JPH07218960A - 手ぶれ補正機能を有するカメラ - Google Patents

手ぶれ補正機能を有するカメラ

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JPH07218960A
JPH07218960A JP1282494A JP1282494A JPH07218960A JP H07218960 A JPH07218960 A JP H07218960A JP 1282494 A JP1282494 A JP 1282494A JP 1282494 A JP1282494 A JP 1282494A JP H07218960 A JPH07218960 A JP H07218960A
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JP
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displacement
optical axis
speed
driving
calculating
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Application number
JP1282494A
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English (en)
Inventor
Sueyuki Ooishi
末之 大石
Nobuhiko Terui
信彦 照井
Tatsuo Amanuma
辰男 天沼
Yoshio Imura
好男 井村
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Publication of JPH07218960A publication Critical patent/JPH07218960A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】手振れ補正システムにて、精度のよい防振制御
を可能とし、かつ、手振れ補正光学系メカの破損を未然
に防ぐ。 【構成】カメラの手ぶれを検出する手振れ検出手段と、
撮影光学系の焦点距離を検出する撮影焦点距離検出手段
と、被写体距離を検出する測距手段と、前記撮影焦点距
離検出手段の出力と前記測距手段の出力とから前記手振
れ検出手段の出力に対してどれだけ撮影光学系の光軸を
変化させたらよいかの適正補正係数を算出する適正補正
係数算出手段とを有し、前記補正係数と前記手振れ検出
手段の出力に応じてカメラの撮影光学系の光軸を変化さ
せて手振れを補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、手ぶれ補正機能を有す
るカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の手ぶれ補正機能を備えたカメラに
おいては、角速度センサ等を用いた手ぶれ検出回路より
カメラに生じた手ぶれを検出し、その検出量に基づき、
撮影光学系の光軸を変化させることで手ぶれを抑える様
なカメラが提案されている。撮影光学系の光軸変化手段
としては、例えば撮影レンズの一部である補正レンズを
シフトさせて光軸を変化させている。撮影光学系の光軸
変化手段はモータ等のアクチュエータにより駆動を行
う。詳しく言うならば、モータを用いた場合では、モー
タの回転はギア等で減速し、且つ、ギアの回転運動を直
線運動に変換し補正レンズを駆動するように構成され
る。
【0003】また、従来、手振れ補正機能を有するカメ
ラの動作手順としては、撮影光軸が所定の中央位置にな
るようにインタラプタ等の変位検出手段によりその補正
レンズ位置を読み取り、補正レンズをそのシフト範囲の
ほぼ中央位置に駆動(これをセンタリング動作と言うこ
とにする)、その後、シャッタを動作させてフィルムに
露光する露光処理の直前から手振れ検出回路の出力に応
じて手振れを打ち消す様に補正レンズを制御(この制御
を防振制御と言うことにする)を開始し、露光処理が終
了してこの防振制御を終了し、その後、手振れ補正光学
系を所定の基準位置(これをリセット位置ということに
する)に駆動するといった一連の動作を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この様に構成
された手ぶれ補正システムでは以下の様な問題があっ
た。まず1つめの問題は、従来、手振れ検出回路の出力
値に対して光軸をどれだけ変化させるかの係数(これを
適正補正係数ということにする)を一定値としていた為
に、被写体が一定の距離にある場合にはこの適正補正係
数は一定値として定まるが、被写体の距離が変化する様
な場合に於いては、適正補正係数を一定値とすると正確
な手振れ補正が行えない。ましてや撮影光学系が多焦
点、あるいはズームレンズである場合には、この被写体
距離に加え、撮影焦点距離の変化によっても適正補正係
数は変化する。そして、手振れ検出回路の出力は、手振
れ検出回路により個々のゲインばらつきがあり、所定の
手振れに対して手振れ検出回路の出力は個々で一定値に
ならない。よって、手振れ検出回路の出力値に対して光
軸をどれだけ変化させるかの係数である適正補正係数も
このゲインばらつきにより値が左右される。
【0005】2つめの問題は、従来、手振れ検出回路の
出力値に対して光軸をどれだけ変化させるかの適正補正
係数が定まると、その適正補正係数と手振れ検出回路の
出力値から手振れ補正光学系の光学系補正量を算出し、
その補正量に比例した駆動量でモータ等のアクチュエー
タを駆動し、撮影光軸を変化させて手振れ補正を行って
いた。しかし、手振れ補正光学系のメカ、或いは、モー
タ等のアクチュエータには応答遅れがあり、詳しく述べ
るならば、アクチュエータを駆動してから手振れ補正光
学系が動作して目的通りの補正に到達するのに時間がか
かる。或いは、手振れ検出回路の出力を検出してからモ
ータ等のアクチュエータを駆動するまでには前記の様な
演算時間も要する。また、カメラを駆動する、或いは、
アクチュエータを駆動する電源(通常電池であることが
多い)の変動、或いは、手振れ補正光学系のメカの特性
ばらつき、詳しく述べれば、所定のアクチュエータへの
駆動量に対して個々のメカでその動き易さが異なる、或
いは、1つのメカに対しても経時変化、或いは、温度変
化によりその動き易さが変化する。これらの問題の為
に、防振制御が精度良く行われず制御誤差が大きくなっ
てしまう。
【0006】3つめの問題は、従来、前記防振制御と同
様に、センタリング制御、或いは、リセット制御に於い
ても、手振れ補正光学系、或いは、モータ等のアクチュ
エータには応答遅れがあり、詳しく述べるならば、アク
チュエータを駆動してから手振れ補正光学系が動作して
目的通りの補正に到達するのに時間がかかる。また、カ
メラを駆動する、或いは、アクチュエータを駆動する電
源(通常電池であることが多い)の変動、或いは、手振
れ補正光学系のメカの特性ばらつき、詳しく述べれば、
所定のアクチュエータへの駆動量に対して個々のメカで
その動き安さが異なる、或いは、1つのメカに対しても
経時変化、或いは、温度変化によりその動き易さが変化
する。このことにより、精度よい制御ができない為、駆
動時の速度むらによるメカ、或いは、アクチュエータの
動作音が非常に耳障りになる場合がある。また、センタ
リング制御時の中央位置への停止精度が得られないと言
う問題も生じる。
【0007】4つめの問題は、従来、まず、手振れ補正
光学系のメカの特性が経時変化により著しく劣化し、最
悪は手振れ補正光学系が全く動作しない場合が有り得
る。この場合に防振制御を行っても精度の良い制御が行
えない、或いは、防振制御を行った為に逆に手振れの大
きい写真が撮影される場合もある。次に、従来、センタ
リング制御、リセット制御、或いは、防振制御は手振れ
補正光学系の位置を位置検出回路等により検出して行わ
れる場合が多く、この場合に、位置検出回路が壊れ、手
振れ補正光学系の位置を検出できなくなり、このまま制
御を続行した場合には手振れ補正光学系メカの制御端に
ぶつけるなどしてメカを破損するような事故が発生す
る。
【0008】従来の手振れ補正システムに於いてはこの
様な諸問題があり、本発明はこれらの諸問題を解決し、
精度のよい防振制御を可能とし、かつ、手振れ補正光学
系メカの破損を未然に防ぐことを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、以下の手段をとる。まず、1つめの問題に
対しては、カメラの手ぶれを検出する手振れ検出手段
と、撮影光学系の焦点距離を検出する撮影焦点距離検出
手段と、被写体距離を検出する測距手段と、前記撮影焦
点距離検出手段の出力と前記測距手段の出力とから前記
手振れ検出手段の出力に対してどれだけ撮影光学系の光
軸を変化させたらよいかの適正補正係数を算出する適正
補正係数算出手段とを設け、前記補正係数と前記手振れ
検出手段の出力に応じてカメラの撮影光学系の光軸を変
化させて手振れを補正する様にした。或いは、カメラの
手ぶれを検出する手振れ検出手段と、撮影光学系の焦点
距離を検出する撮影焦点距離検出手段と、被写体距離を
検出する測距手段と、前記手振れ検出手段の個々の出力
ばらつきを補正するゲイン調整値が書き込まれている書
き換え可能な不揮発性メモリと、前記撮影焦点距離検出
手段の出力と前記測距手段の出力と前記書き換え可能な
不揮発性メモリに書き込まれているゲイン調整値とから
前記手振れ検出手段の出力に対してどれだけ撮影光学系
の光軸を変化させたらよいかの適正補正係数を算出する
適正補正係数算出手段とを設け、前記補正係数と前記手
振れ検出手段の出力に応じてカメラの撮影光学系の光軸
を変化させて手振れを補正する様にしたことで被写体距
離、或いは撮影焦点距離、あるいは、手振れ検出回路の
個々のゲインばらつきによらず正確な適正補正係数を算
出することが可能となった。また、適正補正係数を算出
する演算を簡略化した。また、適正補正係数を演算する
タイミングを前記測距手段の動作終了後から手振れ補正
する前において行う様にし、防振制御時に於ける演算量
の負荷を軽減した。
【0010】次に、2つめの問題に対しては、撮影レン
ズの光軸を変化させるための光軸変化手段と、前記光軸
変化手段を駆動するアクチュエータと、前記光軸変化手
段の変位を検出する変位検出手段と、手振れによる角速
度を検出する角速度検出手段と、前記変位検出手段の出
力から変位速度を算出する変位速度算出手段と、前記角
速度検出手段の出力に応じた前記光軸変化手段の目標変
位速度を算出する目標変位速度算出手段と、前記目標変
位速度にある係数を掛け合わせて基本駆動量を算出する
基本駆動量算出手段とを設け、前記基本駆動量と以下の
手段を用いて算出されるのいずれかの補正駆動量、或い
はその組み合わせとにより前記アクチュエータを駆動す
る駆動手段を設けた。このことにより、手振れ補正光学
系のメカ、或いは、アクチュエータの応答遅れ、駆動演
算等の演算時間の影響、電源の変動の影響、メカの特性
ばらつき等による制御誤差を極力小さくすることができ
る。 (1)補正駆動量算出方法1 前記変位速度と前記目標変位速度の差から速度誤差を算
出する速度誤差算出手段と、前記速度誤差にある係数を
掛け合わせた補正駆動量を算出する補正駆動量算出手段 (2)補正駆動量算出方法2 前記変位速度と前記目標変位速度の差から速度誤差を算
出する速度誤差算出手段と、前記速度誤差の絶対値が所
定値以上の場合に前記速度誤差を積分、或いは、積算
し、逆に速度誤差の絶対値が所定値未満である場合には
その積分値、或いは、積算値をクリアする速度誤差積分
手段と、前記速度誤差積積分手段の出力値にある係数を
掛け合わせた補正駆動量を算出する補正駆動量算出手段 (3)補正駆動量算出方法3 前記目標変位速度の微分値、或いは、所定時間の変化量
を算出する目標速度微分手段と前記目標速度微分手段の
出力値にある係数を掛け合わせた補正駆動量算出手段 (4)補正駆動量算出方法4 前記変位速度と前記目標変位速度の差から速度誤差を算
出する速度誤差算出手段と、前記速度誤差を積分、或い
は、積算し速度誤差積算値を算出する速度誤差積分手段
と、前記速度誤差積分手段の出力値にある係数を掛け合
わせた補正駆動量を算出する補正駆動量算出手段 (5)補正駆動量算出方法5 前記目標変位速度を積分、或いは、積算し、目標変位位
置を算出する目標変位位置算出手段と、前記変位検出手
段の出力と前記目標変位位置とから変位位置誤差量を算
出する変位位置誤差算出手段と、前記変位位置誤差量算
出手段の出力値にある係数を掛け合わせて補正駆動量を
算出する補正駆動量算出手段さらに、(4)の項目に対
しては、前記アクチュエータを駆動してから所定時間は
前記速度誤差積算値をクリアするか、或いは、前記速度
誤差積算手段の動作を中止する速度誤差積分中止手段を
さらに有した。また、(5)の項目に対しては、前記目
標変位位置算出手段は、前記アクチュエータを駆動して
所定時間後の変位位置検出手段の出力値を初期値として
積分、或いは、積算する様にした。さらに、(1)から
(5)の項目に対して、前記駆動手段は算出された駆動
量が正である場合には正の、負である場合には負の所定
補正量を前記算出された駆動量に加算するようにした。
或いは、前記補正駆動量算出手段の係数は書き換え可能
な不揮発性メモリに予め記憶しておいた値により設定す
る様にした。或いは、前記駆動手段を動作させる電源の
電源供給能力を測定するバッテリーチェック手段をさら
に有し、前記基本駆動量算出手段の目標変位速度に掛け
合わせる係数は前記バッテリーチェック手段の出力値に
より可変する様にした。或いは、前記アクチュエータを
駆動し、光軸を概略中央位置に駆動するセンタリング駆
動手段と、前記センタリング駆動手段の動作中の前記変
位速度算出手段の出力値の最大変位速度を算出する最大
変位速度算出手段とをさらに有し、前記基本駆動量算出
手段の目標変位速度に掛け合わせる係数は前記最大変位
速度により可変する様にした。或いは、前記アクチュエ
ータを駆動する駆動量を変化させることで前記光軸変化
手段を定速制御して光軸を概略中央位置に駆動するセン
タリング駆動手段と、前記定速制御中の前記駆動量の平
均値を算出する平均駆動量算出手段とをさらに有し、前
記基本駆動量算出手段の目標変位速度に掛け合わせる係
数は前記平均駆動量算出手段の出力により可変する様に
した。
【0011】次に、3つめの問題に対しては、以下の手
段をとる。まず、センタリング制御時には、撮影レンズ
の光軸を変化させるための光軸変化手段と、前記光軸変
化手段を駆動するアクチュエータと、前記光軸変化手段
の変位を検出する変位検出手段と、前記変位検出手段の
出力から変位速度を算出する変位速度算出手段と、前記
光軸の変位の範囲のほぼ真ん中の中央位置と前記変位検
出手段の出力値との差に応じて目標変位速度を算出する
目標変位速度算出手段と、前記目標変位速度にある係数
を掛け合わせて基本駆動量を算出する基本駆動量算出手
段とを設け、前記基本駆動量と以下の手段を用いて算出
されるのいずれかの補正駆動量、或いはその組み合わせ
とにより前記アクチュエータを駆動し、光軸を前記中央
位置に駆動する駆動手段を設けた。このことにより、手
振れ補正光学系のメカ、或いは、アクチュエータの応答
遅れ、駆動演算等の演算時間の影響、電源の変動の影
響、メカの特性ばらつき等があった場合にもセンタリン
グ制御時の中央位置への停止精度を良くでき、又、動作
音もなめらかになる。 (1)補正駆動量算出方法1 前記変位速度と前記目標変位速度の差から速度誤差を算
出する速度誤差算出手段と、前記速度誤差にある係数を
