JPH07209733A - 磁気層付き写真フィルム用記録再生装置 - Google Patents

磁気層付き写真フィルム用記録再生装置

Info

Publication number
JPH07209733A
JPH07209733A JP6004833A JP483394A JPH07209733A JP H07209733 A JPH07209733 A JP H07209733A JP 6004833 A JP6004833 A JP 6004833A JP 483394 A JP483394 A JP 483394A JP H07209733 A JPH07209733 A JP H07209733A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
recording
motor
film
photographic film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6004833A
Other languages
English (en)
Inventor
Shozo Kikukawa
省三 菊川
Makoto Isozaki
眞 磯崎
Hiroaki Yamagishi
弘明 山岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP6004833A priority Critical patent/JPH07209733A/ja
Publication of JPH07209733A publication Critical patent/JPH07209733A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B2217/00Details of cameras or camera bodies; Accessories therefor
    • G03B2217/24Details of cameras or camera bodies; Accessories therefor with means for separately producing marks on the film
    • G03B2217/242Details of the marking device
    • G03B2217/244Magnetic devices

Landscapes

  • Camera Data Copying Or Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 透明磁気層付き写真フィルムを用いて記録再
生するようにした記録再生装置において、ノイズ防止し
て読み取りエラーがないようにする。 【構成】 写真フィルムFの搬送を行うモータ8を内蔵
した巻き取りリール9を高透磁率磁性材料を用い、ある
いは樹脂と高透磁率磁性材料を一体成型した材料で製作
する。また磁気ヘッド1のギャップ対向面に曲面状の高
透磁率磁性材料からなるシールド部材10を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、写真フィルムに設けた
透明磁気層に情報を記録、再生する時、外部からの磁気
ノイズの影響を防止するようにした磁気層付き写真フィ
ルム用記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在の写真システムを構成する、フィル
ム、カメラ、処理機等、個々の機器の性能は著しく向上
したが、機器間の情報交換が不十分な為、システムとし
てこれ以上の性能向上やコストダウンをはかることが難
しい状態にある。
【0003】例えば、現在のカラープリントシステム
は、現像したフィルムのネガ像の光学濃度から、撮影状
況を推定して、プリント条件を決め、最大多数の顧客の
満足が得られるプリントに仕上げている。この為、平均
的な仕上りとなり、撮影状況や撮影意図が、プリントに
十分反映されず、フィルムやカメラの性能を充分に引き
出しているとは言えない。ユーザーの要求に十分答える
には、撮影情報を加えてプリントする必要がある。ま
た、フィルムの後処理は、暗闇、水系で行われる為、情
