JPH07212732A

JPH07212732A - 双方向放送の受信装置及び受信システム

Info

Publication number: JPH07212732A
Application number: JP6023322A
Authority: JP
Inventors: Hitoshi Yoshinobu; 仁司吉信
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1994-01-24
Filing date: 1994-01-24
Publication date: 1995-08-11

Abstract

(57)【要約】【目的】電話回線を通じて、番組予約などのＡＶ機器
の制御を比較的低コストで行なうことができる。【構成】視聴者の応答のための情報が多重化されて放
送される放送信号を受信し、応答情報を電話回線２を介
して所定の返信先に送信するようにする双方向放送の受
信装置である。電話回線２を通じて応答を返信するため
のモデム３３を備えると共に、電話回線２を通じて送ら
れてくるＤＴＭＦ信号からなる発信音により構成される
制御情報を、モデム３３を介して受信し、ＤＴＭＦデコ
ーダ３２でデコードする。デコーダした制御信号を制御
線を介してあるいは無線式で、ＡＶ機器に伝送する。双
方向放送のためのデータを、ＤＴＭＦ信号形式で放送信
号のオーディオ信号に多重化した場合には、ＤＴＭＦデ
コーダは、兼用される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、視聴者の応答のため
の情報が多重化されて放送される放送信号を受信し、応
答情報を電話回線を介して所定の返信先に送信するため
のモデム（変復調装置）を備える双方向放送の受信装
置、及びこの双方向放送の受信装置と、この受信装置に
制御線を介して接続される、あるいは、無線式で接続さ
れるＡＶ機器とからなる受信システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、外出先のプッシュボタン式の
電話機から、そのプッシュボタン操作によって発信され
るＤＴＭＦ（Dual Tone Multi Frequency ）信号を利用
して、自宅の電話に留守番録音されている用件を再生し
て聞いたり、用件を消去したりすることができる多機能
電話機が市販されている。

【０００３】一方、自宅のＡＶ装置自体、もしくは特別
のアダプタに対して電話をかけ、上述のＤＴＭＦ信号を
利用して、録画予約などの制御を行なう装置が提案され
ている。本出願人も、先の特許出願（特願平４−１９１
４８８号）において、プッシュボタン式の電話回線に接
続された電話機を介して、ＤＴＭＦ信号の形式で入力さ
れる録画予約専用の番組番号（いわゆるＧコード）をデ
コーダにより解読して、得られた録画予約情報をメモリ
に記憶すると共に、予約日時をタイマにセットし、予約
時刻になると、メモリの録画予約情報に基づいて生成さ
れた録画指令情報を、赤外線送信機やコントロールケー
ブルを通じて、対応するＶＴＲに伝送して予約録画でき
るようにした「録画予約機能付き電話装置」を提案して
いる。

【０００４】ここで、ＤＴＭＦ信号は、プッシュボタン
式の電話において使用される、いわゆる「ピッポッパ」
の信号であって、詳細は後述する。また、Ｇコードは、
テレビジョン放送の各チャンネルの個々の番組に付与さ
れる３〜８桁の番組番号であって、この番組コードを専
用のコマンダに入力するだけの簡単な操作で、メーカを
問わず、テレビジョン受信機の番組予約をしたり、録画
予約する機能を備えた遠隔制御対応のＶＴＲの録画予約
を完了することができる。

【０００５】例えば録画予約システムでは、ＶＴＲの遠
隔制御信号の形式がメーカごとに異なり、あるいは同一
メーカでも機種により異なっているため、使用を始める
前に、前記の番組コード専用コマンダに、ＶＴＲのメー
カおよび機種が設定される。そして、番組コードが入力
されると、専用コマンダが所望のチャンネル・日時を解
読（デコード）して、予約情報がメモリに格納される。

【０００６】予約番組の開始時刻になると、メモリに格
納された予約情報に基づいて、専用コマンダから、赤外
線伝送系を通じて、ＶＴＲに録画開始が指令され、終了
時刻には、録画終了が指令される。

