JPH0721114B2 - アントラキノン化合物の製造方法 - Google Patents
アントラキノン化合物の製造方法Info
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- JPH0721114B2 JPH0721114B2 JP60278588A JP27858885A JPH0721114B2 JP H0721114 B2 JPH0721114 B2 JP H0721114B2 JP 60278588 A JP60278588 A JP 60278588A JP 27858885 A JP27858885 A JP 27858885A JP H0721114 B2 JPH0721114 B2 JP H0721114B2
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- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09B—ORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
- C09B1/00—Dyes with anthracene nucleus not condensed with any other ring
- C09B1/16—Amino-anthraquinones
- C09B1/20—Preparation from starting materials already containing the anthracene nucleus
- C09B1/22—Dyes with unsubstituted amino groups
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は1,4−ジアミノ−2,3−ジシアノアントラキノン
化合物の改良された製造方法である。
化合物の改良された製造方法である。
1,4−ジアミノ−2,3−ジシアノアントラキノン系化合物
は、アントラキノン系分散染料の重要な中間物であり、
またこの化合物自身、昇華性色素として有用な化合物で
ある。
は、アントラキノン系分散染料の重要な中間物であり、
またこの化合物自身、昇華性色素として有用な化合物で
ある。
<従来の技術> 1,4−ジアミノ−2,3−ジシアノアントラキノン系化合物
は、1,4−ジアミノ−2−または2,3−(ジ)スルホアン
トラキノン系化合物の水溶液をシアン化合物と反応させ
ることにより得られることが米国特許第1938029号、西
独特許第1108704号、米国特許第3203751号等により知ら
れている。
は、1,4−ジアミノ−2−または2,3−(ジ)スルホアン
トラキノン系化合物の水溶液をシアン化合物と反応させ
ることにより得られることが米国特許第1938029号、西
独特許第1108704号、米国特許第3203751号等により知ら
れている。
しかし、これらの公知方法は、副生成物として1,4−ジ
アミノ−2−シアノアントラキノンおよび生成物の加水
分解生成物もしくは酸化生成物を生じ、さらに未反応原
料が主生成物中に必ず混入してくるため、収率、純度は
低く、精製工程を加えずに以後の染料を製造した場合に
は鮮明な色相のものを得る事はできない。
アミノ−2−シアノアントラキノンおよび生成物の加水
分解生成物もしくは酸化生成物を生じ、さらに未反応原
料が主生成物中に必ず混入してくるため、収率、純度は
低く、精製工程を加えずに以後の染料を製造した場合に
は鮮明な色相のものを得る事はできない。
これらの欠点を克服する方法として、1,4−ジアミノ−
2−または2,3−(ジ)スルホアントラキノン系化合物
もしくはその塩をホルムアミドまたはN−メチルホルム
アミド中でシアノ化する方法も公知である(特開昭56−
24449号公報)。
2−または2,3−(ジ)スルホアントラキノン系化合物
もしくはその塩をホルムアミドまたはN−メチルホルム
アミド中でシアノ化する方法も公知である(特開昭56−
24449号公報)。
しかしながら、この方法は確かに1,4−ジアミノ−2−
シアノアントラキノン化合物の副生はある程度抑えられ
るものの必ずしも十分ではなく、また有機溶媒を使用す
るため主生成物もしくは副生成物の二次的な分解物、酸
化生成物を生じやすいという欠点も有する。
シアノアントラキノン化合物の副生はある程度抑えられ
るものの必ずしも十分ではなく、また有機溶媒を使用す
