JPH07216082A - ポリグリセリンの製造方法 - Google Patents
ポリグリセリンの製造方法Info
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Abstract
重縮合を行ない、ポリグリセリンを製造する。 【効果】 従来よりも短時間で、かつ着色等が少ない高
品質のポリグリセリンが製造できる。
Description
POGと略記する)の製造方法に関する。詳しくは、本
発明は短時間で、着色及び不純物の少ない、高品質のP
OGを製造する方法に存する。
1つであり、保湿剤、増粘剤、可塑剤等に使われてい
る。また、POGの脂肪酸エステルは食品添加物として
認可された界面活性剤であり、近年、その使用分野も広
がり使用量も増加してきている。
グリセリンを重縮合して製造される。この方法は、例え
ば水酸基価1169〜1352のポリグリセリンを製造
する場合には好適であるが、水酸基価800〜1100
のポリグリセリンを製造する場合には、反応温度をより
高く、反応時間も非常に長くする必要があり、実際的で
ない。また長時間の重縮合反応は、生成するPOGの着
色がひどいので、好ましくない。一方、減圧下で重縮合
を行なっても反応時間の短縮にはあまり効果がない。例
えば、特開平2−172938号公報には500mmH
gから50mmHgに減圧して反応させた例があるが、
この反応でも23時間を要している。
の重縮合反応を短時間で行ない、着色の少ない目的とす
る重合度のPOGを製造する方法を提供するものであ
る。
に鑑み種々検討した結果、反応混合物を常に沸騰状態に
維持して重縮合反応を行なうことにより、反応時間が短
く、着色の少ないPOGが得られることを見出し、本発
明を完成した。
グリセリンを重縮合させてPOGを製造するにあたり、
反応温度を200〜270℃として反応混合物を沸騰状
態に維持しつつ反応を行なうことにより、短い反応時間
で、着色の少ない、POGを製造する方法である。
発明においてアルカリ触媒としては、ナトリウム、カリ
ウム、リチウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属類
の水酸化物、炭酸塩、酸化物などが任意に使用できる
が、なかでも水酸化ナトリウムや炭酸カリウムを用いる
のが好ましい。アルカリの添加量としては、グリセリン
重量に対して0.01〜5.0重量%、好ましくは0.
1〜1.0重量%である。
は、通常、200〜270℃の範囲で行なわれるが、2
20〜260℃で行なうのが好ましい。本発明では反応
圧力は、反応混合物が常に沸騰状態となるように調整さ
れる。反応が進み、反応混合物中のPOGの量が増加す
るのにしたがい、反応混合物の沸点は次第に上昇するの
で、これに伴い減圧度を高めて反応混合物の沸騰状態を
維持する。反応終了直前の圧力は、通常、11kPa以
下である。
は、通常、還流冷却器を上部に備えた反応器中で行な
う。還流冷却器としては、充填塔形式のものを用いる
と、反応器からの蒸気を系外に排出する際の圧損失が少
ないので、工業上好ましい。充填塔中の充填物として
は、ラシッヒリング、ベルルサドル、マクマホン、キャ
ノン、ステップマン、スルーザパッキン、及びディクソ
ン等が有効である。充填塔の理論段数は、通常、1〜2
0段の範囲であるが、特に1〜10段が好ましい。還流
冷却器に用いる冷媒の温度としては、通常、60〜20
0℃、好ましくは80〜180℃の範囲である。この還
流冷却器で、蒸気中のグリセリンの大部分を凝縮させ
て、反応器に還流させる。又、蒸気中の水や、グリセリ
ンの重縮合反応で副生するアクロレイン等の軽沸化合物
は、反応系外へ除去される。
後続して、凝縮器を設けてもよい。凝縮器は1〜2器設
けるが、通常は2器を直列に設ける。これらの凝縮器に
よって、グリセリンの重縮合反応によって副生した水や
軽沸点物質を、反応系外へ留去する。
入する第1段凝縮器においては、用いる冷媒の温度が通
常−20〜50℃、特に−5〜30℃であることが好ま
しい。第1段凝縮器では主として水及び還流器で凝縮さ
れなかったグリセリン等を凝縮させる。これに後続する
第2段凝縮器においては、用いる冷媒の温度が通常−1
0℃以下、特に−40〜−20℃であることが好まし
い。第2段凝縮器では主としてグリセリンの重縮合反応
で副生するアクロレイン等の軽沸点物質を凝縮させる。
反応は、反応開始から反応終了までの全反応期間を、反
応混合物の沸点状態を維持しつつ行なわれるが、場合に
よっては反応期間の一部、特に反応初期において非沸騰
状態で反応を行なっても、反応時間や生成物等へ与える
影響は少ない。本発明においては、通常、全反応量の8
0%以上、好ましくは90%以上を沸騰状態を維持しつ
つ、グリセリンの重縮合反応を行なう。
いる真空ポンプとしては、機械式真空ポンプ、エジェク