【０００７】なお、上述の番組コードは、新聞などのテ
レビジョン番組欄に予め掲載されており、専用コマンダ
に入力すると、そのディスプレイに表示されて、入力内
容を確認することができる。最近は、上記の専用コマン
ダを必要とせず、上述のような番組コードにより録画予
約が可能なＶＴＲも市販されている。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところが、前述のよう
な従来の多機能電話機では、その操作方法を知っている
他人が留守番録音されたメッセージの内容を聞こうとし
た場合、あるいはメッセージを消去しようとした場合、
これを防止する手段がなく、プライバシーの侵害やいた
ずらをされるおそれがあった。このため、この多機能電
話機と同様の操作によって録画予約などの番組予約を行
った場合、番組予約を消去されたり、変更されたりする
おそれがあった。

【０００９】また、前述のようなアダプタ形式の従来の
録画予約装置では、録画予約のためにだけに製造される
ときは比較的コスト高になるという問題がある。また、
アダプタは、各々のＶＴＲに対応して設けられるもので
あるため、それぞれ１台のＶＴＲだけしか制御できず、
複数の所望番組の放送時間が部分的にでも重複した場合
には対処できないという問題もあった。

【００１０】以上の点に鑑み、この発明の目的は、電話
回線を通じて、番組予約などのＡＶ機器の制御を安全か
つ確実に比較的低コストで行なうことができると共に、
複数のＡＶ機器の制御も可能にした双方向放送の受信装
置及び受信システムを提供するところにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、この発明による双方向放送の受信装置は、視聴者の
応答のための情報が多重化されて放送される放送信号を
受信し、応答情報を電話回線を介して所定の返信先に送
信するようにする双方向放送の受信装置であって、上記
電話回線を通じて応答を返信するためのモデムを備える
と共に、電話回線を通じて送られてくる、互いに調音の
関係にないオーディオ帯域の第１の周波数のグループの
中の１つのトーンと、互いに調音の関係にないオーディ
オ帯域の第２の周波数のグループの中の１つのトーンと
を組み合わせた多周波数信号からなる発信音により構成
される制御情報を、上記モデムを介して受信して、所定
の制御を行うことを特徴とする。

【００１２】また、この発明による受信システムは、後
述の実施例の参照符号を対応させると、視聴者の応答の
ための情報が多重化されて放送される放送信号を受信
し、応答情報を電話回線を介して所定の返信先に送信す
るためのモデム３３を備える受信装置と、この受信装置
に制御線を介して接続される、あるいは、無線式で接続
されるＡＶ機器とからなり、上記ＡＶ機器の動作を上記
受信装置により制御可能な受信システムにおいて、上記
受信装置は、電話回線２を通じて送られてくる、互いに
調音の関係にないオーディオ帯域の第１の周波数のグル
ープの中の１つのトーンと、互いに調音の関係にないオ
ーディオ帯域の第２の周波数のグループの中の１つのト
ーンとを組み合わせた多周波数信号からなる発信音によ
り構成される制御情報を、上記モデム３３を介して受信
して、この制御情報をデコードし、上記制御線あるいは
無線で上記ＡＶ機器に伝送することにより、上記ＡＶ機
器の動作を制御するようにしたことを特徴とするもので
ある。

【００１３】

【作用】上記の構成にこの発明の双方向放送の受信装置
は、双方向番組の応答を所定の返信先に送信するための
モデムを備えている。外部から電話回線を通じて送られ
てくる制御情報は、このモデムを介して、受信される。
そして、この受信された制御情報により、所定の制御が
行われる。モデムを共用することができ、低コストに受
信装置を実現できる。

【００１４】また、この発明による受信システムでは、
受信装置は、制御線を介して、あるいは無線方式でＡＶ
機器に制御信号を伝送する。そして、受信装置は、モデ
ムを介して電話回線を通じた制御信号を受信し、この制
御信号に基づいてＡＶ機器を制御する。受信装置が、い
わゆるＡＶセンターとなり、複数のＡＶ機器の制御をす
ることができる。

【００１５】また、予め暗証番号を登録しておき、電話
回線を介して送られてくる番号情報と、暗証番号とを比
較照合し、両者が一致したとき、その後に送られてくる
制御情報を受け付けるようにされる。したがって、番組
予約等の制御が安全かつ確実に行なわれる。

【００１６】

【実施例】以下、この発明による双方向放送の受信装置
及び受信システムの一実施例を図を参照しながら説明す
る。以下に示す例では、受信装置がテレビジョン受信機
であって、これに複数台のＶＴＲが制御線を介して接続
され、録画予約が可能とされている。

