JPH07218019A - エンジン排熱利用吸収式冷凍装置 - Google Patents

エンジン排熱利用吸収式冷凍装置

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JPH07218019A
JPH07218019A JP6014635A JP1463594A JPH07218019A JP H07218019 A JPH07218019 A JP H07218019A JP 6014635 A JP6014635 A JP 6014635A JP 1463594 A JP1463594 A JP 1463594A JP H07218019 A JPH07218019 A JP H07218019A
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JP
Japan
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regenerator
solution
low temperature
temperature side
cooling water
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JP6014635A
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Seiki Kitamura
清貴 北村
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/62Absorption based systems
    • Y02B30/625Absorption based systems combined with heat or power generation [CHP], e.g. trigeneration

Abstract

(57)【要約】 【目的】 異なる温度レベルの熱源を1つの低温側の再
生器にて回収することにより、低温側の再生器の個数を
減少でき、且つ低コスト化を図ることを可能にする。 【構成】 高温再生器7の熱源として、エンジン排気の
排熱を利用し、低温再生器8の熱源として、高温再生器
7で発生した高温の蒸気冷媒の潜熱、エンジン排気の排
熱を回収したエンジン冷却水の排熱を利用して、1つの
低温再生器8にてエンジン排熱を有効に回収するように
した。また、吸収器11内の希溶液を高温再生器7へ供
給する希溶液流路42の途中から分岐する低温側希溶液
流路49に可変絞り弁46を設けた。そして、その可変
絞り弁46により低温再生器8内へ循環する希溶液の循
環量を、水温センサ83で検出したエンジン冷却水の戻
り温度に応じて増減するようにして、エンジン冷却水か
らエンジン2の冷却機能を奪ったり、エンジン冷却水を
過冷却したりすることを防止した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高温側の再生器の熱
源としてエンジン排気排熱を有効に利用し、且つ低温側
の再生器の熱源としてエンジン冷却水排熱を有効に利用
したエンジン排熱利用吸収式冷凍装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、特開平1−239354号公
報には、エンジン排熱を有効に利用して室内の冷房を行
う2重効用、単効用併用型の吸収式冷凍装置(以下従来
の技術と呼ぶ)が示されている。この従来の技術は、エ
ンジン排気排熱を温度レベルを変化させて2重効用高温
再生器、単効用第1再生器で回収し、エンジン冷却水排
熱を単効用第2再生器で回収し、2重効用高温再生器で
発生した蒸気冷媒の潜熱を2重効用低温再生器で回収す
るようにしたものである。そして、単効用第2再生器で
は、単効用第1再生器内で加熱濃縮された溶液を単効用
第2再生器内に供給して、単効用第2再生器内でエンジ
ン冷却水にてさらに加熱濃縮するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の技術
においては、低温側の再生器として2重効用低温再生
器、単効用第1再生器、単効用第2再生器のように3個
の再生器が必要であるため、部品点数が多く吸収式冷凍
装置の構成が複雑となるのでコストが上昇するという問
題点があった。
【0004】この発明は、異なる温度レベルの熱源を1
つの低温側の再生器にて回収することにより、低温側の
再生器の個数を減少でき、且つ低コスト化を図ることが
可能なエンジン排熱利用吸収式冷凍装置の提供を目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、溶液より蒸
気冷媒を発生させる高温側の再生器と、この高温側の再
生器と並列に接続され、前記高温側の再生器より低温の
蒸気冷媒を発生させる1つの低温側の再生器と、この低
温側の再生器内の溶液中に導かれて、内部を通過するエ
ンジン冷却水にて前記低温側の再生器内の溶液を加熱す
る第1低温側加熱部を有する冷却水回路と、前記低温側
の再生器内の溶液中に導かれて、内部を通過する前記高
温側の再生器で発生した蒸気冷媒にて前記低温側の再生
器内の溶液を加熱する第2低温側加熱部を有する冷媒流
