JPH0722021A - リチウム二次電池用炭素電極およびその製造方法 - Google Patents
リチウム二次電池用炭素電極およびその製造方法Info
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- JPH0722021A JPH0722021A JP5157312A JP15731293A JPH0722021A JP H0722021 A JPH0722021 A JP H0722021A JP 5157312 A JP5157312 A JP 5157312A JP 15731293 A JP15731293 A JP 15731293A JP H0722021 A JPH0722021 A JP H0722021A
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- carbon
- carbon material
- electrode
- porous body
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】リチウム二次電池におけるサイクル数の増加に
伴う容量低下および出力低下を抑制することである。 【構成】三次元に連なった貫通孔を有する金属多孔体に
炭素材料を保持させたものである。
伴う容量低下および出力低下を抑制することである。 【構成】三次元に連なった貫通孔を有する金属多孔体に
炭素材料を保持させたものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リチウム二次電池用炭
素電極およびその製造方法に関する。
素電極およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素電極は化学的に不活性であることか
ら、広い電位領域で安定であり、主として分析化学の分
野で活発な研究がされてきた。近年、炭素材料中の黒鉛
結晶間でのイオンの可逆的なインターカレーション、脱
インターカレーションを利用した二次電池の研究が注目
を集めている。
ら、広い電位領域で安定であり、主として分析化学の分
野で活発な研究がされてきた。近年、炭素材料中の黒鉛
結晶間でのイオンの可逆的なインターカレーション、脱
インターカレーションを利用した二次電池の研究が注目
を集めている。
【0003】一方、活性炭などの高表面積の炭素材料の
電気二重層を利用した電気二重層コンデンサーなどが携
帯機器のメモリーバックアップ用途に利用されている。
例えば高エネルギー密度電池として期待の大きいリチウ
ム二次電池では、従来、負極として金属リチウムまたは
リチウム−アルミニウム合金などのリチウム合金が利用
されてきたが、充電の際、リチウムが負極上に粒状また
は樹脂状に析出する傾向があり、充放電を繰り返すと、
負極の脱落が生じたり、あるいは樹脂状析出物が成長し
て正極に到達し内部短絡を引き起こすという問題があっ
た。
電気二重層を利用した電気二重層コンデンサーなどが携
帯機器のメモリーバックアップ用途に利用されている。
例えば高エネルギー密度電池として期待の大きいリチウ
ム二次電池では、従来、負極として金属リチウムまたは
リチウム−アルミニウム合金などのリチウム合金が利用
されてきたが、充電の際、リチウムが負極上に粒状また
は樹脂状に析出する傾向があり、充放電を繰り返すと、
負極の脱落が生じたり、あるいは樹脂状析出物が成長し
て正極に到達し内部短絡を引き起こすという問題があっ
た。
【0004】また、このような析出リチウムは電解液と
の反応性が非常に高く、活物質として機能を失うほか、
安全性に問題がある。そこで、リチウムイオンの吸蔵放
出が可能な炭素材料を負極として利用する研究が活発に
進められている。炭素材料へのリチウムイオンの状態で
の吸蔵放出により充放電が進行するために上記の析出リ
チウムによる問題を解消できる。
の反応性が非常に高く、活物質として機能を失うほか、
安全性に問題がある。そこで、リチウムイオンの吸蔵放
出が可能な炭素材料を負極として利用する研究が活発に
進められている。炭素材料へのリチウムイオンの状態で
の吸蔵放出により充放電が進行するために上記の析出リ
チウムによる問題を解消できる。
【0005】そこで、炭素粉末を必要に応じてカーボン
ブラックなどの補助導電剤およびポリテトラフルオロエ
チレンなどのバインダーと共に加圧成形して金属基板上
に圧着するか、あるいはポリフッ化ビニリデンを溶剤に
溶解させた溶液に炭素粉末を分散させた分散液を金属箔
などの金属基板に塗布して、電極を作製する方法が提案
されている(特開平4−249856号公報)。
ブラックなどの補助導電剤およびポリテトラフルオロエ
チレンなどのバインダーと共に加圧成形して金属基板上
に圧着するか、あるいはポリフッ化ビニリデンを溶剤に
溶解させた溶液に炭素粉末を分散させた分散液を金属箔
などの金属基板に塗布して、電極を作製する方法が提案
されている(特開平4−249856号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、基板上
に加圧成形する方法や塗布する方法によって基板上に形
成されたバインダーを含む炭素材料の層厚が、例えば4
00μm程度であるとき、これをリチウム二次電池用負
極として利用すると、サイクル数の増加に伴い、放電容
量が低下したり、出力特性が低下する傾向にある。これ
は、バインダーにより炭素粒子同士が接触している炭素
材料の層表面において、サイクル数の増加に伴い電解液
が浸入したために、バインダーと炭素粒子が遊離し、炭
素粒子同士の接触が低下するためと考えられる。このた
め、現状では、基板の単位面積当たりの炭素材料の容量
を充分にとれないため、電池容量を上げるためには、炭
素材料の層厚を小さくする必要がある。その結果、電池
を作製するために、薄い電極の長尺物を巻回したり、多
数枚の電極を積層したりする必要があるので、通常の鉛
電池やニッケル−カドミウム電池に比べて生産性が劣る
という欠点があった。
に加圧成形する方法や塗布する方法によって基板上に形
成されたバインダーを含む炭素材料の層厚が、例えば4
00μm程度であるとき、これをリチウム二次電池用負
極として利用すると、サイクル数の増加に伴い、放電容
量が低下したり、出力特性が低下する傾向にある。これ
は、バインダーにより炭素粒子同士が接触している炭素
材料の層表面において、サイクル数の増加に伴い電解液
が浸入したために、バインダーと炭素粒子が遊離し、炭
素粒子同士の接触が低下するためと考えられる。このた
め、現状では、基板の単位面積当たりの炭素材料の容量
を充分にとれないため、電池容量を上げるためには、炭
素材料の層厚を小さくする必要がある。その結果、電池
を作製するために、薄い電極の長尺物を巻回したり、多
数枚の電極を積層したりする必要があるので、通常の鉛
電池やニッケル−カドミウム電池に比べて生産性が劣る
という欠点があった。
【0007】本発明の主たる目的は、上述の技術的課題
を解決し、サイクル数の増加に伴う容量低下および出力
低下を抑制できるリチウム二次電池用炭素電極およびそ
の製造方法を提供することである。
を解決し、サイクル数の増加に伴う容量低下および出力
低下を抑制できるリチウム二次電池用炭素電極およびそ
の製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者ら
は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、三次
元に連なった平均孔径0.4mm以下の貫通孔を有する
厚さ5mm以下の金属多孔体に炭素材料を保持させた電
極を、リチウム二次電池用炭素電極として使用するとき
は、サイクル数の増加に伴う容量低下および出力低下を
抑制できるという新たな事実を見出し、本発明を完成す
るに至った。
は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、三次
元に連なった平均孔径0.4mm以下の貫通孔を有する
厚さ5mm以下の金属多孔体に炭素材料を保持させた電
極を、リチウム二次電池用炭素電極として使用するとき
は、サイクル数の増加に伴う容量低下および出力低下を
抑制できるという新たな事実を見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0009】すなわち、本発明においては、三次元に連
なった貫通孔を有する金属多孔体を使用することによ
り、金属多孔体の内部に保持された炭素材料と金属多孔
体との接触面積が増加し、厚み方向での集電特性が向上
するために、出力特性が向上する。また、金属多孔体の
貫通孔内に保持された炭素材料には、電極製造時の最終
工程における圧縮によって所謂かしめ効果が作用して、
炭素材料を貫通孔内に強固に保持することができる。そ
のため、炭素材料同士の密着性が向上し、炭素粉末同士
の電気的コンタクトの消失を防止できるものと考えられ
る。従って、炭素粉末の結着樹脂として作用するバイン
ダーの使用量を低減でき、場合によってはバインダーな
しとすることができるため、相対的に炭素粉末の含有量
が増大し、高エネルギー密度化が可能となり、高出力化
も図れる。この点は、とくに電解液導電率の小さいリチ
