JPH07214787A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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Publication number
JPH07214787A
JPH07214787A JP3523394A JP3523394A JPH07214787A JP H07214787 A JPH07214787 A JP H07214787A JP 3523394 A JP3523394 A JP 3523394A JP 3523394 A JP3523394 A JP 3523394A JP H07214787 A JPH07214787 A JP H07214787A
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JP
Japan
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ink
recording
carriage
blade
wiping
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JP3523394A
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English (en)
Inventor
Shoichi Suga
祥一 菅
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Publication of JPH07214787A publication Critical patent/JPH07214787A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ワイピング部材による吐出口面のクリーニング
効果を高めるとともに、キャップやワイピング部材から
吐出口面へのインクの逆転写を防止することにより、記
録装置内部や被記録材へのインク付着を防止し、吐出口
面と被記録材の間隔の減少を可能にして記録品位の向上
を図る。 【構成】記録ヘッド9の吐出口面221を拭き取るワイ
ピング部材59と、該ワイピング部材59上のインクを
移動させるブレードクリーナーユニット49と、移動さ
せたインクをさらにインク保持部材102へ導くインク
ブリッジ100と、を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録手段から被記録材へ
インクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】プリンター、複写機、ファクシミリ等の
機能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワー
ドプロセッサ等を含む複合機やワークステーションの出
力機器として用いられる記録装置は、画像情報に基づい
て用紙やプラスチック薄板(OHPなど)等の被記録材
(記録媒体)に画像(文字や記号なども含む)を記録し
ていくように構成されている。前記記録装置は、使用す
る記録手段の記録方式により、インクジェット式、ワイ
ヤドット式、感熱式、熱転写式、レーザービーム式等に
分けることができる。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査する記録方式を採るシリアルタイプの
記録装置においては、被記録材を所定の記録位置にセッ
トした後、被記録材に沿って移動(主走査)するキャリ
ッジ上に搭載した記録手段(記録ヘッド)によって画像
(文字や記号等を含む)を記録し、1行分の記録を終了
した後に所定量の紙送り(副走査)を行ない、その後に
次の行の画像を記録(主走査)するという動作を繰り返
すことにより、被記録材の所望範囲に画像が記録され
る。一方、被記録材を搬送方向に送る副走査のみで記録
するラインタイプの記録装置においては、被記録材を所
定の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を連続
的に行ないながら所定量の紙送り(ピッチ送り)を行な
い、被記録材の全体に画像が記録される。
【0004】そのうち、インクジェット式(インクジェ
ット記録装置)は、記録手段(記録ヘッド)から被記録
材にインクを吐出して記録を行なうものであり、記録手
段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で
記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせず
に記録することができ、ランニングコストが安く、ノン
インパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多色
のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であ
るなどの利点を有している。中でも、紙幅方向に多数の
吐出口を配列したラインタイプの記録手段を使用するラ
イン型の記録装置は、記録の一層の高速化が可能であ
る。
【0005】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロ
セスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、
液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路
配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造すること
ができ、一層のコンパクト化を図ることができる。ま
た、IC技術やマイクロ加工技術の長所を活用すること
により、記録手段の長尺化や面状化(2次元化)が容易
であり、記録手段のフルマルチ化および高密度実装化も
容易である。
【0006】吐出口から被記録材へインクを吐出して記
録を行う上記インクジェット記録装置においては、吐出
口面上に付着したインクや塵埃等のインク吐出の妨げと
なる異物を除去するために、ゴム等の弾性体で形成され
たブレードにより吐出口面を拭き取り清掃する処理、す
なわちワイピング処理が行なわれている。このワイピン
グ処理は、一般に、1頁の記録を終了する度に行なわれ
ている。また、これらのワイピングによりブレード(ワ
イピング部材)に付着したインク滴については、特に清
掃することなく、「飛散する」、「下方に垂れる」ある
いは「乾燥する」などの自然現象のままに放置するのが
一般的である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成および手段のままで連続記録を行う場合、特に
高温多湿の環境下では、記録ヘッドからのインク吐出量
が増加し、なおかつインクの乾燥速度が遅くなり、キャ
ップやブレード(ワイピング部材)に多量のインクが付
着した状態で該キャップの開閉や記録ヘッドのワイピン
グが繰り返されることになる。
【0008】このような状態では、キャッピング(閉
鎖)状態からキャップを開放して記録へ向かう記録ヘッ
ドの吐出口面に、キャップから相当量のインク滴が付着
することは避け難かった。また、吐出口面をワイピング
したとしても、ブレードに付着したインク滴が逆に吐出
口面に付着するため、大きな拭き取り効果は期待でき
ず、このような状態で記録を継続した場合、記録中に吐
出口面と最も近い位置にある部品、例えばペーパーパン
などの構成部品にインクが付着し、ひいては、このイン
クが記録紙等の被記録材の記録面にまで達し、インク汚
れを生じるという不都合がある。さらに、このインクは
記録ヘッドを伝わってキャリッジの記録ヘッド取付面ま
で達することもあり、ここにもインク汚れが発生し、そ
れが蓄積してくると、記録ヘッドが交換方式の場合には
使用者の手を汚すことにもなり、不都合である。
【0009】この種のインクジェット記録装置において
は、吐出口と被記録材との距離を可能な限り接近させる
ことが要請され、この点は古くて新しい技術課題であ
る。しかし、吐出口面に付着したインク滴は、記録ヘッ
ドと被記録材との距離を近づける上で大きな障害とな
り、不都合である。
【0010】ブレードに多量のインク滴が付着した状態
でワイピングを繰り返すと、ワイピングの際にこれらの
インクが飛散し、記録装置内部のインク汚染が進むとい
う不都合がある。また、キャップに付着したインクが蓄
積されてくると、下に垂れて記録装置内部を汚染した
り、あるいはキャップ上に乾燥固化して該キャップと記
録ヘッドとの密着性を阻害することにもなり、不都合で
ある。そこで、これらの不都合を解消するための手法と
して、ワイピング部材としてのブレードのクリーニング
を行うブレードクリーナーユニットをキャリッジ上に設
けることが提案されている。
【0011】このブレードクリーナーユニットは、ブレ
ードクリーナーとしてのインク吸収体をブレードに押し
当てることにより該ブレードに付着したインクを吸い取
るように構成されている。そのため、前記インク吸収体
としては、インクの吸収力が高く、かつインク吸収後の
膨潤等の変形が少ない材質を用いる必要があり、例えば
ルビセルクリン(東洋ポリマー株式会社の商品名)など
が提案されている。また、前記ブレードクリーナーは、
クリーナーホルダーに組み込まれた押え板を介して、ネ
ジ止めされている。これらを組み立てたものがブレード
クリーナーユニットと呼ばれ、該ブレードクリーナーユ
ニットは、エンボスによって位置決めされ、爪構造によ
ってキャリッジに固定されている。
【0012】インクジェット記録装置においては、前述
したように、吐出口と被記録材との間隔を可能な限り接
近させることにより記録の品位向上を目指しているが、
前記ブレードクリーナーユニットが吐出口より被記録材
に近いと該被記録材に接触する可能性が高くなり、逆に
遠過ぎるとブレードのクリーニング効果が低下してしま
うため、ブレードクリーナーユニットの取付位置(先端
位置)の精度は非常に厳密に管理する必要がある。
【0013】しかしながら、上記構成のブレードクリー
ナーユニットにおいては、別ユニットをキャリッジに取
り付ける構成となっているため、部品精度や取付ガタの
発生などの点で取付精度が粗くなりがちであった。ま
た、ブレードクリーナー(インク吸収体)を固定する押
え板としては、ブレードが記録ヘッドの吐出口面をワイ
ピングした後に飛散するインクの付着を最小限に止める
ため、開口部を多く取ったマイラーシートが用いられる
が、これでは、該押え板の剛性が弱くなってしまい、ブ
レードクリーナーの固定性および組立性などに不都合が
あった。
【0014】更に、ブレードクリーナーのインク保持容
量には限界があり、従来のブレードクリーナーユニット
においては、保持容量を越えたインクはブレードクリー
ナーから溢れるにまかせていたので、記録装置の使用頻
度が想定より高い場合、あるいは高湿環境下でのインク
の吸湿による体積増加等が起きる場合には、キャリッジ
上からインクが溢れて記録装置内部を汚すばかりでな
く、最悪の場合にはインクが活電部に達して発煙や発火
に至る可能性が生じてしまう。
【0015】保持容量を増やすためには、ブレードクリ
ーナーの体積を大きくする必要があるが、前述のルビセ
ルクリンの場合は単価が高いためにかなりのコストアッ
プになってしまう。また、キャリッジ上にあまり大きな
ブレードクリーナーを設けることは、記録装置の小型化
を目指す際の妨げとなり、さらに、多量のインクをキャ
リッジ上に保持した場合の該キャリッジの重量増による
負荷変動が記録品位に悪影響を与えるという不都合もあ
る。
【0016】本発明は上記従来技術に鑑みてなされたも
のであり、本発明の目的は、ワイピング部材による吐出
口面のクリーニングを効果的に行うことができ、キャッ
プやワイピング部材のインクが吐出口面に逆転写するこ
とを防止でき、したがって、逆転写したインクがペーパ
ーパン等の構成部品や被記録材へ付着したり、記録装置
内部へ侵入することも防止され、ひいては吐出口面と被
