JPH07210987A - 記録媒体再生装置 - Google Patents

記録媒体再生装置

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Publication number
JPH07210987A
JPH07210987A JP35217693A JP35217693A JPH07210987A JP H07210987 A JPH07210987 A JP H07210987A JP 35217693 A JP35217693 A JP 35217693A JP 35217693 A JP35217693 A JP 35217693A JP H07210987 A JPH07210987 A JP H07210987A
Authority
JP
Japan
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recording medium
signal
music signal
saturation period
saturation
Prior art date
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Pending
Application number
JP35217693A
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English (en)
Inventor
Toshikimi Iwata
利王 岩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kenwood KK
Original Assignee
Kenwood KK
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Publication date
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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Signal Processing Not Specific To The Method Of Recording And Reproducing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録媒体に記録された音楽信号の一部飽和し
た部分を修正して再生し、歪みの発生を抑える。 【構成】 テープ再生部2でDATテープ1を再生した
とき、ディジタル音楽信号の一部に飽和期間があると飽
和検出部3が飽和期間の開始と終了のタイミング信号、
飽和期間の時間を検出し予測部4に出力する。予測部4
は飽和検出部3の検出出力に基づきテープ再生部2から
入力したディジタル音楽信号の内、飽和期間の直前と直
後の信号波形の傾きを求め、飽和期間の時間と合わせて
飽和期間での本来の信号波形を予測し、所定のタイミン
グで予測信号波形を出力する。該予測信号波形は修正部
5により、テープ再生部2が出力したディジタル音楽信
号の丁度、飽和期間の部分に加算されて修正がなされ
る。そして、減衰部6で信号レベルが1/2に減衰され
たのち、切り換え部7を介してD/A変換部8に出力さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録媒体再生装置に係
り、とくに音楽信号が一部飽和して記録されたカセット
テープ、DATテープ、MD、CD等の記録媒体を再生
する場合に用いて好適な記録媒体再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】音楽信号の記録を行う録音装置にはカセ
ットテープレコーダ、DAT、MDシステム等、様々な
ものがあり、カセットテープ、DATテープ、MD等の
記録媒体に所望の音楽を記録しておくことで、繰り返し
音楽演奏を楽しむことができる。但し、いずれの記録媒
体もダイナミックレンジに限りがあることから、記録す
る際、録音レベルを調整して記録信号レベルがダイナミ
ックレンジを越えないようにする必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】けれども、音楽信号を
記録する際、予期しない過大入力の発生や録音レベルの
調整ミス等で記録媒体の有するダイナミックレンジを越
えて録音してしまうことがある。記録媒体間でダビング
する場合のように同一のオーディオソースを録音し直せ
る場合は良いが、放送メディアからの録音やライブ録音
では、やり直しが出来ない。このとき、従来の再生装置
は、音楽信号の一部が飽和した状態のままでしか再生で
きず、歪が生じてしまう。この発明は、上記した従来技
