JP3684298B2 - ゴルフクラブシャフト - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴルフクラブシャフトおよびゴルフクラブセットに関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】
従来、ゴルフクラブシャフトのスイングバランスを調整するために、シャフトの先端部や握り部に金属材料等を配設し、重量バランスを調整することが行われている。
【0003】
しかし、このような重量のみを調整する方法では、シャフトのしなりバランスを調整することは出来ない。また、最近のゴルフクラブシャフトは、カーボン繊維で形成されているため、反発性が良好である反面、ねばりが不足し、タメもきかない。そのため、打球時のタイミングを取りにくく、スイングのバラツキを生じてしまう。このようなスイングのバラツキは、ボールの飛距離や方向性に大きな影響を与えるという欠点がある。
【0004】
また、従来のゴルフクラブシャフトのように、単に金属等の部材を取り付けたのでは、シャフトの繰り返しのしなりによって、取り付け部からの部材の剥離、破損が発生し易いという欠点がある。
【0005】
一方、ゴルフクラブセットにおいては、長さの長いクラブほど飛距離が大きくなり、短いものほど方向性が安定することが望まれる。そのため、各番手の長さに応じた硬さを確保することが行われており、例えば、アイアンの大きい番手のゴルフクラブシャフトにおいては、手元調子が好まれるため、先端部の曲げ剛性を高めていた。曲げ剛性の強化は、ストレート層の繊維量を増やしたり、太くするなどの方法で行われていた。
【0006】
この場合、飛距離と方向性は、番手によって求められるバランスが異なってくるものであり、長いものほど飛距離が求められ、短いものほど方向性、すなわち前後左右のバラツキの小ささが重要視されてくる。従来の設計手法では、短いものほど高剛性にして、必要な硬さを得ているが、全体的に剛性を高めてしまうため、インパクト時の打球感が短いものほど硬くなってしまい、距離や方向のコントロールが難しくなっていた。
【0007】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、ねばりやタメがきき、打ち易く、ボールの飛距離や方向性が安定化するとともに、剥離、破損が防止されて、強度、耐久性が向上したゴルフクラブシャフトを提供することを目的とする。
【0008】
本発明の他の目的は、ゴルフクラブ間の調整を効率よく図ることが可能なゴルフクラブセットを提供することにある。
本発明の更に他の目的は、長さの長いクラブほど飛距離が大きくなり、短いクラブほど方向性が安定するゴルフクラブセットを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、強化繊維に合成樹脂を含浸してなる軸長方向の第1の繊維強化プリプレグを巻回した軸長方向繊維層及び強化繊維に合成樹脂を含浸してなる傾斜方向の繊維強化プリプレグを巻回した傾斜方向繊維層からなる本体層と、前記軸長方向繊維層の内側または中間に、強化繊維に合成樹脂を含浸してなる第2の繊維強化プリプレグを巻回した調整層とを具備し、前記第2の繊維強化プリプレグは、前記第1の繊維強化プリプレグより高い比重および低い弾性を有し、前記調整層は、全長の50%以上の長い領域にわたって形成されると共に、前記調整層の体積の全体に対する割合は、10〜90%であることを特徴とするゴルフクラブシャフトを提供する。
【0011】