るため主生成物もしくは副生成物の二次的な分解物、酸
化生成物を生じやすいという欠点も有する。
また、1,4−ジアミノ−2−または2,3−(ジ)スルホア
ントラキノン系化合物もしくはその塩を水性媒体中第4
級アンモニウム化合物あるいは第4級ホスホニウム化合
物の存在下にシアノ化する方法も公知である。(米国特
許第4299771号、特開昭57−167952号、同57−176944
号) しかしながらこれらの公知方法は、確かに目的物が高純
度、高収率で得られるものの、高価でかつ比較的毒性の
高い第4級化合物を用いるため、その回収にかなりの労
力を要するという欠点を有している。
ントラキノン系化合物もしくはその塩を水性媒体中第4
級アンモニウム化合物あるいは第4級ホスホニウム化合
物の存在下にシアノ化する方法も公知である。(米国特
許第4299771号、特開昭57−167952号、同57−176944
号) しかしながらこれらの公知方法は、確かに目的物が高純
度、高収率で得られるものの、高価でかつ比較的毒性の
高い第4級化合物を用いるため、その回収にかなりの労
力を要するという欠点を有している。
<発明が解決しようとする問題点> 本発明者らは上記公知方法の欠点を克服するため鋭意検
討した結果、反応を水性媒体中、下記一般式(II)の化
合物の存在下に行なう事により目的が達成されることを
見いだし本発明を完成した。
討した結果、反応を水性媒体中、下記一般式(II)の化
合物の存在下に行なう事により目的が達成されることを
見いだし本発明を完成した。
<問題点を解決するための手段> 本発明は一般式(I) 〔式中、Rは水素原子、任意に置換されていてもよいア
ルキル基、または任意に置換されていてもよいシクロア
ルキル基を表わし、Xは水素原子またはスルホン酸基を
表わす。〕 で示される化合物もしくはその塩を、水性媒体中、一般
式(I)で示される化合物および水性媒体の合計重量に
対して2〜90重量%の一般式(II) HOA−OnR′(II) 〔式中、Aは炭素数2ないし4個の2価の脂肪族飽和炭
化水素残基、R′は水素原子または炭素数1ないし4個
のアルキル基、そしてnは4ないし100の整数を表わ
す。〕 で示される化合物の存在下にシアノ化剤と反応させ、そ
の際必要に応じて脱水素剤を作用させて、一般式(II
I) 〔式中、Rは前記と同じ意味を表わす。〕 で示される化合物とすることを特徴とするアントラキノ
ン化合物の製造方法である。
ルキル基、または任意に置換されていてもよいシクロア
ルキル基を表わし、Xは水素原子またはスルホン酸基を
表わす。〕 で示される化合物もしくはその塩を、水性媒体中、一般
式(I)で示される化合物および水性媒体の合計重量に
対して2〜90重量%の一般式(II) HOA−OnR′(II) 〔式中、Aは炭素数2ないし4個の2価の脂肪族飽和炭
化水素残基、R′は水素原子または炭素数1ないし4個
のアルキル基、そしてnは4ないし100の整数を表わ
す。〕 で示される化合物の存在下にシアノ化剤と反応させ、そ
の際必要に応じて脱水素剤を作用させて、一般式(II
I) 〔式中、Rは前記と同じ意味を表わす。〕 で示される化合物とすることを特徴とするアントラキノ
ン化合物の製造方法である。
一般式(I)で示される化合物において、Xが水素原子
を表わす場合は、脱水素剤を添加することが好ましい。
を表わす場合は、脱水素剤を添加することが好ましい。
本発明において出発原料として用いられる式(I)の化
合物としては、1,4−ジアミノアントラキノン−2−ス
ルホン酸、1,4−ジアミノアントラキノン−2,3−ジスル
ホン酸、及び4位のアミノ基の水素原子がRにより置換
されているこれらの誘導体であり、RとしてはC1〜C6−
アルキル、ヒドロキシ基で置換されていてもよいC1〜C4
−アルコキシ−C1〜C5−アルキル、及び1〜3個のC1〜
C3−アルキル基により置換されていてもよいシクロヘキ
シル基が挙げられる。これらの化合物は遊離酸または塩
(たとえばナトリウム、カリウム、リチウムなどのアル
カリ金属塩あるいはアンモニウム塩など)の形で用いら
れる。
合物としては、1,4−ジアミノアントラキノン−2−ス
ルホン酸、1,4−ジアミノアントラキノン−2,3−ジスル
ホン酸、及び4位のアミノ基の水素原子がRにより置換
されているこれらの誘導体であり、RとしてはC1〜C6−
アルキル、ヒドロキシ基で置換されていてもよいC1〜C4
