JPH0721402U - キャスター折畳み収納型運搬車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】比較的重量のないある纏まった荷物を運搬移動
させる場合に極めて効果的に利用し得る運搬車であっ
て、特に、キャスターを倒伏収納し、コンパクト化し得
るものである。 【構成】頂面が荷物載置面である荷台天板３、荷台天板
３の周囲から下方に向けてのびる荷台スカート部４とを
備えたボックス型の荷台本体２と、荷台本体２における
荷台天板３の裏面側に取り付けた第１及び第２の二対の
キャスター５、６と、二対のキャスター５、６をそれぞ
れ起立位置及び倒伏位置に起伏可能な状態に連結する連
結手段７と、それぞれのキャスター５、６を起立位置に
固定支持する起立状態固定支持手段１５と、それぞれの
キャスター５、６を倒伏位置に固定支持する倒伏状態固
定支持手段１６とを備えた構造のキャスター折畳み収納
型運搬車である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、例えば、オフィスあるいは一般家庭などにおいて、比較的重量の ない荷物を運搬移動させる場合に極めて効果的に利用し得るように設計してなる 運搬車に関するものであって、特に、収納保管時には、キャスターを倒伏収納し 、コンパクト化し得るようになしたキャスター折畳み収納型運搬車に関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

周知のように、現代の生活環境にあって、例えば、オフィスとか、あるいは一 般家庭において、ある纏まった荷物を運搬移動しなければならない場合が往々に してある。従来、このような場合、多くは人手による作業に委ねられており、非 常な労力が強いられていた。一方、場合によっては、これらの荷物を運搬移動す るに際して、一般工業用の運搬車が利用される場合がある。この一般工業用運搬 車は、車輪となるキャスターが起立固定式のものであって、保管時の定位置安定 性に欠け（キャスターが起立固定式のため安定した状態で保管しておくことがで きない）、さらに、複数台を保管しようとする場合には、キャスターが起立固定 式であるので、その分だけ保管スペースが拡大してしまうという難点を有してい た。また、この一般工業用運搬車は、オフィスあるいは一般家庭などの空間での 使用に際して、デザイン的に、あまり体裁のよいものではなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、この考案は、例えば、オフィスとか、あるいは一般家庭において、あ る纏まった荷物を運搬移動するような場合に効果的に利用し得るように設計して なる運搬車であって、特に、荷台本体に対して、キャスターを起立位置及び倒伏 位置にそれぞれ起伏可能な状態に取り付けてあり、収納保管時に、キャスターを 倒伏収納し、コンパクト化し得るようになしたものであり、さらには、当該運搬 車の使用空間を考慮してのデザイン性に優れたキャスター折畳み収納型運搬車を 提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案は、上記する目的を達成するにあたって、具体的には、頂面が荷物載 置面である荷台天板、及び前記荷台天板の周囲から下方向に向けてのびる荷台ス カート部を備えたボックス型の荷台本体と、 前記荷台本体における荷台天板の裏面側に、所定の間隔をおいて取り付けられ る第１及び第２の二対のキャスターと、 前記二対のキャスターを前記荷台本体における荷台天板に対してそれぞれ起立 位置及び倒伏位置に起伏可能な状態に連結するための連結手段と、 前記キャスターにおける車輪の少なくとも一部分が前記荷台スカート部の端縁 より外側に位置する起立位置において前記キャスターを固定支持する起立状態固 定支持手段と、 前記キャスター全体が前記荷台スカート部の端縁より内側に位置する倒伏位置 において前記キャスターを固定支持する倒伏状態固定支持手段とを備えてなるキ ャスター折畳み収納型運搬車を構成するものである。

【０００５】

【実施例の説明】

以下、この考案になるキャスター折畳み収納型運搬車について、図面に示す具 体的な実施例にもとづいて詳細に説明する。 図１は、この考案になるキャスター折畳み収納型運搬車の具体的な一実施例を 示すものであって、図１Ａは、当該キャスター折畳み収納型運搬車の概略的な平 面図であり、図１Ｂは、その概略的な側面図であり、図１Ｃは、その概略的な底 面図である。一方、図２は、キャスターを折り畳んで収納した状態を概略的な底 面図で示すものである。図３Ａは、図１ＣにおけるＡ−Ａ’線断面図、図３Ｂは 、図２におけるＢ−Ｂ’線断面図、図３Ｃは、図２におけるＣ−Ｃ’線断面図で ある。図４Ａは、キャスターを起伏自在に連結するための連結手段の詳細を示す ものであり、キャスターを折り畳んで収納した状態、並びにキャスターを起立さ せた状態（仮想線）を示す拡大断面図、図４Ｂは、連結手段の詳細を分解して示 す概略的な斜視図である。

