JPH0721987Y2 - 細径配管接続用コネクタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、一般に自動車、或いは各種の機械、装置等に
給油、給気の供給路等として配設される管径、太さ20m/
m程度以下の比較的細径からなる金属管或いは樹脂チュ
ーブ（以下単に配管と称す）の接続用コネクタの構造の
改良に関するものである。

［従来の技術］ 従来、この種の接続用コネクタとしては例えば第４図に
示すように、軸芯内部に先端側の流通孔（24）に連って
小径室（22）と段付き拡径室（23）とを貫設したコネク
タ本体（21）の後端部を環状の掛支壁（23′）に形成
し、掛支壁（23′）部に装着係合されるソケット体（2
8）を、先端側の対向位置に前方への傾斜する爪壁（25,
25′）を有して突設、構成せしめ、該爪壁部をコネクタ
本体（21）側の拡径室（23）の周壁に穿設した長孔（2
7,27′）部に掛合状に組付けてその先端部で配管
（Ｐ′）側の環状膨出壁部を弾発状に係合可能に接続す
るように構成されていた。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら、このような従来の技術にあっては、コネ
クタ本体（21）側の後端部をなす環状の掛支壁（23′）
の構造と、ソケット体（28）の該掛支壁部への装着係合
に際しソケット体（28）側の突設した爪壁（25,25′）
を縮径しつつ該爪壁の付根部分の外周が掛支壁（23′）
の内側を通過して後方から装着する構造、並びに配管
（Ｐ′）接続時の挿着に伴うソケット体（28）側の爪壁
（25,25′）でのスナップ動作を得る構造等に関連し
て、ソケット体（28）の径方向及び軸芯方向の寸法が大
きくなり、該ソケット体の装着係合するコネクタ本体
（21）側をも同様にして大径且つ長寸となって製品全体
を比較的大型となし、従って狭い場所での接続使用に不
具合を招き、配設状態にあって他の部品との干渉等を生
ぜしめ、また製品全体の重量が嵩み、更に、ソケット体
（28）の装着に煩わしさを招く等の問題を有することと
なった。

本考案は従来の技術の有する前記問題に鑑みてなされた
もので、コネクタ本体並びにソケット体をいずれも径方
向に小径且つ短寸となして製品全体を小型となすことが
でき、狭い場所での接続使用を容易となし、配設状態で
の他の部品との干渉等の憂いを軽減し、また製品を概し
て軽量となし、更にソケット体の装着を簡易に行うこと
のできる細径配管接続用コネクタを提供することを目的
とするものである。

［課題を解決するための手段］ 本考案は上記目的を達成するため、軸芯内部に先端側の
流通孔に連って段付き小径室と、その後部に段付き拡径
室とを貫設し、且つ該拡径室の後端部を掛支壁とするコ
ネクタ本体の前記小径室部にシールリング部材を内装す
ると共に、その後方に該シールリング部材を保持して拡
径室側の段付き部に係合するブッシュを挿着し、更に拡
径室部にあって前記掛支壁部に、先端側の対向する部位
に前方への傾斜する爪壁を突設した弾性材からなる別体
のソケット体を係着係合し、且つ該爪壁部をコネクタ本
体側の前記拡径室の周壁に穿設した軸芯方向の長孔部を
貫通して掛合状に組付けると共に、配管の接続附近に設
けた外方への環状膨出壁部を前記拡径室内部に組付けた
状態で、前記爪壁により該膨出壁部を弾発状に係合可能
に接続するように構成してなる接続用コネクタにおい
て、前記コネクタ本体の拡径室側の後端部をなす掛支壁
部に、対向位置して切欠き溝を備えると共に、該切欠き
溝部に内部に貫通する前記長孔を連設し、更にコネクタ
本体と略同径の外径を有する前記ソケット体側のなす後
周壁に連って突設した前記爪壁のそれぞれの根元部分に
段付き溝を設け、該爪壁の先端部での組付けられた配管
側の膨出壁部への係圧による接続状態下にあって、爪壁
部を前記長孔部に埋設状に組付けると共に、コネクタ本
体側の前記切欠き溝の底壁部に段付き溝部をそれぞれ掛
合して装着せしめて構成した細径配管接続用コネクタを
要旨とするものである。

［作用］ 本考案はこのように構成されているため、前記コネクタ
本体側に備えた切欠き溝と、該コネクタ本体の掛支壁の
外側より装着できるソケット体側に設けた段付き溝とに
よる相互の掛合構造により、ソケット体側の爪壁のスナ
ップ動作をコネクタ本体に穿設した長孔を通して得るこ
とができることとなり、従ってコネクタ本体並びにソケ
ット体をいずれも小径且つ短寸となして製品全体を小型
となすことができ、狭い場所での接続使用を容易となす
と共に、配設状態での他の部品との干渉等の憂いを軽減
し、また製品を軽量となすことができ、更に、ソケット
体の装着を簡易に行うこととなる。

