JPH07216581A - 錫又は錫合金めっき材の製造方法 - Google Patents

錫又は錫合金めっき材の製造方法

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JPH07216581A
JPH07216581A JP1193094A JP1193094A JPH07216581A JP H07216581 A JPH07216581 A JP H07216581A JP 1193094 A JP1193094 A JP 1193094A JP 1193094 A JP1193094 A JP 1193094A JP H07216581 A JPH07216581 A JP H07216581A
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JP
Japan
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tin
alcohol
plated
plating
quenching
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Pending
Application number
JP1193094A
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English (en)
Inventor
Satoshi Maruo
聡 丸尾
Toshihisa Hara
利久 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クエンチステインを防止することができ、表
面反射率が高く、耐食性が優れており、縞状模様の発生
及び金属間化合物の成長を抑制できる錫又は錫合金めっ
き材の製造方法を提供する。 【構成】 銅又は銅合金に錫又は錫合金めっきを施した
後、リフロー処理(加熱溶融処理)を行い、その後、冷
却媒体としてアルコール類を50重量%以上含む水溶液
又は単体のアルコール類を使用してクエンチ処理(冷却
処理)する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、端子又はコネクタ等の
電気電子部品として好適の銅又は銅合金を基材とする錫
又は錫合金めっき材の製造方法に関し、特にリフロー処
理(加熱溶融処理)後のクエンチ処理を改善した錫又は
錫合金めっき材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、銅又は銅合金材に錫又は錫合金
めっきを施しためっき材は、耐食性及びはんだ付け性が
優れているため、端子又はコネクタ等の電気電子部品用
材料として利用されている。
【0003】錫又は錫合金のめっき方法としては、特公
昭45−27447に示される電気光沢めっき方法、特
開昭59−76866に示される溶融めっき方法及び特
開昭50−68930に示されるリフローめっき方法等
がある。
【0004】この中で、リフローめっき方法は、一般
に、銅又は銅合金材に錫又は錫合金めっきを施し、リフ
ロー処理(加熱溶融処理)により光沢を得る方法であ
る。また、リフロー処理後は、はんだ付け不良を起こす
錫と銅の金属間化合物の成長を抑制するために、水槽に
浸漬して急冷するクエンチ処理を行う。
【0005】しかしながら、このリフローめっき方法に
は、クエンチ処理時にクエンチステインといわれる外観
不良(肌荒れ)がめっき表面に局部的に生じるという問
題点がある。また、クエンチステインは表面反射率の低
下に加え、耐食性の低下の原因となる。端子又はコネク
タ等の電気電子部品では、均一なめっき表面を必要とす
るので、反射率及び耐食性の低下は重大な問題である。
【0006】そこで、クエンチステインを防止するため
の方法が提案されている(特開昭50−75131号公
報)。この方法はリフロー処理後のめっき材に高圧の水
をスプレーするという第1段の冷却と、水槽にて冷却す
る第2段の冷却からなり、クエンチステインの発生が少
ないスプレー方式を第1段の冷却に使用していることに
特徴がある。
【0007】また、別のクエンチステインの防止技術と
して、めっき材を鉛直状態で通板させ、加熱溶融後鉛直
方向に落下する水流中にめっき材を通過させることによ
り、クエンチステインが少ないリフロー錫めっきを得よ
うとする方法が提案されている(特開平2−24379
3号公報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの従来
の方法ではクエンチステインを十分に防止することはで
きない。クエンチステインを十分に防止する方法とし
て、エアー等の気体を冷却媒体として使用する方法があ
るが、エアー等の気体による冷却方法では、めっき材表
面に縞状の模様が発生するという問題点と、冷却時間が
長くなるために錫と銅との金属間化合物が厚く成長して
しまうという問題点とが生じるため、実用化に到ってい
ない。
【0009】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、クエンチステインを十分に防止することが
でき、表面反射率が高く、耐食性が優れており、縞状模
様の発生及び金属間化合物の成長を抑制することができ
る錫又は錫合金めっき材の製造方法を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る錫又は錫合
金めっき材の製造方法は、銅又は銅合金材に錫又は錫合
金めっきを施してめっき材を得る工程と、めっき表面を
加熱溶融するリフロー処理を行う工程と、このリフロー
処理しためっき材をアルコール類を50重量%以上含む
水溶液又は単体のアルコール類からなる冷却媒体を使用
して冷却することによりクエンチ処理する工程とを有す
ることを特徴とする。
【0011】前記アルコール類としてはメタノール、エ
タノール、プロパノール又はこれらの混合物とすること
ができる。
【0012】また、クエンチ工程における冷却時間は、
1乃至100秒で十分である。
【0013】更に、冷却媒体の温度は−20乃至25℃
であることが好ましい。
【0014】
【作用】本願発明者等は、クエンチステインの発生を防
止すべく種々実験研究した結果、冷却媒体として50重
量%以上のアルコール類を含む水溶液又はアルコール類
単体を使用することにより、クエンチステインを抑制で
きることを見い出した。このようなアルコール類として
は、メタノール、エタノール、プロパノール及びそれら
の混合物があり、リフロー処理後のめっき材を従来の水
中に冷却するのではなく、アルコール類を含む水溶液又
はアルコール類単体により冷却することにより、クエン
チステインを防止することができる。しかも、このアル
コール類は揮発性が高いため、めっき材の冷却後は蒸発
し、めっき表面に残留することはない。
【0015】アルコール類は単体で使用してもよいが、
水溶液とした場合は、少なくとも50重量%以上含有す
る必要がある。アルコール類が50重量%未満の場合は
