JPH07215560A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JPH07215560A
JPH07215560A JP6010892A JP1089294A JPH07215560A JP H07215560 A JPH07215560 A JP H07215560A JP 6010892 A JP6010892 A JP 6010892A JP 1089294 A JP1089294 A JP 1089294A JP H07215560 A JPH07215560 A JP H07215560A
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JP
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recording
recording sheet
sheet
discharge
ink
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Application number
JP6010892A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Nakamura
仁志 中村
Hiroyuki Inoue
博行 井上
Soichi Hiramatsu
壮一 平松
Hideaki Kawakami
英明 川上
Takashi Nojima
隆司 野島
Akira Miyagawa
晃 宮川
Hideki Yamaguchi
秀樹 山口
Akira Kida
朗 木田
Takeshi Iwasaki
武史 岩崎
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明に係る記録装置は、記録後の記録シー
トを水平方向に排出して且つ記録シートの記録面に擦れ
等による記録画像の乱れを生じない記録装置を提供する
ことを目的としている。 【構成】 溝部9bを備える排出ローラ9aの記録シー
ト搬送方向下流側に記録シート11を支持する排出サポー
ト10を設け、記録シート11の背面を排出サポート10に当
接させると共に、記録シート11の後端部11bを排出ロー
ラ9aの溝部9bに係止させることで、記録シート11を
湾曲させて保持することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録シートの排出機構を
有する記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の記録装置の一例としてインクジェ
ット記録装置を図を用いて説明する。図7はインクジェ
ット記録装置の構成を示す模式図である。供給トレイ17
から半月ローラ18によって供給された記録シート11は、
図示しない記録シート搬送経路を通過して記録ヘッド20
の対向位置に到達すると、外部に設けられたパーソナル
コンピュータ等から記録情報が伝達され、記録が行われ
る。記録が完了した記録シート11は溝部19aを有する排
出ローラ19によって上方向に排出され、記録手段の上部
に設けた図示しない排出スタッカに収納される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来の記録装置では、記録シートを排出する方向が重力
に逆らう方向であり、環境条件や記録パターンによって
は記録後の記録シートが丸まり排出スタッカに収納しず
らいという問題がある。更に記録シートを上方向に排出
するためには、記録シートの搬送経路に記録シートを押
える拍車や圧力付勢手段その他記録シートを支持するた
めの支持部材等を水平方向に排出する場合よりも多数必
要とするので、部品点数が増加して製造コストが高くな
ると共に、構成が複雑化して装置が大型化するといった
問題がある。
【0004】また、上記課題を解決するために例えば、
特開平3-143865号公報に開示された技術は、記録シート
を湾曲させて排出するように構成することで、記録直後
の記録シートの湾曲した後端部と記録中の記録シートの
水平状の先端部とを当接させて重なりを防止し、両記録
シートが擦れて互いに記録画像を乱すことを防止するも
のである。
【0005】そして、記録直後の記録シートを水平方向
に排出して、排出スタッカに収納するように構成してい
る。これを図8に示す。先ず、図8(a)に示す技術は
大きさの異なる複数の排出ローラ19を備え、大きいロー
ラ19を中央に,小さいローラ19を両端に配置して構成し
て、排出した記録シート11を上に凸の放物線状に湾曲す
るものである。
【0006】また、図8(b)に示す技術は排出ローラ
19の両端にツバを設けて構成して、排出した記録シート
11を波形状に湾曲するものである。上述のように構成し
た排出ローラ19と夫々の排出ローラ19に対応して設けた
