JPH07213961A - スプレー装置とそれを用いたコーティング装置及び造粒装置 - Google Patents

スプレー装置とそれを用いたコーティング装置及び造粒装置

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JPH07213961A
JPH07213961A JP6010186A JP1018694A JPH07213961A JP H07213961 A JPH07213961 A JP H07213961A JP 6010186 A JP6010186 A JP 6010186A JP 1018694 A JP1018694 A JP 1018694A JP H07213961 A JPH07213961 A JP H07213961A
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JP
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liquid
spray
atomizing gas
nozzle
gas
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Application number
JP6010186A
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English (en)
Inventor
Yasushi Watanabe
靖 渡邊
Kiyoshi Morimoto
清 森本
Yoshika Sanada
芳香 真田
Sadakazu Miwa
禎弌 三輪
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KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液体を噴霧してスプレー処理を行う場合にそ
のスプレー端における微小液滴径の発生量を少なくして
均一な液滴径のスプレー処理が行え、不当な粉塵が大量
に発生するような不具合も適切に解消させる。 【構成】 ノズル20から液体吐出を行わせるための液
体吐出手段2と、前記ノズル20から吐出される液体を
霧化するためのアトマイズガスをアトマイズガス噴出口
10から噴出させるアトマイズガス噴出手段とを備えた
スプレー装置であって、前記ノズル20は、前記アトマ
イズガス噴出口10内に配置され、しかもこのアトマイ
ズガス噴出口10は、前記ノズル20から吐出されて霧
化された液体のスプレーパターンを細幅状に形成させる
べくその開口形状が長細のスリット状に形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬品や食品の製造分
野における粉粒体の造粒や、錠剤や菓子等の表面へのコ
ーティング剤のコーティング、並びにその他自動車、家
具、建設業等における噴霧塗装等の用途に使用されるス
プレー装置と、それを用いたコーティング装置及び造粒
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、医薬品錠剤のフィルムコーティン
グを行う場合には、例えば図11に示すようなコーティ
ング装置が採用されている。この装置は、錠剤Tを収容
するパン30内にブラケット35aによって支持された
複数のスプレーガン5・・を設けたものである。この装
置では、パン30内に吸排気管33、34を介して70
〜100〔°C〕程度の熱風を流通させながらパン30
を駆動源32によって回転させている状態で、各スプレ
ーガン5からコーティング液を錠剤Tに対して噴霧させ
る。コーティング液はポンプユニット36から各スプレ
ーガン5に定量供給されて噴霧され、加熱された錠剤表
面に付着することにより瞬時に乾燥されて、コーティン
グ膜を形成する。
【0003】上記したコーティング装置で使用されるス
プレーガン5としては、例えば図12(a)、(b)に
示す構成のものが従来存在する。即ち、この従来のスプ
レーガン5は、そのスプレーキャップ50の中央位置
に、コーティング液を吐出する吐出口51が設けられ、
その周囲には円形状のアトマイズガス噴出口52が設け
られている。また、アトマイズガス噴出口52を挟むよ
うに相互に対向した位置には、アトマイズガス噴出口5
