JPH07215967A - N−ベンジルジヒドロインドールltd4アンタゴニスト - Google Patents

N−ベンジルジヒドロインドールltd4アンタゴニスト

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JPH07215967A
JPH07215967A JP6310907A JP31090794A JPH07215967A JP H07215967 A JPH07215967 A JP H07215967A JP 6310907 A JP6310907 A JP 6310907A JP 31090794 A JP31090794 A JP 31090794A JP H07215967 A JPH07215967 A JP H07215967A
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JP
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alkyl
formula
hydrogen
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benzyl
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JP6310907A
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English (en)
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Jason Scott Sawyer
ジェイソン・スコット・ソーヤー
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Eli Lilly and Co
Original Assignee
Eli Lilly and Co
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D401/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom
    • C07D401/14Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing three or more hetero rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ロイコトリエンが原因伝達物質である疾患に
かかっているか、またはかかりやすい、ヒトを含む動物
の治療のためのN−ベンジルジヒドロインドールLTD
4アンタゴニストを提供する。 【構成】 下記式(I) 〔式中、Rは水素、ハロ、C1〜4アルキルなど、R
はハロ、ニトリルなど、R及びRは水素、C
1〜4アルキルなど、Rは下記式の基、 Wは−CH=CH−,−CH=N−など、Rは水素、
ハロなど、R10は水素、C1〜4アルキルなど、R
は水素又はC1〜4アルキル、Xは−O−(CH
−CR1112など、Yは−O−CR1516−な
どを示す〕で表される化合物及びその医薬的に許容され
る塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はN−ベンジルジヒドロイ
ンドール医薬化合物、その使用法および製法に関する。
【0002】欧州特許出願第0469833号(199
2年2月5日公開)は様々なN−ベンジル−インドー
ル、およびそのLTD4アンタゴニストとしての有用性
を記載している。
【0003】水素添加インドール(ジヒドロインドー
ル)が、先行文献の化合物と比較して増加した生物学的
利用能および溶解性と共に、LTD4アンタゴニストと
しての有用性を持つということは本発明の驚くべき発見
である。
【0004】本発明の化合物は式(I):
【化5】 で示される。
【0005】本発明のもう一つの観点は、式(I)の新
規な化合物を含む医薬製剤である。
【0006】さらにもう一つの観点は、ロイコトリエン
が原因伝達物質である疾患のヒトを含む動物の治療法で
ある。
【0007】本発明の化合物はロイコトリエンアンタゴ
ニストである。
【0008】本発明の化合物は、式(I):
【化6】 [式中、R1は水素、ハロ、C1-4アルキル、C1-4アル
コキシ、ニトリル、 保護されていてもよいカルボキ
シ、保護されていてもよいテトラゾリル、トリハロメチ
ル、ヒドロキシ−C1-4アルキル、アルデヒド、−CH2
Z、−CH=CH−Zまたは−CH2CH2Z(式中、Z
は保護されていてもよいカルボキシまたは保護されてい
てもよいテトラゾリル);R2は、ハロ、ニトリル、保
護されていてもよい酸基、C1-4アルコキシ−カルボニ
ル、または−CONR78(式中、R7およびR8は各々
水素またはC1-4アルキル);R3およびR4は各々、水
素、C1-4アルキル、置換されていてもよいフェニル、
または−CONR78で置換されたC1-4アルキル、ま
たは保護されていてもよい酸基;R5は以下の4つの
式:
【化7】 (式中、Wは−CH=CH−、−CH=N−、−N=C
H−、−0−または−S−、R9は水素、ハロ、C1-4
ルキル、C1-4アルコシキまたはトリハロメチル、およ
びR10は水素、C1-4アルキル、C2-6アルケニル、C
3-6シクロアルキルまたはC1-4アルキル−C3-6シクロ
アルキル)から選択される;R6は、水素またはC1-4
ルキル;Xは各々独立して、−O−(CH2n−CR11
12−、−S−(CH2n−CR1112−、−CR11
12−、−CR1112−(CH2n−CR1314−または
−CR11=CR12−(式中、R11、R12、R13およびR
14は各々水素またはC1- 4アルキル;nは、0、1または
2);およびYは、−O−CR1516−、−S−CR15
16−、−CR15=CR16−または−CR1516−CR
1718−(式中、R15、R16、R17およびR18は各々水
素またはC1-4アルキル)]で示される化合物およびそ
の医薬的に許容される塩である。
【0009】上記式(I)において、ハロ置換基は、例
えば、クロロ、ブロモおよびフルオロであってよく、好
ましくはクロロである。C1-4アルキル基はメチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチルおよびtert−ブ
チルを含み、好ましくはメチルまたはエチルであり、C
1-4アルコキシ基は酸素を介して結合しているアルキル
基である。ヒドロキシ−C1-4アルキル基は、好ましく
は式HO(CH2n−(nは1から4)で示されるヒド
ロキシ−置換C1-4アルキル基であり、好ましい基はヒ
ドロキシメチルである。C3-6シクロアルキル基は、例
えば、シクロプロピル、シクロペンチルおよびシクロヘ
キシルを含み、好ましくはシクロプロピルである。C
3-6シクロアルキル基はC1-4アルキルで置換することが
できる。C2- 6アルケニル基は、好ましくはプロペニル
またはイソプロペニルである。トリハロメチル基は、好
ましくはトリフルオロメチルである。置換していること
もあるフェニル基はフェニル自体、またはC1-4アルキ
ル、特にメチル、C1-4アルコキシ、特にメトキシおよ
びエトキシ、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、ハロ、特に
クロロまたはフルオロ、トリハロメチル、特にトリフル
オロメチル、カルボキシ、C1-4アルコキシ−カルボニ
ル、および保護されていてもよいテトラゾリルから選択
される1つまたはそれ以上、好ましくは1から3つの置
換基で置換されているフェニルである。
【0010】酸基は、通常医化学に使用されるどの様な
酸基でもよく、この用語は、例えば、テトラゾリル(1
H−テトラゾール−5−イル)、カルボキシ(−COO
H)、ホスホネート(−PO(OH)2)、スルホネー
ト(−SO2OH)、アシルスルホンアミド(−CON
HSO2R)(Rは好ましくはC1-4アルキルまたは置換
されていてもよいフェニル)またはシアノグアニジニル
(−NHC(NH2)=NCN)を含む。
【0011】R5が基:
【化8】 であるとき、下記の型の基:
【化9】 が含まれるが、キノリン−2−イル基が最も好ましい。
【0012】R1は好ましくは水素またはハロゲン、特
に水素であり、水素以外の場合は、4位でインドール核
に結合しているのが好ましい。
【0013】基R2−X−はインドール核の6位または
7位に結合しており、そのときXは酸素原子を介して−
O−(CH2n−CR1112−である。R2は、好まし
くは酸基、特にテトラゾリルまたはカルボキシである。
【0014】基R3およびR4は水素、C1-4アルキルま
たは置換されていてもよいフェニルであってよく、好ま
しい例は、R3およびR4が共に水素、R3が水素および
4がC1-4アルキルまたは置換されていてもよいフェニ
ル、およびR3およびR4が各々C1-4アルキル、好まし
くはメチルまたはエチルである。さらに好ましい例は、
3が酸基で置換されたC1-4アルキル、そしてR4が水
素またはC1-4アルキルである。
【0015】R5基は、置換基R9、好ましくは水素また
はハロが、7位に結合しているキノリン−2−イルが好
ましい。基R5−Y−は、フェニル核の2、3または4
位に結合することができ、そのときYは酸素原子を介し
て−O−CR1516である。R5−Y−は、3または4
位に結合しているのが好ましい。
【0016】R6基は好ましくは水素であり、そのとき
1-4アルキルが3位に結合しているのが好ましい。
【0017】結合基Xは、好ましくは−O−CR1112
−またはCR1112−CR1314−であり、R11
12、R13およびR14は好ましくは水素である。結合基
Yは、好ましくは式−O−CR1516−または−CR15
=CR16−であり、R15、R16、R17およびR18は好ま
しくは水素である。
【0018】−X−R2置換基が7位に置換した本発明
の化合物は式(II):
【化10】 [式中R1は、水素、ハロ、C1-4アルキル、C1-4アル
コキシ、ニトリル、保護されていてもよいカルボキシ、
1-4アルコキシ−カルボニルまたはトリハロメチル;
2は、テトラゾリル、ニトリル、カルボキシ、C1-4