報伝達が難しく、コンピューターによる自動化等がむず
かしい状況にある。
【0004】写真システムに於ける情報交換を容易に行
う手段として、実質的に透明な磁気記録層をフィルム裏
面全面に設け、必要な情報をフィルムに直接記録するシ
ステムが、国際出願WO 90/04205,WO 90/04214,米国特
許USP-4965627,USP-4975732等によって提案されてい
る。
【0005】即ち、製造時には、メーカー名、フィルム
種類、乳剤ロット、感度、製造年月日、基準信号等をフ
ィルム上に記録し、撮影時には、カメラでこれを読み取
り、撮影条件を設定する。撮影後には、撮影条件、例え
ば、光源の色温度、明るさレベル、露出時間、絞り、逆
光、フラッシュ発光の有無、連写の有無、カメラの種
類、オーナーID、撮影年月日、撮影者のメモ等を、駒
毎にフィルムに記録する。更に、DPE受付窓口で、顧
客の注文情報、例えば、プリントサイズ、プリント枚
数、仕上げ状態の希望(絹目、光沢)等をフィルムに記
録する。
【0006】プリント時には、これらの情報をフィルム
から読み出し、ネガをスキャンして得た光学濃度データ
と合わせてプリント露光の条件を決定する。これによ
り、撮影状況や撮影意図を反映したプリントが得られ
る。又、この露出条件を、フィルムの各駒に記録して、
焼増し時、読み出してプリントすれば、最初と同じ色調
でプリントできる。
【0007】この様に、写真処理の諸情報を、フィルム
各駒に直接磁気記録できるので、コンピュータによる自
動管理等が可能となり、コスト低減、品質向上、迅速処
理、サービス向上等、多くのメリットが期待できる。
【0008】このシステムの特徴は、フィルムに直接記
録する為、フィルムと情報の対応が完全に取れる事、情
報が完全に保存される事、及び、フィルムの搬送速度に
鈍感な変調方式を採用する事により、機器間で、フィル
ム搬送速度を統一しなくても、容易に情報交換が行える
事である。
【0009】フィルムに画像以外の情報を記録する方法
として、磁気記録の他に、電気的、光学的な方法が考え
られる。しかし、電気的な方法、例えばICメモリーを
用いる方法はコストが高い。又、LED等を使用した光
学的な方法は、記録容量が小さく、書換えが出来ない等
の欠点を持つ。
【0010】コストが低く、記録密度が大きく、自由に
書換えができ、画像と情報の完全な対応が取れる方法と
して、フィルムに直接磁気記録する方法が最も適してい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】写真処理工程で、透明
または透明に近い磁気層付きフィルムへ、情報を記録再
生する時の問題点を考える。
【0012】先ず、フィルム製造工程で製造情報を磁
気記録する。カメラに搭載した磁気ヘッドが、フィル
ムに記録された情報を読み取り、各種のカメラパラメー
ターを自動的に設定する。撮影後、各種の撮影情報を
各駒毎に記録する。撮影の終わったフィルムを、カメ
ラから取り出して、現像焼付けの為、ラボに送る。ラ
ボで、顧客の注文情報を、フィルムの磁気層に記録した
後、フィルムをスプライスして、大きなロールとなし、
現像工程に送る。現像が終了したネガは、焼き付け工
程に送る。焼き付け工程で、フィルムに記録した各種
情報を読出して、プリンタの最適条件を設定してプリン
トする。
【0013】この様に、〜のフィルム処理の間に、
色々な装置で、透明磁気層付きフィルムに対し、多数回
の読み書きを行う必要がある。
【0014】これらの装置は、フィルム製造機械、カメ
ラ、ラボ用機器、注文受付機等、産業用の大型機械から
家庭用の小型機械まで含まれ、これらの機器から発生す
る電磁ノイズが記録再生の妨げになり、システムの信頼
性を著しく低下させることとなるので、有効な対策が望
まれている。
【0015】本発明の、写真フィルムに設ける透明また
は透明に近い磁気層は、フィルムの透明性を確保する
為、磁性材使用量が普通の磁気テープに比べて、1/50〜
1/100程度に制約され、再生出力も、1/50〜1/100に低下
する。この為、50〜100倍ゲイの高いアンプを使用して
増幅する必要が有り、ノイズが混入すると、通常のアン
プに比べ、50〜100倍、ノイズが増幅される為、系のS