［実施例］ 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明すれば、第
１図は本考案の細径配管接続用コネクタの接続状態時の
一部切欠き断面図、第２図は本考案の要部に係るコネク
タ本体の拡大による一部切欠き斜視図、第３図は同じく
ソケット体の拡大による斜視図であって、（１）は金属
材或いは樹脂材からなるコネクタ本体であり、軸芯内部
に先端側に樹脂チューブ或いはゴムホース（図示せず）
等の連結壁を有する流通孔（４）に連って段付き小径室
（２）と、その後部に段付き拡径室（３）とを貫設し、
且つ該拡径室側の後端部をなす掛支壁（３′）の外周面
部には相互に対向して切欠き溝（10,10′）を備え、且
つ該切欠き溝部に、拡径室（３）の周壁に穿設した軸芯
方向への長孔（9,9′）を連設してなるものである。
（６）はゴム等の弾性体によるシールリング部材であ
り、前記小径室（２）部にスペーサーを介在して内装さ
れてその後方に該シールリング部材を保持した状態で拡
径室（３）側の段付き部に係合するブッシュ（７）が挿
着されている。（８）は金属バネ材或いは樹脂材等によ
る弾性材からなるソケット体であり、前記コネクタ本体
（１）と略同径の外径寸法を有し、且つその後周壁（1
1）に連って先端側の対向する部位に先方への傾斜する
爪壁（5,5′）を突設すると共に、該爪壁のそれぞれの
根元部分に段付き溝（12,12′）を設けてなるものであ
る。そして爪壁（5,5′）の先端部による該配管側の接
続附近に設けた外方への環状膨出壁部への弾発状の係合
可能な配管（Ｐ）の接続状態下にあって、爪壁（5,
5′）を前記長孔（9,9′）部に埋没状に組付けると共
に、前記段付き溝（12,12′）部をコネクタ本体（１）
側の対向する前記切欠き溝（10,10′）の底壁部にそれ
ぞれ掛合して掛合壁（３′）の後周部に外側より装着す
るものである。

［考案の効果］ 以上説明したように本考案による細径配管接続用コネク
タは、ソケット体（８）によるコネクタ本体（１）への
前記装着にあって、該コネクタ本体側に設けた切欠き溝
（10,10′）の底壁部に、ソケット体（８）側の段付き
溝（12,12′）を相互に掛合する構造により、爪壁（5,
5′）を長孔（9,9′）部に埋没状に組付け、しかもソケ
ット体（８）をコネクタ本体（１）の後端部をなす掛支
壁（３′）の端周部に外側より装着するため、前記相互
の掛合による装着構造によってコネクタ本体（１）の拡
径室（３）の周壁に穿設した長孔（9,9′）を通してソ
ケット体（８）側の爪壁（5,5′）のスナップ動作を得
ることができ、コネクタ本体（１）並びにソケット体
（８）を小径且つ短寸となして製品全体を小型となすこ
とができ、従って狭い場所での接続使用を容易となし、
配設状態での他の部品との干渉等の憂いを軽減し、また
製品を軽量となし、更に、ソケット体（８）の装着を簡
易に行うことができる等、極めて有用な細径配管接続用
コネクタである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す細径配管接続用コネク
タの接続状態時の一部切欠き断面図、第２図は本考案の
要部に係るコネクタ本体の拡大による一部切欠き斜視
図、第３図は同じくソケット体の拡大による斜視図、第
４図は従来例の接続用コネクタの接続状態時の一部切欠
き断面図である。 （１）……コネクタ本体、（３）……拡径室、（３′）
……掛支壁、（5,5′）……爪壁、（８）……ソケット
体、（9,9′）……長孔、（10,10′）……切欠き溝、
（11）……後周壁、（12,12′）……段付き溝、（Ｐ）
……配管

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】軸芯内部に先端側の流通孔に連って段付き
   小径室と、その後部に段付き拡径室とを貫設し、且つ該
   拡径室の後端部を掛支壁とするコネクタ本体の前記小径
   室部にシールリング部材を内装すると共に、その後方に
   該シールリング部材を保持して拡径室側の段付き部に係
   合するブッシュを挿着し、更に拡径室部にあって前記掛
   支壁部に、先端側の対向する部位に前方への傾斜する爪
   壁を突設した弾性材からなる別体のソケット体を装着係
   合し、且つ該爪壁部をコネクタ本体側の前記拡径室の周
   壁に穿設した軸芯方向の長孔部を貫通して掛合状に組付
   けると共に、配管の接続附近に設けた外方への環状膨出
   壁部を前記拡径室内部に組付けた状態で、前記爪壁によ
   り該膨出壁部を弾発状に係合可能に接続するように構成
   してなる接続用コネクタにおいて、前記コネクタ本体
   （１）の拡径室（３）側の後端部をなす掛支壁（３′）
   部に、対向位置して切欠き溝（10,10′）を備えると共
   に、該切欠き溝部に内部に貫通する前記長孔（9,9′）
   を連設し、更にコネクタ本体（１）と略同径の外径を有
   する前記ソケット体（８）側のなす後周壁（11）に連っ
   て突設した前記爪壁（5,5′）のそれぞれの根元部分に
   段付き溝（12,12′）を設け、該爪壁の先端部での組付
   けられた配管（Ｐ）側の膨出壁部への係圧による接続状
   態下にあって、爪壁（5,5′）部を前記長孔（9,9′）部
   に埋設状に組付けると共に、コネクタ本体（１）側の前
   記切欠き溝（10,10′）の底壁部に段付き溝（12,12′）
   部をそれぞれ掛合して装着せしめて構成したことを特徴
   とする細径配管接続用コネクタ。