JPH07217729A - 電子シフト装置 - Google Patents
電子シフト装置Info
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- JPH07217729A JPH07217729A JP924894A JP924894A JPH07217729A JP H07217729 A JPH07217729 A JP H07217729A JP 924894 A JP924894 A JP 924894A JP 924894 A JP924894 A JP 924894A JP H07217729 A JPH07217729 A JP H07217729A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- speed
- transmission
- shift
- main transmission
- switch
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- Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
- Control Of Transmission Device (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】この発明は、動力車両の電子シフト装置に関
し、安全性の向上を図らんとするものである。 【構成】機械式変速装置と油圧式クラッチ装置とを備
え、変速時に油圧式クラッチ装置を遮断して電気的に作
動するアクチュエ−タによって変速をなす電子シフト装
置において、キ−スイッチをONにすると、前記変速装
置に対して低速側の変速指令を出力する手段を設けてい
る。
し、安全性の向上を図らんとするものである。 【構成】機械式変速装置と油圧式クラッチ装置とを備
え、変速時に油圧式クラッチ装置を遮断して電気的に作
動するアクチュエ−タによって変速をなす電子シフト装
置において、キ−スイッチをONにすると、前記変速装
置に対して低速側の変速指令を出力する手段を設けてい
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子シフト装置に関
するものであり、トラクタ等の移動車両に利用される。
するものであり、トラクタ等の移動車両に利用される。
【0002】
【従来技術】本出願人は、過去に電子シフト装置を出願
しているが、この電子シフト装置は、電気信号に応じて
任意の位置に変速を可能にしたものであって、具体的に
はシンクロメッシュ式の主変速装置と副変速装置、及び
これらの変速装置の直前に前後進切替用の油圧クラッチ
が設けられ、主変速操作用の押しボタンあるいは副変速
操作用のレバ−を操作すると、前後進切替用の油圧クラ
ッチが切られて油圧によって動作されるシフタ−が目標
とされる変速位置まで移動操作され、その後に再び油圧
クラッチが接続されて動力が伝達されるように構成され
たものである。
しているが、この電子シフト装置は、電気信号に応じて
任意の位置に変速を可能にしたものであって、具体的に
はシンクロメッシュ式の主変速装置と副変速装置、及び
これらの変速装置の直前に前後進切替用の油圧クラッチ
が設けられ、主変速操作用の押しボタンあるいは副変速
操作用のレバ−を操作すると、前後進切替用の油圧クラ
ッチが切られて油圧によって動作されるシフタ−が目標
とされる変速位置まで移動操作され、その後に再び油圧
クラッチが接続されて動力が伝達されるように構成され
たものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記したよ
うな従来装置にあっては、オペレ−タが変速段数を設定
すると、キ−スイッチをOFFにした後もその変速位置
が記憶されていたために、オペレ−タが変わったり、あ
るいは同一のオペレ−タでも日を置いてトラクタ−に乗
ると、それまで何速に変速が入っていたのかわからず、
変速位置が高速側になっているとエンジンを掛けてクラ
ッチを繋いだ途端に機体が急発進してしまうといった危
険性を有していた。
うな従来装置にあっては、オペレ−タが変速段数を設定
すると、キ−スイッチをOFFにした後もその変速位置
が記憶されていたために、オペレ−タが変わったり、あ
るいは同一のオペレ−タでも日を置いてトラクタ−に乗