2から噴出されるアトマイズガスの噴射方向に対して傾
斜状に交差するようにパターンガスを噴出するパターン
ガス噴出口53a、53bが設けられている。
【0004】かかるスプレーガン5では、吐出口51か
ら吐出されたコーティング液が、アトマイズガスの噴出
によって霧化されて円錐状に広がるスプレーパターンが
形成されるものの、これがパターンガスによって楕円錐
状に変形された状態となる。このパターンガスの噴出量
を増大させるほどその変形量を大きくすることが可能で
ある。そして、上記スプレーガン5では、図13に示す
ように、パン30の幅方向(又は奥行方向)に沿って一
列状態に複数個並べて設けると、楕円状のスプレーパタ
ーンをパン30の幅Laの全長に亙って連続した状態に
形成することができ、パン30内の錠剤Tの全域に対し
てコーティング液を噴霧させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のものでは、次のような難点を有していた。図14
(a)、(b)は、上記スプレーガン5を用いた場合の
スプレーパターンの長径方向におけるコーティング液の
液滴密度、及び平均液滴径の測定結果の一般的な傾向を
示す図である。曲線C1とC3はパターンガスを使った
場合の液滴密度と平均液滴径を各々示し、曲線C2とC
4はパターンガスを使わない場合の液滴密度と平均液滴
径を各々示している。前者のパターンガスを使った場合
には、後者のパターンガスを使わない場合よりもスプレ
ー中心からスプレー端における液滴密度が平均化されて
いることが判るものの、平均液滴径については、両者と
もスプレー端において中心部よりかなり小さくなってい
る。即ち、パターンガスを使うと液滴密度は平均化され
るが、小さい液滴が増加してしまう結果となる。
【0006】一方、錠剤Tへのフィルムコーティング処
理では、コーティング膜の品質は、錠剤表面に到達した
ときのコーティング液の液滴の大きさが主な支配因子と
して挙げられる。ところが、上記したように、従来のパ
ターンガスを用いたタイプのスプレーガン5を用いたも
のでは、そのコーティング液の液滴径がかなり不均一
で、スプレー端ではその液滴径がかなり微小となる。こ
のため、複数のスプレーガン5・・を用いてコーティン
グ液のスプレーを行わせた場合には、図15に示すよう
に、微小液滴の発生部位Aが各スプレーゾーン毎に発生
する。従って、従来のスプレーガン5では、この部分A
の液滴がコーティング膜の品質のばらつき発生の原因と
なっていた。
【0007】また従来では、上記図15のAの部位の微
小液滴がパン30内に供給された熱風によって乾燥され
ることにより粉塵となり、パン30内における粉塵量も
多くなっていた。この粉塵は給気流に乗ってスプレーガ
ン5に衝突して堆積成長し、スプレーガン5のノズル
(吐出口51)を閉塞させる初期要因となる。従って、
かかるノズルの詰まり等に原因してフィルムコーティン
グ作業が中断されるといった事態も多発し、コーティン
グ作業の能率が低下するという難点も生じていた。尚、
このような難点は錠剤のコーティング処理のみならず、
造粒処理等の液体のスプレー処理を行う他の様々な分野
においても生じていた。
【0008】本発明は上記の点に鑑みて提案されたもの
で、液体を噴霧してスプレー処理を行う場合にそのスプ
レー端における微小液滴径の発生量を少なくして均一な
液滴径のスプレー処理が行え、また不当な粉塵が大量に
発生するような不具合も適切に解消できるようにするこ
とを、その目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、微小液滴を発
生させる原因となるパターンガスを用いるのではなく、
アトマイズガスの噴出方法を改良することによって液体
のスプレーパターンを細幅状に形成できるようにするこ
とにより、上記従来の課題を解決せんとする全く新規な
発想の下に発明されたものである。
【0010】即ち、請求項1に記載の本発明は、ノズル
から液体吐出を行わせるための液体吐出手段と、前記ノ
ズルから吐出される液体を霧化するためのアトマイズガ
スをアトマイズガス噴出口から噴出させるアトマイズガ
ス噴出手段とを備えたスプレー装置であって、前記ノズ
ルは、前記アトマイズガス噴出口内に配置され、しかも
このアトマイズガス噴出口は、前記ノズルから吐出され