更に、本発明は、それぞれのゴルフクラブが、強化繊維に合成樹脂を含浸してなる軸長方向の第1の繊維強化プリプレグを巻回した軸長方向繊維層及び強化繊維に合成樹脂を含浸してなる傾斜方向の繊維強化プリプレグを巻回した傾斜方向繊維層からなる本体層と、前記軸長方向繊維層の内側または中間に、強化繊維に合成樹脂を含浸してなる第2の繊維強化プリプレグを巻回した調整層とを具備し、前記第2の繊維強化プリプレグは、前記第1の繊維強化プリプレグより高い比重および低い弾性を有し、前記調整層は、全長の50%以上の長い領域にわたって形成されると共に、ゴルフクラブの番手が大きくなるに従って、前記調整層の体積比を増加させたことを特徴とするゴルフクラブセットを提供する。
【0012】
更にまた、本発明は、それぞれのゴルフクラブが、強化繊維に合成樹脂を含浸してなる繊維強化プリプレグを巻回した本体層を具備し、前記ゴルフクラブの番手が大きくなるに従って、先端部から10cmの位置までの曲げ剛性を小さくしたことを特徴とするゴルフクラブセットを提供する。
【0013】
本発明のゴルフクラブシャフトおよびゴルフクラブセットの特徴は、繊維強化プリプレグを巻回してなる本体層の内側または中間に、本体層の繊維強化プリプレグよりも高い比重(密度)および低い弾性を有する繊維強化プリプレグを巻回してなる調整層を設けたことにある。本体層の中間とは、複数層からなる本体層の中間層として、という意味である。なお、繊維強化プリプレグの比重および弾性は、強化繊維および含浸樹脂の種類、含浸樹脂の含浸量等を適宜調整することにより、制御することができる。
【0014】
本発明の第1の態様に係るゴルフクラブシャフトは、調整層の体積の全体に対する割合が、10〜90%であり、好ましくは20〜80%であることを特徴とする。調整層がシャフトの全長にわたって形成されている場合には、調整層の体積は、シャフトの径方向の断面における調整層の断面積が占める割合でもよい。また、径方向の断面で判断しにくい場合には、強化繊維の体積や、全長方向の断面積により求めてもよい。
【0015】
調整層の体積(断面積)がシャフト全体の10%未満では、上級者が満足する重量感が得られず、また衝撃緩和の効果が小さく、90%を越えると、衝撃緩和の効果は大きいが、重すぎて連続使用には不向きとなり、好ましくない。
【0016】
本発明の第1の態様によると、スイングバランスが良好であり、特に、ねばりがあり、スイング時にタメが効くしなりバランス、重量バランスの優れたゴルフクラブシャフトが得られる。また、界面剥離による破損やシャフトのヘタリを防止することも出来る。
【0017】
本発明の第2の態様に係るゴルフクラブシャフトは、調整層の厚さが、本体層に含まれる軸長方向繊維層の厚さの25%以上、好ましくは30〜80%であることを特徴とする。調整層の厚さが25%未満では、軽くなり過ぎて重量感を得ることが出来なかったり、良好なねばりやしなりが得られない。
【0018】
本発明の第2の態様によると、ねばりのある、スイング時にタメが効く、スイング時のしなりバランス、重量バランスの優れたゴルフクラブシャフトが得られる。また、界面剥離による破損を防止し、強度を向上させることも出来る。
【0019】
本発明の第3の態様に係るゴルフクラブセットは、ゴルフクラブの番手が大きくなるに従って、調整層の体積比を増加させたことを特徴とする。
本発明の第4の態様に係るゴルフクラブセットは、ゴルフクラブの番手が大きくなるに従って、先端部から10cmの位置までの曲げ剛性を小さくしたことを特徴とする。
【0020】
本発明の第3および第4の態様によると、第1および第2の態様と同様の効果が得られるとともに、ショートアイアンでは、方向性の安定性が更に向上し、ロングアイアンでは、距離がでるとともに、方向性の安定性も向上するという効果がある。
【0021】
本発明のゴルフクラブシャフトの全重量は、好ましくは70〜140gであり、より好ましくは80〜140gである。