ウム電池に有利である。
なった貫通孔を有する金属多孔体を使用することによ
り、金属多孔体の内部に保持された炭素材料と金属多孔
体との接触面積が増加し、厚み方向での集電特性が向上
するために、出力特性が向上する。また、金属多孔体の
貫通孔内に保持された炭素材料には、電極製造時の最終
工程における圧縮によって所謂かしめ効果が作用して、
炭素材料を貫通孔内に強固に保持することができる。そ
のため、炭素材料同士の密着性が向上し、炭素粉末同士
の電気的コンタクトの消失を防止できるものと考えられ
る。従って、炭素粉末の結着樹脂として作用するバイン
ダーの使用量を低減でき、場合によってはバインダーな
しとすることができるため、相対的に炭素粉末の含有量
が増大し、高エネルギー密度化が可能となり、高出力化
も図れる。この点は、とくに電解液導電率の小さいリチ
ウム電池に有利である。
【0010】また、金属多孔体の貫通孔の平均孔径を
0.4mm以下とすることにより、集電体である金属多
孔体の金属表面からの炭素材料の厚さを小さくでき(す
なわち、前記貫通孔の半径である0.2mm以下)、従
って炭素材料の保持性が向上し、サイクル数の増加に伴
う放電容量の低下を抑制できる。従って、これらの作用
が相まって、電極の厚肉化が可能となる。
0.4mm以下とすることにより、集電体である金属多
孔体の金属表面からの炭素材料の厚さを小さくでき(す
なわち、前記貫通孔の半径である0.2mm以下)、従
って炭素材料の保持性が向上し、サイクル数の増加に伴
う放電容量の低下を抑制できる。従って、これらの作用
が相まって、電極の厚肉化が可能となる。
【0011】前記貫通孔の平均孔径は、0.001〜
0.4mm、好ましくは0.01〜0.4mmの範囲で
あるのが適当である。貫通孔の平均孔径が0.4mmを
超えると、サイクル数の増加に伴い放電容量が低下する
という問題がある。また、前記金属多孔体の厚さは5m
m以下、好ましくは0.05〜5mm、より好ましくは
0.2〜2mmの範囲である。金属多孔体の厚さが5m
mを超えると、電解液中のリチウムイオンの電極内部へ
の拡散が困難となるため、出力特性が低下し容量を充分
に取り出せなくなる。
0.4mm、好ましくは0.01〜0.4mmの範囲で
あるのが適当である。貫通孔の平均孔径が0.4mmを
超えると、サイクル数の増加に伴い放電容量が低下する
という問題がある。また、前記金属多孔体の厚さは5m
m以下、好ましくは0.05〜5mm、より好ましくは
0.2〜2mmの範囲である。金属多孔体の厚さが5m
mを超えると、電解液中のリチウムイオンの電極内部へ
の拡散が困難となるため、出力特性が低下し容量を充分
に取り出せなくなる。
【0012】炭素材料は金属多孔体の内部または内部お
よび外部に保持される。ここで、金属多孔体の内部と
は、金属多孔体の内部全体に含有される場合のほか、一
部のみ(例えば片面側のみ)の場合も包含する。また、
炭素材料が金属多孔体の外部にはみ出して保持される場
合、はみ出した炭素材料の厚さは0.3mm以下、好ま
しくは0.1mm以下に調整される。この炭素材料の厚
さは、金属多孔体の両面から炭素材料がそれぞれはみ出
している場合であっても、片側のみの厚さをいう。炭素
材料のはみ出し厚さが0.3mmを超えると、サイクル
数の増加に伴う容量劣化や出力低下が顕著となる。これ
はバインダーにより炭素粒子同士が接触している層表面
に、サイクル数の増加に伴い電解液が浸入し、その結果
バインダーと炭素粒子が遊離し、炭素粒子同士の接触が
低下するためと考えられる。なお、炭素材料が金属多孔
体の内部にのみ保持され、外部にはみ出していなくても
よいことは勿論である。
よび外部に保持される。ここで、金属多孔体の内部と
は、金属多孔体の内部全体に含有される場合のほか、一
部のみ(例えば片面側のみ)の場合も包含する。また、
炭素材料が金属多孔体の外部にはみ出して保持される場
合、はみ出した炭素材料の厚さは0.3mm以下、好ま
しくは0.1mm以下に調整される。この炭素材料の厚
さは、金属多孔体の両面から炭素材料がそれぞれはみ出
している場合であっても、片側のみの厚さをいう。炭素
材料のはみ出し厚さが0.3mmを超えると、サイクル
数の増加に伴う容量劣化や出力低下が顕著となる。これ
はバインダーにより炭素粒子同士が接触している層表面
に、サイクル数の増加に伴い電解液が浸入し、その結果
バインダーと炭素粒子が遊離し、炭素粒子同士の接触が
低下するためと考えられる。なお、炭素材料が金属多孔
体の内部にのみ保持され、外部にはみ出していなくても
よいことは勿論である。
【0013】本発明における前記炭素材料は、炭素粉末
単独または炭素粉末とバインダーとの混合物である。炭
素粉末としては、例えば天然黒鉛、人造黒鉛、コークス
板、メゾフェーズ小球体、気相成長カーボンなどの粉
末、あるいはフェノール樹脂やフラン樹脂などを焼成し
た樹脂焼成体、ピッチ系、PAN系などの炭素繊維など
を粉砕した粉末があげられるが、リチウムイオンの吸蔵
・放出が可能であればとくに種類が限定されるものでは
ない。また、使用する炭素粉末の粒径(平均粒径)は1
〜100μm、好ましくは1〜50μmである。炭素粉
末の粒径が100μmを超えると、リチウムイオンの内
部までの拡散が困難となり、出力が低下する。一方、1
μmより小さくなると、同一重量の炭素材料を電極とし
て成形する際、炭素材料が保持する粒子の数が非常に多
くなるため、炭素粒子同士が遊離したり、脱落すること
により、サイクル数の増加に伴い容量が低下するという
問題がある。
単独または炭素粉末とバインダーとの混合物である。炭
素粉末としては、例えば天然黒鉛、人造黒鉛、コークス
板、メゾフェーズ小球体、気相成長カーボンなどの粉
末、あるいはフェノール樹脂やフラン樹脂などを焼成し
た樹脂焼成体、ピッチ系、PAN系などの炭素繊維など
を粉砕した粉末があげられるが、リチウムイオンの吸蔵
・放出が可能であればとくに種類が限定されるものでは
ない。また、使用する炭素粉末の粒径(平均粒径)は1
〜100μm、好ましくは1〜50μmである。炭素粉
末の粒径が100μmを超えると、リチウムイオンの内
部までの拡散が困難となり、出力が低下する。一方、1
μmより小さくなると、同一重量の炭素材料を電極とし
て成形する際、炭素材料が保持する粒子の数が非常に多
くなるため、炭素粒子同士が遊離したり、脱落すること
により、サイクル数の増加に伴い容量が低下するという
問題がある。
【0014】バインダーとしては、炭素粉末と結着性を
有するものであればいずれも使用可能であり、例えばポ
リエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン樹脂、ポリ
テトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフ
ッ素樹脂、さらにポリビニルアルコール、メチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロースなどがあげられる。
バインダーの添加量は、炭素粉末に対して0〜20重量
%、好ましくは0〜5重量%の範囲である。
有するものであればいずれも使用可能であり、例えばポ
リエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン樹脂、ポリ
テトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフ
ッ素樹脂、さらにポリビニルアルコール、メチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロースなどがあげられる。
バインダーの添加量は、炭素粉末に対して0〜20重量
%、好ましくは0〜5重量%の範囲である。
【0015】また、本発明に係る炭素電極の導電率が低
い場合には、例えばカーボンブラック、ケッチェンブラ
ック、黒鉛、金属などの種々の導電性粉末を必要に応じ
て添加してもよい。導電性粉末の添加量は、炭素材料に
対して10重量%以下であるのが望ましい。また、本発
明の炭素電極は、金属多孔体の片面における炭素材料の
層厚、すなわち金属多孔体の内部および外部に保持され
ている炭素材料の層厚の和が0.4mm以下、好ましく
は10〜300μmであるのが、出力の低下を抑制する
うえで適当である。ここで、炭素材料の層厚の和とは、
金属多孔体の両面から炭素材料がそれぞれ外部にはみ出
しているときには、片面側での外部はみ出し厚さと金属
多孔体内部に保持される炭素材料の厚さとの和である。
炭素材料の層厚の和が0.4mmを超えると、サイクル
数の増加に伴い容量が低下する問題や、出力が低下する
問題がある。
い場合には、例えばカーボンブラック、ケッチェンブラ
ック、黒鉛、金属などの種々の導電性粉末を必要に応じ
て添加してもよい。導電性粉末の添加量は、炭素材料に
対して10重量%以下であるのが望ましい。また、本発
明の炭素電極は、金属多孔体の片面における炭素材料の
層厚、すなわち金属多孔体の内部および外部に保持され
ている炭素材料の層厚の和が0.4mm以下、好ましく
は10〜300μmであるのが、出力の低下を抑制する
うえで適当である。ここで、炭素材料の層厚の和とは、
金属多孔体の両面から炭素材料がそれぞれ外部にはみ出
しているときには、片面側での外部はみ出し厚さと金属