て霧化された液体のスプレーパターンを細幅状に形成さ
せるべくその開口形状が長細のスリット状に形成され
た、スプレー装置である。
【0011】請求項2に記載の本発明は、上記請求項1
の構成において、前記スリット状のアトマイズガス噴出
口内には、複数のノズルが一列状態に並べて設けられ
て、互いに隣接し合うノズルから吐出されて霧化された
液体のスプレーゾーンの端部どうしが互いに重なり合う
ように構成されている。
【0012】請求項3に記載の本発明は、上記請求項2
の構成において、前記複数のノズルは、それらの各相互
間寸法が調整自在となるように設けられている。
【0013】請求項4に記載の本発明は、上記請求項2
又は3の構成において、前記アトマイズガス噴出手段
は、アトマイズガスが内部に導入されるハウジングケー
スにスリット状のアトマイズガス噴出口を形成して構成
され、前記複数のノズルは、そのハウジングケース内に
収容して設けられている。
【0014】請求項5に記載の本発明は、上記請求項1
乃至4の何れかの構成において、前記アトマイズガス噴
出口を両側から挟む位置に、この噴出口の長手方向と同
一方向のスリット状に形成された一対のガス噴出口が設
けられ、この一対のガス噴出口からは前記アトマイズガ
ス噴出口からのアトマイズガスの噴出方向と同一方向に
沿って圧縮ガスがエアカーテン状に噴出されるように構
成されている。
【0015】請求項6に記載の本発明は、上記請求項1
乃至5の何れかにおいて、前記液体吐出手段のノズルを
アトマイズガス噴出口内に設ける構成に代えて、スリッ
ト状のアトマイズガス噴出口を2条平行に設け、これら
2条のアトマイズガス噴出口の相互間に液体吐出手段の
ノズルを配置させて設けている。
【0016】請求項7、8に記載の本発明は、上記請求
項1乃至6の何れかに記載のスプレー装置を具備したコ
ーティング装置、又は造粒装置である。
【0017】
【作用】上記構成を特徴とする請求項1に記載の本発明
に係るスプレー装置では、液体吐出手段のノズルから吐
出された液体をアトマイズガス噴出口から噴出されるア
トマイズガスによって霧化させて噴霧することができる
が、この液体の吐出はアトマイズガス噴出口内に配置さ
れたノズルからなされ、しかもこのアトマイズガス噴出
口の開口形状は長細状のスリット状であるから、パター
ンガスを用いなくても、液体のスプレーパターンを単な
る円形状ではなく、それよりも細幅の楕円状に変形した
かたちに形成することが可能となる。従って、このよう
にパターンガスを用いることなく液体のスプレーパター
ンを形成できれば、パターンガスの使用に原因するスプ
レー端の微小液滴径の発生量を減少させることができ、
またこれによって液滴径の均一化が図れる。
【0018】請求項2に記載の本発明に係るスプレー装
置では、一列状態に並べられた複数のノズルから吐出さ
れて霧化された液体のスプレーゾーンの端部どうしを互
いに重なり合った状態とすることができる。従って、液
体のスプレーゾーンを所望の一定長にわたって(例えば
コーティング装置のパンの横幅の全長にわたって)形成
できることは勿論のこと、液滴密度が低いスプレー端ど
うしを相互に重ね合わせることによって液滴密度の均等
化も図れる。また、このスプレー端どうしが重なりあっ
た部位であっても、微小液滴の存在量は少ないので、液
滴径に大きなばらつきが生じるようなこともない。
【0019】請求項3に記載の本発明に係るスプレー装
置では、複数のノズルの相互間寸法を変更することによ
り、スプレー端どうしの重なり具合を任意に調整するこ
とができる。
【0020】請求項4に記載の本発明に係るスプレー装
置では、複数のノズルをアトマイズガス噴出口を形成し
たハウジングケース内に収容させた構造であるから、こ
れらを一つの纏まったスプレーガンとして構成すること
ができ、これら全体の構成を簡素にすることが可能とな
る。
【0021】請求項5に記載の本発明に係るスプレー装
置では、液体が噴霧されるスプレーゾーンの両側に、ガ
ス噴出口から噴出される圧縮ガスをエアカーテン状に噴
出させることができるので、液体のスプレーパターン形
状を一定長にわたって一層適切に整えることができ、液
滴の展着量の均一化が図れる。また、液滴の飛散も防止
でき、微小液滴径の液滴がこのエアカーテン状部位の外
部に飛散して、浮遊するようなことも防止できる。
【0022】請求項6に記載の本発明に係るスプレー装