【００１７】ところで、先に、本出願人は、放送側で
は、ＤＴＭＦ信号形式の番組関連情報を、通常の放送信
号中の音声信号に多重（混声）して放送すると共に、受
信側では、通常の音声信号からＤＴＭＦ信号を分離・デ
コードして、番組関連情報を再生し、メモリに記憶し
て、放送側との通信や番組予約などに利用するようにし
た「多重放送方法及びその受信装置」を提案している。

【００１８】この既提案を適用した双方向放送対応のテ
レビジョン受信機は、ＤＴＭＦ信号デコーダやメモリを
備えると共に、電話回線を介したデータ通信用のモデム
を内蔵しており、これらを兼用することにより、録画予
約のためのコストを相対的に低減することができる。

【００１９】以下、この発明の一実施例について説明す
る。この例においては、受信システムが、録画予約シス
テムの場合であって、暗証番号および予約コードを構成
する多周波数信号としてＤＴＭＦ信号を使用する。

【００２０】［ＤＴＭＦ信号］まず、図４および図５を
参照しながら、ＤＴＭＦ信号について説明する。ＤＴＭ
Ｆ信号方式は、１つは低周波数のグループ（低群）、そ
してもう１つは高周波数のグループ（高群）の２つのト
ーンを同時に送るオーディオ帯域信号方式である。これ
らの低周波数及び高周波数のグループの各々は、どの２
つも調音の関係にない４つのオーディオ帯域周波数のト
ーンからなっている。

【００２１】ＤＴＭＦ信号では、低群の４周波数は、例
えば、６９７Ｈｚ、７７０Ｈｚ、８５２Ｈｚ、９４１Ｈ
ｚとされ、高群の４周波数は、例えば、１２０９Ｈｚ、
１３３６Ｈｚ、１４７７Ｈｚ、１６３３Ｈｚとされてい
る。そして、これら低群と高群の中のそれぞれ１周波数
ずつを組み合わせ、その組み合わせからなる各ＤＴＭＦ
信号（この各ＤＴＭＦ信号のそれぞれを、以下機能信号
という）を、図４に示すように、４行４列に配設された
プッシュボタン「０」〜「Ｄ」にそれぞれ割り付けられ
る。

【００２２】電話通信では、ＤＴＭＦ信号の１６の組み
合わせの機能信号のうち、単に１２個が一般に加入者ア
ドレス（電話番号）の信号に用いられている。つまり、
電話機でいわゆるテンキーとして使用されている「０」
〜「９」の数字と、「＊」や「＃」の記号に対して、前
記の１２個の組み合わせの機能信号が対応される。図４
に破線で示した「Ａ」、「Ｂ」、「Ｃ」、「Ｄ」の文字
に対応する機能信号は、日本国内では一般には利用して
おらず、プッシュボタン（ＰＢ）ダイアルを利用したデ
ータ伝送に利用されているのみである。

【００２３】このようなＤＴＭＦ信号を使って電話番号
による回線選択を行なう場合、信号の送出条件は、図５
に示すように規定されている。

【００２４】上述のような２周波数の組み合わせと送出
条件とによって、ＤＴＭＦ信号は、自然界では滅多に発
生しないものとなり、人の声などのような自然音と明確
に区別することができるので、通常の放送オーディオ信
号に多重（混声）して放送することができて、受信側で
の分離も比較的容易である。

【００２５】［録画予約システムの構成］次に、図２お
よび図３を参照しながら、この発明による受信システム
を双方向放送番組対応のテレビジョン受信機に適用した
場合の一実施例について説明する。この例の録画予約シ
ステムの受信装置の一実施例の構成を図２に示し、その
周辺の構成を図３示す。

【００２６】図３において、３００は双方向放送番組対
応のテレビジョン受信機であって、例えば、３台のＶＴ
Ｒ４Ａ、４Ｂ、４Ｃが、ＡＶ（オーディオ／ビデオ）ケ
ーブル５Ａ、５Ｂ、５Ｃとコントロールケーブル６Ａ、
６Ｂ、６Ｃとにより、テレビジョン受信機３００の信号
系と制御系とにそれぞれ接続される。

