JPH07212699A - ディジタル画像・音声信号記録再生装置 - Google Patents

ディジタル画像・音声信号記録再生装置

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JPH07212699A
JPH07212699A JP6019991A JP1999194A JPH07212699A JP H07212699 A JPH07212699 A JP H07212699A JP 6019991 A JP6019991 A JP 6019991A JP 1999194 A JP1999194 A JP 1999194A JP H07212699 A JPH07212699 A JP H07212699A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像圧縮技術を用いたディジタルVTRにお
いて、ビデオ信号の垂直ブランキング期間に挿入されて
いる画像付随情報及び音声随情報を記録する。 【構成】 ビデオ信号の垂直ブランキング期間に挿入さ
れている画像付随情報及び音声付随情報をパックヘッダ
ーが56hのパック(AAUX TRパック)に記録す
る。この時、付随情報の内、映像信号及び音声信号を再
生する上で必要不可欠な情報をパックヘッダーが60
h,61hのパックに反映させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル画像信号及
びディジタル音声信号を記録再生する装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来のアナログ画像信号を記録再生する
ビデオテープレコーダ(以下「アナログVTR」とい
う)では、記録しようとするコンポジットビデオ信号は
垂直ブランキング期間の内容を含めてそのまま記録して
いた。
【0003】このとき、磁気ヘッドと磁気テープとの間
の電磁変換特性から、ベースバンド信号でおよそ1MH
z以下の成分が記録され、文字多重放送信号のような周
波数の高い(約5.7MHz)成分は、波形がなまって
しまって記録・再生はできかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、この電磁変換特
性を考慮して、ビデオ信号の垂直ブランキング期間内に
種々の制御信号、画像付随情報(画像に関する情報)音
声付随情報(音声に関する情報)を放送電波内やパッケ
ージメディアに挿入する動きがある。例えば、CLOS
ED CAPTION、VBID、EDTV2等であ
る。これらのフォーマットの信号には、例えば画像のア
スペクト比のような情報が入っており、ワイドテレビ受
信機がこの情報をデコードして画面のアスペクト比を切
り換えるようなシステムになっている。
【0005】一方、近年その進捗が目ざましい画像圧縮
技術を用いたディジタルVTRでは、記録信号のデータ
量を削減するため、垂直ブランキング期間や水平ブラン
キング期間は除去される。したがって、このような画像
圧縮技術を用いたディジタルVTRにより前記各種フォ
ーマットの信号を含んだビデオ信号を記録再生すると、
これらのフォーマットの信号が失われてしまうという問
題点があった。
【0006】本発明はこのような問題点を解決するため
になされたものであり、画像圧縮技術を用いたディジタ
ルVTRにおいても、ビデオ信号の垂直ブランキング期
間に挿入された各種付随情報信号を失わずに記録できる
ようにすることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明に係るディジタル画像・音声信号記録再生装
置は、符号化された画像信号を記録する第1の記録エリ
ア(VIDEO DATA記録エリア)と、符号化され
た音声信号を記録する第2の記録エリア(AUDIO
DATA記録エリア)と、パック構造化された画像付随
データを記録する第3の記録エリア(VAUX DAT
A記録エリア)とを有する記録フォーマットを備えると
共に、画像信号を符号化して前記第1の記録エリアに記
録する手段と、音声信号を符号化して前記第2の記録エ
リアに記録する手段と、画像信号の垂直ブランキンク期
間に挿入されている画像付随情報及び音声付随情報をそ
のままパック構造化して第3の記録エリアに記録する手
段と、符号化された画像信号を第1の記録エリアから再
生して画像信号を復号化する手段と、符号化された音声
信号を第2の記録エリアから再生して音声信号を復号化
する手段と、パック構造化された画像付随情報及び音声
付随情報を前記第3の記録エリアから再生して該付随情
報を読み出し、復号した画像信号の垂直ブランキング期
間に重畳する手段とを備えることを特徴とする。
【0008】画像付随情報及び音声付随情報は、例えば
クロックランインやスタートビットを除いたデータ部の
みを記録するように構成することにより、第3の記録エ
リアの使用量を節減することができる。
【0009】また、所定のラインに挿入されている付随
情報に対して所定の識別データ(パックヘッダー)を有
するパックを用いることにより、ラインの番号をパック
構造化されたデータ内に格納しないように構成すること
ができる。
【0010】さらに、音声付随データを記録する第4の
記録エリア(AAUX DATA記録エリア)を設け、
ここに音声付随情報を記録するように構成する。そし
て、第3の記録エリア及び第4の記録エリアの各々が主
領域と副領域とを有するように構成し、第3の記録エリ
アの副領域には画像付随情報及び音声付随情報をそのま
まパック構造化して記録し、第3の記録エリアの主領域
にはこの画像付随情報の内、重要度の高いものをパック
構造化して記録すると共に、第4の記録エリアの副領域
には音声付随情報をパック構造化して記録し、第4の記
録エリアの主領域にはこの音声付随情報の内、重要度の
高いものをパック構造化して記録する。
【0011】なお、ここで第3の記録エリアの主領域
は、実施例においてパックヘッダーが60h,61hの
パックを記録する領域であり、第3の記録エリアの副領
域は、実施例においてパックへッダーが62h〜66h
のパックを記録する領域である。また、第4の記録エリ
アの主領域は、実施例においてパックヘッダーが50
h,51hのパックを記録する領域であり、第4の記録
エリアの副領域は、実施例においてパックへッダーが5
2h〜56hのパックを記録する領域である。
【0012】さらに、再生時に、副領域の内容が理解で
きるときは、該副領域内の付随情報を画像信号の垂直ブ
ランキング期間に重畳し、副領域の内容が理解できない
ときは、主領域の重要度の高い付随情報のみを画像信号
の垂直ブランキング期間に重畳する。
【0013】また、互いにアジマス角の異なる1対のヘ
ッドにより記録される1対のトラックをペアとして扱う
ことにより、画像信号の1フレーム内に記録する付随情
報の種類を多くする。例えば、1フレームの画像信号が
10本のトラックとして記録される装置においては、5
種類の付随情報を記録することができる。
【0014】さらに、1フレーム内の最終トラックペア
の副領域に最優先の付随情報を記録することにより、最
終トラックペア以外の副領域に他の付随情報が記録され
た装置との互換性を保持する。
【0015】
【作用】本発明によれば、画像信号及び音声信号を符号
化してそれぞれの記録エリアに記録すると共に、画像信
号のブランキング期間に挿入されている画像付随情報及
び音声付随情報をパック構造化して画像付随データの記
録エリアに記録する。そして、再生時は、画像信号及び
音声信号をそれぞれの記録エリアから再生して復号化す
ると共に、パック構造化された画像付随情報及び音声付
随情報を画像付随データの記録エリアから再生して付随
情報を読み出し、復号化した画像信号のブランキング期
間に戻す。
【0016】
【実施例】本発明をヘリカルスキャン方式の画像圧縮記
録方式民生用ディジタルVTR(以下「ディジタルVT
R」という)に適用した場合の実施例について、次の項
目にしたがって順次説明する。
【0017】1.ディジタルVTRの概要 〔1〕ディジタルVTRの記録フォーマット (1)ITIエリア (2)オーディオエリア (3)ビデオエリア (4)サブコードエリア (5)ID部の構造 (6)MIC (7)パックの構造及び種類 (8)付随データ記録エリアの構造 〔2〕ディジタルVTRの記録回路 〔3〕ディジタルVTRの再生回路
【0018】2.アプリケーションIDシステム 3.垂直ブランキング期間のデータの記録再生 〔1〕垂直ブランキング期間のデータの種類 〔2〕CLOSED CAPTIONパックを用いた記
録 〔3〕トランスペアレントパックを用いた記録
【0019】1.ディジタルVTRの概要 まず、本実施例を構成するディジタルVTRの概要につ
いて、その記録フォーマット、記録回路、再生回路の順
に説明する。
【0020】〔1〕ディジタルVTRの記録フォーマッ
ト 本実施例のディジタルVTRのテープ上の記録フォーマ
ットを図7に示す。この図において、トラックの両端に
はマージンが設けられる。そして、その内側には記録始
端側から、アフレコを確実に行うためのITIエリア、
音声信号を記録するオーディオエリア、画像信号を記録
するビデオエリア、副次的データを記録するためのサブ
コードエリアが設けられる。なお各エリアの間には、エ
リア確保のためのインターブロックギャップ(IBG)
が設けられる。
【0021】次に上記の各エリアに記録される信号の詳
細を説明する。 (1)ITIエリア ITIエリアは図7の拡大部分に示されているように、
1400ビットのプリアンブル、1830ビットのSS
A(Start−Sync Block Area)、
90ビットのTIA(Track Informati
on Area)及び280ビットのポストアンブルか
ら構成されている。
【0022】ここで、プリアンブルは再生時のPLLの
ランイン等の機能を持ち、ポストアンブルはマージンを
稼ぐための役割を持つ。そして、SSA及びTIAは、
30ビットのブロックデータを単位として構成されてお
り、各ブロックデータの先頭10ビットには所定のSY
NCパターン(ITI−SYNC)が記録される。
【0023】このSYNCパターンに続く20ビットの
部分には、SSAにおいては主にSYNCブロック番号
(0〜60)が記録され、また、TIAにおいては主に
3ビットのAPT情報(APT2〜APT0)、記録モ
ードを識別するSP/LPフラグ及びサーボシステムの
基準フレームを示すPFフラグが記録される。なお、A
PTはトラック上のデータ構造を規定するIDデータで
あり、本実施例のディジタルVTRでは値「000」を
とる。なお、APT情報の詳細は後述する。
【0024】以上の説明から分かるように、ITIエリ
アにはコード長の短いシンクブロックが磁気テープ上の
固定された位置に多数記録されているので、再生データ
から例えばSSAの61番目のSYNCパターンが検出
された位置をトラック上のアフレコ位置を規定する基準
として使用することにより、アフレコ時に書換えられる
位置を高精度に規定し、良好なアフレコを行うことがで
きる。なお、本実施例のディジタルVTRは、後述する
ように外の種々のディジタル信号記録再生装置へ容易に
商品展開できるように設計されているが、どのようなデ
ィジタル信号記録再生装置においても特定のエリアのデ
ータの書換えは必要となるので、このトラック入口側の
ITIエリアは必ず設けられている。
【0025】(2)オーディオエリア オーディオエリアは、図7の拡大部分に示されるよう
に、その前後にプリアンブルとポストアンブルを有して
おり、プリアンブルはPLL引き込み用のランアップ及
びオーディオSYNCブロックの前検出のためのプリS
YNCから構成されている。また、ポストアンブルは、
オーディオエリアの終了を確認するためのポストSYN
Cと、ビデオデータアフレコ時にオーディオエリアを保
護するためのガードエリアとから構成されている。
【0026】ここで、プリSYNC及びポストSYNC
の各SYNCブロックは、図8の(1)及び(2)に示
すように構成され、プリSYNCはSYNCブロック2
個から、ポストSYNCはSYNCブロック1個から構
成されている。そして、プリSYNCの6バイト目に
は、SP/LPの識別バイトが記録される。これはFF
hでSP、OOhでLPを表し、前述のITIエリアに
記録されたSP/LPフラグが読み取り不能のときはこ
のプリSYNCのSP/LPの識別バイトの値が採用さ
れる。
【0027】以上のようなアンブルエリアに挟まれたエ
リアに記録されるオーディオデータは次のようにして生
成される。まず、記録すべき1トラック分の音声信号
は、A/D変換及びシャフリングを施された後フレーミ
ングが行われ、さらにパリティを付加される。このフレ
ーミングを行ってパリティを付加したフォーマットを図
9の(1)に示す。この図において、72バイトのオー
ディオデータの先頭に5バイトの音声付随データ(以下
「AAUXデータ」という)を付加して1ブロック77
バイトのデータを形成し、これを垂直に9ブロック積み
重ねてフレーミングを行い、これに8ビットの水平パリ
ティC1とブロック5個分に相当すると垂直パリティC
2とが付加される。
【0028】これらのパリティが付加されたデータは各
ブロック単位で読み出されて、各ブロックの先頭側に3
バイトのIDを付加され、さらに、記録変調回路におい
て2バイトのSYNC信号を挿入されて、図9の(2)
に示されるようなデータ長90バイトの1SYNCブロ
ックの信号へ成形される。そして、この信号がテープに