路と、前記高温側の再生器内の溶液中に導かれて、内部
を通過するエンジン排気にて前記高温側の再生器内の溶
液を加熱する高温側加熱部、およびこの高温側加熱部の
下流側に接続され、内部を通過するエンジン排気にて前
記第1低温側加熱部に流入する前のエンジン冷却水を加
熱する排気熱交換部を有する排気流路とを備えた技術手
段を採用した。
【0006】なお、この発明に、前記低温側の再生器内
に溶液を循環させる低温側溶液流路と、この低温側溶液
流路に設けられ、前記低温側の再生器内を循環する溶液
の循環量を調整する循環量調整手段と、前記冷却水回路
内を循環するエンジン冷却水の温度を検出する水温検出
手段と、この水温検出手段で検出されたエンジン冷却水
の温度に基づいて前記循環量調整手段を制御する制御手
段とを備えた技術手段を追加しても良い。
【0007】さらに、前記制御手段は、前記水温検出手
段で検出されたエンジン冷却水の温度が所定値以上に上
昇した際に、前記循環量調整手段を制御して前記低温側
の再生器内を循環する溶液の循環量を減少させると共
に、前記水温検出手段で検出されたエンジン冷却水の温
度が所定値より低下した際に、前記循環量調整手段を制
御して前記低温側の再生器内を循環する溶液の循環量を
増大させても良い。
【0008】なお、前記水温検出手段として、前記低温
側の再生器より流出したエンジン冷却水の温度を検出す
る水温センサを用いても良い。そして、水温検出手段と
して熱電対温度センサ、サーミスタ、熱雑音温度セン
サ、NQR温度センサ、水晶温度センサ、トランジスタ
温度センサ、放射温度計、熱映像を撮る赤外線カメラ等
を利用しても良い。また、水温検出手段を冷却水配管内
に入れて取り付けても、冷却水配管の外側面に接触させ
て取り付けても、冷却水配管より離して取り付けても良
い。さらに、エンジン冷却水の温度とくに低温側の再生
器の出口水温を、エンジン負荷、エンジンの温度、エン
ジンの出口水温、低温側の再生器で発生する蒸気冷媒の
蒸発温度や蒸発圧力または排気熱交換器の出口水温から
予測しても良い。
【0009】循環量調整手段として、回転型ポンプ、渦
巻型ポンプ、往復型ポンプ、軸流型ポンプなどの溶液ポ
ンプを低温側溶液流路やその他の溶液回路に設置し、イ
ンバータ制御して容液の循環量を調整するポンプ制御手
段を利用しても良い。なお、溶液ポンプの駆動手段(ア
クチュエータ)として、キャンドモータ等の電動モータ
と、エンジンと、水圧、油圧などの液体圧モータや空気
圧などの気体圧モータ等の流体圧モータとを利用しても
良い。
【0010】また、循環量調整手段として、エンジン冷
却水の温度に関する物理量(例えば電流値、電圧値また
は電力値等の通電量または感温媒体の温度や圧力)に応
じて開度が変化する温度作動式または電磁式の可変絞り
弁等の流量調整弁、低温側の再生器内の液位を一定に保
持する液位調整弁等を利用しても良い。さらに、流量調
整弁として、電気式流量調整弁、電気油圧式流量調整
弁、電気空気式流量調整弁、電気蒸気式流量調整弁、油
圧式流量調整弁、空気式流量調整弁、空気油圧式流量調
整弁、ダイヤフラム式流量調整弁、シリンダ式流量調整
弁、レバー式流量調整弁を利用しても良い。
【0011】
【作用】この発明によれば、高温側の再生器内の溶液
は、排気流路の高温加熱部内を通過する高温のエンジン
排気により加熱されて高温の蒸気冷媒を発生する。そし
て、高温側の再生器内の高温加熱部より排出された中温
のエンジン排気は、排気熱交換器内でエンジン冷却水と
熱交換してエンジン冷却水を加熱する。エンジン排気に
より加熱された高温のエンジン冷却水は、冷却水回路の
第1低温側加熱部内に流入して低温側の再生器内の溶液
と熱交換することにより、低温側の再生器内の溶液を加
熱して低温の蒸気冷媒を発生させる。
【0012】一方、高温側の再生器内で発生した高温の
蒸気冷媒は、冷媒流路を通って第2低温側加熱部内に流
入して低温側の再生器内の溶液と熱交換することにより
1つの低温側の再生器内の溶液をさらに加熱して低温側
の再生器内の溶液からの蒸気冷媒の発生量を増大させ
る。以上のように、高温側の再生器、低温側の再生器に
排気熱交換器を追加するという簡単な構造で、1つの低
温側の再生器にて異なる温度レベルのエンジン排気の排
熱およびエンジン冷却水の排熱を有効に回収することが
可能となる。
【0013】
【実施例】次に、この発明のエンジン排熱利用吸収式冷
凍装置を2重効用吸収式冷凍装置に適用した複数の実施
例に基づいて説明する。
【0014】〔第1実施例の構成〕図1ないし図4はこ
の発明の第1実施例を示したもので、図1はエンジン排
熱を有効に利用した2重効用吸収式冷凍装置を示した図
である。
【0015】2重効用吸収式冷凍装置1は、水冷式エン
ジン2、冷媒回路3、溶液回路4、冷却水循環路5、利
用冷水循環路6、1つの高温再生器7、1つの低温再生
器8、1つの凝縮器9、1つの蒸発器10、1つの吸収
器11および電子制御装置12等から構成されている。
なお、この実施例では、希溶液とは、臭化リチウムの溶
解度が55重量%程度の水溶液を言う。また、濃溶液と
は、臭化リチウムの溶解度が60重量%程度の水溶液を
言う。
【0016】エンジン2は、例えば電力を消費して作動
する発光体、発熱体、回転体等の電力負荷21に電力を