−アルコキシ−C1〜C5−アルキル、及び1〜3個のC1〜
C3−アルキル基により置換されていてもよいシクロヘキ
シル基が挙げられる。これらの化合物は遊離酸または塩
(たとえばナトリウム、カリウム、リチウムなどのアル
カリ金属塩あるいはアンモニウム塩など)の形で用いら
れる。
一般式(II)において残基Aは、エチレン基、プロピレ
ン基、トリメチレン基、テトラメチレン基等の炭素数2
−4個の2価の脂肪族飽和炭化水素残基であり、好まし
くはエチレン基、およびプロピレン基である。R′はメ
チル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソプロピ
ル、イソブチルあるいはsec−ブチル、tert−ブチル基
等の低級アルキル基、好ましくは水素原子であり、nは
くり返し単位 A−O の個数であり、通常4〜100、好ましくは4〜20の間の
整数である。
ン基、トリメチレン基、テトラメチレン基等の炭素数2
−4個の2価の脂肪族飽和炭化水素残基であり、好まし
くはエチレン基、およびプロピレン基である。R′はメ
チル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソプロピ
ル、イソブチルあるいはsec−ブチル、tert−ブチル基
等の低級アルキル基、好ましくは水素原子であり、nは
くり返し単位 A−O の個数であり、通常4〜100、好ましくは4〜20の間の
整数である。
一般式(II)の化合物の具体例としては、たとえば次の
化合物が挙げられる。
化合物が挙げられる。
テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコー
ル、ヘキサエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル200、同300、同400、同600、同1000、同1500、同200
0、同4000、同6000等の(ポリ)エチレングリコール類
及びこれらの混合物。
ル、ヘキサエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル200、同300、同400、同600、同1000、同1500、同200
0、同4000、同6000等の(ポリ)エチレングリコール類
及びこれらの混合物。
ポリプロピレングリコール400、同1000等の(ポリ)プ
ロピレングリコール類、及びこれらの混合物。
ロピレングリコール類、及びこれらの混合物。
酸化エチレンと酸化プロピレンの共重合物。
上記例示化合物の混合物。
上記(ポリ)アルキレングリコール類のモノアルキルエ
ーテル類。
ーテル類。
工業的に好ましく用いられるのは、主として経済的な理
由からポリエチレングリコール200、同300、同400、同6
00等の平均分子量200ないし600程度のポリエチレングリ
コール類である。
由からポリエチレングリコール200、同300、同400、同6
00等の平均分子量200ないし600程度のポリエチレングリ
コール類である。
式(II)の化合物の使用量は、出発物質(I)および用
いる化合物(II)の種類によっても異なるが、一般に水
性媒体と式(II)の化合物の合計に対する式(II)の化
合物の割合として2−90重量%、好ましくは5〜80重量
%である。
いる化合物(II)の種類によっても異なるが、一般に水
性媒体と式(II)の化合物の合計に対する式(II)の化
合物の割合として2−90重量%、好ましくは5〜80重量
%である。
たとえば式(II)の化合物としてポリエチレングリコー
ル400を用いる場合で、出発物質として1,4−ジアミノア
ントラキノン−2−スルホン酸又はその誘導体を用いる
場合には、上記割合として25−85重量%、好ましくは30
−80重量%であり、また出発物質として1,4−ジアミノ
アントラキノン−2,3−ジスルホン酸を用いる場合には
上記割合は2−85重量%、好ましくは2.5−80重量%で
ある。
ル400を用いる場合で、出発物質として1,4−ジアミノア
ントラキノン−2−スルホン酸又はその誘導体を用いる
場合には、上記割合として25−85重量%、好ましくは30
−80重量%であり、また出発物質として1,4−ジアミノ
アントラキノン−2,3−ジスルホン酸を用いる場合には
上記割合は2−85重量%、好ましくは2.5−80重量%で
ある。
本発明においてシアノ化剤としては、例えばアルカリ金
属、アルカリ土類金属またはアンモニアのシアン化物、