記録される。
【0029】(3)ビデオエリア ビデオエリアは図7の拡大部分に示されるようにオーデ
ィオエリアと同様のプリアンブル及びポストアンブルを
持つ。ただし、ガードエリアがより長く形成されている
点でオーディオエリアのものと異なっている。これらの
アンブルエリアに挟まれたビデオデータは次のようにし
て生成される。
【0030】まず、記録すべきコンポジットビデオ信号
をY,R−Y,B−Yのコンポーネントビデオ信号に分
離した後、A/D変換し、このA/D変換出力から1フ
レーム分の有効走査エリアのデータを抽出する。この1
フレーム分の抽出データは、ビデオ信号が525/60
システムの場合には、Y信号のA/D変換出力(DY)
については、水平方向720サンプル、垂直方向480
ラインで構成され、また、R−Y信号のA/D変換出力
(DR)及びB−Y信号のA/D変換出力(DB)につ
いては、それぞれ水平方向180サンプル、垂直方向4
80ラインで構成される。そしてこれらの抽出データ
は、図10に示されるように水平方向8サンプル、垂直
方向8ラインのブロックに分割される。ただし、色差信
号の場合、この図10の(2)の右端部分のブロックは
水平方向4サンプルしかないので、上下に隣接する2個
のブロックをまとめて1個のブロックとする。以上のブ
ロッキング処理によって1フレームにつきDY、DR、
DBで合計8100個のブロックが形成される。なお、
この水平方向8サンプル、垂直方向8ラインで構成され
るブロックをDCTブロックと言う。
【0031】次に、これらのブロッキングされたデータ
を所定のシャフリングパターンにしたがってシャフリン
グした後、DCTブロック単位でDCT変換し、続いて
量子化及び可変長符号化を行う。ここで、量子化ステッ
プは30DCTブロック毎に設定され、この量子化ステ
ップの値は、30個のDCTブロックを量子化して可変
長符号化した出力データの総量が所定値以下となるよう
に設定される。すなわち、ビデオデータを、DCTブロ
ック30個ごとに固定長化する。このDCTブロック3
0個分のデータをバッファリングユニットと言う。
【0032】以上のようにして固定長化したデータにつ
いて、その1トラック分のデータ毎にビデオ付随データ
(以下「VAUXデータ」と言う)と共にフレーミング
を施し、その後、誤り訂正符号を付加する。
【0033】このフレーミングを施して誤り訂正符号を
付加した状態のフォーマットを図11に示す。この図に
おいて、BUF0〜BUF26はそれぞれが1個のバッ
ファリングユニットを表す。そして、1個のバッファリ
ングユニットは、図12の(1)に示すように垂直方向
に5つのブロックに分割された構造を有し、各ブロック
は77バイトのデータ量を持つ。また、各ブロックの先
頭側の1バイトには量子化に関するパラメータを格納す
るエリアQが設けられる。
【0034】この量子化データに続く76バイトのエリ
アにビデオデータが格納される。そして、図11に示さ
れているように、これらの垂直方向に27個配置された
バッファリングユニットの上部には上記のバッファリン
グユニット内のブロック2個分に相当するVAUXデー
タα及びβが配置されると共に、その下部にはブロック
1個分に相当するVAUXデータγが配置され、これら
のフレーミングされたデータに対して8バイトの水平パ
リティC1及びブロック11個分に相当する垂直パリテ
ィC2が付加される。
【0035】このようにパリティが付加された信号は各
ブロック単位で読み出されて各ブロックの先頭側に3バ
イトのID信号を付加され、さらに、記録変調回路にお
いて2バイトのSYNC信号が挿入される。これによ
り、ビデオデータのブロックについては図12の(2)
に示されるようなデータ量90バイトの1SYNCブロ
ックの信号が形成され、また、VAUXデータのブロッ
クについては同図の(3)に示されるような1SYNC
ブロックの信号が形成される。この1SYNCブロック
毎の信号が順次テープに記録される。
【0036】以上に説明したフレーミングフォーマット
では、1トラック分のビデオデータを表わす27個のバ
ッファリングユニットはDCTブロック810個分のデ
ータを有するので、1フレーム分のデータ(DCTブロ
ック8100個分)は10個のトラックに分けて記録さ
れることになる。
【0037】(4)サブコードエリア サブコードエリアは主に高速サーチ用の情報を記録する
ために設けられたエリアであり、その拡大図を図13に
示す。この図に示されるように、サブコードエリアは1
2バイトのデータ長を持つ12個のSYNCブロックを
含み、その前後にプリアンブル及びポストアンブルが設
けられる。ただし、オーディオエリア及びビデオエリア
のようにプリSYNC及びポストSYNCは設けられな
い。そして、12個の各SYNCブロックには、5バイ
トの付随データ(AUXデータ)を記録するデータ部が
設けられている。また、この5バイトの付随データを保
護するパリティとしては2バイトの水平パリティC1の
みが用いられ、垂直パリティは使用されない。
【0038】なお、以上に説明したオーディオエリア、
ビデオエリア、サブコードエリアを構成している各SY
NCブロックは、記録変調において24/25変換(記
録信号の24ビット毎のデータを25ビットへ変換する
ことにより、記録符号にトラッキング制御用パイロット
周波数成分を付与するようにした記録変調方式)を施さ
れるため、各エリアの記録データ量は図7に示されてい
るようなビット数になる。
【0039】(5)ID部の構造 以上の図9、図12及び図13に示されている各SYN
Cブロックの構成から明らかなように、オーディオエリ
ア、ビデオエリア及びサブコードエリアに記録されるS
YNCブロックは、2バイトのSYNC信号の後にID
0、ID1及びIDP(ID0,ID1を保護するパリ
ティ)からなる3バイトのID部が設けられる点で共通
の構造となっている。そして、このID部の内のID
0、ID1は、オーディオエリア及びビデオエリアにお
いては図14に示すようにデータの構造が定められる。
【0040】すなわち、ID1にはオーディオエリアの
プリSYNCからビデオエリアのポストSYNCまでの
トラック内SYNC番号が2進数で格納される。そし
て、ID0の下位4ビットには1フレーム内のトラック
番号が格納される。
【0041】また、ID0の上位4ビットには、AAU
X+オーディオデータ及びビデオデータの各SYNCブ
ロックにおいては、この図の(1)に示されるように4
ビットのシーケンス番号が格納される。一方、オーディ
オエリアのプリSYNCブロック、ポストSYNCブロ
ック及びパリティC2のSYNCブロックにおいては、
オーディオエリアのデータ構造を規定する3ビットのI
DデータAP1が格納され、また、ビデオエリアのプリ
SYNCブロック、ポストSYNCブロック及びパリテ
ィC2のSYNCブロックにおいてはビデオエリアのデ
ータ構造を規定する3ビットのIDデータAP2が格納
される(この図の(2)参照)。なお、これらのAP1
及びAP2の値は、本実施例のディジタルVTRでは
「000」をとる。
【0042】また、上記のシーケンス番号は、「000
0」から「1011」までの12通りの番号を各フレー
ム毎に記録するものであり、このシーケンス番号を見る
ことにより、変速再生時に得られたデータが同一フレー
ム内のものかどうかを判断できる。
【0043】一方、サブコードエリアにおけるSYNC
ブロックのID部の構造は図15のように規定されてい
る。この図はサブコードエリアの1トラック分のSYN
Cブロック番号0から11までの各ID部の構造を示し
たものであり、ID0の最上位ビットにはFRフラグが
設けられる。このフラグはフレームの前半5トラックで
あるか否かを示し、前半5トラックにおいては「0」、
後半5トラックにおいては「1」の値をとる。その次の
3ビットには、SYNCブロック番号が「0」及び
「6」であるSYNCブロックにおいてはサブコードエ
リアのデータ構造を規定するIDデータAP3が記録さ
れると共に、SYNCブロック番号「11」のSYNC
ブロックにおいてはトラック上のデータ構造を規定する
IDデータAPTが記録され、その外のSYNCブロッ
クにおいてはTAGコードが記録される。なお、上記A
P3の値は、本実施例のディジタルVTRでは「00
0」をとる。
【0044】また、上記TAGコードは、この図に拡大
して示されているようにサーチ用の3種類のID信号、
すなわち、従来から行われているINDEXサーチのた
めのINDEX ID、コマーシャル等の不要場面をカ
ットするためのSKIP ID及び静止画サーチのため
のPP ID(Photo/Picture ID)か
ら構成される。また、ID0の下位4ビットとID1の
上位4ビットとを使用してトラックの絶対番号(テープ
の先頭からの通しのトラック番号)が記録される。ただ
し、この図に示されるようにSYNCブロック3個分の
合計24ビットを用いて1個の絶対トラック番号が記録
される。ID1の下位4ビットにはサブコードエリアの
SYNCブロック番号が記録される。
【0045】(6)MIC 本実施例のディジタルVTRでは、以上に説明したよう
にテープ上に規定されている各エリアに付随データを記
録するようにしているが、この外にテープの収納される
カセットにメモリICの設けられた回路基板を搭載し、
このメモリICにも付随データを記録するようにしてい
る。そして、このカセットがディジタルVTRに装着さ
れるとこのメモリICに書き込まれた付随データが読み
出されてディジタルVTRの運転・操作の補助が行われ
るようにしている(特願平4−165444号、特願平
4−287875号等参照)。このメモリICを本願で
はMIC(Memory In Cassette)と
呼び、そのデータ構造については後で詳述する。
【0046】(7)パックの構造及び種類 以上に説明したように、本実施例のディジタルVTRで
は、付随データを記録するエリアとして、テープ上のオ
ーディオエリアのAAUXエリア、ビデオエリアのVA
UXエリア及びサブコードエリアのAUXデータ記録エ
リアが使用され、また、この外にテープカセットに搭載
されたMICの記録エリアが使用される。そして、これ
らの各エリアは、いずれも5バイトの固定長をもつパッ
クを単位として構成される。
【0047】つぎに、これらのパックの構造及び種類に
ついて説明する。パックは図16に示される5バイトの
基本構造を持つ。この5バイトについて、最初のバイト
(PC0)がデータの内容を示すアイテム(パックヘッ
ダーともいう)とされる。そして、このアイテムに対応
して後続する4バイト(PC1〜4)の書式が定めら
れ、この書式にしたがって任意のデータが設けられる。
【0048】このアイテムデータは上下4ビットずつに
分割され、上位4ビットは大アイテム、下位4ビットは
小アイテムと称される。そして上位4ビットの大アイテ
ムは例えば後続データの用途を示す情報とされ、この大
アイテムによってパックは図17に示されるように、コ
ントロール「0000」、タイトル「0001」、チャ
プター「0010」、パート「0011」、プログラム
「0100」、AAUX「0101」、VAUX「01
10」、カメラ「0111」、ライン「1000」、ソ
フトモード「1111」の10種類のグループに展開さ
れている。
【0049】このように大アイテムによって展開された
パックの各グループは、それぞれがさらに小アイテム
(これによって例えば後続データの具体的な内容が表さ
れる)によって16個のパックに展開され、結局、これ
らのアイテムを用いて最大256種類のパックを定義す
ることができる。
【0050】なお、図17における大アイテム「100
1」〜「1110」は追加用に残された未定義の部分を
表している。したがって、未だ定義されていないアイテ
ムデータのコードを使用して新たなアイテムデータ(パ
ックヘッダー)を定義することにより、将来任意に新し
いデータの記録を行うことができる。またヘッダーを読
むことによりパックに格納されているデータの内容を把
握できるので、パックを記録するテープ上の位置も任意
に設定できる。
【0051】次に、パックの具体例を図18及び図19
を用いて説明する。図18の(1)に示されるパック
は、そのアイテムの値からわかるように図17における
AAUXのグループに所属するものであってAAUX
SOURCEパックと呼ばれ、音声に関する付随データ
の記録に使用される。すなわち、図に示されるように、
オーディオサンプル周波数が映像信号とロックしている
か否かを示すフラグ(LF)、1フレーム当たりのオー
ディオサンプル数(AF SIZE)、オーディオチャ
ンネル数(CH)、各オーディオチャンネルのステレオ
/モノラル等のモードの情報(PA及びAUDIO M
ODE)、テレビジョン方式に関する情報(50/60
及びSTYPE)、エンファシスの有無(EF)、エン
ファシスの時定数(TC)、サンプル周波数(SM
P)、量子化情報(QU)が記録される。
【0052】また、同図の(2)示されるAAUX S
OURCE CONTROLパックには、SCMSデー
タ(上位ビットが著作権の有無を表し、下位ビットがオ
リジナルテープか否かを表す)、コピーソースデータ
(アナログ信号源か否か等を表す)、コピー世代デー
タ、サイファー(暗号)タイプデータ(CP)、サイフ
ァーデータ(CI)、記録開始フレームか否かを示すフ
ラグ(REC ST)、記録最終フレームか否かを示す
フラグ(REC END)、オリジナル記録/アフレコ
記録/インサート記録等の記録モードデータ(REC