掛け合わせた補正駆動量を算出する補正駆動量算出手段 (2)補正駆動量算出方法2 前記変位速度と前記目標変位速度の差から速度誤差を算
出する速度誤差算出手段と、前記速度誤差の絶対値が所
定値以上の場合に前記速度誤差を積分、或いは、積算
し、逆に速度誤差の絶対値が所定値未満である場合には
その積分値、或いは、積算値をクリアする速度誤差積分
手段と、前記積分手段の出力値にある係数を掛け合わせ
た補正駆動量を算出する補正駆動量算出手段 (3)補正駆動量算出方法3 前記目標変位速度の微分値、或いは、所定時間の変化量
を算出する目標速度微分手段と、前記微分手段の出力値
にある係数を掛け合わせた補正駆動量を算出する補正駆
動量算出手段 さらに(1)(2)(3)の項目に対して前記駆動手段
は算出された駆動量が正である場合には正の、負である
場合には負の所定補正量を前記算出された駆動量に加算
する様にした。或いは、前記駆動手段を動作させる電源
の電源供給能力を測定するバッテリーチェック手段をさ
らに有し、前記基本駆動量算出手段の目標変位速度に掛
け合わせる係数は前記バッテリーチェック手段の出力値
により可変する様にした。或いは、前記中央位置を書き
換え可能な不揮発性メモリに予め記憶した値により設定
する様にした。或いは、前記目標変位速度に上限値を設
けた。或いは、前記駆動手段は前記中央位置と前記変位
検出手段の出力との差が所定量に達した場合に前記アク
チュエータをショートブレーキ状態、或いは、前記駆動
量をゼロにして前記光軸変位手段を停止させる様にし
た。
【0012】次に、リセット制御時には、撮影レンズの
光軸を変化させるための光軸変化手段と、前記光軸変化
手段を駆動するアクチュエータと、前記光軸変化手段の
変位を検出する変位検出手段と、前記変位検出手段の出
力から変位速度を算出する変位速度算出手段と、前記変
位速度と所定の目標変位速度の差から速度誤差を算出す
る速度誤差算出手段と、前記目標変位速度にある係数を
掛け合わせて基本駆動量を算出する基本駆動量算出手段
とを設け、前記基本駆動量と以下の手段を用いて算出さ
れるのいずれかの補正駆動量、或いはその組み合わせと
により前記アクチュエータを駆動し、光軸をその変位の
範囲の一端のリセット位置に駆動する駆動手段とを設け
た。このことにより、手振れ補正光学系のメカ、或い
は、アクチュエータの応答遅れ、駆動演算等の演算時間
の影響、電源の変動の影響、メカの特性ばらつき等があ
った場合でもリセット制御がなめらかに作動し、動作音
もなめらかになる。 (1)補正駆動量算出方法1 前記速度誤差にある係数を掛け合わせた補正駆動量を算
出する補正駆動量算出手段 (2)補正駆動量算出方法2 前記速度誤差の絶対値が所定値以上の場合に前記速度誤
差を積分、或いは、積算し、逆に速度誤差の絶対値が所
定値未満である場合にはその積分値、或いは、積算値を
クリアする速度誤差積分手段と、前記積分手段の出力値
にある係数を掛け合わせた補正駆動量を算出する補正駆
動量算出手段さらに、(1)(2)に対して、前記駆動
手段は算出された駆動量が正である場合には正の、負で
ある場合には負の所定補正量を前記算出された駆動量に
加算する様にした。或いは、前記駆動手段を動作させる
電源の電源供給能力を測定するバッテリーチェック手段
をさらに有し、前記基本駆動量算出手段の目標変位速度
に掛け合わせる係数は前記バッテリーチェック手段の出
力値により可変する様にした。或いは、前記目標変位速
度に上限値を設けた。
【0013】次に、4つめの問題に対しては以下のよう
な方法をとった。手振れ補正光学系のメカを破損しない
ように、防振制御時、及びセンタリング制御時、及びリ
セット制御時にアクチュエータを駆動する駆動量に上限
を設けた。さらに、センタリング制御時、及び、リセッ
ト制御時には、電源の電源供給能力を測定するバッテリ
ーチェック手段をさらに有し、前記アクチュエータの駆
動量に上限を設けた上限値は前記バッテリーチェック手
段の出力値により可変するようにした。
【0014】次に、リセット駆動時の手振れ補正光学系
のメカ破損を防止する為に以下の方法をとった。撮影レ
ンズの光軸を変化させるための光軸変化手段と、前記光
軸変化手段を駆動するアクチュエータと、前記光軸変化
手段の変位を検出する変位検出手段と、前記変位検出手
段の出力から変位速度を算出する変位速度算出手段と、
前記アクチュエータを駆動し、光軸を概略中央位置に駆
動するセンタリング駆動手段と、前記アクチュエータを
駆動し、光軸をその変位の範囲の一端のリセット位置に
駆動するリセット駆動手段と、前記センタリング駆動手
段の動作中の前記変位速度算出手段の出力値の最大変位
速度を算出する最大変位速度算出手段とを有し、前記最
大変位速度に応じて算出される駆動量以上で駆動されな
いよう前記リセット駆動手段の駆動量にリミットを設け
た。或いは、撮影レンズの光軸を変化させるための光軸
変化手段と、前記光軸変化手段を駆動するアクチュエー
タと、前記光軸変化手段の変位を検出する変位検出手段
と、前記アクチュエータを駆動する駆動量を変化させる
ことで前記光軸変化手段を定速制御して光軸を概略中央
位置に駆動するセンタリング駆動手段と、前記定速制御
中の前記駆動量の平均値を算出する平均駆動量算出手段
と、前記アクチュエータを駆動し、光軸をその変位の範
囲の一端のリセット位置に駆動するリセット駆動手段と
を有し、前記平均駆動量算出手段の出力値に応じて算出
される駆動量以上で駆動されないよう前記リセット駆動
手段の駆動量にリミットを設けた。
【0015】次に、センタリング駆動時には、以下の様
な方法で手振れ補正光学系のメカの異常、或いは、劣化
を検出し、メカの破損を防止した。 (1)センタリング駆動中止方法1 撮影レンズの光軸を変化させるための光軸変化手段と、
前記光軸変化手段を駆動するアクチュエータと、前記ア
クチュエータを駆動し、光軸を概略中央位置に駆動する
センタリング駆動手段と、前記センタリング駆動手段の
動作開始から所定時間経過してもその動作が終了しない
場合には前記センタリング駆動の動作を中止するセンタ
リング駆動中止手段を設けた。
【0016】また、撮影レンズの光軸を変化させるため
の光軸変化手段と、前記光軸変化手段を駆動するアクチ
ュエータと、前記アクチュエータを駆動し、光軸を概略
中央位置に駆動するセンタリング駆動手段と、前記変位
検出手段の出力から変位速度を算出する変位速度算出手
段とを有し、以下のセンタリング駆動中止を設けた。 (2)センタリング駆動中止方法2 センタリング駆動手段の動作開始から所定時間後以降の
前記変位速度が所定値より小さい場合にはセンタリング
駆動の動作を中止するセンタリング駆動中止手段 (3)センタリング駆動中止方法3 前記センタリング駆動手段の動作中の前記変位速度の最
大値を検出する最大変位速度検出手段と、センタリング
駆動手段の動作中に前記最大変位速度検出手段の出力値
が所定値より小さい場合にはセンタリング駆動の動作を
中止するセンタリング駆動中止手段 (4)センタリング駆動中止方法4 前記センタリング駆動手段の動作開始から所定時間経過
後以降の前記変位速度の最大値を検出する最大変位速度
検出手段と、前記センタリング駆動手段の動作中に前記
最大変位速度検出手段の出力値が所定値より小さい場合
には前記センタリング駆動の動作を中止するセンタリン
グ駆動中止手段 (5)センタリング駆動中止方法5 前記センタリング駆動手段の動作中に前記変位速度が所
定値より小さい場合には前記センタリング駆動の動作を
中止するセンタリング駆動中止手段 (6)センタリング駆動中止方法6 前記センタリング駆動手段の動作中の前記変位速度の最
小値を検出する最小変位速度検出手段と、前記センタリ
ング駆動手段の動作中に前記最小変位速度検出手段の出
力値が所定値より小さい場合には前記センタリング駆動
の動作を中止するセンタリング駆動中止手段 (7)センタリング駆動中止方法7 前記センタリング駆動手段の動作開始から所定時間経過
後以降の前記変位速度の最小値を検出する最小変位速度
検出手段と、前記センタリング駆動手段の動作中に前記
最小変位速度検出手段の出力値が所定値より小さい場合
には前記センタリング駆動の動作を中止するセンタリン
グ駆動中止手段 さらに、(5)(6)(7)に対しては前記最小変位速
度検出手段の出力値と比較する所定値は負の符号である
様にした。
【0017】さらに、以上の様にセンタリング駆動中止
手段によりセンタリング駆動を中止した場合には、手振
れ検出手段の出力に応じてアクチュエータを駆動してカ
メラの手振れの補正をする前記手振れ補正手段の動作を
中止する様にして防振制御時のメカ破損を防止した。次
に、リセット制御時には、以下の様な方法で手振れ補正
光学系のメカの異常、或いは、劣化を検出し、メカの破
損を防止した。撮影レンズの光軸を変化させるための光
軸変化手段と、前記光軸変化手段を駆動するアクチュエ
ータと、前記光軸変化手段の変位を検出する変位検出手
段と、前記アクチュエータを駆動し、光軸をその変位の
範囲の一端のリセット位置に駆動するリセット駆動手段
と、前記リセット駆動手段の動作開始から所定時間経過
してもその動作が終了しない場合には前記リセット駆動
の動作を中止するリセット駆動中止手段を設けた。
【0018】
【作用】本発明においては、前記諸手段を使用すること
で精度の良い防振制御、センタリング制御、及び、リセ
ット制御を行うことを可能とし、かつ、手振れ補正光学
系メカの破損を未然に防ぐことが可能となった。
【0019】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参酌して説明す
る。 1.回路図 図1は、本発明の実施例のに関わる部分を示した回路図
である。5は手振れ検出手段としての角速度検出回路で
あり、手振れによる角速度を検出し、その出力と書き込
み可能な不揮発正メモリであるE2PROM10に書き
込まれている角速度検出回路5の個々のゲインばらつき
を調整する為のゲイン調節値と、測距回路7によって検
出された被写体距離と、撮影レンズ11、12、13、
14で構成される撮影光学系は焦点距離を可変可能なズ
ームレンズであってズーム位置検出回路8により検出さ
れた撮影焦点距離とによりワンチップマイクロコンピュ
ータであるCPU1によって所定の演算がなされ、モー
タ駆動回路2により、撮影レンズ11、12、13、1
4内の光軸変化手段としての手ぶれ補正レンズ13(単
に補正レンズ、或いは防振レンズと言うことがある)を
アクチュエータとしてのモータ4を制御することにより
適当な速度でシフトして光軸を変化させることで、像面
での手ぶれを打ち消す様な構成をとる。通常、この様な
補正レンズ13の補正は直角に交差する2軸分必要であ
るが、同様な制御になるので1軸分の制御についてのみ
述べることにする。また、CPU1にはこれ以外に回路
系を動作させる為の電池(不図示)の残有容量、若しく
は電流供給能力をチェックするバッテリーチェック回路
6、露光処理を行う為のシャッタ回路9、半押しSW1
5、全押しSW16が接続されている。
【0020】また、角速度検出回路5はカメラの手ぶれ
により生じた角速度に応じて出力値が変化し、CPU1
がこの出力値をA/D変換を行い手ぶれの角速度を検出
する。モータ4の回転は、適当なギア等(不図示)によ
り直線運動に変換し手ぶれ補正レンズ13を駆動するよ
うに構成される。光軸変化手段の変位を検出する変位検
出手段としてのレンズ位置検出回路3は、公知の技術に
より手ぶれ補正レンズ13の位置を検出するものであ
る。次に、CPU1はワンチップマイクロコンピュータ
であり、カメラのシーケンスを制御している。さらに、
時間を計測する計時タイマ機能や、一定時間間隔でその
処理を行うタイマ割り込み処理、任意のdutyを出力
するPWM出力機能、角速度検出回路5の出力をA/D
変換する機能も持っている。 2.防振制御 次に露光時の防振制御方法の概略を説明する。
【0021】CPU1は、手ぶれによって生じた角速度
を角速度検出回路5の出力をA/D変換することで検
出、その角速度において防振レンズ13を如何なる速度
でシフトすれば手ぶれがおさまるかを算出し、その算出
結果である防振レンズ目標速度VCと、レンズ位置算出
回路3の出力より検出された防振レンズ13の位置であ
る防振レンズ位置VRとから、モータ4の駆動量を算出
し、モータ駆動回路2を通じてモータ4を制御すること
により適当な速度でシフトして光軸を変化させること
で、その手ぶれを打ち消す様な構成をとる。また、モー
タ4の制御方法はPWM(PULSE WIDTH MODULATION)制
御で行なった場合について述べることにする。通常、P
WM制御はある一定周期間の通電時間を可変する、つま
り、モータがオンしているdutyを可変することで速
度制御を行なう方式である。次に、その具体的な内容を
説明する。 (1)角速度検出回路出力−防振レンズ目標速度変換係
数算出 まず、CPU1は、所定のタイミングで測距回路7によ
り測距(AFという場合がある)処理を行ってその結果
である被写体距離と、ズーム位置検出回路8により撮影
が行われる焦点距離を検出、E2PROM値に書き込ま
れた角速度検出回路5の個々のばらつきを補正する為の
ゲイン調整値G0を読み込み、これらの結果から角速度
検出回路5の出力値に対してどれだけ補正レンズ13を
シフトされたらいいかの適正補正係数A0(角速度検出
回路出力−防振レンズ目標速度変換係数と言う場合があ
る)を下記の様に算出する。
【0022】
【数1】
【0023】角速度検出回路出力−防振レンズ目標速度
変換係数A0は、上式で示す通り撮影が行われる焦点距
離と、被写体距離とのある関数で算出される値と、ゲイ
ン調節値G0を掛け合わせた値として求まる。撮影光学
系の焦点距離と、被写体距離との前記関数はその撮影光
学系固有のものでこの関数を焦点距離の関数として求め
られる変数d1、d2を用いた式(数2)によりA0を
近似的に算出してもかまわない。つけ加えて言うなら
ば、通常知られている測距回路としてはその出力値とし
て被写体距離の逆数であるものが一般的で、式(数2)
はそれに適した算出式になっている。
【0024】
【数2】
【0025】尚、上記式をさらに簡略化し、CPU1で
の演算の負荷を軽減する為に以下の方法がとられる。撮
影光学系の焦点距離をいくつかのゾーンに分割し、その
各ゾーンの代表される焦点距離におけるd1、d2をあ
らかじめ算出しておき、CPU1はそのあらかじめ算出
された値を所定のメモリから読み込むことでその処理の
高速化をはかっている。撮影焦点距離35mmから10
5mmのズーム光学系の場合の例を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】表1の例では、撮影焦点距離を10のゾー
ンに分割されていて各ゾーンに対してそれぞれのd1、
d2が予め表1の様に決定されている。また、この演算
処理は精度良く算出する必要があり、CPU1であるワ
ンチップマイクロコンピュータに行わせる演算としては
簡略化された上式を用いたとしてもまだ高度のものであ
り、演算時間も非常に長く要する。よって、防振制御中
に同時にこの処理を行わせることは困難である。そこで
本実施例では防振制御処理を開始する以前、詳しく述べ
れば半押し中の比較的処理の頻繁でないタイミングに算
出を行わせている。 (2)防振レンズ目標速度算出 次に、露光時に行われる防振制御について説明する。以
下で説明する処理は、所定時間間隔で行われるタイマ割
り込み処理において行われる処理である。
【0028】まず、角速度検出回路5の出力をA/D変
換し、その出力と前記の方法で算出されている角速度検
出回路出力−防振レンズ目標速度変換係数算出A0から