/Nを低下させる。また磁気層自身のノイズシールド作
用が低い為、システムの信頼性を著しく損なう。
【0016】再生信号に混入するノイズは、媒体に起因
する場合、アンプに起因する場合と外部から混入する場
合が考えられる。媒体自身の再生出力が低い為、媒体ノ
イズは余り問題にならず、また、低ノイズオペアンプ等
を使用すれば、アンプノイズも解決出来る。従って、外
部、又は、装置内の電磁器部品の電磁界変動により、混
入するノイズが大きな問題になる。
【0017】外部等から混入するノイズは、低周波から
高周波まで多岐に渡るが、高周波の電磁波や静電気誘導
等は、ノイズ源を金属等の電気良導体で覆えば防止でき
るので、本発明のシステムでは、主に、比較的低周波磁
界による誘導障害が問題になる。
【0018】主な、ノイズ磁界源としては、フィルム送
りやレンズ、シヤッタ駆動に使用するモータや、フィル
ム押さえに使用する電磁石等が有る。また、プリンタや
カメラ等を、外部の強力な誘導磁界に晒した場合が考え
られる。特に、フィルム送りに使用する、ステッピング
モータやブラシ付きDCモータのコイルやブラシから発
生するノイズ磁界を、磁気ヘッドが拾う事が問題とな
る。
【0019】フィルム送りに使用するdcモータのブラ
シから、モータ回転子の磁化方向が切り換えられる際
に、漏れる磁界の変化をヘッドが拾うと、アンプゲイン
が高い為、高増幅されて再生信号を大きく歪ませ、読み
取りエラーの原因となる。特に、カメラやプリンタ等の
狭い空間に、モータと磁気ヘッドを接近して搭載する
時、モータから発生する、ノイズ磁界を磁気ヘッドが拾
う事が避けられず、僅かに混入しても、当分野のシステ
ムでは影響が大きい為、対策が望まれている。
【0020】従来、ノイズに対する対策として次のよう
な手段がとられて来た。
【0021】携帯用イヤホンステレオやステレオラジカ
セ等、一般の磁気記録再生装置は、モータとヘッドを接
近させて搭載しているのでノイズ対策が必要であり、モ
ータとヘッドをシールドする事は公知の技術になってい
る。普通、モータのケースにシールド材料を巻き付け
て、ノイズの漏洩を防ぎ、また、磁気ヘッドにシールド
ケースをかぶせてノイズを拾い難くしている。
【0022】更に、必要に応じ、モータとヘッド間の距
離を可能な限り離し、且つ、モータの漏れ磁束がヘッド
コイルに鎖交しにくい配置を選び、ノイズの問題を解決
している。
【0023】また、オーディオテープ用コンパクトカセ
ットシステムでは、音質を向上させるため、カセット内
部に磁気シールド板を設けて、ヘッドギャップの未シー
ルド部からのノイズ混入を防止する方法が採用されてい
る。
【0024】従来の磁気記録装置で使用する、従来の磁
気記録媒体は、本発明の透明磁性層付きフィルムに比べ
て、再生出力が50〜100倍高いので、それだけ外部ノイ
ズの影響を受けにくく、モータやヘッド等のシールドに
不完全な部分があっても余り問題にならないが、本発明
の透明磁気層付き写真フィルムを使用する記録再生装置
は、外来ノイズの影響を大きく受ける為、また、カメラ
やプリンタ等では、モータとヘッドの間隔を十分に開け
る事が出来ない為、従来のシールド法ではエラーが頻発
し、改良が必要な事が分かった。
【0025】透明磁気層付き写真フィルム用記録再生装
置のノイズ防止に関する色々なアイデアが既に出願公開
されている。例えば、特開平4-26832,4-60529号公報
は、透明磁気層付きフィルムを使用するカメラのモータ
にシールドケースを被せる発明が開示されている。しか
し、モータ部の外径が大きくなる他、構造が複雑になり
カメラの小型化が難しい。また、ノイズの漏洩を完全に
防止することは出来無い。
【0026】特開平5-34798号公報には、透明磁気層付
きフィルムを使用する磁気ヘッド付きカメラのノイズ防
止法が開示されている。これはフィルム巻き上げに使用
するモータをパーマロイ等の高透磁率材料でシールドす
る事を特徴とする。しかし、十分なシールド効果を得る
には、重ねて巻く必要が有り、モータの外径寸法が大き
くなり、狭い空間にモータを配置する事が困難になる。
【0027】USP-5113208には、透明磁気層付フィルム