多孔体内部に保持される炭素材料の厚さとの和である。
炭素材料の層厚の和が0.4mmを超えると、サイクル
数の増加に伴い容量が低下する問題や、出力が低下する
問題がある。
【0016】本発明における金属多孔体としては、三次
元に連なった前記平均孔径の貫通孔を有する構造のもの
であればいずれも好適に使用可能であるが、本発明では
三次元網目構造を有する合成樹脂の骨格表面を無電解め
っき、CVD、PVDまたは金属もしくはグラファイト
コーティングなどにより一次導電処理を施した後、電気
めっきを行うことにより金属化処理を行うことによって
製造される金属多孔体がとくに好適に使用される。
元に連なった前記平均孔径の貫通孔を有する構造のもの
であればいずれも好適に使用可能であるが、本発明では
三次元網目構造を有する合成樹脂の骨格表面を無電解め
っき、CVD、PVDまたは金属もしくはグラファイト
コーティングなどにより一次導電処理を施した後、電気
めっきを行うことにより金属化処理を行うことによって
製造される金属多孔体がとくに好適に使用される。
【0017】一次導電処理でコーティングする材料に
は、グラファイト、カーボン、ニッケル、銅などの金属
などがあげられる。前記電気めっきには、導電率の高い
銅、ニッケル、銀、金またはこれらの金属のいずれかを
含む合金を使用するのが好ましい。かかる金属多孔体の
具体例としては、本出願人の製造に係る登録商標「セル
メット」があげられる。このものは、ウレタン樹脂の発
泡体にグラファイトを塗布し、ついでニッケルや銅など
の電気めっきを施した後、ウレタン樹脂発泡体を熱分解
により除去して製造される。また、ウレタン樹脂発泡体
をニッケルカルボニルガスを含有する雰囲気内に入れ、
この発泡体をニッケルカルボニルガスの分解温度まで加
熱してニッケルが被覆した構造体を形成した後、ウレタ
ン樹脂発泡体を熱分解により除去する方法もある。いず
れの方法で製造した金属多孔体についても、本発明の炭
素電極に使用できる。なお、樹脂発泡体は除去せずに、
そのまま使用してもよい。
は、グラファイト、カーボン、ニッケル、銅などの金属
などがあげられる。前記電気めっきには、導電率の高い
銅、ニッケル、銀、金またはこれらの金属のいずれかを
含む合金を使用するのが好ましい。かかる金属多孔体の
具体例としては、本出願人の製造に係る登録商標「セル
メット」があげられる。このものは、ウレタン樹脂の発
泡体にグラファイトを塗布し、ついでニッケルや銅など
の電気めっきを施した後、ウレタン樹脂発泡体を熱分解
により除去して製造される。また、ウレタン樹脂発泡体
をニッケルカルボニルガスを含有する雰囲気内に入れ、
この発泡体をニッケルカルボニルガスの分解温度まで加
熱してニッケルが被覆した構造体を形成した後、ウレタ
ン樹脂発泡体を熱分解により除去する方法もある。いず
れの方法で製造した金属多孔体についても、本発明の炭
素電極に使用できる。なお、樹脂発泡体は除去せずに、
そのまま使用してもよい。
【0018】また、本発明における金属多孔体は、金属
表面を粗面化処理したものを使用するのが好ましい。こ
れは、粗面化処理によって金属多孔体の金属表面の表面
積が向上するため、炭素材料との密着性が向上し、その
結果サイクル数の増大に伴う容量低下を抑制できるため
である。また、炭素材料との密着性が向上することによ
り、炭素材料に含有されるバインダー量を低減すること
ができ、その結果高エネルギー密度化が可能となる。ま
た、金属多孔体の骨格内に空洞をもつ場合には、粗面化
処理によって骨格に孔が開くので、骨格の内部空間にも
電解液を保持できる。金属多孔体の粗面化処理方法とし
ては、例えば塩化第2鉄などの金属塩化物水溶液に金属
多孔体を浸漬する化学的方法、粒子の衝撃や回転ブラシ
を利用する物理的方法などがあり、それらの1つまたは
2以上を組み合わせて使用することができる。
表面を粗面化処理したものを使用するのが好ましい。こ
れは、粗面化処理によって金属多孔体の金属表面の表面
積が向上するため、炭素材料との密着性が向上し、その
結果サイクル数の増大に伴う容量低下を抑制できるため
である。また、炭素材料との密着性が向上することによ
り、炭素材料に含有されるバインダー量を低減すること
ができ、その結果高エネルギー密度化が可能となる。ま
た、金属多孔体の骨格内に空洞をもつ場合には、粗面化
処理によって骨格に孔が開くので、骨格の内部空間にも
電解液を保持できる。金属多孔体の粗面化処理方法とし
ては、例えば塩化第2鉄などの金属塩化物水溶液に金属
多孔体を浸漬する化学的方法、粒子の衝撃や回転ブラシ
を利用する物理的方法などがあり、それらの1つまたは
2以上を組み合わせて使用することができる。
【0019】つぎに、本発明の炭素電極の製造方法を説
明する。この製造方法は以下の2つに大別される。 (1) バインダーとなる樹脂粒子、炭素粉末および必要に
応じて導電性粉末を溶媒に分散させた分散液を金属多孔
体に保持(含浸、付着など、次の(2) においても同じ)
させた後、乾燥する方法。 (2) バインダーとなる樹脂を溶媒に溶解した溶液に炭素
粉末および必要に応じて導電性粉末を分散させた分散液
を金属多孔体に保持させた後、乾燥する方法。
明する。この製造方法は以下の2つに大別される。 (1) バインダーとなる樹脂粒子、炭素粉末および必要に
応じて導電性粉末を溶媒に分散させた分散液を金属多孔
体に保持(含浸、付着など、次の(2) においても同じ)
させた後、乾燥する方法。 (2) バインダーとなる樹脂を溶媒に溶解した溶液に炭素
粉末および必要に応じて導電性粉末を分散させた分散液
を金属多孔体に保持させた後、乾燥する方法。
【0020】(1) の方法で使用される樹脂粒子として
は、電池内に含まれる有機溶媒を利用した電解液に対す
る耐性のうえから、ポリエチレン、ポリプロピレン等の
オレフィン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフ
ッ化ビニリデン等のフッ素樹脂などが例示できるが、こ
れらの樹脂粒子のみに限定されるものではない。また、
分散溶媒としては、水やアルコール類その他の有機溶媒
が広く利用できる。また、必要に応じて、分散剤として
種々の界面活性剤を10重量%以下の範囲で添加しても
よい。
は、電池内に含まれる有機溶媒を利用した電解液に対す
る耐性のうえから、ポリエチレン、ポリプロピレン等の
オレフィン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフ
ッ化ビニリデン等のフッ素樹脂などが例示できるが、こ
れらの樹脂粒子のみに限定されるものではない。また、
分散溶媒としては、水やアルコール類その他の有機溶媒
が広く利用できる。また、必要に応じて、分散剤として
種々の界面活性剤を10重量%以下の範囲で添加しても
よい。
【0021】前記(2) の方法で使用される樹脂粒子とし
ては、前記したオレフィン樹脂のほか、ポリフッ化ビニ
リデン等のフッ素樹脂、その他ポリビニルアルコール、
メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどが
あげられる。これらの樹脂を溶解する溶媒としては、例
えばポリエチレン、ポリプロピレンに対しては約80℃
まで温度を上げたキシレン、ポリフッ化ビニリデンに対
してはメチルエチルケトン、N−メチル−2−ピロリド
ン、ジメチルホルムアミドなどが使用可能である。ま
た、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロースなどに対しては水その他の水溶性
溶媒が使用できる。
ては、前記したオレフィン樹脂のほか、ポリフッ化ビニ
リデン等のフッ素樹脂、その他ポリビニルアルコール、
メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどが
あげられる。これらの樹脂を溶解する溶媒としては、例
えばポリエチレン、ポリプロピレンに対しては約80℃
まで温度を上げたキシレン、ポリフッ化ビニリデンに対
してはメチルエチルケトン、N−メチル−2−ピロリド
ン、ジメチルホルムアミドなどが使用可能である。ま
た、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロースなどに対しては水その他の水溶性
溶媒が使用できる。
【0022】前記(1) 、(2) によって、炭素材料を金属
多孔体の内部および外部に保持させるには、例えば金属
多孔体を前記分散液に浸漬し、ついで分散液から引き上
げて乾燥させる方法があげられる。この方法は、浸漬お
よび乾燥の繰り返し回数や分散液に分散されている炭素
粉末やバインダーの濃度調節により金属多孔体の内部お
よび外部への炭素材料の含有量および付着量を調整でき
る。
多孔体の内部および外部に保持させるには、例えば金属
多孔体を前記分散液に浸漬し、ついで分散液から引き上
げて乾燥させる方法があげられる。この方法は、浸漬お
よび乾燥の繰り返し回数や分散液に分散されている炭素
粉末やバインダーの濃度調節により金属多孔体の内部お
よび外部への炭素材料の含有量および付着量を調整でき
る。
【0023】また、金属多孔体に分散液を直接塗工する
方法を採用してもよく、適度な粘度を有する分散液をヘ
ラで金属多孔体に押し込む、いわゆる押圧充填や、これ