術の問題に鑑み、記録媒体に記録された音楽信号が一部
飽和していても、歪の少ない再生信号を得ることのでき
る記録媒体再生装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、記録媒体に記
録された音楽信号を再生する再生手段と、記録媒体から
再生された音楽信号の飽和期間を検出する飽和期間検出
手段と、記録媒体から再生された音楽信号の内、飽和期
間検出手段で検出された飽和期間前後の信号波形から、
飽和期間の一部または全部における本来の信号波形を予
測する予測手段と、記録媒体から再生された音楽信号に
対し、飽和期間検出手段で検出された飽和期間の一部ま
たは全部を予測手段で予測した信号波形で修正して出力
する修正手段を備えたことを特徴としている。
【0005】
【作用】本発明によれば、記録媒体から再生された音楽
信号の飽和期間を検出し、飽和期間前後の信号波形か
ら、飽和期間の一部または全部における本来の信号波形
を予測する。そして、記録媒体から再生された音楽信号
に対し、飽和期間検出手段で検出された飽和期間の一部
または全部を予測手段で予測した信号波形で修正して出
力する。これにより、記録媒体に記録された音楽信号が
一部飽和していても、歪の少ない再生信号を得ることが
できる。
【0006】また、他の発明によれば、修正手段から出
力される音楽信号を減衰手段で減衰させて出力する。こ
れにより、後段にダイナミックレンジの制約された回路
が存在しても、音楽信号の飽和を招くことなく通過させ
ることができる。
【0007】また、記録媒体から再生された音楽信号ま
たは修正手段から出力された音楽信号と、減衰手段から
出力された音楽信号を切り換えて出力できるようにす
る。これにより、音楽信号の一部が飽和して記録された
記録媒体を再生するとき、減衰手段から出力された音楽
信号に切り換えて出力させることで、後段にダイナミッ
クレンジの制約された回路が存在しても、音楽信号の飽
和を招くことなく通過させることができ、逆に、音楽信
号が飽和することなく記録された記録媒体を再生すると
き、記録媒体から再生された音楽信号または修正手段か
ら出力された音楽信号に切り換えて出力することで、信
号レベルの低下を回避できる。
【0008】また、記録媒体を予備再生させて音楽信号
の一部飽和している部分が存在するか検索し、検索結果
に基づき切り換え手段の切り換え制御を行う。これによ
り、切り換え手段の適切な切り換えを自動的に行うこと
ができ、記録媒体に記録された音楽信号に飽和部分があ
るか否かユーザが調べ、切り換え手段の切り換え操作を
行う手間が省ける。
【0009】また、減衰手段の減衰量を可変できるよう
する。これにより、音楽信号の一部が飽和して記録され
た記録媒体を再生するとき、減衰量を大きくすること
で、後段にダイナミックレンジの制約された回路が存在
しても、音楽信号の飽和を招くことなく通過させること
ができ、逆に、音楽信号が飽和することなく記録された
記録媒体を再生するとき、減衰量を小さくすることで、
信号レベルの低下を回避できる。
【0010】また、記録媒体を予備再生させて音楽信号
の一部飽和している部分が存在するか検索し、検索結果
に基づき減衰手段の減衰量を可変させる。これにより、
減衰量の適切な可変を自動的に行うことができ、記録媒
体に記録された音楽信号に飽和部分があるか否かユーザ
が調べ、減衰量の可変操作を行う手間が省ける。
【0011】
【実施例】図1は本発明の一実施例に係るDATの構成
図である。1は音楽信号が一部飽和して記録されること
の有るDATテープ、2はDATテープに記録されたテ
ィジタル音楽信号の再生とサブコードの読み取りを行う
テープ再生部であり、テープ走行メカ部、再生ヘッド、
RFアンプ、ディジタル信号処理回路等を含んでいる。
3はテープ再生部からディジタル音楽信号を入力して飽
和の有無、飽和期間の開始と終了のタイミング、開始か
ら終了までの時間Tを検出する飽和検出部である。ディ
ジタル音楽信号では全ビットが1または0でない状態か
ら全ビットが1または0になったとき飽和期間が開始
し、全ビットが1または0の状態から全ビットが1また
は0でなくなったとき飽和期間が終了することから、音
楽信号データのビット監視することで簡単に飽和の有
無、飽和期間の開始と終了の各タイミングを検出するこ
とができ、開始タイミングから終了タイミングまで計時
することでTを検出することができる。
【0012】4はテープ再生部からディジタル音楽信号
を入力して、飽和期間前後の信号波形から、飽和期間に
おける本来の信号波形を予測する予測部であり、4aは
ディジタル音楽信号を入力して信号波形の傾きを検出す
る傾き検出部、4bは傾き検出部で検出した傾き信号を
所定の短時間τ1 だけ遅延させる遅延部、4cは飽和期
間開始タイミング信号で遅延部4bの出力をサンプル/