以上のような構成を有する本発明のゴルフクラブシャフトおよびゴルフクラブセットによると、繊維強化プリプレグにより形成されているにもかかわらず、スイングバランスが良好であり、特に、ねばりのあるスイング時にタメが効くスイング時のしなりバランス、重量バランスが優れているという優れた効果を奏する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るゴルフクラブシャフト1を示す概略図、図2〜図4は、図1のそれぞれA−A断面図、B−B断面図、およびC−C断面図である。なお、A−A断面側がヘッド取付側であり、C−C断面側がグリップ取付側である。
【0023】
図2〜図4に示すように、ゴルフクラブシャフト1は、傾斜方向繊維層2および軸長方向繊維層3からなる本体層4と、この本体層4の内側に形成された調整層5とから構成されている。なお、図2に示すように、ゴルフクラブシャフト1のへッド取付側にのみ、調整層5の内側に第1の補強層6が、本休層4の外側に第2の補強層7が、それぞれ設けられている。
【0024】
本体層4を構成する傾斜方向繊維層2および軸長方向繊維層3は、いずれも強化繊維に合成樹脂を含浸させてなる繊維強化プリプレグにより構成されている。使用される強化繊維としては、カーボン繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維等を挙げることができる。また、含浸する合成樹脂としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等を挙げることができる。
【0025】
傾斜方向繊維層2は、強化繊維の方向をシャフト1の管軸長方向に対し、所定の角度、例えば±45゜に傾斜させたものであり、軸長方向繊維層3は、強化繊維の方向をシャフト1の管軸長方向としたものである。
【0026】
傾斜方向繊維層2の厚さは、0.5〜1.5mmが好ましい。その弾性率は、24Tf/mm2 以上が好ましく、30〜90Tf/mm2 がより好ましい。また、密度(比重)は、1.5〜1.9g/cm3 であるのが好ましい。
【0027】
軸長方向繊維層3に特に使用される強化繊維としては、カーボン繊維が好ましく、弾性率20Tf/mm2 以上、好ましくは24〜65Tf/mm2 のものがよい。また、カーボン繊維以外にも、ボロン繊維等の高弾性高強度繊維を用いることが出来る。
【0028】
軸長方向繊維層3に特に使用される樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等が好ましい。軸長方向繊維層3中の樹脂含有量は、好ましくは30重量%以下、より好ましくは10〜25重量%がよい。
【0029】
軸長方向繊維層3の厚さは、0.2〜0.6mmが好ましい。その弾性率は、24Tf/mm2 以上が好ましく、30〜60Tf/mm2 がより好ましい。また、密度(比重)は、1.4〜1.8g/cm2 であるのが好ましい。
【0030】
シャフト1の全重量に対する傾斜方向繊維2および軸長方向繊維層3の割合は、いずれも10〜40重量%が好ましい。
調整層5は、本体層4と同様、強化繊維に合成樹脂を含浸させてなる繊維強化プリプレグにより構成されている。使用される強化繊維としては、本体層4よりも低い弾性率および高い比重を達成するため、ガラス繊維、アルミナ繊維、石英繊維、金属繊維+ガラス繊維、金属繊維、金属コーティングガラス繊維、金属コーティング低弾性カーボン繊維、金属ネット等が挙げられ、特に、弾性率19Tf/mm2 以下のものがよい。
【0031】
調整層に使用される樹脂としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等を用いることが出来る。調整層の樹脂含有量は、好ましくは20重量%以上、より好ましくは25〜80重量%と、本体層よりも多くするほうがよい。そうすることにより、密着性の向上を図ることが出来、剥離、破損を防止し、強度を向上させることが出来る。
【0032】
調整層5の厚さは、0.2〜1.0mmであるのが好ましい。その弾性率は、本体層4の弾性率よりも低く、20Tf/mm2 以下であるのが好ましい。また、比重は、本体層4の比重よりも高く、2.0g/cm3 以上であるのが好ましい。
