】又、関数h(I,t)としては送電線過渡
温度上昇算出式を用い、送電線過負荷曲線上の値(I,
t)を関数h(I,t)の変数として整定し、これによ
り関数h(I,t)の係数,定数を求めているが、この
点については既に説明しているため、詳細な説明は省略
する。本実施例の特徴は、関数h(I,t)から得られ
る過電流継電器の電流対時間の反限時特性を過電流継電
器の表示パネルに表示する特性表示手段19を設けた点で
ある。関数決定手段14から過電流継電器の電流対時間の
反限時特性を表示する手順を以下に示す。
【0069】まず、所定の過負荷率I1 ,I2 ,…,I
q (qは正の整数)に対して、θLはh(I,t)を満
たすt1 ,t2 ,…,tq を求める。次に、求めた(I
1 ,t1 )(I2 ,t2 )…(Iq ,tq )のデータを
順次表示パネルへ転送する。表示パネルでは転送されて
きたデータを補間して反限時特性を表示する。このよう
にして求めた過電流継電器の電流対時間の反限時特性の
表示例を図14に示す。
【0070】本発明によれば、整定により得られる過電
流継電器の電流対時間の反限時特性、即ち、温度模擬の
対象となる送電線の過負荷曲線への近似曲線を運用者が
視覚で確認できることとなり、どの程度正確に近似が行
なえているか、整定が正しく行なわれたかなどの検証が
容易となり、信頼性,操作性の高い過電流継電器を提供
できる。なお、表示媒体として、上記表示用データある
いはh(I,t)の係数,定数を、外部パーソナルコン
ピュータなどに転送して上記近似曲線を描画する場合
も、その効果は同等と言える。
【0071】本発明の請求項8に係る過電流継電器の実
施例を以下説明する。図15は本発明の構成を示し、この
場合は送電線の過負荷保護を行なう過電流継電器であ
る。図において、整定値を入力として温度上昇演算を行
なう関数を決定する関数決定手段14、与えられた関数を
基に温度上昇演算を行なう温度上昇演算手段12は、請求
項2と同じである。又、関数h(I,t)としては送電
線過渡温度上昇算出式を用い、送電線過負荷曲線上の値
(I,t)を関数h(I,t)の変数として整定し、こ
れにより関数h(I,t)の係数,定数を求めている
が、この点については既に説明しているため、詳細な説
明は省略する。
【0072】本実施例の特徴は、複数の送電線過負荷曲
線f1 ,…,fn (nは正の整数)に対応する関数h1
(I,t)…hn (I,t)を決定して記憶し、所定時
間経過時あるいは外部制御時に、前記いずれかの関数に
て送電線温度上昇を算出するかを判定する関数選択手段
20を設けた点である。以下に本実施例の作用を説明す
る。
【0073】運用者は図16に示すように、複数の送電線
過負荷曲線f1 ,…,fn に各々対応する過負荷曲線上
の点(I11,t11)…(I1u,t1u),(I21,t21
…(I2u,t2u),(In1,tn1)…(Inu,tnu)を
整定し、関数決定手段14により順次関数h1 (I,t)
…hn (I,t)を決定していく。決定された各関数の
係数,定数は関数選択手段20に渡され記憶される。関数
選択手段20には過電流継電器内に持つ時計からの時刻を
受取り、所定時刻に特定の関数h1 (I,t)(iは1
〜nのいずれか)を選択し温度演算手段12に渡す。送電
線過負荷保護の場合、季節毎に送電線周囲の外気温度及
び日射量が変わることから、運用者は季節毎に対応する
過負荷曲線を基に整定操作を行なう必要があった。
【0074】本発明では上記の作用により、季節毎の過
負荷曲線に対応する関数を過電流継電器内に持つことが
でき、内部の時計機能により、春,夏,秋,冬などの単
位で自動的な関数選択,温度演算の切り替えが可能とな
り、整定業務の著しい省力化が行なえる。上記実施例で
は、内部の時計機能による制御としたが、通信装置など
を介した外部からの制御による関数選択も可能であり、
その場合の効果も上記実施例と同等である。
【0075】本発明の請求項9に係る過電流継電器の実
施例を以下説明する。図17は本実施例の構成を示す。図
17は過負荷保護に用いられる反限時特性を有し、保護さ
れる電力線又は電力機器などの電流・時間対温度上昇特
性を模擬する温度演算手段を備えた過電流継電器であ
り、温度演算の実現手段及び作用は請求項1と同じであ
るため、詳細な説明は省略する。本実施例の特徴は、温
度演算の時間短縮模擬を行なう時間短縮手段21を設けた
点である。
【0076】本実施例で提案している過電流継電器の試
験は、一般的には一定電流を印加し、出力が出るまでの
時間を測定することで行なわれる。これを過負荷曲線上
の少なくとも数点に関して実施することとなる。このた