ホールドし、飽和期間直前の信号波形の傾きα1 を求め
るサンプル/ホールド部、4dは飽和期間終了タイミン
グ信号を所定の短時間τ2 だけ遅延させる遅延部、4e
は遅延部4dの出力で傾き信号をサンプル/ホールド
し、飽和期間直後の信号波形の傾きα2 を求めるサンプ
ル/ホールド部、4fはT、α1 、α2 から飽和期間で
の本来の信号波形を演算して出力する予測信号波形発生
部である。この予測信号波形発生部は時間軸−信号瞬時
レベル軸の座標系において、時間が飽和期間開始タイミ
ング、信号瞬時レベルが零の点を原点とし、原点より時
間軸上で所定の遅延時間τ3だけ経過した時点で、信号
瞬時レベルが零の点Pからα1 の傾きで時間軸の正方向
に延びる直線と、原点から(τ3 +T)だけ経過した時
点で、信号瞬時レベルが零の点Qからα2 の傾きで時間
軸の負方向に延びる直線の交点Cを求め、点P、C、Q
を順に直線で結び、点P以前と点Q以降は信号瞬時レベ
ルを零とした波形を予測信号波形として計算し、飽和期
間開始タイミングよりτ3 だけ経過した時点から予測信
号波形を出力する。
【0013】5はテープ再生部からディジタル音楽信号
を入力し、該ディジタル音楽信号に対し、飽和検出部で
検出された飽和期間については予測部で求めた予測信号
波形で修正しながら出力する修正部であり、5aは入力
ディジタル音楽信号を所定の遅延時間τ3 だけ遅延させ
る遅延部、5bは遅延部5aの出力に予測部4から出力
された予測信号波形を加算して出力する加算部である。
6は修正部から出力されたディジタル音楽信号のレベル
を減衰させる減衰部であり、ここでは一例として1/2
に減衰させる。7は修正部の出力または減衰部の出力を
切り換えて出力する切り換え部であり、後述するコント
ローラの制御で切り換え動作を行う。8は切り換え部か
ら入力したディジタル音楽信号をD/A変換するD/A
変換部、9はミュート回路である。なお、τ3 は飽和期
間として通常考えられる最大時間、τ1 、τ2 、予測信
号波形発生部4fでの演算所要時間の和より少し長い時
間に設定してある。また、予測部4、修正部5、減衰部
6はテープ再生部から出力されるディジタル音楽信号の
ビット長(16ビット)より長いビット長でデータを扱
い、減衰部6は16ビット長で信号出力を行う。D/A
変換部8は16ビット長のデータのD/A変換を行う。
【0014】10はDATテープの連続演奏、1曲演
奏、プログラム演奏等を指示する操作部、11は操作部
での指示に応じた指令をテープ再生部2に与えて各種演
奏動作を行わせるコントローラ(マイクロコンピュータ
で構成される)であり、このコントローラは、演奏を開
始させる前に、予備的にこれから演奏しようとする各曲
につき、1曲ずつ早送り再生をさせながら飽和検出部3
からの飽和検出信号出力を監視して曲別に音楽信号の飽
和期間が存在するか検索し、飽和期間の存在する曲番に
つき内蔵メモリに登録し、このあと、操作部10での指
示に応じた演奏をさせるとともに、各曲の演奏開始時点
で、当該演奏曲に飽和期間が存在するときは切り換え部
7を減衰部6の出力側に切り換えさせ、当該演奏曲に飽
和期間が存在しないときは切り換え部7を修正部5の出
力側に切り換えさせる。
【0015】図2は飽和期間修正動作を示す線図であ
り、以下、この図を参照して説明する。なお、ここで
は、DATテープ1に3曲記録されており、1曲目の一
部が飽和しており、2曲目と3曲目は飽和していないと
する。また、テープ巻き戻し状態で操作部10により連
続演奏が指示されたものとする。予備再生 操作部10により連続演奏が指示されると、コントロー
ラ11はミュート回路9を制御してミュートをオンさ
せ、テープ再生部2に早送り再生を指令し、1曲目の先
頭から早送り再生させ、サブコードにより現在の再生曲
番を把握しながら、飽和検出部3からの飽和検出信号を
監視して曲別に音楽信号の飽和期間が存在するか検索
し、飽和期間の存在する曲番につき内蔵メモリに登録す
る。ここでは曲番1が登録される。
【0016】一部が飽和した曲の再生(図2参照) 最後の曲まで予備再生と飽和期間の検索が終了したなら
ば、コントローラ11はテープ再生部2に巻き戻し指令
を与えてテープを元の位置に巻き戻させ、ミュート回路
9を制御してミュートをオフさせ、テープ再生部2に連
続再生指令を与えて連続演奏を開始させる。この際、サ
ブコードが1曲目の演奏に入ったことを示したとき、切
り換え部7を減衰部6の出力側に切り換えさせる。テー
プ再生部2で再生された1曲目のディジタル音楽信号は
修正部5でτ3 だけ遅延され、減衰部6で信号レベルが
1/2に減衰されたのち、切り換え部7を介してD/A
変換部8でD/A変換されて出力される。テープ再生部
2から出力されたディジタル音楽信号は飽和検出部3に
も入力されており、飽和期間が始まったとき飽和期間開