【００２７】そして、テレビジョン受信機３００には、
双方向放送番組に対応するため、後述のように、データ
通信用のモデムが内蔵され、このモデムは、プッシュボ
タン式の電話回線２と、電話局の交換機ＥＸとを通じ
て、外部の電話機７に接続される。

【００２８】また、図２において、１０はテレビジョン
受信機３００の信号系であり、２０はその制御系であ
る。

【００２９】アンテナ１で受信された放送電波はチュー
ナ１１に供給される。チューナ１１には制御系２０から
選局信号が供給されて、このチューナ１１において所望
のチャンネルの放送信号が選択されて中間周波信号に変
換される。この中間周波信号は中間周波回路１２に供給
される。この中間周波回路１２には、映像復調器１３と
音声復調器１４とが含まれ、映像信号及びオーディオ信
号が復調される。

【００３０】映像復調器１３からの映像信号Ｓ13は、図
示を省略した入力信号セレクタと、映像信号処理回路１
５を経て、受像管１６に供給される。音声復調器１４か
らのオーディオ信号Ｓ14は、図示を省略した信号セレク
タを経て、音声多重デコーダ１７に供給されて、２か国
語信号またはステレオ信号ＳＬ、ＳＲがデコードされ
る。そして、これら信号ＳＬ、ＳＲがそれぞれアンプ１
８Ｌ、１８Ｒを通じて左右のスピーカ１９Ｌ、１９Ｒに
供給される。

【００３１】音声復調器１４からのオーディオ信号Ｓ14
は、また、前処理回路３１を介してＤＴＭＦデコーダ３
２に供給される。このＤＴＭＦデコーダ３２は、その入
力信号中のＤＴＭＦ信号を常時サーチし、ＤＴＭＦ信号
を検知すると、そのＤＴＭＦ信号がいずれの機能信号で
あるかのデコードを行う。つまり、「０」〜「９」の番
号、「＃」、「＊」、「Ａ」〜「Ｄ」がデコードされ
る。そして、そのデコードしたデータを制御系２０に供
給する。

【００３２】この例の場合には、このＤＴＭＦデコーダ
３２としては、広く普及している市販のＤＴＭＦデコー
ダを用いる。前処理回路３１は、このようにＤＴＭＦデ
コーダ３２として市販のＤＴＭＦデコーダを使用して
も、より精度の高いＤＴＭＦ信号のデコードを行うこと
ができるようにするための前処理を行うために設けられ
る。すなわち、前処理回路３１は、オーディオ信号Ｓ14
について、ＤＴＭＦ信号以外の周波数成分を除去して、
ＤＴＭＦデコーダ３２の入力信号が、市販のＤＴＭＦデ
コーダが許容する信号となるようにするもので、フィル
タ回路からなる。

【００３３】また、この実施例では、視聴者参加型番組
への応答など、双方向放送番組に対応するために、デー
タ通信用のモデム３３が設けられる。このモデム３３の
回線接続端子Lineには電話回線２が接続され、電話端子
Tel には電話機３が接続される。このモデム３３が、制
御系２０のシステムバス２００に接続される。また、モ
デム３３からのデータが、ＤＴＭＦデコーダ３２に供給
されており、電話回線２を介して送られてくるＤＴＭＦ
信号をこのＤＴＭＦデコーダ３２でデコードして、制御
系２０に取り込むことができるようにされている。

【００３４】制御系２０は、ＣＰＵ２１と、ＲＯＭ２２
と、ＤＲＡＭ２３と、ＳＲＡＭ２４と、ＶＲＡＭ２５と
を備え、それぞれがシステムバス２００に接続される。
ＲＯＭ２２には、後述するＤＴＭＦデータの受信取り込
み処理プログラムのほか、各種の制御プログラムが格納
されると共に、表示に用いるフォントやグラフィックの
データも格納される。ＤＲＡＭ２３は主に演算のための
作業領域として利用され、ＳＲＡＭ２４には受信装置自
身の設定情報やＩＤ情報などが保存される。そして、Ｖ
ＲＡＭ２５は表示に用いられる。