記録材との間隔を小さくして良好な記録品位を確保する
ことができるインクジェット記録装置を提供することで
ある。
【0017】
【課題解決のための手段】請求項1の発明は、記録手段
から被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェ
ット記録装置において、記録手段のインク吐出部をワイ
ピングするワイピング部材と、該ワイピング部材上のイ
ンクを移動させるインク移動手段と、移動したインクを
保持するインク保持部材とを有する構成とすることによ
り、上記目的を達成するものである。
【0018】請求項2〜請求項7の発明は、請求項1の
構成に加えて、前記記録手段を搭載して走査するキャリ
ッジを有し、該キャリッジ上に前記インク移動手段が設
けられ、前記インク保持部材が該インク移動手段に当接
する構成、前記インク移動手段と前記インク保持部材は
所定の位置で当接または離脱する構成、前記記録手段を
搭載して走査するキャリッジを有し、該キャリッジ上に
前記インク移動手段が設けられ、該インク移動手段から
キャリッジ上またはキャリッジ外に設けられたインク保
持部材へインクを移動させるためのインク流路がキャリ
ッジ上に設けられる構成、前記記録手段を搭載して走査
するキャリッジを有し、前記インク移動手段は該キャリ
ッジと一体に形成されている構成、前記インク移動手段
と前記インク保持部材を一体化した構成、あるいは、前
記記録手段を搭載して走査するキャリッジを有し、前記
インク移動手段は、該キャリッジ上に移動可能に設けら
れ、かつ前記ワイピング部材の動きと連動する構成とす
ることにより、一層効率よく、上記目的を達成するもの
である。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。なお、各図面を通して同一符号はそれぞれ同一ま
たは対応部分を示している。図1は本発明を適用したイ
ンクジェット記録装置を使用するのに適した一装置例と
しての文書作成装置(ワードプロセッサ)の外観斜視図
である。図1において、1は入力装置であるところのキ
ーボード部、2は入力した文書等を表示する表示器部分
である。この表示器部分2は、回動可能に保持され、非
使用時はキーボード部1に重なるように折たたむことが
できる。3は記録手段(記録ヘッド)の動作状態を確認
するための視認用開口に開閉可能に設けられた透明また
は半透明の保護カバーである。4は拍車を保持するため
の拍車カバーである。5は給排紙される記録用紙やプラ
スチック薄板などの被記録材(記録媒体)を支持するた
めのペーパーサポータ、6は手動にて被記録材の給排紙
を行なうためのノブである。
【0020】図2は本発明を適用したインクジェット記
録装置の一実施例の要部構成を示す一部破断斜視図であ
る。図2において、9はインクジェット記録ヘッドを有
するヘッドカートリッジ、11は該ヘッドカートリッジ
9を搭載して図中の矢印S方向に走査するためのキャリ
ッジである。このヘッドカートリッジ9は、記録ヘッド
部(吐出ユニット)とインクタンク部とを一体化した構
造を有し、交換可能になっている。
【0021】13はヘッドカートリッジ9をキャリッジ
11に取付けるためのフック、15はフック13を操作
するためのレバーである。このレバー15には、後述す
るカバーに設けられた目盛りを指示してヘッドカートリ
ッジ9の記録ヘッドによる記録位置や設定位置等を読み
取り可能とするためのマーカー17が設けられている。
19はヘッドカートリッジ9に対する電気接続部を支持
する支持板である。21はその電気接続部と本体制御部
とを接続するためのフレキシブルケーブルである。
【0022】図2において、23は、キャリッジ11を
矢印S方向に案内するためのガイド軸であり、キャリッ
ジ11の軸受25に挿通されている。27は、キャリッ
ジ11が固定され、これを矢印S方向に往復移動させる
ための動力を伝達するタイミングベルトであり、装置両
側部に配置されたプーリ29A、29Bに張架されてい
る。一方のプーリ29Bには、ギヤ等の伝導機構を介し
てキャリッジモータ31より駆動力が伝達される。
【0023】33は紙等の被記録材(記録媒体)の被記
録面を規制するとともに記録等に際してこれを搬送する
ための搬送ローラであり、搬送モータ35によって駆動
される。37は被記録材を給紙トレー側より記録位置に
導くためのペーパーパン、39は被記録材の送給経路途
中に配設されて被記録材を搬送ローラ33に向けて押圧
し搬送力を付与するためのフィードローラである。34
はヘッドカートリッジ9の吐出口に対向し被記録材の記
録面を規制するためのプラテン、41は記録位置より搬
送方向下流側に配置され被記録材を不図示の排紙口へ向
けて排紙するための排紙ローラである。
【0024】42は排紙ローラ41に対応して設けられ
る拍車であり、被記録材を排紙ローラ41に押圧し該排
紙ローラ41による被記録材搬送力を生じさせる。43
は被記録材(記録媒体)のセット等に際してフィードロ
ーラ39、押え板45および拍車42の付勢を解除する
ための解除レバーである。45は、記録位置近傍におい
て被記録材の浮き上がり等を抑制し、搬送ローラ33に
対する密着状態を確保するための押え板である。
【0025】本実施例においては、記録ヘッドとして、
インク吐出により記録を行うインクジェット記録ヘッド
が採用されている。したがって、記録ヘッドの吐出口面
と被記録材の被記録面との距離は比較的微小であり、か
つ被記録材と吐出口面との接触を避けるべくその間隔を
厳しく管理する必要があるので、前記押え板45の配設
が有効である。前記押え板45には目盛り47が設けら
れ、キャリッジ11にはこの目盛りに対向してマーカが
設けられており、これらによって記録ヘッドの記録位置
や設定位置が読み取り可能になっている。
【0026】図2において、51は、キャリッジ11の
ホームポジションにおいて、記録ヘッド(ヘッドカート
リッジ)9の吐出口面と対向するキャップである。この
キャップ51は、ゴム状弾性材で形成されており、記録
ヘッドの吐出口面に対し当接/離脱可能に支持されてい
る。なお、このキャップ51は、インクの乾燥防止を含
む非記録時等の記録ヘッドの保護や、記録ヘッドの吸引
回復処理に際して用いられる。吸引回復処理とは、キャ
ップ51を吐出口面に対向密着させて吐出口を密封する
とともに、該キャップ内部をポンプ等で負圧にすること
により、全ての吐出口からインクとともに気泡、塵埃、
増粘して記録に適さなくなったインク等の異物(記録に
適しなくなった吐出不良要因)を吸引(吸出し)除去す
る処理である。
【0027】53は、インクの強制排出のために吸引力
を作用させるとともに、このような強制排出による吸引
回復処理や予備吐出による吸引回復処理に際して、前記
キャップ51に受容されたインクを吸引排出するために
用いられるポンプである。55はこのポンプ53によっ
て吸引された廃インクを貯留するための廃インクタン
ク、57はポンプ53と廃インクタンク55とを連通す
るチューブである。
【0028】59は、記録ヘッド9の吐出口面のワイピ
ング(拭き取り清掃)を行なうためのワイピング部材と
してのブレードであり、記録ヘッド9側に突出してヘッ
ド移動の過程でワイピングを行う第1の位置と、前記ブ
レード59の清掃を行うための第2の位置と、吐出口面
と係合しない後退位置(退避位置)とに移動可能に支持
されている。前記ブレード59は板状のゴム状弾性体で
形成されている。図2において、61はモータ、63は
モータ61から動力の伝達を受けてポンプ53の駆動お
よびキャップ51やブレード59の移動を行なわせるた
めのカム装置である。
【0029】図2において、49は、前記ワイピング部
材であるブレード59上のインクを移動させるインク移
動手段としてのブレードクリーナーユニットである。1
00は、前記ブレードクリーナーユニット49に吸収さ
れたインクを他のインク保持部材へ移動させるためのイ
ンク伝達ユニットである。なお、以下では、このインク
伝達ユニット100を「インクブリッジ」と呼ぶことに
する。
【0030】前記記録ヘッド(記録手段)9は、熱エネ
ルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録
手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変
換体を備えたものである。また、前記記録ヘッド9は、
前記電気熱変換体によって印加される熱エネルギーによ
り生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる
圧力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させ、記
録を行なうものである。
【0031】図3は、前記記録ヘッド9のインク吐出部
の構造を模式的に示す部分斜視図である。図3におい
て、用紙等の被記録材(記録媒体)と所定の隙間(例え
ば、約0.5〜2.0ミリ程度)をおいて対面する吐出
口面221には、所定のピッチで複数の吐出口222が
形成され、共通液室223と各吐出口222とを連通す
る各液路224の壁面に沿ってインク吐出用のエネルギ
ーを発生するための電気熱変換体(発熱抵抗体など)2
25が配設されている。本例においては、記録ヘッド9
は、前記吐出口222が前記キャリッジ11の移動方向
(主走査方向)と交叉する方向に並ぶような位置関係
で、該キャリッジ11に搭載されている。こうして、画
像信号または吐出信号に基づいて対応する電気熱変換体
225を駆動(通電)して、液路224内のインクを膜
沸騰させ、その時に発生する圧力によって吐出口222
からインクを吐出させる記録ヘッド9が構成されてい
る。
【0032】図4は図2中のキャリッジ11上の各構成
部品を示す分解斜視図である。図4において、613は
後述するコロばね、615は前記操作レバー15をキャ
リッジ11上の取付部617に取り付けるためのレバー
留め、610はコイルばねである。619はフレキシブ
ル基板604およびゴムパッド605の上端縁部分を支
持板19に固定するための取付け部材である。この取付
け部材619はフレキシブルケーブル21の一端部を成
している。また、本実施例では、前記フレキシブル基板
604およびゴムパッド605は前記フレキシブルケー
ブル21と一体に成形されている。
【0033】図4において、621は、前記フレキシブ
ル基板604およびゴムパッド605の下端縁部分を支
持板19に固定するための取付け部材である。前記ブレ
ードクリーナーユニット49は、キャリッジ11と一体
に成形されるホルダー部49a、ブレードクリーナー4
9b、ブレードクリーナー49bを押える蓋部49c、
増設インク吸収体49dなどで構成されている。
【0034】本実施例では、以上説明した構成に加え、
ヘッドカートリッジ9の未装着時にキャリッジ11側の
フレキシブル基板604を覆う基板カバー623が設け
られている。この基板カバー623は、操作者の手等に
よる接触ないしはこれらの接触等による破壊や静電気の
作用から、フレキシブル基板604やこれに結合された
本体側回路を保護するためのものである。そして、この
基板カバー623は、前記下縁側基板取付け部材621
のピン621Aに対して回動可能に配設されている。6
25は、フレキシブル基板604を覆う方向に基板カバ
ー623を回動付勢するための捩りコイルばね、627
は、ヘッドカートリッジ9の装着時に基板カバー623
を収納するための凹部である。
【0035】図5は図2のインクジェット記録装置にお
けるキャップ51、ポンプ53、ブレード59、モータ
61およびカム装置63等から成る吐出回復処理装置の
分解斜視図である。図5において、501はキャップ5
1内部に配置されるインク吸収体、503はキャップ5
1を保持する保持部材、505はピン507を中心に回
動可能に取り付けられたキャップレバーである。このキ
ャップレバー505は、前記ピン507に加えられる力
によって前記キャップ51をヘッドカートリッジ9の吐
出ユニットの吐出口面221に当接/離脱させる機能を
有する。511はキャップレバー505の端部509に
係合してキャップレバー505の回動範囲を規制するた