め要する時間は、送電線保護の場合、1点あたり数分か
ら数10分、変圧器保護の場合、数10分から数時間か
かることとなる。これは保護される電力線又は電力機器
などの持つ固有の時定数により決まるものである。この
ように、本実施例による過電流継電器の特性試験は長期
間を要することとなり、経済性,効率などの点で問題と
なる。
【0077】したがって請求項9ではこの問題を解決
し、特性試験を容易に行なうための時間短縮手段をもつ
過電流継電器を提案している。時間短縮手段の作用を以
下説明する。図に示すように試験時に過電流継電器を試
験モードに設定するスイッチを設け、この状態が時間短
縮手段21に導入される。時間短縮手段では前述した温度
上昇演算式(2) 式のΔtを(22)式で示すようにk倍(k
は正の実数)して、温度演算手段に与えることで時間短
縮模擬演算が行なえる。
【数18】 θm =θm-1 +(kΔt)・f(I,θm-1 ) ………(22)
【0078】即ち、実運用ではT時間後に出力される場
合も、試験モードとすることでT/kの時間で試験が行
なえることとなる。過電流継電器を構成するハードウェ
ア及びΔtの部分以外のソフトウェアは実運用の状態と
何ら変わることがなく、精度の高い試験検証が短時間で
実施できるという効果がある。他の実施例として、試験
モード設定時は温度演算の時刻周期をk倍とするよう
に、時間短縮手段より温度演算手段を制御する手段もあ
る。この場合の効果も上記実施例と同等と言える。
【0079】本発明の請求項10に係る過電流継電器の
実施例を以下説明する。図18は本発明の構成を示す。図
18は過負荷保護に用いられる反限時特性を有し、保護さ
れる電力線又は電力機器などの電流・時間対温度上昇特
性を保護する温度演算手段を備えた過電流継電器であ
り、温度演算の実現手段,作用は請求項1と同じである
ため、詳細な説明は省略する。
【0080】本発明の特徴は、温度演算の結果を表示す
る温度表示手段22を設けた点である。前述の式(2) で求
められる現在温度,式(18)で求められる予測温度を、温
度演算手段より温度表示手段へ導き、過電流継電器の表
示パネルに実時間表示する。これにより、運転者は送電
線許容限界温度に対してどの程度余裕があるかを容易に
知ると共に、整定ミスあるいは過電流継電器自体の故障
発生などを総合的に判断でき、信頼性,操作性の高い過
電流継電器を提供できる。なお、他の実施例として、上
記現在温度,予測温度などを通信手段を用いて過電流継
電器の外部へ出し、図19に示すような形態で温度変化の
状態をパーソナルコンピュータなどに表示する場合も、
その効果は同等である。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば整
定操作が容易となり、かつ精度のよく、適正な負荷遮断
が行なえる。又、請求項2によれば、送電線過負荷曲線
上の値を整定することで送電線温度上昇の精度の高い模
擬が行なえ、信頼性,操作性の高い過電流継電器を提供
できる。又、請求項3によれば、許容限界温度を超えな
い範囲での適切な負荷遮断が行なえることとなり、信頼
性の高い過電流継電器を提供できる。又、請求項4,5
によれば、負荷状況に適合した適切な負荷遮断が行なえ
ることとなり、信頼性の高い過電流継電器を提供でき
る。又、請求項6,7,10によれば、整定ミス・過電
流継電器自体の故障の認知が行ないやすく、信頼性,操
作性の高い過電流継電器を提供できる。又、請求項8に
よれば、季節により異なった整定値を入力する必要があ
り、整定業務が煩雑となるといった問題が解消され、操
作性の高い過電流継電器を提供できる。又、請求項9に
よれば、試験時間が短縮され、経済性の高い過電流継電
器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1に係る過電流継電器の構成例
図。
【図2】関数決定手段において、係数,定数を決定する
処理を示すフローチャート。
【図3】本発明の請求項2に係る過電流継電器の構成例
図。
【図4】送電線の過負荷曲線を用いて整定の組合せを示
す図。
【図5】温度上昇式を演算するために必要な係数,定数
を求めるフローチャート。
【図6】本発明の請求項3に係る過電流継電器の構成例
図。
【図7】図6を説明するための過電流継電器の時間対電
流特性図。
【図8】本発明の請求項4に係る過電流継電器の構成例
図。
【図9】過負荷曲線と定電流での過電流継電器の特性
図。
【図10】本発明の請求項5に係る過電流継電器の構成例
図。
【図11】本発明の請求項6に係る過電流継電器の構成例
図。
【図12】過電流継電器の表示パネルの整定誤差の表示例