供給する発電機22を回転駆動する内燃機関で、天然ガ
スまたはディーゼル油等の燃料を燃焼することにより熱
が発生するものである。このエンジン2は、排気管23
およびエンジン冷却水回路24を備えている。
【0017】排気管23は、本発明の排気流路であっ
て、エンジン2の燃焼時に発生したエンジン排気を高温
再生器7内のコイルチューブ25、排気熱交換器26を
通して外部へ排出するものである。コイルチューブ25
は、本発明の高温側加熱部であって、内部を通過する高
温のエンジン排気と高温再生器7内の溶液とを熱交換さ
せて排気排熱にて溶液を加熱する高温側の溶液加熱手段
である。
【0018】排気熱交換器26は、本発明の排気熱交換
部であって、コイルチューブ25の下流側に直列に接続
され、排気流路部としての排気流路管27内を通過する
高温のエンジン排気と冷却水流路部としての冷却水流路
管28内を通過するエンジン冷却水とを熱交換させてエ
ンジン冷却水を加熱する冷却水加熱手段である。
【0019】エンジン冷却水回路24は、本発明の冷却
水回路であって、エンジン2のウォータジャケット20
(図示せず)内で加熱されたエンジン冷却水をウォータ
ポンプ(図示せず)の吐出力により、排気熱交換器2
6、低温再生器8内のコイルチューブ29を通して再度
ウォータジャケット20内へ戻す冷却水循環流路であ
る。コイルチューブ29は、本発明の第1低温側加熱部
であって、内部を通過する高温のエンジン冷却水と低温
再生器8内の溶液とを熱交換させてエンジン冷却水排熱
にて溶液を加熱する低温側の溶液加熱手段である。
【0020】冷媒回路3は、高温側冷媒流路31、低温
側冷媒流路32、液冷媒流路33、液冷媒循環路34お
よび冷媒ポンプ35等を備えている。高温側冷媒流路3
1は、本発明の冷媒流路であって、高温再生器7で発生
した高温、高圧の蒸気冷媒を、低温再生器8内のコイル
チューブ36を通して凝縮器9へ供給する冷媒供給手段
である。コイルチューブ36は、本発明の第2低温側加
熱部であって、内部を通過する高温、高圧の蒸気冷媒と
低温再生器8内の溶液とを熱交換させて蒸気冷媒の潜熱
にて溶液を加熱する低温側の溶液加熱手段である。
【0021】低温側冷媒流路32は、低温再生器8で発
生した低温、低圧の蒸気冷媒を凝縮器9へ供給する冷媒
供給手段である。液冷媒流路33は、凝縮器9内の液冷
媒を蒸発器10へ供給する冷媒供給手段である。液冷媒
循環路34は、蒸発器10内の液冷媒を蒸発器10へ戻
す冷媒供給手段で、先端部に液冷媒を蒸発器10内に噴
霧する噴霧手段としてのノズル37を設けている。冷媒
ポンプ35は、例えばキャンドモータポンプが使用さ
れ、図示しない電動モータにより回転駆動され、冷媒回
路3内に冷媒の流れを発生させる冷媒流発生手段であ
る。
【0022】溶液回路4は、濃溶液流路41、希溶液流
路42、溶液ポンプ43、高温溶液熱交換器44、低温
溶液熱交換器45および可変絞り弁46等を備えてい
る。濃溶液流路41は、高温再生器7内で濃縮された濃
溶液を、高温溶液熱交換器44、低温溶液熱交換器45
を通して吸収器11内に循環させる濃溶液循環手段であ
る。この濃溶液流路41の途中には、低温再生器8内で
濃縮された濃溶液を低温溶液熱交換器45、吸収器11
へ循環させる濃溶液循環手段としての低温側濃溶液流路
47が接続されている。また、濃溶液流路41の先端部
には、濃溶液を吸収器11内に噴霧する噴霧手段として
のノズル48を設けている。
【0023】希溶液流路42は、吸収器11内で希薄化
された希溶液を、低温溶液熱交換器45、高温溶液熱交
換器44を通して高温再生器7内に循環させる希溶液循
環手段である。この希溶液流路42の途中には、低温溶
液熱交換器45より流出した希溶液を低温再生器8内に
循環させる希溶液循環手段としての低温側希溶液流路4
9が接続されている。溶液ポンプ43は、例えばキャン
ドモータポンプが使用され、図示しない電動モータによ
り回転駆動され、溶液回路4内に溶液の流れを発生させ
る溶液流発生手段である。
【0024】高温、低温溶液熱交換器44、45は、濃
溶液流路41内を通過する高温の濃溶液と希溶液流路4
2内を通過する低温の希溶液とを熱交換させて濃溶液を
冷却し、希溶液を加熱する溶液熱交換手段である。そし
て、これらの高温、低温溶液熱交換器44、45は、濃
溶液を希溶液で冷却することにより吸収器11内での冷
媒の吸収性能を高めると共に、希溶液を濃溶液で加熱す
ることにより2つの再生器7、8内での溶液の加熱性能
を高める。
【0025】可変絞り弁46は、本発明の循環量調整手
段であって、低温側希溶液流路49に取り付けられてい
る。この可変絞り弁46は、電子制御装置12より出力
される制御信号(電流信号または電圧信号等の電気信
号)に応じて低温側希溶液流路49の開口度合(開度)
を調節して低温側希溶液流路49内を通過する希溶液の
循環量を調整する流量調整弁である。なお、可変絞り弁
46は、駆動手段としての電磁式アクチュエータ(図示
せず)により1ステップずつ開度が増減される。
【0026】冷却水循環路5は、室外ファンおよび室外
熱交換器よりなるものや、クーリングタワー等よりなる
室外ユニット(図示せず)で冷却された冷却水を、吸収
器11内のコイルチューブ51、凝縮器9内のコイルチ
ューブ52を通して再度室外ユニットに戻す冷却水循環
