JPH07213658A - 柔軟性の配分を最適にしたゴルフクラブのシャフト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 直径のより大きなシャフトの上端から延びて
おり、長さＬが少なくとも１００ｍｍ、好ましくは２０
０ｍｍで、かつ曲げ剛性が少なくとも５０Ｎ．ｍ²であ
る剛性の高い上部分（バット部）と；この上部分の下端
に連結された長さＬ２の中央部分と；この中央部分に連
結され、クラブヘッドを受け入れるために下端まで延び
る長さＬ３の下部分（４）とを含み、長さに応じて変化
する曲げ剛性を有する管状の断面輪郭で構成される、ゴ
ルフクラブのシャフトにおける柔軟性の改良。 【構成】 上記中央部分（３）の長さが１００ないし３
００ｍｍの柔軟な区域（３０）と、曲げ剛性が５０Ｎ．
ｍ²またはそれ以上の値の残余区域とから成るゴルフク
ラブのシャフト。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は改良されたゴルフクラブのシャフ
トを対象とし、特に、クラブの性能を向上させるために
柔軟性の配分を最適にした複合材料製のシャフトに関す
るものである。また、本発明は、このようなシャフトを
備えたゴルフクラブに関する。

【０００２】先行技術によるクラブのシャフトは、一般
に、最大直径がクラブのグリップを受け入れるための上
端部（一般に「バット」と呼ばれる）にあり、また最小
直径がクラブヘッドを受け入れるための下端部（「チッ
プ」と呼ばれる）にある円錐台形をした管状輪郭を呈す
る。材料のヤング率Ｅと断面積の慣性ｌとの積である曲
げ剛性は、ｌ＝π（Ｄ⁴−ｄ⁴）／６４（但し、Ｄはシャ
フトの外径、ｄはシャフトの内径）（図１）の範囲で、
「バット」から「チップ」へ向けてほぼ指数関数的に減
少する。シャフトの「バット」端における剛性値ＥＩ
は、市販の各種シャフトによって、６０ないし１００
Ｎ．ｍ²の範囲で変化するが、グラフ曲線のパターンは
ほぼ同じままである。

【０００３】「バット」部分の剛性値が小さいシャフト
から選んだ従来のシャフトについては、ヘッド速度の顕
著な増大が得られ、従ってボールの初速が顕著に増大す
る。それにもかかわらず、曲線パターンＣ２（図１）が
示すように、柔軟性は、シャフトの従来からの考え方に
よりシャフトの全長にわたって配分される。スィング運
動の際（特に、打球前の「アンコック」段階で）、シャ
フトの変形速度がプレイヤーによるシャフトの駆動速度
に加わり、約１ないし２ｍ／ｓの増大をもたらす。

【０００４】しかしながら、このようないわゆる「柔軟
な」シャフトを用いた場合のボールの回転速度（バック
スピン）ならび初期角度は他のシャフトを用いた場合よ
りも大きい。従って、ボールの弾道はより高いものとな
り、かつ着地時にボールはより早く停止する。このた
め、標準的な剛性を有する従来のシャフトを用いた場合
に比べて、距離の利得の点で向上は見られない（曲線Ｃ
ｌ）。（静的「ロフト」と呼ばれる）面の角度を減小さ
せることによって修正しても、クラブの性能を向上させ
るのに十分なだけこれら２のパラメータ値を変えること
はできない。

【０００５】米国特許第４，３１９，７５０号明細書
は、「バット」端から最初の２５０ｍｍをシャフトの残
余部分よりも柔軟にした複合材料製シャフトの構造を開
示している。曲げ剛性を弱くしたこの区域はクラブの把
持部に相当する。プレイヤーの両手は、この部分の変形
に対向するはめ込み材の役割を果たす。従って、この部
分における柔軟化はほとんど効果がなく、かつ、生じる
変形に対向するためにクラブのグリップを握り締めよう
とするプレイヤーの調子をかえって乱すことになる。

【０００６】本発明の目的は、プレイヤーの両手以外の
所に撓曲性を移すことによってプレイヤーの調子を乱す
ことなく、クラブの全般的な性能を向上させるようシャ
フトの長さに応じてその曲げ剛性の配分を最適にするこ
とを目的とする。