【００３５】制御系２０は、また、Ｉ／Ｏポート２６
１、２６２、２６３、２６４及びＶＴＲのコントロール
ポート２７を備える。Ｉ／Ｏポート２６１を通じて制御
信号が映像信号処理回路１５及び音声多重デコーダ１７
に供給される。また、リモコン送信機３４からの、例え
ば赤外線リモコン信号がリモコン受信機３５で受信さ
れ、その受信されたリモコン信号がリモコンデコード回
路３６でデコードされ、そのデコードされたリモコン信
号が、Ｉ／Ｏポート２６１より制御系２０に取り込まれ
る。

【００３６】そして、リモコン送信機３４でのユーザー
の操作に応じた制御が、ＲＯＭ２２のプログラムにした
がってＣＰＵ２１により行なわれる。例えば、選局や音
量制御などのリモコン操作の場合、チューナ選局や音量
制御が実行されると同時に、必要な文字や記号の表示の
ためのフォントデータが、ＲＯＭ２２から読み出されて
ＶＲＡＭ２５へ転送される。そして、このＶＲＡＭ２５
のデータが映像信号処理回路１５に供給され、映像信号
Ｓ１３と合成（例えばスーパーインポーズ）されること
により、受像管１６の画面に適宜の時間、表示される。

【００３７】そして、選局や音量制御などのデータは、
それぞれの操作の都度、不揮発性のＳＲＡＭ２４に書き
込まれて、電源を一旦オフとした後に再度オンとした場
合、電源オフ直前と同音量で同じチャンネルを試聴す
る、いわゆる、ラストメモリ機能が実現される。

【００３８】Ｉ／Ｏポート２６３を通じては、選局信号
がチューナ１１に供給される。また、この実施例では、
実時間の通知や所定の時間の割り込み発生のためのタイ
マ回路３７からの時間データがＩ／Ｏポート２６４を通
じて制御系２０に入力される。

【００３９】また、ＶＴＲのコントロールポート２７
は、この例では３台のＶＴＲ１、ＶＴＲ２、ＶＴＲ３に
対してのコントロールが可能に構成されている。制御系
２０は、このコントロールポート２７を通じてＶＴＲに
コントロール信号を供給すると共に、ＶＴＲからのステ
ータス信号を取り込み、ＶＴＲに対して所望の制御を行
うことができる。

【００４０】なお、各ＶＴＲは、チューナと中間周波数
回路を内蔵しており、例えば分配器を介してアンテナ１
に接続されて、後述のように、制御系２０の制御の下
に、予約録画をすることができる。また、この実施例で
は、録画予約コードのデコードテーブルがＲＯＭ２２に
格納されると共に、使用者を確認するための暗証番号が
ＳＲＡＭ２４に予め登録される。

【００４１】［録画予約］次に、図１をも参照しなが
ら、図２の実施例の録画予約動作について説明する。

【００４２】まず、使用者が外出先のプッシュボタン式
の電話機７（図３参照）から自宅の電話を呼び出すと
（ステップ３０１）、自動着信型のモデム３３を通じ
て、この呼出しがＣＰＵ２１により検知され、自動着信
処理が行なわれる（ステップ３０２）。外出先の使用者
は、例えば呼出音が消えたことにより、モデム３３が回
線２を接続して、通話可能状態になったことを知り、電
話機７のプッシュボタンを操作して、所定の暗証番号を
入力する（ステップ３０３）。

【００４３】外出先で入力された暗証番号は、前述のよ
うなＤＴＭＦ信号形式で、回線２を通じて自宅に送信さ
れ、モデム３３を介して、デコーダ３２に供給され、デ
コードされて、ＣＰＵ２１において、予めＳＲＡＭ２４
に登録されている暗証番号と照合される（ステップ３０
４）。

【００４４】入力された暗証番号が正しい場合は、その
旨を知らせる、例えば、「０００」のようなＤＴＭＦ信
号音が発信される（ステップ３０５）。また、入力され
た暗証番号が正しくない場合は、その旨を知らせる、例
えば、「９９９」のようなＤＴＭＦ信号音が発信されて
（ステップ３０６）、外出先の使用者に暗証番号の再度
の入力を促す。暗証番号の入力ミスは、例えば、２回ま
で許容される（ステップ３０７）。