拍車部材13とによって記録シート11を夫々湾曲させ、そ
の湾曲した記録シート11の後端部と次に搬送される図示
しない記録シート12の水平状の先端部とが当接すること
によって記録シート11と記録シート12の重なりを防止す
る。
【0007】そして、水平方向に排出された記録シート
11は、図8(c),(d)に示す排出スタッカ21に収納
される。前記排出スタッカ21に設けたガイド部材22は、
図8(c)に示すように記録直後の記録シート11をイン
クが乾燥するまで一時保持した後、図8(d)に示すよ
うにガイド部材22を開放して記録シート11を排出スタッ
カに積層して収納するように構成するものである。
【0008】しかしながら、上記技術を用いても図8
(a)に示したように大きさの異なる排出ローラ19を複
数取り付けて構成したり、図8(b)に示したように排
出ローラ9aを特殊な構造にしなければならず、更にこ
れ等の排出ローラ9aに対応して拍車部材13も複数配置
して構成する必要があるといった問題がある。
【0009】また、図8(c),(d)に示したように
排出スタッカ21内にガイド部材22を設けて、記録シート
11の記録面のインクが乾燥するまでガイド部材22が記録
シート11を所定の時間保持するように構成した場合に
は、記録シート11の面積以上の大きさで排出スタッカ21
を構成する必要があり、装置が大型化するという問題が
ある。
【0010】本発明は前記課題を解決するものであり、
その目的とするところは、記録後の記録シートを水平方
向に排出して且つ記録シートの記録面に擦れ等による記
録画像の乱れを生じない記録装置を提供せんとするもの
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明に係る代表的な構成は、搬送手段によって記録
シートを搬送し、記録手段によって該記録シートに記録
する記録装置において、記録シートを搬送すると共に、
前記記録シートの搬送方向後端部を係止する溝部を有す
る排出回転体と、前記排出回転体よりも記録シートの搬
送方向下流側に設けて、記録シートを略水平に支持する
支持部材とを有してなり、記録シートの搬送方向に直角
な切断面が湾曲状になるように前記排出回転体の溝部と
前記支持部材とを構成したことを特徴とする記録装置で
ある。
【0012】
【作用】本発明に係る記録装置は、上述の如く構成した
ので、記録後の第1の記録シートを湾曲させて保持でき
る。そして、記録中の第2の記録シートの搬送方向先端
部が前記第1の記録シートの後端部に当接して第1の記
録シートを押し出して水平方向に排出できる。
【0013】
【実施例】図により本発明に係る記録装置の一例として
インクジェット記録装置の実施例を具体的に説明する。
【0014】{第1実施例}図1は本発明を用いたイン
クジェット記録装置の第1実施例の構成を示す模式図、
図2は本発明を用いたインクジェット記録装置の第1実
施例の記録シートの排出部を示す断面説明図である。
【0015】図1乃至図2において、矢印A方向から図
示しない搬送手段によって搬送された記録シート11(例
えば紙,プラスチックシート等)は、搬送ローラ1とピ
ンチローラ2に挟持されて搬送され、キャリッジ3に搭
載した記録手段となるインクカートリッジ4の一部を構
成する記録ヘッド5に対向する所定の記録位置に設定さ
れる。
【0016】前記キャリッジ3は、図示しないキャリア
モーターによりガイド軸6およびガイドレール7のガイ
ド面7aに沿って摺動し、往復移動が出来るように構成
されている。ここで、記録信号が図示しないパーソナル
コンピュータ等から伝達されると該記録信号に対応して
記録ヘッド5からインクが吐出され、キャリッジ3が移
動すると共に、搬送ローラ1が回転して記録シート11に
所定の記録を行うように構成されている。
【0017】記録を終えた記録シート11は、前記ガイド
レール7の下面を通過し、前記ガイドレール7に取り付
けられた撥水性の高い部材あるいは先端の鋭利な形状を
有する部材で構成した拍車部材8と、図示しないギア列
に接続して構成された排出ローラ軸9に軸着された排出
回転体となる排出ローラ9aに挟持されて排出される。
【0018】前記排出ローラ9aには記録シート11の後
端部11bを係止するための溝部9bが設けられていて、
前記溝部9bは任意の深さ,幅および形状を有して構成
されている。本実施例では排出ローラ軸9に配置した4
つの排出ローラの内、中央部の2つを溝部9bを有する
排出ローラ9aとして構成しているが、排出ローラ9a
の数や配置位置については所望の数および配置位置に設
定することが可能である。
【0019】前記排出ローラ9aよりも記録シート11の
搬送方向下流側には、排出された記録シート11を湾曲状
に支持する支持部材となるくさび状に形成された排出サ
ポート10が搬送路の両側に設けられている。図2に示す
ように、前記排出サポート10は、軸10aによって装置本
体に回転可能に取付けられ、未使用時には記録装置内部