図。
【図13】本発明の請求項7に係る過電流継電器の構成例
図。
【図14】過電流継電器の電流対時間の反限時特性の表示
例図。
【図15】本発明の請求項8に係る過電流継電器の構成例
図。
【図16】複数の送電線過負荷曲線を示す図。
【図17】本発明の請求項9に係る過電流継電器の構成例
図。
【図18】本発明の請求項10に係る過電流継電器の構成
例図。
【図19】予測温度・表示例図。
【図20】代表的な過負荷特性曲線を示す図。
【図21】定電流特性による過負荷曲線を示す図。
【図22】送電線の発熱機構を物理的に示す図。
【図23】簡略化を行なった場合の過負荷曲線と一定電流
を継続して入力した場合の継電器の特性図。
【符号の説明】
1 保護対象 10,10-1〜10-8 過電流継電器 11 電流データ取得手段 12 温度上昇演算手段 13 出力判定手段 14 関数決定手段 15 予測演算手段 16 予測時間制御手段 17 温度差分出力手段 18 誤差算出表示手段 19 特性表示手段 20 関数選択手段 21 時間短縮手段 22 温度表示手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関口 勝彦 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 渡部 洋司 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 過負荷保護に用いられる過電流継電器に
    おいて、被保護対象の電流・時間対温度上昇特性を模擬
    する電流I及び時間tの関数h(I,t)に関して、少
    なくとも1つ以上の電流値Ii ,時間ti (iは整数)
    を関数h(I,t)の変数として整定することで、関数
    h(I,t)を決定する関数決定手段と、前記関数決定
    手段により得られた関数h(I,t)の係数・定数を用
    いて被保護対象の温度上昇を演算する温度上昇演算手段
    と、前記温度上昇演算手段より得られた温度が所定値以
    上であることを検出して出力を生ずる出力判定手段とを
    備えたことを特徴とする過電流継電器。
  2. 【請求項2】 関数決定手段では関数h(I,t)とし
    て送電線過渡温度上昇算出式を用い、送電線過負荷曲線
    上の値(I,t)を関数h(I,t)の変数として整定
    して送電線温度上昇を算出することを特徴とする請求項
    1記載の過電流継電器。
  3. 【請求項3】 過負荷保護を行なう過電流継電器におい
    て、被保護対象の電流・時間対温度上昇特性を模擬する
    電流I及び時間tの関数h(I,t)に関して、少なく
    とも1つ以上の電流値Ii ,時間ti (iは整数)を関
    数h(I,t)の変数として整定することで関数h
    (I,t)を決定する関数決定手段と、与えられた関数
    を基に温度上昇演算を行なう温度上昇演算手段と、前記
    温度上昇演算手段から得られる温度と関数h(I,t)
    とを用いて所定時間後の温度を求める予測演算手段と、
    この予測演算値が送電線許容限界温度あるいは所定値を
    超えたことで出力を生ずる出力判定手段とを備えたこと
    を特徴とする過電流継電器。
  4. 【請求項4】 過負荷保護を行なう過電流継電器におい
    て、被保護対象の電流・時間対温度上昇特性を模擬する
    電流I及び時間tの関数h(I,t)に関して、少なく
    とも1つ以上の電流値Ii ,時間ti (iは整数)を関
    数h(I,t)の変数として整定することで関数h
    (I,t)を決定する関数決定手段と、与えられた関数
    を基に温度上昇演算を行なう温度上昇演算手段と、前記
    温度上昇演算手段から得られる温度を用いて所定時間後
    の温度を求める予測演算手段と、前記予測演算手段に与
    える予測時間Tp の値を、電流Iあるいは現在温度値θ
    m を変数とした関数値として与える予測時間制御手段
    と、この予測演算値が送電線許容限界温度あるいは所定
    値を超えたことで出力を生ずる出力判定手段とを備えた
    ことを特徴とする過電流継電器。
  5. 【請求項5】 過負荷保護を行なう過電流継電器におい
    て、被保護対象の電流・時間対温度上昇特性を模擬する
    電流I及び時間tの関数h(I,t)に関して、少なく
    とも1つ以上の電流値Ii ,時間ti (iは整数)を関
    数h(I,t)の変数として整定することで関数h
    (I,t)を決定する関数決定手段と、与えられた関数