ター、拡散ポンプ等が有効である。本発明は通常、水酸
基価が800〜1100、のPOGを製造するのに用い
られるが、中でも水酸基価が850〜1000のものを
製造するのに適している。この水酸基価は反応時間によ
り調整することができる。本発明においては、反応時間
を、通常、5〜10時間とすることで目的とするPOG
を得ることが出来る。得られたPOGは、さらにイオン
交換樹脂、活性炭等で処理し、精製を行なってもよい。
合反応を、沸騰状態を維持した状態で行なうことで、グ
リセリンの重縮合反応により副生する水や、グリセリン
よりも沸点の低いアクロレイン等の軽沸点物質が、反応
系外へ除去できるので、短時間で、着色の少ない、不純
物の少ない高品質のPOGを得ることができる。更に、
本発明では従来着色が著しく、好ましくないとされてい
た高温(250〜260℃)でも良品質のポリグリセリ
ンを得ることが可能である。
するが、本発明はその要旨を越えない限り、実施例の記
述に限定されるものではない。以下の実施例において、
部、%は全て重量部、及び重量%を示す。
れに続く2段の凝縮器を上部に設置し、且つ加熱ジャケ
ットおよび撹はん機を備えた反応器に、グリセリン13
000部を仕込み、窒素ガスを流通させながら250℃
まで昇温した後、炭酸カリウム(K2 CO 3 )26部を
加え、反応系内の圧力を33.3kPaに下げて反応液
を沸騰状態にした。重縮合反応が進むと反応液の沸点が
徐々に上昇するため、表−1のように、反応液が沸騰状
態を保持するように圧力を順次下げ(反応液が沸騰状態
であることは、反応器に取り付けた覗き窓より確認しな
がら行なった。)、所定の平均重合度になるまで反応さ
せた。
得られた反応混合物を分析した。平均重合度は水酸基価
より下記式に従い求めた。結果を表−2に示した。PO
Gは、式(A)の構造式で表わせる。POGの水酸基価
(h)は式(B)で、POGの平均重合度(n)は、式
(C)で表わせるので、水酸基価を実測することにより
平均重合度を算出できる。
外は実施例1と同様な方法で行なった。結果を表−2に
示した。尚、反応に要した時間は、5.0時間であっ
た。
kPa)とした以外は実施例1と同様の方法で行なっ
た。結果を表−2に示す。この反応では、14.5時間
も反応を行なったが、平均重合度1.6のポリグリセリ
ンしか得られず、また混合物の色調も悪いものであっ
た。
グリセリンを重縮合させることにより、短い反応時間
で、着色が少なく、不純物の少ない高品質のPOGを得
ることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 アルカリの存在下、グリセリンを重縮合
させるポリグリセリンの製造方法において、200〜2
70℃の温度条件下、反応混合物の沸騰状態を維持しつ
つ反応を行なうことを特徴とする方法。 - 【請求項2】 ポリグリセリンの水酸基価が800〜1
100であることを特徴とする、請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 内部に充填物を充填した還流冷却器を備
えた反応器を用いて、副生する水及び軽沸点物質を反応
系外に除去しつつ反応を行なうことを特徴とする、請求
項1又は2に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00772994A JP3477782B2 (ja) | 1994-01-27 | 1994-01-27 | ポリグリセリンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07216082A true JPH07216082A (ja) | 1995-08-15 |
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JP00772994A Expired - Fee Related JP3477782B2 (ja) | 1994-01-27 | 1994-01-27 | ポリグリセリンの製造方法 |
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Country | Link |
---|---|
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---|---|---|---|---|
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-
1994
- 1994-01-27 JP JP00772994A patent/JP3477782B2/ja not_active Expired - Fee Related
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