ルコキシ−カルボニルまたは−CONR78(式中、R
7およびR8は各々、水素またはC1-4アルキル);R
5は、
【化11】 (式中R9は、水素、ハロ、C1-4アルキル、C1-4アル
コキシまたはトリハロメチルであり);Xは各々独立し
て、結合、−(CH2n−(nは1から5)、−O−C
1112−、−CR1112−CR1314−、または−C
11=CR12−(式中、R11、R12、R13、およびR14
は各々、水素またはC1-4アルキル)から選択される;
Yは、−O−CR1516−または−CR15=CR16
(R15およびR16は各々、水素またはC1-4アルキ
ル)]によって示される化合物およびその塩である。
【0019】本発明の化合物のもう1つの好ましい化合
物の群は、R1が水素またはハロ、R2X−がテトラゾリ
ル−CH2O−またはテトラゾリル−CH2CH2−、お
よび−Y−が、
【化12】 [式中R5は、
【化13】 (式中R9は、水素またはハロ)]である式(II)によ
って定義される化合物であり、またR1が水素またはハ
ロ、R2X−がテトラゾリル−CH2−、および−Y−
が、
【化14】 [式中R5は、
【化15】 (式中R9は、水素またはハロ)]であり、R1およびR
9が各々、4または5位および6または7位にある化合
物である。
【0020】特に好ましくは、下記の式(III)によっ
て示される7−テトラゾリルおよびN−フェニレン−キ
ノリン−2−イル置換化合物である:
【化16】 [式中、Xは各々独立して−O−(CH2n−または−
(CH2n−、−S−(CH2n−、およびトランス−
CH=CH−;nは0から3までの整数;およびRは各
々H、ハロおよびC1-4アルキルから選択される]。
【0021】式(I)の化合物の酸置換基が、製造過程
で保護を必要とする場合、通常の保護基によって保護さ
れてもよい。このように保護される化合物は本発明の範
囲に含まれるが、最適な生物学的特性を有する好ましい
化合物は、それらから誘導される保護されない化合物で
ある。カルボキシは、酸性カルボキシル酸基の一時的な
保護のために使用されるよく知られているエステル形成
基を含む保護基によって保護することができる。
【0022】一般に使用される保護基の例は、アリール
メチル基、ハロアルキル基、トリアルキルシリル基、ア
ルキル基、およびアルケニル基のような容易に加水分解
できる基である。好ましい保護されたカルボキシは、C
1-4アルコキシ−カルボニルである。その他のカルボキ
シ保護基は、Protective Groups in Organic Synthesi
s,T.W. GreeneおよびP.G.M. Wuts,John Wiley & Sons
Inc.版,New York 1991, ISBN 0−471−
62301−6に記載されている。このような保護基は
また、ホスホネートおよびスルホネート置換基を保護す
るのにも好ましい。さらに、製造過程中、テトラゾリル
基を保護することが通常必要であり、このための好まし
くかつ既知の保護基は、式−CR’R”R'''(R’お
よびR”は、水素、1つまたはそれ以上の電子供与基、
例えばC1-4アルコキシ、によって置換されていてもよ
いC1-4アルキルまたはフェニル、R'''は、1つまたは
それ以上の電子供与基によって置換されていてもよいフ
ェニル)の基を含む。好ましい例はトリチルおよびベン
ズヒドリルを含む。
【0023】本発明は、ロイコトリエンが原因伝達物質
である疾患の治療に使用するための、保護されていない
形態の式(I)の化合物、およびその医薬的に許容され
る塩を含む。
【0024】本発明の好ましい個々の化合物を以下のA
からHの化合物、それらの混合物、およびそれらの医薬
的に許容される塩によって示す。
【0025】化合物A 5−[2−[1−[3−[2−E−(7−クロロキノリ
ン−2−イル)エーテニル]ベンジル]−2,3−ジヒ
ドロインドール−7−イル]−エチル]−1H−テトラ
ゾール
【化17】
【0026】化合物B 5−[2−[1−[3−(7−クロロキノリン−2−イ
ルメトキシ)ベンジル]−2,3−ジヒドロインドール
−7−イル]−エチル]−1H−テトラゾール
【化18】
【0027】化合物C 5−[2−[1−[4−(7−クロロキノリン−2−イ
ルメトキシ)ベンジル]−2,3−ジヒドロインドール
−7−イル]−エチル]−1H−テトラゾール
【化19】
【0028】化合物D 5−[2−[1−[3−(キノリン−2−イルメトキ
シ)ベンジル]−2,3−ジヒドロインドール−7−イ
ル]−エチル]−1H−テトラゾール
【化20】
【0029】化合物E 5−[2−[1−[4−(キノリン−2−イルメトキ
シ)ベンジル]−2,3−ジヒドロインドール−7−イ
ル]−エチル]−1H−テトラゾール
【化21】
【0030】化合物F 5−[2−[1−[3−[2−E−(キノリン−2−イ
ル)エーテニル]ベンジル]−2,3−ジヒドロインド
ール−7−イル]エチル]−1H−テトラゾール
【化22】
【0031】化合物G 5−[1−[3−[2−E−(7−クロロキノリン−2
−イル)エーテニル]ベンジル]−2,3−ジヒドロイ
ンドール−7−イルオキシメチル]−1H−テトラゾー
【化23】
【0032】化合物H 5−[2−[1−[4−[2−E−(7−クロロキノリ
ン−2−イル)エーテニル]ベンジル]−2,3−ジヒ
ドロインドール−7−イル]−エチル]−1H−テトラ
ゾール
【化24】
【0033】本発明の化合物の製造方法 式(I)の化合物の製造方法を下記の方法(1)、
(2)、(3)、(4)、(5)および(6)に記載す
る:
【化25】
【0034】方法(1) 式(1a):
【化26】 のインドールを還元し、次に、2,3ジヒドロインドー
ル生成物(1b):
【化27】 を、式:
【化28】 の化合物と反応させる(式中、Z1は残留基である)。
【0035】方法(2) 式(2a):
【化29】 のインドールを還元し、次に、2,3ジヒドロインドー
ル生成物(2b):
【化30】 を、式:
【化31】 から選択される化合物と反応させる(式中、Z3は−O
H、Z2は−CR15161(Z1は残留基である)であ
るか、またはZ3は−CR15=O、Z2はメチルまたはウ
ィッティヒ(Wittig)型構造部分である)。
【0036】方法(3) 式(3a):
【化32】 のインドールを還元し、次に、2,3ジヒドロインドー
ル生成物(3b):
【化33】 を、式R2CR1112(CH2n1(式中、Z1は残留
基)の化合物と反応させて、窒素に結合しているXが−
O−(CH2nCR1112−である式(I)の化合物を
得る。
【0037】方法(4) 式(4a):
【化34】 のインドールを還元し、次に、2,3ジヒドロインドー
ル生成物(4b):
【化35】 を、イソシアニド試薬またはウィッティヒ型試薬と反応
させて、窒素に結合しているXが−CHR11−、R2
−CNの式(I)の化合物または、Xが−CR11=CR
12である化合物を得る。
【0038】方法(5) 式(I)の基R1、R2、R3およびR4の1つまたはそれ
以上を相互変換してもよい。
【0039】方法(6) 本発明の化合物はN−ベンジルインドールを還元するこ
とによって合成することもできる。即ち、N−ベンジル
インドールを還元して、本発明のN−ベンジルジヒドロ
インドールを得ることができる。好ましいN−ベンジル
インドール出発物質およびその製法は、欧州特許第04
69833号に記載されており、そこに記載の内容は全
て本発明の一部を構成するものとする。N−ベンジルイ
ンドールの還元は下記に示すように、シアノ硼水素化ナ
トリウムを使用することによって行う。
【化36】
【0040】本発明の化合物の前記製造方法は、有機溶
媒の存在下、0℃から50℃の温度で実施するのが好ま
しい。水素化ナトリウム、ナトリウム・ビス(トリメチ
ルシリル)アミド(1,1,1,3,3,3−ヘキサメ
チルジシラザンおよび適当な塩基から製造する)または
水酸化カリウムのような塩基を使用するのが好ましい。
残留基Z1はハロゲン、特にクロロが好ましい。しか
し、トシレートまたはメシレートのようなその他の残留
基を使用することもできる。製造過程で、いかなる酸基
も保護する必要があるということは重要なことであり、
またそのための既知の好ましい保護基は前記に記載され
ている。例えば、テトラゾリル基の場合の保護基は、塩
基の存在下、適するハロゲン化物と反応させることによ
って(例えば、テトラゾリル反応物を塩化トリチルおよ
びトリエチルアミドと反応させることによって)形成さ
れるトリチルおよびヘンズヒドリルを含む。カルボキ
シ、ホスホネートおよびスルホネートのようなその他の
酸基は、通常の方法によりエステルを形成することによ
って保護することができる。
【0041】式(IV):
【化37】 の中間化合物は、下記の主要経路によって都合よく製造
できる。最初に、Xが酸素を介してフェニル核の7位に
結合している−O−(CH2nCR11CR12−である化
合物の製造を所望する場合、出発物質は、最初に例えば
ベンジル化によって保護され、次に還元されててアニリ
ン誘導体を生成する適切なオルト−ニトロフェノールで
あってもよい。これを次に下記のように、2−メチル−
チオアセトアルデヒドジメチルアセタールと反応させ、
得られる生成物を酸によって環化する。
【化38】
【0042】7−オキシ−置換インドール中間体の好ま
しい製造方法は、ラネーニッケルを用いてメチルチオ置
換基を除去し、水素およびパラジウムで還元して中間体
ヒドロキシ−インドールを得、これを必ずしも単離する
ことなく、適切な塩基の存在下に、式Br(CH2n
1112CNまたはBr(CH2nCR1112CO2
の好ましい試薬と反応させる。式中Rは、以下のような
1-4アルキルである。
【化39】
【0043】Xが7位に結合している式(IV)の化合物
は式:
【化40】 の化合物から、ビニルグリニャール試薬の3当量との反
応、または保護されたオルト−ニトロ−フェノ−ル、保
護されたベンズアルデヒドまたはベンゾエートにおける
同様の反応、続いて下記に記載したウィッティヒ反応に
よるアルキル化または修正によって製造することができ
る。
【0044】6炭素置換ジヒドロインドールの製造方
法:Xが6位に結合している式(IV)の化合物は、下記
のように製造することができる。Xが−CR1112−、