MODE)、方向を示すフラグ(DRF)、再生スピー
ドデータ及び記録内容のジャンルカテゴリーが記録され
る。
【0053】さらに、同図の(3)に示されるAAUX
REC DATEパックには、サマータイムか否かを
示すフラグ「DS」、30分の時差の有無を示すフラグ
「TM」、時差を表すデータ「TIME ZONE」及
び日、曜日、月、年のデータが記録される。
【0054】そして、同図の(4)に示されるAAUX
REC TIMEパックには、SMPTEタイムコー
ド表示で**時**分**秒**フレームの記録時間の
データが記録される。
【0055】また、同図の(5)に示されるAAUX
REC TIME BINARYGROUPEパックに
は、SMPTEタイムコードのバイナリー・グループ・
データが記録される。
【0056】そして、図19の(1)に示されるAAU
X CLOSED CAPTIONパックには、テレビ
ジョン信号の垂直ブランキング期間に伝送されるCLO
SED CAPTION信号のフォーマットを用いたE
DS(Extended Data Service)
データの内、主音声、第2音声の言語・種類に関するデ
ータが格納される。これらのデータ内容は次のとおりで
ある。
【0057】 MAIN及び2ND AUDIO LANGUAGE: 000=Unknown 001=English 010=Spanish 011=French 100=German 101=Italian 110=Others 111=None
【0058】MAIN AUDIO TYPE: 000=Unknown 001=Mono 010=Simulated Stereo 011=True Stereo 100=Stereo 101=Data Service 110=Others 111=None
【0059】2ND AUDIO TYPE: 000=Unknown 001=Mono 010=Descriptive Video Ser
vice 011=Non−program Audio 100=Special Effects 101=Data Service 110=Others 111=None
【0060】ここで、AAUXメインエリアにCLOS
ED CAPTIONパックが記録されている場合に
は、主音声・第2音声の種類はそのパック内の情報に従
う。また、AAUXメインエリアにCLOSED CA
PTIONパックが記録されておらず、その代わりに情
報無しパックが記録されている場合には、主音声・第2
音声の種類はAAUX SOURCEパック内のAUD
IO MODEの情報に従う。なお、AAUX CLO
SED CAPTIONパックについての詳細は後述す
る。
【0061】また、図19の(2)〜(5)及び図20
(1),(2)に示される各パックは、そのアイテムデ
ータの値から分かるように図17におけるVAUXのグ
ループに所属するものであり、画像に関する付随データ
の記録に使用される。
【0062】これらのパックの記録内容について説明す
ると、図19の(2)に示されるVAUX SOURC
Eパックには、記録信号源のチャンネル番号、記録信号
が白黒信号であるか否かを示すフラグ(B/W)、カラ
ーフレーミングを表すコード(CFL)、CFLが有効
であるか否かを示すフラグ(EN)、記録信号源がカメ
ラ/ライン/ケーブル/チューナー/ソフトテープ等の
いずれであるかを示すコード(SOURCE COD
E)、テレビジョン信号の方式に関するデータ(50/
60及びSTYPE)、UV放送/衛星放送等の識別に
関するデータ(TUNER CATEGORY)が記録
される。
【0063】図19の(3)に示されるVAUX SO
URCE CONTROLパックには、SCMSデータ
(上位ビットが著作権の有無を表し、下位ビットがオリ
ジナルテープか否かを表す)、コピーソースデータ(ア
ナログ信号源か否か等を表す)、コピー世代データ、サ
イファー(暗号)タイプデータ(CP)、サイファーデ
ータ(CI)、記録開始フレームか否かを示すフラグ
(REC ST)、オリジナル記録/アフレコ記録/イ
ンサート記録等の記録モードデータ(REC MOD
E)が記録されると共に、さらに、アスペクト比等に関
するデータ(BCSYS及びDISP)、奇偶フィール
ドのうちの一方のフィールドの信号のみを2回反復して
出力するか否かに関するフラグ(FF)、フィールド1
の期間にフィールド1の信号を出力するかフィールド2
の信号を出力するかに関するフラグ(FS)、フレーム
の画像データが前のフレームの画像データと異なってい
るか否かに関するフラグ(FC)、インターレースであ
るか否かに関するフラグ(IL)、記録画像が静止画で
あるか否かに関するフラグ(ST)、記録画像がスチル
カメラモードで記録されたものであるか否かを示すフラ
グ(SC)及び記録内容のジャンルが記録される。
【0064】また、同図の(4)に示されるVAUX
REC DATEパックには記録日に関するデータが記
録され、同図の(5)に示されるVAUX REC T
IMEパックには記録時間に関するデータが記録され、
図20の(1)に示されるVAUX REC TIME
BINARY GROUPのパックにはタイムコード
のバイナリー群のデータが記録される。
【0065】そして図20の(2)に示されるVAUX
CLOSED CAPTIONパックにはテレビジョ
ン信号の垂直ブランキング期間に伝送されるCLOSE
DCAPTION信号が記録される。このパックについ
ての詳細は後述する。
【0066】なお、パックの特殊例として、アイテムコ
ードがオール1のパックは、無情報のパック(No I
nformation パック:以下「NO INFO
パック」という)として定義されている。
【0067】以上の説明から分かるように、本実施例の
ディジタルVTRでは、付随データの構造が上述のよう
な各エリアに共通なパック構造となっているので、これ
らのデータを記録再生する場合のソフトウェアを共通に
でき、処理が簡単になる。また記録再生時のタイミング
が一定になるために、時間調整のために余分にRAM等
のメモリを設ける必要がなく、さらに新たな機種の開発
などの場合にも、そのソフトウェアの開発を容易に行う
ことができる。
【0068】またパック構造にすることによって、例え
ば再生時にエラーが発生した場合にも、次のパックを容
易に取り出すことができる。このためエラーの伝播等に
よって大量のデータが破壊されてしまうようなことがな
い。
【0069】なお、前述のMICにテキストデータを記
憶する場合には、記憶容量の小さいMICの記憶エリア
の使用領域を節約するために、パックの構造を例外的に
1個のパックの中に記録対象であるテキストデータが全
部格納される可変長パックの構造としており、これによ
ってMICの記憶領域の消費量を節約している。
【0070】(8)付随データ記録エリアの構造 次に、パックを用いて多種多様な付随データが記録され
るAAUXエリア、VAUXエリア、サブコードエリア
のデータエリア及びテープカセットに搭載されたMIC
の記録エリアの具体的構造について説明する。
【0071】 AAUXエリア AAUXエリアでは、図9の(2)に示される1SYN
Cブロックのフォーマットにおいて、5バイトのAAU
Xエリアで1個のパックが構成される。したがって、A
AUXエリアは1トラックにつき9個のパックで構成さ
れる。525/60システムのディジタルVTRでは1
フレームのデータを10トラックで記録するので、1フ
レーム分のAAUXエリアは図21のように表される。
【0072】この図において1つの区画が1個のパック
を表す。そして、区画に記入されている番号50〜55
は、その区画のパックのアイテムコードを16進数表示
したものであり(この図における番号50は、前述のA
AUX SOURCEパックを表している。)、これら
の6種類のパックをメインパックと呼び、これらのメイ
ンパックが記録されるエリアをAAUXメインエリアと
言う。また、これ以外のエリアはAAUXオプショナル
エリアと言い、多種多様なパックの中から任意のパック
を選んで記録することができる。
【0073】VAUXエリア VAUXエリアについては、1トラックにおけるVAU
Xエリアが図11に示されるように3個のSYNCブロ
ックα、β、γから構成され、そのパック個数は、図2
2に示されるように1SYNCブロックにつき15個、
1トラックで45個となる。なお、1SYNCブロック
におけるエラーコードC1の直前の2バイトのエリア
は、予備的な記録エリアとして使用する。
【0074】1フレーム分のVAUXエリアについて、
そのパック構成を示すと図23のようになる。この図に
おいて16進数表示のアイテムコード60〜65が付さ
れているパックはVAUXメインエリアを構成するVA
UXメインパックであり、図19の(2)〜(5)及び
図20の(1),(2)に示したパックがこれに相当し
ている。その外のパックはVAUXオプショナルエリア
を構成する。
【0075】サブコードエリアのデータエリア サブコードエリアのデータエリアは、図13に示される
ように、SYNCブロック番号0〜11の各SYNCブ
ロックの中に5バイトづつ書き込まれ、それぞれが1パ
ックを構成している。すなわち、1トラックで12個の
パックが記録され、そのうちSYNCブロック番号3〜
5及び9〜11のパックがメインエリアを構成し、その
外のパックはオプショナルエリアを構成する。
【0076】このサブコードエリアにおいては、1フレ
ーム分のデータが図24に示すようなフォーマットで反
復記録される。この図において大文字のアルファベット
はメインエリアのパックを表し、タイムコード、記録年
月日等の高速サーチに必要なデータが記録される。小文
字のアルファベットはオプショナルエリアのパックを表
し、このエリアには任意のパックを選択して任意のデー
タを記録することができる。
【0077】なお、図24は525/60システムの場
合の記録パターンであるが、参考までに625/50シ
ステムの場合の1フレーム分のサブコードデータの記録
パターンを図25に示す。この図に示されるように、6
25/50システムの場合は1フレームが12トラック
で構成され1トラックにおけるサブコードは525/6
0システムの場合と同様に12個のSYNCブロックで
構成され、トラック数のみが異なったものとなる。
【0078】なお、以上に説明した各エリアにおけるメ
インエリアには、あらゆるテープについて共通的な基本
のデータ項目に関する付随的情報が格納されたパックが
記録されるという特徴がある。一方、オプショナルエリ
アには、ソフトテープメーカーあるいはユーザー等が自
由に任意の付随データを書き込むことができる。そのよ
うな付随的情報としては、例えば、種々の文字情報、文
字放送信号データ、垂直ブランキング期間内或るいは有
効走査期間内の任意のラインのテレビジョン信号デー
タ、コンピューターグラフィックスのデータ等がある。
【0079】MICの記録エリア 図26にMICの記録エリアのデータ構造を示す。この
記録エリアもメインエリアとオプショナルエリアに分か
れており、先頭の1バイトと未使用エリア(FFh)を
除いてすべてパック構造で記述される。前述のようにテ
キストデータだけは、可変長のパック構造で、それ以外
はVAUX、AAUX、サブコードの各エリアと同じ5
バイト固定長のパック構造で記録される。
【0080】MICメインエリアの先頭のアドレス0に
は、MICのデータ構造を規定するIDデータであるA
PM3ビットとBCID(Basic Cassett
eID)4ビットが記録される。ここで、APMの値
は、本実施例のディジタルVTRでは「000」をと
る。また、BCIDは、基本カセットIDであり、MI
C無しカセットでのID認識(テープ厚み、テープ種
類、テープグレード)用のIDボードと同じ内容であ
る。IDボードは、MIC読み取り端子を従来の8ミリ
VTRのレコグニションホールと同じ役目をさせるもの
で、これにより従来のようにカセットハーフに穴を空け
る必要がなくなる。
【0081】アドレス1以降に順に、CASSETE
IDパック、TAPE LENGTHパック、TITL
E ENDパックの3個のパックが記録される。CAS
SETE IDIDパックにはテープ厚み情報とMIC
に関するメモリ情報が記録されている。TAPE LE
NGTHパックにはテープメーカーによってそのカセッ
トのテープ長がトラック本数表現で記録されており、こ
のデータと次のTITLE ENDパックに格納されて
いる記録最終位置を示す絶対トラック番号から、テープ
の残量が直ちに計算できる。またこの記録最終位置情報
は、カムコーダーで途中を再生して停止させ、その後、
元の最終記録位置に戻る時やタイマー予約時に便利な使
い勝手を提供する。
【0082】オプショナルエリアは、オプショナルイベ
ントで構成される。メインエリアが、アドレス0から1
5まで16バイトの固定エリアだったのに対し、オプシ
ョナルエリアはアドレス16以降にある可変エリアであ
る。その内容によりエリアの長さが変わり、イベント消
去時にはアドレス16以降に残りのイベントを詰めて保
存する。詰め込み作業後不要となったデータは、すべて
FFhを書き込んでおき、未使用エリアとする。オプシ
ョナルエリアは、文字どおりオプションで、おもにTO
C(Table of Contents)やテープ上
のポイントを示すタグ情報、それにプログラムに関する
タイトル等のテキストデータ等が記録される。
【0083】MIC読出し時、そのパックヘッダーの内
容により5バイト毎、または可変長バイト(テキストデ
ータ)毎に、次のパックヘッダーが登場するが、未使用