具体的にはシアン化ナトリウム、シアン化カリウム、シ
アン化アンモニウム、シアン化マグネシウム、シアン化
カルシウムまたはこれらの混合物が用いられる。これら
の中で特に好ましく用いられるのはシアン化ナトリウム
とシアン化カリウムである。またアセトンシアンヒドリ
ンのような水中でシアンイオンを生成するシアンヒドリ
ン類も使用できる。
属、アルカリ土類金属またはアンモニアのシアン化物、
具体的にはシアン化ナトリウム、シアン化カリウム、シ
アン化アンモニウム、シアン化マグネシウム、シアン化
カルシウムまたはこれらの混合物が用いられる。これら
の中で特に好ましく用いられるのはシアン化ナトリウム
とシアン化カリウムである。またアセトンシアンヒドリ
ンのような水中でシアンイオンを生成するシアンヒドリ
ン類も使用できる。
その使用量は、式(I)の化合物に対して2.0〜10モル
比である。
比である。
シアン化反応は好ましくはpH8〜11、更に好ましくはpH
8.5〜10.5の範囲で行なう。これより低pH域の場合には
系外へのシアン化水素の遊離がみられ、シアノ化剤の有
効な利用が損われる傾向にある。また、高pH域の場合
は、反応の途中で中間体および主生成物の高次の加水分
解を促進するので望ましくない。
8.5〜10.5の範囲で行なう。これより低pH域の場合には
系外へのシアン化水素の遊離がみられ、シアノ化剤の有
効な利用が損われる傾向にある。また、高pH域の場合
は、反応の途中で中間体および主生成物の高次の加水分
解を促進するので望ましくない。
反応混合物のpH値は、たとえば、充分な量の通常の緩衝
剤の添加により制御することができる。緩衝剤として
は、たとえば炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、炭酸
水素ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素
ナトリウム、リン酸二水素カリウムなどが挙げられる。
剤の添加により制御することができる。緩衝剤として
は、たとえば炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、炭酸
水素ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素
ナトリウム、リン酸二水素カリウムなどが挙げられる。
また、シアン化物との反応中に適当な酸、たとえば塩
酸、硫酸、リン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等の強酸
または弱酸を滴下することにより制御してもよい。
酸、硫酸、リン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等の強酸
または弱酸を滴下することにより制御してもよい。
出発物質としてXが水素である式(I)の化合物を用い
る場合には脱水素剤を作用させることが有利である。脱
水素剤としては、有機ニトロ化合物、たとえばニトロベ
ンゼン、ニトロベンゼンスルホン酸、ニトロフェノー
ル、有機または無機の過酸、たとえば過酢酸、過硫酸、
過硼酸、過リン酸等のナトリウム、カリウム、アンモニ
ウム塩、過酸化水素、あるいはイオウが用いられる。更
に空気酸素を用いることも可能である。このときは通常
モリブデン酸アンモニウム、バナジン酸アンモニウムを
添加することが好ましい。
る場合には脱水素剤を作用させることが有利である。脱
水素剤としては、有機ニトロ化合物、たとえばニトロベ
ンゼン、ニトロベンゼンスルホン酸、ニトロフェノー
ル、有機または無機の過酸、たとえば過酢酸、過硫酸、
過硼酸、過リン酸等のナトリウム、カリウム、アンモニ
ウム塩、過酸化水素、あるいはイオウが用いられる。更
に空気酸素を用いることも可能である。このときは通常
モリブデン酸アンモニウム、バナジン酸アンモニウムを
添加することが好ましい。
脱水素剤はあらかじめ系に添加してもよく、また反応途
中あるいは反応終了後に作用させてもよい。
中あるいは反応終了後に作用させてもよい。
本発明においてシアン化の反応温度は40〜100℃、好ま
しくは50〜90℃が適当である。高温側では反応は速い
が、高次の加水分解を防ぐうえでpHはなるべく低めに設
定するのが好ましく、逆に低温側ではpH11を越さない限
りできるだけ高めで行なうことが好ましい。反応は通常
2−20時間で終了する。反応終了後、過剰のシアノ化剤