−CR1112(CH2nCR1314−または−CR11
CR12−である式(IV)の中間体の製造が所望される
場合、適切な6−または7−インドールカルボキシレー
トから出発するのが好ましい:
【化41】
【0045】カルボキシレートを、例えば水素化アルミ
ニウムリチウムで還元して、対応するアルコールとし、
これを次に二クロム酸ピリジニウムのような試薬で酸化
してアルデヒドにすることができる。
【化42】
【0046】このアルデヒドは、さらに式(IV)の6−
置換中間体とすることができ、これを次に還元して、前
記(10)から(11)への変換のようにジヒドロイン
ドール生成物に還元することができる。例えば:
【0047】または、ブロモ−ニトロベンゼンとアルケ
ニルマグネシウム臭化物の反応、および水素化ナトリウ
ムまたはt−ブチルリチウム、続いて例えばジメチルホ
ルムアミドによるブロモインドール生成物のアルデヒド
への変換によって、7−アルデヒドを合成することがで
きる。
【化43】
【0048】次にこのアルデヒドを、例えばジメチルシ
アノメチルホスホネートを用いて、ワッズワース−エモ
ンズ(Wadsworth-Emmons)反応で反応させて、−X−R
2が−CH=CHCNである式(II)の対応する不飽和
ニトリルを得、これを還元して、−X−R2が−CH2
2CNである化合物を得る:
【化44】
【0049】これを次に、テトラゾールに変換し、これ
をトリチルまたはベンジルドリル基で保護することがで
きる。前記アルデヒドを、保護されていてもよいテトラ
ゾリルメチルホスホネート(例えば、適するアミドをP
Cl5およびアジドと反応させることによって製造す
る)と反応させることによって、R2が保護されたテト
ラゾリルである式(IV)の化合物もまた製造することが
できる。
【0050】R11、R12、R13およびR14が水素以外の
ものである化合物は、通常の反応の方法を用いて、前記
合成経路を好ましいものに変えることによって製造する
ことが出来る。
【0051】式(IV):
【化45】 の2,3−ジヒドロインドールカルボキシレートは、
式:
【化46】 の適する化合物から、レイムグルーバーおよびバッチョ
ー合成(Leimgruber andBatcho synthesis)により、ジ
メチルホルムアミドジメチルアセタールと反応させ、パ
ラジウム/活性炭上の水素下の触媒還元により環化して
製造することができる。続いてインドール中間体を酢酸
中でシアノ硼水素化ナトリウムで還元して、2,3−ジ
ヒドロインドールを得る。この反応はまた、Xが酸素原
子を介してフェニル核の6位に結合している−O−(C
2nCR1112−である式(IV):
【化47】 の化合物の合成に必要な中間体を製造するのに用いるこ
とができる。
【0052】式(III):
【化48】 の化合物は、例えば、複素環成分およびベンゼン成分の
カップリングによって形成される適切なアルコールの塩
素化により製造することができる。以下にキノリニル誘
導体の例を示す:
【化49】
【0053】R3および/またはR4が水素以外であるア
ルコール中間体は、グリニャール試薬、または前記アル
デヒドのアルキルまたはアリールリチウム、またはそれ
から誘導されるエステルの酸によって製造することがで
きる。R3またはR4が酸基で置換されたアルキルである
化合物の場合、適切な中間体は酸置換亜鉛酸アルキルと
の反応によって製造することができる。一般的な方法に
よって、R15、R16、R17およびR18を、複素環R5
よびフェニル核の間のY結合基に導入することができ
る。
【0054】前記アルデヒド反応物への別の経路は、フ
ェニルジアルデヒドと反応させて所望の化合物を生成す
ることができる適切なホスホニウムイリドの使用を含
む。この反応は式(III)のチアゾリルおよびピリジル
反応物を生成するのに使用することができる。
【0055】式(I)の化合物は、前記の方法(2)、
(3)および(4)に示したような、式(II)および
(III)の化合物の縮合の別の経路によって製造するこ
とができる。
【0056】方法(2)に関して、この方法は、有機溶
媒中、水酸化または炭酸アルカリ金属または水素化アル
カリ金属のような塩基の存在下に実施して、Z3が−O
HおよびZ2が−CR15161である化合物間の反応
を、好ましくは0℃から150℃の温度で行うのが好ま
しい。Z3が−CR15Oであるアルデヒドまたケトン化
合物:
【化50】 は、Z2がメチルである化合物と、無水酢酸と共に、要
すればキシレンまたはトルエンのような有機溶媒中で、
反応させることができる。反応物が、Z2が、適切なウ
ィッティヒ型試薬、例えば式:
【化51】 、R5CHR15−PR3 +またはR5CHR15−P(OR)
2(Rがアルキルまたはアリール基、好ましくはC1-4
ルキルまたはフェニル)で示されるウィッティヒまたは
ワッズワース−エモンズ試薬、から誘導される成分であ
るタイプの反応物である場合、この反応は、有機溶媒
中、水素化アルカリ金属または有機リチウム化合物のよ
うな適切な塩基の存在下、例えば約−70℃から50℃
の温度で行うのが好ましい。
【0057】方法(3)に関して、この方法は、通常の
アルキル化の条件下、好まくしは0℃から120℃の温
度で、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、テ
トラヒドロフランまたはジメトキシエタンのような有機
溶媒を用いて、水酸化または炭酸アルカリ金属または水
素化アルカリ金属のような塩基の存在下に行う。
【0058】方法(4)に関して、この方法は、ケトン
またはアルデヒドを、式Z1CHR1 2−NC(Z1は、残
留基)のイソシアン化物試薬、例えばp−トルエンスル
ホニルメチルイソシアン化物、と反応させることを含
む。この反応は、イソシアン化物をカリウム・3級ブト
キシドのような塩基と、ジメトキシエタンのような溶媒
中で、例えば−80℃から0℃の温度で反応させること
によって行うことができる。あるいは、同様のケトンま
たはアルデヒド化合物を、式R2CHR12−PR3 +また
はR2CCHR12−P(OR)2
【化52】 の適切なウィッティヒまたはワッズワース−エモンズ試
薬と、前記反応(2)で略述した条件下で反応させるこ
とができる。
【0059】方法(1)から(4)の生成物をさらに、
1つまたはそれ以上のR1、R2、R3またはR4基によっ
て変換するのが好ましい。従って、例えば、以下の変換
を行うことが可能である: (i) 保護されたテトラゾリルまたは保護された炭酸
置換基のような酸基から保護基を除去して、遊離酸を生
成する、(ii) ニトリル基をテトラゾリル置換基に変
換する、(iii) C1-4アルコキシ−カルボニル基をカ
ルボキシに加水分解する、(iv) カルボキシまたはC
1-4アルコキシ−カルボニル基をアミド基−CONR7
8に変換する、または、(v) アミド基をアルキル化
して、その他の−CONR78を生成する。
【0060】R2がテトラゾリルである化合物の好まし
い基を製造する方法は、式(I)(R2は、例えば酸で
保護されたテトラゾリル)の化合物から保護基を除去す
ることから成る。このような化合物を生成するその他の
方法は、R2がニトリルである式(I)の化合物を、要
すればジメトキシエタンのような有機溶媒中、またはジ
メチルホルムアミド中の無機アジ化物中、60℃から1
50℃または180℃の温度で、トリブチルチンアジ化
物のような好ましいアジ化物と反応させて、R2がテト
ラゾリルである化合物を生成する。
【0061】本発明の化合物は、異性体を生じさせる不
斉炭素原子を1つまたはそれ以上含むのが好ましい。こ
の化合物は通常、ラセミ混合物として製造され、そのよ
うなものとして使用することができるが、所望であれ
ば、個々の異性体を常套の方法により分離することがで
きる。このようなラセミ混合物および個々の光学異性体
は本発明の一部をなすものであり、鏡像異性体的に純粋
な形態を使用するのが好ましい。結合している基の一方
もしくは両方が不飽和である化合物は、幾何異性体を生
成し、例えばYが不飽和であるとき、トランス化合物が
好ましく、熱安定性が高い。
【0062】本発明の化合物の塩を製造することは当然
可能であり、そのような塩は本発明に含まれる。これら
は、既知のどのような塩基性または酸付加塩であっても
よい。塩基性塩の例は、水酸化アンモニウムおよび水酸
化、炭酸および重炭酸アルカリおよびアルカリ土類金属
から誘導される塩、そして脂肪族および芳香族アミン、
脂肪族ジアミンおよびヒドロキシアルキルアミン類から
誘導される塩である。このような塩の製造に特に有用な
塩基には、水酸化アンモニウム、炭酸カリウム、重炭酸
ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、メチ
ルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、シクロ
ヘキシルアミンおよびエタノールアミンが含まれる。カ
リウム、ナトリウムおよびリチウム塩型はとくに好まし
い。
【0063】酸付加塩は好ましくは、医薬的に許容され
る、非毒性の好ましい酸の付加塩であり、塩酸、臭化水
素酸、硝酸、硫酸または燐酸を例とする無機酸の付加
塩、もしくは、グリコール酸、マレイン酸、ヒドロキシ
マレイン酸、フマール酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン
酸、サリチル酸、−アセトキシ安息香酸を例とする有
機カルボン酸または、2−ヒドロキシエタンスルホン
酸、トルエン−p−スルホン酸またはナフタレン−2−
スルホン酸を例とする有機スルホン酸のような有機酸の
付加塩である。
【0064】医薬的に許容される塩に加えて、その他の
塩も本発明に含まれる。それらは、化合物の精製におい
て、または医薬的に許容される酸付加塩のようなその他
の塩の製造において、中間体として機能することができ
るかまたは、同定、特性評価または精製において有用で
ある。
【0065】本発明の化合物の中には、キラル中心を1
つまたはそれ以上有するものがあり、このため光学的に
活性な形態で存在し得る。同様に、この化合物がアルケ
ニルまたはアルケニレン基を含む場合、この化合物のシ
ス−およびトランス−異性体型が生じる可能性がある。
ラセミ混合物およびシス−およびトランス−異性体の混