【0033】
特に、本体層の軸長方向繊維層の強化繊維としてカーボン繊維を用い、調整層の強化繊維としてガラス繊維を用いることにより、即ちカーボン繊維とガラス繊維とを組合せることにより、ねばりとタメが効くシャフトを得ることが出来る。また、繰り返し使用しても、プリプレグを巻回することにより一体的に形成されているため、破損や剥離を防止することが出来る。
【0034】
なお、本体層4および調整層5の弾性率および比重は、強化繊維および合成樹脂の材質を変えるだけでなく、合成樹脂の含浸量を変えることによつても制御することが可能である。
【0035】
調整層5は、図2〜図4に示すように本体層4の内側に最内層として形成することに限らず、本体層4の中間に中間層として形成してもよい。中間層としては、傾斜方向繊維層2と軸長方向繊維層3の間に、両者の剥離防止のために形成する場合と、複数層の軸長方向繊維層3の間に、ねじり強度および剛性の向上のために形成する場合とがある。
【0036】
なお、調整層5は、本体層4の内側と、傾斜方向繊維層2と軸長方向繊維層3の間の両方に形成することも可能である。
調整層5は、図2〜図4に示すようにシャフト1の全長にわたつてではなく、シャフト1の全長の一部に形成してもよい。シャフト1の全長の一部に形成する場合には、シャフト1の先端(ヘッド取付側)から30%以上の長さまで形成するか、シャフト1の元端(グリップ取付側)から30%以上の長さまで形成することが好ましい。いずれにせよ、シャフト1の全長の30%以上の長さにわたって形成するのがよい。なお、より好ましくは、調整層5は、シャフト1の全長の50%以上の長さにわたって形成するのがよい。また、シャフト1の全長にわたって形成するのが最も好ましいのは言うまでもない
このように、シャフト1の全長の長い領域にわたって調整層5を形成することにより、曲げやねじり剛性の変化と、重量変化(長手方向の)との相関性が向上し、その結果、局部的なしなりやよじれがなく、スイング時の重量感(重量バランス)通りのシャフトの動きになり、違和惑のない円滑なスイングがし易いという利点がある。
【0037】
また、局部的に重量配分せずに、シャフトの長手方向の広い範囲に重量を分布させることができるので、それによっても、違和感のない円滑なスイングがし易く、従って、打球方向を安定させ易いという利点が得られる。
【0038】
以上のように、最内層として、または中間層として、本体層よりも低い弾性率と高い比重の調整層5を設けることにより、打球時の振動を効率よく吸収することができ、即ち、打球時の衝撃を緩和することができる。従って、振動に起因する打球タイミングのズレを防止することができ、ミスショットを少なくできるという利点もある。
【0039】
第1および第2の補強層6,7は、ヘッド取付側端部のみに設け、第1の補強層6の長さは、シャフト1の全長の10〜20%程度、第2の補強層7の長さは、シャフト1の全長の15〜30%程度とするのが好ましい。
【0040】
また、第1および第2の補強層6,7は、強化繊維に合成樹脂を含浸させてなる繊維強化プリプレグにより構成されており、強化繊維および合成樹脂の材質は、本体層および調整層で用いたものと同様のものを用いることができる。
【0041】
第1および第2の補強層6,7の厚さは、それぞれ0.4〜0.8mm.0.1〜0.4mmであるのが好ましい。なお、第1および第2の補強層6,7は、必ずしも設けられなくてもよい。
【0042】
本発明はまた、ゴルフクラブの番手が大きくなるに従って、調整層の体積比を増加させたゴルフクラブセットを提供する。番手に対応して個々のゴルフクラブの調整層の体積比等を変えた例を下記表1に示す。
【0043】
【表1】
Figure 0003684298
【0044】