【００４５】ステップ３０４において暗証番号が正しい
と判断された場合、外出先の使用者は、予約コードを入
力する（ステップ３１１）。この予約コードは、ＤＴＭ
Ｆ信号からなる発信音の形式で電話回線を介して自宅の
受信装置に送信される。

【００４６】例えば、所望の番組の予約コードが「６５
４３２１０」であって、コントロールポート２７のＶＴ
Ｒ１を通じて、ＶＴＲ４Ａによる録画を指定する場合
は、７７＃６５４３２１０＃０１のように入力される。ここで、「７７＃」は予約コード
入力を示す。

【００４７】更に、例えば、別の所望番組の予約コード
が「１２３４５６」であって、コントロールポート２７
のＶＴＲ３を通じて、ＶＴＲ４Ｃによる録画を指定する
場合には、７７＃１２３４５６＃０３のように入力される。

【００４８】受信装置では、電話回線２から受信したＤ
ＴＭＦ信号形式の予約コードは、モデム３３を介してＤ
ＴＭＦデコーダ３２でデコードされ、Ｉ／Ｏポート２６
２を介してシステムバス２００に入力される。外出先で
入力された予約コードは、上述と同様にして、ＤＴＭＦ
信号形式でデコーダ３２に供給され、デコードされて、
ＣＰＵ２１において、ＲＯＭ２２から読み出された予約
コードのデコードテーブルを参照して、正しい予約コー
ドであるか否かが判断される（ステップ３１２）。

【００４９】入力された予約コードが正しい場合は、そ
の旨を知らせるＤＴＭＦ信号音が発信され（ステップ３
１３）、予約コードを解読して得られた、所望の番組の
放送チャンネル、放送日時と指定のＶＴＲとが、ＳＲＡ
Ｍ２４とタイマ回路３７とにそれぞれ登録されて（ステ
ップ３１４）、録画予約の受付が済み、しかる後に回線
が切断される（ステップ３１５）。

【００５０】また、入力された予約コードが正しくない
場合、あるいは無意味なデータである場合は、その旨を
知らせるＤＴＭＦ信号音が発信されて（ステップ３１
６）、外出先の使用者に予約コードの再度の入力を促
す。予約コードの入力ミスは、暗証番号の入力ミスと同
様、例えば、２回までが許容され（ステップ３１７）、
いずれも３回目のミスでは回線が切断される。

【００５１】上述のようにして、この実施例では、複数
の所望番組の放送時間が重複した場合にも対処しなが
ら、安全かつ確実に録画予約することができる。

【００５２】なお、１本の電話回線２で、上述のような
録画予約と、通常の通話ないしはファクシミリとを自動
的に区別するためには、ダイアルインサービスに加入し
て録画予約専用の電話番号を設定することが考えられ
る。あるいは、ＣＰＵ２１に回線識別の機能を持たせる
ことも考えられる。

【００５３】例えば、後者の場合、呼出が所定時間続く
ときは、ひとまず自動着信して、リングバックトーンを
発信し、エコーがあればパソコン通信、エコーがなくて
ＣＮＧ（コーリングトーン）信号またはＮＣＮＧ信号が
受信されたときはファクシミリ、ＣＮＧ信号またはＮＣ
ＮＧ信号が受信されず所定時間内に暗証番号の入力もな
ければ通常の通話、のようにそれぞれ判別することがで
きる。

【００５４】［予約録画］次に、図６をも参照しなが
ら、図２の実施例の予約録画動作について説明する。

【００５５】初期状態では、前述のようにして指定され
たＶＴＲ４Ａ、ＶＴＲ４Ｃの電源がいずれも「オフ」で
あり、ＶＴＲ４Ａにより録画するように予約された番組
の方が先に放送されるものとする。

【００５６】録画予約された番組の放送開始時刻のｍ分
前、例えば、１分前になると、タイマ回路３７により予
約プログラムが起動されて、コントロールポート２７と
ケーブル６Ａとを通じて、録画予約で指定されたＶＴＲ
４Ａの電源が「オン」とされる（ステップ３２１、３２
２）。そして、ＳＲＡＭ２４に保存されている予約番組
の放送チャンネルと、ＶＴＲ４Ａの現時点で設定されて
いるチャンネルとの異同が判断される（ステップ３２
３）。

