JPH07214378A - ロウ材の製造方法 - Google Patents
ロウ材の製造方法Info
- Publication number
- JPH07214378A JPH07214378A JP731694A JP731694A JPH07214378A JP H07214378 A JPH07214378 A JP H07214378A JP 731694 A JP731694 A JP 731694A JP 731694 A JP731694 A JP 731694A JP H07214378 A JPH07214378 A JP H07214378A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- brazing material
- alloy powder
- filler metal
- brazing filler
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- Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 低温用ロウ材として使用することができ、他
の構成部材に熱的悪影響を与えることがなく、また適用
範囲を拡大することができるとともに接合特性を向上す
ることができるロウ材の製造方法を得る。 【構成】 50〜80重量%のAgと20〜50重量%
のAlの配合割合でアトマイズ製法により均一合金粉末
を製造し、この合金粉末を薄い板状に圧縮成形して比較
的低温用のロウ材を形成する。
の構成部材に熱的悪影響を与えることがなく、また適用
範囲を拡大することができるとともに接合特性を向上す
ることができるロウ材の製造方法を得る。 【構成】 50〜80重量%のAgと20〜50重量%
のAlの配合割合でアトマイズ製法により均一合金粉末
を製造し、この合金粉末を薄い板状に圧縮成形して比較
的低温用のロウ材を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ロウ材の製造方法に
関し、特にAg(銀)とAl(アルミニウム)を主成分
とするAg−Al系のロウ材の製造方法に関するもので
ある。
関し、特にAg(銀)とAl(アルミニウム)を主成分
とするAg−Al系のロウ材の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】金属接合にロウ材を用いることは一般的
に実施され、その際のロウ材は取扱いが簡便な線状(線
ロウ)、板状(板ロウ)の形で使用されている。ロウ材
の成分としては、接合金属等の条件によって選択できる
ように各種のものがあり、その一つにAg,Alを主成
分としたAg−Al系のロウ材がある。
に実施され、その際のロウ材は取扱いが簡便な線状(線
ロウ)、板状(板ロウ)の形で使用されている。ロウ材
の成分としては、接合金属等の条件によって選択できる
ように各種のものがあり、その一つにAg,Alを主成
分としたAg−Al系のロウ材がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般的に知
られているAg−Al系のロウ材の成分はAgが95重
量%、Alが5重量%であり、そのロウ付け温度は90
0℃程度となり、接合部材や他の構成部材に熱的悪影響
を与えることがあった。そこで、Alを20〜50重量
%含有させると、約566℃程度で共晶点を持つように
なり、ロウ付け温度も約650℃程度となり、上記のよ
うな熱的悪影響を避けることができた。
られているAg−Al系のロウ材の成分はAgが95重
量%、Alが5重量%であり、そのロウ付け温度は90
0℃程度となり、接合部材や他の構成部材に熱的悪影響
を与えることがあった。そこで、Alを20〜50重量
%含有させると、約566℃程度で共晶点を持つように
なり、ロウ付け温度も約650℃程度となり、上記のよ
うな熱的悪影響を避けることができた。
【0004】しかしながら、Alを6〜7重量%以上含
有させると、Ag3Alのような金属間化合物が形成さ
れ、硬くて延びがなくなり、圧延等の加工ができず、線
材、板材に加工できなかった。このため、低温用ロウ材
として使用する場合には、Agが70重量%でAlが3
0重量%のロウ材の場合のように混合粉末状態で使用せ
ざるを得ず、取り扱いが煩雑で適用場所に制限を受け、
またロウ材中に若干の偏析が生じ易く、このような場合
接合特性が不安定になり、ロウ付け不良を生じることと
なった。
有させると、Ag3Alのような金属間化合物が形成さ
れ、硬くて延びがなくなり、圧延等の加工ができず、線
材、板材に加工できなかった。このため、低温用ロウ材
として使用する場合には、Agが70重量%でAlが3
0重量%のロウ材の場合のように混合粉末状態で使用せ
ざるを得ず、取り扱いが煩雑で適用場所に制限を受け、
またロウ材中に若干の偏析が生じ易く、このような場合
接合特性が不安定になり、ロウ付け不良を生じることと
なった。
【0005】この発明は上記のような課題を解決するた
めに成されたものであり、低温用ロウ材として使用する
ことができ、他の構成部材に熱的悪影響を与えることが
なく、また適用範囲が広く接合特性を向上することがで
きるロウ材の製造方法を得ることを目的とする。
めに成されたものであり、低温用ロウ材として使用する
ことができ、他の構成部材に熱的悪影響を与えることが
なく、また適用範囲が広く接合特性を向上することがで
きるロウ材の製造方法を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