エリアのFFhをヘッダーとして読みだすと、これはN
O INFOパックのパックヘッダーに相当するので、
コントロールマイコンはそれ以降に情報が無いことを検
出できる。
【0084】オプショナルエリアは共通オプションとメ
ーカーオプションとから構成され、共通オプションに
は、例えば、テキストデータが入る。メーカーオプショ
ナルエリアには、ソフトモード「1111」の大アイテ
ムと「0000」の小アイテムを有する「メーカーコー
ド」パックが設けられ、それに続いてメーカーごとの固
有の内容が設けられる。オプショナルエリアへの記録及
び書き込みは、先に共通オプションの内容が記録され、
その後に、メーカーオプションが記録される。
【0085】したがってこの「メーカーコード」パック
が判別されると、それ以前は共通化された内容であり、
これ以降はメーカーごとの固有の内容であると判別され
る。なお共通オプションの内容、または「メーカーコー
ド」パック及びメーカーごとの固有の内容は、一方また
は両方が存在しない場合もある。
【0086】〔2〕ディジタルVTRの記録回路 本実施例のディジタルVTRでは、以上に説明した記録
フォーマットにしたがってテープ及びMICへの記録が
行われるが、次に、このような記録を実行するディジタ
ルVTRの記録回路の構成及び動作について説明する。
【0087】記録回路の構成の1例を図27に示す。こ
の図において、入力されたコンポジットビデオ信号はY
/C分離回路1によりY,R−Y,R−Yの各コンポー
ネントビデオ信号に分離され、A/D変換器2へ供給さ
れる。また、コンポジットビデオ信号は同期分離回路4
へ供給され、ここで分離された同期信号はクロック発生
器5へ供給される。クロック発生器5はA/D変換器2
及びブロッキング・シャフリング回路3のためのクロッ
ク信号を生成する。
【0088】A/D変換器2へ入力されたコンポーネン
ト信号は、525/60システムの場合、Y信号は1
3.5MHz、色差信号は13.5/4MHzのサンプ
リング周波数で、また625/50システムの場合、Y
信号は13.5MHz、色差信号は13.5/2MHz
のサンプリング周波数で、A/D変換が行われる。そし
て、これらのA/D変換出力のうち有効走査期間のデー
タDY,DR,DBのみがブロッキング・シャフリング
回路3へ供給される。
【0089】このブロッキング・シャフリング回路3に
おいて、有効データDY,DR,DBは、水平方向8サ
ンプル、垂直方向8ラインを1つのブロックとするブロ
ッキング処理を施され、さらにDYのブロック4個、D
RとDBのブロックを1個ずつ、計6個のブロックを単
位として画像データの圧縮効率を上げ、かつ再生時のエ
ラーを分散させるためのシャフリングが行われた後、圧
縮符号化部へ供給される。
【0090】圧縮符号化部は入力された水平方向8サン
プル、垂直方向8ラインのブロックデータに対してDC
T(離散コサイン変換)を行う圧縮回路6、その結果を
所定のデータ量まで圧縮できたかを見積もる見積器8及
びその判断結果を基に最終的に量子化ステップを決定
し、可変長符号化を用いたデータ圧縮を行う量子化器7
とから構成される。量子化器7の出力はフレーミング回
路9において図11において説明したフォーマットにフ
レーム化される。
【0091】図27におけるモード処理マイコン27
は、人間とのマンマシンインターフェースを取り持つマ
イコンで、ビデオ信号の垂直同期信号の周波数に同期し
て動作する。また、信号処理マイコン15はよりマシン
に近い側で動作するものであり、ドラムの回転数900
0rpm,150Hzに同期して動作する。
【0092】そして、VAUX,AAUX,サブコード
の各エリアのパックデータは、基本的にモード処理マイ
コン27で生成されると共に、TITLE ENDパッ
ク等に含まれる絶対トラック番号は信号処理マイコン1
5で生成され、後で所定の位置にはめ込む処理が実行さ
れる。サブコード内に格納されるタイムコードデータも
信号処理マイコン15で生成される。
【0093】これらの結果はマイコンとハードウエアと
の間を取り持つインターフェィスであるVAUX用IC
16、サブコード用IC17及びAAUX用IC18に
与えられる。VAUX用IC16はタイミングをはかっ
て合成器10でフレーミング回路9の出力と合成する。
また、サブコード用IC17はAP3、サブコードのI
DであるSID及びサブコードのパックデータSDAT
Aを生成する。
【0094】一方、入力オーディオ信号はA/D変換器
11によりディジタルオーディオ信号に変換される。な
お、ビデオ信号及びオーディオ信号のA/D変換の際に
は、この図には示されていないが、サンプリング回路の
前段にそのサンプリング周波数に応じたLPFを設ける
ことが必要である。A/D変換されたオーディオデータ
は、シャフリング回路12によりデータの分散処理を受
けた後、フレーミング回路13において図9において説
明したフォーマットにフレーム化される。この時、AA
UX用IC18は、AAUXのパックデータを生成しタ
イミングを見計らって、合成器14にてオーディオのS
YNCブロック内の所定の場所にそれらを詰め込む。
【0095】次にVAUXを例にパックデータの記録回
路を説明する。図28にその全体の流れを示す。なお、
AAUXはVAUXと同様であるので、ここでは省略す
る。まずモード処理マイコン27内でVAUXに格納す
べきパックデータを生成する。それをP/S変換回路1
18にてシリアルデータに変換し、マイコン間の通信プ
ロトコルにしたがって信号処理マイコン15へ送る。こ
こでS/P変換回路119にてパラレルデータに戻し、
スイッチ122を介してバッファメモリ123に格納す
る。送られたパックデータのうちその5バイト毎の先頭
のヘッダー部をパックヘッダー検出回路120にて抜き
出し、そのパックが絶対トラック番号を必要とするパッ
クかどうかを調べる。必要ならばスイッチ122を切り
換えて絶対トラック番号生成回路121から23ビット
のデータを8ビット刻みで格納する。格納エリアは、個
々のパック構造において説明したようにすべて格納すべ
きパックのPC1、PC2、PC3の固定位置である。
【0096】ここで回路119はマイコン内にあるシリ
アルI/Oであり、回路120、121、122はマイ
コンプログラムで構成され、回路123はマイコン内の
RAMである。このようにパック構造の処理は、わざわ
ざハードで組まなくてもマイコンの処理時間で間に合う
ため、コスト的に有利なマイコンを使用する。
【0097】こうしてバッファメモリ123に格納され
たデータは、VAUX用IC16のライト側タイミング
コントローラ125からの指示により、順々に読みださ
れる。この時、前半の6パック分はメインエリア用、そ
の後の390パック分はオプショナルエリア用として、
スイッチ124を切り換える。
【0098】メインエリア用のFIFO126は30バ
イト、オプショナルエリアのFIFO127は1950
バイト(525/60システム)、もしくは2340バ
イト(625/50システム)の容量を持つ。
【0099】VAUXは、図29の(1)に示されるよ
うにトラック内SYNC番号19、20、156の所に
格納される。またフレーム内トラック番号が、1、3、
5、7、9のとき、+アジマスでSYNC番号19の前
半にメインエリアが、フレーム内トラック番号が、0、
2、4、6、8のとき、−アジマスでSYNC番号15
6の後半にメインエリアがある。これを1ビデオフレー
ムでまとめて描いたのが、図29の(2)である。この
ようにタイミング信号nMAIN=「L」の時が、メイ
ンエリアとなる。このような信号をリード側タイミング
コントローラ129にて生成し、スイッチ128を切り
換えその出力を合成器10へ渡す。
【0100】ここで、nMAIN=「L」の時には、メ
インエリア用FIFO126のデータを繰り返し10回
(525/60システム)、もしくは12回(625/
50システム)読み取ることになる。nMAIN=
「H」の時は、オプショナルエリア用FIFO127を
読みだす。これは、1ビデオフレームに1回だけ読む。
【0101】図30にモード処理マイコン内のVAUX
パックデータ生成部を主として示す。まず大きく分けて
回路はメインエリア用とオプショナルエリア用とに分か
れる。回路131はメインエリア用データ収集生成回路
である。ディジタルバスやチューナーから図のようなデ
ータを受け取ると共に内部で139に示すようなデータ
群を生成する。これをメインパックのビットバイト構造
に組み立て、スイッチ132によりパックヘッダーを付
加し、スイッチ136を介してP/S変換回路118へ
入力する。
【0102】オプショナルエリア用データ収集生成回路
133には、例えばチューナーからTELETEXTデ
ータや番組タイトル等が入力され、これらを格納したパ
ックデータが生成される。どのオプショナルエリアに記
録するかはVTRセットが個々に決定する。そのパック
ヘッダーを回路134により設定してスイッチ135に
より付加し、スイッチ136を介してP/S変換回路1
18へ入力する。タイミング調整回路137によりこれ
らのタイミングをとる。ここでも前述のように回路11
8はマイコン内にあるシリアルI/Oであり、回路13
1〜137はマイコンプログラムで構成される。
【0103】図31にモード処理マイコンのAAUXパ
ックデータの生成部を主として示す。その動作はVAU
Xパックデータの生成部と同様であるので、主な相違点
を説明する。チューナーから来る番組のタイトルには、
BTAT−003のようなテレビ番組のタイトルの他に
オーディオPCM放送のようなものから来る音楽番組の
タイトルも考えられる。また、チューナーからはいわゆ
るAモード、Bモードのディジタル音声のように、その
サンプリング周波数、量子化ビット数などが決まってい
るものもある。また、AAUX CLOSED CAP
TIONパックを作るためには、チューナーからビデオ
信号の垂直ブランキング期間内のCLOSED CAP
TION信号を受け取り、デコーダー150により音声
に関するデータを抽出することが必要である。そして、
AAUX CLOSED CAPTIONパックを生成
すると共に、音声信号を再生する上で必要不可欠なデー
タををAAUX SOURCEパック及びAAUX S
OURCE CONTROLパックに盛り込む。
【0104】図27における発生器19では、AV(A
udio/Video)の各ID部とプリSYNC、ポ
ストSYNCの生成を行う。ここでは、AP1、AP2
も生成し所定のID部にはめ込む。発生器19の出力
と、ADATA(オーディオデータ)、VDATA(ビ
デオデータ)、SID、SDATAは、第1のスイッチ
ング回路SW1によりタイミングを見て切り換えられ
る。
【0105】そして、第1のスイッチング回路SW1の
出力はパリティ生成回路20において、所定のパリティ
が付加され、乱数化回路21、24/25変換回路22
へ供給される。ここで、乱数化回路21はデータの直流
成分をなくすために入力データを乱数化する。また、2
4/25変換回路22は、データの24ビット毎に1ビ
ットを付加してパイロット信号成分を付与する処理及び
ディジタル記録に適したプリコード処理(パーシャルレ
スポンスクラスIV)を行う。
【0106】こうして得られたデータは合成器23へ供
給され、ここでA/V SYNC及びサブコードSYN
Cの発生器24が生成したオーディオ、ビデオ及びサブ
コードのSYNCパターンが合成される。合成器23の
出力は第2のスイッチング回路SW2へ供給される。ま
た、ITI発生器25が出力するITIデータとアンブ
ルパターン発生器26が出力するアンブルパターンも、
第2のスイッチング回路SW2へ供給される。
【0107】ITI発生器25には、モード処理マイコ
ン27からAPT,SP/LP,PFの各データが供給
される。ITI発生器25はこれらのデータをTIAの
所定の位置にはめ込んで第2のスイッチング回路SW2
へ供給する。
【0108】モード処理マイコン27はディジタルVT
R全体のモード管理を行う。このマイコンに接続された
第3のスイッチング回路SW3は、VTR本体の外部ス
イッチで記録、再生等を指示するスイッチ群である。こ
のなかにはSP/LPの記録モード設定スイッチも含ま
れている。このスイッチ群による設定結果はモード処理
マイコン27により検出され、マイコン間通信により信
号処理マイコン15、MICマイコン29及びメカ制御
マイコン(図示せず)へ与えられる。
【0109】図32にMICマイコン29のデータ生成
部を示す。モード処理マイコン27から来たシリアルデ
ータは、S/P変換回路159にてパラレルデータに変
換され、マイコン内部で処理される。図26のメインエ
リアの内、VTR側が書き換えるのは、アドレス0のA
PM、CASSETTE IDパック内のMEフラグ、
それからTITLE ENDパックである。この中でR
E(Recording Proofed Event
s Exist)フラグとME(MIC Error)
フラグは、MICマイコン内部で生成するが、その他は
モード処理マイコンからデータを受け取る。この中で、
絶対トラック番号とSL,BFフラグは、図28のよう
に信号処理マイコンで生成し、モード処理マイコン27
経由で受け取る。
【0110】こうして得られたデータは、MIC28の
動作に応じて組み立られ、MIC28に書き込まれる。
スイッチ152はTITLE ENDパックを書き込む
時、そのパックヘッダー1Fhを供給するもので、それ
以外の時は下側に切り換わっている。
