JPH07217709A - 変速装置 - Google Patents

変速装置

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JPH07217709A
JPH07217709A JP6011096A JP1109694A JPH07217709A JP H07217709 A JPH07217709 A JP H07217709A JP 6011096 A JP6011096 A JP 6011096A JP 1109694 A JP1109694 A JP 1109694A JP H07217709 A JPH07217709 A JP H07217709A
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JP
Japan
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gear
shaft
state
output shaft
transmitted
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JP6011096A
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English (en)
Inventor
Kazunari Imazato
和成 今里
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Sanwa Seiki Ltd
Original Assignee
Sanwa Seiki Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単で安価に製作でき、しかも変速時に動力
の伝達が切れない構造を得る。 【構成】 制御クラッチ13の接続が断たれた状態で、
入力軸1の回転は、第一駆動歯車3、第一従動歯車4を
介して出力軸2に伝わる。この状態で出力軸2は、低速
回転する。制御クラッチ13を繋ぐと入力軸1の回転
は、第二駆動歯車5、第二従動歯車6を介して出力軸2
に伝わる。この状態で出力軸2は、高速回転する。出力
軸2が高速回転する際には、一方向クラッチ11は、出
力軸2から第一従動歯車4への動力伝達は行なわない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係る変速装置は、自動
車の走行用、或は補機用の変速機として、或は各種産業
機械用の変速機として、それぞれ利用可能である。
【0002】
【従来の技術】自動車の走行用変速機として従来から、
常時噛合式シンクロ機構付変速機が広く知られている。
この変速機は、互いに同心若しくは平行に配設された複
数本の回転軸(メインシャフト、カウンターシャフト、
リバースシャフト)の周囲にそれぞれ1個乃至は複数個
の歯車を、歯車と軸とを同期して結合させる、所謂シン
クロ機構を介して支持している。各歯車は、シンクロ機
構の作動時に当該回転軸に結合され、この回転軸と共に
回転する。シンクロ機構の非作動時に上記各歯車は、当
該回転軸との結合を解かれ、この回転軸に対して相対回
転する。
【0003】この様な変速機の入力側回転軸はエンジン
の出力軸(クランク軸)により、断接クラッチを介して
回転駆動される。この入力側回転軸の回転は、シンクロ
機構により各回転軸に結合された一部の歯車を介して出
力側回転軸にまで伝達される。入力軸と出力軸との間で
変速比を変える場合には、上記断接クラッチの接続を断
った状態で上記シンクロ機構の作動、非作動状態を切り
換える。この切り換えに基づいて、それまでとは異なる
歯車を介して回転力の伝達が行なわれる様になり、入力
側回転軸と出力側回転軸との間の変速比が変わる。
【0004】自動車の走行用、補機用、或は各種産業機
械用の変速機としてはこの他にも、次の〜の様なも
のが知られている。 トルクコンバータと1個乃至は複数個の遊星歯車減
速機構とを組み合わせた自動変速機。 無端ベルトを掛け渡したプーリの径を無段階に変え
る事により変速比を変化させる、ベルト式無段変速機。 それぞれの内側面を断面円弧状に形成した入力側、
出力側、両ディスクの間に、外周面を球状凸面としたパ
ワーローラを挟持し、このパワーローラの傾斜角度を変
化させる事により上記両ディスクの間の変速比を変化さ
せる、トロイダル型無段変速機。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の様な
従来から知られた変速機の場合、次に述べる様な解決す
べき点がある。
【0006】先ず、自動車用手動変速機として一般的に
利用されている、常時噛合式シンクロ機構付変速機の場
合には、変速の際に出力側回転軸に駆動トルクが伝達さ
れない状態となり、この変速機を組み込んだ自動車或は
機械装置の運転が不安定になる場合が考えられる。即
ち、この変速機により変速比を変える場合は、断接クラ
ッチの接続を断った状態でシンクロ機構の作動状態を切
り換える必要がある。この切り換えの際には、それまで
作動状態(歯車と回転軸とを結合している状態)であっ
たシンクロ機構を非作動状態(歯車と回転軸との相対回
転を許容する状態)とした後、それまで非作動状態であ