とは逆の減圧充填、あるいは分散液の粘度を調節してス
ピーンコーター、ドクターブレードなどによる塗布手段
も採用可能である。さらに、分散液を金属多孔体に吹き
付ける方法も採用可能である。とくに、霧状にして吹き
付けると、金属多孔体の内部まで分散液を充填できる。
吹き付けは金属多孔体の片面だけでもよく、あるいは両
面から行ってもよいが、両面から吹き付けるのが均質に
分散液を充填できるので好ましい。
方法を採用してもよく、適度な粘度を有する分散液をヘ
ラで金属多孔体に押し込む、いわゆる押圧充填や、これ
とは逆の減圧充填、あるいは分散液の粘度を調節してス
ピーンコーター、ドクターブレードなどによる塗布手段
も採用可能である。さらに、分散液を金属多孔体に吹き
付ける方法も採用可能である。とくに、霧状にして吹き
付けると、金属多孔体の内部まで分散液を充填できる。
吹き付けは金属多孔体の片面だけでもよく、あるいは両
面から行ってもよいが、両面から吹き付けるのが均質に
分散液を充填できるので好ましい。
【0024】また、これらの方法を適宜組み合わせて使
用してもよい。例えば押圧充填で金属多孔体の内部まで
充填するのが困難な場合には、金属多孔体を分散液に浸
漬した後、押圧充填する方法が有効である。このように
して分散液を金属多孔体に保持させ、乾燥した後、必要
に応じて圧縮成形し、電極を得る。このとき、厚さ方向
に均一な電極を得るために、乾燥後、圧縮前に厚さ調節
を行うのが好ましい。厚さ調節の手段としては、種々の
手段が採用可能であるが、例えば一定厚さのスリットに
金属多孔体を通過させて厚さ調節する方法などが採用で
きる。
用してもよい。例えば押圧充填で金属多孔体の内部まで
充填するのが困難な場合には、金属多孔体を分散液に浸
漬した後、押圧充填する方法が有効である。このように
して分散液を金属多孔体に保持させ、乾燥した後、必要
に応じて圧縮成形し、電極を得る。このとき、厚さ方向
に均一な電極を得るために、乾燥後、圧縮前に厚さ調節
を行うのが好ましい。厚さ調節の手段としては、種々の
手段が採用可能であるが、例えば一定厚さのスリットに
金属多孔体を通過させて厚さ調節する方法などが採用で
きる。
【0025】また、圧縮する度合いは、金属多孔体に保
持された分散液の濃度や乾燥の度合いにより異なるが、
もとの金属多孔体の厚さに対して圧縮後の厚さが50〜
80%となるまで圧縮するのが好ましい。圧縮後の厚さ
が50%よりも小さいときは、金属多孔体の気孔率が小
さくなるため、金属多孔体の内部に保持できる炭素材料
の担持量(単位体積当たりの担持量)が低下し、エネル
ギー密度に劣るようになる。また、圧縮後の厚さが80
%よりも大きいときは、金属多孔体と炭素材料との密着
性が不充分になる。圧縮は、通常、ローラやプレスなど
により行うことができる。
持された分散液の濃度や乾燥の度合いにより異なるが、
もとの金属多孔体の厚さに対して圧縮後の厚さが50〜
80%となるまで圧縮するのが好ましい。圧縮後の厚さ
が50%よりも小さいときは、金属多孔体の気孔率が小
さくなるため、金属多孔体の内部に保持できる炭素材料
の担持量(単位体積当たりの担持量)が低下し、エネル
ギー密度に劣るようになる。また、圧縮後の厚さが80
%よりも大きいときは、金属多孔体と炭素材料との密着
性が不充分になる。圧縮は、通常、ローラやプレスなど
により行うことができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明のリチウム二次
電池用炭素電極を説明する。 実施例1 鱗片状天然黒鉛粉末(日本黒鉛社製)100gを、ポリ
フッ化ビニリデン20gを溶解したN−メチル−2−ピ
ロリドン溶液280gに分散させて分散液を得た。この
分散液にニッケル金属多孔体である登録商標「セルメッ
ト」(前出、平均孔径0.4mm、厚さ1mm)を浸漬
した後、ヘラで分散液を押し込む押圧充填を行い、つい
で使用したニッケル金属多孔体の厚さと同じ間隙を有す
るスリットを通過させ、乾燥して溶剤を除去し、炭素電
極を得た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ1mmで保持
し、かつ金属多孔体表面からの炭素材料のはみ出しがな
かった。なお、炭素材料の厚さは、炭素電極を切断し、
その切断面を顕微鏡にて観察することにより求めた。 実施例2 平均孔径0.2mmのニッケル金属多孔体を使用したほ
かは実施例1と同様にして炭素電極を得た。この炭素電
極をプレスにより厚さ0.6mmに圧縮した。圧縮後の
炭素電極は、炭素材料を厚さ0.6mmで保持し、かつ金
属多孔体表面からの炭素材料のはみ出しがなかった。 実施例3 平均孔径0.4mmのニッケル金属多孔体を使用したほ
かは実施例1と同様にして炭素電極を得た。この炭素電
極をプレスにより厚さ0.6mmに圧縮した。圧縮後の
炭素電極は、炭素材料を厚さ0.6mmで保持し、かつ金
属多孔体表面からの炭素材料のはみ出しがなかった。 比較例1 実施例1で使用したと同じ分散液を使用し、ドクターブ
レード法により厚さ18μmの銅箔の表面に隙間間隔6
00μmの条件で両面に塗布し、乾燥して、銅箔の両面
にそれぞれ270μmの厚さの電極を形成した。 比較例2 平均孔径0.6mm、厚さ1.2mmのニッケル金属多
孔体を使用したほかは実施例1と同様にして炭素電極を
得た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ1.2mmで保持
し、金属多孔体表面からの炭素材料のはみ出しがなかっ
た。
電池用炭素電極を説明する。 実施例1 鱗片状天然黒鉛粉末(日本黒鉛社製)100gを、ポリ
フッ化ビニリデン20gを溶解したN−メチル−2−ピ
ロリドン溶液280gに分散させて分散液を得た。この
分散液にニッケル金属多孔体である登録商標「セルメッ
ト」(前出、平均孔径0.4mm、厚さ1mm)を浸漬
した後、ヘラで分散液を押し込む押圧充填を行い、つい
で使用したニッケル金属多孔体の厚さと同じ間隙を有す
るスリットを通過させ、乾燥して溶剤を除去し、炭素電
極を得た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ1mmで保持
し、かつ金属多孔体表面からの炭素材料のはみ出しがな
かった。なお、炭素材料の厚さは、炭素電極を切断し、
その切断面を顕微鏡にて観察することにより求めた。 実施例2 平均孔径0.2mmのニッケル金属多孔体を使用したほ
かは実施例1と同様にして炭素電極を得た。この炭素電
極をプレスにより厚さ0.6mmに圧縮した。圧縮後の
炭素電極は、炭素材料を厚さ0.6mmで保持し、かつ金
属多孔体表面からの炭素材料のはみ出しがなかった。 実施例3 平均孔径0.4mmのニッケル金属多孔体を使用したほ
かは実施例1と同様にして炭素電極を得た。この炭素電
極をプレスにより厚さ0.6mmに圧縮した。圧縮後の
炭素電極は、炭素材料を厚さ0.6mmで保持し、かつ金
属多孔体表面からの炭素材料のはみ出しがなかった。 比較例1 実施例1で使用したと同じ分散液を使用し、ドクターブ
レード法により厚さ18μmの銅箔の表面に隙間間隔6
00μmの条件で両面に塗布し、乾燥して、銅箔の両面
にそれぞれ270μmの厚さの電極を形成した。 比較例2 平均孔径0.6mm、厚さ1.2mmのニッケル金属多
孔体を使用したほかは実施例1と同様にして炭素電極を
得た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ1.2mmで保持
し、金属多孔体表面からの炭素材料のはみ出しがなかっ
た。
【0027】これらの実施例および比較例で得た炭素電
極を電池の負極に用いて電池のサイクル充放電特性を評
価した。試験方法は以下のとおりである。 (1) 正極の製造 炭酸リチウムと四三酸化コバルトとを、リチウムとコバ
ルトとのモル比が1:1となるように混合し、空気中9
00℃で20時間焼成し、LiCoO2 粉末を合成し
た。このLiCoO2 粉末とカーボンブラックとバイン
ダーであるポリテトラフルオロエチレン粉末とを重量比
で85:10:5の割合で混合し、適量のキシレンを加
えて混練した後、厚さ1mmのシートを成形し、これを
アルミニウムメッシュに圧着し、300℃まで昇温さ
せ、溶剤を除去して、正極を得た。 (2) 電池の製造 図1に示すように、セパレーター3(ポリプロピレン製
の微多孔膜)を介して中央の負極2の両側に正極1を配
置して電池セルを得た。このセルを2枚のステンレス板
で挟み、ステンレス板同士を四隅でねじ止めにより締め
つけた後、電解液を入れたビーカーに挿入して、電池と
した。電解液には、エチレンカーボネートとジエチルカ
ーボネートとを体積比で1:1で混合し、ホウフッ化リ
チウムを1モル/lの濃度となるように溶解したものを
使用した。有効スケールは、負極ベースで1.5cm×
2.5cm×2=7.5cm(両面評価)である。 (3) 電池のサイクル充放電試験 前記(2) で得た電池を2mA(電流密度0.26mA/
cm2 )の定電流で4.0Vまで充電し、3Vまで放電
する充放電を繰り返して、サイクル数の増加に伴う放電
容量の変化を調べた。放電容量の測定には、充放電装置
(北斗電工社製のHJ201B)を使用した。このと
き、正極は負極と比較して充分多量に活物質が導入され