ると、それまで何速に変速が入っていたのかわからず、
変速位置が高速側になっているとエンジンを掛けてクラ
ッチを繋いだ途端に機体が急発進してしまうといった危
険性を有していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は前記問題点に
鑑みて提案するものであり、きわめて安全な電子シフト
装置を提供せんとするものである。このため、次のよう
な技術的手段を講じた。即ち、シンクロメッシュ式の変
速装置と油圧式クラッチ装置とを備え、変速時に油圧式
クラッチ装置を遮断して電気的に作動するアクチュエ−
タによって前記変速装置の変速がなされるように構成し
た電子シフト装置において、キ−スイッチをONにする
と、前記変速装置に対する変速指令が低速側とされる制
御手段が設けられていることを特徴とする電子シフト装
置の構成とするものである。
鑑みて提案するものであり、きわめて安全な電子シフト
装置を提供せんとするものである。このため、次のよう
な技術的手段を講じた。即ち、シンクロメッシュ式の変
速装置と油圧式クラッチ装置とを備え、変速時に油圧式
クラッチ装置を遮断して電気的に作動するアクチュエ−
タによって前記変速装置の変速がなされるように構成し
た電子シフト装置において、キ−スイッチをONにする
と、前記変速装置に対する変速指令が低速側とされる制
御手段が設けられていることを特徴とする電子シフト装
置の構成とするものである。
【0005】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいて、この発
明の実施例を説明する。まず、構成から説明すると、1
はトラクタ、2は前輪、3は後輪である。トラクタ1の
機体前部にはエンジン4を搭載し、エンジン4の後部に
はメインクラッチ5を収容しているクラッチハウジング
6、変速装置を収容しているミッションケ−ス8を連設
している。ミッションケ−ス8内には、4段の変速が可
能なシンクロメッシュ式の主変速装置9と、同じく4段
の変速が可能なシンクロメッシュ式の副変速装置10
と、機体の進行する向きを変更する油圧切替式の前後進
切替装置11が直列に設けられている。前後進切替装置
11の油圧クラッチ13は前進側(F側)油圧クラッチ
13aと後進側(R側)油圧クラッチ13bとからな
る。そして、主変速装置9と副変速装置10の組合せに
より、図8の表に示すような16段の変速段数が前後進
共に得られるように構成している。
明の実施例を説明する。まず、構成から説明すると、1
はトラクタ、2は前輪、3は後輪である。トラクタ1の
機体前部にはエンジン4を搭載し、エンジン4の後部に
はメインクラッチ5を収容しているクラッチハウジング
6、変速装置を収容しているミッションケ−ス8を連設
している。ミッションケ−ス8内には、4段の変速が可
能なシンクロメッシュ式の主変速装置9と、同じく4段
の変速が可能なシンクロメッシュ式の副変速装置10
と、機体の進行する向きを変更する油圧切替式の前後進
切替装置11が直列に設けられている。前後進切替装置
11の油圧クラッチ13は前進側(F側)油圧クラッチ
13aと後進側(R側)油圧クラッチ13bとからな
る。そして、主変速装置9と副変速装置10の組合せに
より、図8の表に示すような16段の変速段数が前後進
共に得られるように構成している。
【0006】主変速装置9と副変速装置10とを操作す
る単一の変速レバ−12のア−ム部は、図2、図4に示
すように操縦席14横のH型をした変速ガイド15のガ
イド溝15aに挿通されている。この操作レバ−12の
把手部分には速度増速用の押しボタン式変速スイッチ1
6と、減速用の変速スイッチ17が設けられ、例えば増
速用の変速スイッチ16を押すと、1速から4速側に順
次シフトアップされ、減速用の変速スイッチ17を押す
と、逆に4速から1速側にシフトダウンされ、このよう
に変速スイッチ16、17を適宜操作して主変速装置9
を1速から4速の範囲で変速操作する。
る単一の変速レバ−12のア−ム部は、図2、図4に示
すように操縦席14横のH型をした変速ガイド15のガ
イド溝15aに挿通されている。この操作レバ−12の
把手部分には速度増速用の押しボタン式変速スイッチ1
6と、減速用の変速スイッチ17が設けられ、例えば増
速用の変速スイッチ16を押すと、1速から4速側に順
次シフトアップされ、減速用の変速スイッチ17を押す
と、逆に4速から1速側にシフトダウンされ、このよう