ったシンクロ機構を作動状態とする必要がある。これ
は、1本の回転軸に対し同時に異なる回転速度のトルク
が加わる事で、構成各部が破損する事を防止する為であ
る。
【0007】この様に、変速の際に出力側回転軸に駆動
トルクが伝達されない瞬間が存在する為、慣性負荷に対
して抵抗負荷が大きい様な場合には、変速操作に伴って
出力側回転軸の速度が急激に低下し、変速操作の完了後
に急激に回転速度が増加する可能性が生じる。例えば、
自動車の走行用変速機の場合を考えると、自動車が平坦
路を高速走行している状態で変速操作を行っても、変速
に伴って走行状態が不安定になる恐れは殆どない。これ
に対して、急な登坂路を低速走行している状態で変速操
作を行うと、車速が急激に低下したり、更に著しい場合
には自動車が停止して、安定した走行を行なえなくなる
可能性がある。この様な状態は、オフロードでの走行時
に問題となり易い。又、一般産業機械用の変速機として
考えた場合でも、大きな抵抗負荷を有する装置を低速で
運転する様な場合に、類似した問題を生じる。
【0008】これに対して、前記〜に示した様な変
速機の場合には、上述の様な問題がない代わりに、次の
様な問題を有する。 トルクコンバータと1個乃至は複数個の遊星歯車減
速機構とを組み合わせた自動変速機にあっては、構造が
複雑で高価なだけでなく、動力の伝達ロスが無視でき
ず、エネルギ消費が嵩む。 ベルト式無段変速機にあっては、やはり構造が複雑
で高価なだけでなく、大きな動力を伝達するには不向き
であり、しかも運転時の騒音が大きい。 トロイダル型無段変速機にあっては、現在研究中で
未だ実用化されておらず、実用化された場合でも構造が
複雑で高価になるものと考えられる。本発明の変速装置
は、上述の様な事情に鑑みて発明したものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の変速装置のう
ち、請求項1に記載した変速装置は、第一回転軸と、こ
の第一回転軸と平行に配設された第二回転軸と、上記第
一回転軸の周囲に支持された第一歯車と、この第一歯車
と噛合した状態で上記第二回転軸の周囲に支持された第
二歯車と、上記第一歯車に対し軸方向にずれた位置で上
記第一回転軸の周囲に支持された第三歯車と、この第三
歯車と噛合した状態で上記第二回転軸の周囲に支持され
た第四歯車と、少なくとも上記第二回転軸と第二歯車と
の間に設けられた一方向クラッチと、少なくとも上記第
一回転軸と第三歯車との間に設けられた制御クラッチと
を備えている。
【0010】そして、上記第一歯車の歯数と上記第二歯
車の歯数との比である第一変速比と、上記第三歯車の歯
数と上記第四歯車の歯数との比である第二変速比とは互
いに異なっている。又、上記一方向クラッチは、上記第
二歯車の回転を上記第二回転軸に伝達するが、この第二
回転軸の回転を上記第二歯車に伝達しないものである。
又、上記制御クラッチは、第一回転軸と第三歯車との間
で伝達される回転駆動力を連続的に調節自在である。更
に、上記制御クラッチが完全に接続された状態で上記第
二回転軸を、上記第二歯車よりも高速で回転させるべ
く、上記第一、第二変速比が規制されている。
【0011】一方、請求項2に記載した変速装置は、第
一回転軸と、この第一回転軸と平行に配設された第二回
転軸と、上記第一回転軸の周囲に支持された第一歯車
と、この第一歯車と噛合した状態で上記第二回転軸の周
囲に支持された第二歯車と、上記第一歯車に対し軸方向
にずれた位置で上記第一回転軸の周囲に支持された第三
歯車と、この第三歯車と噛合した状態で上記第二回転軸
の周囲に支持された第四歯車と、少なくとも上記第一回
転軸と第一歯車との間に設けられた一方向クラッチと、
少なくとも上記第二回転軸と第四歯車との間に設けられ
た制御クラッチとを備えている。
【0012】そして、上記第一歯車の歯数と上記第二歯
車の歯数との比である第一変速比と、上記第三歯車の歯
数と上記第四歯車の歯数との比である第二変速比とは互
いに異なっている。又、上記一方向クラッチは、上記第
一回転軸の回転を上記第一歯車に伝達するが、この第一
歯車の回転を上記第一回転軸に伝達しないものである。
又、上記制御クラッチは、第四歯車と第二回転軸との間
で伝達される回転駆動力を連続的に調節自在である。更
に、上記制御クラッチが完全に接続された状態で上記第
一歯車を、上記第一回転軸よりも高速で回転させるべ
く、上記第一、第二変速比が規制されている。
【0013】
【作用】上述の様に構成される本発明の変速装置によれ
ば、駆動力の伝達を途切れさせる事なく、変速作業の際
に第一回転軸と第二回転軸との間の変速比を切り換える
事ができる。
【0014】先ず、第一、第二回転軸同士の間で第一変
速状態を実現する場合には、制御クラッチの接続状態を
完全に断ち、上記回転軸のうちで駆動軸となる側の回転
軸を回転させる。この結果、上記回転軸の内で従動側と
なる側の回転軸が、第一変速比で回転駆動される。
【0015】次に、変速比を第一変速比から第二変速比
に切り換える場合には、上記制御クラッチを、接続が完
全に断たれた状態から完全に繋がれた状態にまで、連続
的に切り換える。この切り換えに伴って、この制御クラ
ッチを介して駆動側となる回転軸から従動側となる回転
軸に伝達する回転駆動力が連続的に増加する。