を次亜塩素酸ナトリウムあるいは過酸化水素等で消去し
た後濾過して、式(III)に対応する目的物を得る。
しくは50〜90℃が適当である。高温側では反応は速い
が、高次の加水分解を防ぐうえでpHはなるべく低めに設
定するのが好ましく、逆に低温側ではpH11を越さない限
りできるだけ高めで行なうことが好ましい。反応は通常
2−20時間で終了する。反応終了後、過剰のシアノ化剤
を次亜塩素酸ナトリウムあるいは過酸化水素等で消去し
た後濾過して、式(III)に対応する目的物を得る。
本発明において使用した式(II)の化合物は、濾液から
アルカリを用いることにより無駄なく回収再利用でき
る。場合により蒸留により回収することもできる。
アルカリを用いることにより無駄なく回収再利用でき
る。場合により蒸留により回収することもできる。
<発明の効果> 本発明方法によれば、目的物の収率、純度は公知方法に
比べ同等以上であり、また、用いる式(II)の化合物は
比較的回収が容易かつ安価であり、毒性も比較的低く安
全性が高いものであり、工業的な製法として有用であ
る。
比べ同等以上であり、また、用いる式(II)の化合物は
比較的回収が容易かつ安価であり、毒性も比較的低く安
全性が高いものであり、工業的な製法として有用であ
る。
<実施例> 次に実施例を挙げて本発明を詳しく説明する。文中、部
は重量部を、%は重量%を表わす。
は重量部を、%は重量%を表わす。
実施例1 ポリエチレングリコール400の360部および水240部の混
合物に30℃において、よく攪拌しながら1,4−ジアミノ
アントラキノン−2−スルホン酸(純度92.9%)53.8部
を仕込み、10%カセイソーダ水溶液で系のpHを7.0に調
整した。次いでニトロベンゼン5.8部を仕込んだ後、シ
アン化ナトリウム40.5部を仕込み、充分に攪拌しながら
65℃に加熱し、クロマトグラフィーにより出発物質がほ
とんど消失するまで14時間反応させた。この間、系内の
pHは35%硫酸水溶液を用いて9.4〜10.0に維持した。
合物に30℃において、よく攪拌しながら1,4−ジアミノ
アントラキノン−2−スルホン酸(純度92.9%)53.8部
を仕込み、10%カセイソーダ水溶液で系のpHを7.0に調
整した。次いでニトロベンゼン5.8部を仕込んだ後、シ
アン化ナトリウム40.5部を仕込み、充分に攪拌しながら
65℃に加熱し、クロマトグラフィーにより出発物質がほ
とんど消失するまで14時間反応させた。この間、系内の
pHは35%硫酸水溶液を用いて9.4〜10.0に維持した。
次に30%過酸化水素水で過剰のシアン化ナトリウムを分
解した後、濾過し、温水で洗浄し乾燥して暗青色の結晶
性粉末45.5部を得た。目的物、副生物、及び未反応原料
の含量と収率は下表のとおりであった。
解した後、濾過し、温水で洗浄し乾燥して暗青色の結晶
性粉末45.5部を得た。目的物、副生物、及び未反応原料
の含量と収率は下表のとおりであった。
実施例2 ポリエチレングリコール200の420部および水180部の混
合物に30℃において、よく攪拌しながら1,4−ジアミノ
アントラキノン−2−スルホン酸(純度92.9%)53.8部
を仕込み、10%カセイソーダ水溶液で系のpHを7.0に調
整した。次いでm−ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム22部を仕込んだ後、シアン化ナトリウム53.7部を仕込
み、充分に攪拌しながら70℃に加熱し、クロマトグラフ
ィーにより出発物質がほとんど消失するまで16時間反応
させた。この間、系のpHは30%リン酸水溶液により9.0
〜9.5に維持した。
合物に30℃において、よく攪拌しながら1,4−ジアミノ
アントラキノン−2−スルホン酸(純度92.9%)53.8部
を仕込み、10%カセイソーダ水溶液で系のpHを7.0に調
整した。次いでm−ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム22部を仕込んだ後、シアン化ナトリウム53.7部を仕込
み、充分に攪拌しながら70℃に加熱し、クロマトグラフ
ィーにより出発物質がほとんど消失するまで16時間反応
させた。この間、系のpHは30%リン酸水溶液により9.0
〜9.5に維持した。
次に30%過酸化水素水で過剰のシアン化ナトリウムを分
解した後、濾過し温水で洗浄し、乾燥して暗青色の結晶
性粉末45.0部を得た。目的物、副生物及び未反応原料の
含量と収率は下表のとおりであった。