合物を含む、R−およびS−異性体およびそれらの混合
物は、本発明により予期される。その他の不斉炭素原子
が、アルキル基のような置換基中に存在し得る。このよ
うな異性体全て、およびそれらの混合物は、本発明に含
まれるものとする。特定の立体異性体が所望される場
合、この分野でよく知られている方法により、不斉中心
を持ち、既に分割されている出発物質との立体特異的反
応を使用するか、または既知の方法により立体異性体の
混合物へ導き、続いて分割するという方法によって製造
することができる。
【0066】プロドラッグ(prodrug)は本発明の化合
物の誘導体であり、化学的または代謝的に分裂しやすい
基であり、加溶媒分解によるか、または生理学的条件下
で、生体内で医薬的に活性な本発明の化合物になる。本
発明の化合物の誘導体は、酸および塩基誘導体の両形態
において活性であるが、酸誘導体の形態は哺乳類の器官
における溶解性、組織親和性、または遅延放出の点で優
れていることが多い(バンドガード,エイチ(Bundgar
d, H.), Design Of Prodrugs,pp.7−9,21−2
4, Elsevier, Ansterdam,1985参照)。プロドラ
ッグには、当業者に既知の酸誘導体、例えば、親酸性化
合物と好ましいアルコールとの反応によって製造される
エステル、または親酸性化合物と好ましいアミンとの反
応によって製造されるアミドが含まれる。本発明の化合
物の酸性基から誘導される単純な脂肪族または芳香族エ
ステルは好ましいプロドラッグである。(アシルオキ
シ)アルキルエステルまたは((アルコキシカルボニ
ル)オキシ)アルキルエステルのような二重エステル型
のプロドラッグの製造が好ましい場合がある。
【0067】基が保護された形態の化合物、およびR2
がハロまたはニトリルである中間化合物を除いて、本発
明の化合物は薬理学的に活性であり、ボート(Boot)ら
(Br. J. Pharmacol.(1989),98,259−2
67)によって記載された方法を使用したフレイスク
(Fleisch)らの試験(J. Pharmacol. Exp. Ther.,
33,148−157)によって示されるようにロイコ
トリエンアンタゴニストである。分離したモルモットの
回腸を37℃のタイロード液に浮遊させ、酸素95%お
よび二酸化炭素5%にさらした。ロイコトリエンに対す
る濃度反応カーブが生じ、濃度の異なる薬物の効果を検
査した。受容体−阻害剤複合体の解離定数(KB)をフ
ァークゴット(Furchgott)の方法(Furchgott R.F. Ha
ndbook of Experimented Pharmacology, New York, Vo
l.33)により算出した。以下の実施例に示した標題の
化合物は、pKB7から10である。
【0068】この化合物はまた、全肺抵抗試験(上記フ
レイスク(Fleisch)ら、およびボート(Boot)ら参
照)においても活性であった。気管支痙攣の測定値を、
麻酔をかけて人工的にガス交換したモルモットに静脈注
射したLTD4によって生じる気管支の抵抗の増加とし
て記録した。ELGV試験(シルバフ,エス・エイ(Si
lbaugh, S.A.)ら,J.Pharm. Methods,18:296−
303(1987)参照)は、肺内のガス閉じ込めを増
加させることになるモルモットのLTD4誘発気管支痙
攣に基づいており、本発明の化合物はそのようなガス閉
じ込めを阻害する。
【0069】本発明の化合物はまた、ソウシー(Sauss
y)らがMol. Pharmacol,39:72−78,1991
に記載している試験において、モルモットの肺幕におけ
るLTD4放射性配位子結合に拮抗し、pKiは7以上
である。
【0070】従って、本発明の化合物は、ロイコトリエ
ンが関係する疾患の治療に使用するのに適している。こ
れらの疾患には、ロイコトリエンが気管支痙攣の原因伝
達物質であると考えられる肺器官系のアレルギー反応が
含まれる。例えば、外因性喘息やファーマーズラング
(Farmers lung)のような工業喘息を例とするアレルギ
ー性肺疾患におけるアレルギー反応、およびアレルギー
性皮膚疾患、転位性およびアトピー性皮膚炎、乾せん、
接触過敏症および血管神経性浮腫、気管支炎および嚢胞
性線維症、およびリュウマチ熱のような急性または慢性
の感染性の疾患に関連したその他の炎症性疾患における
アレルギー反応である。
【0071】本発明の化合物はまた、冠状動脈疾患およ
び心筋梗塞を例とするショックおよび虚血性の心疾患、
脳血管疾患、および腎臓虚血を例とする腎疾患、のよう
な血管の疾患の治療にも有効である。
【0072】従って、保護されていない形態の式(I)
の化合物、または医薬的に許容されるそれらの塩と共
に、医薬的に許容される希釈剤または担体を含む医薬組
成物も本発明に含まれる。
【0073】この化合物は様々な経路で投与することが
できる。例えば、経口または直腸経路、局所または非経
口経路、例えば注射または点滴、および特に吸入によっ
て投与でき、通常医薬組成物の形態で使用される。
【0074】医薬組成物 医薬組成物は、医薬の分野において既知の方法によって
製造され、少なくとも1つの活性成分(「活性成分」と
は本発明の化合物を意味する)を含んでいる。本発明の
組成物を製造する際、活性成分は通常担体と混合される
か、または担体で希釈されるか、および/またはカプセ
ル、サシェ、紙またはその他の容器であってもよい担体
の内部に封入される。担体が希釈剤として機能する場
合、この担体は固形、半固形、または液体物質であるこ
とができ、活性成分のための担体、賦形剤または媒体と
して作用する。従って、組成物は、錠剤、トローチ剤、
サシェ剤、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁液、エアゾー
ル剤(固形として、または液体媒体中)、活性化合物の
例えば最大10重量%を含む軟膏、ソフトおよびハード
ゼラチンカプセル剤、座薬、注射溶剤および懸濁剤、無
菌梱包散剤の形態であることができる。吸入による投与
のためには、噴霧剤、噴霧器および吸入器のような特定
の形態が含まれる。
【0075】好ましい担体の例としては、ラクトース、
ブドウ糖(デキストロース)、スクロ−ス、ソルビトー
ル、マンニトール、澱粉、アラビアゴム、燐酸カルシウ
ム、アルギナート、トラガカントゴム、ゼラチン、シロ
ップ、メチルセルロース、メチル−およびプロピル−、
タルク、ステアリン酸マグネシウムおよび鉱油などが含
まれる。注射の組成物はこの分野で既知であるように、
患者に投与後、活性成分が即座または遅延放出できるよ
うに製剤にされる。
【0076】本発明の化合物の使用法 組成物が単位投与形態に製剤にされるとき、各単位投与
形態には5mgから500mg、例えば25mgから2
00mgを含むのが好ましい。「単位投与形態」という
語は、人患者または動物のための単位投与として好まし
い物理的に分離した単位を意味し、各単位は、望ましい
治療効果を得るために、必要な医薬担体に照らして算出
された所定量の活性物質を含む。
【0077】活性な化合物は、広範な投与量において有
効である。例えば、日用量は通常0.5から300mg
/kgの範囲内であり、さらに一般的には5から100
mg/kgである。しかし、投与量は、治療すべき状
態、投与する化合物の選択、および選択された投与経路
などの関連する情況に照らして医師が決定すると解すべ
きであり、従って上記投与量の範囲は、本発明の範囲を
限定することを意図するものでは全くない。
【0078】
【実施例】本発明を以下の実施例によって示す。実施例1 7−(シアノメトキシ)インドール反応物の製造: パートA.2−(ベンジルオキシ)ニトロベンゼン中間
体の製造 アセトン(200ml)中の2−ニトロフェノール(1
3.9g、0.10モル)、臭化ベンジル(12.0m
l、0.10モル)および無水炭酸カリウム(30g、
0.22モル)の撹拌混合物を16時間加熱還流し、冷
却し、氷で希釈した塩酸に注ぎ、ジクロロメタンで抽出
する。抽出物を乾燥し、蒸留し、残留物をエーテル−ヘ
キサンから、青白色の結晶として結晶化する。m.p.<
50℃。
【0079】パートB.(ベンジルオキシ)−アニリン
中間体の製造 ヒドラジン水和物(5ml)を2−(ベンジルオキシ)
ニトロベンゼンのメタノール(200ml)溶液中のラ
ネーニッケル撹拌懸濁液に、20分かけて滴下し、緩慢
な還流を起こす。この撹拌混合物を、さらに30分間加
熱還流し、冷却し、ろ過し、蒸留する。残留物を真空下
に蒸留し青白色の油を得る。b.p.146−150℃
/0.5mm。
【0080】パートC.2−ベンジルオキシ−6−
(2,2−ジメトキシ−1−メチルチオ)エチルアニリ
ンの製造 2−メチルチオアセトアルデヒドジメチルアセタール
(4.9g、36.1ミリモル)のジクロロメタン(1
0ml)溶液を、塩素(2.6g、36.1ミリモル)
のジクロロメタン(70ml)撹拌溶液に、−70℃で
滴下する。この溶液を−70℃から76℃で15分間撹
拌し、次に2−(ベンジルオキシ)アニリン(7.2
g、36.1ミリモル)のジクロロメタン(20ml)
溶液を1時間かけて、−70℃で加えた。この黒みがか
った混合物をさらに2時間、−70℃から−75℃で撹
拌し、次にトリエチルアミン(7ml)を加え、この混
合物を室温に温める。さらに1時間撹拌した後、この混
合物を希塩酸そして重炭酸ナトリウム水溶液で連続して
洗浄し、乾燥し、蒸留する。残留物を酢酸エチル−ヘキ
サン(1:4)中のシリカでクロマトグラフィーにか
け、2−(ベンジルオキシ)アニリンを15%混合する
前記生成物を得る。
【0081】パートD.7−(ベンジルオキシ)−3−
(メチルチオ)インドール中間体の製造 粗2−ベンジルオキシ−6−(2,2−ジメトキシ−1
−メチルチオ)エチルアニリン(6.0g)の酢酸エチ
ル(100ml)溶液を2M塩酸と7時間撹拌する。酢
酸エチル層を、さらに希釈した塩酸、次に重炭酸ナトリ
ウム溶液で洗浄し、乾燥し、蒸留する。残留物を酢酸エ
チル−ヘキサン(1:8)中のシリカでクロマトグラフ
ィーにかけ、青白色の固体を得る。
【0082】パートE.7−(ベンジルオキシ)インド
ール中間体の製造 湿ったラネーニッケルを、7−(ベンジルオキシ)−3
−(メチルチオ)インド−ル(4.0g、14.9ミリ