めのピンである。
【0036】図5において、513はキャッレバー50
5のピン507が嵌入される穴部を有する治具であり、
キャップレバー505をポンプ53に設けた支持部51
5に取付けるのに用いられる。510はその取付け状態
を確保するための留め部材である。517はキャップ5
1に吐出口面221との当接力を付与するための作用部
であり、キャップ51の後側部のほぼ中央に係合する。
この作用部517は吸引されたインクの排出口を有す
る。キャップレバー505の内部、ピン507の内部、
治具513の内部および支持部515の内部には前記排
出口に通じるインク流路が形成されている。そして、ポ
ンプ53が吸引力を作用すると、キャップ51内のイン
クや吐出口222から吸い出されたインクは、前記排出
口からこれらのインク流路を経てポンプ53内に導入さ
れる。
【0037】519はポンプ53の端面中央に突設され
た軸である。この軸519の内部にはインク流路が形成
され、該軸519は側壁部520に回動可能に取り付け
られる。これによるポンプ53自体の回動力は支持部5
15を介してキャップレバー505に加えられ、これに
伴ってキャップ51が進退する。521はポンプ53の
軸519に結合される流路形成部材、523はチューブ
57の取付け部材である。すなわち、これら軸519、
流路形成部材521および取付け部材523の内部にイ
ンク流路が形成され、ポンプ53に吸引されたインクが
これらの流路を経てチューブ57を介して図2中のイン
クタンク55へ導入される。
【0038】図5において、525はポンプ53のピス
トン、527は該ピストンの軸であるピストン軸、52
9はパッキン、531はポンプ53のキャップである。
533はピストン軸527に取付けられるピンであり、
該ピン533はピストン525を作動させるための駆動
力を受けるものである。535はブレード59が取付け
られるブレードレバーである。このブレードレバー53
5は、ポンプ53の端面に突設された軸の回りに回動可
能に支持され、その回動に伴ってブレード59を記録ヘ
ッド9側へ突出または後退させる。
【0039】537はブレードレバー535に対しブレ
ード59を突出させる方向への回動力を付与するための
引張りコイルばねである。また、539はポンプ53自
体に対しキャップ51が記録ヘッド9側に向かう方向へ
回動付勢するための引張りコイルばねである。
【0040】541はモータ61の回転をカム装置63
に伝達する歯車列である。カム装置63は、ポンプ53
に設けた係合部545に係合してこれを回動させるため
のカム547と、ポンプ53のピストン軸527に設け
たピン533に係合して該ポンプ53を作動させるため
のカム549と、ブレードレバー535に設けた係合部
551に係合してこれを回動させるためのカム553
と、カム装置63のホームポジションを検出するための
スイッチ555に係合するカム557とを有している。
これらカムの動作については後述する。
【0041】図6は前記ブレードクリーナーユニット4
9の詳細構造を示す拡大分解斜視図である。図6におい
て、ブレードクリーナー49bは、インクの吸収力が高
く、かつインクを吸収した後の膨潤等の変形の少ないイ
ンク吸収体で形成されており、該ブレードクリーナー4
9bがブレード59に押し当たることによって該ブレー
ド59に付着したインクを吸い取るように構成されてい
る。具体的には、例えば前述したようにルビセルクリン
等を用いることができる。
【0042】ブレードクリーナー49bを保持するため
のブレードクリーナーホルダー49aはキャリッジ11
と一体に形成されている。前記ブレードクリーナー49
bは前記ブレードクリーナーホルダー49aに設けられ
た複数のボス部によって位置決めされるが、本実施例で
は前述のようにブレードクリーナーホルダー49aとキ
ャリッジ11とは一体であるので、従来のブレードクリ
ーナーに比べ、クリーナー49bの先端部分の位置決め
精度を容易に高めることができる。
【0043】図6において、蓋部49cは増設インク吸
収体49dを収納するスペースを持っており、該増設イ
ンク吸収体49dを組み込んでボス部49fをブレード
クリーナーホルダー49aの孔部に嵌合圧入することに
より、ブレードクリーナー49bを挟持するように構成
されているので、従来のブレードクリーナーユニットの
ようにネジ止めする必要がなく、組立作業性を大幅に向
上させることができる。
【0044】蓋部49cに収納された増設インク吸収体
49dはユニットとして組立られた状態でブレードクリ
ーナー49bと接触しており、ブレードクリーナー49
bに吸収されたインクがある程度の量に達すると、前記
増設インク吸収体49dへインクが伝わってくるので、
ユニット49全体のインク保持容量はアップされてい
る。なお、増設インク吸収体49dは、多少の膨潤や変
形は許されるので、ブレードクリーナー49bに対し単
価が安い材料を用いることが可能であり、具体的には、
例えばハトシート(本州製紙株式会社)等を用いれば、
記録装置の仕様に合わせたインク保持容量の設定を容易
かつ安価に達成することができる。
【0045】更に、蓋部49cには、前記インクブリッ
ジ(インク伝達ユニット)100の押し当て部の入口と
なる切り欠き部Fが設けられている。前記インクブリッ
ジ100は、ブレードクリーナーユニット49に保持さ
れたインクを他のインク保持部材へ移動させるためのも
のである。これについては、図17および図18におい
て後述する。
【0046】図7はキャリッジ11上のヘッドカートリ
ッジ9とブレードクリーナーユニット49との位置関係
を示す拡大平面図である。図7において、ヘッドカート
リッジ(記録ヘッド)9の吐出口面221は用紙等の被
記録材Bと平行な面に対して所定角度だけ傾いており、
吐出口222の近傍に段差が設けられている。したがっ
て、吐出口面221の右端のC点が最も被記録材Bに近
く(高く)なり、吐出口222の位置では若干離隔する
(低くなる)ように構成されている。ブレードクリーナ
ー49bおよび蓋部49cは、前記C点と同じ高さにな
るように構成されている。その理由は、もしブレードク
リーナー49bおよび蓋部49cがC点より高い場合
は、被記録材Bと接触する危険性が高くなり、また、も
しC点より低い場合には、ブレード59をクリーニング
する効果が低下してしまうからである。
【0047】また、図7からも明らかなように、被記録
材Bが何らかの原因(紙詰まりなど)で吐出口面221
側へ膨らんできた場合に、吐出口面221のC点とブレ
ードクリーナーユニット49とによってブリッジ状とな
るため、被記録材Bが吐出口222近傍に接触すること
を阻止する保護効果が期待できる。さらに図7において
は、ブレードクリーナーユニット49のヘッドカートリ
ッジ9側(図示右側)のキャリッジ11上に、ブレード
クリーナーホルダー49aを囲むようにリブ98が設け
られ、該リブ98により、ヘッドカートリッジ9の吐出
口面221をワイピングする時に飛散してブレードクリ
ーナーホルダー49aに付着し、そこから流れ落ちてき
たインクを受けるインク溜め99が形成されている。こ
れらの詳細についても、図17および図18で説明す
る。
【0048】次に、図8〜図16を参照して本実施例の
吐出回復系装置(吐出回復処理装置)の具体的な動作を
説明する。図8は吐出回復系装置のカム装置63の動作
を示すカムチャートであり、横軸にカム549の回転角
度をとり、該回転角度の変化に対する回復系ホームポジ
ション検出スイッチ(H.P.SW)555、キャップ
51、ポンプ53およびブレード59の動作状態を示し
ている。図8中の数値はカム549の回転角度を示す。
なお、回復処理動作を説明するためには、上記吐出回復
系装置の動作に加えて、ヘッドカートリッジ9およびブ
レードクリーナーユニット49が組み込まれたキャリッ
ジ11の動きが関連してくる。
【0049】図8において、回復系ホームポジション検
出スイッチ555はカムチャート上の(B)の状態で、
36.6度から54.1度の範囲でスイッチoffとな
る以外はスイッチon状態にある。キャップ51は40
度から145度で「on」と表現されるヘッドカートリ
ッジ9に対する当接状態にあり、それ以外では「of
f」と表現される離脱状態にある。
【0050】図9は吐出回復系装置内のポンプ53の動
作状態説明図である。ポンプ53の状態は、図5におけ
るカム549がピン533を作用させることで連続的に
変化するものであるが、図9に示すように、次の重要な
5つの位置を有している。図9において、(1)は上死
点と呼ばれる位置、(2)は下死点と呼ばれる位置、
(3)は図8のカムチャート上に(C)で示される状態
の位置で本吸引後の停止位置である。(4)はカムチャ
ート上に(H)で示される状態の空吸引を始める位置で
空吸引準備位置と呼ぶ。(5)はカムチャート上に
(G)で示される状態の空吸引後に停止する位置であ
る。
【0051】図10は、本実施例の吐出回復系装置(吐
出回復処理装置)内のブレード59のoff位置を示す
図である。これは、ヘッドカートリッジ9およびブレー
ドクリーナーユニット49より完全に退避した状態であ
り、図8のカムチャート上で「off」と表現された状
態である。
【0052】図11は、ブレード59のon位置を示す
図である。これは、ヘッドカートリッジ9のワイピング
が可能なポジションであり、「l」で示される進入量は
1mmになっている。図8のカムチャート上では「o
n」と表現された(J)位置での状態である。
【0053】図12は、ブレード59のクリーニング位
置を示す図である。これは、「on」の状態よりヘッド
カートリッジ9あるいはブレードクリーナーユニット4
9側へ更に突出した状態であり、図8のカムチャート上
では「クリーニング」と表現された(I)位置での状態
である。ブレード59を、「クリーニング」の状態にし
てキャリッジ11が動作し、ブレードクリーナーユニッ
ト49がブレード59に押し当てられることで、ブレー
ド59の先端のみでなく、該ブレード59の広い範囲の
付着インク等を除去することができる。
【0054】図13は吐出回復処理装置に対するキャリ
ッジ11のキャッピング位置を示す図である。これは、
ヘッドカートリッジ9の吐出口222がキャップ51の
正面に来ている状態で該キャップ51を吐出口面221
に当接させることにより、吐出口面221を保護した
り、さらにはポンプ53と連動してインク吸引を行う位
置である。この位置を「キャッピング位置」と呼ぶ。
【0055】図13から明らかなように、本実施例にお
いては、ブレードクリーナーユニット49は、キャリッ
ジ11上のヘッドカートリッジ9の左に数ミリ離れて組
み込まれている。また、ブレードクリーナーユニット4
9の先端(矢印D)の高さは、ヘッドカートリッジ9の
先端(矢印E)の高さとほぼ同一となっている。その理
由は、ブレードクリーニングの性能を最大にするととも
に、記録中に被記録材Bとの干渉によりインク汚れが発
生することを防止するために必要であるからである。
【0056】また、不図示ではあるが、図13のキャリ
ッジ11の位置で吐出回復系装置がキャッピング状態に
なると、吐出回復系のロック機構が作動してキャリッジ
11の動きをわずかな範囲に限定する。更に、図13の
キャリッジ11の位置では、インクブリッジ100がブ
レードクリーニングユニット49の蓋部49cの切り欠
き部から入り込んで、その内部の増設インク吸収体49
dと接触するように構成されている。
【0057】図14は、本実施例の吐出回復処理装置に
対する図13におけるキャリッジ11のワイピング準備
位置を示す図である。これは、ヘッドカートリッジ9の
ワイピング準備のためにブレード59を「on」状態に
するための位置である。図14では、ブレード59は既
に「on」状態にあり、キャップ51はヘッドカートリ
ッジ9の吐出口面221に対し退避状態にあるので、こ
の状態からキャリッジ11が右へ移動すればワイピング
が実行される。この位置を「ワイピング準備位置」と呼
ぶ。キャリッジ11の図14の位置では、インクブリッ
ジ100はブレードクリーナーユニット49から離脱さ
れた状態となる。