【０００７】この目的のために、本発明によるシャフト
は長さに応じて曲げ剛性が変化する管状輪郭で構成さ
れ、下記の複数個の部分を含む： − より大きな直径を有するシャフトの上端から延在
し、長さＬ１が少なくとも１００ｍｍ、好ましくは２０
０ｍｍで、かつ曲げ剛性が少なくとも５０Ｎ．ｍ²であ
る剛性の高い上部分（「バット」部）； − 該上部分の下端に連結した長さＬ２の中央部分； − 該中央部分に連結され、クラブヘッドを受け入れる
ための下端まで延在する長さＬ３の下部分。 このシャフトは、その中央部分が、１００ないし３００
ｍｍの長さｄを有し、この部分内の曲げ剛性が２０ない
し４０Ｎ．ｍ²の範囲にあり（但し、Ｌ１＋ｄ≦５００
ｍｍ）、剛性の高い上部分に結合される区域と；前記柔
軟な区域に連結され、かつ曲げ剛性が、前記柔軟な区域
の近傍で５０Ｎ．ｍ²またはそれ以上の値から、この区
域が結合される下部分へ向けて減少する残余部分とから
成ることを特徴とする。

【０００８】該柔軟な区域は、スィング運動中に最も付
勢を受けるシャフト部分に位置する。すなわち、プレイ
ヤーの両手がはまり込む部分に対応する領域の直前部分
である。このはまり込み部分は、プレイヤーの調子を乱
さないだけの十分な剛性を有している。この柔軟な部分
を超えると、シャフトの部分は再び剛性が増し、ボール
の回転速度（バックスピン）とボールの初期角度を満足
できる値に保つ。

【０００９】本発明の有利な一特徴によれば、このゴル
フクラブのシャフトは、上部分の曲げ剛性がシャフトの
上端から前記中央部分に連結されるもう一方の端部へ向
けて減少することを特徴とする。

【００１０】本出願人は、「チップ」部分がボールと接
触している間だけボールの速度および回転のパラメータ
に影響を与えることを確認した。この部分は、逆に、
「バット」部近くの部分とは異なり、スィング運動中に
はほとんど付勢を受けない。従って、ボールの回転速度
を減少させるために、一定の、あるいは、「チップ」端
へ向けて徐々に変化する、最低限の剛性値を保つのが有
利である。

【００１１】従って、第一の特徴によれば、長さＬ３が
２００ないし３００ｍｍの下部分は、２０Ｎ．ｍ²また
はそれ以上の曲げ剛性を有する。

【００１２】一補足的特徴によれば、下部分の曲げ剛性
は、中央部分に結合された端部からシャフトの下端へ向
けて増大する。

【００１３】また別の特徴によれば、下部分の曲げ剛性
は、長さＬ３の全体にわたってほぼ一定である。

【００１４】シャフトの特殊な幾何学的形状を案出する
必要なしに本発明による剛性の配分を得るため、特に所
定の値を有する柔軟な区域を得るため、シャフトの管状
壁の厚み部分は、該シャフトの長手方向軸に平行な方向
に配列したファイバーを主成分とする一連の複合材料層
と、シャフトの長手方向軸に対して傾斜したファイバー
を主成分とする一連の層とを含む。前述の長手方向軸に
平行な方向に沿って配列したファイバーは、該柔軟な区
域において、その大部分が、柔軟な区域以外で同様に方
向付けられたファイバーの弾性率よりも小さい弾性率を
有するファイバーである。

【００１５】本発明の一補足的特徴によれば、柔軟な区
域で長手方向軸に平行な方向に配列したファイバーは、
その大部分がガラス繊維および／またはアラミド繊維か
ら成る。