に変速スイッチ16、17を適宜操作して主変速装置9
を1速から4速の範囲で変速操作する。
【0007】変速レバ−12は副変速装置10も切り替
え操作できるものであるが、この実施例では副変速装置
10を切り替える場合にはクラッチペダル7を踏み込ん
でメインクラッチ5を切ってから変速を行なうように構
成している。即ち、メインクラッチ5を切った後に、変
速レバ−12を変速ガイド溝15aに沿って前後あるい
は左右に動かせば、高速(L速)、低速(L速)、中速
(M速)、超低速(LL速)の4段の変速がなされるも
のである。なお、メインクラッチ5の代わりに前記前後
進切替装置11の油圧クラッチ13を切って変速を行な
わせるようにしても良い。そして、変速レバ−12の動
きは、油圧クラッチ13のクラッチを接続するタイミン
グ調整(昇圧制御)やモニタ−表示に利用されるため、
ミッションケ−ス8の横側部にその動きを感知する位置
検出センサ20,21が埋め込まれている。
え操作できるものであるが、この実施例では副変速装置
10を切り替える場合にはクラッチペダル7を踏み込ん
でメインクラッチ5を切ってから変速を行なうように構
成している。即ち、メインクラッチ5を切った後に、変
速レバ−12を変速ガイド溝15aに沿って前後あるい
は左右に動かせば、高速(L速)、低速(L速)、中速
(M速)、超低速(LL速)の4段の変速がなされるも
のである。なお、メインクラッチ5の代わりに前記前後
進切替装置11の油圧クラッチ13を切って変速を行な
わせるようにしても良い。そして、変速レバ−12の動
きは、油圧クラッチ13のクラッチを接続するタイミン
グ調整(昇圧制御)やモニタ−表示に利用されるため、
ミッションケ−ス8の横側部にその動きを感知する位置
検出センサ20,21が埋め込まれている。
【0008】図3はその詳細構造を示すものである。2
本のシフタ−ピン23,24がミッションケ−ス8内に
おいて前後方向に沿わせるようにして上下2段に軸支さ
れ、これらのシフタ−ピン23,24に副変速装置10
の変速ギヤの切替を行なうシフタ−25、26が夫々嵌
合装着されている。27,28はシフタ−ピン23,2
4と一体の突状部であり、これらの突状部27,28の
上面はU字状に切り欠かれて凹み27a,28aが形成
されており、変速レバ−12下端の球状部12aがこの
凹み27a,28aに択一的に入り込むように構成して
いる。そして、変速レバ−12の球状部12を凹み27
a(あるいは28a)に係合させて前後方向に動かせ
ば、副変速装置10のシフタ−25(あるいは26)が
前後方向に移動して変速がなされるようにしている。
本のシフタ−ピン23,24がミッションケ−ス8内に
おいて前後方向に沿わせるようにして上下2段に軸支さ
れ、これらのシフタ−ピン23,24に副変速装置10
の変速ギヤの切替を行なうシフタ−25、26が夫々嵌
合装着されている。27,28はシフタ−ピン23,2
4と一体の突状部であり、これらの突状部27,28の
上面はU字状に切り欠かれて凹み27a,28aが形成
されており、変速レバ−12下端の球状部12aがこの
凹み27a,28aに択一的に入り込むように構成して
いる。そして、変速レバ−12の球状部12を凹み27
a(あるいは28a)に係合させて前後方向に動かせ
ば、副変速装置10のシフタ−25(あるいは26)が
前後方向に移動して変速がなされるようにしている。
【0009】このとき、シフタ−25,26が前後方向
に移動すると、そのシフタ−25,26と一体のカム2
5a,26aがミッションケ−ス8の壁に埋め込まれた
位置検出センサ20,21のピン20a,21aを押し
込んで変速位置を検出するものである。具体的には、ピ
ン20a,21aの出入量で検出位置が定まるものであ
り、位置検出センサ20は、H速−中立(N)−L速の
各位置を検出し、位置検出センサ21はM速−中立
(N)−LL速の各位置を検出する。図4は変速操作部
を正面から見た要部の断面図である。
に移動すると、そのシフタ−25,26と一体のカム2
5a,26aがミッションケ−ス8の壁に埋め込まれた
位置検出センサ20,21のピン20a,21aを押し
込んで変速位置を検出するものである。具体的には、ピ
ン20a,21aの出入量で検出位置が定まるものであ
り、位置検出センサ20は、H速−中立(N)−L速の
各位置を検出し、位置検出センサ21はM速−中立