モル)の酢酸エチル(100ml)およびエタノール
(60ml)撹拌還流溶液に、出発物質が全て消費され
るまで分割して加える(RP HPLCによる)。混合
物をろ過し、ろ液を蒸留し、残留物を酢酸エチル−ヘキ
サン(1:8)中のシリカでクロマトグラフィーにか
け、青白色の固体を得る。
【0083】パートF.7−(シアノメトキシ)インド
ールの製造 7−(ベンジルオキシ)インドール(0.5g、2.2
4ミリモル)のメタノール(100ml)溶液を、60
psi(4.38kg/cm2)、10%パラジウム/
活性炭(50mg)で4時間水素添加する。触媒をろ去
し、ろ液を蒸留する。残留物およびブロモアセトニトリ
ル(0.16ml、2.3ミリモル)のメチルエチルケ
トン(5ml)撹拌溶液を、固形無水炭酸カリウム
(0.62g、4.5ミリモル)と共に2時間加熱還流
し、冷却し、氷−塩酸に注ぎ、ジクロロメタンで抽出す
る。抽出物を乾燥し、蒸留し、残留物を酢酸エチル−ヘ
キサン(1:2)中のシリカでクロマトグラフィーにか
け、青白色の固体を得る。
【0084】実施例2 7−(2−シアノエチル)インドール)出発物質の製
造: パートA.メチル3−[2−(E)−ジメチルアミノ)
エテニル]−2−ニトロベンゾエート メチル3−メチル−2−ニトロベンゾエート(43g、
0.22モル)、ジメチルホルムアミドジメチルアセタ
ール(52.5g、0.44モル)およびピペリジン
(18.7g、0.22モル)のジメチルホルムアミド
(120ml)溶液を、24時間加熱還流し、冷却し、
水に注ぎ、粗生成物を得る。
【0085】パートB.メチル7−インドールカルボキ
シレートの製造 メチル3−[2−(E)−(ジメチルアミノ)エテニ
ル]−2−ニトロベンゾエート(12.0g、48モリ
モル)のトルエン(200ml)溶液を、60psi
(4.22Kg/cm2)、10%パラジウム/活性炭
(1.5g)で、水素の取り込みが止むまで水素添加す
る。触媒をろ去し、ろ液を蒸留し、残留物をシリカでク
ロマトグラフィーにかけ前記生成物を得る。
【0086】パートC.7−インドールメタノールの製
造 固形水素化アルミニウムリチウム(1.0g)を、メチ
ル7−インドールカルボキシレート(6.7g)のテト
ラヒドロフラン(100ml)撹拌溶液に、1時間かけ
て分割して加える。この混合物をさらに2時間撹拌し、
次に過剰量の水素化アルミニウムリチウムを酢酸を加え
て破壊し、この混合物を水酸化ナトリウム水溶液で希釈
し、酢酸エチルで抽出する。抽出物を乾燥し、蒸留し、
残留物を酢酸エチル−ヘキサン(1:9から1:2)中
のシリカでクロマトグラフィーにかけ、前記生成物を得
る。
【0087】パートD.7−インドールカルボキシアル
デヒドの製造 固形の二クロム酸ピリジニウム(1.77g、5.1ミ
リモル)を、7−インドールメタノール(0.5g、
3.4ミリモル)のジクロロメタン(50ml)の撹拌
溶液に、3時間かけて、分割して加える。この混合物を
さらに2時間撹拌し、次にセライトろ過助剤のパッドで
ろ過する。ろ液を蒸留し、残留物を酢酸エチル−ヘキサ
ン(1:3)中のシリカでクロマトグラフィーにかけて
精製する。
【0088】パートE.7−[2−(E)−シアノエテ
ニル]インドールの製造 水素化ナトリウムの鉱油(0.10g、2.5ミリモ
ル)中60%分散液を、ジエチルシアノメチルホスホネ
ート(0.44g、2.5ミリモル)の氷冷テトラヒド
ロフラン(10ml)撹拌溶液に、10分かけて、分割
して加える。この混合物を15分間撹拌し、次に7−イ
ンドールカルボキシアルデヒド(0.30g、2.1ミ
リモル)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液を滴下す
る。この混合物を30分間撹拌し、酢酸エチルで希釈
し、水洗し、乾燥し、蒸留する。残留物を酢酸エチル−
ヘキサン(1:3)のシリカでクロマトグラフィーにか
け、前記生成物を得る。
【0089】パートF.7−(2−シアノエチル)イン
ドールの製造 7−[2−(E)−シアノエチル]インドール(0.2
8g)のエタノール(75ml)溶液を、50psi
(3.52Kg/cm2)、10%パラジウム/活性炭
(0.1g)で、4時間水素添加する。触媒をろ去し、
ろ液を蒸留して前記生成物を得る。
【0090】実施例3 3−[2(E)−(キノリン−2−イル)エテニル]塩
化ベンジルの製造: パートi)メチル3−[2(E)−(キノリン−2−イ
ル)エテニル]ベンゾエート ヘキサン(8.8ml)中2.5Mブチルリチウムを、
キノリン−2−塩化イルメチルホスホニウム(9.66
g、22ミリモル)の乾燥テトラヒドロフラン(250
ml)撹拌溶液に、−75℃で、5分かけて加える。こ
の混合物を−75℃で1時間撹拌し、次にメチル3−ホ
ルミルベンゾエート(3.28g、20ミリモル)のテ
トラヒドロフラン(25ml)溶液を10分かけて滴下
する。さらに30分間−75℃で撹拌した後、この混合
物を室温に温め、水で薄め、酢酸エチルで抽出する。抽
出物を乾燥し、蒸留し、残留物をシリカでクロマトグラ
フィーにかけ、酢酸エチル−ヘキサン(1:3)で溶離
して精製する。
【0091】パートii)3−[2(E)−(キノリン−
2−イル)エテニル]ベンジルアルコール 固体の水素化アルミニウムリチウム(0.25g)を、
メチル3−[2(E)−(キノリン−2−イル)エテニ
ル]ベンゾエート(2.1g、7.3ミリモル)のテト
ラヒドロフラン(50ml)撹拌溶液に、分割して加え
る。この混合物を30分間撹拌し、水酸化ナトリウム溶
液で希釈し、酢酸エチルで抽出する。抽出物を乾燥し、
蒸留し、残留物を酢酸エチル−ヘキサン中のシリカでク
ロマトグラフィーにかける。
【0092】パートiii)3−[2(E)−(キノリン
−2−イル)エテニル]塩化ベンジル 固形のN−クロロスクシンイミド(0.76g、5.7
2ミリモル)を、3−[2(E)−(キノリン−2−イ
ル)エテニル]ベンジルアルコール(1.14g、4.
58ミリモル)およびトリフェニルホスフィン(1.5
0g、5.72ミリモル)のジクロロメタン(100m
l)撹拌溶液に0−5℃で、5分かけて分割して加え
る。この混合物を、0−5℃でさらに2時間撹拌し、次
に蒸留し、残留物を酢酸エチル−ヘキサン(1:3)中
のシリカでクロマトグラフィーにかける。
【0093】実施例4 式:
【化53】 で示される本発明の化合物である5−[2−[1−[3
−[2−E−(7−クロロキノリン−2−イル)エテニ
ル]ベンジル]−2,3−ジヒドロインドール−7−イ
ル]エチル]−1H−テトラゾールの製造
【0094】パートA.中間体7−(2−シアノエチ
ル)−2,3−ジヒドロインドールの製造 7−(2−シアノエチル)インドール(実施例1の方法
により製造)(8.80g、51.8ミリモル)を酢酸
(250mL)に懸濁させ、反応温度を10−20℃の
範囲に維持するようにしてシアノボロ水素化ナトリウム
(16.4g、322ミリモル)で処理した。加え終え
た後、この混合物をさらに5時間撹拌し、水で薄め、真
空凝縮した。残留物を5N NaOH溶液で処理し、酢
酸エチルで抽出した。有機層を水で1度、飽和塩化ナト
リウム溶液で1度洗浄し、乾燥し(硫酸ナトリウム)、
ろ過し、真空凝縮した。得られる残留物をクロマトグラ
フィー(フロリシル(商標)(FlorisilR)、98%塩
化メチレン/2%メタノール)にかけて前記中間体8.
00g(99%)を得、これを直ぐに結晶化した。 (C11122)の分析 計算値:C,76.71;H,7.02;N,16.2
7; 実測値:C,76.44;H,7.21;N,16.5
2;
【0095】パートB.中間体7−(2−シアノエチ
ル)−1−[3−[2−E−(7−クロロキノリン−2
−イル)エテニル]ベンジル]−2,3−ジヒドロイン
ドールの製造 7−(2−シアノエチル)−2,3−ジヒドロインドー
ル(690mg、4.01ミリモル)、3−[2−E−
(7−クロロキノリン−2−イル)エテニル]塩化ベン
ジル(実施例3の生成物)(1.29g、4.10ミリ
モル)、およびDMF(100mL)中炭酸カリウム
(1.10g、7.97ミリモル)の混合物を油浴中8
5℃で、16時間加熱した。この混合物を冷却し、水お
よび酢酸エチルで薄める。有機溶液を分離し、水で1
度、飽和塩化ナトリウム溶液で1度洗浄し、次に乾燥し
(硫酸ナトリウム)、ろ過し、真空凝縮した。得られる
残留物をクロマトグラフィー(シリカゲル、70%ヘキ
サン/30%エーテル)にかけ、前記中間体850mg
(47%)を得た。
【0096】パートC.5−[2−[1−[3−[2−
E−(7−クロロキノリン−2−イル)エテニル]ベン
ジル]−2,3−ジヒドロインドール−7−イル]エチ
ル]−1H−テトラゾール 7−(2−シアノエチル)−1−[3−[2−E−(7
−クロロキノリン−2−イル)エテニル]ベンジル]−
2,3−ジヒドロインドール(600mg)のアジ化ト
リ−−ブチル錫(2.0mL)溶液を95℃の油浴
中、23時間加熱した。冷却した溶液にアセトリトリル
(50mL)、酢酸(20mL)、およびTHF(10
mL)を加えた。得られる溶液を3.5時間撹拌し、ヘ
キサンで洗う。ヘキサン層を分離し捨てた。得られる混
合物を真空凝縮し、残留物をクロマトグラフィー(シリ
カゲル、2%メタノール/98%塩化メチレン)にかけ
て固体を得、これを再結晶し(酢酸エチル/エーテ
ル)、所望の生成物235mg(36%)を得た:mp
141−144℃。1 H−NMR(DMSO−d6)8.48(d,J=9H
z,1H)、8.08(m,2H)、7.85(d,J
=8Hz,1H)、7.75(d,J=17Hz,1
H)、7.59(s,1H)、7.54(m,2H)、
7.33(m,3H)、7.07(d,J=8Hz,1
H)、6.95(d,J=8Hz,1H)、6.77
(d,J=8Hz,1H)、4.49(s,2H)、
3.28(t,2H,J=7Hz)、3.17(m,2
H)、3.08(m,2H)、2.83(t,J=7H
z,2H);MS−FD m/e(493,p)。 (C29256Cl)の分析: 計算値:C,70.65;H,5.11;N,17.0
5;Cl,7.19 実測値:C,70.39;H,5.17;N,16.8
1;Cl,7.45
【0097】実施例5 式:
【化54】 で示される本発明の化合物である5−[2−[1−[3