に収納することが可能である。
【0020】従って、上記構成により、記録を完了して
水平方向に排出された記録シート11は、その両側端部11
cの背面(記録面の反対面)が前記排出サポート10の当
接面10bに当接して支持されると共に、後端部11bを排
出ローラ9aの溝部9bに係止されて、記録シート11の
中央部が下方向に湾曲した状態で保持される。
【0021】従って、記録シート11は記録面のインクが
乾燥するまで上記状態で保持されるので、この記録シー
ト11が該記録シート11よりも先に記録した記録シートの
記録面に擦れて記録画像を乱す虞がない。
【0022】ここで、図2に示すように、次の記録シー
ト12が排出ローラ9aを通過すると、前記記録シート12
の水平な前端部12aが前記記録シート11の湾曲した後端
部11bに当接して記録シート11を押し出し、これによっ
て記録シート11の排出が行われて図示しない排出スタッ
カに収納することが可能である。こうして順次記録シー
トの排出を行うように構成されている。
【0023】従って、上述のように記録シート12の水平
な前端部12aが記録シート11の湾曲した後端部11bに当
接して記録シート11を押し出すので、記録シート12が記
録シート11の記録面に擦れて記録シート11の記録画像を
乱す虞がないし、逆に記録シート11が記録シート12の記
録面に擦れて記録シート12の記録画像を乱す虞もない。
【0024】尚、排出サポート10の夫々に対応して装置
本体に配置した拍車部材13は、前記拍車部材8と同様の
部材からなり、排出サポート10に支持された記録シート
11が湾曲することにより、記録シート11の記録面の上部
に位置するガイドレール7等の部材が記録シート11の両
側端部11cの記録面に接触して擦れ、記録画像を乱すこ
とを防止するためのものである。
【0025】{第2実施例}図3は本発明を用いたイン
クジェット記録装置の第2実施例の記録シートの排出部
を示す断面説明図である。尚、上述した第1実施例と同
じ構成で同じ効果を有するものは同じ符号を付して説明
を省略する。
【0026】図3において、排出サポート10は第1実施
例と同様に、軸10aを有して記録装置本体に回転可能に
取付けられていて、前記軸10aの外周には該軸10aに嵌
合して排出サポート10を記録シート11の搬送路の中央方
向に所定の押圧力で押圧するコイル状の弾性部材14が取
り付けられている。
【0027】前記弾性部材14の一端は排出サポート10の
外側側面に当接すると共に、該弾性部材14の他端は装置
本体に固定されて構成されている。従って、前記弾性部
材14が有する弾性力によって、排出サポート10は常に記
録シート11の搬送路の中央方向に押圧されるように構成
されている。
【0028】上記構成によって、支持部材10上に記録シ
ート11がない場合には、支持部材10は弾性部材14の弾性
力によって記録装置内部に閉じた状態で収納されてい
て、支持部材10上に記録シート11が排出されてくると、
記録シート11の背面に支持部材10の当接面10bが当接し
つつ摺動して、該記録シート11の腰の力によって支持部
材10が記録シート11に押されて徐々に開き記録シート11
を支持することが可能である。
【0029】従って、排出サポート10は記録シート11の
腰の強さに応じて自動的に開閉すると共に、記録シート
11の幅に応じて開閉角度が調節されるので機能性が良
い。また、記録装置の未使用時には排出サポート10は装
置本体内部に収納されるため、未使用時の装置の大きさ
を小さくコンパクトにすることが可能である。尚、その
他の構成および動作は第1実施例と同様に構成され同様
な効果を有する。
【0030】{第3実施例}図4は本発明を用いたイン
クジェット記録装置の第3実施例の記録シートの排出部
を示す断面説明図である。尚、上述した第1実施例と同
じ構成で同じ効果を有するものは同じ符号を付して説明
を省略する。
【0031】図4において、排出ローラ9aよりも記録
シートの搬送方向下流側には、記録が完了して排出され
た記録シート11(2点鎖線で示す。)を湾曲状に支持す
る支持部材となる排出カバー15(ハッチングで示す。)
が装置本体に設けられている。ここで、記録を完了して
記録シート11が水平方向に排出されると、記録シート11
は、その背面(記録面の反対面)が前記排出カバー15の
湾曲面15aに当接して支持されると共に、後端部11bを
排出ローラ9aの溝部9bに係止されて、記録シート11
の中央部が下方向に湾曲した状態で保持される。
【0032】従って、第1実施例と同様に記録シート11
は記録面のインクが乾燥するまで上記状態で保持される
ので、この記録シート11が該記録シート11よりも先に記
録した記録シートの記録面に擦れて記録画像を乱す虞が
ない。
【0033】ここで、上述の第1実施例と同様に、次の
記録シート12(2点鎖線で示す。)が排出ローラ9aを
通過すると、前記記録シート12の水平な前端部12aが前