【００５７】両者が異なる場合には、ＶＴＲ４Ａの現時
点でのチャンネルがメモリ、例えば、ＤＲＡＭ２３に記
憶されて、ＶＴＲ４Ａのチャンネルが予約番組のチャン
ネルに切り換えられてから（ステップ３２４、３２
５）、また、両者が同じ場合はそのままで、コントロー
ルポート２７とケーブル６Ａとを通じて、ＶＴＲ４Ａに
録画開始が指令され、録画動作が開始される（ステップ
３２６）。

【００５８】録画予約された番組の放送終了時刻のｎ秒
後、例えば、３０秒後になると、コントロールポート２
７とケーブル６Ａとを通じて、ＶＴＲ４Ａに録画終了が
指令され、録画動作が終了される（ステップ３３１、３
３２）。

【００５９】録画前にＶＴＲ４Ａのチャンネルが切り換
えられた場合には、元のチャンネルに戻し（ステップ３
３３、３３４）、チャンネルが切り換えられていない場
合はそのままで、ＶＴＲ４Ａの電源が「オフ」とされる
（ステップ３３５）。そして、ＶＴＲ４Ｃにより録画す
るように予約された番組も、上述と全く同様にして録画
される。

【００６０】上述のようにして、この実施例では、コン
トロールポート２７とケーブルとを通じ、３台のＶＴＲ
に対して所望の制御を行うようにしているので、複数の
所望番組の放送時間が重複した場合でも、安全かつ確実
に予約録画をすることができる。

【００６１】なお、放送開始時刻前のｍ分と、放送終了
時刻後のｎ秒との余裕時間は、タイマ回路３７の確度と
ＶＴＲの起動特性とに応じて、適宜に設定される。

【００６２】また、予約プログラムの起動時に、対象の
ＶＴＲの電源が「オン」、「オフ」のいずれの状態であ
ったかも、上述のチャンネルと同様に記憶しておき復元
することができる。

【００６３】なお、上述の実施例では、主音声信号にＤ
ＴＭＦ信号形式で双方向放送のデータを多重して放送す
るようにしたが、文字多重放送形式で、映像信号の垂直
帰線消去期間にデータを多重して放送するようにして
も、上述の実施例と同様の効果が期待される。

【００６４】また、上述の実施例では、この発明をテレ
ビジョン放送および受信機に適用した場合について説明
したが、双方向放送のアクセス用データや番組予約用デ
ータなどの副放送情報を、比較的狭いオーディオ帯域内
のＤＴＭＦ信号を用いて構成し、主放送オーディオ信号
と多重して放送するものであれば、ＡＭ、ＦＭのラジオ
放送やＰＣＭ音声放送と、それぞれ対応の受信機に適用
することも可能である。

【００６５】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、双方向放送の受信装置に設けられているモデムによ
り、プッシュボタン式の電話回線を介して送られてくる
ＤＴＭＦ信号形式の制御信号を受信して、対応する制御
を行うようにしたので、安価に装置を構成することがで
きる。

【００６６】また、プッシュボタン式の電話回線を介し
て送られてくるＤＴＭＦ信号形式の暗証番号を上記モデ
ムより受信し、予め登録されている暗証番号と照合し
て、両者の一致を確認した後に、ＤＴＭＦ信号により構
成される制御情報を受け付けるようにしたので、いたず
らなどを防止することができる。

【００６７】また、制御情報として例えば所定の番組コ
ード形式にＤＴＭＦ信号で構成した録画予約情報を用い
るようにし、番組コードを解読して復元した予約情報を
メモリおよびタイマに登録することにより、予約時刻に
なると、登録された録画予約情報に基づいて、録画指令
を複数のＶＴＲに伝送するようにすることができる。

【００６８】また、双方向放送の多重化データを、ＤＴ
ＭＦ信号の形式で音声信号に多重すると共に、この多重
化データ用のＤＴＭＦ信号のデコーダを、電話回線を介
して送られてくるＤＴＭＦ信号のデコーダとして使用す
るようにした場合には、より低コストで受信システムを
構成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明による双方向放送の受信装置の録画予
約方法の一実施例を説明するための流れ図である。