【0058】図15は、吐出回復処理装置に対する図1
4におけるキャリッジ11のブレードクリーニング準備
位置を示す図である。これは、ヘッドカートリッジ9の
ワイピングを完了し、次にブレードクリーニングをする
ために、ブレード59を「クリーニング」状態にするた
めの位置である。図15中のブレード59は既に「クリ
ーニング」状態にあるので、この状態からキャリッジ1
1が右へ移動すれば、ブレードクリーニングが実行され
る。この位置を「ブレードクリーニング準備位置」と呼
ぶ。
【0059】なお、図14で説明した「ワイピング準備
位置」から図15の「ブレードクリーニング準備位置」
までキャリッジ11が移動する(ワイピング動作)際、
ブレード59がヘッドカートリッジ9に当接されていた
状態から一気に解放される勢いで、ブレード59に付着
していたインクが左方向へ飛散してしまう現象がある
が、本実施例においては、これらをブレードクリーナー
ユニット49で受け止めることにより、記録装置外にま
でインクが飛散することを防いでいる。また、ブレード
クリーナーユニット49のブレードクリーナーホルダー
49aに付着した飛散インクが該ホルダー伝いに下へ垂
れてきたところを保持するように、ブレードクリーナー
ホルダー49aを囲むようにリブ98によって形成され
るインク溜め99が設けられている。
【0060】図16は、吐出回復処理装置に対する図1
5におけるキャリッジ11のブレードクリーニング完了
位置を示す図である。これは、図16から明らかなよう
に、ブレードクリーナーユニット49がブレード59か
ら完全に離れてしまわないところで、ブレードクリーニ
ング完了としている。この状態からブレード59を「o
ff」状態に切り替えれば、左方向へのインクの飛散を
防止することができる。この位置を「ブレードクリーニ
ング完了位置」と呼ぶ。
【0061】図17は図13中の線X−Xに沿った断面
図であり、図18は図14中の線Y−Yに沿った断面図
である。これらの図面を参照してインクブリッジ100
とブレードクリーナーユニット49とインク溜め99に
ついて説明する。図17において、キャリッジ11は吐
出回復処理装置に対してキャッピング位置にあり、通常
この位置で記録を待機している。インクブリッジ100
は、例えば板バネなどの弾性体100aに、インクを吸
収・保持・伝達する性質を持ったインク吸収体100b
を貼り合わせた構造をしている。前記インク吸収体10
0bとしては、例えば、ベルイータ(鐘紡株式会社の商
品名)等を用いることができる。
【0062】図17に示すように、キャリッジ11がキ
ャッピング位置にある時、インクブリッジ100はブレ
ードクリーナーユニット49の蓋部49cに設けられた
切り欠き部Fから内部へ入り込み、弾性体100aの弾
性力により適当な押圧で増設インク吸収体49dに押し
当てられている。したがって、ブレードクリーニングに
よってブレードクリーナーユニット49に取り込まれた
インクは、例えば環境の変化によって吸湿してその量が
増えたとしても、インクブリッジ100を伝ってキャリ
ッジ11外に設けられた不図示のインク保持部材へと順
次伝達されるので、キャリッジ11からインクが溢れ出
して記録装置内部を汚したり、インクが活電部に至って
発煙・発火を生じたりすることは無い。
【0063】図18に示すように、キャリッジ11がキ
ャッピング位置から離れることにより、インクブリッジ
100もブレードクリーナーユニット49から離脱状態
となる。なお、弾性体100aによる押圧は、インク吸
収体同士が充分に接触してインクが伝達し、かつキャリ
ッジ11の駆動を妨げて記録品位を劣化させることのな
い程度の力に設定することが必要であり、通常は50g
f程度である。
【0064】一方、ヘッドカートリッジ9の吐出口面2
21のワイピング動作後に飛散したインクはブレードク
リーナーホルダー49aのヘッド側(図18中の右側)
の壁に付着する。ワイピング動作を繰り返すことにより
付着したインク滴は、成長してブレードクリーナーホル
ダー49aの壁に沿って下へ垂れて来ることになるが、
該ブレードクリーナーホルダー49aを囲むようにリブ
98が設けられているので、垂れてきたインク滴は該リ
ブ98によって形成されるインク溜め99に溜められ
る。
【0065】更に、ブレードクリーナーホルダー49a
には、内部に組み込まれたブレードクリーナー49bと
インク溜め99とを接続するトンネル状の貫通孔Gが設
けられているので、インク溜め99に多量のインクが溜
まり、リブ98を乗り越えて溢れてしまうことはない。
なお、貫通孔Gからブレードクリーナー49bに伝わっ
ていくインクが予想以上に多い場合でも、最終的に全て
のインクはインクブリッジ100によりキャリッジ11
外のインク保持部材へ伝達されるので、キャリッジ11
上に保持されるインクは、或る一定量以上にはならず、
その重量によりキャリッジ11の駆動が妨げられて記録
品位が劣化するようなことは無い。
【0066】図19は本発明を適用したインクジェット
記録装置の制御系の構成例を示すブロック図である。図
19において、キャリッジ11のキャッピング位置や移
動位置は、回復系ホームセンサ65やキャリッジホーム
センサ67の検出に基いて知ることができる。図19に
おいて、1000は後述する制御手順を実行することに
より制御信号を発生して各部を制御するためのMPU、
1001はその制御手順に対応したプログラム等を格納
したROM、1002は制御手順実行時におけるワーク
エリアとして用いられるRAM、1003は時間を計測
するためのタイマ、1004はインターフェー部であ
る。そして、前記MPU1000以下の各部分によりマ
イクロコンピュータ999が構成されている。なお、図
19の制御系に対しては、キーボード部1から指令デー
タや記録データなどを入力することができる。
【0067】図20および図21は、図19中のMPU
1000の制御の下に吐出回復系装置およびキャリッジ
11によって実行される吐出性能回復処理(以下では
「クリーニング」と呼ぶ)動作のシーケンスの一実施例
を示すフローチャートである。なお、図20および図2
1中の吐出回復系の状態を示すフロー左側の符号(A)
〜(J)は、図8のカムチャート中の符号(A)〜
(J)のそれぞれに対応している。また、図20および
図21中の角度数値は図8中のカム549の回転角度を
示す数値と対応している。
【0068】図20および図21において、先ずキャリ
ッジ11がキャップ51の正面に来るキャッピング位置
で回復装置は(B)のキャッピング状態から開始される
(ステップS1)。そして(C)状態に移る(ステップ
S3)ことにより、ポンプ53に負圧が発生し、ヘッド
カートリッジ9よりのインク吸引を実行することができ
る。その状態で3秒間の停止が入り(ステップS5)、
インクの移動に要する時間を確保している。
【0069】インク吸引が終了した後、(D)状態に移
る(ステップS7)ことにより、小空吸引をしながらキ
ャップ51を半開する。わずかに吸引を行うことで、キ
ャップ開放時にキャップ51内に残ったインクをポンプ
53に取り込むので、吐出回復装置外にインクが垂れる
ことはない。次の1秒間の停止(ステップS9)は、前
述の小空吸引が確実に実行されるように設けたものであ
る。
【0070】(F)状態に移ることにより(ステップS
11)キャップ51は完全に開放し、その状態でキャリ
ッジ11のホームポジション取りを行う(ステップS1
3)。これは、後で行うワイピング等の動作中のキャリ
ッジ11の位置出しが精度良く実行されるように行うも
のであり、ホームポジション取りをした後のキャリッジ
11の位置はやはりキャッピング位置にあり、ここで、
予備吐出を行う(ステップS15)。本実施例において
は、予備吐出を500HZ の駆動周波数で、1吐出口当
たり100発行うように構成されている。
【0071】次に、先程ヘッドカートリッジ9から吸い
出したインクを廃インクタンク55(図2)へ送り込む
ための空吸引行程に入る前に、キャリッジ11をブレー
ドクリーニング準備位置間で動かし(ステップS1
7)、ヘッドカートリッジ9およびブレードクリーナー
ユニット49をキャップ51の正面から退避させる。こ
れは、空吸引行程において僅少ではあるがキャップ51
よりインクが飛散する可能性があり、これによってヘッ
ドカートリッジ9およびブレードクリーナーユニット4
9が汚れるのを回避するためである。
【0072】そして、次に空吸引行程に移る、先ず、
(H)の空吸引準備位置に移り(ステップS19)、そ
こから(G)の中空吸引位置に動き(ステップS2
3)、0.3秒の停止(ステップS25)が入り、それ
を3回繰り返す。4回目の空吸引では(E)の大空吸引
位置まで動き(ステップS31)、この位置ではピスト
ン525は下死点まで動いており、ポンプ53内のイン
クは充分に廃インクタンク55へと送り出される。
【0073】次に、吐出回復装置は(A)の状態に移り
(ステップS33)、キャップ51がオープン状態でキ
ャリッジ11の位置をワイピング準備位置に動かす(ス
テップS37)。ここで吐出回復装置を(J)の状態に
し(ステップS39)、ブレード59をワイピング可能
状態に突出させる。そして、キャリッジ11の位置をブ
レードクリーニング準備位置まで移動させることで(ス
テップS41)、ブレード59がヘッドカートリッジ9
の吐出口面221をワイピングする。さらに、そのキャ
リッジ位置で吐出回復系を(I)の状態にし(ステップ
S43)、ブレード59をブレードクリーニング位置と
してもう一段突出させる。その状態でキャリッジ位置を
ブレードクリーニング完了位置とすることで(ステップ
S45)ブレード59は清掃される。
【0074】最後に(A)状態とし(ステップS4
7)、ブレード59を「off」とし、キャリッジ位置
をキャッピング位置に戻し(ステップS49)、吐出回
復系を(B)の状態とし(ステップS51)、キャップ
51を密着させてキャッピング状態として終了する。
【0075】図22は、図19のMPU1000の制御
の下に吐出回復装置およびキャリッジ11によって実行
されるワイピング動作のシーケンスの一実施例を示すフ
ローチャートである。なお、ここで言う「ワイピング」
にはヘッドカートリッジ9の吐出口面221を清掃する
動作の他に、ブレード59を清掃するための動作をも含
んでいる。これによって、ブレード59に付着したイン
クがワイピングの目的に反してヘッドカートリッジ9の
吐出口面221に逆に付着するような現象を回避するこ
とができ、常に良好なワイピングを期待することができ
る。
【0076】先ず、キャリッジ11がキャップ51の正
面にくるキャッピング位置で、吐出回復系は図21の
(A)のキャップ開放状態から開始され(ステップS6
1)、キャリッジ位置をワイピング準備位置に移動させ
る(ステップS63)。ここで吐出回復処理装置を
(J)の状態にし(ステップS65)、ブレード59を
ワイピング可能状態に突出させる。そして、キャリッジ
位置をブレードクリーニング準備位置まで動かすことに
より(ステップS67)、ブレード59がヘッドカート
リッジ9の吐出口面221をワイピングする。
【0077】更にそのキャリッジ位置で吐出回復処理装
置を(I)の状態にし(ステップS69)、ブレード5
9をブレードクリーニング位置にしてもう一段突出させ
る。その状態でキャリッジ位置をブレードクリーニング
完了位置とすることにより(ステップS71)ブレード
59は清掃される。最後に(A)状態とし(ステップS
73)、ブレード59を「off」とし、キャリッジ位
置をキャッピング位置に戻して(ステップS75)終了
する。
【0078】図23は、図19のMPU1000の制御
の下に吐出回復装置およびキャリッジ11によって実行
される独立空吸引動作シーケンスの一実施例を示すフロ
ーチャートである。なお、独立空吸引は記録動作中にキ
ャップ51内になされる予備吐出によって溜まったイン
クをポンプ53内に回収し、さらに廃インクタンク55
へと送り出すことを目的とする動作である。
【0079】先ず、キャリッジ11がキャップ51の正
面に来るキャッピング位置で、吐出回復処理装置は