記記録シート11の湾曲した後端部11bに当接して記録シ
ート11を押し出し、これによって記録シート11の排出が
行われて図示しない排出スタッカに収納することが可能
である。こうして順次記録シートの排出を行うように構
成されている。
【0034】従って、上述のように記録シート12の水平
な前端部12aが記録シート11の湾曲した後端部11bに当
接して記録シート11を押し出すので、記録シート12が記
録シート11の記録面に擦れて記録シート11の記録画像を
乱す虞がないし、逆に記録シート11が記録シート12の記
録面に擦れて記録シート12の記録画像を乱す虞もない。
【0035】上述の構成により、本実施例では排出カバ
ー15の湾曲面15aが記録シート11の背面に直接当接しつ
つ排出ローラ9aの溝部9bが記録シート11の後端部11
bを係止するので、排出した記録シート11を安定した状
態で確実に湾曲させて保持することが可能である。その
他の構成および動作は第1実施例と同様に構成され同様
な効果を有する。
【0036】{第4実施例}図5は本発明を用いたイン
クジェット記録装置の第4実施例の記録シートの排出部
を示す断面説明図、図6は図5におけるC−C断面図で
ある。尚、上述した第1実施例または第3実施例と同じ
構成で同じ効果を有するものは同じ符号を付して説明を
省略する。
【0037】図5乃至図6において、排出ローラ9aの
軸方向であって且つ前記排出ローラ9aの溝部9bと略
同一線上で且つ搬送路中央部には、排出された記録シー
ト11の後端部11bの中央部分を引っ掛けて係止するため
の係止部材となるストッパー16が備えてあり、該ストッ
パー16は装置本体に備えた図示しないプラテン部から両
排出ローラ9aの間で且つ排出ローラ9aの溝部9bに
並行する位置に突出して構成されている。
【0038】図6に示すように、前記ストッパー16はテ
ーパー状に形成したテーパー面16bと記録シート11の後
端部11bと係合して記録シート11を係止するストッパー
部16aとを有して構成されている。ここで、排出された
記録シート11の後端部11bが排出ローラ9aの溝部9b
に係止されて下降すると、記録シート11の後端部11bの
ストッパー16に対応する部位が前記テーパー面16bに沿
って下方向に摺動し、滑らかにストッパー16のストッパ
ー部16aに引っ掛かって係止されるように構成されてい
る。
【0039】上記構成によって、前述した第1実施例ま
たは第3実施例と同様に、記録を完了して記録シート11
が水平方向に排出されると、記録シート11は、その背面
が排出カバー15の湾曲面15aに当接して支持されると共
に、後端部11bが排出ローラ9aの溝部9bに係止され
て、記録シート11の中央部が下方向に湾曲した状態で保
持される。
【0040】更に、前記湾曲された記録シート11の後端
部11bはストッパー16のストッパー部16aに引っ掛かか
って係止されるように構成されている。従って、本実施
例の構成によると、記録シートの最も腰の弱い中央部分
で座屈を与えることが出来るので記録シート11をより確
実に湾曲させて保持することが可能である。尚、その他
の構成および動作は第1実施例または第3実施例と同様
に構成され同様な効果を有する。
【0041】{インクジェット記録装置に関する記録ヘ
ッドの説明}前記記録手段は搬送手段で搬送された記録
シートにインク像を記録するものである。この装置にお
ける記録手段としては、記録ヘッド5からインクを吐出
して記録するインクジェット記録方式を用いている。即
ち、この記録ヘッドは微細な液体吐出口(オリフィ
ス)、液路及びこの液路の一部に設けられるエネルギー
作用部と、該作用部にある液体に作用させる液滴形成エ
ネルギーを発生するエネルギー発生手段を備えている。
【0042】このようなエネルギーを発生するエネルギ
ー発生手段としてはピエゾ素子等の電気機械変換体を用
いた記録方法、レーザー等の電磁波を照射して発熱さ
せ、該発熱による作用で液滴を吐出させるエネルギー発
生手段を用いた記録方法、あるいは発熱抵抗体を有する
発熱素子等の電気熱変換体によって液体を加熱して液体
を吐出させるエネルギー発生手段を用いた記録方法等が
ある。
【0043】その中でも熱エネルギーによって液体を吐
出させるインクジェット記録方法に用いられる記録ヘッ
ドは、記録用の液滴を吐出して吐出用液滴を形成するた
めの液体吐出口(オリフィス)を高密度に配列すること
ができるために高解像度の記録をすることが可能であ
る。
【0044】その中でも電気熱変換体をエネルギー発生
手段として用いた記録ヘッドは、コンパクト化も容易で
あり、且つ最近の半導体分野における技術の進歩と信頼
性の向上が著しいIC技術やマイクロ加工技術の長所を
十二分に活用出来、高密度実装化が容易で、製造コスト
も安価なことから有利である。
【0045】{インクジェット記録装置に関する他の実
施例}また前述した実施例では記録手段としてインクジ