【図２】この発明による双方向放送の受信装置をテレビ
ジョン受信機に適用した一実施例の構成を示すブロック
図である。

【図３】この発明による受信システムを録画予約装置に
適用した場合の構成を説明するためのブロック図であ
る。

【図４】ＤＴＭＦ信号を説明するための図である。

【図５】ＤＴＭＦ信号の送出条件を説明するための図で
ある。

【図６】この発明の一実施例の動作を説明するための流
れ図である。

【符号の説明】

１０信号系１４オーディオ復調器２０制御系２１ＣＰＵ２３ＤＲＡＭ２４ＳＲＡＭ２７ＶＴＲコントロールポート３１前処理回路３２ＤＴＭＦデコーダ３３モデム３７タイマ回路

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】視聴者の応答のための情報が多重化され
て放送される放送信号を受信し、応答情報を電話回線を
介して所定の返信先に送信するようにする双方向放送の
受信装置であって、上記電話回線を通じて応答を返信するためのモデムを備
えると共に、電話回線を通じて送られてくる、互いに調
音の関係にないオーディオ帯域の第１の周波数のグルー
プの中の１つのトーンと、互いに調音の関係にないオー
ディオ帯域の第２の周波数のグループの中の１つのトー
ンとを組み合わせた多周波数信号からなる発信音により
構成される制御情報を、上記モデムを介して受信して、
所定の制御を行うようにした双方向放送の受信装置。
【請求項２】請求項１に記載の双方向放送の受信装置
において、上記多周波信号からなる発信音をデコードして得られる
番号情報を、予め登録されている暗証番号と比較照合
し、この番号情報と上記暗証番号の照合の結果、両者が一致
していれば上記制御情報の入力を受け付けるようにした
ことを特徴とする双方向放送の受信装置。
【請求項３】視聴者の応答のための情報は上記多周波
信号からなる発信音により構成されて、放送信号のオー
ディオ信号に多重されるものであり、受信した多重放送信号中のオーディオ信号を常時監視
し、上記多周波数信号を検出し、いずれの組み合わせで
あるかをデコードするデコード手段を有し、上記多周波数信号からなる発信音により構成される制御
情報を上記モデムを介して受信したとき、この制御情報
を上記デコード手段によりデコードするようにしたこと
を特徴とする請求項１または請求項２に記載の双方向放
送の受信装置。
【請求項４】視聴者の応答のための情報が多重化され
て放送される放送信号を受信し、応答情報を電話回線を
介して所定の返信先に送信するためのモデムを備える受
信装置と、この受信装置に制御線を介して接続される、
あるいは、無線式で接続されるＡＶ機器とからなり、上
記ＡＶ機器の動作を上記受信装置により制御可能な受信
システムにおいて、上記受信装置は、電話回線を通じて送られてくる、互い
に調音の関係にないオーディオ帯域の第１の周波数のグ
ループの中の１つのトーンと、互いに調音の関係にない
オーディオ帯域の第２の周波数のグループの中の１つの
トーンとを組み合わせた多周波数信号からなる発信音に
より構成される制御情報を、上記モデムを介して受信し
て、この制御情報をデコードし、上記制御線あるいは無
線で上記ＡＶ機器に伝送することにより、上記ＡＶ機器
の動作を制御するようにした受信システム。
【請求項５】上記電話回線を通じて送られてくる制御
情報は、所望の放送番組を予約する番組予約情報であっ
て、上記番組予約情報が、互いに調音の関係にないオーディ
オ帯域の第１の周波数のグループの中の１つのトーン
と、互いに調音の関係にないオーディオ帯域の第２の周
波数のグループの中の１つのトーンとを組み合わせた多
周波数信号からなる発信音により構成されると共に、上記受信装置は、上記多周波信号からなる発信音をデコ
ードして得られる番号情報を、予め登録されている暗証
番号と比較照合し、上記番号情報と上記暗証番号の照合
の結果、両者が一致していれば上記番組予約情報の入力
を受け付けようにし、この番組予約情報に基づいて上記ＡＶ機器を制御すよう
にしたことを特徴とする請求項４に記載の受信システ
ム。
【請求項６】上記番組予約情報が上記多周波数信号に
より所定の予約コードの形式に構成され、上記受信装置は、上記予約コードを解読して上記番組予
約情報を復元するデコード手段を有することを特徴とす
る請求項５に記載の受信システム。