置では、2条のスリット状のアトマイズガス噴出口の相
互間に液体吐出手段のノズルを配置させて設けているの
で、請求項1乃至5の場合と同様に、ノズルから吐出さ
れる液体をパターンガスを用いることなく細幅状に形成
でき、やはり微小液滴径の液滴の発生量を減少させ、液
滴径の均一化が図れる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は本発明に係るスプレー装置の要部を
示す断面図、図2は図1のX−X線断面図、図3は図2
の底面図、図4は図1乃至図3に示すスプレー装置に使
用されている液体吐出装置の一例を示す断面図である。
図1及び図2において、このスプレー装置は、横方向
(図2の左右方向)に比較的長細なボックス状に形成さ
れたハウジングケース1と、このハウジングケース1内
に収容された複数の液体吐出装置2・・を具備してい
る。
【0024】上記のうち、ハウジングケース1は、その
下端先端部にアトマイズガス噴出口10を形成したもの
で、その開口形状は図3に示すように、ハウジングケー
ス1の長手方向の略全長にわたる長細のスリット状に形
成されている。また、このハウジングケース1の下面部
には、前記アトマイズガス噴出口10を挟むように、長
細のスリット状の2条のガス噴出口11a、11bが平
行に設けられている。図1に示すように、このハウジン
グケース1内にはアトマイズガス供給口12からアトマ
イズガス(圧縮ガス)が供給され、これが前記アトマイ
ズガス噴出口10及びガス噴出口11a、11bの各所
から下向きに噴出されるように構成されている。アトマ
イズガスとしては、圧縮空気を用いることができるが、
これに限定されず、例えば不活性ガス等の他の気体を採
用してもよい。
【0025】液体吐出装置2は、図4に示すように、下
端先端部にノズル20を装着したケーシング21内にニ
ードル22を設けたものである。このニードル22は、
常時はバネ23の下向きの弾発力によってノズル20を
閉塞している。そして、この状態で、圧縮空気供給口2
4からシリンダ室25内にニードル作動用圧縮空気が供
給されると、この空気圧によりバネ23が圧縮されてニ
ードル22が上昇し、これによりノズル20から液体室
26内の液体が吐出される構成となっている。液体室2
6内には、液体供給口27から所望の液体(例えばコー
ティング液)が供給されて常時充填されており、余分な
液体はリターン口28から排出される。
【0026】上記液体吐出装置2にはブラケット29が
取付けられており、このブラケット29が、図1及び図
2に示すように、ハウジングケース1内の長手方向に沿
って設けられた取付バー13に嵌合されて、ハウジング
ケース1内に複数個一列状態に配列された状態で取付け
られている。但し、これら複数の液体吐出装置2・・の
各ノズル20は、アトマイズガス噴出口10の幅方向の
丁度中央位置に位置するように配慮されている。また、
互いに隣り合うノズル20、20どうしの相互間寸法を
任意に調整できるように、各液体吐出装置2は取付バー
13に沿って矢印a方向にスライド調整自在である。
【0027】図5は、上記した構成のスプレー装置の複
数の液体吐出装置2を内蔵したハウジングケース1をブ
ラケット35によって支持し、パン30内に配置させた
コーティング装置Sの一例を示す説明図である。このコ
ーティング装置Sの基本的な構成は、図11で示したコ
ーティング装置と同様であり、その詳細な説明は便宜上
省略する。尚、31、31aはパンチング材、37はア
トマイズガスとして利用する圧縮空気の供給を制御する
ための圧縮ガス制御盤である。
【0028】上記した構成のスプレー装置においては、
各液体吐出装置2のノズル20から液体を吐出させる
と、これがアトマイズガス噴出口10から噴出されるア
トマイズガスによって霧化される。このアトマイズガス
は長細のスリット状に形成されたアトマイズガス噴出口
10から噴出され、ノズル20から吐出される液体に対
してその両側から作用するので、霧化された液滴のスプ
レーパターンを図6に示すように、楕円状のスプレーパ
ターンを一列状態に連続させた状態に形成することがで
きる。また、各ノズル20の相互間ピッチの調整によっ
て、スプレーパターンの端部どうしを相互に重ね合わせ
ることもできる。更に、ガス噴出口11a、11bから
噴出される圧縮ガスは、液体の噴霧位置の両側にエアカ