手段である。コイルチューブ51は、内部を通過する低
温の冷却水によって、吸収器11内で溶液に冷媒が吸収
される際に発生する吸収熱を除熱する除熱手段である。
また、コイルチューブ52は、内部を通過する冷却水と
凝縮器9内の冷媒蒸気とを熱交換させて冷却水にて冷媒
を凝縮液化させる冷媒液化手段である。
【0027】利用冷水循環路6は、室内ファンおよび室
内熱交換器よりなる室内ユニット(図示せず)で温まっ
た利用冷水を、蒸発器10内のコイルチューブ61を通
して再度室内ユニットに戻す利用冷水循環手段である。
コイルチューブ61は、内部を通過する冷却水と蒸発器
10内の霧化冷媒を熱交換させて利用冷水にて冷媒を蒸
発気化させる冷媒気化手段である。なお、室内ユニット
は、百貨店、スーパーマーケット、コンビニエンススト
ア等の建築物の室内の冷房(または暖房)を行う。
【0028】高温再生器7は、本発明の高温側の再生器
であって、排気管23のコイルチューブ25、およびこ
のコイルチューブ25を収容する大気容器71等から構
成されている。この高温再生器7は、溶液回路4の希溶
液流路42から大気容器71内に流入した希溶液をコイ
ルチューブ25内を通過するエンジン排気の排熱により
加熱して高温、高圧の蒸気冷媒を発生させ、希溶液を濃
縮させる高温側の蒸気冷媒発生手段である。
【0029】低温再生器8は、本発明の低温側の再生器
であって、エンジン冷却水回路24のコイルチューブ2
9、冷媒回路3のコイルチューブ36およびこれらのコ
イルチューブ29、36を収容する真空容器72等から
構成されている。この低温再生器8は、溶液回路4の低
温側希溶液流路49から真空容器72内に流入した希溶
液をコイルチューブ29内を通過するエンジン冷却水の
排熱およびコイルチューブ36内を通過する高温の蒸気
冷媒の潜熱により加熱して低温、低圧の蒸気冷媒を発生
させ、希溶液を濃縮させる低温側の蒸気冷媒発生手段で
ある。
【0030】凝縮器9は、冷却水循環路5のコイルチュ
ーブ52、およびこのコイルチューブ52を収容する真
空容器73等から構成されている。この凝縮器9は、高
温側冷媒流路31から真空容器73内に流入する蒸気冷
媒および低温側冷媒流路32から真空容器73内に流入
する蒸気冷媒をコイルチューブ52内を通過する冷却水
により凝縮液化させ、冷却水を加熱する冷媒液化手段、
冷却水加熱手段である。
【0031】蒸発器10は、利用冷水循環路6のコイル
チューブ61、およびこのコイルチューブ61を収容す
る真空容器74等から構成されている。この蒸発器10
は、液冷媒循環路34のノズル37よりコイルチューブ
61上に噴霧された霧化冷媒とコイルチューブ61内を
通過する利用冷水とを熱交換させて冷媒を蒸発気化さ
せ、利用冷水を冷却する冷媒気化手段、利用冷水冷却手
段である。
【0032】吸収器11は、冷却水循環路5のコイルチ
ューブ51、およびこのコイルチューブ51を収容し、
且つ蒸発器10と同一の真空容器74等から構成されて
いる。この吸収器11は、濃溶液流路41のノズル48
よりコイルチューブ51上に噴霧された濃溶液に蒸発器
10で発生した蒸気冷媒を吸収させるものである。
【0033】なお、真空容器74内には、蒸発器10の
上部と吸収器11の上部とを仕切る仕切り板75、およ
び蒸発器10の下部と吸収器11の下部とを分離する分
離板76が設けられている。仕切り板75には、蒸発器
10の上部雰囲気と吸収器11の上部雰囲気とを連通す
るための複数の連通口77が形成されている。
【0034】電子制御装置12は、本発明の制御手段で
あって、内部にCPU(演算処理手段)、ROM(記憶
手段)、RAM(記憶手段)を含んで構成されるコンピ
ュータを内蔵したもので、運転スイッチ81、冷暖房切
替スイッチ82および水温センサ83等から入力した入
力信号に基づいて、エンジン2、室内ファン、室外ファ
ン、冷媒ポンプ35、溶液ポンプ43および可変絞り弁
46等の冷凍機器を制御する。
【0035】運転スイッチ81は、2重効用吸収式冷凍
装置1の起動または作動停止を司る起動停止手段であっ
て、オン(投入)されると電子制御装置12に内蔵の制
御装置と電源とを接続する。冷暖房切替スイッチ82
は、冷房運転、暖房運転等の建築物の室内の空調モード
を切り替える空調モード切替手段である。なお、2重効
用吸収式冷凍装置1の冷房運転時には、図示しない切替
弁等の切替手段を作動させて利用冷水循環路6を室内ユ
ニットに接続し、冷却水循環路5を室外ユニットに接続
するようにする。暖房運転時には、切替弁等の切替手段
を作動させて冷却水循環路5を室内ユニットに接続し、
利用冷水循環路6を室外ユニットに接続するようにす
る。
【0036】水温センサ83は、本発明の水温検出手段
であって、エンジン冷却水回路24のコイルチューブ2
9の下流側の冷却水配管、すなわち、低温再生器8の冷
却水出口とエンジン2の冷却水入口との間を接続する冷
却水配管に取り付けられている。この水温センサ83
は、高温再生器7より排出されたエンジン冷却水の冷却
水温度(所謂エンジン2への戻り温度)を検出して、こ
の検出した冷却水温度に応じた電気信号を電子制御装置
12に出力する。なお、この実施例では、抵抗値変化を
利用して冷却水温度を検出するサーミスタ等が使用され