下式により防振レンズ目標速度VCを算出する。
【0029】
【数3】
【0030】(3)モータ駆動dutyの算出 次に、(2)項で算出された防振レンズ目標速度VCに
対して精度良く防振レンズ13を制御する為に以下の様
な方法でモータ4の制御を行う。モータ4の駆動する駆
動dutyを下式の様な制御式を用いて算出し、モータ
駆動回路2を通じてモータ4を駆動する。
【0031】
【数4】
【0032】では、式(数4)の各項について詳しい説
明を行う。まず、式(数4)の第1項と第6項について
説明する。図2は、モータ4に所定dutyで通電を行
った時の防振レンズ13の速度を縦軸に、その通電開始
からの時間を横軸にとった時の防振レンズ速度VRの立
ち上がり特性である。防振レンズ13の速度VRは概略
下式の様な関数で表せる変化をする。
【0033】
【数5】
【0034】ここで、VR0は前記の所定dutyで通
電を開始してから十分な時間が経過した定常時の防振レ
ンズの速度、τはモータ4とモータの回転を防振レンズ
のシフト運動に変換するメカの特性によって決まる時定
数であり、通常、コワレスモータを使用した場合には十
数ms程度の値になる。図3は、モータ4に通電される
駆動dutyを変化させた時の定常時の防振レンズ速度
VRとの関係を示す。まず、駆動dutyを点A1、つ
まり0%の状態から増加させて行く。点A2まではモー
タは停止したままであるが点A2をすぎると一気にモー
タは回転を始め点A3に達する。点A3からは、駆動d
utyの増加とともに定常時の防振レンズ速度VRは増
加して駆動dutyが100%で点A4に達する。今度
は逆に駆動dutyを減少させていくと駆動dutyの
減少とともに定常時の防振レンズ速度VR0は減少して
ゆく。しかし、駆動dutyを増加していった場合とは
異なり点A3の駆動duty以下になってもモータは回
転を停止しない。この図3の例では点A5の駆動dut
y以下になって初めてモータは回転を停止している。ま
とめると、駆動dutyを変化させるとA1→A2→A
3→A4→A5→A6→A7という経路でモータの回転
数、つまり防振レンズ速度が変化する。このことから分
かることは、点A3、点A4を結ぶ直線を傾きK1と
し、この直線のX接片をDoffsetとすると、下式
で算出される駆動dutyでモータを駆動すれば、時間
的に定常状態においては制御目標である防振レンズ目標
速度VRで防振レンズをシフトすることが可能となる。
【0035】
【数6】
【0036】ここで、Doffsetは正の定数であっ
て前の±符号は、実際の防振レンズ13の駆動方向は正
負の方向を有する為、Doffsetの項は第1項が正
の場合には+を、負の場合には−を第1項に加算するこ
とを意味する。同様に式(数4)の第6項の±は第1項
から第5項の算出結果が正の場合には+、負の場合には
−をそれぞれ第1項から第5項の算出結果に加算する意
味である。ここで、第1項で算出される駆動量は、補正
光学系のメカ、或いは、モータ4の基本的静特性に基づ
く項でそれのよって算出される量は基本駆動量、若しく
は、基本駆動dutyと呼び、それ以外の項で算出され
る量を補正駆動量、或いは、補正駆動dutyと呼ぶ。
【0037】次に、図4を用いて第2項の説明をする。
図2は、式(数4)の第1項と第6項のみを用いて時間
t=0からモータ4の制御を開始した時の防振レンズ目
標速度VCと実際の防振レンズ速度VRを示す。この場
合の制御では、モータ4を含めた防振レンズシフトメカ
系の時定数により実際の防振レンズ速度VRが防振レン
ズ目標速度VCに追いつくまでに応答遅れを生じてい
る。又、こうした制御では外的負荷要因、例えば、モー
タ4に供給する電源電圧、或いは、防振レンズシフトメ
カ系の変動等により、必ずしも目標速度であるVCと一
致した速度が得られない。そこで、防振レンズ目標速度
VCと実際の防振レンズ速度VRの差、つまり速度誤差
ΔVに応じた駆動dutyを第1項、第6項に加算させ
たのが第2項である。
【0038】
【数7】
【0039】ここで、K2を大きく設定し過ぎると追従
性は良くなるものの逆にオーバシュートや発振等が起こ
り、逆に誤差量が大きくなり、小さく設定し過ぎると滑
らかな制御を期待できるものの追従性が悪化する傾向に
あり、K2は実験的に最良の値が求められる。次に、図
5を用いて第3項の説明をする。図5(a)(b)
(c)は、式(数4)の第1項と第6項のみを用いてモ
ータ4の制御を開始した時、防振レンズ目標速度VCに
ステップ入力を与えた場合の時間t=0からの実際の防
振レンズ速度VRを示す。第3項は主に立ち上がり特性
改善に寄与する項である。図5(a)は式(数4)の第
1項、第6項のみでの制御した場合の防振レンズ速度V
Rの立ち上がりを示す。ここで、速度誤差ΔVの絶対値
が所定値K3_th以上である場合に速度誤差ΔVを積
算して積算値をΔSとし、速度誤差ΔVの絶対値が所定
値K3_th未満である場合に積算値ΔSをクリアす
る。図5(a)の場合の積算値ΔSの様子を図5(b)
に示す。尚、駆動開始t=0時にΔS=0としている。
【0040】
【数8】
【0041】
【数9】
【0042】第3項の制御はこの速度誤差の積算値ΔS
に応じた駆動dutyを第1項、第6項、ないし、第2
項に加算させる様にしている。このことを示したのが図
5(c)で、第3項の制御を行わなかった場合に比べ立
ち上がり特性の改善が見られる。また、第2項までの制
御に於いては、ある程度速度誤差ΔVが減少するとそれ
に応じて第2項の駆動dutyへの補正量が減少し、特
に、外的要因が大きい場合にはどうしても無視できない
量の速度誤差が残ってしまう。また、この残った速度誤
差を小さくする為にK2を増加させると逆に発振等によ
り滑らかな制御を行えない。この点に於いても第3項を
追加し、K3、及び、K3_thを適切な値に設定する
ことで速度誤差の改善、及び、滑らかな制御を行うこと
が可能となる。尚、K3、及び、K3_thは実験によ
り最良の値を設定する。
【0043】次に、第1項、第2項、第3項、及び、第
6項を用いて制御を行った時に問題になるのは、モータ
4、防振レンズシフトメカ系、及び本実施例による制御
演算等の制御系の応答遅れにより、防振レンズ目標速度
VCに対して実際に制御された防振レンズ位置VRには
微少な時間的遅れが生ずる。その様子を図6に示す。こ
れを補正する為に第4項による補正項を加える。第4項
は、防振レンズ目標速度VCの時間的変化量、つまりV
Cの時間微分値であるdVC/dtに応じた駆動dut
yを第1項、第2項、第3項、及び、第6項に加えてい
る。ここで、時間微分値dVC/dtは下式の様に単位
時間Δt間の防振レンズ目標速度VCの変化量として近
似してもかまわない。
【0044】
【数10】
【0045】ここで、VC’は現在時刻のVCの単位時
間Δt前の防振レンズ目標速度である。尚、この第4項
の補正項の係数K4は、前記制御系の遅れから理論的に
求めるか、或いは、実験的に最良の値に設定する。次
に、第1項、第2項、第3項、第4項及び、第6項を用
いて制御を行った場合も微少な速度誤差ΔVは残り、撮
影秒時の短い場合にはこの誤差は無視できるものの、秒
時の長い場合にこの速度誤差ΔVは累積され大きな位置
的な誤差を生ずる。そこで、第5項によりこの位置誤差
による補正を行う。この位置誤差をΔLとすると、ΔL
は以下の2つの方法により算出される。第1の方法は、
防振レンズ目標速度VCを所定のタイミング(通常この
タイミングは防振制御開始)から積分、或いは、積算
し、防振レンズ目標位置LCを式(数11)の様に算出
する。
【0046】
【数11】
【0047】次に、算出された防振レンズ目標位置LC
と実際の防振レンズ位置LRとの差から位置誤差ΔLを
式(数12)の様に算出する。
【0048】
【数12】
【0049】第2の方法は、速度誤差ΔVを所定のタイ
ミングから積分、或いは積算して位置誤差ΔLを式(数
13)の様に算出する。
【0050】
【数13】
【0051】以上の2つのいずれかの方法で算出された
位置誤差に応じて駆動dutyを第1項、第2項、第3
項、第4項、及び、第6項に加算させるが第5項であ
る。尚、係数K5は、実験により位置誤差ΔLが小さ
く、かつ、滑らかな制御になる様に最良の値に設定す
る。以上制御式(数4)の各係数K1、K2、K3、K
3_th、K4、K5、及び、Doffsetは実験等
を用いて各制御項毎に独立に設定値を決定していると述
べたが、実際には、再度、制御式(数4)を用いて実験
等により、全体としてより防振レンズ速度誤差ΔV、或
いは、防振レンズ位置誤差ΔLが小さくなる様に再設定
を行っている。 (3)防振制御に於ける助走制御 次に、露光時に行われる防振制御に於ける、制御開始か
ら所定時間の助走制御について説明する。今、図7の様
な防振レンズ目標速度VCが与えられた場合に、式(数
4)を用いてt=0から防振制御を開始した場合を考え
ると、モータ4、或いは、防振メカ系の立ち上がり時定
数により制御開始初期については速度誤差ΔVが大き
い。このΔVが大きい間は前記位置誤差ΔLの説明から
も明かな通り、ΔLが増大して、第5項が大きくなる。
このことにより、図7の例では駆動開始直後はオーバー
シュート、或いは、発振ぎみな制御になってしまい、制
御が安定するまでに時間がかかる。
【0052】そこで、制御開始から所定時間(図7で示
す助走区間)は第5項を0にする、或いは、ΔL=0に
する、或いは、第5項の補正を行わない様にする様にす
れば良い。このことにより、防振制御開始時のオーバー
シュート、発振を防げ、制御の安定する時間も短縮され
る。助走制御を行った場合と、行わない場合の制御の例
を図7に示す。ここで、この助走区間は少なくとも露光
タイミング前に終了する様に設定し、また、制御の安定
した後に露光を開始するように各タイミングを設定して
いる。 3.防振レンズのセンタリング制御 次に、露光処理の前に行われる処理で、防振レンズ13
を防振レンズのシフト範囲の中央位置LSへ駆動する制
御方法を説明する。 (1)防振レンズ目標速度算出 以下で説明する処理は、所定時間間隔で行われるタイマ
割り込み処理において行われる処理である。
【0053】まず、下式の様にレンズ位置検出回路3で
検出された防振レンズ位置LRと、中央位置LSの差に
応じた速度にある所定速度Voffsetを加えた値を
防振レンズ目標速度VCとする。
【0054】
【数14】
【0055】尚、本実施例では式(数14)の算出値に
対してVC≦VC_Cとする様な所定のリミット速度V
C_Cを設けている。ここで、リミット速度VC_Cを
ある値以上に大きく設定すると、防振レンズ速度VCは
式(数14)により算術的には求められるが、後述する
式(数15)、或いは、式(数15)の第3項、或い
は、第4項を削除した制御式で求められる駆動duty
には例えば100%〜−100%と言う有限の範囲にあ
り、当然、実際に制御される防振レンズ速度VRの範囲
も有限である。また、制御するVC_Cの設定によって
は速度にリミットがかからない設定にする事も可能であ
る。 (2)モータ駆動dutyの算出 次に、(1)項で算出された防振レンズ目標速度VCに
対して以下の様に駆動dutyを算出し、モータ4の制
御を行う。
【0056】まず、防振レンズ位置LRが中央位置LS
の所定値Lstop前までは、下式で算出される駆動d
utyでモータ4を駆動する。
【0057】
【数15】
【0058】上式は式(数4)から第5項を削除した制
御式で、各係数K1、K2、K3、K4、及び、Dof
fsetは式(数4)の説明と同様な設定値の決め方を
するか、或いは、式(数4)と同じ値に設定し、ΔSの
積分開始、或いは、積算開始タイミングはセンタリング
駆動開始タイミングとする。また、さらに式(数4)の
第3項、或いは、第4項も削除した制御式を用いて演算
を簡略化することも可能である。
【0059】次に、防振レンズ位置LRが中央位置LS
の所定値Lstop以降の駆動dutyは下式に従う。
【0060】
【数16】
【0061】或いは、モータ4をショートブレーキ状態
にしてもかまわない。 (3)制御の様子 図8において実際の防振レンズ速度VRと防振レンズ位
置LRの関係を説明する。まず、防振レンズ13の初期
位置は位置B0にある。この位置B0をリセット位置と
言うことにし、防振レンズ位置LRの値を0と決めるこ
とにする。
【0062】ここで、リミット速度VC_Cを図8の様
にVC_C1に設定した場合を考えると、まず、B0か
ら防振レンズのセンタリング駆動が開始され、防振レン
ズは設定されている防振レンズの目標速度VCに制御し
ようとするが防振制御系の時定数の関係から次第に防振
レンズ速度VRが増加し、B5に達する。B5に達する
と、防振レンズ目標速度VCは設定されたリミット値V
C_C1以上には設定されない為、防振レンズ目標速度
VCにリミットがかかり、B5から以下で説明するB6
の間の防振レンズ目標速度はVC_C1になり、その間
はその設定された速度で防振レンズ13は制御される。
次にB6から中央位置LSのLstop前であるB3の
間は式(数14)で算出される点線に沿って次第にVC
が減少し、B3からは駆動dutyを0、或いは、モー
タ4をショートブレーキ状態にされ、防振レンズ13は
最終的に中央位置LSの近辺B4で停止する。
【0063】次に、リミット速度VC_CをVC_C2
に設定した場合を考えると、まず、B0から防振レンズ
のセンタリング駆動が開始され、防振レンズは設定され
ている防振レンズの目標速度VCに制御しようとするが
防振制御系の時定数の関係から次第に防振レンズ速度V
Rが増加し、B5に達する。B5に達しても今度は速度
にリミットがかからずそのまま防振レンズ速度VRは増
加し、B2に達する。B2から中央位置LSのLsto
p前であるB3の間は式(数14)で算出される直線で
VCが設定され、この直線で防振レンズ13は制御され
中央位置LSに近づくにつれ次第に防振レンズ速度VR
は減少し、B3からは駆動dutyを0、或いは、モー
タ4をショートブレーキ状態にされ、防振レンズ13は
最終的に中央位置LSの近辺B4で停止する。 4.防振レンズのリセット制御 次に、露光処理の後に行われる処理で、防振レンズ13
を防振レンズのシフト範囲の一端のリセット位置、つま
り、防振レンズ位置LRが0の位置へ駆動する制御方法
を説明する。 (1)防振レンズ目標速度算出 以下で説明する処理は、所定時間間隔で行われるタイマ
割り込み処理において行われる処理である。
【0064】まず、下式の様に所定の一定速度VC_R
を防振レンズ目標速度VCとする。
【0065】
【数17】
【0066】ここで、VC_Rは、図8の様にリセット
位置B0を防振レンズ位置LR=0ととり、中央位置L
Sの方向を正の座標軸とした場合には、当然負の値に設
定する。 (2)モータ駆動dutyの算出 次に、(1)項で算出された防振レンズ目標速度VCに
対して式(数15)を用いて駆動dutyを算出し、モ
ータ4の制御を行う。そして、防振レンズ13がリセッ
ト位置に停止したことを確認し、防振レンズのリセット
処理が終了する。尚、リセット位置に停止したかの判断
方法は後述する。式(数15)は式(数4)から第5項
を削除した制御式で、各係数K1、K2、K3、K4、
及び、Doffsetは式(数4)の説明と同様な設定
値の決め方をするか、或いは、式(数4)と同じ値に設
定し、ΔSの積分開始、或いは、積算開始タイミングは
リセット駆動開始タイミングとする。また、さらに式
(数15)の第3項、或いは、第4項も削除した制御式
を用いることで演算を簡略化することも可能である。 (3)制御の様子 図8において実際の防振レンズ速度VRと防振レンズ位