ーテン状に噴出されるので、楕円が連続した形状のスプ
レーパターンの形成が一層確実化され、しかも液滴の不
当な飛散も防止されることとなる。
【0029】上記のスプレー処理では、パターンガスを
使用していないので、微小液滴径の液滴を多量に発生さ
せることはない。図7は本発明において図6に示したス
プレーパターンを実行した場合における液滴の密度を示
す説明図であるが、スプレーパターンの端部どうしを重
ね合わせることにより、曲線Ybに示すように、液滴密
度が均等化される。また、各スプレーパターンの端部に
微小液滴径が少ないことにより、各所の液滴径のばらつ
きも少なく、粉塵の発生量もかなり減少する。
【0030】上記構成の本発明に係るスプレー装置を組
み込んだコーティング装置Sと、従来タイプのスプレー
装置(図12で説明したもの)を組み込んだコーティン
グ装置との比較試験を次の通り行った。本発明に係るス
プレー装置でのスプレー条件は、液体吐出装置2が6
個、噴霧用のアトマイズガスの空気量1800〔Nリッ
トル/min〕、スプレー液量が40〔mリットル/m
in〕(スプレー液総量240〔mリットル/mi
n〕)とし、ノズル20、20間の距離は、パン30の
幅方向の全長をカバーするように13.5〔cm〕ピッ
チとした。
【0031】従来タイプでのスプレー条件は、スプレー
ガン設置数が2個、スプレー液量120〔mリットル/
min〕(スプレー液総量240〔mリットル/mi
n〕)、平均液滴径は本発明の装置と同様に18〔μ
m〕、スプレーゾーンは前記と同一のパンの奥行方向の
全長をカバーするように、アトマイズガス空気量が17
0〔Nリットル/min〕、パターン空気量120〔N
リットル/min〕に調整した。尚、コーティング装置
の主な設定は、錠剤仕込量が50〔kg〕(擬錠40
〔Kg〕、薬物含有錠10〔kg〕)、給気温度75
〔°C〕、排気温度50〔°C〕である。また、コーテ
ィングに供したスプレー液は、エタノール95〔%〕と
純水5〔%〕の混合溶媒に水不溶性ポリマー5〔%〕、
水溶性ポリマー1〔%〕を含んだ溶液を用いた。
【0032】表1にコーティング中のパン内の粉塵濃度
測定結果、及び対錠剤重量に対して6%コーティングを
施した錠剤の薬物の1時間後の溶出率の平均、範囲、標
準偏差を示す。
【表1】
【0033】上記試験によれば、本発明では従来に比較
すると、パン内の粉塵量が77〔%〕減少し、しかも溶
出率の標準偏差も63〔%〕低下し、コーティング膜が
より均一に形成されていることが確認された。また、溶
出率が若干下がる結果となり、従来に比べて密な膜形成
となっていることも推察される。尚、6%コーティング
を行うのに必要なスプレーの総液量も本発明の方が少な
くなり、コーティング収率も向上する結果となった。
【0034】図8は、図1乃至3に示した本実施例に係
るスプレー装置を用いた造粒装置Saの一例を示す説明
図である。この造粒装置Saは、噴霧室40内に複数の
液体吐出装置2・・を内蔵したハウジングケース1を取
付け、目皿板41上の混合粉体mに対して結合剤液を噴
霧させるように構成したものである。ハウジングケース
1には、アトマイズガスとしての圧縮空気を供給するた
めの圧縮ガス制御盤48、及び結合剤液容器47内の結
合剤液を液送するポンプユニット46が接続されてい
る。この造粒装置Saでは、吸気管42及び排気管43
によって70〜100〔°C〕程度の熱風が噴霧室40
内に連続して供給されて、混合粉体mが目皿板41上に
流動している状態で結合剤液がスプレーされることによ
り混合粉体mの造粒がなされるものである。尚、同図
中、45はシェーキングアーム44に支持されたバグフ
ィルターである。
【0035】上記した造粒装置Saにあっても、混合粉
体mに対して各所均一な液滴密度、液滴径で結合剤液を
スプレーすることができるので、造粒された粒状物の品
質を高めることができ、しかもその均質化が図れること
となる。
【0036】尚、上述の実施例では、本発明に係るスプ
レー装置をコーティング装置や造粒装置に適用した場合
について説明したが、請求項1乃至6に記載のスプレー
装置については、その具体的な用途は一切限定されず、
例えば塗装用途など前記以外の様々な用途に適用するこ
とが可能である。従って、噴霧される液体の種類も限定
されない。
【0037】また、本発明に係るスプレー装置の具体的