るロウ材の製造方法は、AgとAlを主成分とし、50
〜80重量%のAgと20〜50重量%のAlの配合割
合でアトマイズ製法により製造した合金粉末を薄い板状
に圧縮成形するものである。
るロウ材の製造方法は、AgとAlを主成分とし、50
〜80重量%のAgと20〜50重量%のAlの配合割
合でアトマイズ製法により製造した合金粉末を薄い板状
に圧縮成形するものである。
【0007】又、請求項2に係るロウ材の製造方法は、
AgとAlを主成分とし、50〜80重量%のAgと2
0〜50重量%のAlの配合割合でアトマイズ製法によ
り製造した合金粉末を薄い板状に圧縮成形した後、この
成形体を焼結するものである。
AgとAlを主成分とし、50〜80重量%のAgと2
0〜50重量%のAlの配合割合でアトマイズ製法によ
り製造した合金粉末を薄い板状に圧縮成形した後、この
成形体を焼結するものである。
【0008】請求項1,2において、Ag,Alの配合
割合が上述の範囲以外では各々の成分の特性が顕著とな
り、ロウ付け性、接合特性が急激に低下する。なお、A
gとAl以外に、不可避不純物や接合金属に対応してロ
ウ付け性向上のため添加した他の成分を含有しても差し
支えない。合金粉末は−100メッシュ以下(149μ
m以下)の粒径のものが好ましい。又、Alは大気中
(酸素存在下)で微粉末になると爆発、発火の恐れがあ
るので、粒径は20μm以上とするのが好ましい。合金
粉末の粒径は、AgやAlの材質、あるいはこれらの混
合溶湯の温度などによって調整することができる。又、
アトマイズ製法とは、高速流体中に融解金属を滴下また
はノズルで吹き出し、流体によって冷却過程中に微粉に
するものであるが、用いられる流体がガスのガスアトマ
イズ、あるいは用いられる流体が水の水アトマイズのい
ずれでもよい。
割合が上述の範囲以外では各々の成分の特性が顕著とな
り、ロウ付け性、接合特性が急激に低下する。なお、A
gとAl以外に、不可避不純物や接合金属に対応してロ
ウ付け性向上のため添加した他の成分を含有しても差し
支えない。合金粉末は−100メッシュ以下(149μ
m以下)の粒径のものが好ましい。又、Alは大気中
(酸素存在下)で微粉末になると爆発、発火の恐れがあ
るので、粒径は20μm以上とするのが好ましい。合金
粉末の粒径は、AgやAlの材質、あるいはこれらの混
合溶湯の温度などによって調整することができる。又、
アトマイズ製法とは、高速流体中に融解金属を滴下また
はノズルで吹き出し、流体によって冷却過程中に微粉に
するものであるが、用いられる流体がガスのガスアトマ
イズ、あるいは用いられる流体が水の水アトマイズのい
ずれでもよい。
【0009】
【作用】請求項1,2においては、AgとAlがアトマ
イズ製法により微粒均一合金粉とされ、ロウ材性状が常
に一定となり、接合特性が安定する。又、この微粒均一
合金粉が薄い板状に圧縮成形され、あるいはその後に焼
結され、ロウ付け箇所の形状に合わせた形状とされ、ロ
ウ材配置時の形状破損がなく、適用範囲が拡大される。
又、ロウ付温度が約650℃程度の比較的低いロウ材と
なり、他の構成材料への熱的影響が軽減される。
イズ製法により微粒均一合金粉とされ、ロウ材性状が常
に一定となり、接合特性が安定する。又、この微粒均一
合金粉が薄い板状に圧縮成形され、あるいはその後に焼
結され、ロウ付け箇所の形状に合わせた形状とされ、ロ
ウ材配置時の形状破損がなく、適用範囲が拡大される。
又、ロウ付温度が約650℃程度の比較的低いロウ材と
なり、他の構成材料への熱的影響が軽減される。
【0010】
実施例1 以下、この発明の実施例1を説明する。まず、耐火るつ
ぼ中で1100℃でAgを溶解後、Alを投入してAg
−Alの混合溶湯を製造した。このときの混合割合はA
gが約70重量%、Alが約30重量%である。次に、
この混合溶湯をArガスにより5〜8MPaの圧力で噴
霧し、Ag−Alのアトマイズ合金粉末を製造する。こ
の合金粉末を電子顕微鏡で観察すると、Agマトリック
ス中にAlが均一に分散している。次に、上記のように
製造されたAgが70重量%とAlが30重量%の合金
粉末を径が40mmの金型に均一に充填し、30トンで
加圧圧縮して厚さ0.4mmの円板状の薄い成形体を得
る。この成形体からなるロウ材を使用して真空中(10
-5Torr)、650℃の温度でCu部材同志の接合を
試みた結果、ロウ材の流れも良く充分に接合されている
ことが確認された。
ぼ中で1100℃でAgを溶解後、Alを投入してAg
−Alの混合溶湯を製造した。このときの混合割合はA
gが約70重量%、Alが約30重量%である。次に、
この混合溶湯をArガスにより5〜8MPaの圧力で噴
霧し、Ag−Alのアトマイズ合金粉末を製造する。こ
の合金粉末を電子顕微鏡で観察すると、Agマトリック
ス中にAlが均一に分散している。次に、上記のように
製造されたAgが70重量%とAlが30重量%の合金
粉末を径が40mmの金型に均一に充填し、30トンで
加圧圧縮して厚さ0.4mmの円板状の薄い成形体を得
る。この成形体からなるロウ材を使用して真空中(10
-5Torr)、650℃の温度でCu部材同志の接合を
試みた結果、ロウ材の流れも良く充分に接合されている
ことが確認された。
【0011】実施例2 実施例2においては、上記のように形成された円板状の
薄い成形体を真空中(10-5Torr)、480℃の温
度で1時間加熱焼結してロウ材を得る。なお、焼結前後
での成形体の寸法変化はほとんどなかった。このロウ材