解した後、濾過し温水で洗浄し、乾燥して暗青色の結晶
性粉末45.0部を得た。目的物、副生物及び未反応原料の
含量と収率は下表のとおりであった。
実施例3 ポリエチレングリコール300の120部、リン酸15.4部、及
び水1080部の混合物に30℃において、よく攪拌下に1,4
−ジアミノアントラキノン−2,3−ジスルホン酸(純度8
0.0%)156.5部を仕込み、28%カセイソーダ水溶液で系
のpHを7.5に調整した。次いで25%シアン化カリウム水
溶液310部を仕込み、充分に攪拌しながら65℃に加熱し
クロマトグラフィーにより出発物質がほとんど消失する
まで反応させた。この間系内のpHは50%リン酸水溶液に
より9.0〜9.5に維持した。
び水1080部の混合物に30℃において、よく攪拌下に1,4
−ジアミノアントラキノン−2,3−ジスルホン酸(純度8
0.0%)156.5部を仕込み、28%カセイソーダ水溶液で系
のpHを7.5に調整した。次いで25%シアン化カリウム水
溶液310部を仕込み、充分に攪拌しながら65℃に加熱し
クロマトグラフィーにより出発物質がほとんど消失する
まで反応させた。この間系内のpHは50%リン酸水溶液に
より9.0〜9.5に維持した。
次に次亜塩素酸ナトリウム水溶液にて過剰のシアン化カ
リウムを分解した後濾過し、温水で充分に洗浄して乾燥
し、暗青色の結晶性粉末89.7部を得た。目的物、副生物
及び未反応原料の含量と収率は下表のとおりであった。
リウムを分解した後濾過し、温水で充分に洗浄して乾燥
し、暗青色の結晶性粉末89.7部を得た。目的物、副生物
及び未反応原料の含量と収率は下表のとおりであった。
実施例4 ポリエチレングリコール600の24部、及び水776部の混合
物に純度80.0%の1,4−ジアミノアントラキノン−2,3−
ジスルホン酸156.5部を攪拌下に仕込み、28%カセイソ
ーダ水溶液で系のpHを7.0に調整した。次いで25%シア
ン化ナトリウム水溶液242.1部を滴下し、充分に攪拌し
ながら70〜75℃に加熱しクロマトグラフィーにより出発
物質がほとんど消失するまで反応させた。この間、系内
のpHは30%リン酸水溶液を用い、9.4〜10.0に維持し
た。
物に純度80.0%の1,4−ジアミノアントラキノン−2,3−
ジスルホン酸156.5部を攪拌下に仕込み、28%カセイソ
ーダ水溶液で系のpHを7.0に調整した。次いで25%シア
ン化ナトリウム水溶液242.1部を滴下し、充分に攪拌し
ながら70〜75℃に加熱しクロマトグラフィーにより出発
物質がほとんど消失するまで反応させた。この間、系内
のpHは30%リン酸水溶液を用い、9.4〜10.0に維持し
た。
次いで、過酸化水素水で過剰のシアン化ナトリウムを分
解した後、濾過し、温水で洗浄し乾燥して暗青色の結晶
性粉末93.0部を得た。
解した後、濾過し、温水で洗浄し乾燥して暗青色の結晶
性粉末93.0部を得た。
目的物、副生物及び未反応原料の含量と収率は下表のと
おりであった。
おりであった。
実施例5 ポリプロピレングリコール400の600部および水600部の
混合物に純度90.5%の1−アミノ−4−シクロヘキシル
アミノアントラキノン−2−スルホン酸138.0部を攪拌
下に仕込み、ついでm−ニトロベンゼンスルホン酸ナト
リウム35.0部を仕込んだ後、室温において全部が溶解す
るまで攪拌した。
混合物に純度90.5%の1−アミノ−4−シクロヘキシル
アミノアントラキノン−2−スルホン酸138.0部を攪拌
下に仕込み、ついでm−ニトロベンゼンスルホン酸ナト
リウム35.0部を仕込んだ後、室温において全部が溶解す
るまで攪拌した。
ついで28%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを7.0に
調整した後、25%シアン化カリウム水溶液310.0部を滴
下した。充分に攪拌しながら混合物を70〜75℃に加熱し
クロマトグラフィーにより出発物質が殆んど消失するま
で反応させた。この間、系内のpHは30%硫酸水溶液を用
い9.3〜9.6に維持した。ついで次亜塩素酸ナトリウムで
過剰のシアン化カリウムを分解した後、濾過し、温水で
洗浄し、乾燥して暗青色の結晶性粉末117.0部を得た。
調整した後、25%シアン化カリウム水溶液310.0部を滴
下した。充分に攪拌しながら混合物を70〜75℃に加熱し
クロマトグラフィーにより出発物質が殆んど消失するま
で反応させた。この間、系内のpHは30%硫酸水溶液を用