−(7−クロロキノリン−2−イルメトキシ)ベンジ
ル]−2,3−ジヒドロインドール−7−イル]−エチ
ル]−1H−テトラゾールの製造
【0098】パートA.中間体7−(2−シアノエチ
ル)−1−[3−(7−クロロキノリン−2−イルメト
キシ)ベンジル]−2,3−ジヒドロインドールの製造 3−[2−E−(7−クロロキノリン−2−イル)エテ
ニル]塩化ベンジルの代わりに、3−(7−クロロキノ
リン−2−イルメトキシ)塩化ベンジル(欧州特許出願
第0469833、実施例5のように製造)を置き換え
て実施例4、パートBの手順を用いた。前記中間体を収
率53%で単離した: (C28243OCl)の分析: 計算値:C,74.08;H,5.33;N,9.26 実測値:C,73.82;H,5.31;N,9.24
【0099】パートB.5−[2−[1−[3−(7−
クロロキノリン−2−イルメトキシ)ベンジル]−2,
3−ジヒドロインドール−7−イル]エチル]−1H−
テトラゾール 7−(2−シアノエチル)−1−[3−(7−クロロキ
ノリン−2−イルメトキシ)−ベンジル]−2,3−ジ
ヒドロインドールを実施例4、パートCに記載のように
反応させて、収率40%の黄褐色の固体を得た:mp
137−140℃。 (C28256OCl)の分析: 計算値:C,67.67;H,5.07;N,16.9
1 実測値:C,67.96;H,5.14;N,16.6
【0100】実施例6 式:
【化55】 で示される本発明の化合物である5−[2−[1−[4
−(7−クロロキノリン−2−イルメトキシ)ベンジ
ル]−2,3−ジヒドロインドール−7−イル]−エチ
ル]−1H−テトラゾールの製造
【0101】パートA.中間体4−(7−クロロキノリ
ン−2−イルメトキシ)ベンジルアルコールの製造 4−ヒドロキシベンジルアルコール(2.70g、2
1.8ミリモル)のDMF(50mL)溶液を水素化ナ
トリウム(0.666g、27.8ミリモル)で室温で
処理した。ガス発生が止んだ後、7−クロロ(2−クロ
ロメチル)キノリン(4.20g、19.8ミリモル)
を加え、得られる混合物を4時間撹拌した。この混合物
を水で薄め、酢酸エチルで抽出する。有機層を水で3回
洗い、乾燥し(硫酸ナトリウム)、ろ過し、真空凝縮し
た。残留物を5%酢酸エチル/95%ヘキサンですり砕
き、ろ過して、前記中間体(99%)5.90gを得
た。 (C1714NO2Cl)の分析: 計算値:C,68.12;H,4.71;N,4.67 実測値:C,68.76;H,5.39;N,4.56
【0102】パートB.中間体4−(7−クロロキノリ
ン−2−イルメトキシ)塩化ベンジルの製造 4−(7−クロロキノリン−2−イルメトキシ)ベンジ
ルアルコール(2.80g、9.33ミリモル)、トリ
エチルアミン(3.12g、30.9ミリモル)、塩化
リチウム(0.850g、20.0ミリモル)、および
DMF(40mL)中4−(N,N−ジメチルアミノ)
ピリジン(10mg)の混合物を−10℃に冷却する。
塩化メタンスルホニル(3.40g、29.7ミリモ
ル)を滴下し、得られる混合物を15分間撹拌した。こ
の混合物を室温に温め、さらに4時間撹拌し、次に酢酸
エチルで希釈する。得られる溶液を水で1回洗い、乾燥
し(硫酸ナトリウム)、ろ過し、真空凝縮する。残留物
をクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/ヘキ
サンの勾配)にかけ、前記中間体1.60g(54%)
を得た。
【0103】パートC.中間体7−(2−シアノエチ
ル)−1−[4−(7−クロロキノリン−2−イルメト
キシ)ベンジル]−2,3−ジヒドロインドールの製造 実施例4、パートBの手順を用いて、3−[2−E−
(7−クロロキノリン−2−イル)エテニル]塩化ベン
ジルに代わって、4−(7−クロロキノリン−2−イル
メトキシ)塩化ベンジルを置換した。前記中間体を収率
64%で単離する。 (C28243OCl)の分析: 計算値:C,74.08;H,5.33;N,9.26 実測値:C,74.29;H,5.40;N,9.35
【0104】前記生成物5−[2−[1−[4−(7−
クロロキノリン−2−イルメトキシ)ベンジル]−2,
3−ジヒドロインドール−7−イル]−エチル]−1H
−テトラゾールの製造 7−(2−シアノエチル)−1−[4−(7−クロロキ
ノリン−2−イルメトキシ)−ベンジル]−2,3−ジ
ヒドロインドールを実施例4、パートCに記載のように
反応させ、オフホワイトの固体の前記生成物を収率43
%で得た:mp69−73℃。1 H−NMR(DMSO−d6)8.48(d,J=9H
z,1H)、8.07(s,1H)、8.05(d,J
=9Hz,1H)、7.72(d,J=9Hz,1
H)、7.68(dd,J=9,1Hz,1H)、7.
24(d,J=9Hz,2H)、7.02(d,J=9
Hz,2H)、6.95(d,J=8Hz,1H)、
6.83(d,J=8Hz,1H)、6.63(t,J
=8Hz,1H)、5.34(s,2H)、4.26
(s,2H)、3.22(t,J=7Hz,2H)、
3.18(m,2H)、3.09(m,2H)、2.8
4(t,J=7Hz,2H);MS−FD m/e(4
97,p)。 (C28256OCl)の分析: 計算値:C,67.67;H,5.07;N,16.9
1 実測値:C,67.90;H,5.26;N,16.9
【0105】実施例7 式:
【化56】 で示される化合物である、5−[2−[1−[3−(キ
ノリン−2−イルメトキシ)ベンジル]−2,3−ジヒ
ドロインドール−7−イル]−エチル]−1H−テトラ
ゾールの製造
【0106】パートA.中間体3−(キノリン−2−イ
ルメトキシ)ベンジルアルコールの製造 7−クロロ(2−クロロメチル)キノリンの代わりに2
−(クロロメチル)キノリンを置き換えること、および
4−ヒドロキシベンジルアルコールの代わりに3−ヒド
ロキシベンジルアルコールを置き換えることを除いて
は、実施例6、パートAの手順を用いた。前記中間体を
収率85%で得る:mp 82−86℃。 (C1715NO2)の分析: 計算値:C,76.96;H,5.70;N,5.28 実測値:C,76.97;H,5.76;N,5.53
【0107】パートB.中間体3−(キノリン−2−イ
ルメトキシ)塩化ベンジルの製造 4−(7−クロロキノリン−2−イルメトキシ)ベンジ
ルアルコールの代わりに3−(キノリン−2−イルメト
キシ)ベンジルアルコールを置き換えることを除いて
は、実施例6、パートBの手順を用いた。前記中間体を
収率72%で得る:mp 39−43℃。
【0108】パートC.中間体7−(2−シアノエチ
ル)−1−[3−(キノリン−2−イルメトキシ)ベン
ジル]−2,3−ジヒドロインドールの製造 3−[2−E−(7−クロロキノリン−2−イル)エテ
ニル]塩化ベンジルの代わりに3−(キノリン−2−イ
ルメトキシ)塩化ベンジルを置き換えて、実施例4、パ
ートBの手順を用いた。前記中間体を収率49%で単離
した。
【0109】パートD.生成物5−[2−[1−[3−
(キノリン−2−イルメトキシ)ベンジル]−2,3−
ジヒドロインドール−7−イル]エチル]−1H−テト
ラゾールの製造 7−(2−シアノエチル)−1−[3−(キノリン−2
−イルメトキシ)ベンジル]−2,3−ジヒドロインド
ールを実施例4、パートCに記載のように反応させて、
オフホワイトの固体の前記生成物を収率16%で得る:
mp 148−151℃。1 H−NMR(DMSO−d6)8.40(d,J=9H
z,1H)、7.98(m,2H)、7.77(t,J
=8Hz,1H)、7.64(m,2H)、7.44
(t,J=8Hz,1H)、7.04(s,1H)、
6.93(m,3H)、6.82(d,J=8Hz,1
H)、6.64(t,J=8Hz,1H)、5.34
(s,2H)、4.35(s,2H)、3.24(t,
J=8Hz,2H)、3.15(m,2H)、3.06
(m,2H)、2.83(t,J=8Hz,2H);M
S−FD m/e(462,p)。 (C28266O)の分析: 計算値:C,72.71;H,5.67;N,18.1
7 実測値:C,72.48;H,5.46;N,18.1
【0110】実施例8 式:
【化57】 で示される本発明の化合物である、5−[2−[1−
[4−(キノリン−2−イルメトキシ)ベンジル]−
2,3−ジヒドロインドール−7−イル]−エチル]−
1H−テトラゾールの製造
【0111】パートA.中間体4−(キノリン−2−イ
ルメトキシ)ベンジルアルコールの製造 7−クロロ(2−クロロメチル)キノリンの代わりに2
−(クロロメチル)キノリンを置き変えること以外は、
実施例6、パートAの手順を用いた。粗製物質を5%酢
酸エチル/95%ヘキサンですり砕いて、前記中間体を
収率78%で得た:mp 131−135℃。
【0112】パートB.中間体4−(キノリン−2−イ
ルメトキシ)塩化ベンジルの製造 4−(7−クロロキノリン−2−イルメトキシ)ベンジ
ルアルコールの代わりに4−(キノリン−2−イルメト
キシ)ベンジルアルコールを置き換えること以外は、実
施例6、パートBの手順を用いた。前記中間体を収率4
7%で得た。
【0113】パートC.中間体7−(2−シアノエチ
ル)−1−[4−(キノリン−2−イルメトキシ)ベン
ジル]−2,3−ジヒドロインドールの製造 3−[2−E−(7−クロロキノリン−2−イル)エテ
ニル]塩化ベンジルの代わりに4−(キノリン−2−イ
ルメトキシ)塩化ベンジルを置き換えて、実施例4、パ
ートBを使用した。前記中間体を収率58%で単離し
た。
【0114】パートD.生成物5−[2−[1−[4−
(キノリン−2−イルメトキシ)ベンジル]−2,3−
ジヒドロインドール−7−イル]エチル]−1H−テト
ラゾールの製造 7−(2−シアノエチル)−1−[4−(キノリン−2
−イルメトキシ)ベンジル]−2,3−ジヒドロインド
ールを、実施例4、パートCのように反応させて、オフ
ホワイトの固体の前記生成物を収率7%で得る:mp
64−67℃。1 H−NMR(DMSO−d6)8.42(d,J=9H
z,1H)、8.02(m,2H)、7.77(t,J
=8Hz,1H)、7.67(d,J=9Hz,1
H)、7.63(t,J=8Hz,1H)、7.23
(d,J=9Hz,2H)、7.02(d,J=9H
z,2H)、6.94(d,J=8Hz,1H)、6.