【0016】制御クラッチの接続状態が中間状態、即ち
この制御クラッチが滑りながら回転駆動力の一部を伝達
する状態では、一部の回転駆動力が第一、第二歯車を介
して、残りの回転駆動力がこれら第一、第二歯車に対し
て並列に配置された第三、第四歯車を介して、それぞれ
伝達される。この結果、第一、第二回転軸同士の間の変
速状態が、第一変速比による第一変速状態から第二変速
比による第二変速状態に、連続的に切り換わる。
【0017】この切り換わりの際、上記制御クラッチの
接続状態が弱く(この制御クラッチの滑り量が多く)、
この制御クラッチを介して伝達される回転駆動力の割合
が少ない間は、上記第一、第二回転軸同士の変速状態が
第一変速状態のままである。そしてこの間は、一方向ク
ラッチが接続されたままとなり、第一、第二歯車及び第
三、第四歯車を介して(互いに並列な2系統で)回転駆
動力が伝達される。
【0018】上記制御クラッチの接続状態が強くなり
(この制御クラッチの滑り量が少なくなり)、この制御
クラッチを介して伝達される回転駆動力の割合が多くな
って、上記第一、第二回転軸同士の変速状態が第二変速
状態に近づくと、上記一方向クラッチによる回転駆動力
の伝達が行なわれなくなる。従って、互いに異なる変速
比を持った、第一、第二歯車同士、並びに第三、第四歯
車同士を噛合させたままでも、構成各部に無理な力が加
わる事がなくなる。
【0019】この様に、一方向クラッチによる回転駆動
力の伝達が行なわれなくなった後は、上記制御クラッチ
の接続状態をより強くする事で、第一、第二回転軸同士
の変速状態を第二変速状態にできる。第二変速状態から
第一変速状態に戻す場合には、上述の場合とは逆に、上
記制御クラッチの接続状態を徐々に解除する(制御クラ
ッチの滑り量を徐々に多くする)。
【0020】変速比を何れの方向に切り換える場合に
も、切り換えの途中で回転駆動力が伝達されなくなる事
がない。従って、慣性負荷に対して抵抗負荷が大きい場
合でも、自動車や機械装置の運転が不安定にならない。
【0021】
【実施例】図1〜5は、請求項1に対応する、本発明の
第一実施例を示している。尚、図1は第一実施例を最も
簡略化した状態で示す略断面図、図2は少し具体化した
状態で示す略断面図、図3はより具体化した状態で示す
断面図、図4は図3の右部拡大図、図5は同左部拡大図
である。以下の説明に於いては、図1を中心に説明しつ
つ、必要に応じて細部を図2〜5により説明する。
【0022】第一回転軸である入力軸1は、エンジンの
クランクシャフトにより、直接、又は歯車或はチェン、
更には必要に応じてトルクコンバータ等の、適宜の動力
伝達機構を介して、回転駆動される。又、必要に応じて
入力軸1とクランクシャフトとの間に断接クラッチを設
ける。この断接クラッチは、例えばエンジンを動かした
まま自動車を停止させる為等に必要となる。第二回転軸
である出力軸2が、上記入力軸1と平行に配設されてい
る。上記入力軸1の中間部には、第一歯車である第一駆
動歯車3を支持している。この第一駆動歯車3の中心部
は上記入力軸1に固定している。従ってこの第一駆動歯
車3は、入力軸1と共に回転する。又、上記出力軸2の
基端部(図1〜4の右端部)の周囲には、第二歯車であ
る、第一従動歯車4を支持している。円環状に形成され
たこの第一従動歯車4は、上記第一駆動歯車3と噛合し
ている。
【0023】一方、上記入力軸1の先端部(図1〜3、
5の左端部)には、第三歯車である第二駆動歯車5を支
持している。この第二駆動歯車5は、円環状に形成され
ている。又、上記出力軸2の中間部には、第四歯車であ
る第二従動歯車6を支持している。そして、この第二従
動歯車6と上記第二駆動歯車5とを、互いに噛合させて
いる。上記第二従動歯車6の中心部は上記出力軸2に固
定している。従ってこの第二従動歯車6は、出力軸2と
共に回転する。
【0024】そして、上記第一駆動歯車3の歯数m3
上記第一従動歯車4の歯数m4 との比m3 /m4 である
第一変速比k1 と、上記第二駆動歯車5の歯数m5 と上
記第二従動歯車6の歯数m6 との比m5 /m6 である第
二変速比k2 とは互いに異ならせている。図示の実施例
の場合には、上記第一変速比k1 を1よりも小さくし、
反対に第二変速比k2 を1よりも大きくしている(k1
<1<k2 )。従って、第一駆動歯車3並びに第一従動
歯車4を通じて回転駆動力の伝達が行なわれる場合に
は、上記入力軸1と出力軸2との間で減速が行なわれ
る。又、第二駆動歯車5並びに第二従動歯車6を通じて
回転駆動力の伝達が行なわれる場合には、上記入力軸1
と出力軸2との間で増速が行なわれる。
【0025】尚、実際の変速機を構成する場合に、上記
入力軸1及び出力軸2は、図3〜5に示す様に、ケーシ
ング7に回転自在に支持する。このケーシング7は、本
体8と蓋体9とから成る。上記両軸1、2はそれぞれ、
これら本体8及び蓋体9に、例えば深溝型玉軸受、或は
アンギュラ型玉軸受等の軸受10、10により、回転の
み自在に支持されている。そして、入力軸1の基端部
(図1〜4の右端部)を蓋体9の外面から、出力軸2の
先端部(図1〜3、5の左端部)を本体8の外面から、
それぞれ突出させている。例えばエンジンから車輪に伝
達すべき回転動力は、上記入力軸1の基端部から変速機
に取り込まれ、上記出力軸9の先端部から取り出され