置LRの関係を防振レンズ13のリセット処理を行う前
の位置がB4にあった場合を例にとって説明すると、ま
ず、B4から防振レンズのリセット駆動が開始される
と、防振レンズは設定されている防振レンズの目標速度
VC_Rに制御しようとするが防振制御系の時定数の関
係から次第に防振レンズ速度VRが増加し、C1に達す
る。C1からC2までは設定されている目標速度VC_
Rで制御され、C2でリセット位置へ到達したことを判
定し、防振レンズのリセット制御を完了する。リセット
位置への到達の判定は、このC2で急激に防振レンズ速
度VRが減少し、概略0になることから防振レンズ速度
VRが所定値以下になることを確認することで行う。 5.制御係数K1の可変 以上、露光時の防振制御、防振レンズのセンタリング制
御、或いは、防振レンズのリセット制御時に、式(数
4)、ないし、式(数15)、もしくは、式(数15)
から第3項、ないし、第4項を削除した制御式で制御を
行っているが、ここでは電池電圧変動の影響、或いは、
防振レンズシフトメカ系の変動等の外的要因があった場
合にも精度良く制御の行える方法として制御係数K1を
これらの外的要因を検出して柔軟に変化させる方法を説
明する。
【0067】その第1の方法は、まずバッテリーチェッ
ク回路6によって検出された電池の残留容量、若しくは
電源供給能力値を示すバッテリーチェック電圧(BC電
圧と略す)により係数K1を可変する方法がある。その
算出方法は式(数18)に基づき、BC電圧の関数とし
て求められる。或いは、式(数18)を式(数19)の
様に簡略化してもかまわない。
【0068】
【数18】
【0069】
【数19】
【0070】式(数18)、或いは、式(数19)の意
味は、BC電圧が大きい、言い替えると電池の残留容
量、或いは、電源供給能力が大きい時にはK1は小さく
設定し、式(数4)、ないし、式(数15)、もしく
は、式(数15)から第3項、ないし、第4項を削除し
た制御式の第1項においてその防振レンズ目標速度VC
に対する駆動dutyの比を小さく設定する様にし、電
池の残留容量、或いは、電源供給能力が大きすぎた時の
防振レンズの速度の増加を補う様にしている。逆に、B
C電圧が小さい、言い替えると電池の残留容量、或い
は、電源供給能力が小さい時にはK1は大きく設定し、
式(数4)、ないし、式(数15)、もしくは、式(数
15)から第3項、ないし、第4項を削除した制御式の
第1項においてその防振レンズ目標速度VCに対する駆
動dutyの比を大きく設定することで、電池の残留容
量、或いは、電源供給能力が小さい時にも防振レンズの
速度の減少を補う様にしている。尚、係数Kbcは実験
によって最良の値に設定する。
【0071】第2の方法、第3の方法は、同様に電池の
残留容量、或いは、電源供給能力の変動、防振レンズシ
フト系メカの変動を防振レンズのセンタリング制御時の
レンズの動き具合から検出し、制御係数K1を補正する
方法である。まず、第2の方法は、防振レンズのセンタ
リング処理において、速度リミット設定値VC_Cを速
度にリミットがかからない設定する。その方法は、速度
リミットVC_Cを図8でVC_C2に設定するような
ことを行うか、速度リミットを行わない様にすれば良
い。この様に設定しておいて防振レンズのセンタリング
の処理を行った時の防振レンズ速度VRの最大値を検出
し、その最大値をVRmaxとすると、式(数21)、
或いは、その簡略化した式(数22)で求められる。
【0072】
【数21】
【0073】
【数22】
【0074】尚、係数Kmaxは実験によって最良の値
に設定する。図9でこの様子を説明する。図9は、図8
で示したセンタリング制御時の防振レンズ位置LRと防
振レンズ速度VRの関係を、今度は制御開始からの時間
tと防振レンズ速度VRとで示したものである。今、t
=0から防振レンズのセンタリング制御を開始すると、
B0からB5のポイントへと防振レンズ速度VRが増加
してゆき、最終的に図8で示される式(数14)で算出
される点線に交差した点B2(図9でもこのポイントを
B2で示す)付近で防振レンズ速度VRが最大値に到達
する。この最大値VRmaxから前記の様な方法で制御
係数K1を算出している。
【0075】次に、第3の方法は、防振レンズのセンタ
リング処理において、速度リミット設定値VC_Cを速
度にリミットがかかる様な設定とする。その方法は、速
度リミットVC_Cを図8でVC_C1に設定する様な
ことをすれば良い。この様に設定しておいて防振レンズ
のセンタリングの処理を行い、速度リミットがかけられ
て防振レンズ速度VRが速度リミット値VC_Cで制御
されている期間の駆動dutyの平均値を算出して、そ
れをDaveとすると、式(数23)、或いは、その簡
略化した式(数24)で制御係数K1が求められる。
【0076】
【数23】
【0077】
【数24】
【0078】また、VC_Cをパラメタに加えた式(数
25)により制御係数K1を算出してもかまわない。
【0079】
【数25】
【0080】尚、係数Kave、或いは、Kave’は
実験によって最良の値に設定する。また、この駆動du
ty平均値を算出する区間は、防振レンズ速度VRが設
定された速度リミット値VC_Cの定速で制御されてい
る(この区間を定速度領域と呼ぶことにする)ことが必
要である。そこで、防振レンズのセンタリング開始から
必ず定速度領域になる様に設定された所定時間後から、
これも必ず定速度領域になる様に設定された次の所定時
間後の2点間の平均駆動dutyを算出する、或いは、
防振レンズのセンタリング開始から必ず定速度領域にな
る様に設定された所定時間後から、図8でB6のポイン
トまでとしてもかまわない。B6のポイントは、式(数
14)において算出されたVCがVC_C以下になるこ
とを確認することで検出できる。図9でこの様子を説明
する。今、t=0から防振レンズのセンタリング制御を
開始すると、B0からB5のポイントへと防振レンズ速
度VRが増加してゆき、B5からB6の間は設定された
リミット速度VC_C(図9の例ではVC_C1)で防
振レンズは制御されている。B6のポイントは図8で示
される式(数14)で算出される点線とリミット速度V
C_Cが交差した点であり(図9でもこのポイントをB
6で示す)、このポイント以降は前記の説明通り式(数
14)で算出される速度で制御される。この時、このB
5からB6までの間、いわゆる定速度領域に於いて駆動
dutyの様子を図9の下図に示す。このB5からB6
の間の定速度領域の駆動dutyの平均値を算出する
か、或いは、制御開始t=0から所定時間後のB7(こ
の場合にはB7のポイントで必ず定速度領域になる様に
この所定時間を設定する)からB6の間の平均駆動du
tyを算出して前記の様な方法で制御係数K1を算出し
ている。 6.駆動dutyのリミット設定 防振レンズのセンタリング制御、或いは、防振レンズの
リセット制御時に、何らかの原因により速度制御を誤っ
た場合に、防振レンズの制御端にぶつけて防振レンズシ
フト系メカを破損する場合がある。或いは、防振レンズ
のリセット制御時において、リセット位置にぶつけてし
ばらくの間、詳しく述べれば、防振レンズ速度VRが所
定速度以下になりリセット位置に駆動されたことを確認
し、リセット制御を終了する間に、防振レンズ速度VR
が減少し、防振レンズ目標速度VCとこのVRの差の応
じて式(数15)、もしくは、式(数15)から第3
項、ないし、第4項を削除した制御式によって算出され
る駆動dutyは増大してしまう。この時、モータ4を
通じて防振レンズシフト系メカに大きな力が加わり、防
振レンズシフト系メカを破損する場合がある。
【0081】そこで、本実施例では防振レンズのセンタ
リング制御、及び、防振レンズのリセット制御時に、式
(数15)、もしくは、式(数15)から第3項、ない
し、第4項を削除した制御式によって算出される駆動d
utyにリミットを設ける様にしている。しかし、この
場合に問題があるのは、電池の残留容量、若しくは電源
供給能力値が低い場合、若しくは、防振レンズシフト系
メカ等の動きが悪かった場合に、駆動dutyのリミッ
ト値を小さくし過ぎて防振レンズが全く動かない場合が
有り得る。こうした問題を避ける為、本実施例では、駆
動dutyのリミット値をBC電圧、或いは、リセット
制御時には、センタリング制御時に検出されたVRma
x、或いは、Daveの値によって可変する様にしてい
る。尚、VRmax、或いは、Daveの値によって算
出された制御係数K1を用いて駆動dutyのリミット
値を算出してもかまわない。それぞれの場合の駆動du
tyリミット値の算出式は以下の通りである。BC電
圧、或いは、BC電圧によって算出されたK1を用いる
場合には、下記の式による。
【0082】
【数26】
【0083】
【数27】
【0084】
【数28】
【0085】VRmax、或いは、VRmaxによって
算出されたK1を用いる場合には、下記の式による。
【0086】
【数29】
【0087】
【数30】
【0088】
【数31】
【0089】Dave、或いは、Daveよって算出さ
れたK1を用いる場合には、下記の式による。
【0090】
【数32】
【0091】
【数33】
【0092】
【数34】
【0093】尚、駆動dutyの上限は100%までで
あるので駆動dutyリミット値の設定も100%まで
である。また、各係数K11、K11’、K12、K1
2’、K13、K13’は防振レンズシフト系メカが破
損せず、かつ、防振レンズ13が確実に動作できる様な
値に設定する。 7.防振レンズのセンタリング、リセット時の異常の検
出方法 防振レンズのセンタリング制御、或いは、防振レンズの
リセット制御時に、何らかの原因により速度制御を誤っ
た場合に、防振レンズの制御端にぶつけて防振レンズシ
フト系メカを破損する場合がある。そこで、防振レンズ
のセンタリング制御と、防振レンズのリセット制御時に
この異常を検出し、異常検出時にはその制御を中断し、
露光時の防振制御も中止することで、防振レンズシフト
系メカの破損を未然に防いでいる。
【0094】その第1の異常検出方法は、防振レンズの
センタリング制御、或いは、防振レンズのリセット制御
時に、所定時間制御を行ってもその処理が終了しなかっ
た場合に異常と判断する。この異常をタイムアップ異常
と言うことにする。その第2の異常検出方法は、防振レ
ンズのセンタリング制御時に於いて、防振レンズ速度V
Rの最大値VRmaxを検出し、VRmaxが所定値以
上でなかった場合には防振レンズ13の動きが悪い、或
いは、メカの破損により全く動かないとして異常と判断
する。この異常を防振レンズ動き具合異常と言うことに
する。
【0095】その第3の異常検出方法は、防振レンズの
センタリング制御時に於いて、防振レンズ速度VRの最
小値VRminを検出し、VRminが所定値以上でな
かった場合には防振レンズ位置検出回路3の検出に不具
合があるとして異常と判断する。この異常を防振レンズ
位置検出異常と言うことにする。つけ加えて言うなら
ば、防振レンズ13は中央位置LSの方向を正とした場
合に、センタリング制御時は正の方法に駆動しているの
だから防振レンズ速度VRは負の値は有り得ない。但
し、センタリング制御開始時、或いは、センタリング制
御終了直前には、たまに負の速度が検出される場合があ
る為、そこの間ではこの異常の検出を止める様にしてい
ると同時に、前記のVRminが所定値以上でないかの
判定に用いた所定値は防振レンズ位置検出回路3が異常
でない限り検出されない値に設定する。 8.CPU1の処理内容 次に図10から図20のフローチャートに示した処理は
本実施例の動作を示したもので、CPU1に内蔵してい
るプログラムのうち、本実施例に関わる部分のみを示し
たものである。 (1)半押し処理 CPU1に接続された半押しSW15がオンすると、図
10で示されるフローに従ってCPU1の処理が開始さ
れる。まず、S1000から処理が開始され、S100
1で防振制御における係数K2、K3、K3_th、K
4、K5、Doffset、K10、Kbc、Kma
x、Kave、Kave’、K11、K11’、K1
2、K12’、K13、及び、K13’がE2PROM
から読み込まれて各係数に書き込まれる。これらの制御
における各係数をE2PROMに設定し、後に変更する
のが容易にしている。これらの制御係数は、防振レンズ
シフト系メカ、或いは、モータ4の特性により最良な値
に設定値すべきもので、この特性が何らかの要因で変化
した場合にはそれに見合った設定にしないと制御精度が
保てない。例えば、本実施例をもとにつくられた製品に
おいて、このメカ特性のばらつき、或いは、モータ4の
特性ばらつきを個々の製品ごとに調整する様な場合に、
E2PROMの各設定値を変更することだけで可能とな
る。或いは、本実施例をもとに製作された製品が量産
後、防振レンズシフト系メカ、或いは、モータ4が変更
になった場合、にもこのことが言える。次に、S100
2においてバッテリーチェック回路6によりBC電圧を
検出し、S1003で式(数18)、或いは、式(数1
9)によりBC防振制御係数K1を算出する。次に、S
1004で測距回路7により測距処理(AF処理)を行
い、S1005で角速度ゲイン調節値をE2PROMよ
り読み込みそれをG0とし、S1006では、S100
4で得られた被写体距離とS1005で得られたG0
と、ズーム位置検出回路8で現在の撮影光学系の焦点距
離を検出し、これらから式(数1)、ないし、式(数
2)により角速度検出回路出力−防振レンズ目標速度変
換係数A0を算出し、S1007へ進む。S1007で
は全押しSW16がオンかの判定を行い、オンであった
らS1010へ、オフであったらS1008へ進み、S
1008で半押しSW15がオンかの判定を行い、オン
であったらS1007へ戻り、オフであったらS100
9で本処理を終了する。S1010では防振レンズのセ
ンタ位置LSの調整値をE2PROMから読み込み、セ
ンタ位置LSへ入れS1011へ進む。防振レンズシフ
ト系メカ精度や、防振レンズ13の取り付け精度の関連
で必ずしも既定の位置が撮影解像力の最良の位置とは言
えない場合が多い。そこで、個々の製品でE2PROM
に調整値を書き込むことで撮影解像力の最良ポイントに
防振レンズ13を駆動する為のものである。次に、S1
011では、防振レンズのセンタリング駆動を行う時の
駆動dutyのリミット値を設定し、S1012へ進
む。S1011では式(数26)、或いは、式(数2
7)、或いは、式(数28)により駆動dutyのリミ
ット設定値を算出している。S1012では後述する図
13で示される防振レンズ13のセンタリング処理を行
い、防振レンズ13をS1010で設定されたセンタ位
置LSへ駆動する。S1013では後述する図15で示
される防振制御開始処理を行い、防振レンズ13を角速
度検出回路5で検出した出力に応じてシフトし、像面で
の手振れによる像面シフトを打ち消す様に動作させる。
S1014ではS1015で行われる露光処理における
露光タイミング時に、既に、S1013で防振制御が開
始されて前記助走制御が終了し、防振制御が安定してい
る様にする為に必要な所定時間をウエイトし、S101
5へ進む。S1015ではシャッタ回路9を動作させ、
露光処理を行う。S1015で露光処理が完結すると、
S1016でS1014で開始した防振制御を終了し、
所定時間モータ4をショートブレーキ状態にして防振レ
ンズ13を停止する。S1017では、防振レンズのリ
セット制御に於ける駆動dutyのリミット値をBC電
圧を基に式(数26)、式(数27)、式(数28)の
いずれかで算出し、或いは、センタリング制御時のリミ
ット速度VC_Cを図8のVC_C2で示された様に防