83(d,J=8Hz,1H)、6.63(t,J=8
Hz,1H)、5.34(s,2H)、4.29(s,
2H)、3.21(t,J=7Hz,2H)、3.17
(m,2H)、3.08(m,2H)、2.82(t,
J=7Hz,2H);MS−FD m/e(462,
p)。 (C28266O・0.25 EtOAc)の分析: 計算値:C,71.88;H,5.82;N,17.3
4 実測値:C,71.83;H,5.57;N,17.2
【0115】実施例9 式:
【化58】 で示される本発明の化合物である、5−[2−[1−
[3−[2−E−(キノリン−2−イル)エテニル]ベ
ンジル]−2,3−ジヒドロインドール−7−イル]エ
チル]−1H−テトラゾールの製造
【0116】パートA.中間体7−(2−シアノエチ
ル)−1−[3−[2−E−(キノリン−2−イル)エ
テニル]ベンジル]−2,3−ジヒドロインドールの製
造 3−[2−E−(7−クロロキノリン−2−イル)エテ
ニル]塩化ベンジルの代わりに3−[2−E−(キノリ
ン−2−イル)エテニル]塩化ベンジルを置き換えて、
実施例4、パートBの手順を用いた。前記中間体を収率
56%で単離した:mp 126−129℃。 (C29253)の分析: 計算値:C,83.82;H,6.06;N,10.1
1 実測値:C,83.58;H,6.22;N,10.0
【0117】パートB.中間体5−[2−[1−[3−
[2−E−(キノリン−2−イル)エテニル]ベンジ
ル]−2,3−ジヒドロインドール−7−イル]−エチ
ル]−1H−テトラゾールの製造 7−(2−シアノエチル)−1−[3−[2−E−(キ
ノリン−2−イル)エテニル]ベンジル]−2,3−ジ
ヒドロインドールを、実施例4、パートCに記載のよう
に反応させ、前記中間体を43%の収率で得た:mp
76−82℃。1 H−NMR(DMSO−d6)8.35(d,J=9H
z,1H)、7.97(m,2H)、7.89(d,J
=9Hz,1H)、7.84(d,J=16Hz,1
H)、7.75(m,2H)、7.63(d,J=8H
z,1H)、7.57(t,J=8Hz,1H)、7.
48(d,J=16Hz、1H)、7.40(t,J=
8Hz,1H)、7.33(d,J=8Hz,1H)、
7.00(d,J=8Hz,1H)、6.88(d,J
=8Hz,1H)、6.69(t,J=8Hz,1
H)、4.42(s,2H)、3.35(t,J=7H
z,2H)、3.18(m,2H)、3.11(m,2
H)、2.91(t,J=7Hz,2H);MS−FD
m/e(458,p)。 (C29266・1.6 MeOH)の分析: 計算値:C,72.09;H,6.23;N,16.4
8 実測値:C,72.36;H,6.03;N,16.0
【0118】実施例10 式:
【化59】 で示される本発明の化合物である、5−[1−[3−
[2−E−(7−クロロキノリン−2−イル)エテニ
ル]ベンジル]−2,3−ジヒドロインドール−7−イ
ルオキシメチル]−1H−テトラゾールの製造
【0119】パートA.中間体7−(シアノメトキシ)
−2,3−ジヒドロインドールの製造 7−(シアノメトキシ)インドール(実施例1の生成
物)を実施例4、パートAに記載の手順に従って還元し
て、前記中間体を収率90%で得た。
【0120】パートB.中間体1−[3−[2−E−
(7−クロロキノリン−2−イル)エテニル]ベンジ
ル]−2,3−ジヒドロインドール−7−イルオキシア
セトニトリルの製造 7−(2−シアノエチル)−2,3−ジヒドロインドー
ルの代わりに7−(シアノメトキシ)−2,3−ジヒド
ロインドールを置き換えて、実施例4、パートBの手順
を用いた。前記中間体を収率52%で単離した。
【0121】パートC.生成物5−[1−[3−[2−
E−(7−クロロキノリン−2−イル)エテニル]ベン
ジル]−2,3−ジヒドロインドール−7−イルオキシ
メチル]−1H−テトラゾールの製造 1−[3−[2−E−(7−クロロキノリン−2−イ
ル)エテニル]ベンジル]−2,3−ジヒドロインドー
ル−7−イルオキシアセトニトリルを、実施例4、パー
トCに記載のように反応させて、前記生成物を収率16
%で得た:mp188−191℃。1 H−NMR(DMSO−d6)8.41(d,J=9H
z,1H)、8.02(m,2H)、7.94(d,J
=8Hz,1H)、7.83(d,J=17Hz,1
H)、7.61(m,3H)、7.43(d,J=17
Hz,1H)、7.35(t,J=8Hz,1H)、
7.26(d,J=8Hz,1H)、6.90(d,J
=9Hz,1H)、6.88(d,J=7Hz,1
H)、6.64(t,J=8Hz,1H)、5.46
(s,2H)、4.58(s,2H)、3.23(t,
J=7Hz,2H)、2.88(t,J=7Hz,2
H);MS−FD m/e(494,p)。 (C28236OCl)の分析: 計算値:C,67.94;H,4.68;N,16.9
8 実測値:C,67.65;H,4.69;N,16.9
【0122】実施例11 式:
【化60】 で示される本発明の化合物である、5−[2−[1−
[4−[2−E−(7−クロロキノリン−2−イル)エ
テニル]ベンジル]−2,3−ジヒドロインドール−7
−イル]−エチル]−1H−テトラゾールの製造
【0123】パートA.中間体7−(2−シアノエチ
ル)−1−[4−[2−E−(7−クロロキノリン−2
−イル)エテニル]ベンジル]−2,3−ジヒドロイン
ドールの製造 3−[2−E−(7−クロロキノリン−2−イル)エテ
ニル]塩化ベンジルの代わりに4−[2−E−(7−ク
ロロキノリン−2−イル)エテニル]塩化ベンジル(実
施例3の生成物)に置き換えて、実施例4、パートBの
手順を用いた。前記中間体を収率41%で単離した。 (C29243Cl)の分析: 計算値:C,77.41;H,5.38;N,9.34 実測値:C,77.70;H,5.32;N,9.38
【0124】パートB.生成物5−[2−[1−[4−
[2−E−(7−クロロキノリン−2−イル)エテニ
ル]ベンジル]−2,3−ジヒドロインドール−7−イ
ル]エチル]−1H−テトラゾールの製造 7−(2−シアノエチル)−1−[4−[2−E−(7
−クロロキノリン−2−イル)エテニル]ベンジル]−
2,3−ジヒドロインドールを、実施例4、パートCに
記載のように反応させ、前記生成物を収率47%で得
た:mp 83−87℃。1 H−NMR(DMSO−d6)8.41(d,J=8H
z,1H)、8.00(m,2H)、7.90(d,J
=8Hz,1H)、7.84(d,J=18Hz,1
H)、7.73(d,J=9Hz,2H)、7.59
(dd,J=8,1Hz、1H)、7.47(d,J=
17Hz,1H)、7.39(d,J=9Hz,2
H)、6.98(d,J=8Hz,1H)、6.86
(d,J=8Hz,1H)、6.65(t,J=8H
z,1H)、4.41(s,2H)、3.32(t,J
=7Hz,2H)、3.18(m,2H)、3.11
(m,2H)、2.90(t,J=7Hz,2H);M
S−FD m/e(493,p)。 (C29256Cl)の分析: 計算値:C,70.65;H,5.11;N,17.0
5 実測値:C,70.40;H,5.10;N,16.7
【0125】分析法 分析1−モルモット気管 ロイコトリエン受容体拮抗作用を、分離した平滑筋にお
いて、以下の方法で評価した。
【0126】体重250−400グラムの雄のハートレ
ーモルモットをCO2で窒息させ、放血した。気管を摘
出し、下記の組成(mM/リットル)のクレブス(Kreb
s')−重炭酸塩溶液に入れた:NaCl,118.2;
NaHCO3,24.8;KCl,4.6;KH2
4,1.2,MgSO4.7H2O,1.2;デキスト
ロース,10.0;CaCl2.2H2O,2.5;1−
システイン,3.0,およびインドメタシン,3μM。
気管をリング状に切り、上皮を内腔の表面から、綿棒で
そっとこすり取った。1インチ、30ゲージの使い捨て
のステンレススチール皮下注射針でできた支持台の上
に、気管リングを載せ(ホッカー(Hooker)ら,197
7, Blood Vessels 14:1−11)、37℃に維持
したクレブズ溶液を含む器官浴に移し、95%O2およ
び5%CO2にさらした。グラスFTO3C力−転位変
換器(Grass FTO3C force-displacement transduc
er)を用いてアイソメトリック測定を行い、力のグラム
数の変化をグラスポリグラフに記録した。約60分間の
平衡化の後、1つのLTD4半最大濃度(3X10
-8M)を使用して、気管を収縮させた。次に、Van Ros
sum(1963)の累積反応法を使用して、2つのLT
4濃度−反応カーブを生じさせた。第二のLTD4濃度
−反応カーブが発生する45分前に、可能性のあるロイ
コトリエン受容体アンタゴニストを組織浴に加えた。
【0127】分析2−モルモットの回腸 腸の平滑筋受容体に対する新規なLTD4受容体アンタ
ゴニストの有効性を判断するために、モルモットの回腸
を使用した。CO2窒息後、放血した動物から、末端回
腸を除去し、約2から3cmの小片にカットした。イン
ドメタシンおよび1−システインを用いずに製造したク
レブズ重炭酸塩溶液を含む器官浴に、組織を入れ、95
%O2および5%CO2にさらした。60分間の平衡化の
後、ヒスタミン(3X10-6M)に対する3つの半最大
収縮を、全ての組織において得た。次に、バン・ロザム
(Van Rossum)の方法(Arch. Int. Pharmacodyn. The
r.,143:299,1963)を用いて、LTD4
対する累積濃度−反応カーブを生じさせた。アゴニスト
を浴から洗い出し、組織を回復させた。第二のLTD4
濃度−対応カーブが発生した後、回腸を再び洗い、再平
衡化した。最後のLTD4濃度−反応カーブの30分前
に、試験薬を浴に加えた。
【0128】試験薬の存在下の気管および回腸のLTD
4に対する収縮を、試験薬の存在しないときの反応と比
較した。ファークゴット(Furchgott)(Ann, N.Y. Aca
d. Sci., 139:553,1967)の方法により、
等式:KB=[アンタゴニスト]/投与量−割合−1を
用いてKB値を算出した。投与量−率とは、アンタゴニ
ストの存在下において最大反応を50%引き出すのに必
要なアゴニストの濃度(ED50)を、アンタゴニスト不
在下のED50で割ったものを意味する。
【0129】分析3−モルモット肺膜[3H]LTD4
ジオリガンド結合3H]LTD4はNew England Nuclear(Boston,M
A)から購入した。その他の化学薬品は全てSigma(St.