ており、負極容量規制の状態で評価を行った。
極を電池の負極に用いて電池のサイクル充放電特性を評
価した。試験方法は以下のとおりである。 (1) 正極の製造 炭酸リチウムと四三酸化コバルトとを、リチウムとコバ
ルトとのモル比が1:1となるように混合し、空気中9
00℃で20時間焼成し、LiCoO2 粉末を合成し
た。このLiCoO2 粉末とカーボンブラックとバイン
ダーであるポリテトラフルオロエチレン粉末とを重量比
で85:10:5の割合で混合し、適量のキシレンを加
えて混練した後、厚さ1mmのシートを成形し、これを
アルミニウムメッシュに圧着し、300℃まで昇温さ
せ、溶剤を除去して、正極を得た。 (2) 電池の製造 図1に示すように、セパレーター3(ポリプロピレン製
の微多孔膜)を介して中央の負極2の両側に正極1を配
置して電池セルを得た。このセルを2枚のステンレス板
で挟み、ステンレス板同士を四隅でねじ止めにより締め
つけた後、電解液を入れたビーカーに挿入して、電池と
した。電解液には、エチレンカーボネートとジエチルカ
ーボネートとを体積比で1:1で混合し、ホウフッ化リ
チウムを1モル/lの濃度となるように溶解したものを
使用した。有効スケールは、負極ベースで1.5cm×
2.5cm×2=7.5cm(両面評価)である。 (3) 電池のサイクル充放電試験 前記(2) で得た電池を2mA(電流密度0.26mA/
cm2 )の定電流で4.0Vまで充電し、3Vまで放電
する充放電を繰り返して、サイクル数の増加に伴う放電
容量の変化を調べた。放電容量の測定には、充放電装置
(北斗電工社製のHJ201B)を使用した。このと
き、正極は負極と比較して充分多量に活物質が導入され
ており、負極容量規制の状態で評価を行った。
【0028】その結果を図2に示す。図2から明らかな
ように、銅箔上に炭素電極を形成した比較例1や、平均
孔径が0.4mmを超える比較例2ではサイクル数の増
加に伴い放電容量が低下しており、とくに比較例2は当
初放電容量が高いもののサイクル数の増加に伴い放電容
量が急激に低下している。これに対して、平均孔径が
0.4mmまたはそれより小さい実施例1〜3では放電
容量が殆ど一定であり、出力特性およびサイクル寿命に
優れていることがわかる。 実施例4 平均孔径0.4mmで厚さ2mmのニッケル金属多孔体
を使用したほかは実施例1と同様にして炭素電極を得
た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ2mmで保持し、か
つ金属多孔体表面からの炭素材料のはみ出しがなかっ
た。 実施例5 平均孔径0.4mmで厚さ3mmのニッケル金属多孔体
を使用したほかは実施例1と同様にして炭素電極を得
た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ3mmで保持し、か
つ金属多孔体表面からの炭素材料のはみ出しがなかっ
た。 実施例6 平均孔径0.4mmで厚さ4mmのニッケル金属多孔体
を使用したほかは実施例1と同様にして炭素電極を得
た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ4mmで保持し、か
つ金属多孔体表面からの炭素材料のはみ出しがなかっ
た。 実施例7 平均孔径0.4mmで厚さ5mmのニッケル金属多孔体
を使用したほかは実施例1と同様にして炭素電極を得
た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ5mmで保持し、か
つ金属多孔体表面からの炭素材料のはみ出しがなかっ
た。 比較例3 平均孔径0.4mmで厚さ5.5mmのニッケル金属多
孔体を使用したほかは実施例1と同様にして炭素電極を
得た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ約5.5mmで保
持し、かつ金属多孔体表面からの炭素材料のはみ出しが
なかった。 比較例4 平均孔径0.4mmで厚さ6mmのニッケル金属多孔体
を使用したほかは実施例1と同様にして炭素電極を得
た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ6mmで保持し、か
つ金属多孔体表面からの炭素材料のはみ出しがなかっ
た。 比較例5 平均孔径0.4mmで厚さ7mmのニッケル金属多孔体
を使用したほかは実施例1と同様にして炭素電極を得
た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ7mmで保持し、か
つ金属多孔体表面からの炭素材料のはみ出しがなかっ
た。
ように、銅箔上に炭素電極を形成した比較例1や、平均
孔径が0.4mmを超える比較例2ではサイクル数の増
加に伴い放電容量が低下しており、とくに比較例2は当
初放電容量が高いもののサイクル数の増加に伴い放電容
量が急激に低下している。これに対して、平均孔径が
0.4mmまたはそれより小さい実施例1〜3では放電
容量が殆ど一定であり、出力特性およびサイクル寿命に
優れていることがわかる。 実施例4 平均孔径0.4mmで厚さ2mmのニッケル金属多孔体
を使用したほかは実施例1と同様にして炭素電極を得
た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ2mmで保持し、か
つ金属多孔体表面からの炭素材料のはみ出しがなかっ
た。 実施例5 平均孔径0.4mmで厚さ3mmのニッケル金属多孔体
を使用したほかは実施例1と同様にして炭素電極を得
た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ3mmで保持し、か
つ金属多孔体表面からの炭素材料のはみ出しがなかっ
た。 実施例6 平均孔径0.4mmで厚さ4mmのニッケル金属多孔体
を使用したほかは実施例1と同様にして炭素電極を得
た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ4mmで保持し、か
つ金属多孔体表面からの炭素材料のはみ出しがなかっ
た。 実施例7 平均孔径0.4mmで厚さ5mmのニッケル金属多孔体
を使用したほかは実施例1と同様にして炭素電極を得
た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ5mmで保持し、か
つ金属多孔体表面からの炭素材料のはみ出しがなかっ
た。 比較例3 平均孔径0.4mmで厚さ5.5mmのニッケル金属多
孔体を使用したほかは実施例1と同様にして炭素電極を
得た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ約5.5mmで保
持し、かつ金属多孔体表面からの炭素材料のはみ出しが
なかった。 比較例4 平均孔径0.4mmで厚さ6mmのニッケル金属多孔体
を使用したほかは実施例1と同様にして炭素電極を得
た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ6mmで保持し、か
つ金属多孔体表面からの炭素材料のはみ出しがなかっ
た。 比較例5 平均孔径0.4mmで厚さ7mmのニッケル金属多孔体
を使用したほかは実施例1と同様にして炭素電極を得
た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ7mmで保持し、か
つ金属多孔体表面からの炭素材料のはみ出しがなかっ
た。
【0029】実施例4〜7および比較例3〜5で得た各
炭素電極を使用して、前記と同様にして電池のサイクル
充放電特性を評価した。その結果を図3に示す。図3か
ら明らかなように、ニッケル金属多孔体の厚さが5mm
より大きい比較例3〜5では、サイクル数の増加に伴い
放電容量が低下している。これに対して、ニッケル金属
多孔体の厚さが5mmまたはそれ以下である実施例4〜
7では放電容量が殆ど一定であり、出力特性およびサイ
クル寿命に優れていることがわかる。 実施例8 平均孔径0.4mmで厚さ1mmのニッケル金属多孔体
を使用して、実施例1と同様にして分散液にニッケル金
属多孔体を浸漬し、ついで押圧充填を行い、スリットを
通過させ、乾燥して溶剤を除去した後、ドクターブレー
ド法にて多孔体の基準面からの隙間間隔を450μmに
調節して、金属多孔体の両面に分散液を塗工し、乾燥し
て、金属多孔体の両面から外部にそれぞれ200μmの
厚さで炭素材料がはみ出した炭素電極を得た。この炭素
電極は、炭素材料を厚さ1.4mmで保持していた。 実施例9 ドクターブレード法において隙間間隔を550μmに調
節して分散液を塗工し、金属多孔体の両面から外部にそ
れぞれ250μmの厚さで炭素材料がはみ出したほかは
実施例8と同様にして炭素電極を得た。この炭素電極
は、炭素材料を厚さ1.5mmで保持していた。 実施例10 ドクターブレード法において隙間間隔を650μmに調
節して分散液を塗工し、金属多孔体の両面から外部にそ
れぞれ300μmの厚さで炭素材料がはみ出したほかは
実施例8と同様にして炭素電極を得た。この炭素電極
は、炭素材料を厚さ1.6mmで保持していた。 比較例6 ドクターブレード法において隙間間隔を700μmに調
節して分散液を塗工し、金属多孔体の両面から外部にそ
れぞれ325μmの厚さで炭素材料がはみ出したほかは