振レンズ速度にリミットがかからない様な設定にした場
合には、VRmaxを基に式(数29)、式(数3
0)、式(数31)のいずれかで、センタリング制御時
のリミット速度VC_Cを図8のVC_C1で示された
様に防振レンズ速度にリミットがかかる様な設定にした
場合には、Daveを基に式(数32)、式(数3
3)、式(数34)のいずれかで算出し、算出された駆
動dutyのリミット値によりS1018では後述する
図14で示される防振レンズリセット処理により防振レ
ンズ13をリセット位置へと駆動し、S1019で本実
施例の処理を終了する。
【0096】次に、半押し処理の別の実施例を図11を
用いて説明する。図10とはある部分を除いて同様の処
理を行っているので、ここでは図11で図10との相違
部分のみを説明する。 まず第1の違いは、S1113
でその直前S1112で行われた防振レンズのセンタリ
ング制御時に異常を検出した場合、つまり、タイムアッ
プ異常、動き具合異常、防振レンズ位置検出異常の1つ
でも異常があった場合には、S1115へ進み何も行わ
ないが、それ以外、つまり、防振レンズのセンタリング
制御時に全く異常なく処理が行われた場合にはS111
4でセンタリング制御時のリミット速度VC_Cを図8
のVC_C2で示された様に防振レンズ速度にリミット
がかからない様な設定にした場合には、VRmaxを基
に式(数21)、ないし、式(数22)で、センタリン
グ制御時のリミット速度VC_Cを図8のVC_C1で
示された様に防振レンズ速度にリミットがかかる様な設
定にした場合には、Daveを基に式(数23)、式
(数24)、式(数25)のいずれかで防振制御係数K
1を再算出している。これは、BC電圧でK1を算出す
る場合には電池の残留容量、若しくは電源供給能力の変
動だけしかK1の算出に考慮されていなかったが、防振
レンズのセンタリング制御時に求められたVRmax、
或いは、Daveを用いれば防振レンズシフト系メカ等
の変動要因も考慮にいれて算出される為、より精度の良
いK1の算出が可能で、それによってS1115から開
始される防振制御処理においても精度の良い制御が可能
となる。また、防振レンズのセンタリング制御時に異常
を検出した場合には、VRmax、或いは、Daveは
正確な値に設定されてない可能性があり、VRmax、
或いは、Daveに基づいてK1を算出しないほうが良
い為、この場合にはK1の再算出は行わないようにして
いる。
【0097】第2の違いは、防振レンズのリセット制御
を行う直前のS1119の防振レンズのリセット制御の
駆動dutyリミット値の設定方法が異なる。S111
9でコールされる図12で示される処理でこの処理を説
明すると、S1200からその処理が開始され、S12
01で防振レンズのセンタリング制御時に異常が検出さ
れたかを判断し、異常が検出されなかった場合にはS1
202でセンタリング制御時のリミット速度VC_Cを
図8のVC_C2で示された様に防振レンズ速度にリミ
ットがかからない様な設定にした場合には、VRmax
を基に式(数29)、式(数30)、式(数31)のい
ずれかで、センタリング制御時のリミット速度VC_C
を図8のVC_C1で示された様に防振レンズ速度にリ
ミットがかかる様な設定にした場合には、Daveを基
に式(数32)、式(数33)、式(数34)のいずれ
かで駆動dutyのリミット値を算出している。逆に、
異常が検出された場合にはS1203でBC電圧を用い
て式(数26)、若しくは、式(数27)、或いは、予
め定められた所定値により駆動dutyのリミット値を
決定している。また、防振レンズのセンタリング制御時
に異常を検出した場合には、VRmax、或いは、Da
veは正確な値に設定されてない可能性があり、VRm
ax、或いは、Daveに基づいて駆動リミットdut
yを算出しないほうが良い為、この場合にはBC電圧、
或いは、予め定められた所定値により駆動リミットdu
tyを決定している。 (2)防振制御 図15で示される防振制御開始処理は、図10のS10
13で、或いは、図11のS1115でコールされる処
理で防振レンズ13を角速度検出回路5の出力に応じて
動作させ像面での手振れを抑える防振制御を開始する処
理でである。本処理はS1500から開始され、まず、
S1501で防振レンズセンタリングタイムアップ異常
FLGがセットされているかを判定し、セットされてい
たらS1508で本処理を終了し、セットされていない
場合にはS1502へ進む。S1502では防振レンズ
動き具合異常FLGがセットされているかを判定し、セ
ットされていたらS1508で本処理を終了し、セット
されていない場合にはS1503へ進む。S1503で
は防振レンズ位置検出異常FLGがセットされているか
を判定し、セットされていたらS1508で本処理を終
了し、セットされていない場合にはS1504へ進む。
次に、S1504では、防振レンズの駆動dutyのリ
ミット値を所定値に設定し、S1505で防振制御助走
タイマを設定し、S1506でΔSをクリア、S150
7で後述する防振制御タイマ割込み処理を許可すること
で防振制御を開始し、S1507で本処理を終了する。
尚、S1501、S1502、S1503で本処理が開
始される前に行われた後述する防振レンズのセンタリン
グ駆動制御時に何らかの異常を検出したかの判定を行
い、異常であった場合にはS1508へ進み本処理を終
了し、防振制御を開始しない様に、つまり、防振制御を
行わない様にしている。
【0098】次に、図16で示された防振制御タイマ割
込み処理を説明する。本防振制御タイマ割込み処理は所
定間隔、例えば1ms間隔でその処理が開始されるタイ
マ割込み処理である。S1600から処理を開始し、S
1601でLR’に前回の防振制御タイマ割込み処理で
設定されている防振レンズ位置LRを入れ、S1602
でレンズ位置検出回路3により検出された現在の防振レ
ンズ位置をLRに入れる。次に、S1603で式(数3
5)により、今回の防振レンズ位置LRから前回の防振
レンズ位置LR’を引き算することで防振レンズ速度V
Rを算出する。
【0099】
【数35】
【0100】次に、S1604で角速度検出回路5の出
力をA/D変化し、、S1605では式(数1)ないし
式(数2)を用いて算出されている角速度検出回路出力
−防振レンズ目標速度変換係数算出A0とS1604で
求めたA/D変換値とから防振レンズ目標速度VCを算
出しS1606へ進む。S1606では、図15のS1
505で設定された防振制御助走タイマがタイムアップ
したかを判定し、タイムアップしていなければS160
8で防振レンズ速度誤差量積算値ΔLをクリアし、S1
609へ進み、タイムアップしていればS1607で式
(数13)により防振レンズ速度誤差ΔVを積算しΔL
を求め、S1609へ進む。S1609では図20で示
される駆動duty算出処理を行い、駆動dutyを算
出し、S1610へ進む。図20で示される駆動dut
y算出処理は式(数4)の算出方法をフローで詳しく説
明したものであり、詳細は後述する。S1610では駆
動dutyの絶対値が設定されている駆動dutyのリ
ミット値より大きいかの判定を行い、大きかったらS1
611で駆動dutyをそのリミット値に設定しS16
12へ進む。ここで、駆動dutyは正の値である場合
と、負の場合があるがS1611では正の場合は、駆動
dutyに正のリミット値を、負の場合には設定されて
いるリミット値の絶対値を変えないで符号を負にした値
を駆動dutyに設定する意味である。S1610で逆
に大きくなかったらS1612へ進む。S1612は設
定されている駆動dutyでモータ4を駆動し、S16
13でその処理を終了する。
【0101】次に、防振制御タイマ割込み処理の別の例
を図19を用いて説明する。本防振制御タイマ割込み処
理は図16で示された処理と以下の1部分のみ異なる
為、ここではその相違点のみ説明することにする。S1
905の防振レンズ目標速度VCを算出するまでは図1
6と同一の処理が行われ、S1906で図15のS15
05で設定された防振制御助走タイマがタイムアップし
たかを判定し、タイムアップしていなければS1908
で防振レンズ目標位置LCを現在の防振レンズ位置LR
に設定し、S1909へ進み、タイムアップしていれば
S1907で式(数11)により防振レンズ目標速度V
Cを積算する、つまり、今までの防振レンズ目標位置L
Cに防振レンズ目標速度VCを加算することで現在の防
振レンズ目標位置LCを求め、S1609へ進む。S1
609では式(数12)により防振レンズ目標速度LC
から防振レンズ位置LRを減算することで位置誤差ΔL
を算出し、S1910へ進む。S1910ので駆動du
ty算出処理以降の処理については図16と同一である
為、説明を省略する。
【0102】次に、図20で示される駆動duty算出
処理の説明する。本駆動duty算出処理は、式(数
4)の計算方法を示したフローで、その処理はS200
0から始まる。S2001では式(数4)の第1項を算
出する処理で防振レンズ目標速度VCにK1をかけてD
1とし、S2002へ進む。S2002では式(数4)
の第2項を算出する処理で防振レンズ目標速度VCから
防振レンズ速度VRを減算した速度誤差ΔVにK2をか
けてD2とし、S2003へ進む。S2003、S20
04、S2005、S2006では式(数4)の第3項
を算出する処理である。まずS2003に於いて防振レ
ンズ目標速度VCと防振レンズ速度VRの差の絶対値を
とり、その絶対値がK3_th以上かの判定を行い、以
上であったらS2004で式(数8)により速度誤差Δ
V(つまりVC−VRに相当する)を今までの速度誤差
積算値ΔSに加えてそれをΔSとし、逆に以上でなかっ
た場合にはS2005で式(数9)によりΔSをクリア
し、それぞれS2006に進み、S2006で算出され
たΔSにK3をかけてD3とし、S2007へ進む。S
2007では式(数4)の第4項を算出する処理で式
(数10)により現在の防振レンズ目標速度VCから前
回の防振レンズ速度VC’を減算することで、防振制御
タイマ割込み処理は所定時間間隔で処理が行われている
わけだから、所定時間中の防振レンズ目標速度の変化量
を求め、求めた値にK4をかけてD4とし、S2008
へ進む。S2008では式(数4)の第5項を算出する
処理でΔLにK5をかけてD5とし、S2009へ進
む。S2009では求められたD1、D2、D3、D
4、D5を全て足し合わせ、つまり、式(数4)の第1
項から第5項までの和をとり、それをDとし、S201
0へ進む。S2010、S2011、S2012の処理
は式(数4)の第6項を第1項から第5項までの和Dが
正であった場合には加算し、負であった場合には減算す
る処理で、まずS2010でDが0が0以上であるかの
判定を行い、0以上であったらS2011でDにDof
fsetを加算して駆動dutyとし、S2013で本
処理を終了し、0以上でなかったらS2012でDにD
offsetを減算して駆動dutyとし、S2013
で本処理を終了する。 (3)防振レンズのセンタリング 図13で示される防振レンズセンタリング処理は、図1
0のS1012で、或いは、図11のS1112でコー
ルされる処理で防振レンズ13を中央位置LSに駆動す
る処理である。本処理はS1300から開始され、ま
ず、S1301で防振レンズ停止FLGのクリアと、前
記説明した異常が検出された場合にセットされるFLG
(防振レンズセンタリングタイムアップ異常FLG、防
振レンズ動き具合異常FLG、防振レンズ位置検出異常
FLG)をクリアし、S1302で防振レンズセンタリ
ング処理中断タイムアップ時間を設定する。ここで、こ
の設定時間は、センタリング制御を開始してから、何ら
かの異常がない限りは必ず設定された時間で確実に中央
位置に防振レンズ13が駆動される様な時間設定とす
る。S1303ではΔSをクリアし、次に、S1304
で図18で示される防振レンズセンタリングタイマ割込
み処理を許可することで防振レンズセンタリング制御を
開始する。防振レンズセンタリングタイマ割込み処理は
後述する。
【0103】次にS1305で所定時間ウエイトし、S
1306で防振レンズのmax速度VRmax、min
速度VRminをクリアする。S1305での所定時間
ウエイトした意味をここで述べると、レンズ位置検出回
路3に例えば防振レンズ13の位置の変化をインタラプ
タ信号パルスのカウント数で検出する様な構成にしたも
のが一般的によく用いられる。こうした場合に、インタ
ラプタ信号が離散的な信号である為に、所定時間中に入
るパルス数により防振レンズ速度VRを検出する、或い
は、インタラプタ信号の周期の逆数により防振レンズ速
度VRを検出する場合には、防振レンズのセンタリング
制御を開始した初期において、防振レンズ速度VRは正
確な値が検出できないばかりでなく、有り得ない程大き
な値が検出される場合がある。そこで、この様なインタ
ラプタを使用した場合でも、センタリング制御開始され
所定時間ウエイトして、正確な防振レンズ速度が算出さ
れる様になってからVRmax、VRminをクリアし
ている。尚、このS1305でのウエイト時間は通常5
msから10数ms程度に設定されることが多い。ま
た、VRmax、VRminはそれぞれ防振レンズ速度
VRの最大値、最小値で検出は後述する図18で示され
る防振レンズセンタリングタイマ割込み処理で行われて
いる。次に、S1307では所定時間ウエイトし、S1
308で駆動duty積算値INTEG_DUTYと駆
動duty積算回数INTEG_CNTをクリアする。
この駆動duty積算値、及び、駆動duty積算回数
は駆動duty平均値Daveを算出する為のもので、
S1308のタイミングは図9のB7のタイミングにな
る様にS1307のウエイト時間を設定する。S130
8のタイミング、つまり、図9のB7のポイントから、
後述する防振レンズセンタリングタイマ割込み処理のな
かで所定時間ごとに駆動dutyが積算され、その値が
駆動duty積算値INTEG_DUTYに入れられる
と共に、その積算回数が駆動duty積算回数INTE
G_CNTに入れられる。
【0104】次に、S1308の処理が終了するとS1
309でS1302で設定されている防振レンズセンタ
リング処理中断タイマがタイムアップしたか、つまり、
防振レンズのセンタリング制御を開始してから所定の時
間が経過しているかを判定し、タイムアップしていれば
S1310でタイムアップ異常として防振レンズセンタ
リングタイムアップ異常FLGをセットし、S1316
へ進む。逆にタイムアップしていなければ、S1311
でVRmaxが所定値以下であるかの判定を行い、以下
であった場合には、S1312で防振レンズ13の動き
具合が異常であるとして防振レンズ動き具合異常FLG
をセットし、S1316へ進む。このS1311の処理
は、防振レンズ13の動きが悪い場合に防振レンズ速度
の最大値VRmaxが小さい値になることを利用してい
る。S1311の判定に使用したVRmaxを、防振レ
ンズ速度VRが所定値以下かの判定で行ってもかまわな
い。逆に所定値以下でなかった場合にはS1313でV
Rminが所定値以下であるかの判定を行い、以下であ
った場合には、S1314でレンズ位置の検出が異常で
あるとして防振レンズ位置検出異常FLGをセットし、
S1316へ進む。このS1313の処理は、レンズ位
置検出回路3の出力に異常があった場合に、レンズ位置
検出回路3の出力によって検出された防振レンズ速度V
Rが異常値で、しかも、有り得ない小さな値、例えば負
の符号を持った値として算出された場合に、防振レンズ
センタリングタイマ割込みのなかで検出されたときには