【0111】MICのオプショナルエリアには様々な情
報が記録される。例えば、タイマー録画予約イベントで
あれば、記録年月日、記録時分秒、番組タイトル等がモ
ード処理マイコン27から送られて来る。これをMIC
マイコンが必要に応じて組み立て、書込みを行う。最終
的には、MIC通信プロトコルであるIICバスフォー
マットに回路158でデータを乗せ、MIC28に書込
む。図中、回路158,159以外はマイコンプログラ
ムであるが、実際には回路151,153のデータはマ
イコン内部のRAMに貯えられる。
【0112】MICの場合には、簡易型MIC書込み器
のような商品も考えられる。これはビューアーも兼ねた
形式など様々なタイプがあるが、その回路は図32から
S/P変換回路159を除いたものになる。ビューアー
として、MIC内のTOC(目次)を見る等の機能が考
えられるが、書込みの時には、図32を見ても明らかな
ように、それ単体ではとうてい得られないデータもあ
る。例えば、タイマー録画予約で録画開始位置を入力し
ようとしても無理で、VTRにセットして初めて入手で
きる。
【0113】さて、再び図27に戻る。スイッチング回
路SW2を所定のタイミングで切り換えることにより、
合成器23の出力にアンブルパターン及びITIデータ
が付加される。第2のスイッチング回路SW2の出力は
記録アンプ(図示せず)により増幅され、磁気ヘッド
(図示せず)により磁気テープ(図示せず)に記録され
る。
【0114】以上の一連の記録動作はモード処理マイコ
ン27を中心に、メカ制御マイコンや信号処理マイコン
15と各パート担当のICとの連携動作で行われる。
【0115】〔3〕ディジタルVTRの再生回路 次に、図33〜図36を参照しながら本実施例における
ディジタルVTRの再生回路について説明する。
【0116】図33において磁気ヘッド(図示せず)に
より磁気テープ(図示せず)から再生された微弱信号
は、ヘッドアンプ(図示せず)により増幅され、イコラ
イザー回路31へ加えられる。イコライザー回路31は
記録時に磁気テープと磁気ヘッドとの電磁変換特性を向
上させるために行ったエンファシス処理(例えばパーシ
ャルレスポンスクラスIV)の逆処理を行うものであ
る。
【0117】イコライザー回路31の出力からクロック
抽出回路32によりクロックCKを抜き出す。このクロ
ックCKをA/D変換器33へ供給し、イコライザー回
路31の出力をディジタル値化する。こうして得られた
1ビットデータをクロックCKを用いてFIFO34に
書き込む。
【0118】このクロックCKは、回転ヘッドドラムの
ジッター成分を含んだ時間的に不安定な信号である。し
かしA/D変換する前のデータ自身もジッター成分を含
んでいるので、サンプリングすること自体には問題はな
い。ところが、これから画像データ等を抜き出す時に
は、時間的に安定したデータになっていないと取り出せ
ないので、FIFO34を用いて時間軸調整を行う。つ
まり書き込みは不安定なクロックで行うが、読み出しは
図34に示されている水晶発信子等を用いた自励発振器
51からの安定したクロックSCKで行う。FIFO3
4の深さとしては、入力データの入力スピードよりも速
く読み出さないような余裕のあるものにする。
【0119】FIFO34の各段の出力はSYNCパタ
ーン検出回路35に加えられる。ここには、第5のスイ
ッチング回路SW5により、各エリアのSYNCパター
ンが、タイミング回路39により切り換えられて与えら
れる。SYNCパターン検出回路35はフライホイール
構成になっており、一度SYNCパターンを検出する
と、それから所定のSYNCブロック長後に再び同じS
YNCパターンが来るかどうかを見る。それが例えば3
回以上正しければ真とみなすような構成にして、誤検出
を防いでいる。FIFO34の深さはこの数分は必要で
ある。
【0120】こうしてSYNCパターンが検出される
と、FIFO34の各段の出力からどの部分を抜き出せ
ば一つのSYNCブロックが取り出せるか、そのシフト
量が決定されるので、それを基に第4のスイッチング回
路SW4を閉じて、必要なビットをSYNCブロック確
定ラッチ37に取り込む。これにより、取り込んだSY
NC番号をSYNC番号抽出回路38において取り出
し、タイミング回路39へ供給する。この読み込んだS
YNC番号によりトラック上のどの位置をヘッドが走査
しているかがわかるので、それにより第5のスイッチン
グ回路SW5及び第6のスイッチング回路SW6を切り
換える。
【0121】第6のスイッチング回路SW6は、ヘッド
がITIエリアを走査している時下側に切り換わってお
り、減算器40によりITISYNCパターンを取り除
いて、ITIデコーダ41に加える。ITIエリアはコ
ーディングして記録してあるので、それをデコードする
ことにより、APT、SP/LP、PFの各データを取
り出せる。これらのデータは、SP/LPモードを設定
する第7のスイッチング回路SW7が接続されたモード
処理マイコン42へ与えられる。モード処理マイコン4
2はディジタルVTR全体の動作モード等を決めるもの
であり、メカ制御マイコン45や信号処理マイコン60
と連携を取って、セット全体のシステムコントロールを
行う。
【0122】モード処理マイコン42にはAPM等を管
理するMICマイコン43が接続されている。MIC付
きカセット(図示せず)内のMIC44からの情報は、
MIC接点スイッチ(図示せず)を介してこのMICマ
イコン43に与えられ、モード処理マイコン42と役割
分担しながら、MICの処理を行う。セットによって
は、このMICマイコン43は省略され、モード処理マ
イコン42でMIC処理を行う場合もある。
【0123】ヘッドがオーディオエリア、ビデオエリ
ア、あるいはサブコードエリアを走査している時には、
第6のスイッチング回路SW6は上側に切り換わってい
る。減算器46により各エリアのSYNCパターンを抜
き出した後、24/25逆変換回路47を通し、さらに
逆乱数化回路48に加えて、元のデータ列に戻す。こう
して取り出したデータをエラー訂正回路49に加える。
【0124】エラー訂正回路49では記録側で付加され
たパリティを用いて、エラーデータの検出、訂正を行う
が、どうしても取りきれなかったデータはエラーフラグ
をつけて出力する。各データは第8のスイッチング回路
SW8により切り換えられて出力される。AV ID,
プリSYNC,ポストSYNC抽出回路50は、A/V
エリア及びプリSYNCとポストSYNCに格納されて
いたSYNC番号、トラック番号、それにプリSYNC
に格納されていたSP/LPの各信号を抜き出す。これ
らはタイミング回路39に与えられ各種タイミングの生
成に使用される。なお、上記抽出回路50においては、
AP1、AP2も抜き出され、これはモード処理マイコ
ン42ヘ供給されてチェックが行われる。AP1、AP
2=000のときには通常通り動作するが、それ以外の
値のときは警告処理等を行う。
【0125】SP/LPについては、モード処理マイコ
ン42がITIから得られたものとの比較検討を行う。
ITIエリアにはその中のTIAエリアに3回SP/L
P情報が書かれており、そこだけで多数決等を取って信
頼性を高める。プリSYNCは、オーディオ、ビデオに
それぞれ2SYNCづつあり、計4箇所SP/LP情報
が書かれている。ここもそこだけで多数決等を取って信
頼性を高める。そして最終的に両者が一致しなかった場
合には、ITIエリアのものを優先して採用する。
【0126】第8のスイッチング回路SW8から出力さ
れたVDATAは、図34に示される第9のスイッチン
グ回路SW9によりビデオデータとVAUXデータに切
り分けられる。そして、ビデオデータはエラーフラグと
共にデフレーミング回路54に与えられる。
【0127】デフレーミング回路54は記録側のフレー
ミングの逆変換をする所で、その中に詰め込まれたデー
タの性質を把握している。そこであるデータに取りきれ
なかったエラーがあったとき、それがそのほかのデータ
にどう影響を及ぼすかを理解しているので、ここで伝播
エラー処理を行う。これによりエラーフラグは新たに伝
播エラーを含んだVERRORフラグとなる。また、エ
ラーを有するデータであっても画像再現上重要でないも
のは、その画像データにある細工をして、エラーフラグ
を消してしまう処理も、このデフレーミング回路54で
行う。
【0128】ビデオデータは逆量子化回路55、逆圧縮
回路56を通して、圧縮前のデータに戻される。次にデ
シャフリング・デブロッキング回路57により、データ
をもとの画像空間配置に戻す。この実画像空間にデータ
を戻して初めて、VERRORフラグをもとに画像の補
修が可能になる。つまり、例えば常に1フレーム前の画
像データをメモリに記憶させておき、エラーとなった画
像ブロックを前の画像データで代用してしまうような処
理が行われる。
【0129】さてデシャフリング以降はDY,DR,D
Bの3系統にデータを分けて扱う。そしてD/A変換器
61〜63によりY、R−Y、B−Yの各アナログ成分
に戻される。このときのクロックは発振回路51の出力
とそれを分周器52にて分周した出力を用いる。つまり
Yは13.5MHZ 、R−Y、B−Yは、6.75MH
Z 又は3.375MHZ である。
【0130】こうして得られた3つの信号成分はY/C
合成回路64において合成され、さらに合成器65にお
いて同期信号発生回路53からのコンポジット同期信号
と合成され、コンポジットビデオ信号として端子66か
ら出力される。
【0131】第8のスイッチング回路SW8から出力さ
れたADATAは、図34に示される第10のスイッチ
ング回路SW10によりオーディオデータとAAUXデ
ータに切り分けられる。そして、オーディオデータはエ
ラーフラグと共にデフレーミング回路67に与えられ
る。
【0132】デフレーミング回路67は記録側のフレー
ミングの逆変換をする所で、その中に詰め込まれたデー
タの性質を把握している。そこであるデータに取りきれ
なかったエラーがあったとき、それがそのほかのデータ
にどう影響を及ぼすかを理解しているので、ここで伝播
エラー処理を行う。例えば、16ビットサンプリングの
とき、1つのデータは8ビット単位なので、1つのエラ
ーフラグは、新たに伝播エラーを含んだAERRORフ
ラグとなる。
【0133】オーディオデータは次のデシャフリング回
路68により元の時間軸上に戻される。この時、先ほど
のAERRORフラグを基にオーディオデータの補修作
業を行う。つまり、エラー直前の音で代用する前値ホー
ルド等の処理を行う。エラー期間があまりに長く補修が
効かない場合には、ミューティング等の処置をして音そ
のものを止めてしまう。
【0134】このような処置をした後、D/A変換器6
9によりアナログ値に戻し、画像データとのリップシン
ク等のタイミングを取りながら、アナログオーディオ出
力端子70から出力する。
【0135】さて、第9のスイッチング回路SW9及び
第10のスイッチング回路SW10により切り分けられ
たVAUX、AAUXの各データは、それぞれVAUX
用IC58及びAAUX用IC71においてエラーフラ
グも参考にしながら多数決処理等の前処理を行う。
【0136】また、第8のスイッチング回路SW8から
出力されたサブコードエリアのIDデータSIDとパッ
クデータSDATAは、サブコード用IC72に与えら
れ、ここでもエラーフラグも参考にしながら多数決処理
等の前処理を行う。これらの前処理が行われたデータは
その後、信号処理マイコン60に与えられ、最終的な読
み取り動作を行う。そして、前処理において取りきれな
かったエラーは、それぞれVAUXER、SUBER、
AAUXERとして信号処理マイコン100に与えられ
る。
【0137】ここでサブコード用IC72はAP3及び
APTを抜き出し、これらを信号処理マイコン60を介
してモード処理マイコン42に渡してチェックをする。
モード処理マイコン42はITIからのAPT及びサブ
コードからのAPTにもとづいてAPTの値を確定する
と共に、この値が「000」でないときは警告処理等の
動作を行う。また、AP3=000のときには通常通り
動作するが、それ以外の値のときは警告処理等を行う。
【0138】ここで、パックデータのエラー処理につい
て補足すると、各々のエリアにはメインエリアとオプシ
ョナルエリアがある。そして525/60システムの場
合には、同じデータがメインエリアに10回書かれてい
る。したがってそのうちいくつかがエラーしていても、
その他のデータで補足再現できるのでそこのエラーフラ
グはもはやエラーではなくなる。ただしサブコード以外
のオプショナルエリアについてはデータは1回書きなの
で、エラーはそのままVAUXER、AAUXERとし
て残ることになる。
【0139】信号処理マイコン60は、さらに各データ
のパックの前後関係などから類推して、伝播エラー処理
やデータの補修処理等を行う。こうして判断した結果
は、モード処理マイコン42に与えられ、セット全体の
挙動を決める材料にする。
【0140】次にVAUXを例にVAUX用IC58及
び信号処理マイコン60におけるパックデータの再生回
路を説明する。なお、AAUXはオプショナルエリアの
データ量以外は全く同じなので省略する。ここでは、前
処理として多数決処理ではなく、エラーの場合にはメモ
リに書き込まないという単純な処理方式を用いた構成例
について説明する。
【0141】図35にVAUX用IC58の回路例を示
す。まずスイッチング回路SW9からきたVAUXパッ
クデータを、ライト側タイミングコントローラ162に
より図29のnMAIN=「L」のタイミングで、スイ