【０００６】 図１に示す例において、この考案になるキャスター折畳み収納型運搬車１は、 ボックス型の荷台本体２を含むものからなっている。前記ボックス型の荷台本体 ２は、頂面が荷物載置面３ａである荷台天板３と、この荷台天板３の周囲から下 方向に向けてフランジ状にのびる荷台スカート部４とを有している。前記ボック ス型の荷台本体２は、例えば、ガラス繊維入り強化プラスチック製のものからな っている。

【０００７】 一方、この考案になるキャスター折畳み収納型運搬車１に適用される車輪は、 第１及び第２の二対のキャスター５、６によって構成されている。ここに、前記 第１の対のキャスター５、５は、例えば、前車輪であって、方向変換可能なよう な回転式キャスターであり、基台５Ａ、該基台５Ａに対して枢軸ピンＰを介して 回転可能に連結されている軸受けブラケット５Ｂ、該軸受けブラケット５Ｂに車 軸５Ｃを介して回転可能に軸支されているゴム製車輪５Ｄとからなっている。一 方、前記第２の対のキャスター６、６は、例えば、後車輪であって、固定式キャ スターであり、基台６Ａ、該基台６Ａに対して固定ネジＳによって固定してある 軸受けブラケット６Ｂ、該軸受けブラケット６Ｂに車軸６Ｃを介して回転可能に 軸支されているゴム製車輪６Ｄとからなっている。

【０００８】 この考案になるキャスター折畳み収納型運搬車１は、前記荷台本体２に対して 前記キャスター５、６を取り付けるにあたって、前記各キャスター５、６を前記 荷台本体２における荷台天板３に対してそれぞれ起立位置及び倒伏位置に起伏可 能な状態に連結するための連結手段７が設けてある。前記連結手段７は、図４Ｂ に示すように、前記荷台本体２における荷台天板３の裏面３ｂから外方に向けて のびる軸受け突起８と、前記キャスター５、６における基台５Ａ、６Ａに設けた 軸受け突起９と、連結ピン１０とを含むものからなっている。

【０００９】 前記荷台本体２における荷台天板３に設けた軸受け突起８は、一例において、 二つの平行な軸線Ｘ₁ およびＸ₂ に沿ってのびる軸孔１１を備えている。前記軸 受け突起８は、前記軸孔１１に同心円的な彎曲凸面８ａを備え、前記軸受け突起 ８に関連して、前記荷台天板３の裏面３ｂには、前記軸孔１１に対して同心円的 な彎曲凹部１２が設けてある。これに対して、前記キャスター５、６における基 台５Ａ、６Ａに設けた軸受け突起９は、軸孔１３を備えている。前記軸受け突起 ９は、前記軸孔１３に同心円的な彎曲凸面９ａを備え、前記軸受け突起９に関連 して、前記キャスター５、６における基台５Ａ、６Ａには、前記軸孔１３に対し て同心円的な彎曲凹部１４が設けてある。

【００１０】 前記連結手段７によれば、前記荷台本体２における荷台天板３に設けた軸受け 突起８の軸孔１１と、前記キャスター５、６における基台５Ａ、６Ａに設けた軸 受け突起９の軸孔１３とを整合させて、該軸孔に連結ピン１０を挿通すると、両 者は、回動可能な状態で連結され、荷台天板３側の軸受け突起８の彎曲凸面８ａ がキャスター基台側に設けた彎曲凹部１４に曲面接触し、キャスター基台側の軸 受け突起９彎曲凸面９ａが荷台天板３側に設けた彎曲凹部１２に曲面接触して、 強度高く枢支連結することができるようになっている。

【００１１】 一方、この考案になるキャスター折畳み収納型運搬車１は、前記キャスターに おける車輪の少なくとも一部分が前記荷台スカート部４の端縁４ａより外側に位 置する起立位置において前記キャスターを固定支持する起立状態固定支持手段１ ５と、前記キャスター全体が前記荷台スカート部４の端縁４ａより内側に位置す る倒伏位置において前記キャスターを固定支持する倒伏状態固定支持手段１６と を備えたものからなっている。一例において、前記起立状態固定支持手段１５は 、前記荷台本体２における荷台天板３からのび、前記キャスターの基台を支持す るフック体からなり、前記倒伏状態固定支持手段１６は、倒伏したキャスターの 車輪を支持するフック体からなっている。