【００１６】本発明の他の特徴によれば、柔軟な区域以
外で長手方向軸に平行な方向に配列したファイバーは、
その大部分がグラファイトから成る。

【００１７】本発明の他の補足的特徴によれば、シャフ
トの軸に対して傾斜したファイバーは、その大部分がグ
ラファイトから成る。

【００１８】本発明の他の特徴および利点は、添付のグ
ラフおよび図面を参照して以下の記載を読むことにより
明らかとなろう。

【００１９】図１に示すように、長さに応じた曲げ剛性
ＥＩの配分曲線のパターンは、「バット」端と呼ばれる
シャフトの上端から、「チップ」端と呼ばれる下端へ向
けて減少するほぼ指数関数的な形状である。曲線Ｃ１
は、「バット」部分における曲げ剛性が９０Ｎ．ｍ²以
上である従来の円錐台形をした市販の「剛性の高い」シ
ャフトの場合を示す。この減少の大部分は、チップ端方
向における断面積あるいは直径の減少によるものであ
り、その式は以下の通りである： ＥＩ＝Ｅ．π（Ｄ⁴−ｄ⁴）／６４ （但し、Ｄはシャフトの外径、ｄは内径、Ｅは材料のヤ
ング率である。）

【００２０】曲線Ｃ２は、「バット」部の曲げ剛性が約
６０Ｎ．ｍ²の市販の「柔軟な」シャフトの場合を示
す。曲線Ｃ２のパターンは、Ｃ１のパターンと同じであ
る。

【００２１】一例として、ボールの速度および回転速度
の各種パラメータに対する剛性の影響を図２に示す。全
長にわたって剛性が一定のシャフト（直径が一定で材料
が均質なもの）については、シャフトが柔軟であればあ
るほど（ＥＩ≦７０Ｎ．ｍ²）、ボールの速度Ｖおよび
回転速度Ｔの値が大きくなることがわかる。

【００２２】図３は、シャフトの長さに応じた本発明に
よる曲げ剛性の配分の一例を示す。シャフト１は、複数
個の異なる部分に分解することができる。「バット」端
２０から延在し、かつ２００ｍｍ以上の長さＬ１にわた
って伸び出ている剛性の高い上部分２は、プレイヤーの
両手がはまり込む長さにほぼ等しい。この部分では、プ
レーヤーの調子を乱すことがないよう変形を最小限に抑
えるのに十分な堅さを確保するために、剛性は５０Ｎ．
ｍ²またはそれ以上でなければならず、７０Ｎ．ｍ²以上
であることが好ましい。

【００２３】シャフトは、上部分２のもう一方の端部２
１に連結される中央部分３を含む。この部分の長さＬ２
は、シャフトの種類によって変わる。この中央部分３
は、一方の側では上部分２の端部２１に連結され、また
もう一方の側では中央部分３の残りの区域３１に連結さ
れる長さｄの特に柔軟な第一の部分３０で構成される。
この柔軟な区域の剛性は２０ないし４０Ｎ．ｍ²であ
り、また長さｄは１００ないし３００ｍｍである。しか
しながら、本発明によるシャフトが効果を保つために
は、長さＬ１とｄの合計が５００ｍｍまたはそれ以下で
あることが重要である。

【００２４】実際、実験例として図４に示されるよう
に、約５００ｍｍを超えると、求めるパラメータに対す
るこの柔軟な区域の影響はほとんど無くなる。この限界
値を超えると、速度の曲線Ｖ１は低いレベルで安定し、
回転速度の曲線Ｔ１は僅かに減少する。図４のグラフ
は、通常のシャフト（「バット」部の剛性が７０Ｎ．ｍ
²で、最後の３００ｍｍにおけるチップ部の剛性が３０
Ｎ．ｍ²で、横軸の変化する柔軟な区域の剛性が２０
Ｎ．ｍ²のもの）において、長さｄが１００ｍｍの柔軟
な区域に相当する。