ッチ161を切り換えることによりメインエリア用メモ
リ165及びオプショナルエリア用FIFO168に振
り分ける。
【0142】メインエリアのパックデータについては、
パックヘッダー検出回路163によりそのヘッダーを読
み取ってスイッチ164を切り換える。そしてエラーで
ないときだけデータをメインエリア用メモリ165に書
き込む。このメモリ165は9ビット構成になってお
り、図で網点がかかっている部分はエラーフラグの格納
ビットである。
【0143】メインエリア用メモリ165の初期設定と
しては、1ビデオフレーム毎にその内容をすべてオール
1(=情報無し)にしておく。そしてエラーだったら何
もせず、エラーでなければそのデータを書き込むと共に
エラーフラグに0を書き込んでおく。メインエリアには
1フレームにつき同じパックが10回、もしくは12回
書きされているので1ビデオフレーム終了時点でエラー
フラグに1が立っているところが、最終的にエラーと認
識される。
【0144】オプショナルエリアは、基本的に1回書き
なので、エラーフラグをそのままデータと共にオプショ
ナルエリア用FIFO168に書き込む。これらをリー
ド側タイミングコントローラ169によって切り換えら
れるスイッチ166、167を介して信号処理マイコン
60へ送る。
【0145】次に、信号処理マイコン60における処理
動作を図36を参照して説明する。信号処理マイコン6
0では、送られてきたパックデータとエラーフラグから
解析を行う。この図において、パックヘッダー識別回路
171により、VAUX用IC58から送られてきたパ
ックデータ(VAUXDT)の振り分けを行い、メモリ
172に貯える。これは、メインエリア、オプショナル
エリアの区別は特にしない。
【0146】メインエリアのパックの場合には、VAU
X用IC58と同じく、VAUXERにエラーフラグ
「1」が立っている時には書き込み処理を行わない。こ
れにより少なくとも1ビデオフレーム前の値で補修がで
きる。メインエリアの内容は、1ビデオフレーム前の値
と非常に相関が強いと考えられるので、この処理で代用
してしまっても特に問題は生じない。
【0147】一方、オプショナルエリアのパックの場合
には、1ビデオフレーム前の値と全く相関がないと考え
られるので、そのパック単位でエラー伝播処理を行う。
この方法は、基本的には5バイト固定長のパックデータ
の中にエラーが有れば全データをFFhとするNO I
NFOパックに変更することにより行われるが、パック
個別対応も必要となる。例えば、TELETEXTデー
タが格納されるTELETEXTデータパックの場合に
は、そのパックがいくつも続く関係から、その間のパッ
クヘッダーにエラーがあっても容易にTELETEXT
パックヘッダーに置き換えが可能である。またデータ部
にエラーがあっても、パックヘッダーにエラーが無けれ
ばそのパックをNO INFOパックに変更することは
しない。これは、そのTELETEXTデータの復元を
TELETEXTデコーダーのパリティチェックに委ね
ているからで、エラーとわかってもデータはそのままに
しておく。
【0148】すなわち、本実施例のディジタルVTRに
おいては、図34の再生回路では記載を省略している
が、テキストデータ、TELETEXTデータ等のよう
にデータ量が多く、かつ、1連のデータシーケンスとし
て特徴のあるパックデータについては、それぞれ信号処
理マイコン60から専用のデータ処理回路へ受け渡し
て、より高能率のエラー補正を実行すると共に、モード
処理マイコン42に対する負荷の軽減を行うようにして
いる。
【0149】以上のような信号処理マイコン60におけ
る処理により整えられたデータにはすでにエラーフラグ
は存在しない。これらをP/S変換回路173にてシリ
アルデータに変換し、マイコン間の通信プロトコルにし
たがってモード処理マイコン42へ送る。ここでS/P
変換回路174にてパラレルデータに戻し、パックデー
タ分解解析を行う。この分解解析処理は、基本的には図
30及び図31に示した処理と逆の処理であるので説明
を省略する。
【0150】ここで回路171、176及びスイッチ1
75はマイコンのプログラムで構成されると共に、メモ
リ172はマイコン内部のメモリ、回路173及び17
4はマイコン内部のシリアルI/Oである。
【0151】モード処理マイコン42におけるパックデ
ータの分解解析においては、確定されたパックヘッダー
に基づいてパックデータの解析を行い、解析結果として
得られる種々の制御情報、表示情報等をそれぞれの制御
回路、表示回路等へ供給する。
【0152】なお、MICマイコン43の再生側の処理
は、基本的には図32と逆の処理なので説明を省略す
る。
【0153】以上、本実施例のディジタルVTRの概要
を525/60システムの場合を中心に説明したが、本
実施例のディジタルVTRは、このシステムに限らず他
のSD(Standard Density)方式であ
る625/50システム、並びにHD(High De
nsity)方式である1125/60システム及び1
250/50システムにも直ちに適用できる。ここで、
いずれのシステムにおいても1トラック内のデータフォ
ーマットは共通しており、相違点は、1フレームを構成
するトラック本数の違いのみである。すなわち、625
/50システムでは前述のとおり1フレームが12トラ
ックで構成され、1125/60システムでは20トラ
ック、1250/50システムでは24トラックでそれ
ぞれ構成される。
【0154】2.アプリケーションIDシステム 以上、本実施例におけるディジタルVTRの概要につい
て説明したが、このディジタルVTRは、画像圧縮記録
方式の民生用ディジタルVTRに限らずそれ以外の種々
のディジタル信号記録再生装置として容易に商品展開で
きるように基本設計されている。そして、前述のディジ
タルVTRの説明の中で現れたIDデータAPT,AP
1〜AP3,APMが、このような種々のディジタル信
号記録装置への展開を可能ならしめる役割を担うもので
あり、これらのIDデータを一括してアプリケーション
IDと呼ぶ。
【0155】そこで、次に、このアプリケーションID
システムについて補足説明する。上記のアプリケーショ
ンIDは、ディジタルVTRの応用例を決めるIDでは
なく単に記録媒体のエリアのデータ構造を決定するだけ
のIDであり、APT及びAPMについては前述のとお
り以下の意味付けがなされている。APT・・・トラッ
ク上のデータ構造を決める。APM・・・MICのデー
タ構造を決める。
【0156】すなわち、まず、APTの値により、この
ディジタル信号記録再生装置におけるトラック上のデー
タ構造が規定される。つまり、ITIエリア以降のトラ
ックが、APTの値に応じて図37のようにいくつかの
エリアに分割され、それらのトラック上の位置、SYN
Cブロック構成、エラーからデータを保護するためのE
CC構成等のデータ構造が一義的に決まる。さらに各エ
リアには、それぞれそのエリアのデータ構造を決めるア
プリケーションIDが存在する。その意味付けは以下の
ようになる。エリアnのアプリケーションID・・・エ
リアnのデータ構造を決める。
【0157】そして、テープ上のアプリケーションID
は、図38のような階層構造を持つ。すなわち、おおも
とのアプリケーションIDであるAPTによりトラック
上のエリアが規定され、その各エリアにさらにAP1〜
APnが規定される。エリアの数は、APTにより定義
される。図38では二階層で書いてあるが、必要ならさ
らにその下に階層を設けてもよい。このようにAPT,
AP1〜APnの値を指定することによって、このディ
ジタル信号記録再生装置の具体的信号処理の構成及び該
装置の用途が特定される。
【0158】なお、MIC内のアプリケーションIDで
あるAPMは一階層のみであり、その値は、そのディジ
タル信号記録再生装置によりそのAPTと同じ値が書き
込まれる。
【0159】このアプリケーションIDシステムによ
り、民生用のディジタルVTRを、そのカセット、メカ
ニズム、サーボシステム、ITIエリアの生成検出回路
等をそのまま流用して、全く別の商品群、例えばデータ
ストリーマーやマルチトラック・ディジタルオーディオ
テープレコーダーのようなものを作り上げることが可能
である。また1つのエリアが決まっても、その中味をさ
らにそのエリアのアプリケーションIDで定義できるの
で、あるアプリケーションIDの値のときはそこはビデ
オデータ、別の値のときはビデオ・オーディオデータ、
またはコンピューターデータというように非常に広範な
商品展開が可能である。
【0160】次に、アプリケーションIDの値が指定さ
れた場合の具体例について説明する。まず、APT=0
00のときの様子を図39に示す。このときトラック上
にエリア1、エリア2、エリア3が規定される。そして
それらのトラック上の位置、SYNCブロック構成、エ
ラーからデータを保護するためのECC構成、それに各
エリアを保証するためのギャップや重ね書きを保証する
ためのオーバイライトマージンが決まる。さらに各エリ
アには、それぞれそのエリアのデータ構造を決めるアプ
リケーションIDが存在する。その意味付けは以下のよ
うになる。
【0161】AP1・・・エリア1のデータ構造を決め
る。AP2・・・エリア2のデータ構造を決める。AP
3・・・エリア3のデータ構造を決める。
【0162】そしてこの各エリアのApplicati
on IDが、000のときを以下のように定義する。 AP1=000・・・画像圧縮記録方式民生用ディジタ
ルVTRのオーディオ、AAUXのデータ構造を採る AP2=000・・・画像圧縮記録方式民生用ディジタ
ルVTRのビデオ、VAUXのデータ構造を採る AP3=000・・・画像圧縮記録方式民生用ディジタ
ルVTRのサブコード、IDのデータ構造を採る
【0163】すなわち、画像圧縮記録方式民生用ディジ
タルVTRを実現するときは、APT、AP1、AP
2、AP3=000となる。このとき、当然、APMも
000となる。
【0164】3.垂直ブランキング期間のデータの記録
再生 次に、本願発明の課題である垂直ブランキング期間のデ
ータの記録再生について詳述する。
【0165】〔1〕垂直ブランキング期間のデータの種
類 図40は現在のテレビジョン信号のチューナー出力を分
析したものである。チューナーからはコンポジットビデ
オ信号、オーディオ信号及びステレオ、2か国語放送等
を識別するためのオーディオパイロット信号が出力され
る。
【0166】この内、コンポジットビデオ信号は、画像
データ、2次元/1次元変換用データ(H.SYNC,
H.BLK,V.SYNC,V.BLK)及びシステム
データからなる。システムデータとしては、CLOSE
D CAPTION(以下「CC」と略す)、EDS、
WSS、VBID等がある。
【0167】この中で重要なのはコンポジットビデオ信
号のシステムデータである。これには、画像に関する情
報(画像付随情報)だけでなく音声に関する情報(音声
付随情報)まで格納されているもので、その内容は画像
や音声と共に記録されるべきである。アナログVTRに
おいては、1フィールドが1トラックになり、垂直ブラ
ンキング期間はそのまま記録再生される。しかし、ディ
ジタルVTRでは、システムデータが格納されている2
次元/1次元変換用データを除去してしまっているの
で、システムデータをそのままの形で保存することはで
きない。入力された信号がそのまま記録され、再生時に
は入力された信号そのものが出力されることを「トラン
スペアレント記録」と呼ぶが、ディジタルVTRでは何
らかの補完的記録手段を採用しなければトランスペアレ
ント記録ができない。
【0168】図41に主なシステムデータを示す。一般
に、アナログVTRで記録再生可能な周波数は1MHz
以下とされている。したがって、図41の中でCC、E
DS、VBID及びWSSが記録再生可能であり、それ
以外は波形がなまってしまう。この意味では、アナログ
VTRもトランスペアレント記録ができない。文字多重
放送やTELETEXTは記録再生できないが、これら
はもともと記録再生を前提とした信号ではなく、デコー
ダが解読してテレビ画面に文字データを表示することを
目的としており、コンポジットビデオ信号の画像とは全
く別の文字放送番組(株価等)を送っている(ただし、
一部字幕放送もある)。また、局間制御信号や業務用信
号などは、放送局間の調整用であり、特殊用途の信号な
ので、アナログVTRで記録できなければならないもの
ではない。さらに、マクロビジョン信号はコピーガード
のための信号なので、記録できない。
【0169】本願発明者は先に、ディジタルVTRにお
いてこのようなシステムデータに対してトランスペアレ
ント性を確保するため、マクロビジョン信号、局間制御
信号、業務用信号などをLINEパックを用いて対応す
る発明を出願した(特願平5−277633号、特願平
5−339481号)。これに対して、本発明は、前記
システムデータ中、CC、EDS、VBID、WSS等
のアナログVTRで保存可能な1MHz以下のシステム
データに対してトランスペアレント性を確保する手段を
提供するものである。
【0170】ところで、先に出願したLINEパックを
用いてCC、EDS、VBID、WSS等をトランスペ
アレント記録することも勿論可能である。しかし、その
格納エリアは図23のVAUXオプショナルエリアであ
る。オプショナルエリアは文字通りオプションなので、
対応しないセットがあってもよい。
【0171】一方、アナログVTRとディジタルVTR
が混在して接続されるような使い方を想定した場合、少