上記表1に示す例では、シャフト重量は、番手の大きいほうを重くしており、そのため、振動数は、順次、番手が大きくなるに従って、ほぼ5〜15の差の範囲で大きくなっている。もちろん、更に差を大きくしてもよい。また、調整層の体積比(または断面厚さ比)は、番手が大きくなるに従って大きくし、傾斜方向層の体積比(または断面厚さ比)は、番手が大きくなるに従って小さくしている。
【0045】
なお、表1に示す例では、シャフト重量を84g〜100gとしているが、番手の大きさと重さの関係が逆転しない限り、それ以外の任意の値としてもよい。一般に、50〜140gの範囲で設定されるが、この種のシャフトでは、通常、70〜120gの範囲がよい。先径および元径は、どの番手も同一としているが、任意に調整可能であることは言うまでもない。
【0046】
本発明はまた、ゴルフクラブの番手が大きくなるに従って、先端部から10cmの位置までの曲げ剛性を小さくしたゴルフクラブセットを提供する。この場合、先端部から10cmの位置までの曲げ剛性は、番手の増加とともに、直線状にまたは階段状に小さくすることが出来る。更に、先端部から10cmの位置までの曲げ剛性を小さくすることに限らず、先端部から10cmまたは30cmの位置までの曲げ剛性を小さくすることも可能である。
【0047】
番手が大きくなるに従って、先端部から10cmの位置までの曲げ剛性を小さくする方法として、次の方法が挙げられる。
(1)補強層により調整する方法
補強層により調整する方法には、次の4つがある。
【0048】
a)番手が大きくなるに従って、先端部から10cmの補強層の弾性率を低くする。
b)番手が大きくなるに従って、先端部から10cmの補強層のRcを高くする。
【0049】
c)番手が大きくなるに従って、先端部から10cmの補強層の密度を高くする。
d)番手が大きくなるに従って、先端部から10cmの補強層の配向角を大きくする(あるいは、番手が小さくなるに従って、先端部から10cmの補強層の配向角を0に近づける)。
【0050】
(2)本体層により調整する方法
本体層により調整する方法には、次の2つがある。
a)軸長方向層の一部をカットする。
【0051】
b)全体のバランスにより調整する。
(3)先側と元側の差を調整する。
以上のように、番手が大きくなるに従って、先端部から10cmの位置までの曲げ剛性を小さくすることにより、長さの長いクラブほど飛距離が大きくなり、長さの短いクラブほど方向性を安定にすることが可能なゴルフクラブセットを得ることが出来る。これは、番手が大きいクラブ、例えばショートアイアンは、従来より打球感をソフトにしたほうが(即ち、先端部の曲げ剛性を小さくしたほうが)、打球の方向性が向上することを意味し、恐らく、そうした場合にプレーヤーがヘッドの動きを感知し易いためと考えられる。
【0052】
なお、先端部から30〜70cmの中間部、先端部から70cmより後方の後部については、番手が大きくなるに従って曲げ剛性を大きくすることが望ましい。これらの関係を下記表2にまとめる。
【0053】
【表2】
Figure 0003684298
【0054】
また、各ゴルフクラブの重量差についても、15g以上であるのが好ましい。この場合、最軽量シャフトの重量を70g以上にするとよい。但し、一部調整層のない#1〜#4のロングアイアン等がある場合には、70g以下でもよい。
【0055】
なお、本発明は、シャフトに調整層を設けたことを1つの特徴とするが、番手が大きくなるに従って、先端部から10cmの位置までの曲げ剛性を小さくする構成では、全番手にわたって調整層をなくすことも可能である。調整層がない場合であっても、シャフトの先端部の剛性を番手が大きいほど小さくすることにより、調整層を設けたゴルフクラブセットと同様の効果を得ることが可能である。
【0056】