い9.3〜9.6に維持した。ついで次亜塩素酸ナトリウムで
過剰のシアン化カリウムを分解した後、濾過し、温水で
洗浄し、乾燥して暗青色の結晶性粉末117.0部を得た。
1−アミノ−4−シクロヘキシルアミノアントラキノン
−2−スルホン酸に対する収率を求めたところ、下記の
結果を得た。
−2−スルホン酸に対する収率を求めたところ、下記の
結果を得た。
1−アミノ−4−シクロヘキシルアミ 92.1% ノ−2,3−ジシアノアントラキノン 1−アミノ−4−シクロヘキシルアミ 1.1% ノ−2−シアノアントラキノン 未反応原料 1.1% 実施例6〜14 実施例1と同様の方法により、第1表の一般式(I)の
スルホン酸から対応する一般式(III)の2,3−ジシアノ
アントラキノン化合物が得られた。
スルホン酸から対応する一般式(III)の2,3−ジシアノ
アントラキノン化合物が得られた。
収率を第1表に示す。
実施例15〜17 実施例1においてポリエチレングリコール400のかわり
に以下の種々の一般式(II)の化合物を用い、その他の
条件は実施例1と同じにして反応を行なった。1,4−ジ
アミノ−2,3−ジシアノアントラキノンの収率を第2表
に示す。
に以下の種々の一般式(II)の化合物を用い、その他の
条件は実施例1と同じにして反応を行なった。1,4−ジ
アミノ−2,3−ジシアノアントラキノンの収率を第2表
に示す。
Claims (1)
- 【請求項1】一般式(I) 〔式中、Rは水素原子、任意に置換されていてもよいア
ルキル基、または任意に置換されていてもよいシクロア
ルキル基を表わし、Xは水素原子またはスルホン酸基を
表わす。〕 で示される化合物もしくはその塩を、水性媒体中、一般
式(I)で示される化合物および水性媒体の合計重量に
対して2〜90重量%の一般式(II) HOA−OnR′(II) 〔式中、Aは炭素数2ないし4個の2価の脂肪族飽和炭
化水素残基、R′は水素原子または炭素数1ないし4個
のアルキル基、nは4ないし100の整数を表わす。〕 で示される化合物の存在下にシアノ化剤と反応させ、X
が水素原子を表わす場合は脱水素剤を作用させて、一般
式(III) 〔式中、Rは前記と同じ意味を表わす。〕 で示される化合物とすることを特徴とするアントラキノ
ン化合物の製造方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60278588A JPH0721114B2 (ja) | 1985-12-10 | 1985-12-10 | アントラキノン化合物の製造方法 |
GB8627579A GB2183668B (en) | 1985-12-10 | 1986-11-19 | Method for producing anthraquinone compounds |
US06/938,250 US4784806A (en) | 1985-12-10 | 1986-12-05 | Method for producing anthraquinone compounds |
CH4903/86A CH667098A5 (de) | 1985-12-10 | 1986-12-09 | Verfahren zur herstellung von anthrachinon-verbindungen. |
DE19863642052 DE3642052A1 (de) | 1985-12-10 | 1986-12-09 | Verfahren zur herstellung von anthrachinon-verbindungen |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60278588A JPH0721114B2 (ja) | 1985-12-10 | 1985-12-10 | アントラキノン化合物の製造方法 |
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---|---|
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JPH0721114B2 true JPH0721114B2 (ja) | 1995-03-08 |
Family
ID=17599353
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