なくともアナログVTRで保存可能なCC、EDS、V
BID、WSS等については、ディジタルVTRにおい
ても必ず保存されないと、トランスペアレント性が失わ
れてしまう。
【0172】こられの信号の中には、SCMSのような
コピーガード用の信号も含まれているため、これをLI
NEパックを用いてオプショナルエリアに格納しておい
たとしても、そこに対応しないセットでは復元できな
い。つまり、コピーフリーになってしまうおそれがあ
る。
【0173】したがって、これらのシステムデータはV
AUXのメインエリアに格納して全てのディジタルVT
Rが対応するように構成することが必要である。本発明
はこれを実現するものである。
【0174】ここで、図42を参照しながらVAUX及
びAAUXのメインエリアについて補足説明する。前記
したように、VAUXのメインエリアにはパックヘッダ
ーが60hから65hまでのパックデータが格納され
る。また、AAUXのメインエリアにはパックヘッダー
が50hから55hまでのパックデータが格納される。
【0175】ここで、パックヘッダーが60h,61
h,50h,51hの各パックはそれぞれSOURCE
パック、SOURCE CONTROLパックと呼ば
れ、画像データや音声データを復元するために必要不可
欠なデータ、コピーガードのような法律に関するデータ
が格納されるパックである。したがって、これらの4パ
ックさえ参照すれば、映像信号及び音声信号の再生は可
能である。
【0176】一方、パックヘッダーが62h,63h,
64h及び52h,53h,54hはREC DATE
パック、REC TIMEパック、BINARY GR
OUPEパックと呼ばれ、記録年月日、記録時刻等、な
くてもかまわないデータである。例えば、内部に時計を
持っていないVTRで録画した場合には、記録年月日や
記録時刻は当然わからないので、NO INFOパック
(FFh)が記録される。
【0177】本実施例では、パックヘッダーが65h,
55hのCCパック及び56h,66hのトランスペア
レントパックを用いて前記CC、EDS、VBID、W
SS等をトランスペアレント記録するものである。
【0178】〔2〕CCパックを用いた記録 まず、VAUX CCパックは図43に示すCC信号の
内、クロックラン−イン(6.5サイクル)とそれに続
くスタートビット(2サイクル「L」、1サイクル
「H」)を除いた16ビットのデータ部を、図20の
(2)に示すフォーマットでそのまま格納する。
【0179】CC信号はビデオ信号の第1フィールド及
び第2フィールドに挿入されている。ただし、第2フィ
ールドにはEDSデータが入ることもある。つまり、V
AUX CCパック1つでCC信号及びEDSデータ両
者の素データを格納できる。
【0180】CC信号は北米において、聾唖者対策とし
て既に法制化されており、北米で販売される14インチ
以上のテレビ受信機には全てこのデコーダを搭載するこ
とが義務付けられている。したがって、CC信号はVA
UXのメインエリアに格納して、全てのディジタルVT
Rが対応するようにすることが必要である。VAUXC
Cパックのパックヘッダーとしては、既述したように6
5hを与えた。格納場所は図23に示した通りである。
北米以外では、この信号そのものが存在しないので、こ
こにはNO INFOパック(FFh)を格納する。こ
のパックヘッダー65hは第1フィールドと第2フィー
ルドのライン21そのものを意味しているので、パック
内部にLINEパックに必要なラインIDを必要としな
い。再生時には、このパックのデータをビデオ信号のラ
イン21に挿入してもとのCC信号を復元する。これに
より、再生ビデオ信号を入力したテレビ受信機は、内部
のデコーダによりデコードし、字幕サービス等を実施で
きる。
【0181】次に、図44を参照しながらCCパックの
書込みルールについて説明する。なお、以下の説明で
は、特に区別した場合を除いて、CC信号はEDSデー
タを含むものとする。
【0182】CC信号には映像信号及び音声信号を再生
する上で必要不可欠なデータとそうでないデータがある
が、VAUX CCパックはこれらをそのまま格納す
る。そして、前者を記録時に必ずパックヘッダーが60
h,61h,50h,51hのパック、すなわちVAU
X及びAUXのSOURCEパック及びSOURCEC
ONTROLパックに反映させる。また、AAUX C
CパックはCC信号の内、音声に関する情報をデコード
したものを格納する。
【0183】CCパックに記録するためには、まず、こ
のCC信号がビデオ信号中に存在するかどうかを識別す
る。これは、ライン21を検出し、その水平同期信号の
立ち下がりから10.5μsec以上経過した後、32
fH周期のクロックランインがあるかどうかを調べる。
あればCC信号が存在する。そして、16ビットのデー
タを抜き出す。以上のための回路は図30に示したよう
にCC信号に対応したチューナーが内蔵している。
【0184】このデータは7ビットのASCIIコード
2組(Character One及びCharact
erTwoのb0〜b6)でそのMSBはパリティ(P
1,P2)である。CC信号のデコード時にはこのパリ
ティをチェックするが、本実施例のVTRで記録すると
きには特に何もせずそのまま2バイトデータとして図2
0の(2)のように格納する。実際のデコードはテレビ
受信機が行うからである。
【0185】さて、ここで北米で録画したテープを日本
に持ってきて再生するときのことを検討してみる。日本
向けのVTRは当然CC信号対応になっていない。とこ
ろが、図41のようにCC信号にはアスペクト比の情報
が入っている。これにより、北米で販売されているワイ
ドテレビ受信機はアスペトク比の自動切換えを行う。一
方、日本のワイドテレビ受信機はVBIDによりアスペ
クト比の自動切換えを行うので、アスペクト比の情報は
欠かせない。ところが、この情報がCCパックにのみ格
納されていると、日本向けのVTRはそれを理解できな
いので、アスペトク比の自動切換えができない。
【0186】そこで、本実施例のVTRでは、図44の
ように、VAUX CCパックにデータを格納する時に
は、そのデータの内、映像信号及び音声信号を再生する
上で必要不可欠なデータを抜き出して、パックヘッダー
が60h,61h,50h,51hのパックに反映させ
ることを義務づけている。
【0187】こうすることにより、例えばアスペクト比
であれば必ずパックヘッダーが61hのパックに反映さ
れるので、VAUX CCパックを理解できないVTR
であっても、パックヘッダーが61hのパックに格納さ
れているアスペクト比の情報からVBIDデータを復元
することができる。したがって、日本のワイドテレビ受
信機はこのVBIDにより、アスペクト比を自動的に切
り換えることかできる。
【0188】これにより、画像や音声が再生されなかっ
たり、不自然な画像や音声が再生されるような事態を防
止できる。
【0189】ここでVAUX CCパックについて整理
すると、CC信号には映像信号及び音声信号を再生する
上で必要不可欠なデータとそうでないデータがあるが、
VAUX CCパックはこれらをそのまま格納する。そ
して、前者を記録時に必ずパックヘッダーが60h,6
1h,50h,51hのパックに反映させる。再生時
に、このVAUX CCパックをデコードできるセット
は、その全てのデータをセット内で利用することが可能
である。また、VAUX CCパックのデコードはでき
ないが、それがVAUX CCパックであると認識でき
るセットは、ビデオ信号の第21ラインにそれを復元す
ることができる。さらに、VAUX CCパックのデコ
ードも認識もできないセットは、それを無視してパック
ヘッダーが60h,61h,50h,51hのパックデ
ータからそのセットが必要とする垂直ブランキング情報
を復元すればよい。これにより、全てのタイプのVTR
セット間で互換性がとれることになる。
【0190】次に、垂直ブランキング期間に挿入されて
いる音声に関する情報について説明する。図41に示し
たように、音声に関する情報はAAUXデータとしてオ
ーディオエリアに格納すべきである。そこで、本実施例
では、AAUX CCパックを定義し、垂直ブランキン
グ期間内の音声に関する情報を格納するようにした。パ
ックヘッダーとしては、既述したように55hを与え
た。また、パックの構成は図19(1)に示した通りで
あり、格納場所は図21に示した通りである。このAA
UX CCパックには音声信号を再生する上で必要不可
欠な情報とそうでない情報が格納されるが、前述のよう
に、音声信号を再生する上で必要不可欠な情報は50
h,51hに反映させる。
【0191】再生時に、このAAUX CCパックを理
解できるセットは、音声に関する情報を全て利用するこ
とが可能となる。そして、理解できないセットは、パッ
クヘッダーが50h,51hのパックだけを理解してい
れば問題は起きない。
【0192】なお、音声に関する情報はVAUX CC
パックにもそのまま格納されるので冗長性があるが、音
声に関する情報はオーディオエリアから再生するのが信
号処理上好ましい。また、ビデオエリアのみをアフレコ
した結果、VAUX CCパックに格納されていた音声
に関する情報が失われてもAAUX CCパックには音
声に関する情報が残るので音声の再生が可能である。
【0193】以上説明したVAUX CCパック及びA
AUX CCパックに記録・再生する場合の動作の1例
を示すと図45及び図46のようになる。まず、記録時
はCC信号の有無を識別する(S1)。これは、前記し
たように、ビデオ信号のライン21を検出し、その水平
同期信号の立ち下がりから10.5μsec以上経過し
た後、32fH周期のクロックラン−インがあるかどう
かを調べる。あれば、CC信号が存在する。
【0194】そして、CC信号がなければ、AAUX
CCパック及びAAUX CCパックにFFhを格納
し、NO INFOパックとする。また、CC信号があ
れば、その中に音声に関する情報があるかどうか判断す
る(S3)。
【0195】そして、音声に関する情報があれば、AA
UX CCパックに格納し、かつAAUX SOURC
Eパック及びAAUX SOURCE CONTROL
パックに反映させる(S4)。さらに、CC信号そのも
のをVAUX CCパックに格納し、かつVAUX S
OURCEパック及びVAUX SOURCE CON
TROLパックに反映させる(S5)。
【0196】一方、音声に関する情報がなければ、CC
信号そのものをVAUX CCパックに格納し、かつV
AUX SOURCEパック及びVAUX SOURC
ECONTROLパックに反映させる(S5)。
【0197】次に、再生時は、VAUX CCパックの
有無を判断する(S1)。そして、あればその内容をそ
のままビデオ信号のライン21へ重畳する(S2)。一
方、VAUX CCパックがなければAAUX CCパ
ックの有無を判断する。そして、AAUX CCパック
があれば、その内容をCC信号にエンコードし(S
4)、ビデオ信号のライン21に重畳する(S5)。ま
た、AAUX CCパックがなければ、処理を終える。
【0198】このように、図33〜図36の再生回路に
は記載を省略したが、モード処理マイコン42のパック
データ分解解析部はVAUX CCパックから読み出し
たCC信号のデータ部にクロックランイン等を付加して
再生ビデオ信号のライン21に重畳する。また、VAU
X CCパックがなく、AAUX CCパックがあると
きは、その内容からCC信号をエンコードしてビデオ信
号のライン21に重畳する。
【0199】ここで、CC信号のEDSデータ中の音声
に関する情報を記録・再生する場合について具体的に説
明する。図19の(1)のAAUX CCパックに関し
て説明したように、EDSデータには、音声に関する情
報として主音声及び第2音声の言語・種類に関する情報
を持っている。本実施例では、この情報をデコードし
て、図19の(1)に示したフォーマットで記録する。
このとき、AAUX SOURCEパックのAUDIO
MODEにこの情報を反映させる。AAUXCCパッ
クの格納データとAAUX SOURCEパックのAU
DIO MODEとの対応関係の1例を図47に示す。
【0200】これで図41のCC信号とEDSデータに
ついてはトランスペアレント性を確保できたことにな
る。
【0201】〔3〕トランスペアレントパックを用いた
記録 次に、VBID、WSS、さらには将来新たに登場する
可能性のある垂直ブランキングデータに対して対処する
手段について説明する。
【0202】本発明では、これらのデータをそのまま格
納するために、VAUX トランスペアレントパックを
定義した。パックヘッダーは66hである。また、音声
に関する情報を格納するために、AAUX トランスペ
アレントパックを定義した。パックヘッダーは56hで
ある(以下トランスペアレントパックを「TRパック」
という)。
【0203】図1にこれらのTRパックの仕組みを示
す。記録位置はCCパックと同じ位置である。60h,
61h,50h,51hに対するルールもCCパックと
同じである。
【0204】また、TRパック対応VTR、非対応VT
Rの観点からそのセット間の互換性を記録と再生でまと
めたのが図2である。このように、TRパック非対応V
TRでも、北米のような法律で定められた地域では、C
Cパックは最優先で対応する。
【0205】図3にVAUX TRパックを示す。この
ように、データタイプ4ビットで各種信号を区別する。
ここで、Xは将来登場する可能性のある信号名である。
これは、第1フィールドと第2フィールドの内容が異な