ている。
【0037】図2は電子制御装置12の溶液循環量制御
プログラムの一例を示したフローチャートである。この
フローチャートは運転スイッチ81がオンされている
間、所定時間(例えば2秒間〜60秒間)毎に実行され
る。
【0038】初めに、高温再生器7より排出されたエン
ジン冷却水の冷却水温度(所謂エンジン2への戻り温
度)に関する水温信号Twを水温センサ83からCPU
に検知(入力)する(ステップS1)。次に、予め決定
されてROMに記憶保存されている上限許容温度TH 、
下限許容温度TL 、設定冷却水温度(所定値)に関する
設定温度信号TsをCPUに入力する(ステップS
2)。
【0039】先ず、CPUに入力した水温信号Twと上
限許容温度TH および下限許容温度TL とを比較する。
水温信号Twが上限許容温度TH (例えば95℃〜10
5℃)以上に上昇している(Tw≧TH )か否かを判断
する(ステップS3)。このステップS3の判断結果が
Yesの場合には、低温側希溶液流路49の開度を全開
するように可変絞り弁46を駆動し(ステップS4)、
エンジン2のオーバーヒートを防止する。その後にリタ
ーンする。
【0040】また、ステップS3の判断結果がNoの場
合には、水温信号Twが下限許容温度TL (例えば65
℃〜70℃)以下に低下している(Tw≦TL )か否か
を判断する(ステップS5)。このステップS5の判断
結果がYesの場合には、低温側希溶液流路49の開度
を全閉するように可変絞り弁46を駆動し(ステップS
6)、エンジン冷却水の早期の立ち上がりを助ける。そ
の後にリターンする。
【0041】また、ステップS5の判断結果がNoの場
合には、CPUに入力した水温信号Twと設定温度信号
Tsとを比較する。水温信号Twが設定温度信号Ts
(例えば85℃〜90℃)以上に上昇している(Tw≧
Ts)か否かを判断する(ステップS7)。このステッ
プS7の判断結果がYesの場合には、すなわち、エン
ジン冷却水の戻り温度が設定温度以上に上昇している場
合には、図3のグラフに示したように、低温側希溶液流
路49の開度を1ステップだけ開く方向に可変絞り弁4
6を駆動する(ステップS8)。
【0042】また、ステップS7の判断結果がNoの場
合には、水温信号Twが設定温度信号Tsより低下して
いる否かを判断する。例えばハンチング防止のため、水
温信号Twが設定温度信号(Ts−α)以下に低下して
いる(Tw≦Ts−α)か否かを判断する(ステップS
9)。このステップS9の判断結果がNoの場合には、
すなわち、エンジン冷却水の戻り温度と設定温度とが略
一致しているので、可変絞り弁46の開度変更を行わず
に、リターンする。なお、αは0℃〜5℃等の水温に関
する信号値である。
【0043】また、ステップS9の判断結果がYesの
場合には、すなわち、エンジン冷却水の戻り温度が設定
温度より小さい場合には、図3のグラフに示したよう
に、低温側希溶液流路49の開度を1ステップだけ閉じ
る方向に可変絞り弁46を駆動する(ステップS1
0)。これにより、低温側冷媒流路32から低温再生器
8内へ循環する希溶液の循環量が少なくなり、低温再生
器8内の溶液温度は上昇する。
【0044】ここで、ステップS1は電子制御装置12
の水温検知手段を構成し、ステップS2は電子制御装置
12の設定値(所定値)入力手段を構成する。また、ス
テップS3は電子制御装置12の第1比較手段を構成
し、ステップS5は電子制御装置12の第2比較手段を
構成し、ステップS3とステップS5の両方では電子制
御装置12の比較手段を構成する。さらに、ステップS
4、ステップS6は電子制御手段12の開度制御手段を
構成する。
【0045】なお、設定冷却水温度(所定値)に関する
設定温度信号Tsを、水温設定スイッチ等の入力手段を
新たに設けて、その入力手段を手動により操作して設定
冷却水温度(所定値)を変更しても良い。また、エンジ
ン2の運転状態や低温再生器8の運転状態を検知してそ
の検知した値を演算処理手段(CPU)により演算して
設定冷却水温度(所定値)を決定しても良い。
【0046】〔第1実施例の作用〕次に、この実施例の
2重効用吸収式冷凍装置1の作用を図1に基づいて簡単
に説明する。
【0047】運転スイッチ81をオンし、冷暖房切替ス
イッチ82により冷房運転に切り替えると、エンジン
2、室内ファン、室外ファン、冷媒ポンプ35、溶液ポ
ンプ43および可変絞り弁46等の冷凍機器の冷房運転
が開始される。
【0048】エンジン2が運転を開始することによりエ
ンジン2内で発生した高温(例えば500℃〜700
℃)のエンジン排気は、排気管23を通って高温再生器
7内のコイルチューブ25内に導かれる。そして、コイ
ルチューブ25内に導かれたエンジン排気は、コイルチ
ューブ25内を通過する際に高温再生器7内の希溶液を
加熱した後に排気熱交換器26の排気流路管27内に導
かれる。そして、排気流路管27内に導かれた高温(例
えば200℃〜250℃)のエンジン排気は、排気流路
管27内を通過する際に冷却水流路管28内を流れるエ
ンジン冷却水を加熱した後に大気へ放出される。
【0049】一方、エンジン2が運転を開始することに
よりエンジン2のウォータジャケット20内で温められ
た高温(例えば85℃〜90℃)のエンジン冷却水は、