実施例8と同様にして炭素電極を得た。この炭素電極
は、炭素材料を厚さ1.65mmで保持していた。 比較例7 ドクターブレード法において隙間間隔を800μmに調
節して分散液を塗工し、金属多孔体の両面から外部にそ
れぞれ360μmの厚さで炭素材料がはみ出したほかは
実施例8と同様にして炭素電極を得た。この炭素電極
は、炭素材料を厚さ1.72mmで保持していた。
炭素電極を使用して、前記と同様にして電池のサイクル
充放電特性を評価した。その結果を図3に示す。図3か
ら明らかなように、ニッケル金属多孔体の厚さが5mm
より大きい比較例3〜5では、サイクル数の増加に伴い
放電容量が低下している。これに対して、ニッケル金属
多孔体の厚さが5mmまたはそれ以下である実施例4〜
7では放電容量が殆ど一定であり、出力特性およびサイ
クル寿命に優れていることがわかる。 実施例8 平均孔径0.4mmで厚さ1mmのニッケル金属多孔体
を使用して、実施例1と同様にして分散液にニッケル金
属多孔体を浸漬し、ついで押圧充填を行い、スリットを
通過させ、乾燥して溶剤を除去した後、ドクターブレー
ド法にて多孔体の基準面からの隙間間隔を450μmに
調節して、金属多孔体の両面に分散液を塗工し、乾燥し
て、金属多孔体の両面から外部にそれぞれ200μmの
厚さで炭素材料がはみ出した炭素電極を得た。この炭素
電極は、炭素材料を厚さ1.4mmで保持していた。 実施例9 ドクターブレード法において隙間間隔を550μmに調
節して分散液を塗工し、金属多孔体の両面から外部にそ
れぞれ250μmの厚さで炭素材料がはみ出したほかは
実施例8と同様にして炭素電極を得た。この炭素電極
は、炭素材料を厚さ1.5mmで保持していた。 実施例10 ドクターブレード法において隙間間隔を650μmに調
節して分散液を塗工し、金属多孔体の両面から外部にそ
れぞれ300μmの厚さで炭素材料がはみ出したほかは
実施例8と同様にして炭素電極を得た。この炭素電極
は、炭素材料を厚さ1.6mmで保持していた。 比較例6 ドクターブレード法において隙間間隔を700μmに調
節して分散液を塗工し、金属多孔体の両面から外部にそ
れぞれ325μmの厚さで炭素材料がはみ出したほかは
実施例8と同様にして炭素電極を得た。この炭素電極
は、炭素材料を厚さ1.65mmで保持していた。 比較例7 ドクターブレード法において隙間間隔を800μmに調
節して分散液を塗工し、金属多孔体の両面から外部にそ
れぞれ360μmの厚さで炭素材料がはみ出したほかは
実施例8と同様にして炭素電極を得た。この炭素電極
は、炭素材料を厚さ1.72mmで保持していた。
【0030】実施例8〜10および比較例6、7で得た
各炭素電極を使用して、前記と同様にして電池のサイク
ル充放電特性を評価した。その結果を図4に示す。図4
から明らかなように、金属多孔体の表面からはみ出した
炭素材料の厚さが300μmを超える比較例6、7で
は、サイクル数の増加に伴い放電容量が低下している。
これに対して、金属多孔体の表面からはみ出した炭素材
料の厚さが300μmまたはそれ以下である実施例8〜
10では放電容量が殆ど一定であり、出力特性およびサ
イクル寿命に優れていることがわかる。 実施例11 銅箔に代えて実施例1と同じニッケル金属多孔体を使用
し、ドクターブレード法において金属多孔体表面から隙
間間隔を400μmに調節したほかは比較例1と同様に
して炭素電極を得た。この金属多孔体を切断して炭素材
料の厚さを調べたところ、金属多孔体の両面にそれぞれ
外部に140μmおよび内部に70μmの厚さで炭素材
料が保持されており、片面での層厚の和は210μmで
あった。 実施例12 銅箔に代えて実施例1と同じニッケル金属多孔体を使用
し、ドクターブレード法において金属多孔体表面から隙
間間隔を700μmに調節したほかは比較例1と同様に
して炭素電極を得た。この金属多孔体を切断して炭素材
料の厚さを調べたところ、金属多孔体の両面にそれぞれ
外部に250μmおよび内部に100μmの厚さで炭素
材料が保持されており、片面での層厚の和は350μm
であった。 実施例13 銅箔に代えて実施例1と同じニッケル金属多孔体を使用
し、ドクターブレード法において金属多孔体表面から隙
間間隔を800μmに調節したほかは比較例1と同様に
して炭素電極を得た。この金属多孔体を切断して炭素材
料の厚さを調べたところ、金属多孔体の両面にそれぞれ
外部に270μmおよび内部に130μmの厚さで炭素
材料が保持されており、片面での層厚の和は400μm
であった。 比較例8 銅箔に代えて実施例1と同じニッケル金属多孔体を使用
し、ドクターブレード法において金属多孔体表面から隙
間間隔を800μmに調節したほかは比較例1と同様に
して炭素電極を得た。この金属多孔体を切断して炭素材
料の厚さを調べたところ、金属多孔体の両面にそれぞれ
外部に330μmおよび内部に160μmの厚さで炭素
材料が保持されており、片面での層厚の和は490μm
であった。 比較例9 銅箔に代えて実施例1と同じニッケル金属多孔体を使用
し、ドクターブレード法において金属多孔体表面から隙
間間隔を1800μmに調節したほかは比較例1と同様
にして炭素電極を得た。この金属多孔体を切断して炭素
材料の厚さを調べたところ、金属多孔体の両面にそれぞ
れ外部に590μmおよび内部に280μmの厚さで炭
素材料が保持されており、片面での層厚の和は870μ
mであった。
各炭素電極を使用して、前記と同様にして電池のサイク
ル充放電特性を評価した。その結果を図4に示す。図4
から明らかなように、金属多孔体の表面からはみ出した
炭素材料の厚さが300μmを超える比較例6、7で
は、サイクル数の増加に伴い放電容量が低下している。
これに対して、金属多孔体の表面からはみ出した炭素材
料の厚さが300μmまたはそれ以下である実施例8〜
10では放電容量が殆ど一定であり、出力特性およびサ
イクル寿命に優れていることがわかる。 実施例11 銅箔に代えて実施例1と同じニッケル金属多孔体を使用
し、ドクターブレード法において金属多孔体表面から隙
間間隔を400μmに調節したほかは比較例1と同様に
して炭素電極を得た。この金属多孔体を切断して炭素材
料の厚さを調べたところ、金属多孔体の両面にそれぞれ
外部に140μmおよび内部に70μmの厚さで炭素材
料が保持されており、片面での層厚の和は210μmで
あった。 実施例12 銅箔に代えて実施例1と同じニッケル金属多孔体を使用
し、ドクターブレード法において金属多孔体表面から隙
間間隔を700μmに調節したほかは比較例1と同様に
して炭素電極を得た。この金属多孔体を切断して炭素材
料の厚さを調べたところ、金属多孔体の両面にそれぞれ
外部に250μmおよび内部に100μmの厚さで炭素
材料が保持されており、片面での層厚の和は350μm
であった。 実施例13 銅箔に代えて実施例1と同じニッケル金属多孔体を使用
し、ドクターブレード法において金属多孔体表面から隙
間間隔を800μmに調節したほかは比較例1と同様に
して炭素電極を得た。この金属多孔体を切断して炭素材
料の厚さを調べたところ、金属多孔体の両面にそれぞれ
外部に270μmおよび内部に130μmの厚さで炭素
材料が保持されており、片面での層厚の和は400μm
であった。 比較例8 銅箔に代えて実施例1と同じニッケル金属多孔体を使用
し、ドクターブレード法において金属多孔体表面から隙
間間隔を800μmに調節したほかは比較例1と同様に
して炭素電極を得た。この金属多孔体を切断して炭素材
料の厚さを調べたところ、金属多孔体の両面にそれぞれ
外部に330μmおよび内部に160μmの厚さで炭素
材料が保持されており、片面での層厚の和は490μm
であった。 比較例9 銅箔に代えて実施例1と同じニッケル金属多孔体を使用
し、ドクターブレード法において金属多孔体表面から隙
間間隔を1800μmに調節したほかは比較例1と同様
にして炭素電極を得た。この金属多孔体を切断して炭素
材料の厚さを調べたところ、金属多孔体の両面にそれぞ
れ外部に590μmおよび内部に280μmの厚さで炭
素材料が保持されており、片面での層厚の和は870μ
mであった。
【0031】実施例11〜13および比較例8、9で得
た各炭素電極を使用して、前記と同様にして電池の出力
特性を調べた。その結果を図5に示す。なお、出力特性
の評価は、前記(2) で得た電池を、2mA、3mAおよ
び5mAと電流を変えて、3〜4Vの範囲で充放電を行
い、それぞれの放電容量を測定することによって行っ
た。
た各炭素電極を使用して、前記と同様にして電池の出力
特性を調べた。その結果を図5に示す。なお、出力特性
の評価は、前記(2) で得た電池を、2mA、3mAおよ
び5mAと電流を変えて、3〜4Vの範囲で充放電を行
い、それぞれの放電容量を測定することによって行っ
た。
【0032】図5から明らかなように、炭素材料の層厚
の和が0.4mmを超える比較例8、9では、充放電電
流の増加に伴い放電容量が低下している。これに対し
て、炭素材料の層厚の和が0.4mmまたはそれ以下で
ある実施例11〜13では放電容量の低下が大幅に抑制
されていた。 実施例14 鱗片状天然黒鉛粉末(日本黒鉛社製)90重量部を、ポ
リテトラフルオロエチレン分散液(ダイキン社製、ポリ
テトラフルオロエチレン含有量:60重量%)の16.