ェット記録方式を用いたが、記録信号に応じて電気熱変
換体に通電し、前記電気熱変換体によって印加される熱
エネルギーにより、インクに生ずる膜沸騰を利用してイ
ンクに生ずる気泡の成長,収縮により、インクを吐出口
より吐出して記録を行うように構成すると更に好まし
い。
【0046】その代表的な構成や原理については、例え
ば米国特許第 4723129号明細書、同第 4740796号明細書
に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ま
しい。
【0047】この方式は所謂オンデマンド型、コンティ
ニュアス型の何れにも適用可能であるが、特にオンデマ
ンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシ
ートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、
記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇
を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによ
って、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録
ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの
駆動信号に一対一で対応した液体内の気泡を形成出来る
ので有効である。
【0048】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成す
る。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気
泡の成長収縮が行われるので、特に優れた液体の吐出が
達成出来、より好ましい。
【0049】前記パルス形状の駆動信号としては、米国
特許第 4463359号明細書、同第 4345262号明細書に記載
されているようなものが適している。尚、前記熱作用面
の温度上昇率に関する発明の米国特許第 4313124号明細
書に記載されている条件を採用すると、更に優れた記録
を行うことが出来る。
【0050】記録ヘッドの構成としては、前述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に熱
作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する
米国特許第 4558333号明細書、同第 4459600号明細書を
用いた構成も本発明に含まれるものである。
【0051】また複数の電気熱変換体に対して、共通す
るスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示す
る特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸
収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭
59−138461号公報に基づいた構成としても本発明の効果
は有効である。即ち、記録ヘッドの形態がどのようなも
のであっても、本発明によれば記録を確実に効率良く行
うことが出来るようになるからである。
【0052】更に、記録装置が記録出来る記録媒体の最
大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘ
ッドに対しても本発明は有効に適用出来る。そのような
記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
て、その長さを満たす構成や、一体的に形成された1個
の記録ヘッドとしての構成のいずれでも良い。
【0053】加えて、前述したシリアルタイプのもので
も、キャリッジに固定された記録ヘッド、或いはキャリ
ッジに装着されることで装置本体との電気的な接続や装
置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチッ
プタイプの記録ヘッド、或いは記録ヘッド自体に一体的
にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録
ヘッドを用いても良い。
【0054】また本発明の記録装置の構成として設けら
れる、記録ヘッドの回復手段、予備的な補助手段等を付
加することは本発明の効果を一層安定出来るので好まし
いものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッド
に対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧
或いは吸引手段、電気熱変換タイプ或いはこれとは別の
加熱素子或いはこれらの組合せによる予備加熱手段、記