る。
【0026】又、上記出力軸2の基端部外周面と、上記
第一従動歯車4との間には、一方向クラッチ11と、深
溝型玉軸受等の軸受12とを、互いに並列に設けてい
る。このうちの一方向クラッチ11は、上記第一従動歯
車4の回転を上記出力軸2に伝達するが、この出力軸2
の回転を上記第一従動歯車4に伝達しない機能を有す
る。尚、図面に於いて、一方向クラッチに付された矢印
は、回転駆動力の伝達方向を示す。回転駆動力は矢印方
向のみ伝達し、矢印と反対方向の回転力は、一方向クラ
ッチが滑る事で回転力の伝達を行なわない。
【0027】この様な一方向クラッチ11としては、従
来から知られた各種構造のものを使用できる。尚、本明
細書で言う一方向クラッチには、一般に一方向クラッチ
と呼ばれるものに限らず、ラチェット機構も含まれる。
更に、伝達すべき動力が小さい場合には、ローラクラッ
チと呼ばれる一方向クラッチも使用可能である。何れに
しても上記一方向クラッチ11は、上記第一従動歯車4
の回転角速度が上記出力軸2の回転角速度よりも速くな
る傾向の場合には、この第一従動歯車4の回転駆動力を
出力軸2に伝達し、この出力軸2を第一従動歯車4と同
一角速度で回転させる。これに対して、出力軸2の回転
角速度が第一従動歯車4の回転角速度よりも早くなった
場合には、この出力軸2の回転が第一従動歯車4に伝達
されるのを防止する。この状態で上記出力軸2と第一従
動歯車4との相対回転は、前記軸受12により吸収され
る。
【0028】更に、上記入力軸1と第二駆動歯車5との
間には、制御クラッチ13と、深溝型玉軸受等の軸受1
4とを、互いに並列に設けている。このうちの制御クラ
ッチ13は、上記入力軸1と第二駆動歯車5との間で伝
達される回転駆動力を連続的に調節する機能を有する。
この様な制御クラッチ13としては、例えば図3、5に
示す様な湿式多板クラッチが使用可能である。
【0029】この様な、制御クラッチ13として使用す
る湿式多板クラッチの構造及び作用は、従来から広く知
られたものであり、伝達すべき回転駆動力を連続的に変
化させる事も従来から一般的に行なわれている為、簡単
に説明する。
【0030】入力軸1の中間部にはスプラインスリーブ
15を外嵌し、キー16により入力軸1に対する回転を
阻止している。このスプラインスリーブ15の外周面に
は複数枚の駆動側ディスク17、17の内周縁部を、上
記スプラインスリーブ15に対する軸方向の変位のみ自
在に支持している。一方、上記第二駆動歯車5に形成し
た円筒部18の内周面には、やはりスプライン溝を形成
しており、このスプライン溝によって複数枚の従動側デ
ィスク19、19の外周縁部を、上記第二駆動歯車5の
軸方向に亙る変位のみ自在に支持している。これら駆動
側ディスク17、17と従動側ディスク19、19と
は、軸方向に亙って交互に配置している。
【0031】又、上記入力軸1の中間部で上記駆動側、
従動側両ディスク17、19から軸方向(図1〜3の右
方向)にずれた部分には、油圧ピストン20を設けてい
る。円筒状に形成されたこの油圧ピストン20は、上記
両ディスク17、19側端部内周面に内向フランジ状の
鍔部21を形成し、中間部内周面に円輪状の隔壁22を
固定している。
【0032】一方、上記入力軸1の中間部で上記油圧ピ
ストン20の内周面と対向する部分には、シリンダスリ
ーブ23と端板24とを、上記スプラインスリーブ15
の側から順に設けている。これらシリンダスリーブ23
と端板24とは、上記スプラインスリーブ15と前記第
一駆動歯車3との間で挟持されている。又、上記隔壁2
2の内周縁は、上記シリンダスリーブ23の外周面に油
密に摺接しており、上記端板24の外周縁は、上記ピス
トン20の端部内周面に嵌合したスリーブ25の内周面
に油密に摺接している。更に、シリンダスリーブ23の
外周面に形成された外向フランジ状の鍔部26の外周縁
は、上記油圧ピストン20の内周面に油密に摺接させて
いる。
【0033】上記油圧ピストン20の内周面と上記シリ
ンダスリーブ23の外周面との間には、上記隔壁22に
より互いに仕切られた、第一油圧室27と第二油圧室2
8とを設けている。一方、前記入力軸1の先端部(図
3、5の左端部)にはオイルポンプ29を設け、入力軸
1の回転に伴って圧油を供給自在としている。制御クラ
ッチ13を繋ぐ場合には、このオイルポンプ29から吐
出された圧油を、第一ポート30を通じて第一油圧室2
7に圧油を送り込むと共に、第二ポート31を通じて第
二油圧室28内の油を排出する。
【0034】この結果、上記隔壁22及び油圧ピストン
20が、図3で左方向に移動し、前記駆動側ディスク1
7、17と従動側ディスク19、19とを、前記鍔部2
1と、前記スプラインスリーブ15の端部外周面に支持
した受板32との間で挟持する。従って、駆動側、従動
側両ディスク17、19の側面同士の間に作用する摩擦
力によって、これら両ディスク17、19間での回転動
力の伝達が可能となる。駆動側ディスク17、17から
従動側ディスク19、19に伝達する回転動力の割合
は、上記第一油圧室27に送り込む油圧を変える事で調
整自在である。
【0035】尚、図示の実施例では、上記鍔部21と隔
壁22との間に伝達チューブ33を設けている。この伝
達チューブ33は円周方向複数個所に、互いに等間隔に