(A)のキャップ開放状態から開始され(ステップS8
1)、次いで、キャリッジ11をブレードクリーニング
準備位置間で移動させ(ステップS83)、ヘッドカー
トリッジ9およびブレードクリーナーユニット49をキ
ャップ51の正面から退避させる。次に(H)の空吸引
準備位置に移り(ステップS85)、そこから(G)の
中空吸引位置へ動き(ステップS87)、0.3秒の停
止(ステップS89)後、中空吸引が1回実行される。
【0080】次に再び(H)の空吸引準備位置に移り
(ステップS91)、そこから今度は(E)の大空吸引
位置まで動き(ステップS93)、0.3秒の停止(ス
テップS95)が入る。この位置ではピストン525は
下死点まで動いており、ポンプ53内のインクは充分に
廃インクタンク55へと送り出される。最後に(A)状
態とし(ステップS97)、キャップ開放とし、キャリ
ッジ位置をキャッピング位置に戻して(ステップS9
9)終了となる。
【0081】図24〜図27は本発明を適用したインク
ジェット記録装置における記録処理動作の一例を示すフ
ローチャートである。なお、図中に「ワイピング」、
「独立空吸引」と記述されるものは既に図22および図
23で示され前述したものである。図24〜図27にお
いて、ステップS101で電源がオンされると、先ず吐
出回復処理装置においてホームポジション(A)状態に
セットする動作が実行される(ステップS103)。こ
の状態はキャップ51もブレード59もヘッドカートリ
ッジ9から退避した位置となるので、キャリッジ11の
動きは自由となる。
【0082】次にステップS105でキャリッジ11を
ホームポジションすなわちキャップ51の正面となるキ
ャッピング位置にセットする。N1 は独立空吸引の起動
を制御するための予備吐出回数のカウンタである。ステ
ップS107でこれをリセットし、ステップS109で
キャップ51を吐出口面221に密着させてキャッピン
グ状態とし、記録信号のデータを待機する。
【0083】ステップS111で記録信号が入力される
と、ステップS113で給紙を行い、ステップS115
でキャップ51を開放し、ステップS117でワイピン
グを行い、ステップS119で予備吐出を行う。この時
1 は+1される。また、本実施例では記録予備吐出は
30秒間隔で行っているが、この時間を管理しているの
がタイマT1 である。予備吐出を行った後には、ステッ
プS121でタイマT1 をリセットし、スタートをか
け、次の予備吐出に備えている。その上でステップS1
23で1行分の記録を実行する。
【0084】図24〜図27において、記録実行の後に
は、毎回、先ずステップS125でタイマT1 の値が3
0秒を越えたか否かの判定を行い、肯定判定ならばステ
ップS119、121とそれぞれ同様なステップS12
7、129を経た後にステップS131へ進む。一方、
否定判定ならば、直ちにステップS131へ進む。すな
わち、ここのフローによって記録中は30秒毎に予備吐
出が実行されることになる。ステップS131ではカウ
ンタN1 の値が8に達したか否かの判定をし、肯定判定
ならばステップS133にて1頁の記録途中での独立空
吸引を実行する。この際には図23に示した手順が起動
される。その後、ステップS135にてカウンタN1
リセットさせ、再スタートさせてステップS131へ移
行する。すなわち、ステップS131で肯定判定された
場合には直ちにステップS137へ進む。
【0085】ステップS137では、1頁分の記録が終
了して改頁が指示されているか否かの判定を行い、否定
判定であればステップS139に進んで記録信号の有無
を判定する。ステップS139にて肯定判定された場合
には、ステップS141にて記録終了のEND信号があ
るか否かの判定を行い、否定判定であればステップS1
23に戻って次の1行の記録を実行する。一頁中ではこ
の動作を繰り返し、記録が実行されていく。
【0086】一方、ステップS139において記録信号
が入力されない場合(例えばワードプロセッサ装置内の
処理に時間を要するときなど)には、ステップS143
に進み、記録データが所定時間(本実施例では30秒)
入力されない時にキャッピングを行うために用いられる
タイマ2 をリセットし再スタートする。次にステップS
145で記録信号の有無の判定を行い、肯定判定であれ
ばステップS123に復帰して次行の記録を実行する。
【0087】一方、否定判定ならば、ステップS147
に低タイマT2 の計時内容が30秒を越えたか否かを判
定し、否定判定であればステップS149へ進み、EN
D信号の入力がなければステップS145に復帰する。
30秒が経過するまで、このルーチンを回り続け、待機
することになる。
【0088】ステップS147で肯定判定であれば、す
なわち記録データの無い状態が30秒を越えた場合に
は、ステップS151へ進んでワイピングを行い、さら
にステップS153でキャップ51を閉鎖する。次に、
ステップS155でEND信号の入力の有無を判定し、
無ければステップS157へ進んで記録信号の有無を判
定する。否定判定の場合は、ステップS155に戻るの
で、記録信号の来るまでこのルールを回り続け、キャッ
プ51の閉鎖状態で待機することになる。ステップS1
57で肯定判定となれば、すなわち記録信号が来た場合
はステップS115に復帰し、記録開始と同様の手順で
記録が再開される。
【0089】ところで、ステップS137にて改頁指令
が入力された場合には、ステップS159へ進み、カウ
ンタN1 の内容が4以上であるか否かを判定する。ここ
で肯定判定であれば、ステップS161へ進んで頁間空
吸引を行い、ステップS163にてカウンタN1 のリセ
ットと再スタートを行った後に、ステップS165にお
いて図22に示したワイピング動作を行う。一方、ステ
ップS159で否定判定の場合は、直ちにステップS1
65へ進む。
【0090】図24〜図27において、次にステップS
167でキャップ51を閉鎖(キャッピング状態に)
し、ステップS169で被記録材を排出し、ステップS
111に復帰して次の記録信号を待つことになる。な
お、ステップS141またはステップS155において
END信号が検出された場合には、ステップS171の
終了動作を実行する。図27はこの終了動作のシーケン
スを示すフローチャートである。この終了動作は、図2
7(B)に示すように、独立空吸引(ステップS18
1)、カウンタN1 のリセット、再スタート(ステップ
S183)、ワイピング(ステップS185)、キャッ
プ51の閉鎖(ステップS187)、被記録材排出(ス
テップS189)を行う処理である。
【0091】以上の主な動作をまとめると、先ず予備吐
出が挙げられる。本実施例では、記録開始直前、ワイピ
ング後に初めの予備吐出が行われ、その後は30秒間隔
で予備吐出が行われる。また、記録途中でキャッピング
した場合(記録信号が30秒間異常無しの場合、あるい
はフローチャートには無いが中断信号が入った場合な
ど)の後の記録再開直前にもワイピング後に予備吐出が
行われる。
【0092】本実施例においては、予備吐出はキャップ
51内に行っている。したがって、予備吐出を繰り返し
行う際には、それによってキャップ51内に溜まってし
まうインクを、廃インクタンク55側へ取り込むための
独立空吸引を行う必要がある。これは図23に示す独立
空吸引である。基本的には、記録をしていない頁間で行
う。1頁記録後に予備吐出カウンタN1 が4以上になっ
ている場合には、頁間空吸引(e)が行われる。
【0093】しかし、頁途中であってもN1 が8以上に
なった場合、すなわち長い記録時間を要する文章におい
ては、記録中に頁途中空吸引(d)を行う。また、記録
終了時には必ず独立空吸引が行われる。次に、ワイピン
グはキャッピング状態からキャップ51を開放して記録
開始する前に必ず行い、さらに記録状態からキャップ閉
鎖(キャッピング)になる前にも必ず行われる。
【0094】ヘッドカートリッジ9は、記録中吐出口2
22よりインクを吐出し被記録材にインクを飛ばす他
に、吐出口面221自身にも相当量のインクが付着す
る。そのため、記録後には、ワイピングにて吐出口面2
21の吐出口222周辺からインクを除去し、次回の記
録に備えるとともに、キャップ51へのインク付着を回
避する。また、前述のように、吐出口面221上のイン
クによるキャップ51のインク汚れを回避したとして
も、予備吐出やクリーニングによってキャップ51への
インク付着は避け難い。したがって、キャッピング状態
からキャップ開放した吐出口面221には、多くの場合
インクが付着しているので、記録前にもワイピングによ
ってインクを除去する必要がある。
【0095】本発明は以上説明した実施例に限定される
ものではなく、以下に説明するような構成によっても同
様の効果あるいは更なる効果が得られる。すなわち、前
述の実施例では、ワイピング部材(ブレード)59上の
インクを移動させるインク移動手段であるところのブレ
ードクリーナーユニット49が、記録ヘッド9を搭載し
て走査するキャリッジ11上に設けられ、該キャリッジ
11の移動によってインク移動が行われる構成について
説明したが、本発明はこのような構成に限定されるもの
ではない。
【0096】以上説明した実施例によれば、簡単な構成
および実施容易な動作制御により、記録ヘッド9の吐出
口面221、記録ヘッド9を覆うキャップ51、吐出口
面221を拭き取るワイピング部材(ブレード)59な
どの各所に付着するインクを、第2の部材としてのブレ
ードクリーナーユニット49の一箇所に集めることがで
き、キャップ51やワイピング部材59のインクが吐出
口面221に逆転写し、そこからペーパーパン37など
の部品や記録用紙等の被記録材へのインク付着を防止す
ることができ、ひいては記録ヘッド9と被記録材との間
隙を小さくすることができ、良好な記録品位を確保する
ことが可能なインクジェット記録装置が得られる。
【0097】また、以上説明した実施例によれば、第2
の部材としてのブレードクリーナーユニット49に集め
たインクをキャリッジ11外のインク保持部材へ効果的
に導くことができるので、記録装置の使用頻度が想定よ
り高い場合や環境が高湿度である場合にインクの吸湿に
よる体積増加等が生じても、インクがキャリッジ11上
から溢れることを防止することができ、したがって、記
録装置内部のインク汚染を防止することができ、インク
が活電部に達して発煙や発火に至る可能性を無くすこと
ができ、更には多量のインクをキャリッジ上に保持した
場合のキャリッジの重量増による負荷変動によって記録
品位に悪影響が生じるなどの不都合を無くすことができ
るインクジェット記録装置が提供される。
【0098】図28は本発明の「他の実施例1」のワイ
ピング状態を示す模式図であり、図29は図28の「他
の実施例1」のブレードクリーニング状態を示す模式図
である。本発明の実施例としては、図28および図29
に示すように、ブレード59を含む吐出回復処理装置に
ブレードクリーナーユニット49を設け、ブレード59
とブレードクリーナーユニット49との相対移動により
インク移動が成される構成であってもよい。
【0099】図28および図29において、ブレードク
リーナーユニット49は、適当な押圧でブレード59に
当接しているので、ブレード59がワイピング位置(図
28)から退避位置(図29)へ移動することによっ
て、ブレードクリーニングが行われる。なお、本実施例
では、ブレード59が固定式でありブレードクリーナー
ユニット49が移動する構成、あるいは両方とも移動す
る構成のいずれを採ってもよい。
【0100】図30は「他の実施例2」のワイピング状
態を示す模式図であり、図31は図30の「他の実施例
2」のブレードクリーニング状態を示す模式図である。
前述の実施例および他の実施例1では、ワイピング部材
(ブレード)59上のインクを移動させるインク移動手
段であるところのブレードクリーナーユニット49が、
記録ヘッド9を搭載して走査するキャリッジ11上、ま
たはブレード59を含む吐出回復処理装置に設けられた
構成について説明したが、本発明の実施例としては、図
30および図31に示すように、キャリッジ11あるい
は吐出回復処理装置以外の部分、例えば記録装置の外装