ウォータポンプの作用により、排気熱交換器26の冷却
水流路管28内に導かれる。そして、冷却水流路管28
内に導かれたエンジン冷却水は、冷却水流路管28内を
通過する際に排気流路管27内を流れるエンジン排気と
熱交換してエンジン排気の排熱を回収して昇温(例えば
88℃)した後に、低温再生器8内のコイルチューブ2
9内に導かれる。そして、コイルチューブ29内に導か
れたエンジン冷却水は、コイルチューブ29内を通過す
る際に低温再生器8内の希溶液を加熱する。そして、自
身は冷却されて低温(例えば75℃〜80℃)となって
再度ウォータジャケット20内に戻されてエンジン2を
冷却する。
【0050】高温再生器7内の希溶液は、排気管23の
コイルチューブ25内を流れる高温のエンジン排気の排
熱を回収して加熱されて高温、高圧の蒸気冷媒が発生
し、濃縮される。濃縮された高温の濃溶液は、濃溶液流
路41を通って高温、低温溶液熱交換器44、45内で
低温の希溶液と熱交換した後に吸収器11へ送り込まれ
る。
【0051】また、高温再生器7内で発生した高温の蒸
気冷媒は、高温側冷媒流路31を通って低温再生器8内
のコイルチューブ36内に導かれる。そして、コイルチ
ューブ36内に導かれた高温の蒸気冷媒は、コイルチュ
ーブ36内を通過する際に低温再生器8内の希溶液を加
熱して低温再生器8内の希溶液からの蒸気発生量を増大
させて自身は凝縮した後に凝縮器9へ送り込まれる。
【0052】低温再生器8内の希溶液は、エンジン冷却
水回路24のコイルチューブ29内を流れるエンジン冷
却水の排熱および高温側冷媒流路31のコイルチューブ
36内を流れる蒸気冷媒の潜熱を回収して加熱されて高
温再生器7内で発生する蒸気冷媒より低温、低圧の蒸気
冷媒が発生し、濃縮される。なお、低温再生器8内のコ
イルチューブ29内に流入するエンジン冷却水は排気熱
交換器26でエンジン排気の排熱を回収しているので非
常に熱量が大きく、高温の蒸気冷媒と共に低温再生器8
内の希溶液からの蒸気発生量を増大させている。濃縮さ
れた濃溶液は、低温側濃溶液流路47を通って低温溶液
熱交換器45内で低温の希溶液と熱交換した後に吸収器
11へ送り込まれる。また、低温再生器8内で発生した
蒸気冷媒は、低温側冷媒流路32を通って凝縮器9内へ
送り込まれる。
【0053】凝縮器9内に送り込まれた蒸気冷媒や液冷
媒は、凝縮器9内のコイルチューブ52上に散布されて
冷却水循環路のコイルチューブ52内を流れる冷却水に
熱を与えて凝縮液化される。そして、凝縮器9内で液化
された冷媒、および蒸発器10内で気化しなかった液冷
媒は、冷媒ポンプ35の吐出力により、液冷媒流路33
を通って液冷媒循環路34のノズル37から蒸発器10
内のコイルチューブ61上に散布されて利用冷水循環路
6のコイルチューブ61内を流れる利用冷水から熱を奪
って蒸発気化して、低温再生器8より低温、低圧の蒸気
冷媒となる。したがって、利用冷水循環路6内を循環す
る利用冷水は液冷媒に熱を与えることにより冷却され、
この利用冷水を室内ユニットに導くことにより百貨店、
スーパーマーケット、コンビニエンスストア等の建築物
の室内が冷房される。
【0054】そして、蒸発器10内で発生した蒸気冷媒
は、吸収器11内に導かれて、濃溶液流路41のノズル
48から吸収器11内のコイルチューブ51上に散布さ
れた濃溶液に吸収されて希薄化され希溶液となり、吸収
器11の下部に溜まる。そして、吸収器11内の希溶液
は、溶液ポンプ43により汲み上げられて希溶液流路4
2を通って低温、高温溶液熱交換器45、44内に導か
れる。低温、高温溶液熱交換器45、44内に導かれた
希溶液は、高温の濃溶液と熱交換して加熱されて高温再
生器7へ送り込まれる。また、低温溶液熱交換器45よ
り流出した一部の希溶液は、可変絞り弁46に循環量を
調整されながら、低温側希溶液流路49を通って低温再
生器8内へ送り込まれる。
【0055】次に、この実施例の2重効用吸収式冷凍装
置1の低温再生器8への溶液循環量の制御方法を図1な
いし図4に基づいて説明する。
【0056】この実施例では、1つの低温再生器8内の
希溶液へ異なる温度レベルの熱源(低温のエンジン排気
の排熱、高温のエンジン冷却水の排熱および高温の蒸気
冷媒の潜熱)を回収している。このため、低温再生器8
へのエンジン冷却水の冷却水温度、高温再生器7からの
高温の蒸気冷媒の冷媒温度がエンジン2の負荷(電力負
荷21)が増加すると上昇し、エンジン2の負荷が低下
すると下降する。
【0057】そのため、エンジン2の負荷が上昇した場
合には、希溶液の循環量をエンジン2の負荷変動前と同
様にしておくと、高温の蒸気冷媒の冷媒温度、熱量が増
加し、それによって希溶液の溶液温度も上昇し、熱源と
して利用するエンジン冷却水の冷却水温度(低温再生器
8の入口水温)より高くなり、エンジン冷却水の排熱を
回収するどころか、エンジン冷却水からエンジン2の冷
却機能を奪うことになる。また、エンジン2の負荷が低
下した場合には、運転効率(冷房効率)の低下およびエ
ンジン冷却水が過冷却されてエンジン2が冷え過ぎる等
の不具合が発生する可能性がある。
【0058】そこで、このような不具合を解消する目的
で、この実施例では、エンジン冷却水の冷却水温度(所
謂エンジン2への戻り温度=低温再生器8の出口水温)