この異常値がVRminに設定されることを利用してい
る。S1313の判定に使用したVRminを、防振レ
ンズ速度VRが所定値以下かの判定で行ってもかまわな
い。逆に所定値以下でなかった場合にはS1315で防
振レンズの停止を行うかを、防振レンズセンタリングタ
イマ割込み処理のなかで設定される防振レンズ位置LR
が中央位置LSの所定値Lstop前に到達した場合
(図8のB3のポイントに相当する)にセットされる防
振レンズ停止FLGをみて行う。S1315で防振レン
ズ停止FLGがセットされてしない場合にはS1309
へ戻り、防振レンズ停止FLGがセットされるまで以上
の処理を繰り返す。防振レンズ停止FLGがセットされ
ている場合はS1316へ進む。
【0105】S1316では防振レンズセンタリングタ
イマ割込み処理を禁止し、モータ4を所定時間ショート
ブレーキ状態にした防振レンズ13を確実に停止させ、
後述する防振レンズセンタリングタイマ割込み処理のな
かで設定された駆動duty積算値INTEG_DUT
Yと、駆動duty積算回数INTEG_CNTとから
式(数36)を用いて図9のB7からB6の間の平均駆
動dutyDaveを算出し、S1318へ進む。
【0106】
【数36】
【0107】S1318で本防振レンズセンタリング処
理を終了する。次に、図18で示された防振レンズセン
タリングタイマ割込み処理を説明する。本防振レンズセ
ンタリングタイマ割込み処理は所定間隔、例えば1ms
間隔でその処理が開始されるタイマ割込み処理である。
S1800から処理を開始し、S1801でLR’に前
回の防振レンズセンタリング割込み処理で設定されてい
る防振レンズ位置LRを入れ、S1802でレンズ位置
検出回路3により検出された現在の防振レンズ位置をL
Rに入れる。次に、S1803で式(数35)により、
今回の防振レンズ位置LRから前回の防振レンズ位置L
R’を引き算することで防振レンズ速度VRを算出す
る。これは、所定間隔、例えば1ms間隔で本処理が行
われている為、前回と今回の防振レンズの位置の差から
所定時間にどれだけ防振レンズ13が移動したかを検出
することで防振レンズ速度VRを算出している。次に、
S1804では防振レンズ速度VRがVRmaxより大
きいかを判定し、大きい場合にはS1805でVRma
xにVRを入れ、S1806に進み、逆に、大きくなか
ったらS1806へ進む。S1806では防振レンズ速
度VRがVRminより小さかったらS1807でVR
minにVRを入れ、S1808へ進み、小さくなかっ
たらS1808へ進む。このS1804、S1805、
S1806、S1807の処理により、防振レンズ速度
VRの最大値、最小値が算出される。次に、S1808
では防振レンズ位置LRが中央位置LSの所定量Lst
op前(図8のB3のポイントに相当する)に駆動され
たかをLR+LstopがLS以上になったかで判定
し、その位置に駆動されたと判断したらS1809で防
振レンズ停止FLGをセットし、S1810へ進み、逆
にまだその位置に駆動されていないと判断した場合には
S1810へ進む。S1810では防振レンズ目標速度
VCを式(数14)を用いて算出し、S1811でVC
が防振レンズ目標速度のリミット値VC_Cより大きい
かの判定を行い、大きい場合にはS1813でVCにV
C_Cを設定し、S1814で式(数15)、もしく
は、式(数15)から第3項、ないし、第4項を削除し
た制御式で駆動dutyを算出し、S1815で駆動d
utyをINTEG_DUTYに加算することで、駆動
dutyの積算を行い、S1816で駆動dutyの積
算回数INTEG_CNTを1インクリメントし、S1
817へ進む。逆に、S1811で大きくなかったらS
1812で式(数15)、もしくは、式(数15)から
第3項、ないし、第4項を削除した制御式で駆動dut
yを算出し、S1817へ進む。以上S1811からS
1817の前までの処理により、防振レンズ目標速度V
Cにリミットを設定される。また、このリミットがかか
っている状態は図9の防振レンズのセンタリング制御開
始からB6までの領域であって、かつ、図13の説明で
も述べたが図9のB7のポイントでINTEG_DUT
Y、及び、INTEG_CNTの値がクリアされるの
で、B7からB6の間の駆動dutyの積算値と、その
積算回数を求めることができる。次に、S1817では
駆動dutyの絶対値が設定されている駆動dutyの
リミット値より大きいかの判定を行い、大きかったらS
1818で駆動dutyをそのリミット値に設定するし
S1819へ進む。ここで、駆動dutyは正の値であ
る場合と、負の場合があるが、S1818では正の場合
は、駆動dutyに正のリミット値を、負の場合には設
定されているリミット値の絶対値を変えないで符号を負
にした値を駆動dutyに設定する意味である。S18
17で逆に大きくなかったらS1819へ進む。S18
19では設定されている駆動dutyでモータ4を駆動
し、S1820でその処理を終了する。
【0108】次に、図18のS1812、及び、S18
14の駆動duty算出の方法について図21を用いて
説明する。図21は式(数4)の第5項を削除した制御
式、つまり、式(数15)についてその算出の様子を示
したフローで、その処理はS2100から始まる。S2
101では式(数15)の第1項を算出する処理で防振
レンズ目標速度VCにK1をかけてD1とし、S210
2へ進む。S2102では式(数15)の第2項を算出
する処理で防振レンズ目標速度VCから防振レンズ速度
VRを減算した速度誤差ΔVにK2をかけてD2とし、
S2103へ進む。S2103、S2104、S210
5、S2106では式(数15)の第3項を算出する処
理である。まずS2103に於いて防振レンズ目標速度
VCと防振レンズ速度VRの差の絶対値をとり、その絶
対値がK3_th以上かの判定を行い、以上であったら
S2104で式(数8)により速度誤差ΔV(つまりV
C−VRに相当する)を今までの速度誤差積算値ΔSに
加えてそれをΔSとし、逆に以上でなかった場合にはS
2105で式(数9)によりΔSをクリアし、それぞれ
S2106に進み、S2106で算出されたΔSにK3
をかけてD3とし、S2107へ進む。S2107では
式(数15)の第4項を算出する処理で式(数10)に
より現在の防振レンズ目標速度VCから前回の防振レン
ズ速度VC’を減算しすることで、防振レンズセンタリ
ングタイマ割込み処理は所定時間間隔で処理が行われて
いるわけだから、所定時間中の防振レンズ目標速度の変
化量を求め、求めた値にK4をかけてD4とし、S21
08へ進む。S2108では求められたD1、D2、D
3、D4を全て足し合わせ、つまり、式(数15)の第
1項から第4項までの和をとり、それをDとし、S21
09へ進む。S2109、S2110、S2111の処
理は式(数15)の第5項を第1項から第4項までの和
Dが正であった場合には加算し、負であった場合には減
算する処理で、まずS2109でDが0以上であるかの
判定を行い、0以上であったらS2110でDにDof
fsetを加算して駆動dutyとし、S2112で本
処理を終了し、0以上でなかったらS2111でDにD
offsetを減算して駆動dutyとし、S2112
で本処理を終了する。
【0109】また、図18のS1812、及び、S18
14の駆動duty算出で用いる制御式を式(数15)
の第3項、ないし、第4項を削除した式を用いる場合に
は、その項に該当するステップを削除すれば良い。 (4)防振レンズのリセット 図14で示される防振レンズリセット処理は、図10の
S1018で、或いは、図11のS1120でコールさ
れる処理で防振レンズ13をリセット位置に駆動する処
理である。本処理はS1400から開始され、まず、S
1401で防振レンズリセットタイムアップ異常FLG
をクリアし、S1402で防振レンズリセット処理中断
タイムアップ時間を設定する。ここで、この設定時間
は、リセット制御を開始してから、何らかの異常がない
限りは必ず設定された時間でリセット位置に防振レンズ
13が駆動される様な時間設定とする。S1403でΔ
Sをクリアし、次に、S1404で図17で示される防
振レンズリセットタイマ割込み処理を許可することで防
振レンズリセット制御を開始する。防振レンズリセット
タイマ割込み処理は後述する。次にS1305で所定時
間ウエイトし、S1406でS1402で設定されてい
る防振レンズリセット処理中断タイマがタイムアップし
たか、つまり、防振レンズのリセット制御を開始してか
ら所定の時間が経過しているかを判定し、タイムアップ
していればS1407でタイムアップ異常として防振レ
ンズリセットタイムアップ異常FLGをセットし、S1
409へ進む。逆にタイムアップしていなければ、S1
408で防振レンズ速度VRが所定値以下になったかを
判定し、所定値以下にならない場合にはS1406へ戻
り、逆に、所定値以下になった場合には、防振レンズ1
3がリセット位置に駆動された為に防振レンズ速度が小
さい値になったと判断し、S1409へ進む。S140
9では防振レンズリセットタイマ割込み処理を禁止し、
モータ4を所定時間ショートブレーキ状態にして防振レ
ンズ13を確実に停止させ、S1410でレンズ位置検
出回路3をリセットして防振レンズ位置の出力値をクリ
アし、S1411で処理を終了する。
【0110】次に、図17で示された防振レンズリセッ
トタイマ割込み処理を説明する。本防振レンズリセット
タイマ割込み処理は所定間隔、例えば1ms間隔でその
処理が開始されるタイマ割込み処理である。S1700
から処理を開始し、S1701でLR’に前回の防振レ
ンズリセットタイマ割込み処理で設定されている防振レ
ンズ位置LRを入れ、S1702でレンズ位置検出回路
3により検出された現在の防振レンズ位置をLRに入れ
る。次に、S1703で式(数35)により、今回の防
振レンズ位置LRから前回の防振レンズ位置LR’を引
き算することで防振レンズ速度VRを算出する。次に、
S1704では防振レンズ目標速度VCを式(数17)
を用いて算出し、S1705で式(数15)、もしく
は、式(数15)から第3項、ないし、第4項を削除し
た制御式で駆動dutyを算出し、S1706では駆動
dutyの絶対値が設定されている駆動dutyのリミ
ット値より大きいかの判定を行い、大きかったらS17
07で駆動dutyをそのリミット値に設定しS170
8へ進む。ここで、駆動dutyは正の値である場合
と、負の場合があるがS1707では正の場合は、駆動
dutyに正のリミット値を、負の場合には設定されて
いるリミット値の絶対値を変えないで符号を負にした値
を駆動dutyに設定する意味である。S1706で逆
に大きくなかったらS1708へ進む。S1708では
設定されている駆動dutyでモータ4を駆動し、S1
709でその処理を終了する。
【0111】また、図17のS1705の駆動duty
算出で用いる制御式を式(数15)を用いる場合には、
前記防振レンズのセンタリングで説明した図21を用い
て、制御式を式(数15)の第3項、ないし、第4項を
削除した式を用いる場合には、図21のその削除した項
に該当するステップを削除すれば良い。以上、本実施例
では防振レンズ13をモータ4を駆動するdutyを変
化させて制御するPWM制御で説明したが、これをモー
タ4の駆動電圧を変化させることで制御する電圧制御に
も本発明は置き換えることができる。その場合、駆動d
utyを駆動電圧に置き換えた制御に相当する。つま
り、D/A変換機能を有したマイクロコンピュータ等に
より駆動dutyの値に相当する電圧を発生させ、モー
タ駆動回路2はその電圧に比例した電圧でモータ4を駆
動するように構成すればよい。また、本実施例では撮影
光学系の光軸を変化させる方法として撮影光学系の一部
をシフトする方式で説明したが、これ以外にもバリアン
グルプリズム等を使用してもかまわないし、また、モー
タの代わりにボイスコイル等の他のアクチュエータを使
用することも可能でる。
【0112】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、以下の如
き効果を奏する。まず第1の効果は、手振れ検出回路の
出力値に対して光軸をどれだけ変化させるかの係数であ
る適正補正係数を被写体距離と撮影光学系の焦点距離と
手振れ検出回路個々に存在するゲインばらつきを補正す
るゲイン調整値とから算出し、さらに、適正補正係数を
算出する演算を簡略化し、さらに、適正補正係数を演算
するタイミングを前記測距手段の動作終了後から手振れ
補正をする前において行うようにしたので、精度良く、
敏速、且つ簡単に適正補正係数を演算でき、算出された
適正補正係数を使用してカメラの撮影光学系の光軸を変
化させることで精度の良い防振制御が可能となり、ま
た、防振制御時における演算の負荷が軽減される。
【0113】次に第2の効果は、角速度検出回路の出力
により光軸を変化させて像面での手振れを抑える防振制
御において、本発明では諸手段を用いて防振制御特性を
改善しているので、手振れ補正光学系のメカ、或いは、
アクチュエータの応答遅れの影響、駆動演算等の演算時
間の影響、電源変動の影響、その他メカの特性ばらつき
等の変動の影響等により従来技術では防振制御を行って
も残る制御誤差を極力小さくすることが可能となり、且
つ、滑らかな制御が行えることによる動作音の静寂化も
可能としている。
【0114】また、第3の効果は撮影光軸を光軸の位置
範囲の概略中央位置になるよう光軸変化手段を駆動する
センタリング制御、及び防振制御後の撮影光軸を光軸の
変化範囲の一端のリセット位置になるよう光軸変化手段
を駆動するリセット制御において、本発明では諸手段を
用いてセンタリング制御、或いはリセット制御特性を改
善しているので、光軸変化手段のメカ、或いは、アクチ
ュエータの応答遅れの影響、駆動演算等の演算時間の影
響、電源変動の影響、その他メカの特性のばらつき等の
変動の影響などがあった場合でもセンタリング制御、及
びリセット制御において、滑らか、且つ、敏速な制御が
可能となり、動作音の静寂化も可能としている。また、
センタリング制御時の中央位置への停止精度も向上す
る。
【0115】最後に第4の効果は、防振制御、センタリ
ング制御、或いはリセット制御時に諸手段を用いてアク
チュエータを駆動する駆動dutyにリミットを設けた
こと、或いはセンタリング制御、リセット制御において
は諸手段によりその制御を中止した場合には防振制御を
中止したことにより、手振れ補正光学系のメカの破損を
未然に防ぐことを可能としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関わる部分を模式的に示した回路図で
ある。
【図2】本発明の補正レンズ13の駆動立ち上がり特性
を示す図である。
【図3】本発明の補正レンズ13の駆動dutyと定常
時レンズ速度特性を示す図である。
【図4】本発明の防振制御に於ける制御式を説明した図
である。
【図5】本発明の防振制御に於ける制御式を説明した図
である。
【図6】本発明の防振制御に於ける制御式を説明した図
である。
【図7】本発明の防振制御に於ける助走制御を説明した
図である。
【図8】本発明の補正レンズ13のセンタリング制御、
及び、リセット制御を説明した図である。
【図9】本発明の補正レンズ13のセンタリング制御時
の最大レンズ速度の検出、及び、平均駆動dutyの算
出の様子を説明した図である。
【図10】本発明の半押し処理の流れを示すフローチャ
ートである。
【図11】本発明の他の半押し処理の流れを示すフロー
チャートである。
【図12】本発明の防振レンズリセット制御時の駆動d