始タイミング信号、飽和期間が終わったとき飽和期間終
了タイミング信号と飽和期間の時間Tを予測部4に出力
する。予測部4では、傾き検出部4aの出力をτ1 遅延
した信号を飽和期間開始タイミング信号に基づきサンプ
ルホールドし、傾き検出部4aの出力を、飽和期間終了
タイミング信号をτ2 遅延した信号に基づきサンプルホ
ールドすることで、飽和期間直前と直後の音楽信号波形
の傾きα1 、α2 を求め、予測信号波形発生部4fが
T、α1 、α2 から飽和期間での本来の信号波形を演算
し、飽和期間開始タイミングよりτ3 だけ経過した時点
から予測信号波形として出力する。
【0017】予測信号波形は加算部5bにより、遅延部
5aから出力されたディジタル音楽信号の内、丁度、飽
和期間に加算されて、飽和期間のディジタル音楽信号が
修正される。修正後のディジタル音楽信号は信号瞬時レ
ベルが16ビット表現を越えているが、減衰部6で信号
レベルが1/2に落とされて16ビット表現に入るよう
にされ、切り換え部7を介してD/A変換部8でD/A
変換されて出力される。飽和期間が本来の信号波形に修
正されているので、歪のない音楽を楽しむことができ
る。
【0018】飽和のない曲の再生 1曲目の再生が終わり、サブコードが2曲目に入ったこ
とを示すと、コントローラ11は切り換え部7を修正部
5の出力側に切り換えさせる。テープ再生部2で再生さ
れる2曲目のディジタル音楽信号には飽和期間が存在し
ないので、予測部4が予測信号波形を発生することはな
く、テープ再生部2で再生されたディジタル音楽信号が
そのまま修正部5から出力され、切り換え部7を介して
D/A変換部8でD/A変換されて出力される。この
際、減衰部6を通っていないので、十分な音量で音楽を
楽しむことができる。2曲目の演奏が終わり3曲目に入
ったとき、コントローラ11は切り換え部7を修正部5
の出力側に切り換えたままとさせる。そして、3曲目の
演奏が終われば、テープ再生部2に指令を与えてテープ
演奏を停止させる。
【0019】なお、操作部10で1曲演奏が指示された
とき、コントローラ11は予備再生と飽和期間の存在す
る曲の検索は指示された曲についてだけ行い、このあ
と、所望曲の先頭をサーチして演奏を開始させると同時
に飽和期間の有無に応じて切り換え部7の切り換え制御
を行う。また、プログラム演奏が指示されたとき、予備
再生と飽和期間の存在する曲の検索はプログラム曲につ
いてだけ行い、このあと、最初のプログラム曲の先頭を
サーチして演奏を開始させると同時に飽和期間の有無に
応じて切り換え部7の切り換え制御を行い、1曲分の演
奏が終わったところで次のプログラム曲の先頭をサーチ
して演奏を開始させると同時に当該プログラム曲での飽
和期間の有無に応じて切り換え部7の切り換え制御を行
うという処理を繰り返す。
【0020】この実施例によれば、DATテープ1に記
録された或る曲の音楽信号が一部飽和していても、歪の
少ない演奏を楽しむことができ、また、音楽信号の飽和
していない曲の音量が下がるのを回避することができ
る。また、ユーザはDATテープ1に記録された音楽信
号に飽和期間が存在しているか否か調べたり、切り換え
部7の切り換え操作をしたりしなくて済む。
【0021】なお、上記した実施例では、飽和期間が三
角形の波形で修正されるようにしたが、図2の破線Aで
示す如く、角を丸めるようにしてもよく、また、飽和期
間の全部を修正する代わりに、図2の破線Bに示す如
く、一部を修正するようにしても良い。また、修正部の
出力と減衰部の出力を切り換え部で切り換えるようにし
たが、テープ再生部の出力と減衰部の出力を切り換えて
出力するようにしてもよい。また、曲別に切り換え部の
切り換えを行うようにしたが、演奏が指示された曲の中
に1つでも飽和期間の存在する曲が有るときは、演奏が
指示された全ての曲につき、切り換え部を減衰側に切り
換えて曲毎に音量が変わらないようにしてもよい。
【0022】また、予備再生と曲別の飽和期間の検索
は、演奏が指示される毎に行うようにしたが、DATテ
ープ装填/取り出し検出部を設け、該検出部でDATテ
ープの装填が検出された直後に、コントローラがテープ
全体について一括して自動的に行っておくようにしても
よく、更に、DATテープ中に1曲も飽和期間の存在す
る曲がなかったときは少なくとも当該DATテープが装
填されている間、切り換え部を修正部またはテープ再生
部の出力側に切り換えておき、逆に、DATテープ中に
1曲でも飽和期間の存在する曲があったときは少なくと
も当該DATテープが装填されている間、切り換え部を
減衰部の側に切り換えておくようにしてもよい。
【0023】また、操作部で自動モードとマニュアルモ
ードの切り換え設定ができるようにし、自動モードのと
きコントローラが自動的に切り換え部の切り換え制御を
行い、マニュアルモードのとき、ユーザが操作部でノー