を水温センサ83にて検出して、そのエンジン冷却水の
戻り温度が設定冷却水温度(=設定温度)になるよう
に、低温再生器8内への希溶液の循環量を制御するよう
にした。
【0059】すなわち、電気部品の使用が増えて電力負
荷21が増加することにより発電機22の仕事量が増大
するとエンジン2の負荷が増加する。このように、エン
ジン2の負荷が増加すると、エンジン排気の排熱を回収
することにより高温再生器7内で発生する高温の蒸気冷
媒の冷媒温度、熱量が増加するため、低温再生器8内の
希溶液の溶液温度も上昇してくる。
【0060】そして、希溶液の溶液温度の上昇によりエ
ンジン冷却水の戻り温度が設定温度以上に上昇した場合
には、すなわち、水温センサ83から入力した水温信号
Twが設定温度信号Ts(例えば85℃〜90℃)以上
に上昇した場合には、低温側希溶液流路49の開度を開
く方向に段階的に可変絞り弁46を駆動する。これによ
り、低温側冷媒流路32から低温再生器8内へ循環する
希溶液の循環量が多くなる。この結果、図4のデューリ
ング線図に示したように、高温再生器7内で発生した蒸
気冷媒の冷媒温度が変化しなくても、低温再生器8内の
溶液温度は低下するため、エンジン冷却水の戻り温度も
低下することになる。したがって、エンジン冷却水の冷
却水温度の上昇により、エンジン冷却水からエンジン2
の冷却機能を奪うことがなくなる。
【0061】また、電気部品の使用が減って電力負荷2
1が減少することにより発電機22の仕事量が減少する
とエンジン2の負荷が減少する。このように、エンジン
2の負荷が減少すると、エンジン排気の排熱を回収する
ことにより高温再生器7内で発生する高温の蒸気冷媒の
冷媒温度、熱量が減少するため、低温再生器8内の希溶
液の溶液温度も低下してくる。
【0062】そして、希溶液の溶液温度の低下によりエ
ンジン冷却水の戻り温度が設定温度より低下した場合に
は、すなわち、水温センサ83から入力した水温信号T
wが設定温度信号(Ts−α)以下に低下した場合に
は、低温側希溶液流路49の開度を閉じる方向に段階的
に可変絞り弁46を駆動する。これにより、低温側冷媒
流路32から低温再生器8内へ循環する希溶液の循環量
が少なくなる。この結果、図4のデューリング線図に示
したように、高温再生器7内で発生した蒸気冷媒の冷媒
温度が変化しなくても、低温再生器8内の溶液温度は上
昇するため、エンジン冷却水の戻り温度も上昇すること
になる。したがって、運転効率(冷房効率)の低下およ
びエンジン冷却水の過冷却を防げる。
【0063】〔第1実施例の効果〕この実施例の2重効
用吸収式冷凍装置1は、エンジン2から排出されたエン
ジン排気の排熱を先ず高温再生器7の熱源として利用
し、次に高温再生器7内の希溶液に熱量を与えて低温と
なったエンジン排気の排熱を排気熱交換器26でエンジ
ン冷却水へ与えるようにしている。次に、低温のエンジ
ン排気の排熱を回収したエンジン冷却水の排熱を低温再
生器8の熱源として利用し、低温再生器8内の希溶液に
熱量を与える。さらに、高温再生器7内で発生した高温
の蒸気冷媒を低温再生器8内に導いて蒸気冷媒の潜熱を
低温再生器8内の希溶液に与えるようにしている。
【0064】以上のように、高温再生器7および低温再
生器8を1個ずつ設けた2重効用吸収式冷凍装置1に排
気熱交換器26を追加するだけで、エンジン排熱を有効
に回収することができ、従来の技術と比較して再生器の
個数を減少することができる。このため、2重効用吸収
式冷凍装置1の冷凍機器の部品点数が非常に減少し、2
重効用吸収式冷凍装置1全体の組付け作業性が著しく改
善するので、コストを低下させることができる。
【0065】また、エンジン冷却水の戻り温度を水温セ
ンサ83にて検出し、低温再生器8内への希溶液の循環
量を制御することにより、高温の蒸気冷媒の冷媒温度、
熱量の変化によらず、常にエンジン冷却水の排熱を回収
でき、エンジン冷却水からエンジン2の冷却機能も奪う
こともない。さらに、2重効用吸収式冷凍装置1の運転
効率の低下やエンジン冷却水を過冷却することによるエ
ンジン2の冷え過ぎの心配のない安定した運転を行うこ
とができる。
【0066】〔第2実施例〕図5はこの発明の第2実施
例を示したもので、電子制御装置12の溶液循環量制御
プログラムの一例を示したフローチャートである。ここ
で、図5のフローチャート中において第1実施例と同じ
処理は同符号を附した。
【0067】この実施例では、ステップS1の処理を行
って、設定冷却水温度(所定値)に関する設定温度信号
TsをCPUに入力する(ステップS11)。次に、ス
テップS7以下の処理を行うようにしている。
【0068】すなわち、図2のフローチャート中におい
て、ステップS3〜ステップS6の処理は、設定温度信
号Tsによって上限許容温度TH および下限許容温度T
L が制御されるので、この実施例のようにステップS3
〜ステップS6の処理を省略しても良い。
【0069】〔変形例〕この実施例では、2重効用吸収
式冷凍装置1に本発明を適用したが、3重効用以上の多
重効用吸収式冷凍装置に本発明を適用しても良い。な
お、低温側の再生器は、1個のみ設ける。
【0070】この実施例では、低温側希溶液流路49に
可変絞り弁等の循環量調整手段を設けたが、濃溶液流路