を使用する、磁気ヘッド付きカメラのモータドライブに
付属機構を設け、モータの回転エネルギーをスプリング
に蓄え、電気モータを止めて、フィルムを駒送り又は連
続送りしながら、記録された磁気データを読み出す発明
が公開されている。この方法は、モータノイズの防止に
は有利であるが、機構は複雑になる。
【0028】特開平5-134308号公報では、透明磁気層付
きフィルムに記録再生する時、外部ノイズの発生を防止
する為、フィルム送り以外のモータを止める事を特徴と
している。
【0029】特開平5-142679号公報では、透明磁気層付
きフィルムに記録再生する時、ノイズ発生の少ないモー
タとノイズ発生の多いモータを使用する場合、ノイズ発
生の少ないモータが回転中だけ再生を行う事を特徴とし
ている。
【0030】本発明は、磁気ヘッドと写真フィルム搬送
用モータを持つ透明磁気層付き写真フィルム用記録再生
装置で、再生ノイズを低減するようにした記録再生装置
を提供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】上記目的は、 磁気ヘッドと写真フィルム搬送用モータを有する磁
気層付き写真フィルム用記録再生装置において、前記モ
ータを内蔵したフィルム巻き上げ用回転リールに、高透
磁率磁性材料を用いたことを特徴とする磁気層付き写真
フィルム用記録再生装置(第1発明)と、 磁気ヘッドと写真フィルム搬送用モータを有する磁
気層付き写真フィルム用記録再生装置において、前記モ
ータを内蔵したフィルム巻き上げ用回転リールを、樹脂
と高透磁率磁性材料を一体成型した材料で製作すること
を特徴とする磁気層付き写真フィルム用記録再生装置
(第2発明)と、 磁気ヘッドと写真フィルム搬送用モータを有する磁
気層付き写真フィルム用記録再生装置において、前記磁
気ヘッドの記録面に対向して、磁気ヘッドギャップ側に
湾曲した曲面をもつ、曲面状あるいは折り曲げ状の高透
磁率磁性材料を配置し、前記磁気ヘッドギャップは前記
曲面の両側縁を結ぶ線より突出していることを特徴とす
る磁気層付き写真フィルム用記録再生装置(第3発明)
と、 磁気ヘッドと写真フィルム搬送用モータを有する磁
気層付き写真フィルム用記録再生装置において、前記磁
気ヘッドの記録面に対向して、磁気ヘッドの記録面とほ
ぼ等しい曲率半径をもつ曲面状の高透磁率磁性材料を配
置したことを特徴とする透明磁気層付き写真フィルム用
記録再生装置(第4発明)と、 磁気ヘッドと写真フィルム搬送用モータを有する磁
気層付き写真フィルム用記録再生装置において、前記モ
ータを内蔵したフィルム巻き上げ用回転リールを、高透
磁率磁性材料または高透磁率磁性材料と樹脂を一体成型
した材料で製作し、前記磁気ヘッドの記録面に対向して
記録面の曲率半径とほぼ等しい曲面状あるいは折り曲げ
状の高透磁率磁性材料を配置し、磁気ヘッドギャップは
前記曲面の両側縁を結ぶ線より突出していることを特徴
とする磁気層付き写真フィルム用記録再生装置(第5発
明)により達成する。
【0032】
【作用】本発明の透明磁気層付き写真フィルム用記録再
生装置におけるノイズ低減法は、ノイズ源であるモータ
のシールド法の改良、或いは、ノイズ受信側である、磁
気ヘッドのシールド法の改良である。更に、モータとヘ
ッドを極めて接近させて搭載する、非常に条件の悪い場
合、両者を併用する事を特徴とする。
【0033】本発明の第1の特徴は、フィルム巻き上げ
用モータをフィルム巻き上げ用回転リールに内蔵させ、
フィルム巻き取り時に回転するリールの全体、又は、一
部を高透磁率磁性材料で形成する事により、リール内部
に収容した、モータから漏洩するノイズ磁束を遮蔽する
事を特徴とする。ここに、高透磁率磁性材料とは、初透
磁率が100以上、好ましくは、1000以上の物が良い。
【0034】本発明の第2の特徴は、磁気ヘッド部のシ
ールド法の改良である。
【0035】即ち、磁気ヘッドの記録面に対向して、フ
ィルムの乳剤面側に、高透磁率の磁気シールド材料を設
け、ヘッドの記録面に対向してフィルムの進行方向に特
定の曲率半径の曲面あるいは折り曲げ形状を形成して、
ヘッドを覆う様に配置する事により、ギャップ部から侵
入するノイズ磁束をバイパスさせ、磁気ヘッドがノイズ
を拾いにくくする事を特徴とする。