7重量部、適量の純水および界面活性剤を添加して、混
練を行い、ペースト状の分散液を得た。一方、ニッケル
金属多孔体である登録商標「セルメット」(平均孔径
0.2mm、厚さ1mm)を厚さ0.5mmまでロール
圧縮した。この圧縮した金属多孔体を前記分散液に浸漬
した後、ヘラで分散液を押し込む押圧充填を行い、つい
で使用したニッケル多孔体の厚さと同じ間隙を有するス
リットを通過させ、乾燥して溶剤を除去した後、300
℃まで昇温させて、炭素電極を得た。この炭素電極は、
炭素材料を厚さ0.5mmで保持し、かつ金属多孔体表面
からの炭素材料のはみ出しがなかった。 実施例15 金属多孔体として、平均孔径0.4mm、厚さ1mmの
ニッケル金属多孔体を厚さ0.5mmまでロール圧縮し
たものを使用したほかは実施例14と同様にして炭素電
極を得た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ0.5mmで
保持していた。 実施例16 金属多孔体として、平均孔径0.4mm、厚さ1mmの
銅金属多孔体を厚さ0.5mmまでロール圧縮したもの
を使用したほかは実施例14と同様にして炭素電極を得
た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ0.5mmで保持し
ていた。 比較例10 金属多孔体として、平均孔径0.6mm、厚さ1.2m
mのニッケル金属多孔体を厚さ0.5mmまでロール圧
縮したものを使用したほかは実施例14と同様にして炭
素電極を得た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ0.5
mmで保持していた。
の和が0.4mmを超える比較例8、9では、充放電電
流の増加に伴い放電容量が低下している。これに対し
て、炭素材料の層厚の和が0.4mmまたはそれ以下で
ある実施例11〜13では放電容量の低下が大幅に抑制
されていた。 実施例14 鱗片状天然黒鉛粉末(日本黒鉛社製)90重量部を、ポ
リテトラフルオロエチレン分散液(ダイキン社製、ポリ
テトラフルオロエチレン含有量:60重量%)の16.
7重量部、適量の純水および界面活性剤を添加して、混
練を行い、ペースト状の分散液を得た。一方、ニッケル
金属多孔体である登録商標「セルメット」(平均孔径
0.2mm、厚さ1mm)を厚さ0.5mmまでロール
圧縮した。この圧縮した金属多孔体を前記分散液に浸漬
した後、ヘラで分散液を押し込む押圧充填を行い、つい
で使用したニッケル多孔体の厚さと同じ間隙を有するス
リットを通過させ、乾燥して溶剤を除去した後、300
℃まで昇温させて、炭素電極を得た。この炭素電極は、
炭素材料を厚さ0.5mmで保持し、かつ金属多孔体表面
からの炭素材料のはみ出しがなかった。 実施例15 金属多孔体として、平均孔径0.4mm、厚さ1mmの
ニッケル金属多孔体を厚さ0.5mmまでロール圧縮し
たものを使用したほかは実施例14と同様にして炭素電
極を得た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ0.5mmで
保持していた。 実施例16 金属多孔体として、平均孔径0.4mm、厚さ1mmの
銅金属多孔体を厚さ0.5mmまでロール圧縮したもの
を使用したほかは実施例14と同様にして炭素電極を得
た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ0.5mmで保持し
ていた。 比較例10 金属多孔体として、平均孔径0.6mm、厚さ1.2m
mのニッケル金属多孔体を厚さ0.5mmまでロール圧
縮したものを使用したほかは実施例14と同様にして炭
素電極を得た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ0.5
mmで保持していた。
【0033】実施例14〜16および比較例10で得た
各炭素電極を使用して、前記と同様にして電池のサイク
ル充放電特性を評価した。その結果を図6に示す。図6
から明らかなように、ニッケル金属多孔体の孔径が0.
4mmより大きい比較例10では、サイクル数の増加に
伴い放電容量が低下している。これに対して、ニッケル
金属多孔体の孔径が0.4mmまたはそれ以下である実
施例14〜16では放電容量が殆ど一定であり、出力特
性およびサイクル寿命に優れていることがわかる。 実施例17 平均孔径0.4mm、厚さ1mmのニッケル金属多孔体
をあらかじめ塩化第2鉄溶液(市販47ボーメ濃度)に
15秒間浸漬して発泡体の金属表面を粗面化処理し、つ
いでこの発泡体を厚さ0.6mmまで圧縮したものを金
属多孔体として用いたほかは、実施例1と同様にして炭
素電極を作製した後、厚さ0.3mmまで圧縮した。こ
の炭素電極は、炭素材料を厚さ0.3mmで保持してい
た。 実施例18 平均孔径0.4mm、厚さ1mmの銅金属多孔体をあら
かじめ塩化第2銅溶液(市販47ボーメ濃度)に15秒
間浸漬して発泡体の金属表面を粗面化処理し、ついでこ
の発泡体を厚さ0.6mmまで圧縮したものを金属多孔
体として用いたほかは、実施例1と同様にして炭素電極
を作製した後、厚さ0.3mmまで圧縮した。この炭素
電極は、炭素材料を厚さ0.3mmで保持していた。 実施例19 平均孔径0.4mm、厚さ1mmのニッケル金属多孔体
を粗面化処理しなかったほかは、実施例17と同様にし
て炭素電極を作製した後、厚さ0.3mmまで圧縮し
た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ0.3mmで保持し
ていた。 比較例11 鱗片状天然黒鉛粉末(日本黒鉛社製)100gを、ポリ
フッ化ビニリデン20gを溶解したN−メチル−2−ピ
ロリドン溶液280gに分散させて分散液を得た。つい
で、ドクターブレード法にして厚さ18μmの銅箔の両
面にそれぞれ銅箔表面から420μmの隙間間隔の条件
で塗布し、乾燥した後、0.28mmの間隙に調整した
圧延ローラを通して、電極厚さ0.3mmの電極を形成
した。
各炭素電極を使用して、前記と同様にして電池のサイク
ル充放電特性を評価した。その結果を図6に示す。図6
から明らかなように、ニッケル金属多孔体の孔径が0.