(N)−LL速の各位置を検出する。図4は変速操作部
を正面から見た要部の断面図である。
【0010】前記したように、この実施例では主変速操
作だけ、ノ−クラッチ操作で変速が行なわれるのであっ
て、変速レバ−12の変速スイッチ16、17を押して
主変速装置9が切り替え操作されるときには、まず、前
後進切替装置11の油圧式クラッチ13がOFF状態に
切り換えられ、ついで主変速装置9のシフタ−31,3
2を操作するアクチュエ−タとしてのピストンロッド3
3,34が油圧によって強制的に軸長手方向に移動さ
れ、シフタ−31,32が所定の変速位置に達したこと
が電気的に検出されると再び前後進切替装置11の油圧
クラッチ13が接続される。これらの切り替えは後述す
るコントロ−ラ35によって全て電気的に制御されるも
のである。
作だけ、ノ−クラッチ操作で変速が行なわれるのであっ
て、変速レバ−12の変速スイッチ16、17を押して
主変速装置9が切り替え操作されるときには、まず、前
後進切替装置11の油圧式クラッチ13がOFF状態に
切り換えられ、ついで主変速装置9のシフタ−31,3
2を操作するアクチュエ−タとしてのピストンロッド3
3,34が油圧によって強制的に軸長手方向に移動さ
れ、シフタ−31,32が所定の変速位置に達したこと
が電気的に検出されると再び前後進切替装置11の油圧
クラッチ13が接続される。これらの切り替えは後述す
るコントロ−ラ35によって全て電気的に制御されるも
のである。
【0011】図9はその制御系を構成するコントロ−ラ
35と各センサ、スイッチ類からなる入力手段と、ソレ
ノイド等の出力手段との関係を説明したブロック図であ
る。コントロ−ラ35には、主変速装置9のシフタ−3
1,32操作用の電磁弁18、19を切り替えるための
ソレノイド37、38、39、40と、前後進切替装置
11の油圧クラッチ13を切り替える電磁弁22のソレ
ノイド41、42と、前後進切替装置11を昇圧制御用
比例減圧弁45を制御する比例ソレノイド47が接続さ
れている。この比例ソレノイド47はパルスのデュ−テ
ィ比を変えて油圧クラッチ13を接続するタイミングを
制御するものである。具体的には、油圧クラッチ13を
接続する場合、図7に示すように接続初期の段階ではピ
ストンを目標位置まで素速く動かすために、短時間(イ
ニシャル時間として50〜100msec設定)だけ1
00%デュ−ティのパルス電流を流し、その後、一旦、
圧力を下げ、クラッチを滑らかに接続するために徐々に
パルスのデュ−ティ比を上げる構成としている。
35と各センサ、スイッチ類からなる入力手段と、ソレ
ノイド等の出力手段との関係を説明したブロック図であ
る。コントロ−ラ35には、主変速装置9のシフタ−3
1,32操作用の電磁弁18、19を切り替えるための
ソレノイド37、38、39、40と、前後進切替装置
11の油圧クラッチ13を切り替える電磁弁22のソレ
ノイド41、42と、前後進切替装置11を昇圧制御用
比例減圧弁45を制御する比例ソレノイド47が接続さ
れている。この比例ソレノイド47はパルスのデュ−テ
ィ比を変えて油圧クラッチ13を接続するタイミングを
制御するものである。具体的には、油圧クラッチ13を
接続する場合、図7に示すように接続初期の段階ではピ
ストンを目標位置まで素速く動かすために、短時間(イ
ニシャル時間として50〜100msec設定)だけ1
00%デュ−ティのパルス電流を流し、その後、一旦、
圧力を下げ、クラッチを滑らかに接続するために徐々に
パルスのデュ−ティ比を上げる構成としている。
【0012】図9において、符号48はモニタ−ラン
プ、49は主変速装置9を操作するシフタ−の位置を検
出する位置センサである。また、このコントロ−ラ35
には、エンジン4の回転数を検出する回転センサ52、
後輪3の回転数を検出する車輪回転センサ53、前後進
切替用レバ−30に設けたF−R切替スイッチ54、警
報器としてのブザ−55、各センサ類の動作状態を確認
する点検モ−ドに切り替えるときに押すチェックスイッ
チ56、電源を各部に供給するためのメインキ−スイッ
チ57等が接続されている。
プ、49は主変速装置9を操作するシフタ−の位置を検
出する位置センサである。また、このコントロ−ラ35
には、エンジン4の回転数を検出する回転センサ52、
後輪3の回転数を検出する車輪回転センサ53、前後進
切替用レバ−30に設けたF−R切替スイッチ54、警
報器としてのブザ−55、各センサ類の動作状態を確認