また更に、本体層に用いる繊維強化プリプレグの強化繊維の弾性率を、ロングアイアン(#1〜#3)からショートアイアン(#7〜#PW)にわたって、高弾性率(40〜90Tf/mm2 )から低弾性率(30Tf/mm2 以下)まで変化させることが出来る。同様に。本体層に用いる繊維強化プリプレグの樹脂含有量を、ロングアイアン(#1〜#3)からショートアイアン(#7〜#PW)にわたって、低含有量(25重量%以下)から高含有量(30重量%以上)まで変化させることが出来る。これらにより、ゴルフクラブセットのクラブ間の調整を効率良く行うことが出来る。
【0057】
【実施例】
以下、本発明の具体的実施例について説明する。
まず、図5を参照して、本発明のゴルフクラブシャフトの第1の具体的製造例について説明する。図5に示すように、マンドレル11の先端部分に対し、補強用繊維強化プリプレグ12を巻回し、次いで、マンドレル11のほぼ全長に対し、低弾性・高比重のガラス繊維強化プリプレグ13、傾斜方向カーボン繊維強化プリプレグ14、および軸長方向カーボン繊維強化プリプレグ15を順次巻回し、更に、マンドレル11の先端部分に対し、補強用繊維強化プリプレグ16を巻回した。
【0058】
その後、常法により、テーピングによる締め付け、加熱硬化、マンドレルの除去、テープの除去、研磨等の工程を経て、図1〜図4に示すような、本実施例に係るゴルフクラブシャフトを製造した。
【0059】
この場合、補強用繊維強化プリプレグ12は、カーボン繊維にエポキシ樹脂を含浸させたもの、低弾性・高比重繊維強化プリプレグ13は、ガラス繊維にエポキシ樹脂を含浸させたもので、弾性率が20Tf/mm2以下で、比重が2.0g/cm3 以上のもの、傾斜方向カーボン繊維強化プリプレグ14は、カーボン繊維にエポキシ樹脂を含浸させたもので、弾性率が40Tf/mm2 または24Tf/mm2 のもの、軸長方向カーボン繊維強化プリプレグ15は、カーボン繊維にエポキシ樹脂を含浸させたもので、弾性率が40Tf/mm2 のもの、プリプレグ16は、力一ボン繊維にエポキシ樹脂を含浸させたものである。
【0060】
得られた図1〜図4に示すゴルフクラブシャフトの、傾斜方向繊維層2、軸長方向繊維層3、調整層5、第1の補強層、第2の補強層7のそれぞれの厚さは、0.94mm、0.46mm、0.44mm.0.32mm、0.llmmであった。
【0061】
また、調整層5の体積の全体に対する割合は、15%であり、かつシャフトの全重量は125gであった。本実施例により得られたゴルフクラブシャフトを用い、スイングを行ったところ、スイング時の重量バランスが優れており、また、打球時の衝撃を綬和することができた。また、長時間使用したところ、界面剥離による破損やシャフトのへたりを生ずることがなかった。
【0062】
なお、以上の実施例では、調整層5は、本休層の内側に設けたが、傾斜方向繊維層2と軸長方向繊維層3との間に設けても、同様に、優れた効果を得ることができた。
【0063】
図6は、本発明のゴルフクラブシャフトの第2の具体的製造例を示す図である。図6に示すように、マンドレル21の先端部分に対し、先耳用繊維強化プリプレグ22および23を巻回し、次いで、マンドレル21のほぼ全長に対し、傾斜方向繊維強化プリプレグ24、軸長方向繊維強化プリプレグ25,26,27,28を順次巻回し、更に、マンドレル21に対し、補強用繊維強化プリプレグ29,30を巻回した。
【0064】
その後、常法により、テーピングによる締め付け、加熱硬化、マンドレルの除去、テープの除去、研磨等の工程を経て、本実施例に係るゴルフクラブシャフトを製造した。
【0065】
この場合、先耳用繊維強化プリプレグ22,23は、カーボン繊維にエポキシ樹脂を含浸させたもの、傾斜方向繊維強化プリプレグ24は、カーボン繊維にエポキシ樹脂を含浸させたもの、軸長方向繊維強化プリプレグ25は、ガラス繊維にエポキシ樹脂を含浸させたもので、厚さ0.12mmのもの、軸長方向繊維強化プリプレグ26は、ガラス繊維にエポキシ樹脂を含浸させたもので、厚さ0.10mmのもの、軸長方向繊維強化プリプレグ27は、カーボン繊維にエポキシ樹脂を含浸させたもので、厚さ0.15mmのもの、軸長方向繊維強化プリプレグ28は、カーボン繊維にエポキシ樹脂を含浸させたもので、厚さ0.15mmのもの、補強用繊維強化プリプレグ29,30は、カーボン繊維にエポキシ樹脂を含浸させたものである。