マルモードと減衰モードの中から指定したモードに従
い、ノーマルモードが指定されているとき修正部または
テープ再生部の出力、減衰モードが指定されているとき
減衰部の出力という具合に切り換え部の切り換え制御を
行ってもよい。例えば、これから演奏させようとする曲
につき予め飽和期間が存在しているか否か判っている場
合、マニュアルモードに設定するとともに、ノーマルモ
ードまたは減衰モードを指定し切り換え部を切り換えさ
せておくことで予備再生に要する時間、待つ必要がなく
なる。
【0024】また、切り換え部を設ける代わりに、減衰
部の減衰量を例えば0dB(減衰無し)と−6dB(1
/2に減衰)に可変できるようにし、コントローラは切
り換え部の切り換え制御を行う代わりに減衰部の減衰量
の可変制御を行うようにしてもよい(切り換え部を減衰
部の出力側に切り換える代わりに減衰量を−6dBと
し、切り換え部を修正部またはテープ再生部の出力側に
切り換える代わりに減衰量を0dBとする)。また、D
/A変換部の対応ビット長に余裕が有り、飽和期間が存
在した曲につき予測信号波形で修正したままのディジタ
ル音楽信号を入力しても飽和しないとき、修正部の出力
をそのままD/A変換部に入力するようにしてもよい。
【0025】また、予測信号発生部はT、α1 、α2
基づき演算で飽和期間での本来の信号波形を求めるよう
にしたが、図3(1)に示す如く、種々のT、α1 、α
2 の組み合わせにつき、予め計算で求めた予測信号波形
のデータを不揮発性メモリの中にルックアップテーブル
として記憶させておき、飽和検出部と2つのサンプルホ
ールド部から入力したT、α1 、α2 の組み合わせに最
も近い組み合わせをテーブルの中から探し、飽和期間の
開始タイミングからτ3 経過後より、検索した予測信号
波形を出力し、修正部でディジタル音楽信号に加算させ
てもよい(図3(2)参照)。ルックアップテーブルに
滑らかな曲線で形成された予測信号波形を用意すること
で、飽和期間をより自然な形に修正できる。
【0026】また、DATを例に挙げたが、MD、CD
等、他の種類の記録媒体を再生するMDシステム、CD
プレーヤ等にも同様に適用でき、更に、アナログカセッ
トテープレコーダにおいても、再生信号をA/D変換す
るなどすれば、同様に適用することができる。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、記録媒体から再生され
た音楽信号の飽和期間を検出し、飽和期間前後の信号波
形から、飽和期間の一部または全部における本来の信号
波形を予測する。そして、記録媒体から再生された音楽
信号に対し、飽和期間検出手段で検出された飽和期間の
一部または全部を予測手段で予測した信号波形で修正し
て出力するようにしたので、記録媒体に記録された音楽
信号が一部飽和していても、歪の少ない再生信号を得る
ことができる。
【0028】また、他の発明によれば、修正手段から出
力される音楽信号を減衰手段で減衰させて出力するよう
にしたので、後段にダイナミックレンジの制約された回
路が存在しても、音楽信号の飽和を招くことなく通過さ
せることができる。
【0029】また、記録媒体から再生された音楽信号ま
たは修正手段から出力された音楽信号と、減衰手段から
出力された音楽信号を切り換えて出力できるようにする
ようにしたので、音楽信号の一部が飽和して記録された
記録媒体を再生するとき、減衰手段から出力された音楽
信号に切り換えて出力させることで、後段にダイナミッ
クレンジの制約された回路が存在しても、音楽信号の飽
和を招くことなく通過させることができ、逆に、音楽信
号が飽和することなく記録された記録媒体を再生すると
き、記録媒体から再生された音楽信号または修正手段か
ら出力された音楽信号に切り換えて出力することで、信
号レベルの低下を回避できる。
【0030】また、記録媒体を予備再生させて音楽信号
の一部飽和している部分が存在するか検索し、検索結果
に基づき切り換え手段の切り換え制御を行うようにした
ので、切り換え手段の適切な切り換えを自動的に行うこ
とができ、記録媒体に記録された音楽信号に飽和部分が
あるか否かユーザが調べ、切り換え手段の切り換え操作
を行う手間が省ける。
【0031】また、減衰手段の減衰量を可変できるよう
するようにしたので、音楽信号の一部が飽和して記録さ
れた記録媒体を再生するとき、減衰量を大きくすること
で、後段にダイナミックレンジの制約された回路が存在
しても、音楽信号の飽和を招くことなく通過させること
ができ、逆に、音楽信号が飽和することなく記録された
記録媒体を再生するとき、減衰量を小さくすることで、
信号レベルの低下を回避できる。
【0032】また、記録媒体を予備再生させて音楽信号
の一部飽和している部分が存在するか検索し、検索結果
に基づき減衰手段の減衰量を可変させるようにしたの