する点検モ−ドに切り替えるときに押すチェックスイッ
チ56、電源を各部に供給するためのメインキ−スイッ
チ57等が接続されている。
【0013】そして、コントロ−ラ35には、主変速装
置9の自動変速のためのプログラムと共に、キ−スイッ
チ57操作と連動して変速指令が出されるプログラムが
その記憶手段(図示省略)の中に書き込まれている。以
下、このプログラムについて説明する。図10に示すフ
ロ−チャ−トにおいて、まず、ステップS1で各センサ
やスイッチの状態が読み込まれ、キ−スイッチ57がO
Nされた直後であれば(ステップS2)、コントロ−ラ
35から主変速装置9の第1速用のソレノイド37に対
して励磁する指令が出され、第1速が選択される(ステ
ップS3)。このため、副変速装置10が何速に入って
いても主変速装置9は低速側に切り替えられているから
機体が高速で発進するようなことはない。
置9の自動変速のためのプログラムと共に、キ−スイッ
チ57操作と連動して変速指令が出されるプログラムが
その記憶手段(図示省略)の中に書き込まれている。以
下、このプログラムについて説明する。図10に示すフ
ロ−チャ−トにおいて、まず、ステップS1で各センサ
やスイッチの状態が読み込まれ、キ−スイッチ57がO
Nされた直後であれば(ステップS2)、コントロ−ラ
35から主変速装置9の第1速用のソレノイド37に対
して励磁する指令が出され、第1速が選択される(ステ
ップS3)。このため、副変速装置10が何速に入って
いても主変速装置9は低速側に切り替えられているから
機体が高速で発進するようなことはない。
【0014】その後、オペレ−タが主変速装置9を操作
する増速用のスイッチ16あるいは減速用のスイッチ1
7を操作すると、第1速から第4速の範囲内で主変速装
置9が切り替えられ、また、副変速装置10も変速レバ
−12をH型変速ガイド15のガイド溝15aに沿って
操作することによってH速からLL速の範囲で4段の変
速が行なえるようにしている。この主変速操作及び副変
速操作はステップS4の「シフト変更処理」のサブル−
チンで制御内容が規定されている。この制御以外に、副
変速装置10を操作したときに、主変速装置9も自動的
に切り替わるプログラムが設定されている。即ち、副変
速装置10を高速側から低速側に切り替えたときには、
主変速装置9はそれまで入っていた位置から直ちに第4
速に切り替わり、逆に副変速装置10を低速側から高速
側にシフトアップしたときには、主変速装置9は第1速
にシフトダウンされるように構成している。これらは図
8の変速段数表に従って制御されるものであって、変速
レバ−12を操作して副変速装置10を切り替えたとき
に車速が急に上がったり下がったりするのを防止するも
のである。
する増速用のスイッチ16あるいは減速用のスイッチ1
7を操作すると、第1速から第4速の範囲内で主変速装
置9が切り替えられ、また、副変速装置10も変速レバ
−12をH型変速ガイド15のガイド溝15aに沿って
操作することによってH速からLL速の範囲で4段の変
速が行なえるようにしている。この主変速操作及び副変
速操作はステップS4の「シフト変更処理」のサブル−
チンで制御内容が規定されている。この制御以外に、副
変速装置10を操作したときに、主変速装置9も自動的
に切り替わるプログラムが設定されている。即ち、副変
速装置10を高速側から低速側に切り替えたときには、
主変速装置9はそれまで入っていた位置から直ちに第4
速に切り替わり、逆に副変速装置10を低速側から高速
側にシフトアップしたときには、主変速装置9は第1速
にシフトダウンされるように構成している。これらは図
8の変速段数表に従って制御されるものであって、変速
レバ−12を操作して副変速装置10を切り替えたとき
に車速が急に上がったり下がったりするのを防止するも
のである。
【0015】なお、同フロ−チャ−トのステップS5で
示した「クラッチ昇圧処理」は、油圧クラッチ13のク
ラッチ圧を徐々に高めてクラッチを滑らかに且つ迅速に
接続する処理を行なうサブル−チンである。以上の実施
例から明らかなように、キ−スイッチ57をONにする
と、主変速装置9を直ちに第1速にする指令がコントロ
−ラ35から出されるので機体が高速で前進したり後進
したりする恐れがなくなり、この結果、安全な電子シフ
ト装置が得られたのである。なお、この実施例では、キ
−スイッチ57をONにしたときに主変速装置9を第1