【００２５】本発明によるシャフトの長さＬ２、ｄの残
りの区域３１（図３）は、一方では、柔軟な区域３０に
連結され、他方では、長さＬ３の下部分４に連結され
る。この残りの区域３１の曲げ剛性は長さに応じて変化
する。この曲げ剛性の値は、５０Ｎ．ｍ²またはそれ以
上でなければならず、好ましくは、最初の部分（すなわ
ち、柔軟な区域３０の近くで７０Ｎ．ｍ²以上である。
この値は下部分４１へ向けて減少し、２０Ｎ．ｍ²以
上、好ましくは２５ないし５５Ｎ．ｍ²の範囲の値に達
する。この減少は必ずしも連続的なものではない。長さ
に応じてシャフトの複合材料の層数が変化する（一般
に、層数は下端に向かって増加する）ため、この剛性値
は過渡区域において急激に数Ｎ．ｍ²増加し、次いで、
直径が減少するために再び減少する。

【００２６】それにも拘らず、本発明が効果を発揮する
ためには、残りの区域３１が、ボールの回転速度をかな
り減少させるのに十分なレベルの剛性を有する必要があ
る。最後に、シャフトは中央部分３の上記残りの区域３
１にその端部４１を介して連結され、かつ下端４０で終
わる下部分４を含む。本出願人は、下端４０からの長さ
Ｌ３が２００ないし３００ｍｍであるこの部分が、ボー
ルとの接触時に、求めるパラメータに対して大きな役割
を果たすことを確認した。この部分の剛性を徐々に上げ
てもボールの速度には顕著な改善をもたらさないが、わ
ずか２０Ｎ．ｍ²の最低値から回転速度の減少をもたら
し、これは興味深いことである。下部分４は、一定の、
あるいは、残りの区域４に連結された端部４１から僅か
に増大する曲げ剛性を有するのが好ましい。

【００２７】図５は、本発明によるシャフトを含むクラ
ブの特定の一実施態様を示す。シャフトは、少なくとも
部分的にグリップ５で覆われた、ほぼ規則的な円錐台形
をした長さＬ１の上部分２を含む。この上部分２には、
長さｄにわたって延在し、かつシャフトの柔軟な区域３
０を構成する狭小部分が続く。この狭小部分は、上部分
２の下端２１に対してこの区域におけるシャフトの内径
および外径を急激に減少させることによって得られる。
この狭小部分は円筒形であっても、あるいは、僅かに円
錐台形であってもよい。中央部分の残りの区域は第二の
規則的な円錐台形部分３１で構成され、その最大直径は
該狭小部分の近辺にあり、またその最小直径はシャフト
の下部分４に連結される。この下部分は、シャフトの他
の円錐台に対して逆の円錐台形を有する。すなわち、最
小直径が中央部分３に連結されている端部４１に位置
し、かつ最大直径がシャフトの下端４０に位置する。本
発明によるゴルフクラブはヘッド６を含み、そのネック
６０は少なくともシャフトの下部分４から或る長さにわ
たって該下部分の内部に入り込んでいる。

【００２８】図５のシャフトは、主として炭素繊維と熱
硬化性あるいは熱可塑性樹脂とから成る複合材料の層を
積み重ねて構成される。この積層は、自明の方法で、複
合材料の連続シートで覆い、次に成形することにより実
施できる。狭小部分を含む柔軟な区域３０の箇所におけ
る平均内径は６ないし７ｍｍである。この部分における
管状壁の厚みは約１．５ないし２ｍｍである。

【００２９】図６は、本発明の第二の実施態様を示す。
シャフトは従来の形状（すなわち、その長さＬの大部分
が円錐台形）である。しかしながら、「チップ」端の僅
かな部分を、この部分とクラブヘッド６のネック６０と
が容易に適合するよう円筒形にしてもよい。実際、ヘッ
ドをシャフトに取り付ける際には、所望のクラブ最終長
を得るために、シャフトを予め短くしておく必要がある
場合がある。もちろん、既に定義したように、下部分４
全体は円筒形であっても、あるいはまた、図５の態様と
同じであってもよい。図６のシャフトの管状壁の厚み部
分は、シャフトの長手方向軸Ｉ−Ｉ’に平行な方向に沿
って配列したファイバーを主成分とする一連の複合材料
層と、軸Ｉ−Ｉ’に対して或る角度（±４５゜が好まし
い）だけ傾斜したファイバーを主成分とする層とを含
む。これらのファイバーには、エポキシ型熱硬化性樹脂
あるいはまた熱可塑性樹脂が含浸される。長さｄの柔軟
な区域３０では、軸Ｉ−Ｉ’に対して０゜のファイバー
はその大部分がガラス繊維および／またはアラミド繊維
で構成される。この区域以外では、０゜のファイバーは
その大部分が炭素繊維で構成される。最後に、シャフト
の長さＬ全体にわたって、軸Ｉ−Ｉ’に対して±４５゜
傾斜していることが好ましいファイバーは、所望のねじ
り剛性および強度特性に従って、ガラス繊維、アラミド
繊維および／または炭素繊維であってもよい。