utyリミット値設定処理の流れを示すフローチャート
である。
【図13】本発明の防振レンズセンタリング処理の流れ
を示すフローチャートである。
【図14】本発明の防振レンズリセット処理の流れを示
すフローチャートである。
【図15】本発明の防振制御開始処理の流れを示すフロ
ーチャートである。
【図16】本発明の防振制御タイマ割込み処理の流れを
示すフローチャートである。
【図17】本発明の防振リセットタイマ割込み処理の流
れを示すフローチャートである。
【図18】本発明の防振センタリングタイマ割込み処理
の流れを示すフローチャートである。
【図19】本発明の他の防振制御開始処理の流れを示す
フローチャートである。
【図20】本発明の防振制御に於ける駆動duty算出
処理の流れを示すフローチャートである。
【図21】本発明のセンタリング制御、或いは、リセッ
ト制御に於ける駆動duty算出処理の流れを示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
1 CPU 2 モータ駆動回路 3 レンズ位置検出回路 4 モータ 5 角速度検出回路 6 バッテリーチェック回路 7 測距回路 8 ズーム位置検出回路 9 シャッタ回路 10 E2PROM 11 撮影レンズ1 12 撮影レンズ2 13 撮影レンズ3(防振用の補正レンズ) 14 撮影レンズ4 15 半押しSW 16 全押しSW
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03B 17/00 Z (72)発明者 井村 好男 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内

Claims (48)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カメラの手ぶれを検出する手振れ検出手段
    と、撮影光学系の焦点距離を検出する撮影焦点距離検出
    手段と、被写体距離を検出する測距手段と、前記撮影焦
    点距離検出手段の出力と前記測距手段の出力とから前記
    手振れ検出手段の出力に対してどれだけ撮影光学系の光
    軸を変化させたらよいかの適正補正係数を算出する適正
    補正係数算出手段と、を有し、前記補正係数と前記手振
    れ検出手段の出力に応じてカメラの撮影光学系の光軸を
    変化させて手振れを補正することを特徴とする手振れ補
    正カメラ。
  2. 【請求項2】前記測距手段は撮影被写体の距離の逆数を
    出力するものであって、前記適正補正係数算出手段は前
    記焦点距離検出手段の出力値の関数である第1の変数と
    前記測距手段の出力との乗算値と前記焦点距離検出手段
    の関数である第2の変数との和として算出することを特
    徴とする請求項1記載の手ぶれ補正カメラ。
  3. 【請求項3】カメラの手ぶれを検出する手振れ検出手段
    と、撮影光学系の焦点距離を検出する撮影焦点距離検出
    手段と、被写体距離を検出する測距手段と、前記手振れ
    検出手段の個々の出力ばらつきを補正するゲイン調整値
    が書き込まれている書き換え可能な不揮発性メモリと、
    前記撮影焦点距離検出手段の出力と前記測距手段の出力
    と前記書き換え可能な不揮発性メモリに書き込まれてい
    るゲイン調整値とから前記手振れ検出手段の出力に対し
    てどれだけ撮影光学系の光軸を変化させたらよいかの適
    正補正係数を算出する適正補正係数算出手段と、を有
    し、前記補正係数と前記手振れ検出手段の出力に応じて
    カメラの撮影光学系の光軸を変化させて手振れを補正す
    ることを特徴とする手振れ補正カメラ。
  4. 【請求項4】前記測距手段は撮影被写体の距離の逆数を
    出力するものであって、前記適正補正係数算出手段は前
    記焦点距離検出手段の出力値の関数である第1の変数と
    前記測距手段の出力との乗算値と前記焦点距離検出手段
    の関数である第2の変数との和に前記ゲイン調節値を乗
    じて算出することを特徴とする請求項3記載の手ぶれ補
    正カメラ。
  5. 【請求項5】前記第1の変数と前記第2の変数を前記撮
    影焦点距離の複数の焦点距離ゾーンに分割された各焦点
    距離ゾーン毎に固定値として持つことを特徴とする請求
    項2ないし4のいずれかの請求項に記載された手ぶれ補
    正カメラ。
  6. 【請求項6】前記適正補正係数の算出を少なくとも前記
    測距手段の動作終了後から手振れ補正する前において行
    うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかの請求項に
    記載された手ぶれ補正カメラ。
  7. 【請求項7】撮影レンズの光軸を変化させるための光軸
    変化手段と、前記光軸変化手段を駆動するアクチュエー
    タと、前記光軸変化手段の変位を検出する変位検出手段
    と、手振れによる角速度を検出する角速度検出手段と、
    前記変位検出手段の出力から変位速度を算出する変位速
    度算出手段と、前記角速度検出手段の出力に応じた前記
    光軸変化手段の目標変位速度を算出する目標変位速度算
    出手段と、前記変位速度と前記目標変位速度の差から速
    度誤差を算出する速度誤差算出手段と、前記目標変位速
    度にある係数を掛け合わせて基本駆動量を算出する基本
    駆動量算出手段と、前記速度誤差にある係数を掛け合わ
    せた補正駆動量を算出する補正駆動量算出手段と、少な
    くとも前記基本駆動と補正駆動量により前記アクチュエ
    ータを駆動する駆動手段とを有することを特徴とする手
    ぶれ補正カメラ。
  8. 【請求項8】撮影レンズの光軸を変化させるための光軸
    変化手段と、前記光軸変化手段を駆動するアクチュエー
    タと、前記光軸変化手段の変位を検出する変位検出手段
    と、手振れによる角速度を検出する角速度検出手段と、
    前記変位検出手段の出力から変位速度を算出する変位速
    度算出手段と、前記角速度検出手段の出力に応じた前記
    光軸変化手段の目標変位速度を算出する目標変位速度算
    出手段と、前記変位速度と前記目標変位速度の差から速
    度誤差を算出する速度誤差算出手段と、前記速度誤差の
    絶対値が所定値以上の場合に前記速度誤差を積分、或い
    は、積算し、逆に速度誤差の絶対値が所定値未満である
    場合にはその積分値、或いは、積算値をクリアする速度
    誤差積分手段と、前記目標変位速度にある係数を掛け合
    わせて基本駆動量を算出する基本駆動量算出手段と、前
    記速度誤差積分手段の出力値にある係数を掛け合わせた
    補正駆動量を算出する補正駆動量算出手段と、少なくと
    も前記基本駆動と補正駆動量により前記アクチュエータ
    を駆動する駆動手段とを有することを特徴とする手ぶれ
    補正カメラ。
  9. 【請求項9】撮影レンズの光軸を変化させるための光軸
    変化手段と、前記光軸変化手段を駆動するアクチュエー
    タと、前記光軸変化手段の変位を検出する変位検出手段
    と、手振れによる角速度を検出する角速度検出手段と、
    前記変位検出手段の出力から変位速度を算出する変位速
    度算出手段と、前記角速度検出手段の出力に応じた前記
    光軸変化手段の目標変位速度を算出する目標変位速度算
    出手段と、前記目標変位速度の微分値、或いは、所定時
    間の変化量を算出する目標速度微分手段と、前記目標変
    位速度にある係数を掛け合わせて基本駆動量を算出する
    基本駆動量算出手段と、前記目標速度微分手段の出力値
    にある係数を掛け合わせた補正駆動量を算出する補正駆
    動量算出手段と、少なくとも前記基本駆動と補正駆動量
    により前記アクチュエータを駆動する駆動手段とを有す
    ることを特徴とする手ぶれ補正カメラ。
  10. 【請求項10】撮影レンズの光軸を変化させるための光
    軸変化手段と、前記光軸変化手段を駆動するアクチュエ
    ータと、前記光軸変化手段の変位を検出する変位検出手
    段と、手振れによる角速度を検出する角速度検出手段
    と、前記変位検出手段の出力から変位速度を算出する変
    位速度算出手段と、前記角速度検出手段の出力に応じた
    前記光軸変化手段の目標変位速度を算出する目標変位速
    度算出手段と、前記変位速度と前記目標変位速度の差か
    ら速度誤差を算出する速度誤差算出手段と、前記速度誤
    差を積分、或いは、積算し速度誤差積算値を算出する速
    度誤差積分手段と、前記目標変位速度にある係数を掛け
    合わせて基本駆動量を算出する基本駆動量算出手段と、
    前記速度誤差積分手段の出力値にある係数を掛け合わせ
    た補正駆動量を算出する補正駆動量算出手段と、少なく
    とも前記基本駆動と補正駆動量により前記アクチュエー
    タを駆動する駆動手段とを有することを特徴とする手ぶ
    れ補正カメラ。
  11. 【請求項11】前記アクチュエータを駆動してから所定
    時間は前記速度誤差積算値をクリアするか、或いは、前
    記速度誤差積分手段の動作を中止する速度誤差積分中止
    手段をさらに有することを特徴とする請求項10記載の
    手振れ補正カメラ。
  12. 【請求項12】撮影レンズの光軸を変化させるための光
    軸変化手段と、前記光軸変化手段を駆動するアクチュエ
    ータと、前記光軸変化手段の変位を検出する変位検出手
    段と、手振れによる角速度を検出する角速度検出手段
    と、前記変位検出手段の出力から変位速度を算出する変
    位速度算出手段と、前記角速度検出手段の出力に応じた
    前記光軸変化手段の目標変位速度を算出する目標変位速
    度算出手段と、前記目標変位速度を積分、或いは、積算
    し、目標変位位置を算出する目標変位位置算出手段と、
    前記変位検出手段の出力と前記目標変位位置とから変位
    位置誤差量を算出する変位位置誤差算出手段と、前記目
    標変位速度にある係数を掛け合わせて基本駆動量を算出
    する基本駆動量算出手段と、前記変位位置誤差量算出手
    段の出力値にある係数を掛け合わせて補正駆動量を算出
    する補正駆動量算出手段と、少なくとも前記基本駆動と
    補正駆動量により前記アクチュエータを駆動する駆動手
    段とを有することを特徴とする手ぶれ補正カメラ。
  13. 【請求項13】前記目標変位位置算出手段は、前記アク
    チュエータを駆動して所定時間後の変位位置検出手段の
    出力値を初期値として積分、或いは、積算することをさ
    らに特徴とする請求項12記載の手振れ補正カメラ。
  14. 【請求項14】前記駆動手段は算出された駆動量が正で
    ある場合には正の、負である場合には負の所定補正量を
    前記算出された駆動量に加算することをさらに特徴とす
    る請求項7〜13のいずれかの請求項に記載された手振
    れ補正カメラ。
  15. 【請求項15】前記補正駆動量算出手段の係数は書き換
    え可能な不揮発性メモリに予め記憶しておいた値により
    設定することをさらに特徴とする請求項7〜14のいず
    れかの請求項に記載された手振れ補正カメラ。
  16. 【請求項16】所定の駆動量以上で駆動されないよう前
    記駆動手段の駆動量にリミットを設けたことをさらに特
    徴とする請求項7〜15のいずれかの請求項に記載され
    たの手振れ補正カメラ。
  17. 【請求項17】前記駆動手段を動作させる電源の電源供
    給能力を測定するバッテリーチェック手段をさらに有
    し、前記基本駆動量算出手段の目標変位速度に掛け合わ
    せる係数は前記バッテリーチェック手段の出力値により
    可変することをさらに特徴とする請求項7〜16のいず
    れかの請求項に記載された手振れ補正カメラ。
  18. 【請求項18】前記アクチュエータを駆動し、光軸を概
    略中央位置に駆動するセンタリング駆動手段と、前記セ
    ンタリング駆動手段の動作中の前記変位速度算出手段の
    出力値の最大変位速度を算出する最大変位速度算出手段
    と、をさらに有し、前記基本駆動量算出手段の目標変位
    速度に掛け合わせる係数は前記最大変位速度により可変
    することをさらに特徴とする請求項7〜16のいずれか
    の請求項に記載された手振れ補正カメラ。
  19. 【請求項19】前記アクチュエータを駆動する駆動量を
    変化させることで前記光軸変化手段を定速制御して光軸
    を概略中央位置に駆動するセンタリング駆動手段と、前
    記定速制御中の前記駆動量の平均値を算出する平均駆動
    量算出手段と、をさらに有し、前記基本駆動量算出手段
    の目標変位速度に掛け合わせる係数は前記平均駆動量算
    出手段の出力により可変とすることをさらに特徴とする
    請求項7〜16のいずれかの請求項に記載された手振れ
    補正カメラ。
  20. 【請求項20】撮影レンズの光軸を変化させるための光
    軸変化手段と、前記光軸変化手段を駆動するアクチュエ
    ータと、前記光軸変化手段の変位を検出する変位検出手
    段と、前記変位検出手段の出力から変位速度を算出する
    変位速度算出手段と、前記光軸の変位の範囲のほぼ真ん
    中の中央位置と前記変位検出手段の出力値との差に応じ
    て目標変位速度を算出する目標変位速度算出手段と、前
    記変位速度と前記目標変位速度の差から速度誤差を算出
    する速度誤差算出手段と、前記目標変位速度にある係数
    を掛け合わせて基本駆動量を算出する基本駆動量算出手
    段と、前記速度誤差にある係数を掛け合わせた補正駆動
    量を算出する補正駆動量算出手段と、少なくとも前記基
    本駆動と補正駆動量により前記アクチュエータを駆動
    し、光軸を前記中央位置に駆動する駆動手段とを有する
    ことを特徴とする手ぶれ補正カメラ。
  21. 【請求項21】撮影レンズの光軸を変化させるための光
    軸変化手段と、前記光軸変化手段を駆動するアクチュエ
    ータと、前記光軸変化手段の変位を検出する変位検出手
    段と、前記変位検出手段の出力から変位速度を算出する
    変位速度算出手段と、前記光軸の変位の範囲のほぼ真ん
    中の中央位置と前記変位検出手段の出力値との差に応じ
    て目標変位速度を算出する目標変位速度算出手段と、前
    記変位速度と前記目標変位速度の差から速度誤差を算出
    する速度誤差算出手段と、前記速度誤差の絶対値が所定
    値以上の場合に前記速度誤差を積分、或いは、積算し、
    逆に速度誤差の絶対値が所定値未満である場合にはその
    積分値、或いは、積算値をクリアする速度誤差積分手段
    と、前記目標変位速度にある係数を掛け合わせて基本駆
    動量を算出する基本駆動量算出手段と、前記積分手段の
    出力値にある係数を掛け合わせた補正駆動量を算出する
    補正駆動量算出手段と、少なくとも前記基本駆動と補正
    駆動量により前記アクチュエータを駆動し、光軸を前記
    中央位置に駆動する駆動手段とを有することを特徴とす
    る手ぶれ補正カメラ。
  22. 【請求項22】撮影レンズの光軸を変化させるための光
    軸変化手段と、前記光軸変化手段を駆動するアクチュエ