【0066】
なお、傾斜方向繊維強化プリプレグ24および軸長方向繊維強化プリプレグ27,28は本体層を構成し、軸長方向繊維強化プリプレグ25,26は、調整層を構成する。
【0067】
本実施例により得られたゴルフクラブシャフトを用い、スイングを行ったところ、スイング時の重量バランスが優れており、また、打球時の衝撃を綬和することができた。また、長時間使用したところ、界面剥離による破損やシャフトのへたりを生ずることがなかった。
【0068】
以上説明した本発明の第1および第2の実施例において、以下の好ましい態様がある。
(1)本体層を形成する軸長方向繊維強化プリプレグの強化繊維としてカーボン繊維を用い、この軸長方向繊維強化プリプレグの巻回量を、調整層と軸長方向繊維層の厚さ(又は体積)の合計の50%以下、好ましくは30%以下とする構成。
【0069】
このような構成によると、調整層が軸長方向繊維(ガラス繊維)を主体としたものであっても、充分にねばりのある、タメのきく、シャフトを得ることが出来る。また、調整層による重量バランスの調整を容易に行うことが出来る。
【0070】
(2)調整層の厚さ(または体積)は、全体(補強耳、先耳は除く)の厚さ(または体積)の10%以上、好ましくは20〜80%とする構成。
(3)本体層を形成する軸長方向繊維強化プリプレグの強化繊維としてカーボン繊維を用い、これと繊維強化プリプレグの強化繊維としてガラス繊維を用いて得た調整層とを組合せた構成。
【0071】
このような構成によると、カーボン繊維の反発性を緩和し、ねばりのある、しかもタメの効くシャフトを得ることが出来る。また、ガラス繊維または低弾性繊維を用いたことによるヘタリの発生を、高弾性、高強度を有するカーボン繊維と組合せることにより防止することが出来る。
【0072】
なお、カーボン繊維のみを用いた場合、シャフトのしなり時のねばりがないため、ダウンスイング時にしなって反発するまでのタイミングが早くなり、最適なタイミングで打つことが困難である。また、打球時にボールに最大エネルギーを与えにくい。従って、ボールの飛距離がばらつき易く、方向安定性がわるい。
【0073】
これに対し、カーボン繊維を用いた本体層と、ガラス繊維を用いた調整層とを組合せることにより、シャフトのしなりにねばりを持たせて、ヘッドの「タメ」が効くようにすることで、打球のタイミングを容易に合わせることが出来るようになり、そのため、飛距離のバラツキが少なくなり、方向性も安定する。
【0074】
(4)強化繊維としてカーボン繊維を用いた軸長方向繊維層を外層とし、調整層をそれより内側に配置した構成。
このような構成によると、効率良く剛性を向上させることが出来る。また、負荷が小さい時のシャフトのしなりは、カーボン繊維を用いた軸長方向繊維層で受け、大きい負荷のときのシャフトのしなりは、シャフト全体で受けるので、カーボン繊維が破断しない限り、調整層からのヘタリの進行を防止することが出来る。更に、調整層は、1枚のプリプレグシートでもよく、複数に分けて異なる層に巻回してもよい。
【0075】
(5)調整層は、本体層と同様、シャフトのほぼ全長に巻回されるが、次のように、部分的に巻回した構成としてもよい。
a)シャフトの先から1/3〜2/3の範囲(一部または全部)に巻回
これにより、先のねばりが向上する。
【0076】
b)シャフトの元から1/3〜2/3の範囲(一部または全部)に巻回
これにより、元のねばりが向上する。
c)シャフトの中間部の1/3〜2/3の範囲(一部または全部)に巻回