【００３０】下記の２実施例は、それぞれ、図５および
図６の態様に基づいた本発明のシャフトの特性を示す。

【００３１】実施例１（図５の態様） − 全長Ｌ＝１０５７．２ｍｍ − 「バット」部の直径＝１２．１ｍｍ − 上部分２の総テーパ度＝０．２゜ − 上部分２の長さＬ１＝２００ｍｍ − 円筒形狭小部の長さ＝１００ｍｍ − 狭小部の内径＝８．６ｍｍ − 複合材料の厚み＝１．７５ｍｍ − 中央部分３の長さＬ２＝６００ｍｍ − 残りの区域３のテーパ度＝０．２゜ − 下部分４の長さＬ３＝２５７．２ｍｍ − 下部分４のテーパ度＝０．３゜ 積層の種類は以下の通りである：

【表１】 使用材料の種類は以下の通りである：

【表２】 長さに応じた曲げ剛性の変化曲線を図７に示す。

【００３２】実施例２（図６の態様） − 全長Ｌ＝１０５７ｍｍ − 「バット」部の直径＝１２．１ｍｍ − 総テーパ度＝０．２１゜ − 上部分２の長さＬ１＝２００ｍｍ − 柔軟な区域３０の長さｄ＝１００ｍｍ − 下部分の長さ＝２５０ｍｍ 積層の種類：

【表３】 使用材料の種類：

【表４】 長さに応じた曲げ剛性の変化曲線を図８に示す。

【００３３】もちろん、本発明は、以上に記載した実施
態様にのみ限定されるものではなく、冒頭の特許請求の
範囲に入りうるすべての均等技術を含む。

【図面の簡単な説明】

【図１】市販の「剛性の高い」シャフトＣ１と市販の
「柔軟な」シャフトＣ２について、横軸にｍｍ単位で示
したシャフトの長さＬに応じた曲げ剛性ＥＩの配分を縦
軸にＮ．ｍ²単位で示したグラフである。

【図２】ボールの速度の変化ｍ／ｓ単位で示した右側の
縦軸ならびに曲線Ｖ）および回転速度の変化（ｒ．ｐ．
ｍ．単位で示した左側の縦軸ならびに曲線Ｔ）に対して
一定の剛性（横軸）を有する一組のシャフトの剛性が及
ぼす影響を示すグラフである。

【図３】シャフトの長さＬに応じた本発明による曲げ剛
性ＥＩの配分の一例を示すグラフ（曲線Ｃ）である。

【図４】回転速度の変化（左側の縦軸および曲線Ｔ１で
示す）およびボールの速度の変化（右側の縦軸および曲
線Ｖ１で示す）に対して本発明による区域ｄ内で長さ１
００ｍｍの柔軟な範囲の位置（横軸にｍｍ単位で示す）
が及ぼす影響を示すグラフである。

【図５】本発明によるクラブの一実施例を示す全体図で
ある。

【図６】本発明によるクラブの別の実施例を示す全体図
である。

【図７】図５に示す実施例１について、横軸に示すシャ
フトの長さＬに応じた曲げ剛性ＥＩの変化を縦軸に示す
曲線である。

【図８】図６に示す実施例２について、シャフトの長さ
Ｌに応じた曲げ剛性ＥＩの変化を示す曲線である。

【符号の説明】

２ （シャフトの）上部分 ３ （シャフトの）中央部分 ４ （シャフトの）下部分 ２０ 端部（バット部） ２１ （上部分の）端部 ３０ 第一の区域（柔軟な区域） ４０ 下端部 ４１ 下部分