設けており、前記鍔部26を軸方向に亙る変位自在に貫
通している。この伝達チューブ33は、上記鍔部21に
より上記両ディスク17、19を押圧する力の均一化を
図る為のものであるが、省略しても良い。
【0036】反対に、制御クラッチ13の接続を断つ場
合には、上記第一油圧室27の油圧を第二油圧室28の
油圧と同じかこれよりも低くして、上記両ディスク1
7、19を押圧する力を解除すれば、これら両ディスク
17、19の側面同士に作用する摩擦力は、無視できる
程度に小さくなり、実際上、上記制御クラッチ13の接
続が断たれた状態となる。又、上記入力軸1の回転時に
は、上記第一、第二両油圧室27、28の外周寄り部分
の油圧が、遠心力によって上昇する傾向となるが、この
油圧上昇は上記隔壁22の両側で同じ様に起きる。従っ
て、遠心力に基づく油圧上昇が上記油圧ピストン20の
変位に影響を及ぼす事はない。
【0037】尚、上記オイルポンプ29の吐出口と上記
第一ポート30との間には、図示しない圧力調整弁を設
ける。この圧力調整弁は、やはり図示しない制御器によ
り制御されて、上記第一油圧室27に導入する油圧を調
整する。
【0038】上述の様に構成される本発明の変速装置に
よれば、駆動力の伝達を途切れさせる事なく、変速操作
に伴って入力軸1と出力軸2との間の変速比を切り換え
る事ができる。先ず、入力軸1と出力軸2同士の間で第
一変速状態、即ち減速状態を実現する場合には、制御ク
ラッチ13の接続状態を完全に断つ。即ち、図示の実施
例の場合には、第一油圧室27に油圧を導入せず、上記
制御クラッチ13の接続が断たれた状態とする。この作
業は、別途設けたシフトレバー、或は制御パネルのスイ
ッチ等の操作により行なう。
【0039】この状態で前記第二駆動歯車5は入力軸1
の周囲に、軸受14により回転自在に支持されただけの
状態となる。従って、この第二駆動歯車5と第二従動歯
車6とは、上記入力軸1と出力軸2との間での動力伝達
には寄与しなくなる。この結果、この入力軸1から出力
軸2には、第一駆動歯車3と第二従動歯車4とを介して
動力伝達が行なわれ、上記減速状態が実現される。
【0040】次に、上記入力軸1と出力軸2との変速状
態を、減速状態から第二変速状態である増速状態に切り
換える場合には、上記制御クラッチ13を、接続が完全
に断たれた状態から完全に繋がれた状態にまで、連続的
に切り換える。即ち、前記第一油圧室27に圧油を送り
込み、前記駆動側、従動側両ディスク17、19を両側
から強く抑え付け、これら両ディスク17、19の側面
同士の間に摩擦力が作用する状態とする。
【0041】制御クラッチ13の接続状態が中間状態、
即ち、上記第一油圧室27に導入された油圧が比較的低
く、この制御クラッチ13を構成する上記両ディスク1
7、19の側面同士が滑りながら回転駆動力の一部を伝
達する状態では、一部の回転駆動力が第一駆動歯車3及
び第一従動歯車4を介して伝達され、残りの回転駆動力
が、これら第一駆動歯車3及び第一従動歯車4に対して
並列に配置された第二駆動歯車5及び第二従動歯車6を
介して伝達される。
【0042】上記第一油圧室27に導入される油圧が高
くなり、制御クラッチ13の接続状態が強くなると、こ
の制御クラッチ13を介して伝達される回転駆動力の割
合が多くなる。そして、上記出力軸2の回転速度が、前
記第一変速比k1 により規定される回転速度を越える
と、前記一方向クラッチ11による回転駆動力の伝達が
行なわれなくなる。即ち、この状態では出力軸2の回転
角速度が第一従動歯車4の回転角速度よりも大きくな
り、上記一方向クラッチ11が空回りする。この状態で
上記第一従動歯車4と出力軸2との回転速度差は、軸受
12により吸収する。従って、互いに異なる変速比を持
った、第一駆動歯車3と第一従動歯車4とを噛合させた
まま、第二駆動歯車5と第二従動歯車6とを噛合させて
も、構成各部に無理な力が加わる事がなくなる。
【0043】この様に、上記出力軸2の回転速度が、前
記第一変速比k1 により規制される回転速度を越え、上
記一方向クラッチ11による回転駆動力の伝達が行なわ
れなくなった後は、前記制御クラッチ13を構成する第
一油圧室27に導入する油圧を更に高くし、この制御ク
ラッチ13の接続状態をより強くする。そして、上記油
圧を十分に高くし、前記両ディスク17、19の側面同
士の滑りをなくせば、入力軸1と出力軸2との間の変速
状態を、第二変速状態である、変速比がk2 である増速
状態にできる。
【0044】増速状態から減速状態に戻すには、上述の
場合とは逆に、上記第一油圧室27に導入した油圧を徐
々に低下させる。この結果、上記両ディスク17、19
の側面同士の滑りが徐々に多くなり、上記制御クラッチ
13の接続状態が徐々に解除される。制御クラッチ13
の接続状態が解除されるのに伴って上記出力軸2の回転
速度が低下する。そして、ある程度低下した時点で上記
一方向クラッチ11が繋がり、上記第一駆動歯車3と第
一従動歯車4による動力伝達が行なわれる様になって、
上記減速状態を実現できる。
【0045】変速比を何れの方向に切り換える場合に
も、切り換えの途中で回転駆動力が伝達されなくなる事
がない。従って、慣性負荷に対して抵抗負荷が大きい場
合でも、自動車や機械装置の運転が不安定にならない。