冷却媒体の性質が従来の水の場合と同様になり、水で冷
却した場合と同様にクエンチステインを十分に抑制する
ことができない。
【0016】冷却時間はめっき材の板厚により、1乃至
100秒の範囲で設定することができる。このような冷
却時間でめっき材を常温まで冷却することができる。
【0017】また、冷却媒体の温度は−20乃至25℃
にすることが好ましい。冷却媒体の温度が−20℃未満
の場合は高価な冷却装置を必要とし、経済性の点で問題
がある。冷却媒体の温度が25℃を超えると、アルコー
ル類の蒸気圧は急速に高くなり、冷却媒体の管理上好ま
しくない。
【0018】更に、冷却媒体の温度の好ましい上限は、
使用するアルコール類の種類によっても異なり、その使
用するアルコール類の引火点温度以下にすることが好ま
しい。冷却媒体がアルコール類の引火点温度以上に昇温
すると引火する危険性があり、また、高温になりすぎる
と、アルコール類が水溶液中から蒸発してしまい、冷却
媒体中の濃度が低下してしまう。なお、メタノールの引
火点温度は12.2℃(密閉空間の場合)及び15.6
℃(開放空間の場合)、エタノールの引火点温度は1
2.2℃(密閉空間の場合)及び15.8℃(開放空間
の場合)、プロパノールの引火点温度は15℃(密閉空
間の場合)及び32.2℃(開放空間の場合)である。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
する。100mm四方で板厚が0.3mmのリン青銅か
らなる素材に下記条件で錫めっきを施した。錫めっき条件 めっき浴組成;硫酸第一錫:40g/リットル、硫酸:10
0g/リットル、クレゾールスルホン酸:30g/リットル、添
加剤:10g/リットル めっき浴の温度;20℃ 電流密度;3A/dm2 めっき厚さ;1μm。
【0020】次いで、このめっき材を温度が600℃の
電気炉内に10秒間入れてリフロー処理した。その後、
このようにしてリフロー処理しためっき材を下記表1に
示す冷却媒体中に浸漬して冷却した。
【0021】
【表1】
【0022】なお、濃度が100重量%のものは純物質
であり、そのアルコール類単体である。実施例1〜6は
本発明の特許請求の範囲の規定を満足するものであり、
比較例1,2はアルコール類の濃度が50重量%未満と
低いもの、従来例は水で冷却してクエンチ処理したもの
である。
【0023】これらの実施例1〜6、比較例1,2及び
従来例のめっき材のめっき表面の状態を観察し、クエン
チステインが占める面積の割合を測定した。また、JI
SZ 2371に規定する塩水噴霧試験を行い、各めっ
き材について白錆が発生するまでの時間を測定した。こ
れらの測定結果を下記表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】但し、表2のクエンチステイン防止評価欄
において、○はクエンチステインが10%以下、△は1
0%を超え30%以下、×は30%を超えるものであ
る。
【0026】この表2から明らかなように、実施例1〜
6はめっき表面のクエンチステインが発生した面積の割
合が10%以下と良好であり、塩水噴霧試験では24時
間経過後でも白錆が発生しなかった。このように、本発
明の実施例の場合は、クエンチステインが少なく、耐食
性が優れたリフロー錫めっき銅合金材が得られる。
【0027】これに対し、比較例1,2は10〜30%
の割合でクエンチステインが発生した。また、比較例
1,2は15〜24時間塩水を噴霧すると、白錆が発生
した。更に、従来例では30%を超えるクエンチステイ
ンが発生し、白錆も短時間で発生した。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、リフロー処理後のクエ
ンチ処理において、クエンチステインを抑制することが
でき、クエンチステインが少なく、表面反射率が高く、
耐食性が優れたリフローめっき材を製造することができ
る。
【0029】また、本発明により縞状模様の発生を防止
でき、金属間化合物の成長も抑制することができる。
【0030】更に、本発明を電気電子部品の端子又はコ
ネクタの製造に適用すれば、耐食性が優れ、光沢があ
り、表面反射率が高いと共に、はんだ付け性が優れた端
子又はコネクタを得ることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅又は銅合金材に錫又は錫合金めっきを
    施してめっき材を得る工程と、めっき表面を加熱溶融す
    るリフロー処理を行う工程と、このリフロー処理しため
    っき材をアルコール類を50重量%以上含む水溶液又は
    単体のアルコール類からなる冷却媒体を使用して冷却す
    ることによりクエンチ処理する工程とを有することを特
    徴とする錫又は錫合金めっき材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記アルコール類は、メタノール、エタ
    ノール、プロパノール又はこれらの混合物であることを
    特徴とする請求項1に記載の錫又は錫合金めっき材の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記クエンチ工程における冷却時間は1
    乃至100秒であることを特徴とする請求項1又は2に
    記載の錫又は錫合金めっき材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記冷却媒体の温度は−20乃至25℃
    であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項
    に記載の錫又は錫合金めっき材の製造方法。
JP1193094A 1994-02-03 1994-02-03 錫又は錫合金めっき材の製造方法 Pending JPH07216581A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100985347B1 (ko) * 2003-07-08 2010-10-04 주식회사 포스코 내식성 및 표면품질이 우수한 전기주석도금강판의 제조방법
JP2016156050A (ja) * 2015-02-24 2016-09-01 Jx金属株式会社 電子部品用Snめっき材
JP2016156051A (ja) * 2015-02-24 2016-09-01 Jx金属株式会社 電子部品用Snめっき材

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100985347B1 (ko) * 2003-07-08 2010-10-04 주식회사 포스코 내식성 및 표면품질이 우수한 전기주석도금강판의 제조방법
JP2016156050A (ja) * 2015-02-24 2016-09-01 Jx金属株式会社 電子部品用Snめっき材
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