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 直径のより大きなシャフトの上端（２
   ０）から延在し、長さＬが少なくとも１００ｍｍ、好ま
   しくは２００ｍｍで、かつ曲げ剛性が少なくとも５０
   Ｎ．ｍ²である剛性の高い上部分（２）と；前記上部分
   （２）の下端（２１）に連結される長さＬ２の中央部分
   （３）と；前記中央部分（３）に連結され、クラブヘッ
   ドを受け入れるために下端（４０）まで延在する長さＬ
   ３の下部分（４）とを含み、 長さに応じて変化する曲げ剛性を有する管状の輪郭で構
   成されるゴルフクラブのシャフトにおいて、 前記中央部分（３）が柔軟な区域（３０）と残りの区域
   （３１）とから成り、 前記柔軟な区域（３０）は前記剛性の高い上部分（２
   １）に結合され、その長さｄが１００ないし３００ｍｍ
   で、この部分内での曲げ剛性が２０ないし４０Ｎ．ｍ²
   （ただし、Ｌ１＋ｄ≦５００ｍｍ）の範囲にあり、 また前記残余区域（３１）は前記柔軟な区域（３０）に
   結合され、かつ曲げ剛性が、前記柔軟な区域の近傍で５
   ０Ｎ．ｍ²またはそれ以上の値から、該区域が結合され
   る下部分（４１）へ向けて減少することを特徴とするゴ
   ルフクラブのシャフト。
2. 【請求項２】 前記上部分（２）の曲げ剛性が、シャフ
   トの上端（２０）から、前記中央部分（３）に結合され
   る他端部（２１）へ向けて減少することを特徴とする請
   求項１によるゴルフクラブのシャフト。
3. 【請求項３】 前記下部分（４）の長さＬ３が２００な
   いし３００ｍｍで、曲げ剛性が２０Ｎ．ｍ²またはそれ
   以上であることを特徴とする請求項１または２によるゴ
   ルフクラブのシャフト。
4. 【請求項４】 前記下部分（４）の曲げ剛性が、前記中
   央部分（３）に結合される端部（４１）からシャフトの
   下端（４０）へ向けて増大することを特徴とする請求項
   ３によるゴルフクラブのシャフト。
5. 【請求項５】 前記下部分（４）の曲げ剛性が、その全
   長Ｌ３に亙ってほぼ一定であることを特徴とする請求項
   ３によるゴルフクラブのシャフト。
6. 【請求項６】 シャフトの管状壁の厚み部分が、該シャ
   フトの長手方向軸（Ｉ−Ｉ’）に平行な方向に沿って配
   列した繊維を主成分とする一連の複合材料層と、該シャ
   フトの長手方向軸（Ｉ−Ｉ’）に対して傾斜した繊維を
   主成分とする一連の層とを含み、前記長手方向軸（Ｉ−
   Ｉ’）に平行な方向に沿って配列した繊維は、その大部
   分が、前記柔軟な区域（３０）において、該柔軟な区域
   （３０）以外で同様に方向づけられた繊維の弾性率より
   も小さな弾性率を有することを特徴とする請求項１ない
   し５のいずれか１によるゴルフクラブのシャフト。
7. 【請求項７】 前記柔軟な区域（３０）で、長手方向軸
   （Ｉ−Ｉ’）に平行な方向に沿って配列した繊維の大部
   分が、ガラス繊維および／またはアラミド繊維であるこ
   とを特徴とする請求項６によるゴルフクラブのシャフ
   ト。
8. 【請求項８】 前記柔軟な区域外で、長手方向軸に平行
   な方向に沿って配列した繊維の大部分がグラファイトか
   ら成ることを特徴とする請求項６または７によるゴルフ
   クラブのシャフト。
9. 【請求項９】 前記シャフトの長手方向軸（Ｉ−Ｉ’）
   に対して傾斜した繊維の大部分がグラファイトから成る
   ことを特徴とする請求項６、７または８によるゴルフク
   ラブのシャフト。