録とは別の吐出を行う予備吐出モードを行うことも安定
した記録を行うために有効である。
【0055】またキャリッジに搭載される記録ヘッドの
種類ないし個数についても、例えば単色のインクに対応
して1個のみが設けられたものの他、記録色や濃度を異
にする複数のインクに対応して複数個数設けられるもの
であって良い。即ち、例えば記録装置の記録モードとし
ては黒色等の主流色のみの記録モードでなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成する複数個の組合せによるかいずれで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも適用し得
る。
【0056】更に加えて、前述した実施例に於いてはイ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化若しくは液化するも
の、或いはインクジェット記録方式ではインク自体を30
℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘
性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般
的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をな
すものであれば良い。
【0057】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで防止するか、またはイン
クの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを
用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号
に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐
出されるものや、記録シートに到達する時点ではすでに
固化し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初
めて液化する性質のインクを使用する場合も適用可能で
ある。
【0058】このような場合のインクは、特開昭54-568
47号公報或いは特開昭60-71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状又は固形物と
して保持された状態で、電気熱変換体に対して対向する
ような形態としても良い。上述した各インクに対して最
も有効なものは、前述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0059】更に、前述したインクジェット記録装置の
形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出
力端末装置として用いられるものの他、リーダ等と組み
合わせた複写装置、更には送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態をとるもの等であっても良い。
【0060】尚、前述した記録手段としてインクジェッ
ト記録方式を用いた例を説明したが、本発明は記録方式
はインクジェット記録方式に限定する必要はなく、他に
も熱転写記録方式や感熱記録方式、更にはワイヤードッ
ト記録方式等のインパクト記録方式、或いはそれ以外の
記録方式であっても適用し得る。またシリアル記録方式
に限定する必要もなく、所謂ライン記録方式を用いても
良い。
【0061】
【発明の効果】本発明に係る記録装置は、上述の如き構
成と作用とを有するので、簡単な構成で記録後の記録シ
ートを湾曲した状態で水平方向に排出することが出来
る。従って、従来のように上方向に記録シートを排出す
るものと比べて、排出した記録シートが丸まる虞がない
し、記録シートの搬送経路に備える記録シートを押える
拍車,圧力付勢手段および記録シートを支持するための
支持部材の点数が削減でき、製造コストが削減できる。
【0062】また、記録後の記録シートと記録中の記録
シートとが重なる虞がないので記録シートに記録した記
録画像が他の記録シートに接触して擦れることがない。
また、記録後の記録シートは記録面のインクが乾燥する
まで支持部材上で保持されるので、先に記録された記録
シートの記録面に接触して擦れることがない。従って、
高品位な記録画像を得ることが出来る。
【0063】また、排出された記録後の記録シートの後
端部に記録中の記録シートの先端部が当接して支持部材
上で保持された記録後の記録シートを押し出して排出す
るので、支持部材上で保持された記録後の記録シートを
排出するための搬送部材が不要である。
【0064】また、大きさの異なる複数の排出ローラを
備えたり、排出ローラの両端にツバを設けて複数配置し
て排出スタッカの内部にガイド部材を備えて構成するも