又、変速が完了した状態では各部に滑りが生じない為、
変速機部分での動力損失が小さくて済む。
【0046】次に、図6〜10は、請求項2に対応す
る、本発明の第二実施例を示している。尚、本実施例
は、一方向クラッチ11aの設置位置と動力の伝達方
向、並びに制御クラッチ13の設置位置が、上述した第
一実施例と異なる。その他の部分の構成及び作用は第一
実施例とほぼ同様である為、同等部分には同一符号を付
して重複する説明を省略する。
【0047】第一回転軸である入力軸1と第一歯車であ
る第一駆動歯車3との間には一方向クラッチ11aを設
けている。この一方向クラッチ11aは、上記入力軸1
の回転を上記第一駆動歯車3に伝達するが、この第一駆
動歯車3の回転を上記入力軸1に伝達しないものであ
る。又、第二回転軸である出力軸2と第四歯車である第
二従動歯車6との間に、制御クラッチ13を設けてい
る。
【0048】本実施例の場合も、制御クラッチ13の接
続を断った状態では、上記入力軸1と出力軸2との間
で、第一駆動歯車3と第一従動歯車4との噛合に基づく
減速が行なわれる。又、上記制御クラッチ13を接続し
た状態では、第二駆動歯車5と第二従動歯車6との噛合
に基づく増速が行なわれる。
【0049】次に、図11〜20は、請求項1に対応す
る、本発明の第三実施例を示している。前述した第一実
施例並びに上述した第二実施例が何れも、入力軸1と出
力軸2との間で2段階の変速状態を実現する、所謂2段
変速機であった。これに対し本実施例の場合には、これ
ら両軸1、2の間で3段階の変速状態を実現する3段変
速機に本発明を適用している。
【0050】本実施例の場合には、第一回転軸である入
力軸1に、第一、第三歯車である第一、第二駆動歯車
3、5に加えて、第三駆動歯車34を支持している。
又、第二回転軸である出力軸2に、第二、第四歯車であ
る第一、第二従動歯車4、6に加えて、第三従動歯車3
5を支持している。
【0051】このうち、第一駆動歯車3と第一従動歯車
4との歯数の関係は、上記入力軸1と出力軸2との間で
減速が行なわれる様に、第一従動歯車4の歯数を第一駆
動歯車3の歯数よりも多くしている。又、第二駆動歯車
5と第二従動歯車6との歯数は、上記両軸1、2を同速
で回転させるべく、互いに等しくしている。更に、第三
駆動歯車34と第三従動歯車35との歯数の関係は、上
記入力軸1と出力軸2との間で増速が行なわれる様に、
第三従動歯車35の歯数を第三駆動歯車34の歯数より
も少なくしている。
【0052】上記各歯車3〜6、34、35のうち、第
一駆動歯車3は入力軸1に、第三従動歯車35は出力軸
2に、それぞれ固定して、各歯車3、35と各軸1、2
とが同期して回転する様にしている。
【0053】又、入力軸1と第二駆動歯車5との間に
は、一方向クラッチ11と制御クラッチ13aとを、互
いに並列に設けている。このうちの一方向クラッチ11
は、上記第二駆動歯車5から入力軸1に向けてのみ回転
動力を伝達する機能を有する。そして、入力軸1と第三
駆動歯車34との間にも、同様の一方向クラッチ11と
制御クラッチ13bとを、互いに並列に設けている。
【0054】更に、出力軸2と第一従動歯車4との間に
は、一方向クラッチ11と制御クラッチ13cとを、互
いに並列に設けている。このうちの一方向クラッチ11
は、上記第一従動歯車4から出力軸2に向けてのみ回転
動力を伝達する機能を有する。そして、出力軸2と第二
従動歯車6との間にも、同様の一方向クラッチ11と制
御クラッチ13dとを、互いに並列に設けている。
【0055】上述の様に構成される第三実施例の変速機
は、上記入力軸1と第二、第三駆動歯車5、34との間
に設けた各制御クラッチ13a、13bの断接状態を制
御する事により、入力軸1と出力軸2との間の変速比を
3段に切り換える事ができる。又、上記出力軸2と第
一、第二従動歯車4、6との間に設けた制御クラッチ1
3c、13dの断接状態を制御する事により、回転動力
が逆方向に伝達される場合に於ける、上記両軸1、2間
の変速比を変える事ができる。即ち、例えば本発明の変
速機を自動車用変速機として使用すると、降坂時にエン
ジンブレーキを使用する場合、出力軸2から入力軸1に
回転動力が伝達される。この場合、上記制御クラッチ1
3c、13dの断接状態を制御する事により、得られる
エンジンブレーキの大きさを調節できる。
【0056】先ず、入力軸1と出力軸2との間で減速を
行なう場合には、第二、第三駆動歯車5、34に付属の
制御クラッチ13a、13bの接続を何れも断ち、入力
軸1から第二、第三駆動歯車5、34への動力伝達が行
なわれない様にする。この結果、入力軸1から出力軸2
へは、図17に実線矢印αで示す様に、第一駆動歯車3
と第一従動歯車4とを介して、回転動力の伝達が行なわ
れ、上記入力軸1と出力軸2との間で減速状態が実現さ
れる。
【0057】この状態で、第一、第二従動歯車4、6に
付属の制御クラッチ13c、13dの接続を何れも断っ
たままにしておけば、上記逆方向の回転動力伝達は、同
図に破線矢印βで示す様に、第三従動歯車35と第三駆
動歯車34とを介して行なわれる。この状態では出力軸
2の回転速度に対する入力軸1の回転速度は比較的遅く
なり、従って得られる制動力(エンジンブレーキ)は比
較的小さくなる。
【0058】この場合に、大きめの制動力を得る為に