これにより、中間部のねばりが向上する。
【0077】
(6)番手が大きくなるに従って、先端部から10cmの位置までの曲げ剛性を小さくしたゴルフクラブセット
上述した方法、例えば先端部から10cmの補強層の弾性率、Rc、密度、配向角等を適宜調整することにより、図7に示すような曲げ剛性分布を有するゴルフクラブセットを得ることが出来る。
【0078】
即ち、図7から明らかなように、シャフトの先から10cmの範囲では、番手が大きくなるに従って(#3アイアン、#6アイアン、#9アイアンの順に)、曲げ剛性は小さくなっており、シャフトの先から20cm以上では、番手が大きくなるに従って曲げ剛性も大きくなっている。
【0079】
このように、番手が大きくなるに従って、先端部から10cmの位置までの曲げ剛性を小さくすることにより、長さの長いクラブほど飛距離が大きくなり、長さの短いクラブほど方向性を安定にすることが可能なゴルフクラブセットを得ることが出来る。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のゴルフクラブシャフトによると、本体層の内側または中間に、本体層の繊維強化プリプレグよりも高い比重および低い弾性を有する繊維強化プリプレグを巻回してなる調整層を設けているため、スイングバランスが良好であり、特に、ねばりのあるスイング時にタメが効くしなりバランス、重量バランスの優れたゴルフクラブシャフトが得られる。また、界面剥離による破損やシャフトのヘタリを防止することも出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るゴルフクラブシャフトを示す概略図。
【図2】図1のA−A断面図。
【図3】図1のB−B断面図。
【図4】図1のC−C断面図。
【図5】本発明の第1の実施例に係るゴルフクラブシャフトの製造工程を説明するための図。
【図6】本発明の第2の実施例に係るゴルフクラブシャフトの製造工程を説明するための図。
【図7】本発明に係るゴルフクラブセットの曲げ剛性分布を有する特性図。
【符号の説明】
1…ゴルフクラブシャフト
2…傾斜方向繊維層
3…軸長方向繊維層
4…本体層
5…調整層
6…第1の補強層
7…第2の補強層
11,21…マンドレル
12,13,14,15,16,22,23,24,25,26,27,28,29,30…繊維強化プリプレグ

Claims (2)

  1. 強化繊維に合成樹脂を含浸してなる軸長方向の第1の繊維強化プリプレグを巻回した軸長方向繊維層及び強化繊維に合成樹脂を含浸してなる傾斜方向の繊維強化プリプレグを巻回した傾斜方向繊維層からなる本体層と、前記軸長方向繊維層の内側または中間に、強化繊維に合成樹脂を含浸してなる第2の繊維強化プリプレグを巻回した調整層とを具備し、前記第2の繊維強化プリプレグは、前記第1の繊維強化プリプレグより高い比重および低い弾性を有し、前記調整層は、全長の50%以上の長い領域にわたって形成されると共に、前記調整層の体積の全体に対する割合は、10〜90%であることを特徴とするゴルフクラブシャフト。
  2. それぞれのゴルフクラブが、強化繊維に合成樹脂を含浸してなる軸長方向の第1の繊維強化プリプレグを巻回した軸長方向繊維層及び強化繊維に合成樹脂を含浸してなる傾斜方向の繊維強化プリプレグを巻回した傾斜方向繊維層からなる本体層と、前記軸長方向繊維層の内側または中間に、強化繊維に合成樹脂を含浸してなる第2の繊維強化プリプレグを巻回した調整層とを具備し、前記第2の繊維強化プリプレグは、前記第1の繊維強化プリプレグより高い比重および低い弾性を有し、前記調整層は、全長の50%以上の長い領域にわたって形成されると共に、ゴルフクラブの番手が大きくなるに従って、前記調整層の体積比を増加させたことを特徴とするゴルフクラブセット。
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