4mmより大きい比較例10では、サイクル数の増加に
伴い放電容量が低下している。これに対して、ニッケル
金属多孔体の孔径が0.4mmまたはそれ以下である実
施例14〜16では放電容量が殆ど一定であり、出力特
性およびサイクル寿命に優れていることがわかる。 実施例17 平均孔径0.4mm、厚さ1mmのニッケル金属多孔体
をあらかじめ塩化第2鉄溶液(市販47ボーメ濃度)に
15秒間浸漬して発泡体の金属表面を粗面化処理し、つ
いでこの発泡体を厚さ0.6mmまで圧縮したものを金
属多孔体として用いたほかは、実施例1と同様にして炭
素電極を作製した後、厚さ0.3mmまで圧縮した。こ
の炭素電極は、炭素材料を厚さ0.3mmで保持してい
た。 実施例18 平均孔径0.4mm、厚さ1mmの銅金属多孔体をあら
かじめ塩化第2銅溶液(市販47ボーメ濃度)に15秒
間浸漬して発泡体の金属表面を粗面化処理し、ついでこ
の発泡体を厚さ0.6mmまで圧縮したものを金属多孔
体として用いたほかは、実施例1と同様にして炭素電極
を作製した後、厚さ0.3mmまで圧縮した。この炭素
電極は、炭素材料を厚さ0.3mmで保持していた。 実施例19 平均孔径0.4mm、厚さ1mmのニッケル金属多孔体
を粗面化処理しなかったほかは、実施例17と同様にし
て炭素電極を作製した後、厚さ0.3mmまで圧縮し
た。この炭素電極は、炭素材料を厚さ0.3mmで保持し
ていた。 比較例11 鱗片状天然黒鉛粉末(日本黒鉛社製)100gを、ポリ
フッ化ビニリデン20gを溶解したN−メチル−2−ピ
ロリドン溶液280gに分散させて分散液を得た。つい
で、ドクターブレード法にして厚さ18μmの銅箔の両
面にそれぞれ銅箔表面から420μmの隙間間隔の条件
で塗布し、乾燥した後、0.28mmの間隙に調整した
圧延ローラを通して、電極厚さ0.3mmの電極を形成
した。
【0034】実施例17〜19および比較例11で得た
各炭素電極を使用して、前記と同様にして電池の出力特
性を調べた。その結果を図7に示す。図7に示すよう
に、比較例11に比べて、実施例17〜19はサイクル
数の増加に伴う放電容量の低下は著しく抑制されてお
り、とくに粗面化処理した実施例17および18では放
電容量の低下が殆ど認められない。 実施例20〜24 鱗片状天然黒鉛粉末(日本黒鉛社製)/ポリフッ化ビニ
リデン(C/PVdF)の比率(重量比)をそれぞれ8
0/20、85/15、95/5、98/2および10
0/0としたほかは実施例17と同様にして炭素電極を
作製した。 比較例12〜16 鱗片状天然黒鉛粉末(日本黒鉛社製)/ポリフッ化ビニ
リデン(C/PVdF)の比率(重量比)をそれぞれ8
0/20、85/15、95/5、98/2および10
0/0としたほかは比較例11と同様にして炭素電極を
作製した。
各炭素電極を使用して、前記と同様にして電池の出力特
性を調べた。その結果を図7に示す。図7に示すよう
に、比較例11に比べて、実施例17〜19はサイクル
数の増加に伴う放電容量の低下は著しく抑制されてお
り、とくに粗面化処理した実施例17および18では放
電容量の低下が殆ど認められない。 実施例20〜24 鱗片状天然黒鉛粉末(日本黒鉛社製)/ポリフッ化ビニ
リデン(C/PVdF)の比率(重量比)をそれぞれ8
0/20、85/15、95/5、98/2および10
0/0としたほかは実施例17と同様にして炭素電極を
作製した。 比較例12〜16 鱗片状天然黒鉛粉末(日本黒鉛社製)/ポリフッ化ビニ
リデン(C/PVdF)の比率(重量比)をそれぞれ8
0/20、85/15、95/5、98/2および10
0/0としたほかは比較例11と同様にして炭素電極を
作製した。
【0035】実施例17、実施例20〜24、比較例1
1および比較例12〜16に記載の条件で炭素電極を作
製したところ、比較例14〜16(C/PVdFが95
/5、98/2および100/0)の条件では電極を成
形できなかった。従って、その他のサンプルについて、
電極を成形し、充放電特性の評価を行った。その結果を
表1に示す。
1および比較例12〜16に記載の条件で炭素電極を作
製したところ、比較例14〜16(C/PVdFが95
/5、98/2および100/0)の条件では電極を成
形できなかった。従って、その他のサンプルについて、
電極を成形し、充放電特性の評価を行った。その結果を
表1に示す。
【0036】すなわち、実施例1と同じ条件で充放電を
10サイクル繰り返した後、充放電可能なものを○、充
放電できないものを×として評価した。
10サイクル繰り返した後、充放電可能なものを○、充
放電できないものを×として評価した。
【0037】
【表1】
【0038】表1から、比較例のように銅箔上に炭素材
料を設けた電極では、バインダーが少なくとも10重量
%程度必要であるのに対して、実施例17,20〜24
で得た電極は、炭素粉末に対してバインダー量が0ない
しは極めて少量であっても、充分な充放電特性を有して
いることがわかる。
料を設けた電極では、バインダーが少なくとも10重量
%程度必要であるのに対して、実施例17,20〜24
で得た電極は、炭素粉末に対してバインダー量が0ない
しは極めて少量であっても、充分な充放電特性を有して
いることがわかる。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明のリチウム二次電池
用炭素電極は、金属多孔体の内部または内部と外部とに
炭素材料を保持した構造を有するので、リチウム二次電
池の充放電サイクルの増加に伴う放電容量の低下を抑制
できる。また、本発明における前記金属多孔体は三次元
に連なった特定孔径の貫通孔を有するので、厚さ方向で
の集電特性が向上し、リチウム二次電池の出力特性が向
上する。
用炭素電極は、金属多孔体の内部または内部と外部とに
炭素材料を保持した構造を有するので、リチウム二次電
池の充放電サイクルの増加に伴う放電容量の低下を抑制
できる。また、本発明における前記金属多孔体は三次元
に連なった特定孔径の貫通孔を有するので、厚さ方向で
の集電特性が向上し、リチウム二次電池の出力特性が向
上する。
【0040】従って、本発明の炭素電極をリチウム二次
電池の負極として使用することにより、出力特性および
サイクル寿命にすぐれたリチウム二次電池を提供でき
る。さらに本発明では金属多孔体を使用することによ
り、電極の厚膜化を図ることができるので、電極の容量
が向上し、少ない積層数で大容量のリチウム二次電池を
提供できる。また、積層数が少ないので、生産性も向上
する。
電池の負極として使用することにより、出力特性および
サイクル寿命にすぐれたリチウム二次電池を提供でき
る。さらに本発明では金属多孔体を使用することによ
り、電極の厚膜化を図ることができるので、電極の容量
が向上し、少ない積層数で大容量のリチウム二次電池を
提供できる。また、積層数が少ないので、生産性も向上
する。
【図1】実施例で試験に使用した電池セルの斜視図であ
る。
る。
【図2】実施例1〜3および比較例1,2で得た各電極
の充放電特性の試験結果を示すグラフである。
の充放電特性の試験結果を示すグラフである。
【図3】実施例4〜7および比較例3〜5で得た各電極
の充放電特性の試験結果を示すグラフである。
の充放電特性の試験結果を示すグラフである。
【図4】実施例8〜10および比較例6,7で得た各電
極の充放電特性の試験結果を示すグラフである。
極の充放電特性の試験結果を示すグラフである。
【図5】実施例11〜13および比較例8,9で得た各
電極の出力特性の試験結果を示すグラフである。
電極の出力特性の試験結果を示すグラフである。
【図6】実施例14〜16および比較例10で得た各電
極の充放電特性の試験結果を示すグラフである。
極の充放電特性の試験結果を示すグラフである。
【図7】実施例17〜19および比較例11で得た各電
極の充放電特性の試験結果を示すグラフである。
極の充放電特性の試験結果を示すグラフである。
Claims (7)
- 【請求項1】三次元に連なった平均孔径0.4mm以下
の貫通孔を有する厚さ5mm以下の金属多孔体に炭素材
料を保持させたことを特徴とするリチウム二次電池用炭
素電極。 - 【請求項2】前記炭素材料が前記金属多孔体の内部およ
び外部で保持されており、外部では金属多孔体の表面か
ら0.3mm以下の厚さで保持されている請求項1記載
のリチウム二次電池用炭素電極。 - 【請求項3】前記金属多孔体に保持された前記炭素材料
の層厚が、金属多孔体の片面において0.4mm以下で
ある請求項1記載のリチウム二次電池用炭素電極。 - 【請求項4】前記金属多孔体が三次元構造を有する合成
樹脂の骨格表面を、無電解めっき、CVD、PVDまた
は金属もしくはグラファイトコーティングから選ばれる
一次導電処理と、電気めっきとの組み合わせからなる金
属化処理によって製造されたものである請求項1記載の
リチウム二次電池用炭素電極。 - 【請求項5】前記電気めっきが銅、ニッケル、銀、金ま
たはこれらの金属のいずれかを含む合金を用いて行われ
る請求項4記載のリチウム二次電池用炭素電極。 - 【請求項6】前記金属多孔体の金属表面が粗面化処理さ
れている請求項1記載のリチウム二次電池用炭素電極。 - 【請求項7】三次元に連なった平均孔径0.4mm以下
の貫通孔を有する厚み5mm以下の金属多孔体に炭素材
料含有液を保持させた後、乾燥することを特徴とするリ
チウム二次電池用炭素電極の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5157312A JPH0722021A (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | リチウム二次電池用炭素電極およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5157312A JPH0722021A (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | リチウム二次電池用炭素電極およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0722021A true JPH0722021A (ja) | 1995-01-24 |
Family
ID=15646932
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5157312A Pending JPH0722021A (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | リチウム二次電池用炭素電極およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0722021A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006059641A (ja) * | 2004-08-19 | 2006-03-02 | Nissan Motor Co Ltd | 二次電池用電極、および、これを用いた二次電池 |
KR101280798B1 (ko) * | 2009-01-13 | 2013-07-05 | 쇼와 덴코 패키징 가부시키가이샤 | 전기 화학 디바이스 및 그 제조 방법 |
CN103359387A (zh) * | 2012-04-03 | 2013-10-23 | 昭和电工株式会社 | 极耳用包装容器及极耳包装品 |
-
1993
- 1993-06-28 JP JP5157312A patent/JPH0722021A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006059641A (ja) * | 2004-08-19 | 2006-03-02 | Nissan Motor Co Ltd | 二次電池用電極、および、これを用いた二次電池 |
KR101280798B1 (ko) * | 2009-01-13 | 2013-07-05 | 쇼와 덴코 패키징 가부시키가이샤 | 전기 화학 디바이스 및 그 제조 방법 |
CN103359387A (zh) * | 2012-04-03 | 2013-10-23 | 昭和电工株式会社 | 极耳用包装容器及极耳包装品 |
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