の内側やシャーシなどにブレードクリーナーユニット4
9を設ける構成であってもよい。
【0101】図30のワイピング状態においてはブレー
ドクリーナーユニット49はキャリッジ11によりブレ
ード59から離隔した位置(図示左側の位置)に押しや
られているが、キャリッジ11が記録方向へ移動する
と、ブレードクリーナーユニット49はバネ付勢力によ
り図31のブレードクリーニングの位置へ移動するよう
に構成されている。なお、本実施例では、上記のように
キャリッジ11の移動によりブレードクリーナーユニッ
ト49の当接/退避が成される構成にしたが、この動作
は、例えば吐出回復系のカムを使用したり、あるいはソ
レノイドなどの別の駆動源を使用して行ってもよい。
【0102】前述の各実施例では、記録ヘッド9をキャ
リッジ11上に搭載し、該キャリッジ11の移動で走査
するシリアル型記録装置の場合を例示したが、本発明
は、キャリッジを使用せず、ライン型記録ヘッドを用い
るインクジェット記録装置においても同様に適用するこ
とができ、同様の効果が得られるものである。このよう
な構成を本発明の「他の実施例3」とする。
【0103】前述の各実施例では、ブレード59上のイ
ンクを移動させるブレードクリーナーユニット49をキ
ャリッジ11上に設け、該ブレードクリーナーユニット
49に移動したインクを他のインク保持部材へ移動させ
るためのインクブリッジ100を、ブレードクリーナー
ユニット49に当接するように設ける構成としたが、想
定するインク吸収量に対し充分な大きさのインク吸収体
を収容するスペースがキャリッジ11上に存在し、かつ
キャリッジ11上の重量増による負荷変動に対し充分な
駆動力を有する場合には、全てのインクを保持するイン
ク吸収体を有するブレードクリーナーユニット49を該
キャリッジ11上に設け、インクブリッジ(インク伝達
ユニット)100を省略する構成を採ってもよい。この
ような構成を本発明の「他の実施例4」とする。
【0104】図32は本発明の「他の実施例5」を示す
模式的縦断面図である。前述の各実施例におけるブレー
ドクリーナーユニット49は、ブレードクリーナーホル
ダー49aと蓋部49cによって形成されるスペース
に、ブレード59をクリーニングするためのブレードク
リーナー49bとインクを保持するための増設インク吸
収体49dを組み込む構成としたが、これに代えて、図
32に示すように、ブレードクリーナーユニット49に
は増設インク吸収体を設けず、ブレードクリーナー49
bに直接インクブリッジ100を押圧する構成を採って
もよい。
【0105】図33は本発明の「他の実施例6」を示す
模式的平面図である。前述の実施例では、ブレードクリ
ーナーユニット49に集められたインクを他のインク保
持部材へ導くためのインク伝達部材(インクブリッジ)
100を設けるとともに、該インク伝達部材100がキ
ャリッジ11の移動により当接/離脱するように構成し
たが、本発明は、図33に示すように、インク伝達部材
100がキャリッジ11の移動に関わらず常にブレード
クリーナーユニット49に接触(当接)している構成を
採ることによっても、同様の作用効果を達成し得るもの
である。
【0106】すなわち、図33において、インク伝達部
材(インクブリッジ)であるところの転写ローラ101
がキャリッジ11の移動に伴い回転可能に装着され、該
転写ローラ101がブレードクリーナーユニット49の
片端と常に接触するように構成されているので、キャリ
ッジ11が何処に位置しても、ブレードクリーナーユニ
ット49に集められたインクをインク保持部材102に
伝達することができる。
【0107】図34は本発明の「他の実施例7」を示す
模式的正面図である。前述の実施例では、ブレード59
のインクを移動させる手段としてのブレードクリーナー
ユニット49をキャリッジ11上に設け、インク保持部
材をキャリッジ11外に設け、両者をインク伝達部材
(インクブリッジ)100で接続する構成としたり、ま
た、「他の実施例4」においては、インク移動手段とし
てのブレードクリーナーユニット49およびインク保持
部材としてのインク吸収体をキャリッジ11上に設け、
両者を当接させる構成としたが、図34に示すように、
キャリッジ11上に設けられたブレードクリーナーユニ
ット49とキャリッジ11外に設けられたインク保持部
材102とを接続部材103により直接的に連結する構
成を採ってもよい。
【0108】前記接続部材103は、図34に示すよう
に、ヘッドカートリッジ9と本体制御部とを接続するた
めのフレキシブルケーブル21にインク吸収体を貼り付
ける構成にしてもよく、あるいは、チューブによって接
続する構成にしてもよい。なお、本発明の一実施例とし
て、キャリッジ11上のブレードクリーナーユニット4
9(ブレードクリーナー49b)とキャリッジ外のイン
ク保持部材102と接続部材103とを、一体の連続し
たインク吸収体で構成してもよい。
【0109】図35は本発明の「他の実施例8」を示す
模式的正面断面図である。前述の実施例では、ブレード
クリーナーホルダー49aにトンネル状の貫通孔G(図
17)を設けることにより、リブ98で形成されたイン
ク溜め99とブレードクリーナー49bとを連結する構
成としたが、図35に示すように、ブレードクリーナー
49bを貫通孔Gを通してインク溜め99まで延長する
ことにより、ブレードクリーナーホルダー49aに付着
して垂れてきた飛散インクを一層確実にインク吸収体側
へ取り込むことが可能な構成を実現することができる。
【0110】なお、上記のようにブレードクリーナー4
9bを延長する代わりに、増設インク吸収体49dを延
長したり、あるいはインク溜め99および貫通孔Gに他
のインク吸収体を組み込むことによりブレードクリーナ
ー49bと連結させる構成を採ってもよい。
【0111】図36は本発明の「他の実施例9」におけ
るブレードクリーナーホルダー49aの形状を示す模式
的斜視図である。前述の実施例では、ブレードクリーナ
ーホルダー49aの形状は、ブレードクリーナー49b
を取り付けた時の剛性を考慮して単純な板形状としてい
たが、材質などにより充分な剛性が得られる場合はこの
限りではない。
【0112】すなわち、図36に示すように、ブレード
クリーナーホルダー49aに開口部Hを設けることによ
り、ワイピング動作した後に飛散したインクの大部分を
直接ブレードクリーナー49bで吸収することができ、
更に前述の実施例の貫通孔Gに相当する連絡路すなわち
インク溜め99とインク吸収体92bとを連結する連絡
路を大きく取ることができ、本発明の作用効果を一層高
めることが可能になる。
【0113】図37は本発明の「他の実施例10」を示
す模式的正面断面図である。前述の実施例においては、
ワイピング動作によりブレードクリーナーホルダー49
aに付着したインクを受けるためのインク溜め99を形
成するリブ98の断面形状は単純な矩形であったが、図
37に示すように、リブ98の天面にテーパー(傾斜)
を設けることにより、該リブ98の天面に飛散したイン
クをもインク溜め99側へ集めることができ、本発明の
作用効果を一層高めることが可能になる。
【0114】図38は本発明の「他の実施例11」を示
す模式的正面断面図である。前述の実施例においては、
ブレード59上のインクを移動させるブレードクリーナ
ーユニット49をキャリッジ11上に設け、該ブレード
クリーナーユニット49に移動してきたインクをキャリ
ッジ11外の他のインク保持部材へ移動させるためのイ
ンクブリッジ100を、ブレードクリーナーユニット4
9に当接するように配設する構成が採られたが、これに
代えて、図38に示すように、ブレードクリーナーユニ
ット49に集められたインクをキャリッジ11外のイン
ク保持部材102へ移動させるためのインク流路11b
をキャリッジ11に設ける構成を採ってもよく、このよ
うな構成によっても本発明の作用効果を得ることができ
る。
【0115】前述の実施例では、インク移動手段として
のブレードクリーナーユニット49はキャリッジ11と
は別の部材で構成されていたが、該ユニットはキャリッ
ジ11と一体に形成した板状部材でブレードのインクを
掻き落とすように構成にしてもよい。更に、前記キャリ
ッジ11とインク移動手段としての前記板状部材とを、
インク吸収可能な多孔質材で形成することにより、キャ
リッジ11そのものをインク保持部材とすることも可能
である。このような構成を本発明の「他の実施例12」
とする。
【0116】図39は本発明の「他の実施例13」のブ
レードが退避位置にある時の状態を示す模式的側面図で
あり、図40は図39の「他の実施例13」のブレード
がブレードクリーニング位置にある時の状態を示す模式
的側面図である。前述の実施例においては、ブレードク
リーナーホルダー49aをキャリッジ11と一体に形成
していたので、ブレードクリーナーユニット49はキャ
リッジ11上に固定される構成となっていたが、これに
代えて、ブレードクリーナーユニット49がキャリッジ
11上で移動可能なように構成してもよい。図39およ
び図40はブレードクリーナーユニット49がキャリッ
ジ11上で移動可能に構成された実施例を示し、図39
はブレード59がoff(退避)位置にある状態を示
し、図40はブレード59がブレードクリーニング位置
にある状態を示す。
【0117】図39に示すようにブレード59がoff
位置にある状態では、キャリッジ11上のブレードクリ
ーナーユニット49は、キャリッジ11に設けられた付
勢バネ11bによりキャリッジ11後方へ(図示の左側
へ)付勢されている。通常の記録待機時および記録中
に、ブレードクリーナーユニット49はこの図39の位
置にある。一方、図40に示すように、ブレード59が
ブレードクリーニング位置へ移動すると、ブレードレバ
ー535に設けられた腕部535aが共に図40中の矢
印方向に回動し、キャリッジ11に設けられたカム部1
1aはブレードクリーナーユニット49を前進させる方
向に回転させられる。
【0118】したがって、ブレード59とブレードクリ
ーナーユニット49との相対的な移動量は前述の実施例
の場合に比べて非常に大きく取ることが可能となり、そ
のため、ブレードクリーナーユニット49の取付け位置
精度やブレードクリーナー49b単体の部品精度などを
比較的ラフに設定することが可能になる。なお、図39
および図40に示す実施例では、ブレードクリーナーユ
ニット49は、後退位置(ブレードoff位置)にある
時にのみインクブリッジ100に押し当てられるように
構成されている。
【0119】前述の実施例では、本発明を適用可能な装
置の一例としてワードプロセッサを取り上げて説明した
が、本発明は、例えば、複写機、ファクシミリ、コンピ
ュータ、これらの複合機、あるいは単体プリンタなどの
出力手段としてのインクジェット記録装置などの全てに
おいて適用可能である。また、前述の実施例では、記録
ヘッドを成す吐出ユニットとインクタンクとを一体とし
たヘッドカートリッジ9を使用する場合について説明し
たが、本発明は、キャリッジ上に記録ヘッドおよびイン
クタンクをそれぞれ独立して交換可能に配設する構成、
あるいはキャリッジ外に設けられたインクタンクからキ
ャリッジ上の記録ヘッドへチューブ等を通してインクを
供給する構成など、他の形態のインク供給系を有するイ
ンクジェット記録装置においても、同様に適用可能であ
る。これらの構成を本発明の「他の実施例14」とす
る。
【0120】前述の実施例では、ブレードクリーナーユ
ニット49はブレードクリーナーホルダー49aに蓋部
49cのボス49f(図6、図7)を圧入して組立てる
構成となっているが、これは、例えばネジ止め、爪によ
るスナップ止め、あるいは溶着など、他の適当な手段で
組立ててもよい。また、前述の実施例では、ブレードク
リーナーホルダー49aがキャリッジ11と一体に形成
される構成となっているが、キャリッジへの位置精度が
出せる場合や、それほどの位置精度が要求されない場
合、あるいは前述の「他の実施例13」で述べたように
ブレードクリーナーユニットが移動可能である場合など
においては、ブレードクリーナーユニットを別部品とし
て取り付ける構成にしてもよい。その場合、例えばブレ