Louis, MO)から購入した。インキュベーションはシラ
ン処理したガラスチューブ内で行い、25mM MOP
S、10mM L−システイン、10mM グリシン、
10mM CaCl2、pHを6.5に調節した10m
M MgCl2を含む緩衝液、賦形剤または非特異的L
TD4(1mM)または置換化合物50ml、および分
析緩衝液中250mlのトレーサー(58,000−8
0,000dpm)[3H]LTD4128−168Ci
/mmolに、モルモットの肺膜30gを準備する。30分
後、30℃で、氷冷洗浄緩衝液4ml(25mM トリ
ス−HCl、pH7.5)を加えることによって、結合
反応を終了し、続いて直ぐに、ホワットマン(Whatma
n)(GF/Cガラスファイバーフィルター)で、ブラ
ンデル(Brandel)(Gaithersburg,MD)48プレー
スハーベスターを用いて真空ろ過した。このチューブお
よびフィルターを冷却洗浄緩衝液中で洗浄した(3X4
ml)。維持された放射活性を、レディープロテインプ
ラスカクテル(Ready Protein Plus cocktail)(Beckm
an,Fullerton,CA)を用いて、50%の計数率での
液体シンチレーション計数によって測定した。データ
を、IC50Sおよびスロープファクタ(疑似ヒル係数(P
seudo-Hill coefficients))を算出するための10%
および90%の制御結合間の値のログ−ロジットプロッ
ト(log-logit plots)の線回帰分析(linear regressi
on analysis)を用いて分析した。IC50値はKi値を算
出するためのラジオリガンド濃度(シェン・アンド・プ
ルソフ(Cheng and Prusoff), Biochem. Pharmacol.,
22:3099−3108,1973)のために修正し
た。
【0130】気道障害(肺ガス量除去)モルモットに、
LTD4のエアゾール攻撃の2から6時間前に試験化合
物を経口投与した。エアゾール攻撃のために、鼻からだ
け吸入できる容器に接続したプラスチックの拘束チュー
ブに動物を入れ、8分間3.0mg/mlの溶液濃度に
さらした。攻撃の後、安楽死させる溶液2.0mlを腹
膜注射して、動物を殺した。死なせてから、各モルモッ
トの腹部を開き、横隔膜に穴を開け、肺から受動的にガ
スが抜けるようにした。次に肺を取り除き、気管を介し
て真鍮のおもりに付けた。次に、肺にたまったガスの量
を測定することによって、気道障害の大きさを数値化し
た。除去された肺ガス量(ELGV)は、肺とおもりを
生理食塩水に浸し、分析的バランスにおける浮力効果を
測定して、決定された(シルボー(Silbaugh, S. A.)
ら,1987, Pulmonary gas trapping in the guinea
pig and its application in pharmacological testin
g.J. Pharmacol.Methods, 18:296−303)。
【0131】式(I)の化合物についての、これらの方
法による試験を表1に要約する。
【表1】 GPLM GP 回腸2 GP 気管3 実施例番号 結合1(pKi) (pKb) (pKb 4 8.3 8.63 7.54 5 8.0 8.41 8.08 6 7.6 8.49 7.59 7 7.3 7.95 7.80 8 7.8 8.26 8.41 9 7.8 8.60 NT 10 8.61 NT NT 11 8.63 NT NT 注:NTは、試験せず。1 は、前記分析法1による結合。2 は、前記分析法2による回腸。3 は、前記分析法3による気管。
【0132】本発明の化合物または製剤は、経口および
直腸経路による投与、局所的投与、注射もしくは連続的
または不連続的な動脈内点滴を例とする非経口的投与が
可能であり、錠剤、トローチ剤、舌下錠剤、懸濁液、エ
アゾール剤、例えば好ましい塩基に活性な化合物を0.
1から10重量%含有する軟膏、ゼラチン、カプセル、
座薬、生理的に許容される媒体中の注射溶剤および懸濁
液、および注射溶剤を造るために支持物質に吸着される
無菌梱包散剤のような形態で投与することができる。こ
のために都合のよいように、組成物は単位投与形態で提
供でき、各投与単位は式Iの化合物を約1から500m
g含むのが好ましい。活性成分の投与量約0.1から3
00mg/kgを投与することができるけれども、式I
の1つまたは複数の化合物の実際の投与量は、治療すべ
き状態、投与する化合物の選択、および選択された投与
経路などの関連する全ての情況に照らして医師によって
決定されるということは容易に理解できることであり、
従って上記の好ましい投与量の範囲は、本発明の範囲を
限定することを意図するものでは全くない。
【0133】本発明の製剤は通常、担体を混合している
かまたは担体で希釈された式Iの化合物を少なくとも1
つを含む。担体または希釈剤は、固形、半固形、または
液体物質であることができ、賦形剤または活性な治療物
質の媒体として機能する。
【0134】本発明の医薬組成物に使用できる希釈剤お
よび担体の例としては、ラクトース、ブドウ糖(デキス
トロース)、スクロ−ス、ソルビトール、マンニトー
ル、プロピレングリコール、ヒュームド二酸化珪素、微
結晶性セルロース、珪酸カルシウム、シリカ、ポリビニ
ルピロリドン、澱粉、修飾澱粉、アラビアゴム、燐酸カ
ルシウム、ココアバター、エトキシル化エステル、オイ
ルアルギン酸塩、ゼラチン、メチルセルロース、ポリオ
キシエチレンソルビタンモノラウレート、乳酸エチル、
メチルおよびプロピルヒドロキシベンゾエート、ソルビ
タントリオレエート、ソルビタンセスキオレエートなど
が挙げられる。錠剤の場合は、粉末成分が、錠剤製造機
の打ち抜き型やパンチにくっつかないようにするために
潤滑剤を含んでいてもよい。このような目的のために、
例えばアルミニウム、ステアリン酸カルシウムのマグネ
シウム、タルクまたは鉱油を使用してもよい。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロイコトリエンが原因伝達物質である疾
    患にかかっているか、またはかかりやすい、ヒトを含む
    動物の治療のための式(I): 【化1】 [式中、R1は水素、ハロ、C1-4アルキル、C1-4アル
    コキシ、ニトリル、 保護されていてもよいカルボキ
    シ、保護されていてもよいテトラゾリル、トリハロメチ
    ル、ヒドロキシ−C1-4アルキル、アルデヒド、−CH2
    Z、−CH=CH−Zまたは−CH2CH2Z(Zは保護
    されていてもよいカルボキシまたは保護されていてもよ
    いテトラゾリル);R2は、ハロ、ニトリル、保護され
    ていてもよい酸基、C1-4アルコキシ−カルボニル、ま
    たは−CONR78(R7およびR8は各々水素またはC
    1-4アルキル);R3およびR4は各々、水素、C1-4アル
    キル、置換されていてもよいフェニル、または−CON
    78で置換されたC1-4アルキル、または保護されて
    いてもよい酸基;R5は以下の4つの式: 【化2】 (式中、Wは−CH=CH−、−CH=N−、−N=C
    H−、−0−または−S−、R9は水素、ハロ、C1-4
    ルキル、C1-4アルコシキまたはトリハロメチル、およ
    びR10は水素、C1-4アルキル、C2-6アルケニル、C
    3-6シクロアルキルまたはC1-4アルキル−C3-6シクロ
    アルキル)から選択される;R6は、水素またはC1-4
    ルキル;Xは各々独立して、−O−(CH2n−CR11
    12、−S−(CH2n−CR1112、−CR11
    12−、−CR1112−(CH2n−CR1314−または
    −C11=CR12−(式中、R11、R12、R13およびR14
    は各々水素またはC1-4アルキル;nは、0、1または
    2)から選択される;およびYは、−O−CR15
    16−、−S−CR1516−、−CR15=CR16−または
    −CR1516−CR1718−(式中、R15、R16、R17
    およびR18は各々水素またはC1-4アルキル)]で示さ
    れる化合物およびその医薬的に許容される塩。
  2. 【請求項2】 式(III): 【化3】 [式中、Xは各々独立して−O−(CH2n−、−(C
    2n−、−S−(CH2n、またはトランス−CH=
    CH−から選択され;nは、0から3の整数;およびR
    は独立してH、ハロ、およびC1-4アルキルから選択さ
    れる]で示される化合物およびその医薬的に許容される
    塩。
  3. 【請求項3】 下記式(A)から(H): 【化4】 で示される化合物およびその医薬的に許容される塩から
    成る群から選択される化合物およびその混合物。
  4. 【請求項4】 1つまたはそれ以上の医薬的に許容され
    る単体または希釈剤と共に、請求項1に記載の式(I)
    の化合物またはその医薬的に許容される塩を活性成分と
    して含む医薬製剤。
JP6310907A 1993-12-14 1994-12-14 N−ベンジルジヒドロインドールltd4アンタゴニスト Pending JPH07215967A (ja)

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