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JP (1) | JPH0721114B2 (ja) |
CH (1) | CH667098A5 (ja) |
DE (1) | DE3642052A1 (ja) |
GB (1) | GB2183668B (ja) |
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DE536998C (de) * | 1930-03-02 | 1931-10-29 | Ig Farbenindustrie Ag | Verfahren zur Darstellung von Aminoanthrachinonnitrilen |
BE592155A (ja) * | 1959-06-25 | |||
BE650748A (ja) * | 1963-07-22 | |||
US4299771A (en) * | 1979-10-26 | 1981-11-10 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Process for producing anthraquinone compounds |
JPS57167952A (en) * | 1981-04-09 | 1982-10-16 | Sumitomo Chem Co Ltd | Preparation of anthraquinone-type intermediate |
JPS57176944A (en) * | 1981-04-23 | 1982-10-30 | Sumitomo Chem Co Ltd | Preparation of anthraquinone-type intermediate |
US4519947A (en) * | 1982-10-04 | 1985-05-28 | Sumitomo Chemical Co., Ltd. | Process for producing anthraquinone compounds |
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-
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- 1985-12-10 JP JP60278588A patent/JPH0721114B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1986
- 1986-11-19 GB GB8627579A patent/GB2183668B/en not_active Expired - Fee Related
- 1986-12-05 US US06/938,250 patent/US4784806A/en not_active Expired - Fee Related
- 1986-12-09 DE DE19863642052 patent/DE3642052A1/de not_active Withdrawn
- 1986-12-09 CH CH4903/86A patent/CH667098A5/de not_active IP Right Cessation
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4294769A (en) | 1979-08-07 | 1981-10-13 | Bayer Aktiengesellschaft | Process for the preparation of 1,4-diamino-2,3-dicyano-anthraquinones |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
GB8627579D0 (en) | 1986-12-17 |
CH667098A5 (de) | 1988-09-15 |
JPS62135566A (ja) | 1987-06-18 |
DE3642052A1 (de) | 1987-06-11 |
GB2183668A (en) | 1987-06-10 |
GB2183668B (en) | 1990-03-28 |
US4784806A (en) | 1988-11-15 |
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