で、減衰量の適切な可変を自動的に行うことができ、記
録媒体に記録された音楽信号に飽和部分があるか否かユ
ーザが調べ、減衰量の可変操作を行う手間が省ける。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るDATの構成図であ
る。
【図2】飽和期間修正動作を説明する線図である。
【図3】飽和期間修正動作の変形例を説明する線図であ
る。
【符号の説明】
1 DATテープ 2 テープ再生部 3 飽和検出部 4 予測部 5 修正部 6 減衰部 7 切り換え部 8 D/A変換器 10 操作部 11 コントローラ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年3月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【実施例】図1は本発明の一実施例に係るDATの構成
図である。1は音楽信号が一部飽和して記録されること
の有るDATテープ、2はDATテープに記録されたテ
ィジタル音楽信号の再生とサブコードの読み取りを行う
テープ再生部であり、テープ走行メカ部、再生ヘッド、
RFアンプ、ディジタル信号処理回路等を含んでいる。
3はテープ再生部からディジタル音楽信号を入力して飽
和の有無、飽和期間の開始と終了のタイミング、開始か
ら終了までの時間Tを検出する飽和検出部である。ここ
では、説明の都合上、テープ再生部1からオフセットバ
イナリ形式で表現されたディジタル音楽信号が出力され
るものとして、該ディジタル音楽信号では全ビットが1
または0でない状態から全ビットが1または0になった
とき飽和期間が開始し、全ビットが1または0の状態か
ら全ビットが1または0でなくなったとき飽和期間が終
了することから、音楽信号データのビット監視すること
で簡単に飽和の有無、飽和期間の開始と終了の各タイミ
ングを検出することができ、開始タイミングから終了タ
イミングまで計時することでTを検出することができ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に記録された音楽信号を再生す
    る再生手段と、 記録媒体から再生された音楽信号の飽和期間を検出する
    飽和期間検出手段と、 記録媒体から再生された音楽信号の内、飽和期間検出手
    段で検出された飽和期間前後の信号波形から、飽和期間
    の一部または全部における本来の信号波形を予測する予
    測手段と、 記録媒体から再生された音楽信号に対し、飽和期間検出
    手段で検出された飽和期間の一部または全部を予測手段
    で予測した信号波形で修正して出力する修正手段と、 を備えたことを特徴とする記録媒体再生装置。
  2. 【請求項2】 修正手段から出力される音楽信号を減衰
    させて出力する減衰手段を設けたこと、 を特徴とする請求項1記載の記録媒体再生装置。
  3. 【請求項3】 記録媒体から再生された音楽信号または
    修正手段から出力された音楽信号と、減衰手段から出力
    された音楽信号を切り換えて出力させる切り換え手段を
    設けたこと、 を特徴とする請求項2記載の記録媒体再生装置。
  4. 【請求項4】 記録媒体を予備再生させて音楽信号の一
    部飽和している部分が存在するか検索する検索手段と、 該検索手段の検索結果に基づき切り換え手段の切り換え
    制御を行う切り換え制御手段と、 を備えたことを特徴とする請求項3記載の記録媒体再生
    装置。
  5. 【請求項5】 減衰手段の減衰量を可変できるようにし
    たこと、 を特徴とする請求項2記載の記録媒体再生装置。
  6. 【請求項6】 記録媒体を予備再生させて音楽信号の一
    部飽和している部分が存在するか検索する検索手段と、 該検索手段の検索結果に基づき減衰手段の減衰量を可変
    させる減衰量可変制御手段と、 を備えたことを特徴とする請求項5記載の記録媒体再生
    装置。
JP35217693A 1993-12-31 1993-12-31 記録媒体再生装置 Pending JPH07210987A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999022365A1 (en) * 1997-10-28 1999-05-06 America Online, Inc. Perceptual subband audio coding using adaptive multitype sparse vector quantization, and signal saturation scaler

Cited By (2)

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