な構成も決して上記実施例のように限定されない。例え
ば、図9(a)、(b)に示すように、ハウジングケー
ス1Aの底面部に、2条のスリット状のアトマイズガス
噴出口10a、10bを平行に設けて、これら2条のア
トマイズガス噴出口10a、10bの相互間の位置に、
液体吐出装置2のノズル20を配置させるようにしても
よい(請求項6に対応)。このような構成であっても、
図1乃至3で示したスプレー装置と同様に、パターンガ
スを使用することなく、図6に示したようなスプレーパ
ターンを形成することが可能である。
【0038】図10は、2個一対のハウジングケース1
B、1Bにスリット状のアトマイズガス噴出口10a、
10bを各々設け、これらハウジングケース1B、1B
の相互間に液体吐出装置2を配置させた構成である。こ
のように、本発明では液体吐出装置2を2つのハウジン
グケース1B、1B内に配置させることによって、2条
のスリット状のアトマイズガス噴出口10a、10b間
にノズル20を配置させるようにしてもよい。
【0039】その他、請求項1に記載の本発明では、必
ずしも液体吐出用のノズル20を複数個設ける必要はな
く、幅狭な部位にスプレーを行う場合にはノズル20の
個数が1個であってもよい。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、請求
項1乃至6に記載の本発明に係るスプレー装置によれ
ば、従来とは異なりパターンガスを用いることなくスプ
レーパターンを変形させて液体の噴霧を行わせるので、
スプレー端における微小液滴径の発生量を少なくして均
一な液滴径のスプレー処理が行え、また不当な粉塵が大
量に発生するような不具合も適切に解消できるという格
別な効果が得られる。従って、このスプレー装置をコー
ティング装置や造粒装置等に適用した場合には、コーテ
ィング膜の膜質向上又は造粒された粒状物の質向上が図
れ、特にコーティング装置の場合にはスプレー装置のノ
ズルの詰まり等も適切に防止できるという実益が得られ
る。
【0041】特に、請求項2に記載の本発明によれば、
一列状態に並べられた複数のノズルから吐出されて霧化
された液体のスプレーゾーンの端部どうしを互いに重な
り合った状態とすることができるので、均一な液滴密度
並びに液滴径のスプレーゾーンを所望の一定方向に沿っ
て適切に形成できる効果が得られる。
【0042】請求項3に記載の本発明によれば、複数の
ノズルの相互間寸法を変更することにより、各種のスプ
レー処理条件に応じてスプレー端どうしの重なり具合を
任意に調整でき、スプレー処理具合を最適な状態に仕上
げることができる利点が得られる。
【0043】請求項4に記載の本発明によれば、複数の
ノズルをアトマイズガス噴出口を形成したハウジングケ
ース内に収容させた構造であるから、これらの各部を一
つの纏まったスプレーガンとして形成できてその構成を
簡素にでき、製作や取扱いに際して便利である。
【0044】請求項5に記載の本発明によれば、液体が
噴霧されるスプレーゾーンの両側に圧縮ガスをエアカー
テン状に噴出させることができるので、液体のスプレー
パターンを一定長に亙って一層適切に整えることがで
き、また液滴の飛散も防止でき、例えばコーティング処
理におけるコーティング膜の質向上等を一層徹底して図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスプレー装置の要部の構成を示す
断面図。
【図2】図1のX−X線要部断面図。
【図3】図1の底面図。
【図4】液体吐出装置の一例を示す断面図。
【図5】本発明に係るコーティング装置の一例を示す説
明図。
【図6】本発明に係るスプレー装置によるスプレーパタ
ーンの一例を示す説明図。
【図7】本発明に係るスプレー装置によるスプレーの液
滴密度を分布状態を示す説明図。
【図8】本発明に係る造粒装置の一例を示す断面図。
【図9】(a)は本発明に係るスプレー装置の他の例を
示す断面図、(b)はその要部底面部。
【図10】本発明に係るスプレー装置の他の例を示す要
部断面図。
【図11】従来のコーティング装置を示す説明図。
【図12】(a)は従来のスプレーガンの一例を示す側
面図、(b)はその正面図。
【図13】従来のコーティング装置におけるスプレーガ
ンの設置状態を示す説明図。
【図14】(a)はスプレー処理における液滴密度の状