は、第二従動歯車6に付属の制御クラッチ13dを繋
ぐ。この結果、上記逆方向の回転動力伝達が、図18に
破線矢印βで示す様に、第二従動歯車6と第二駆動歯車
5とを介して行なわれ、入力軸1が出力軸2と同速で回
転する様になって、得られる制動力が少し大きくなる。
より大きな制動力を得る場合には、第一従動歯車4に付
属の制御クラッチ13cを繋ぐ。この状態では、入力軸
1と出力軸2との間の回転動力の伝達は、何れの方向も
第一駆動歯車3と第一従動歯車4とを介して行なわれ
る。従って、十分に大きな制動力が得られる。
【0059】次に、入力軸1と出力軸2とを同速で回転
させる場合には、第二駆動歯車5に付属の制御クラッチ
13aを繋ぐ。この結果入力軸1から出力軸2へは、図
19に実線矢印αで示す様に、第二駆動歯車5と第二従
動歯車6とを介して、回転動力の伝達が行なわれ、上記
入力軸1と出力軸2とが同速で回転する。
【0060】この状態で上記制御クラッチ13c、13
dの接続を何れも断ったままにしておけば、上記逆方向
の回転動力伝達は、同図に破線矢印βで示す様に、第三
従動歯車35と第三駆動歯車34とを介して行なわれ、
得られる制動力(エンジンブレーキ)が比較的小さくな
る。大きめの制動力を得る為には、第二従動歯車6に付
属の制御クラッチ13dを繋ぐ。この結果、逆方向の回
転動力伝達が、図20に破線矢印βで示す様に、第二従
動歯車6と第二駆動歯車5とを介して行なわれ、大きめ
の制動力が得られる。
【0061】更に、入力軸1と出力軸2との間で増速を
行なう場合には、第三駆動歯車34に付属の制御クラッ
チ13bを繋ぐ。制御クラッチ13c、13dの接続は
断っておく。この結果、入力軸1から出力軸2へは、第
三駆動歯車34と第三従動歯車35とを介して回転駆動
力が伝達され、上記入力軸1と出力軸2との間で増速が
行なわれる。この場合、制御クラッチ13aの接続状態
は問わない。但し、減速状態からいきなり増速状態にす
る場合に、この制御クラッチ13aを接続したままとす
れば、出力軸2の回転上昇をす早く行なえる。
【0062】次に、図21は、請求項1に対応する、本
発明の第四実施例を示している。本実施例の場合には、
入力軸1と第一、第二、第三駆動歯車3、5、34との
間に制御クラッチ13、13を設け、出力軸2と第一、
第二、第三従動歯車4、6、35との間に一方向クラッ
チ11、11を設けている。これら各一方向クラッチ1
1、11はそれぞれ、各従動歯車4、6、35から出力
軸2に向けてのみ回転駆動力を伝達する機能を有する。
【0063】本実施例の場合には、上記各制御クラッチ
13、13の1個又は複数個の制御クラッチ13を繋ぐ
事で、繋がれた制御クラッチ13に対応した変速状態を
得られる。2個以上の制御クラッチ13、13を繋いだ
場合には、最も高速側の変速状態を得られる。
【0064】次に、図22は、請求項2に対応する、本
発明の第五実施例を示している。本実施例の場合には、
入力軸1と第一、第二、第三駆動歯車3、5、34との
間に一方向クラッチ11a、11aを設け、出力軸2と
第一、第二、第三従動歯車4、6、35との間に制御ク
ラッチ13、13を設けている。上記各一方向クラッチ
11、11はそれぞれ、上記入力軸1から各駆動歯車
3、5、34に向けてのみ回転駆動力を伝達する機能を
有する。
【0065】本実施例の場合には、上記各制御クラッチ
13、13の1個又は複数個の制御クラッチ13を繋ぐ
事で、繋がれた制御クラッチ13に対応した変速状態を
得られる。2個以上の制御クラッチ13、13を繋いだ
場合には、最も高速側の変速状態を得られる。
【0066】次に、図23は、請求項1に対応する、本
発明の第六実施例を示している。本実施例は、前述した
第三実施例の構成に加え、第一駆動歯車3と入力軸1と
の間、並びに第三従動歯車35と出力軸2との間に、一
方向クラッチ11、11及び制御クラッチ13、13を
設けている。本実施例の場合には、前述した第三実施例
と同様の作用効果を奏する。
【0067】次に、図24は請求項2に対応する、本発
明の第七実施例を示している。本実施例は、上記第七実
施例の構造を請求項2に対応させるべく、反転させた如
きもので、同様の作用効果を奏する。
【0068】更に、図25は請求項2に対応する、本発
明の第八実施例を示している。本実施例の場合には、上
記第七実施例から、第一従動歯車4及び第三駆動歯車3
4に付属の一方向クラッチ11a、11a及び制御クラ
ッチ13、13を省略したものである。即ち、本実施例
は、前記第三実施例の構造を請求項2に対応させるべく
変更したものである。尚、後退用回転方向切り換え機構
を設ける必要があれば、従来と同様の機構を付設する。
付設される後退用の回転方向切り換え機構自体は、変速
時に動力の伝達を必然的に切らなければならず、本発明
を実施できない。
【0069】
【発明の効果】本発明の変速機は以上に述べた通り構成
され作用するが、出力側回転軸に駆動トルクを伝達した
状態のまま変速を行なえる為、この変速機を組み込んだ
自動車或は機械装置の運転を安定して行なえる。又、従
来知られていた無段変速機或は自動変速機の様に、構造
が複雑で高価になったり、或は動力の伝達効率を低下さ
せる事がなく、変速機を組み込んだ自動車や機械の省燃
費、高性能化を図れる。更に、必要に応じて正方向の変