速に切り替えるように構成したが、副変速装置10を低
速のLL速に切り替えるように構成しても良く、あるい
は主変速装置9、副変速装置10共に低速側に切り替え
るようにしても良い。
示した「クラッチ昇圧処理」は、油圧クラッチ13のク
ラッチ圧を徐々に高めてクラッチを滑らかに且つ迅速に
接続する処理を行なうサブル−チンである。以上の実施
例から明らかなように、キ−スイッチ57をONにする
と、主変速装置9を直ちに第1速にする指令がコントロ
−ラ35から出されるので機体が高速で前進したり後進
したりする恐れがなくなり、この結果、安全な電子シフ
ト装置が得られたのである。なお、この実施例では、キ
−スイッチ57をONにしたときに主変速装置9を第1
速に切り替えるように構成したが、副変速装置10を低
速のLL速に切り替えるように構成しても良く、あるい
は主変速装置9、副変速装置10共に低速側に切り替え
るようにしても良い。
【0016】また、この実施例では、主変速装置9と副
変速装置10とを単一の変速レバ−12で操作するよう
に構成したので、従来装置に比較して操作レバ−の本数
が少なくなり、部品点数が少なくなる分だけ廉価に構成
できる特徴がある。次に図11及び図12について説明
する。先の例はキ−スイッチ57をONにしたときに、
主変速装置9を直ちに第1速にしたものであるが、作業
を一時的に中断し、再び作業を行なうときには主変速装
置9が第1速ではなく元の変速位置にある方が能率的で
あることが多い。そこで、この改良装置は、エンジン4
が停止して長時間が経過したときには主変速装置9を第
1速に切り替え、一時的に中断した作業を再開するよう
なときには元の変速位置を維持させるように制御するよ
うにしたものである。図9のブロック図と構成が同じも
のは同一符号を付し、異なるものだけ新たに符号を付し
ている。
変速装置10とを単一の変速レバ−12で操作するよう
に構成したので、従来装置に比較して操作レバ−の本数
が少なくなり、部品点数が少なくなる分だけ廉価に構成
できる特徴がある。次に図11及び図12について説明
する。先の例はキ−スイッチ57をONにしたときに、
主変速装置9を直ちに第1速にしたものであるが、作業
を一時的に中断し、再び作業を行なうときには主変速装
置9が第1速ではなく元の変速位置にある方が能率的で
あることが多い。そこで、この改良装置は、エンジン4
が停止して長時間が経過したときには主変速装置9を第
1速に切り替え、一時的に中断した作業を再開するよう
なときには元の変速位置を維持させるように制御するよ
うにしたものである。図9のブロック図と構成が同じも
のは同一符号を付し、異なるものだけ新たに符号を付し
ている。
【0017】図11において符号61はスタ−タモ−
タ、62はスタ−タリレ−、63は発電器、64はバッ
テリ−である。図12において、まず、スイッチ類やセ
ンサの状態を読み込み(ステップ♯1)、オペレ−タが
トラクタ1のキ−スイッチ57をOFFにすると(ステ
ップ♯2)直ちにコントロ−ラ35内に組み込まれたタ
イマ−が作動し(ステップ♯3)、同時に現在の変速位
置を記憶する(ステップ♯4)。トラクタ1を倉庫等に
保管して十分な時間が経過していることが確認される
と、主変速装置9に対する出力指令を第1速とし、これ
を記憶手段に記憶させる(ステップ♯6)。
タ、62はスタ−タリレ−、63は発電器、64はバッ
テリ−である。図12において、まず、スイッチ類やセ
ンサの状態を読み込み(ステップ♯1)、オペレ−タが
トラクタ1のキ−スイッチ57をOFFにすると(ステ
ップ♯2)直ちにコントロ−ラ35内に組み込まれたタ
イマ−が作動し(ステップ♯3)、同時に現在の変速位
置を記憶する(ステップ♯4)。トラクタ1を倉庫等に
保管して十分な時間が経過していることが確認される
と、主変速装置9に対する出力指令を第1速とし、これ
を記憶手段に記憶させる(ステップ♯6)。
【0018】そして、このとき、エンジン4停止時に、
コントロ−ラ35から余分な出力指令が出されてバッテ
リ−64が放電しないように変速制御のための自動出力
をOFF状態とする(ステップ♯7)。一方、作業中に
停止したエンジン4を再び始動するときにはキ−スイッ
チ57をON操作する。この場合は、主変速装置9に対
する出力指令として第1速が記憶手段に書き込まれてい
ないので、エンジン4停止前の元の変速指令が有効と判