態を示す説明図、(b)はスプレー処理における平均液
滴径の分布状態を示す説明図。
【図15】従来のスプレーガンを用いた場合の液滴の密
度の状態を示す説明図。
【符号の説明】
1,1A,1B ハウジングケース 2 液体吐出装置 10,10a,10b アトマイズガス噴出口 11a,11b ガス噴出口 12 アトマイズガス供給口 13 取付バー 20 ノズル 30 パン 33,34 吸排気管 36 ポンプユニット 37 圧縮ガス制御盤 40 噴霧質 41 目皿板 42 吸気管 43 排気管 46 ポンプユニット 47 結合剤液容器 48 圧縮ガス制御盤 T 錠剤 m 混合粉体 S コーティング装置 Sa 造粒装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ノズルから液体吐出を行わせるための液体
    吐出手段と、前記ノズルから吐出される液体を霧化する
    ためのアトマイズガスをアトマイズガス噴出口から噴出
    させるアトマイズガス噴出手段とを備えたスプレー装置
    であって、 前記ノズルは、前記アトマイズガス噴出口内に配置さ
    れ、しかもこのアトマイズガス噴出口は、前記ノズルか
    ら吐出されて霧化された液体のスプレーパターンを細幅
    状に形成させるべくその開口形状が長細のスリット状に
    形成されていることを特徴とするスプレー装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、上記スリット状のアト
    マイズガス噴出口内には、上記複数のノズルが一列状態
    に並べて設けられて、互いに隣接し合うノズルから吐出
    されて霧化された液体のスプレーゾーンの端部どうしが
    互いに重なり合うように構成されていることを特徴とす
    るスプレー装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、上記複数のノズルは、
    それらの各相互間寸法が調整自在となるように設けられ
    ていることを特徴とするスプレー装置。
  4. 【請求項4】請求項2又は3において、上記アトマイズ
    ガス噴出手段は、アトマイズガスが内部に導入されるハ
    ウジングケースにスリット状のアトマイズガス噴出口を
    形成して構成され、上記複数のノズルは、そのハウジン
    グケース内に収容して設けられていることを特徴とする
    スプレー装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4の何れかにおいて、上記ア
    トマイズガス噴出口を両側から挟む位置に、この噴出口
    の長手方向と同一方向のスリット状に形成された一対の
    ガス噴出口が設けられ、この一対のガス噴出口からは前
    記アトマイズガス噴出口からのアトマイズガスの噴出方
    向と同一方向に沿って圧縮ガスがエアカーテン状に噴出
    されるように構成されていることを特徴とするスプレー
    装置。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5の何れかにおいて、上記液
    体吐出手段のノズルをアトマイズガス噴出口内に設ける
    構成に代えて、スリット状のアトマイズガス噴出口を2
    条平行に設け、これら2条のアトマイズガス噴出口の相
    互間に液体吐出手段のノズルを配置させて設けているこ
    とを特徴とするスプレー装置。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6の何れかに記載のスプレー
    装置を具備し、液体吐出手段のノズルからコーティング
    液が吐出されるように構成されているコーティング装
    置。
  8. 【請求項8】請求項1乃至6の何れかに記載のスプレー
    装置を具備し、液体吐出手段のノズルから造粒液が吐出
    されるように構成されている造粒装置。
JP6010186A 1994-02-01 1994-02-01 スプレー装置とそれを用いたコーティング装置及び造粒装置 Withdrawn JPH07213961A (ja)

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