    ータと、前記光軸変化手段の変位を検出する変位検出手
    段と、前記変位検出手段の出力から変位速度を算出する
    変位速度算出手段と、前記光軸の変位の範囲のほぼ真ん
    中の中央位置と前記変位検出手段の出力値との差に応じ
    て目標変位速度を算出する目標変位速度算出手段と、前
    記目標変位速度の微分値、或いは、所定時間の変化量を
    算出する目標速度微分手段と、前記目標変位速度にある
    係数を掛け合わせて基本駆動量を算出する基本駆動量算
    出手段と、前記微分手段の出力値にある係数を掛け合わ
    せた補正駆動量を算出する補正駆動量算出手段と、少な
    くとも前記基本駆動と補正駆動量により前記アクチュエ
    ータを駆動し、光軸を前記中央位置に駆動する駆動手段
    とを有することを特徴とする手ぶれ補正カメラ。
  23. 【請求項23】前記駆動手段は算出された駆動量が正で
    ある場合には正の、負である場合には負の所定補正量を
    前記算出された駆動量に加算することをさらに特徴とす
    る請求項20〜22のいずれかの請求項に記載された手
    振れ補正カメラ。
  24. 【請求項24】前記駆動手段を動作させる電源の電源供
    給能力を測定するバッテリーチェック手段をさらに有
    し、前記基本駆動量算出手段の目標変位速度に掛け合わ
    せる係数は前記バッテリーチェック手段の出力値により
    可変することをさらに特徴とする請求項20〜23のい
    ずれかの請求項に記載された手振れ補正カメラ。
  25. 【請求項25】前記中央位置を書き換え可能な不揮発性
    メモリに予め記憶した値により設定することをさらに特
    徴とする請求項20〜24のいずれかの請求項に記載さ
    れた手振れ補正カメラ。
  26. 【請求項26】前記目標変位速度に上限値を設けたこと
    をさらに特徴とする請求項20〜25のいずれかの請求
    項に記載された手振れ補正カメラ。
  27. 【請求項27】前記駆動手段は前記中央位置と前記変位
    検出手段の出力との差が所定量に達した場合に前記アク
    チュエータをショートブレーキ状態、或いは、前記駆動
    量をゼロにして前記光軸変位手段を停止させることをさ
    らに特徴とする請求項20〜26のいずれかの請求項に
    記載された手振れ補正カメラ。
  28. 【請求項28】前記アクチュエータの駆動量に上限を設
    けたことをさらに特徴とする請求項20〜27のいずれ
    かの請求項に記載された手振れ補正カメラ。
  29. 【請求項29】前記駆動手段を動作させる電源の電源供
    給能力を測定するバッテリーチェック手段をさらに有
    し、前記アクチュエータの駆動量に上限を設けた上限値
    は前記バッテリーチェック手段の出力値により可変する
    ことをさらに特徴とする請求項28記載の手振れ補正カ
    メラ。
  30. 【請求項30】撮影レンズの光軸を変化させるための光
    軸変化手段と、前記光軸変化手段を駆動するアクチュエ
    ータと、前記光軸変化手段の変位を検出する変位検出手
    段と、前記変位検出手段の出力から変位速度を算出する
    変位速度算出手段と、前記変位速度と所定の目標変位速
    度の差から速度誤差を算出する速度誤差算出手段と、前
    記目標変位速度にある係数を掛け合わせて基本駆動量を
    算出する基本駆動量算出手段と、前記速度誤差にある係
    数を掛け合わせた補正駆動量を算出する補正駆動量算出
    手段と、少なくとも前記基本駆動と補正駆動量により前
    記アクチュエータを駆動し、光軸をその変位の範囲の一
    端のリセット位置に駆動する駆動手段とを有することを
    特徴とする手ぶれ補正カメラ。
  31. 【請求項31】撮影レンズの光軸を変化させるための光
    軸変化手段と、前記光軸変化手段を駆動するアクチュエ
    ータと、前記光軸変化手段の変位を検出する変位検出手
    段と、前記変位検出手段の出力から変位速度を算出する
    変位速度算出手段と、前記変位速度と所定の目標変位速
    度の差から速度誤差を算出する速度誤差算出手段と、前
    記速度誤差の絶対値が所定値以上の場合に前記速度誤差
    を積分、或いは、積算し、逆に速度誤差の絶対値が所定
    値未満である場合にはその積分値、或いは、積算値をク
    リアする速度誤差積分手段と、前記目標変位速度にある
    係数を掛け合わせて基本駆動量を算出する基本駆動量算
    出手段と、前記積分手段の出力値にある係数を掛け合わ
    せた補正駆動量を算出する補正駆動量算出手段と、少な
    くとも前記基本駆動と補正駆動量により前記アクチュエ
    ータを駆動し、光軸をその変位の範囲の一端のリセット
    位置に駆動する駆動手段とを有することを特徴とする手
    ぶれ補正カメラ。
  32. 【請求項32】前記駆動手段は算出された駆動量が正で
    ある場合には正の、負である場合には負の所定補正量を
    前記算出された駆動量に加算することをさらに特徴とす
    る請求項30〜31のいずれかの請求項に記載された手
    振れ補正カメラ。
  33. 【請求項33】前記駆動手段を動作させる電源の電源供
    給能力を測定するバッテリーチェック手段をさらに有
    し、前記基本駆動量算出手段の目標変位速度に掛け合わ
    せる係数は前記バッテリーチェック手段の出力値により
    可変することをさらに特徴とする請求項30〜32のい
    ずれかの請求項に記載された手振れ補正カメラ。
  34. 【請求項34】前記目標変位速度に上限値を設けたこと
    をさらに特徴とする請求項30〜33のいずれかの請求
    項に記載された手振れ補正カメラ。
  35. 【請求項35】前記アクチュエータの駆動量に上限を設
    けたことをさらに特徴とする請求項30〜34のいずれ
    かの請求項に記載された手振れ補正カメラ。
  36. 【請求項36】撮影レンズの光軸を変化させるための光
    軸変化手段と、前記光軸変化手段を駆動するアクチュエ
    ータと、前記光軸変化手段の変位を検出する変位検出手
    段と、前記変位検出手段の出力から変位速度を算出する
    変位速度算出手段と、前記アクチュエータを駆動し、光
    軸を概略中央位置に駆動するセンタリング駆動手段と、
    前記アクチュエータを駆動し、光軸をその変位の範囲の
    一端のリセット位置に駆動するリセット駆動手段と、前
    記センタリング駆動手段の動作中の前記変位速度算出手
    段の出力値の最大変位速度を算出する最大変位速度算出
    手段と、を有し、前記最大変位速度に応じて算出される
    駆動量以上で駆動されないよう前記リセット駆動手段の
    駆動量にリミットを設けたことを特徴とする手振れ補正
    カメラ。
  37. 【請求項37】撮影レンズの光軸を変化させるための光
    軸変化手段と、前記光軸変化手段を駆動するアクチュエ
    ータと、前記光軸変化手段の変位を検出する変位検出手
    段と、前記アクチュエータを駆動する駆動量を変化させ
    ることで前記光軸変化手段を定速制御して光軸を概略中
    央位置に駆動するセンタリング駆動手段と、前記定速制
    御中の前記駆動量の平均値を算出する平均駆動量算出手
    段と、前記アクチュエータを駆動し、光軸をその変位の
    範囲の一端のリセット位置に駆動するリセット駆動手段
    と、を有し、前記平均駆動量算出手段の出力値に応じて
    算出される駆動量以上で駆動されないよう前記リセット
    駆動手段の駆動量にリミットを設けたことを特徴とする
    手振れ補正カメラ。
  38. 【請求項38】撮影レンズの光軸を変化させるための光
    軸変化手段と、前記光軸変化手段を駆動するアクチュエ
    ータと、前記アクチュエータを駆動し、光軸を概略中央
    位置に駆動するセンタリング駆動手段と、前記センタリ
    ング駆動手段の動作開始から所定時間経過してもその動
    作が終了しない場合には前記センタリング駆動の動作を
    中止するセンタリング駆動中止手段と、を有することを
    特徴とする手振れ補正カメラ。
  39. 【請求項39】撮影レンズの光軸を変化させるための光
    軸変化手段と、前記光軸変化手段を駆動するアクチュエ
    ータと、前記光軸変化手段の変位を検出する変位検出手
    段と、前記変位検出手段の出力から変位速度を算出する
    変位速度算出手段と、前記アクチュエータを駆動し、光
    軸を概略中央位置に駆動するセンタリング駆動手段と、
    前記センタリング駆動手段の動作開始から所定時間後以
    降の前記変位速度が所定値より小さい場合には前記セン
    タリング駆動の動作を中止するセンタリング駆動中止手
    段と、を有することを特徴とする手振れ補正カメラ。
  40. 【請求項40】撮影レンズの光軸を変化させるための光
    軸変化手段と、前記光軸変化手段を駆動するアクチュエ
    ータと、前記光軸変化手段の変位を検出する変位検出手
    段と、前記変位検出手段の出力から変位速度を算出する
    変位速度算出手段と、前記アクチュエータを駆動し、光
    軸を概略中央位置に駆動するセンタリング駆動手段と、
    前記センタリング駆動手段の動作中の前記変位速度の最
    大値を検出する最大変位速度検出手段と、前記センタリ
    ング駆動手段の動作中に前記最大変位速度検出手段の出
    力値が所定値より小さい場合には前記センタリング駆動
    の動作を中止するセンタリング駆動中止手段と、を有す
    ることを特徴とする手振れ補正カメラ。
  41. 【請求項41】撮影レンズの光軸を変化させるための光
    軸変化手段と、前記光軸変化手段を駆動するアクチュエ
    ータと、前記光軸変化手段の変位を検出する変位検出手
    段と、前記変位検出手段の出力から変位速度を算出する
    変位速度算出手段と、前記アクチュエータを駆動し、光
    軸を概略中央位置に駆動するセンタリング駆動手段と、
    前記センタリング駆動手段の動作開始から所定時間経過
    後以降の前記変位速度の最大値を検出する最大変位速度
    検出手段と、前記センタリング駆動手段の動作中に前記
    最大変位速度検出手段の出力値が所定値より小さい場合
    には前記センタリング駆動の動作を中止するセンタリン
    グ駆動中止手段と、を有することを特徴とする手振れ補
    正カメラ。
  42. 【請求項42】撮影レンズの光軸を変化させるための光
    軸変化手段と、前記光軸変化手段を駆動するアクチュエ
    ータと、前記光軸変化手段の変位を検出する変位検出手
    段と、前記変位検出手段の出力から変位速度を算出する
    変位速度算出手段と、前記アクチュエータを駆動し、光
    軸を概略中央位置に駆動するセンタリング駆動手段と、
    前記センタリング駆動手段の動作中に前記変位速度が所
    定値より小さい場合には前記センタリング駆動の動作を
    中止するセンタリング駆動中止手段と、を有することを
    特徴とする手振れ補正カメラ。
  43. 【請求項43】撮影レンズの光軸を変化させるための光
    軸変化手段と、前記光軸変化手段を駆動するアクチュエ
    ータと、前記光軸変化手段の変位を検出する変位検出手
    段と、前記変位検出手段の出力から変位速度を算出する
    変位速度算出手段と、前記アクチュエータを駆動し、光
    軸を概略中央位置に駆動するセンタリング駆動手段と、
    前記センタリング駆動手段の動作中の前記変位速度の最
    小値を検出する最小変位速度検出手段と、前記センタリ
    ング駆動手段の動作中に前記最小変位速度検出手段の出
    力値が所定値より小さい場合には前記センタリング駆動
    の動作を中止するセンタリング駆動中止手段と、を有す
    ることを特徴とする手振れ補正カメラ。
  44. 【請求項44】撮影レンズの光軸を変化させるための光
    軸変化手段と、前記光軸変化手段を駆動するアクチュエ
    ータと、前記光軸変化手段の変位を検出する変位検出手
    段と、前記変位検出手段の出力から変位速度を算出する
    変位速度算出手段と、前記アクチュエータを駆動し、光
    軸を概略中央位置に駆動するセンタリング駆動手段と、
    前記センタリング駆動手段の動作開始から所定時間経過
    後以降の前記変位速度の最小値を検出する最小変位速度
    検出手段と、前記センタリング駆動手段の動作中に前記
    最小変位速度検出手段の出力値が所定値より小さい場合
    には前記センタリング駆動の動作を中止するセンタリン
    グ駆動中止手段と、を有することを特徴とする手振れ補
    正カメラ。
  45. 【請求項45】前記センタリング駆動手段の動作中に、
    前記最小変位速度検出手段の出力値と比較する所定値は
    負の符号であることをさらに特徴とする請求項42〜4
    4のいずれかの請求項に記載された手振れ補正カメラ。
  46. 【請求項46】カメラの手ぶれを検出する手振れ検出手
    段と、前記手振れ検出手段の出力に応じて前記アクチュ
    エータを駆動してカメラの手振れを補正する手振れ補正
    手段と、前記センタリング駆動中止手段によりセンタリ
    ング駆動を中止した場合には前記手振れ補正手段の動作
    を中止することをさらに特徴とする請求項38〜45の
    いずれかの請求項に記載された手振れ補正カメラ。
  47. 【請求項47】撮影レンズの光軸を変化させるための光
    軸変化手段と、前記光軸変化手段を駆動するアクチュエ
    ータと、前記光軸変化手段の変位を検出する変位検出手
    段と、前記アクチュエータを駆動し、光軸をその変位の
    範囲の一端のリセット位置に駆動するリセット駆動手段
    と、前記リセット駆動手段の動作開始から所定時間経過
    してもその動作が終了しない場合には前記リセット駆動
    の動作を中止するリセット駆動中止手段と、を有するこ
    とを特徴とする手振れ補正カメラ。
  48. 【請求項48】前記駆動手段を動作させる電源の電源供
    給能力を測定するバッテリーチェック手段をさらに有
    し、前記アクチュエータの駆動量に上限を設けた上限値
    は前記バッテリーチェック手段の出力値により可変する
    ことをさらに特徴とする請求項35記載の手振れ補正カ
    メラ。
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JP2006031023A (ja) * 2004-07-21 2006-02-02 Hewlett-Packard Development Co Lp 温度が制御システムに及ぼす影響を補償する方法
JP2006139095A (ja) * 2004-11-12 2006-06-01 Fuji Photo Film Co Ltd 手振れ補正方法、手振れ補正装置及び撮像装置
JP2006178307A (ja) * 2004-12-24 2006-07-06 Fujinon Corp 像振れ補正装置
JP2016045426A (ja) * 2014-08-25 2016-04-04 キヤノン株式会社 撮像装置及びその制御方法

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