41やその他の希溶液流路42に循環量調整手段を設け
ても良い。
【0071】この実施例では、希溶液として臭化リチウ
ムの溶解度が55重量%程度の水溶液を用い、濃溶液と
して臭化リチウムの溶解度が60重量%程度の水溶液を
用いたが、臭化リチウム等の吸収剤の溶解度は自由に変
更しても良い。また、吸収溶液として臭化リチウム水溶
液以外に、ヨウ化リチウム水溶液、塩化リチウム水溶
液、アンモニア水溶液を用いても良い。なお、アンモニ
ア水溶液の場合は、吸収剤が水、冷媒がアンモニアとな
る。
【0072】
【発明の効果】この発明は、高温側の再生器、低温側の
再生器に排気熱交換器を追加するという簡単な構造で、
1つの低温側の再生器にて異なる温度レベルのエンジン
排気の排熱およびエンジン冷却水の排熱を有効に回収す
ることができるので、低温側の再生器の個数を減少する
ことができ、部品点数の減少および低コスト化を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例の全体構成を示した構成
図である。
【図2】この発明の第1実施例に用いた電子制御装置の
溶液循環量制御プログラムの一例を示したフローチャー
トである。
【図3】この発明の第1実施例にかかる可変絞り弁の開
度とエンジン冷却水の戻り温度との関係を示したグラフ
である。
【図4】この発明の第1実施例にかかる冷媒温度と溶液
温度との関係を示したデューリング線図である。
【図5】この発明の第2実施例に用いた電子制御装置の
溶液循環量制御プログラムの一例を示したフローチャー
トである。
【符号の説明】
1 2重効用吸収式冷凍装置(エンジン排熱利用吸収式
冷凍装置) 2 エンジン 4 溶液回路 7 高温再生器(高温側の再生器) 8 低温再生器(低温側の再生器) 12 電子制御装置(制御手段) 23 排気管(排気流路) 24 エンジン冷却水回路(冷却水回路) 25 コイルチューブ(高温側加熱部) 26 排気熱交換器(排気熱交換部) 29 コイルチューブ(第1低温側加熱部) 31 高温側冷媒流路(冷媒流路) 36 コイルチューブ(第2低温側加熱部) 46 可変絞り弁(循環量調整手段) 49 低温側溶液流路 83 水温センサ(水温検出手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)溶液より蒸気冷媒を発生させる高温
    側の再生器と、 (b)この高温側の再生器と並列に接続され、前記高温
    側の再生器より低温の蒸気冷媒を発生させる1つの低温
    側の再生器と、 (c)この低温側の再生器内の溶液中に導かれて、内部
    を通過するエンジン冷却水にて前記低温側の再生器内の
    溶液を加熱する第1低温側加熱部を有する冷却水回路
    と、 (d)前記低温側の再生器内の溶液中に導かれて、内部
    を通過する前記高温側の再生器で発生した蒸気冷媒にて
    前記低温側の再生器内の溶液を加熱する第2低温側加熱
    部を有する冷媒流路と、 (e)前記高温側の再生器内の溶液中に導かれて、内部
    を通過するエンジン排気にて前記高温側の再生器内の溶
    液を加熱する高温側加熱部、 およびこの高温側加熱部の下流側に接続され、内部を通
    過するエンジン排気にて前記第1低温側加熱部に流入す
    る前のエンジン冷却水を加熱する排気熱交換部を有する
    排気流路とを備えたエンジン排熱利用吸収式冷凍装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のエンジン排熱利用吸収式
    冷凍装置において、 (a)前記低温側の再生器内に溶液を循環させる低温側
    溶液流路と、 (b)この低温側溶液流路に設けられ、前記低温側の再
    生器内を循環する溶液の循環量を調整する循環量調整手
    段と、 (c)前記冷却水回路内を循環するエンジン冷却水の温
    度を検出する水温検出手段と、 (d)この水温検出手段で検出されたエンジン冷却水の
    温度に基づいて前記循環量調整手段を制御する制御手段
    とを備えたことを特徴とするエンジン排熱利用吸収式冷
    凍装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のエンジン排熱利用吸収式
    冷凍装置において、 前記制御手段は、前記水温検出手段で検出されたエンジ
    ン冷却水の温度が所定値以上に上昇した際に、前記循環
    量調整手段を制御して前記低温側の再生器内を循環する
    溶液の循環量を減少させると共に、 前記水温検出手段で検出されたエンジン冷却水の温度が
    所定値より低下した際に、前記循環量調整手段を制御し
    て前記低温側の再生器内を循環する溶液の循環量を増大
    させることを特徴とするエンジン排熱利用吸収式冷凍装
    置。
  4. 【請求項4】請求項2または請求項3に記載のエンジン
    排熱利用吸収式冷凍装置において、 前記水温検出手段は、前記低温側の再生器より流出した
    エンジン冷却水の温度を検出する水温センサであること
    を特徴とするエンジン排熱利用吸収式冷凍装置。
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