ードクリーナーユニットをユーザーあるいはサービスマ
ンが交換できるように構成してもよい。これらの構成を
本発明の「他の実施例15」とする。
【0121】前述の実施例では、ブレード59を突出さ
せた状態でキャリッジ11を走査方向に移動させること
により吐出口面221のワイピング動作およびブレード
59のブレードクリーニング動作を行う構成としたが、
本発明はこのような構成に限定されるものではない。本
発明は、例えば吐出口面221およびブレードクリーナ
ー側を停止させた状態で、ブレードが順次移動すること
によってワイピング動作およびブレードクリーニング動
作を行う構成にしてもよい。その場合、ブレードの移動
方向は縦方向/横方向あるいは斜め方向のいずれでもよ
い。これらの構成を本発明の「他の実施例16」とす
る。
【0122】前述の実施例では、図16に示すように、
ブレードクリーナーユニット49がブレード59から完
全に離れてしまわないところでキャリッジ11の移動を
停止し、その状態からブレード59を「off」位置へ
退避させることによりブレードクリーニング動作を完了
させる構成としたが、ブレードクリーナーの吸収力が充
分であり、左方向へのインク飛散が問題とならない場合
には、ブレードクリーナーユニット49がブレード59
を完全に通過してしまうまでキャリッジ11を移動させ
るように構成してもよい。このような構成によれば、そ
のまま記録状態に入れるので、記録速度のスループット
の向上を達成することができる。ここで説明した構成を
本発明の「他の実施例17」とする。
【0123】前述の実施例では、インクブリッジ100
は板バネなどの弾性体にインク吸収体を貼り合わせた構
成であったが、これは、モールドなどの部材に帯状のイ
ンク吸収体を挟み込み、該モールド部材が戻りコイルバ
ネなどによりブレードクリーナーに押圧されるように構
成してもよい。また、ブレードクリーナーユニット側の
インク吸収体が充分な弾性および厚みを有する場合、あ
るいはブレードクリーナーユニット側が弾性構造である
場合には、インクブリッジに板バネなどの弾性体を用い
ずに、インク吸収体を外装やシャーシなどに直接貼り付
ける構成にしてもよい。ここで説明した構成を本発明の
「他の実施例18」とする。
【0124】前述の実施例では、インクブリッジによっ
てブレードクリーナーユニットから伝達されるインク
は、キャリッジ外の不図示のインク保持部材へ移動する
ように説明したが、該インク保持部材はブレードクリー
ナーユニットから伝達されるインク専用である必要はな
く、例えば、吐出回復系によって吸引される廃インクを
保持する廃インクタンクへ導く構成、キャリッジ軸また
は紙送り軸を中空にするとともに該中空部に設けられた
インク保持部材へ導く構成、あるいは、筐体や記録装置
のシャーシなどに貼り付けられたインク漏れ防止用のイ
ンク吸収体に導く構成など、種々な構成を採ることがで
きる。また、前記インク保持部材は、記録装置に充分な
スペースが取れる場合には据置き型に構成し、充分なス
ペースが取れない場合には取り外し可能な交換式に構成
することが好ましい。ここで説明した構成を本発明の
「他の実施例19」とする。
【0125】以上説明した各実施例によれば、簡単な構
成および実施容易な動作制御により、記録ヘッド9の吐
出口面221、記録ヘッド9を覆うキャップ51、吐出
口面221を拭き取るワイピング部材(ブレード)59
などの各所に付着するインクを、第2の部材としてのブ
レードクリーナーユニット49の一箇所に集めることが
でき、キャップ51やワイピング部材59のインクが吐
出口面221に逆転写し、そこからペーパーパン37な
どの部品や記録用紙等の被記録材へのインク付着を防止
することができ、ひいては記録ヘッド9と被記録材との
間隙を小さくすることができ、良好な記録品位を確保す
ることが可能なインクジェット記録装置が得られる。
【0126】また、走査移動するキャリッジ11上に記
録ヘッド9を搭載する型式のインクジェット記録装置に
適用した各実施例によれば、第2の部材としてのブレー
ドクリーナーユニット49に集めたインクをキャリッジ
11外のインク保持部材へ効果的に導くことができるの
で、記録装置の使用頻度が想定より高い場合や環境が高
湿度である場合にインクの吸湿による体積増加等が生じ
ても、インクがキャリッジ11上から溢れることを防止
することができ、したがって、記録装置内部のインク汚
染を防止することができ、インクが活電部に達して発煙
や発火に至る可能性を無くすことができ、更には多量の
インクをキャリッジ上に保持した場合のキャリッジの重
量増による負荷変動によって記録品位に悪影響が生じる
などの不都合を無くすことができるインクジェット記録
装置が提供される。
【0127】なお、前述の実施例では、1個の記録手段
で記録する単色の記録装置の場合を例に挙げて説明した
が、本発明は、異なる色で記録する複数の記録手段を用
いるカラー記録装置、あるいは同一色彩で異なる濃度で
記録する複数の記録手段を用いる階調記録装置、さらに
は、これらを組み合わせた記録装置の場合にも、同様に
適用することができ、同様の効果を達成し得るものであ
る。また、前述の実施例では、記録手段を主走査方向に
移動させるシリアル記録方式の場合を例に挙げて説明し
たが、本発明は、被記録材の全幅または一部をカバーす
る長さのライン記録手段を用いて副走査のみで記録する
ライン記録方式の場合にも、同様に適用することがで
き、同様の効果を達成し得るものである。
【0128】さらに、前述の実施例では、記録手段とイ
ンクタンクとを一体化したディスポーザブルタイプの記
録手段を使用する場合を例に挙げて説明したが、本発明
は、記録手段とインクタンクとを別々に設け、これらを
インク供給管等で接続する構成のものなど、その他の記
録手段およびインクタンクの構成形態を有するインクジ
ェット記録装置においても、同様に適用することがで
き、同様の効果が得られるものである。
【0129】なお、本発明は、インクジェット記録装置
であれば、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を
用いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものに適用で
きるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出
する方式の記録手段を使用するインクジェット記録装置
において優れた効果をもたらすものである。かかる方式
によれば、記録の高密度化、高精細化が達成できるから
である。
【0130】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうのが好ましい。この方式は、所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録手段(記録ヘッド)の熱作用面に膜
沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一に対応し液
体(インク)内の気泡を形成出来るので有効である。
【0131】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性
に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。尚、上記熱作
用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第43131
24号明細書に記載されている条件を採用すると、更に
優れた記録を行なうことができる。
【0132】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成としても本発明は有効である。すなわち、記録ヘッ
ドの形態がどのようなものであっても、本発明によれ
ば、記録を確実に効率よく行なうことができるようにな
るからである。
【0133】さらに、前述のように、記録装置が記録で
きる被記録材(記録媒体)の最大幅に対応した長さを有
するフルラインタイプの記録ヘッドに対しても、本発明
は有効に適用できる。そのような記録ヘッドとしては、
複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす
構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての
構成のいずれでもよい。加えて、上例のようなシリアル
タイプのものでも、装置本体に固定された記録ヘッド、
あるいは装置本体に装着されることで装置本体との電気
的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交
換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッ
ド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0134】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる記録ヘッドに対しての回復手段または予備的な補
助手段等を付加することは、本発明の効果を一層安定で
きるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対しての、前述のようなキャッピング
手段、クリーニング手段、吸引回復手段の他に、加圧式
の回復手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別
の吐出を行なう予備吐出モードを行なうことも安定した
記録を行なうために有効である。
【0135】また、前述したように、搭載される記録ヘ
ッドの種類ないし個数についても、例えば、単色のイン
クに対応して1個のみが設けられたものの他、記録色や
濃度を異にする複数のインクに対応して複数個数設けら
れるものであってもよい。すなわち、例えば、記録装置
の記録モードとしては、黒色等の主流色のみの記録モー
ドだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数
個の組み合わせによるか、いずれでもよいが、異なる色
の複色カラー又は、混色によるフルカラーの少なくとも
一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0136】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいは、インクジェット方式で
は、インク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。加えて、
積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態か
ら液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめ
ることで防止するか、または、インクの蒸発防止を目的
として放置状態で固化するインクを用いるかして、いず
れにしても、熱エネルギーの記録信号に応じた付与によ
ってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、
記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等
のような、熱エネルギーによって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0137】このような場合のインクは、特開昭54−
56847号公報あるいは特開昭60−71260号公
報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔
に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変
換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明