    を基に温度上昇演算を行なう温度上昇演算手段と、送電
    線許容限界温度と温度上昇演算手段により得られた現在
    温度との差分を求める温度差分出力手段と、この差分が
    所定値を超えたことで出力を生ずる出力判定手段とを備
    えたことを特徴とする過電流継電器。
  6. 【請求項6】 過負荷保護を行なう過電流継電器におい
    て、被保護対象の電流・時間対温度上昇特性を模擬する
    電流I及び時間tの関数h(I,t)に関して、少なく
    とも1つ以上の電流値Ii ,時間ti (iは整数)を関
    数h(I,t)の変数として整定することで関数h
    (I,t)を決定する関数決定手段と、与えられた関数
    を基に温度上昇演算を行なう温度上昇演算手段と、前記
    関数h(I,t)から得られる過負荷曲線上の値と整定
    値との差を求める誤差算出表示手段と、前記温度上昇演
    算手段により得られた温度が送電線許容限界温度あるい
    は所定値を超えたことで出力を生ずる出力判定手段とを
    備えたことを特徴とする過電流継電器。
  7. 【請求項7】 過負荷保護を行なう過電流継電器におい
    て、被保護対象の電流・時間対温度上昇特性を模擬する
    電流I及び時間tの関数h(I,t)に関して、少なく
    とも1つ以上の電流値Ii ,時間ti (iは整数)を関
    数h(I,t)の変数として整定することで関数h
    (I,t)を決定する関数決定手段と、与えられた関数
    を基に温度上昇演算を行なう温度上昇演算手段と、前記
    関数h(I,t)から得られる過電流継電器の電流対時
    間の反限時特性を表示パネルに表示する特性表示手段
    と、前記温度上昇手段により得られた温度が送電線許容
    限界温度あるいは所定値を超えたことで出力を生ずる出
    力判定手段とを備えたことを特徴とする過電流継電器。
  8. 【請求項8】 過負荷保護を行なう過電流継電器におい
    て、被保護対象の電流・時間対温度上昇特性を模擬する
    電流I及び時間tの関数h(I,t)に関して、少なく
    とも1つ以上の電流値Ii ,時間ti (iは整数)を関
    数h(I,t)の変数として整定することで関数h
    (I,t)を決定する関数決定手段と、与えられた関数
    を基に温度上昇演算を行なう温度上昇演算手段と、複数
    の過負荷曲線f1 〜fn (nは正の整数)に対応する関
    数h1 (I,t)〜hn (I,t)を決定して記憶し、
    所定時間経過時あるいは外部制御時にいずれか対応する
    関数を温度上昇演算手段へ出力する関数選択手段と、前
    記温度上昇演算手段により得られた温度が送電線許容限
    界温度あるいは所定値を超えたことで出力を生ずる出力
    判定手段とを備えたことを特徴とする過電流継電器。
  9. 【請求項9】 過負荷保護を行なう過電流継電器におい
    て、被保護対象の電流・時間対温度上昇特性を模擬する
    電流I及び時間tの関数h(I,t)に関して、少なく
    とも1つ以上の電流値Ii ,時間ti (iは整数)を関
    数h(I,t)の変数として整定することで関数h
    (I,t)を決定する関数決定手段と、与えられた関数
    を基に温度上昇演算を行なう温度上昇演算手段と、前記
    温度上昇演算の時間短縮模擬を行なう時間短縮手段と、
    前記温度上昇演算手段により得られた温度が送電線許容
    限界温度あるいは所定値を超えたことで出力を生ずる出
    力判定手段とを備えたことを特徴とする過電流継電器。
  10. 【請求項10】 過負荷保護を行なう過電流継電器にお
    いて、被保護対象の電流・時間対温度上昇特性を模擬す
    る電流I及び時間tの関数h(I,t)に関して、少な
    くとも1つ以上の電流値Ii ,時間ti (iは整数)を
    関数h(I,t)の変数として整定することで関数h
    (I,t)を決定する関数決定手段と、与えられた関数
    を基に温度上昇演算を行なう温度上昇演算手段と、前記
    温度上昇演算手段から得られる温度を用いて所定時間後
    の温度を求める予測演算手段と、前記温度演算の結果を
    表示する温度表示手段と、前記予測演算値が送電線許容
    限界温度あるいは所定値を超えたことで出力を生ずる出
    力判定手段とを備えたことを特徴とする過電流継電器。
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