のと比べて、排出ローラの形状が簡単でかつ一種類で良
いので製造コストが安価に出来る。また、排出スタッカ
の大きさが記録シートと略同じ面積で構成することが出
来るので、装置の小型化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を用いたインクジェット記録装置の第1
実施例の構成を示す模式図である。
【図2】本発明を用いたインクジェット記録装置の第1
実施例の記録シートの排出部を示す断面説明図である。
【図3】本発明を用いたインクジェット記録装置の第2
実施例の記録シートの排出部を示す断面説明図である。
【図4】本発明を用いたインクジェット記録装置の第3
実施例の記録シートの排出部を示す断面説明図である。
【図5】本発明を用いたインクジェット記録装置の第4
実施例の記録シートの排出部を示す断面説明図である。
【図6】図5におけるC−C断面図である。
【図7】従来のインクジェット記録装置の構成を示す模
式図である。
【図8】課題を説明する図である。
【符号の説明】
1…搬送ローラ、2…ピンチローラ、3…キャリッジ、
4…インクカートリッジ、5…記録ヘッド、6…ガイド
軸、7…ガイドレール、8…拍車部材、9…排出ローラ
軸、9a…排出ローラ、9b…溝部、10…排出サポー
ト、11,12…記録シート、13…拍車部材、14…弾性部
材、15…排出カバー、16…ストッパー
フロントページの続き (72)発明者 川上 英明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 野島 隆司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 宮川 晃 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 山口 秀樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 木田 朗 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 岩崎 武史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送手段によって記録シートを搬送し、
    記録手段によって該記録シートに記録する記録装置にお
    いて、 記録シートを搬送すると共に、前記記録シートの搬送方
    向後端部を係止する溝部を有する排出回転体と、 前記排出回転体よりも記録シートの搬送方向下流側に設
    けて、記録シートを略水平に支持する支持部材と、 を有してなり、記録シートの搬送方向に直角な切断面が
    湾曲状になるように前記排出回転体の溝部と前記支持部
    材とを構成したことを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記排出回転体の軸方向であって且つ前
    記排出回転体の溝部と略同一線上に記録シートの搬送方
    向後端部を係止する係止部材を備えたことを特徴とする
    請求項1記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記支持部材によって支持されると共
    に、前記排出回転体の溝部または前記係止部材によって
    係止される第1の記録シートの搬送方向後端部に、前記
    第1の記録シートの次に搬送される第2の記録シートの
    搬送方向先端部を当接させると共に、前記第2の記録シ
    ートが前記第1の記録シートを搬送方向に押し出して前
    記第1の記録シートを排出することを特徴とする請求項
    1または請求項2記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記記録装置は、記録手段が信号に応じ
    てインクを吐出して記録を行うインクジェット記録方式
    である請求項1記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録装置は、記録手段がインク吐出
    用の熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備え
    ていることを特徴とする請求項4記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録装置は、記録手段が前記電気熱
    変換体によって印加される熱エネルギーにより、インク
    に生ずる膜沸騰を利用して吐出口よりインクを吐出させ
    ることを特徴とする請求項5記載の記録装置。
JP6010892A 1994-02-02 1994-02-02 記録装置 Pending JPH07215560A (ja)

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