においては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0138】さらに加えて、本発明によるインクジェッ
ト記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理
機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ
等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよ
い。
【0139】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1の発明によれば、記録手段から被記録材へインクを吐
出して記録を行うインクジェット記録装置において、記
録手段のインク吐出部をワイピングするワイピング部材
と、該ワイピング部材上のインクを移動させるインク移
動手段と、移動したインクを保持するインク保持部材と
を有する構成としたので、ワイピング部材による吐出口
面のクリーニングを効果的に行うことができ、キャップ
やワイピング部材のインクが吐出口面に逆転写すること
を防止でき、したがって、逆転写したインクがペーパー
パン等の構成部品や被記録材へ付着したり、記録装置内
部へ侵入することも防止され、ひいては吐出口面と被記
録材との間隔を小さくして良好な記録品位を確保するこ
とができるインクジェット記録装置が提供される。
【0140】請求項2〜請求項7の発明によれば、請求
項1の構成に加えて、前記記録手段を搭載して走査する
キャリッジを有し、該キャリッジ上に前記インク移動手
段が設けられ、前記インク保持部材が該インク移動手段
に当接する構成、前記インク移動手段と前記インク保持
部材は所定の位置で当接または離脱する構成、前記記録
手段を搭載して走査するキャリッジを有し、該キャリッ
ジ上に前記インク移動手段が設けられ、該インク移動手
段からキャリッジ上またはキャリッジ外に設けられたイ
ンク保持部材へインクを移動させるためのインク流路が
キャリッジ上に設けられる構成、前記記録手段を搭載し
て走査するキャリッジを有し、前記インク移動手段は該
キャリッジと一体に形成されている構成、前記インク移
動手段と前記インク保持部材を一体化した構成、あるい
は、前記記録手段を搭載して走査するキャリッジを有
し、前記インク移動手段は、該キャリッジ上に移動可能
に設けられ、かつ前記ワイピング部材の動きと連動する
構成としたので、一層効率よく上記の効果を達成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置を使
用するのに適した一装置例としての文書作成装置の外観
斜視図である。
【図2】本発明を適用したインクジェット記録装置の一
実施例の要部構成を示す一部破断斜視図である。
【図3】図2中の記録手段のインク吐出部の構造を模式
的に示す部分斜視図である。
【図4】図2中のキャリッジ上の各構成部品を示す分解
斜視図である。
【図5】図2のインクジェット記録装置中の吐出回復処
理装置の分解斜視図である。
【図6】図2中のブレードクリーナーユニットの構造を
示す拡大分解斜視図である。
【図7】図2中のキャリッジ上の記録手段とブレードク
リーナーユニットとの位置関係を示す模式的平面図であ
る。
【図8】図5の吐出回復処理装置のカム装置の動作を示
すカムチャートである。
【図9】図5の吐出回復処理装置内のポンプの動作を示
す模式的縦断面図である。
【図10】本発明による吐出回復処理装置の一実施例の
ブレードoff位置を示す模式的側面図である。
【図11】図10の吐出回復処理装置のブレードon位
置を示す模式的側面図である。
【図12】図10の吐出回復処理装置のブレードクリー
ニング位置を示す模式的側面図である。
【図13】本発明の一実施例のキャリッジのキャッピン
グ位置を示す模式的平面図である。
【図14】本発明の一実施例のキャリッジのワイピング
準備位置を示す模式的平面図である。
【図15】本発明の一実施例のキャリッジのワイピング
準備位置を示す模式的平面図である。
【図16】本発明の一実施例のキャリッジのブレードク
リーニング完了位置を示す模式的平面図である。
【図17】図13中の線X−Xに沿った断面図である。
【図18】図14中の線Y−Yに沿った断面図である。
【図19】本発明を適用した記録装置の一実施例の制御
系の概略構成を示すブロック図である。
【図20】本発明の一実施例のクリーニング動作のシー
ケンスの第1部分を示すフローチャートである。
【図21】本発明の一実施例のクリーニング動作のシー
ケンスの第2部分を示すフローチャートである。
【図22】本発明の一実施例のワイピング動作のシーケ
ンスを示すフローチャートである。
【図23】本発明の一実施例の独立空吸引動作のシーケ
ンスを示すフローチャートである。
【図24】本発明の一実施例の記録処理動作のシーケン
スの第1部分を示すフローチャートである。
【図25】本発明の一実施例の記録処理動作のシーケン
スの第2部分を示すフローチャートである。
【図26】本発明の一実施例の記録処理動作のシーケン
スの第3部分を示すフローチャートである。
【図27】本発明の一実施例の記録処理動作のシーケン
スの第4部分を示すフローチャートである。
【図28】本発明の他の実施例1のワイピング状態を示
す模式的側面図である。
【図29】本発明の他の実施例1のブレードクリーニン
グ状態を示す模式的側面図である。
【図30】本発明の他の実施例2のワイピング状態を示
す模式的平面図である。
【図31】本発明の他の実施例2のブレードクリーニン
グ状態を示す模式的平面図である。
【図32】本発明の他の実施例5の要部構成を模式的に
示す部分正面断面図である。
【図33】本発明の他の実施例6の要部構成を模式的に
示す部分平面図である。
【図34】本発明の他の実施例7の要部構成を模式的に
示す正面断面図である。
【図35】本発明の他の実施例8の要部構成を模式的に
示す部分正面断面図である。
【図36】本発明の他の実施例9の要部構成を模式的に
示す部分斜視図である。
【図37】本発明の他の実施例10の要部構成を模式的
に示す部分正面断面図である。
【図38】本発明の他の実施例11の要部構成を模式的
に示す部分正面断面図である。
【図39】本発明の他の実施例13のブレード退避位置
を示す模式的側面図である。
【図40】本発明の他の実施例13のブレードクリーニ
ング位置を示す模式的側面図である。
【図41】従来のインクジェット記録装置のブレードク
リーナーユニットを模式的に示す分解斜視図である。
【符号の説明】
9 記録手段(ヘッドカートリッジ) 11 キャリッジ 11a カム 11b インク流路 11c 付勢バネ 21 フレキシブルケーブル 23 ガイド軸 27 タイミングベルト 31 キャリッジモータ 33 搬送ローラ 34 プラテン 35 搬送モータ 37 ペーパーパン 39 フィードローラ 41 排紙ローラ 42 拍車 45 押え板 49 ブレードクリーナーユニット 49a ブレードクリーナーホルダー 49b ブレードクリーナー 49c 蓋部 49d 増設インク吸収体 49f ボス 51 キャップ 53 ポンプ 55 廃インクタンク 59 ワイピング部材(ブレード) 61 回復系モータ 63 カム装置 65 回復系ホームセンサ 67 キャリッジホームセンサ 98 リブ 99 インク溜め 100 インク伝達ユニット(インクブリッジ) 100a 弾性体 100b インク吸収体 101 転写ローラ 102 インク保持部材 103 接続部材 221 吐出口面 222 吐出口 223 共通液室 224 液路 225 電気熱変換体 501 インク吸収体 503 保持部材(キャップ) 505 キャップレバー 525 ピストン 527 ピストン軸 535 ブレードレバー 535a 腕部 537 ばね(ブレードレバー) 549 カム 551 係合部(ブレードレバー) 553 カム(ブレードレバー) 999 マイクロコンピュータ 1000 MPU 1001 ROM 1002 RAM 1003 タイマ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録手段から被記録材へインクを吐出
    して記録を行うインクジェット記録装置において、記録
    手段のインク吐出部をワイピングするワイピング部材
    と、該ワイピング部材上のインクを移動させるインク移
    動手段と、移動したインクを保持するインク保持部材と
    を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記記録手段を搭載して走査するキャ
    リッジを有し、該キャリッジ上に前記インク移動手段が
    設けられ、前記インク保持部材が該インク移動手段に当
    接することを特徴とする請求項1のインクジェット記録
    装置。
  3. 【請求項3】 前記インク移動手段と前記インク保持
    部材は所定の位置で当接または離脱することを特徴とす
    る請求項1または請求項2のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記記録手段を搭載して走査するキャ
    リッジを有し、該キャリッジ上に前記インク移動手段が
    設けられ、該インク移動手段からキャリッジ上またはキ
    ャリッジ外に設けられたインク保持部材へインクを移動
    させるためのインク流路がキャリッジ上に設けられるこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかのインク
    ジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録手段を搭載して走査するキャ
    リッジを有し、前記インク移動手段は該キャリッジと一
    体に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項
    4のいずれかのインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記インク移動手段と前記インク保持
    部材を一体化したことを特徴とする請求項1〜請求項5
    のいずれかのインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録手段を搭載して走査するキャ
    リッジを有し、前記インク移動手段は、該キャリッジ上
    に移動可能に設けられ、かつ前記ワイピング部材の動き
    と連動することを特徴とする請求項1〜請求項6のいず
    れかのインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記記録手段が、インクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
    備えているインクジェット記録手段であることを特徴と
    する請求項1〜請求項7のいずれかのインクジェット記
    録装置。
  9. 【請求項9】 前記記録手段が、前記電気熱変換体が
    発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利
    用して、吐出口よりインクを吐出させることを特徴とす
    る請求項1〜請求項8のいずれかのインクジェット記録
    装置。
JP3523394A 1994-02-09 1994-02-09 インクジェット記録装置 Pending JPH07214787A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015022788A1 (ja) * 2013-08-12 2015-02-19 大日本スクリーン製造株式会社 インクジェット印刷装置
JP2016193541A (ja) * 2015-03-31 2016-11-17 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置

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