を使用して真空中(10-5Torr)、650℃でCu
部材同志の接合を試みた結果、ロウ材の流れも良く、充
分に接合されているのが確認された。
薄い成形体を真空中(10-5Torr)、480℃の温
度で1時間加熱焼結してロウ材を得る。なお、焼結前後
での成形体の寸法変化はほとんどなかった。このロウ材
を使用して真空中(10-5Torr)、650℃でCu
部材同志の接合を試みた結果、ロウ材の流れも良く、充
分に接合されているのが確認された。
【0012】
【発明の効果】以上のようにこの発明においては、Ag
とAlとをアトマイズ製法により微粒均一合金粉とし、
この合金粉を圧縮成形し、あるいは圧縮成形した後に焼
結して薄い板状のロウ材を製造しており、圧縮成形体の
形状は金型により任意の形状にすることができ、ロウ付
け箇所の形状に合わせてリング状や円形状にすることが
でき、また板状にしてレーザ加工等の手段で所望の形状
に加工することができる。このため、ロウ材配置時の形
状破損がなく、適応箇所に制限がないロウ材が得られ
る。又、焼結した場合にはロウ材が一層損傷し難くな
り、適応範囲をさらに拡大することができる。
とAlとをアトマイズ製法により微粒均一合金粉とし、
この合金粉を圧縮成形し、あるいは圧縮成形した後に焼
結して薄い板状のロウ材を製造しており、圧縮成形体の
形状は金型により任意の形状にすることができ、ロウ付
け箇所の形状に合わせてリング状や円形状にすることが
でき、また板状にしてレーザ加工等の手段で所望の形状
に加工することができる。このため、ロウ材配置時の形
状破損がなく、適応箇所に制限がないロウ材が得られ
る。又、焼結した場合にはロウ材が一層損傷し難くな
り、適応範囲をさらに拡大することができる。
【0013】又、アトマイズ製法により均一合金粉とし
たのでロウ材性状が常に一定となり、接合特性が安定
し、ロウ付不良の心配がなくなる。さらに、ロウ付け温
度が約650℃程度の比較的低い温度のロウ材となるの
で、接合部材及び他の構成部材に与える熱的悪影響を軽
減することができる。又、Cu,Fe,Ti,Ni,S
US等の各種金属材料を良好に接合することができる。
たのでロウ材性状が常に一定となり、接合特性が安定
し、ロウ付不良の心配がなくなる。さらに、ロウ付け温
度が約650℃程度の比較的低い温度のロウ材となるの
で、接合部材及び他の構成部材に与える熱的悪影響を軽
減することができる。又、Cu,Fe,Ti,Ni,S
US等の各種金属材料を良好に接合することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 AgとAlを主成分とし、50〜80重
量%のAgと20〜50重量%のAlの配合割合でアト
マイズ製法により製造した合金粉末を薄い板状に圧縮成
形することを特徴とするロウ材の製造方法。 - 【請求項2】 AgとAlを主成分とし、50〜80重
量%のAgと20〜50重量%のAlの配合割合でアト
マイズ製法により製造した合金粉末を薄い板状に圧縮成
形した後、この成形体を焼結することを特徴とするロウ
材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP731694A JPH07214378A (ja) | 1994-01-27 | 1994-01-27 | ロウ材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP731694A JPH07214378A (ja) | 1994-01-27 | 1994-01-27 | ロウ材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07214378A true JPH07214378A (ja) | 1995-08-15 |
Family
ID=11662593
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP731694A Pending JPH07214378A (ja) | 1994-01-27 | 1994-01-27 | ロウ材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07214378A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010234401A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Dowa Metaltech Kk | ろう材、ろう材の接合方法及びろう材接合基板 |
JP2020099916A (ja) * | 2018-12-20 | 2020-07-02 | 株式会社タムラ製作所 | 成形はんだの製造方法 |
-
1994
- 1994-01-27 JP JP731694A patent/JPH07214378A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010234401A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Dowa Metaltech Kk | ろう材、ろう材の接合方法及びろう材接合基板 |
JP2020099916A (ja) * | 2018-12-20 | 2020-07-02 | 株式会社タムラ製作所 | 成形はんだの製造方法 |
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