るものの例である。データ部は最大28ビット分用意す
る。これは、図41のような1MHz以下のクロックで
は、この程度の数になるからである。そして、水平同期
信号に近いほうをLSBとして順にデータを詰め込んで
いく。図4はVBIDの20ビットを詰め込んだ例と、
WSSの14ビットを詰め込んだ例を示す。
【0206】次に、図5にAAUX TRパックを示
す。構成は図3のVAUX TRパックと同じである。
ここで注目すべき点はデータタイプの0000〜001
0を欠番にしていることである。図3に例示したVBI
D、WSS、EDTV2は、いずれも音声に関する情報
を含んでいないことがアナウンスされている。したがっ
て、このパックは不要であるので、VAUX TRパッ
クにはデータを格納するが、AAUXはNO INFO
パックになる。このとき、VAUX TRパックとAA
UX TRパックとで、データタイプのアサインが異な
ると対応が不便なので、不要なものはあえて欠番にし
た。
【0207】次に、このTRパックとCCパックとをト
ラック上に配列する方法について説明する。図21及び
図23で、1フレーム10トラックを2トラックずつの
ペアとする。そして、このトラックペアの2箇所のメイ
ンエリアは必ず同じ内容とする。こうすると、1フレー
ムあたり5種類のTRパック又はCCパックが記録でき
るので、10トラックに同じパックを記録する場合より
も、記録するパック数を多くすることができる。この中
には何をどう書こうがかまわないが、最終のトラックペ
アには必ずCCパックを書込むことにする。こうすれ
ば、TRパックは不要でCCパックのみを10トラック
に書込むセットに、TRパックとCCパックを混在記録
したテープが入ってきても、CCパックだけは必ず拾え
る。
【0208】すなわち、CCパックのみを10トラック
書込むセットでは、再生したCCパックデータにエラー
がなければそれを図35のメインエリア用メモリ165
に書込み、エラーがあれば書き込まない処理を1フレー
ム(10トラック)単位で行う。このとき、メモリ16
5に1フレーム単位内の前のトラックから再生したCC
パックデータがすでに書き込まれている場合には、そこ
に上書きする。したがって、10本目のトラックから再
生したCCパックデータにエラーがなければ、それがそ
のフレームのCCパックデータとして採用される。この
ように構成されたセットに、図6のようなTRパックと
CCパックを混在記録したテープが入ってくると、同様
にして、10本目のトラックから再生したCCパックデ
ータにエラーがなければ、それがそのフレームのパック
データとして採用される。
【0209】このように、CCパックを書込む位置を固
定することでCCパックのみに対応するセットとの互換
性を保持することができる。また、CCパックを書込む
位置を最終トラックペアに固定することで、CCパック
の優先度を高められる。なお、トラックペアにするのは
片チャンネルのクロッグ対策である。
【0210】図6はCC、VBID及びWSSに対応す
るVTRで記録を行ったテープのフォーマットである。
このとき、アスペクト比等、映像信号を再生する上で必
要不可欠なデータは、パックヘッダーが60h、61h
のパックに反映させる。そして、このように記録された
テープをCC、VBID対応VTRで再生する場合、C
C及びVBIDデータのみを読み出して、ビデオ信号の
垂直ブランキング期間の所定の位置に重畳することがで
きる。また、WSSデータについては、必要があれば、
60h、61hのパックデータから復元して、ビデオ信
号の垂直ブランキング期間の所定の位置に重畳すること
ができる。なお、AAUX TRパックについては同様
なので、その説明は省略する。
【0211】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明は画
像信号の垂直ブランキング期間に挿入されている画像信
号付随情報及び音声信号付随情報を画像付随データの記
録エリアにパック構造を用いて記録し、再生時はこれら
の付随情報を読み出して画像信号の垂直ブランキング期
間に戻すので、画像圧縮方式のディジタルVTRにおい
ても、垂直ブランキング期間に挿入されているこれらの
付随情報を保存できる。これにより、ディジタルVTR
とアナログVTRが相互に接続されるような使い方をし
ても、これらの付随情報はトランスペアレントな形で伝
えられる。
【0212】また、画像信号の垂直ブランキング期間に
挿入されている音声付随情報は音声付随データの記録エ
リアにも記録するので、画像付随データの記録エリアの
再生データを用いなくても音声付随情報を復元できる。
したがって、画像付随データに記録した音声信号付随情
報が失われた場合でも、音声付随情報が復元できる。
【0213】さらに、画像信号及び音声信号の再生に必
要不可欠な情報を付随データ記録エリアの主領域に反映
させることにより、将来新たに垂直ブランキング情報が
定義されても、互換性が保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】TRパックについて説明する図である。
【図2】TRパック対応VTRとTRパック非対応VT
Rの記録時と再生時の動作を説明する図である。
【図3】VAUX TRパックの詳細を示す図である。
【図4】VAUX TRパックにVBIDデータ及びW
SSデータを格納する様子を示す図である。
【図5】AAUX TRパックの詳細を示す図である。
【図6】CC、VBID、WSS対応VTRで記録した
トラックフォーマットの1例を示す図である。
【図7】ディジタルVTRの1トラックの記録フォーマ
ットを示す図である。
【図8】プリSYNCブロック及びポストSYNCブロ
ックの構造を示す図である。
【図9】オーディオのフレーミングフォーマット及び1
SYNCブロックの構造を説明する図である。
【図10】1フレーム分の画像データのブロッキングを
説明する図である。
【図11】誤り訂正符号が付加されたビデオのフレーミ
ングフォーマットを示す図である。
【図12】ビデオのバッファリングユニット及び1SY
NCブロックの構成を示す図である。
【図13】1トラック分のサブコードエリアの構造を説
明する図である。
【図14】オーディオエリア及びビデオエリアにおける
SYNCブロックのID部の構造を説明する図である。
【図15】サブコードエリアにおけるSYNCブロック
のID部の構造を説明する図である。
【図16】パックの基本構造を示す図である。
【図17】大アイテムによるパックのグループの定義を
示す図である。
【図18】AAUX SOURCE パック、AAUX
SOURCE CONTROLパック、AAUX R
EC DATEパック、AAUX REC TIMEパ
ック及びAAUX REC TIME BINARY
GROUPパックの詳細を示す図である。
【図19】AAUX CCパック、VAUX SOUR
CE パック、VAUX SOURCE CONTRO
Lパック、VAUX REC DATEパック及びVA
UX REC TIMEパックの詳細を示す図である。
【図20】VAUX REC TIME BINARY
GROUPパック及びVAUXCCパックの詳細を示
す図である。
【図21】1フレーム分のAAUX領域の構造を説明す
る図である。
【図22】1トラック分のVAUX領域の構造を説明す
る図である。
【図23】1フレーム分のVAUX領域の構造を説明す
る図である。
【図24】525/60システムのディジタルVTRに
おけるサブコードエリアのパックデータの多重書きを説
明する図である。
【図25】625/50システムのディジタルVTRに
おけるサブコードエリアのパックデータの多重書きを説
明する図である。
【図26】MICのメモリーマップを説明する図であ
る。
【図27】ディジタルVTRの記録回路を示す図であ
る。
【図28】ディジタルVTRの記録回路におけるパック
データの生成を説明する図である。
【図29】記録トラック上のメインエリアを説明する図
である。
【図30】モード処理マイコンにおけるVAUXパック
データの生成を説明する図である。
【図31】モード処理マイコンにおけるAAUXパック
データの生成を説明する図である。
【図32】MICデータの生成を説明する図である。
【図33】ディジタルVTRの再生回路の一部の構成を
示す図である。
【図34】ディジタルVTRの再生回路の他の一部の構
成を示す図である。
【図35】VAUX用ICにおける再生パックデータの
処理を説明する図である。
【図36】信号処理マイコンにおける再生パックデータ
の処理を説明する図である。
【図37】APTによるトラックフォーマットの定義付
けを説明する図である。
【図38】アプリケーションIDの階層構造を説明する
図である。
【図39】アプリケーションIDが「000」の場合の
トラック上のフォーマットを説明する図である。
【図40】テレビジョン信号のチューナー出力を分析し
た図である。
【図41】コンポジットビデオ信号に挿入されているシ
ステムデータを示す図である。
【図42】VAUX及びAAUXメインエリアについて
説明する図である。
【図43】CC信号を示す図である。
【図44】CCパックについて説明する図である。
【図45】CCパックにCC信号を記録する動作のフロ
ーチャートである。
【図46】CCパックに記録したCC信号を再生する動
作のフローチャートである。
【図47】AAUX CCパックの格納データとAAU
X SOURCEパックのAUDIO MODEとの対
応関係の1例を示す図である。
【符号の説明】
15,60…信号処理マイコン、16,58…VAUX
用IC、18,71…AAUX用IC、27,42…モ
ード処理マイコン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 符号化された画像信号を記録する第1の
    記録エリアと、符号化された音声信号を記録する第2の
    記録エリアと、パック構造化された画像付随データを記
    録する第3の記録エリアとを有する記録フォーマットを
    備えると共に、 画像信号を符号化して前記第1の記録エリアに記録する
    手段と、 音声信号を符号化して前記第2の記録エリアに記録する
    手段と、 該画像信号の垂直ブランキンク期間に挿入されている画
    像付随情報及び音声付随情報をそのままパック構造化し
    て前記第3の記録エリアに記録する手段と、 符号化された画像信号を前記第1の記録エリアから再生
    して画像信号を復号化する手段と、 符号化された音声信号を前記第2の記録エリアから再生
    して音声信号を復号化する手段と、 パック構造化された画像付随情報及び音声付随情報を前
    記第3の記録エリアから再生して該付随情報を読み出
    し、前記復号化した画像信号の垂直ブランキング期間に
    重畳する手段と、 を備えることを特徴とするディジタル画像・音声信号記
    録再生装置。
  2. 【請求項2】 画像付随情報及び音声付随情報の内、デ
    ータ部のみを記録再生することを特徴とする請求項1記
    載のディジタル画像・音声信号記録再生装置。
  3. 【請求項3】 画像付随情報及び音声付随情報が挿入さ
    れているラインの番号に対応して所定の識別データを有
    するパックを用いることにより、パック構造化されたデ
    ータ内に該ライン番号を格納しないことを特徴とする請
    求項1又は2記載のディジタル画像・音声信号記録再生
    装置。
  4. 【請求項4】 記録フォーマット中に、パック構造化さ
    れた音声付随データを記録する第4の記録エリアを有す
    ると共に、音声付随情報をパック構造化して該第4の記
    録エリアに記録する手段を備えることを特徴とする請求
    項1、2又は3記載のディジタル画像・音声信号記録再
    生装置。
  5. 【請求項5】 第3の記録エリア及び第4の記録エリア
    の各々が主領域と副領域とを有すると共に、画像付随情
    報及び音声付随情報をそのままパック構造化して前記第
    3の記録エリアの副領域に記録し、該画像付随情報の
    内、重要度の高いものをパック構造化して前記第3の記
    録エリアの主領域に記録し、音声付随情報をパック構造
    化して前記第4の記録エリアの副領域に記録し、該音声
    付随情報の内、重要度の高いものをパック構造化して前
    記第4の記録エリアの主領域に記録することを特徴とす
    る請求項4記載のディジタル画像・音声信号記録再生装
    置。
  6. 【請求項6】 再生時に副領域の内容が理解できないと
    きは、主領域の重要度の高い付随情報のみを画像信号の
    垂直ブランキング期間に重畳することを特徴とする請求
    項5記載のディジタル画像・音声信号記録再生装置。
  7. 【請求項7】 互いにアジマス角の異なる1対のヘッド
    により記録される1対のトラックをペアとして扱うこと
    により、副領域に記録する付随情報の種類を多くするこ
    とを特徴とする請求項5又は6記載のディジタル画像・
    音声信号記録再生装置。
  8. 【請求項8】 1フレーム内の最終トラックペアの副領
    域に最優先の付随情報を記録することにより、他のトラ
    ックペアの副領域に他の付随情報が記録されても互換性
    を保持することを特徴とする請求項7記載のディジタル
    画像・音声信号記録再生装置。
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