速比と逆方向の変速比とを変える事も可能になる為、エ
ンジンブレーキ等の制動力を状況に応じた最適なものに
調整する機能を付加する事もできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す略断面図。
【図2】少し具体化した状態を示す略断面図。
【図3】より具体化した例を示す断面図。
【図4】図3の右半部拡大図。
【図5】同左半部拡大図。
【図6】本発明の第二実施例を示す略断面図。
【図7】少し具体化した状態を示す略断面図。
【図8】より具体化した例を示す断面図。
【図9】図8の上半部拡大図。
【図10】同下半部拡大図。
【図11】本発明の第三実施例を示す略断面図。
【図12】少し具体化した状態を示す略断面図。
【図13】より具体化した例を示す断面図。
【図14】図13の左部拡大図。
【図15】同中央部拡大図。
【図16】同右部拡大図。
【図17】総ての制御クラッチの接続も断った状態で運
転した場合の動力伝達状態を示す、図11と同様の図。
【図18】第二従動歯車に付属の制御クラッチを繋いで
運転した場合の動力伝達状態を示す、図11と同様の
図。
【図19】第二駆動歯車に付属の制御クラッチのみを繋
いで運転した場合の動力伝達状態を示す、図11と同様
の図。
【図20】第二駆動歯車及び第二従動歯車に付属の制御
クラッチを繋いで運転した場合の動力伝達状態を示す、
図11と同様の図。
【図21】本発明の第四実施例を示す略断面図。
【図22】同第五実施例を示す略断面図。
【図23】同第六実施例を示す略断面図。
【図24】同第七実施例を示す略断面図。
【図25】同第八実施例を示す略断面図。
【符号の説明】
1 入力軸 2 出力軸 3 第一駆動歯車 4 第一従動歯車 5 第二駆動歯車 6 第二従動歯車 7 ケーシング 8 本体 9 蓋体 10 軸受 11、11a 一方向クラッチ 12 軸受 13、13a、13b、13c、13d 制御クラッチ 14 軸受 15 スプラインスリーブ 16 キー 17 駆動側ディスク 18 円筒部 19 従動側ディスク 20 油圧ピストン 21 鍔部 22 隔壁 23 シリンダスリーブ 24 端板 25 スリーブ 26 鍔部 27 第一油圧室 28 第二油圧室 29 オイルポンプ 30 第一ポート 31 第二ポート 32 受板 33 伝達チューブ 34 第三駆動歯車 35 第三従動歯車

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一回転軸と、この第一回転軸と平行に
    配設された第二回転軸と、上記第一回転軸の周囲に支持
    された第一歯車と、この第一歯車と噛合した状態で上記
    第二回転軸の周囲に支持された第二歯車と、上記第一歯
    車に対し軸方向にずれた位置で上記第一回転軸の周囲に
    支持された第三歯車と、この第三歯車と噛合した状態で
    上記第二回転軸の周囲に支持された第四歯車と、少なく
    とも上記第二回転軸と第二歯車との間に設けられた一方
    向クラッチと、少なくとも上記第一回転軸と第三歯車と
    の間に設けられた制御クラッチとを備え、 上記第一歯車の歯数と上記第二歯車の歯数との比である
    第一変速比と、上記第三歯車の歯数と上記第四歯車の歯
    数との比である第二変速比とは互いに異なり、 上記一方向クラッチは、上記第二歯車の回転を上記第二
    回転軸に伝達するが、この第二回転軸の回転を上記第二
    歯車に伝達しないものであり、 上記制御クラッチは、第一回転軸と第三歯車との間で伝
    達される回転駆動力を連続的に調節自在であり、 上記制御クラッチが完全に接続された状態で上記第二回
    転軸を、上記第二歯車よりも高速で回転させるべく、上
    記第一、第二変速比が規制されている変速装置。
  2. 【請求項2】 第一回転軸と、この第一回転軸と平行に
    配設された第二回転軸と、上記第一回転軸の周囲に支持
    された第一歯車と、この第一歯車と噛合した状態で上記
    第二回転軸の周囲に支持された第二歯車と、上記第一歯
    車に対し軸方向にずれた位置で上記第一回転軸の周囲に
    支持された第三歯車と、この第三歯車と噛合した状態で
    上記第二回転軸の周囲に支持された第四歯車と、少なく
    とも上記第一回転軸と第一歯車との間に設けられた一方
    向クラッチと、少なくとも上記第二回転軸と第四歯車と
    の間に設けられた制御クラッチとを備え、 上記第一歯車の歯数と上記第二歯車の歯数との比である
    第一変速比と、上記第三歯車の歯数と上記第四歯車の歯
    数との比である第二変速比とは互いに異なり、 上記一方向クラッチは、上記第一回転軸の回転を上記第
    一歯車に伝達するが、この第一歯車の回転を上記第一回
    転軸に伝達しないものであり、 上記制御クラッチは、第四歯車と第二回転軸との間で伝
    達される回転駆動力を連続的に調節自在であり、 上記制御クラッチが完全に接続された状態で上記第一歯
    車を、上記第一回転軸よりも高速で回転させるべく、上
    記第一、第二変速比が規制されている変速装置。
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