【００１２】 さらに、この考案になるキャスター折畳み収納型運搬車は、図５に示すような 異なる実施例のものに対しても変更なく同様に適用可能である。すなわち、手押 しハンドルＨを備えた手押しハンドル付き運搬車に対しても全く同様である。こ の場合、前記手押しハンドルＨは、図５Ａに示す状態から、一旦上方に引き出さ れ、しかる後、図５Ｂに示すように折り畳むことができるように構成され、それ によって、よりコンパクトに処理し得るようになっている。

【００１３】

【考案の効果】

以上の構成になるこの考案のキャスター折畳み収納型運搬車は、例えば、オフ ィスとか、あるいは一般家庭において、ある纏まった荷物を運搬移動するような 場合に用いる運搬車として、比較的軽量である点、デザイン性に優れたものであ る点、プラスチック成形製品であり、成形加工処理が可能なものであって、構造 が簡単であり、製造が容易で、多量生産に適合し得る点などにおいて極めて有効 に作用するものといえる。 さらに、この考案になるキャスター折畳み収納型運搬車は、荷台本体に対して 、キャスターを起立位置及び倒伏位置にそれぞれ起伏可能な状態に取り付けてあ り、収納保管時に、キャスターを倒伏収納し、コンパクト化し得るようになした ものであって、その点においても極めて有効に作用するものといえる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、この考案になるキャスター折畳み収納
型運搬車の具体的な一実施例を示すものであって、図１
Ａは、当該キャスター折畳み収納型運搬車の概略的な平
面図であり、図１Ｂは、その概略的な側面図であり、図
１Ｃは、その概略的な底面図である。

【図２】図２は、二対のキャスターをそれぞれ折り畳ん
で、荷台本体内に収納した状態を示す概略的な底面図で
ある。

【図３】図３は、それぞれ若干拡大した断面図であっ
て、図３Ａは、図１ＣにおけるＡ−Ａ’に沿って断面に
して示すＡ−Ａ’線拡大断面図であり、図３Ｂは、図２
におけるＢ−Ｂ’に沿って断面にして示すＢ−Ｂ’線拡
大断面図であり、図３Ｃは、図２におけるＣ−Ｃ’に沿
って断面にして示すＣ−Ｃ’線拡大断面図であ線断面図
である。

【図４】図４Ａは、キャスターを起伏自在に連結するた
めの連結手段の詳細を示すものであり、キャスターを折
り畳んで収納した状態、並びにキャスターを起立させた
状態（仮想線）を示す拡大断面図であり、図４Ｂは、連
結手段の詳細を分解して示す概略的な斜視図である。

【図５】図５は、この考案になるキャスター折畳み収納
型運搬車の異なる実施例、すなわちは、手押しハンドル
付き運搬車への適用例を示すものであって、図５Ａは、
手押しハンドル付き運搬車の使用状態を示す概略的な側
面図であり、図５Ｂは、手押しハンドルを折畳み、二対
のキャスターをそれぞれ折り畳んで、荷台本体内に収納
した状態を示す概略的な底面図である。

【符号の説明】

１ キャスター折畳み収納型運搬車 ２ 荷台本体 ３ 荷台天板 ３ａ 荷物載置面 ４ 荷台スカート部 ５ 第１の対のキャスター ６ 第２の対のキャスター ５Ａ、６Ａ キャスター基台 ５Ｂ、６Ｂ 軸受けブラケット ５Ｃ、６Ｃ キャスター車軸 ５Ｄ、６Ｄ 車輪 Ｐ 枢軸ピン Ｓ 固定ネジ ７ 連結手段 ８ 軸受け突起 ９ 軸受け突起 １０ 連結ピン １１ 軸孔 １２ 彎曲凹部 １３ 軸孔 １４ 彎曲凹部 １５ 起立状態固定支持手段 １６ 倒伏状態固定支持手段 Ｈ 手押しハンドル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 頂面が荷物載置面である荷台天板、及び
   前記荷台天板の周囲から下方向に向けてのびる荷台スカ
   ート部を備えたボックス型の荷台本体と、 前記荷台本体における荷台天板の裏面側に、所定の間隔
   をおいて取り付けられる第１及び第２の二対のキャスタ
   ーと、 前記二対のキャスターを前記荷台本体における荷台天板
   に対してそれぞれ起立位置及び倒伏位置に起伏可能な状
   態に連結するための連結手段と、 前記キャスターにおける車輪の少なくとも一部分が前記
   荷台スカート部の端縁より外側に位置する起立位置にお
   いて前記キャスターを固定支持する起立状態固定支持手
   段と、 前記キャスター全体が前記荷台スカート部の端縁より内
   側に位置する倒伏位置において前記キャスターを固定支
   持する倒伏状態固定支持手段とを備えてなることを特徴
   とするキャスター折畳み収納型運搬車。