断され、そのオペレ−タが設定していた変速位置に制御
される(ステップ♯10、♯11、♯12)。
コントロ−ラ35から余分な出力指令が出されてバッテ
リ−64が放電しないように変速制御のための自動出力
をOFF状態とする(ステップ♯7)。一方、作業中に
停止したエンジン4を再び始動するときにはキ−スイッ
チ57をON操作する。この場合は、主変速装置9に対
する出力指令として第1速が記憶手段に書き込まれてい
ないので、エンジン4停止前の元の変速指令が有効と判
断され、そのオペレ−タが設定していた変速位置に制御
される(ステップ♯10、♯11、♯12)。
【0019】図13乃至図16は油圧クラッチ13の圧
力を昇圧制御する比例減圧弁45にについて説明したも
のである。比例ソレノイド47をデュ−ティ制御で駆動
電流を変化させて圧力制御する場合、通常100Hz程
度の駆動周波数を用いている。このとき、圧力も100
Hzの周期で微小に変動しており、変動分(2〜3kg
f/cm2)を均すために平均化処理を施し、その平均
した圧力が設定圧力になるように制御している。この場
合、油圧クラッチ13内の圧力は油圧回路に接続された
圧力センサ70で検出されるが、圧力変動の周期と検出
の周期が同一であると、いつも同じポイント(例えば図
14のP点)の圧力を検出することになって正確な圧力
検出ができないという問題点がある。
力を昇圧制御する比例減圧弁45にについて説明したも
のである。比例ソレノイド47をデュ−ティ制御で駆動
電流を変化させて圧力制御する場合、通常100Hz程
度の駆動周波数を用いている。このとき、圧力も100
Hzの周期で微小に変動しており、変動分(2〜3kg
f/cm2)を均すために平均化処理を施し、その平均
した圧力が設定圧力になるように制御している。この場
合、油圧クラッチ13内の圧力は油圧回路に接続された
圧力センサ70で検出されるが、圧力変動の周期と検出
の周期が同一であると、いつも同じポイント(例えば図
14のP点)の圧力を検出することになって正確な圧力
検出ができないという問題点がある。
【0020】そこで、この改良例では、これまでの10
msec間隔で検出していたものをその半分の5mse
c間隔としたものである。平均圧力を正確にするために
は検出周期を更に短く平均個数を多くすると良い。
msec間隔で検出していたものをその半分の5mse
c間隔としたものである。平均圧力を正確にするために
は検出周期を更に短く平均個数を多くすると良い。
【0021】
【発明の効果】この発明は前記の如く、シンクロメッシ
ュ式の変速装置と油圧式クラッチ装置とを備え、変速時
に油圧式クラッチ装置を遮断して電気的に作動するアク
チュエ−タによって前記変速装置の変速がなされるよう
に構成した電子シフト装置において、キ−スイッチをO
Nにすると、前記変速装置に対する変速指令が低速側と
される制御手段が設けられているものであるから、長期
間停止させていた機体のエンジンを掛けたとき、変速装
置は必ず低速状態に維持されることになり、機体が高速
で発進するといった不具合がなく、不慣れな者でも安全
に操作できるものである。
ュ式の変速装置と油圧式クラッチ装置とを備え、変速時
に油圧式クラッチ装置を遮断して電気的に作動するアク
チュエ−タによって前記変速装置の変速がなされるよう
に構成した電子シフト装置において、キ−スイッチをO
Nにすると、前記変速装置に対する変速指令が低速側と
される制御手段が設けられているものであるから、長期
間停止させていた機体のエンジンを掛けたとき、変速装
置は必ず低速状態に維持されることになり、機体が高速
で発進するといった不具合がなく、不慣れな者でも安全
に操作できるものである。
【図1】トラクタの全体側面図である。
【図2】トラクタの平面図である。
【図3】副変速装置の位置検出センサとシフタ−との関
係を説明した図である。
係を説明した図である。
【図4】副変速装置のシフタ−と変速レバ−との関係を
説明した図である。
説明した図である。
【図5】動力伝達線図である。
【図6】前後進切替装置及び主変速装置の油圧回路図で
ある。
ある。
【図7】昇圧制御のパタ−ンを説明した図である。
【図8】変速段数を説明した表である。
【図9】制御ブロック図である。
【図10】制御フロ−チャ−トである。
【図11】改良装置のブロック図である。
【図12】改良装置の制御フロ−チャ−トである。
【図13】改良装置の油圧回路図である。
【図14】油圧クラッチの作動圧力の変動の様子を説明
したグラフである。
したグラフである。
【図15】制御フロ−チャ−トである。
1 トラクタ− 2 前輪 3 後輪 4 エンジン 9 主変速装置 10 副変速装置 11 前後進切替装置 12 変速レバ− 20 副変速位置検出センサ 21 副変速位置検出センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池川 寛 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 小野 弘喜 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内
Claims (1)
- 【請求項1】シンクロメッシュ式の変速装置と油圧式ク
ラッチ装置とを備え、変速時に油圧式クラッチ装置を遮
断して電気的に作動するアクチュエ−タによって前記変
速装置の変速がなされるように構成した電子シフト装置
において、キ−スイッチをONにすると、前記変速装置
に対する変速指令が低速側とされる制御手段が設けられ
ていることを特徴とする電子シフト装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP924894A JP3031810B2 (ja) | 1994-01-31 | 1994-01-31 | 電子シフト装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP924894A JP3031810B2 (ja) | 1994-01-31 | 1994-01-31 | 電子シフト装置 |
Related Child Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21914298A Division JP3159181B2 (ja) | 1994-01-31 | 1998-08-03 | 電子シフト装置 |
JP11134382A Division JP3097693B2 (ja) | 1999-05-14 | 1999-05-14 | 電子シフト装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07217729A true JPH07217729A (ja) | 1995-08-15 |
JP3031810B2 JP3031810B2 (ja) | 2000-04-10 |
Family
ID=11715114
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP924894A Expired - Lifetime JP3031810B2 (ja) | 1994-01-31 | 1994-01-31 | 電子シフト装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3031810B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002168342A (ja) * | 2000-12-01 | 2002-06-14 | Yanmar Agricult Equip Co Ltd | 作業車両の前後進切換装置 |
JP2009209947A (ja) * | 2008-02-29 | 2009-09-17 | Iseki & Co Ltd | 作業車両の走行変速装置 |
-
1994
- 1994-01-31 JP JP924894A patent/JP3031810B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002168342A (ja) * | 2000-12-01 | 2002-06-14 | Yanmar Agricult Equip Co Ltd | 作業車両の前後進切換装置 |
JP2009209947A (ja) * | 2008-02-29 | 2009-09-17 | Iseki & Co Ltd | 作業車両の走行変速装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3031810B2 (ja) | 2000-04-10 |
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