【0036】本発明の記録再生装置における第1の特徴
と第2の特徴を組み合わせると更に、シールド効果が大
きくなる。即ち、フィルム巻取りリールを高透磁率磁性
材料または、樹脂と高透磁率磁性材料を一体成型した材
料で形成し、更に、磁気ヘッドの記録面に対向して高透
磁率の磁性材料を配置する事により、ノイズの漏洩と混
入を最小限に抑える事が出来る。小型カメラの様に、モ
ータとヘッドを数センチ以内に配置せざるを得ない、厳
しい条件下では、特に有効になる。
【0037】
【実施例】図1に示す実施例は、本発明の磁気層付きフ
ィルムを用いるカメラの例で、カメラ本体100の背面側
から見た要部の分解斜視図を示している。図において1
は磁気ヘッド、2はフィルム圧板、3はヘッド支持部材
である。ヘッド支持部材3に設けたヘッド取付け穴4に
磁気ヘッド1は挿入・固定される。ヘッド1は支持ピン
5によって支持され、磁気ヘッド1をフィルム幅方向に
揺動可能としている。図示しない裏蓋を閉蓋した状態で
は、磁気ヘッド1は僅かの間隙をもってカメラ本体100
側に設けたシールド部材10に対向する。またパトローネ
6中に巻き込まれた透明磁気層を乳剤面の背面側に持っ
たフィルムFは、フィルム巻き上げ用の巻き取りリール
9に巻き付くようになっている。この巻き取りリール9
の内側にはフィルム巻き取り用のモータ8を内蔵してい
て、モータ8の軸に設けた歯車7a及びこの歯車7aと
噛み合う動力伝達系7bによって、モータ8の回転で巻
き取りリール9が回転し、フィルムFを巻き取る構成と
なっている。図2はこの要部断面形状を示している。
【0038】一般に、カメラのフィルム巻き取り用ペン
シル型DCモータ8は、カメラの小型化をはかる為、耐
熱ABS樹脂製等で製造した、フィルム巻き取りリール
9の中に収容される構成となっていることが多い。かか
る構成ではモータ8からのノイズを低減する方法とし
て、モータケースの外側にシールド材料を巻き付ける方
法や、シールドケースを覆せる等の方法は、モータ部分
の外径が大きくなり、モータをこのリール内に収容する
事が難しくなる。また、モータ外径を小さくする為、シ
ールド材料を減らすと、シールドが不十分となる。
【0039】本発明は、フィルムFの巻き取り時に、回
転する巻き取りリール9全体、又は、その一部を、高透
磁率磁性材料で形成する事により、モータケースから漏
洩するノイズ磁束を遮蔽する事を特徴とする(第1発
明)。
【0040】巻き取りリール9自身にシールド作用が有
る為、モータ8にシールド材料を巻いたり、被せる必要
が無く、カメラやプリンタ等のリール内の狭い空間にモ
ータを容易に設置でき、且つ、シールド効果が高い事が
分かった。
【0041】使用する高透磁率磁性材料としては、パー
マロイ、フェライト、鉄、珪素鉄等が良く、これらの材
料でリールを形成するか、或いは、樹脂と高透磁率磁性
材料を一体成型しても良い(第2発明)。かかる一体成
型する際、高透磁率磁性材料と電気伝導性の非磁性材
料、例えば、アルミや銅を交互に積層した物を埋め込む
と、低周波から高周波にわたる磁気シールドが可能にな
り、シールドの効果が大きくなる。
【0042】本発明の上記の説明部分は、モータノイズ
の漏洩を効果的に防止する新規な方法によった実施例で
あるが、一般に、磁気記録装置は、装置内に、複数のモ
ータやソレノイドを使用し、更に、外部から、電磁場
や、放送電波等の影響を受ける場合が有り、ノイズ源が
不特定、多種類に及ぶ事が多い。この様な場合、多種類
のノイズ源を完全に遮蔽する事は不可能で有り、僅かな
ノイズの混入も許さない本発明のシステムでは、ノイズ
源のシールド法を改良するより、むしろ、受信側のシー
ルド法、即ち、磁気ヘッドのシールド法を改良する方が
有効な場合が多い。
【0043】普通、磁気ヘッドには、高透磁率の磁気シ
ールド材料をかぶせて有るが、磁気層に直接接触して、
信号を記録再生する磁気ギャップ部には、シールドを被
せる事が出来ない。この未シールド部から混入するノイ
ズが、透明磁気層付きフィルムの再生信号を著しく妨げ
る場合が有ることが本発明者らの検討によって判明し
た。
【0044】これは、透明磁気層の再生出力が極端に低
い事と、ヘッドギャップ対向面から侵入するノイズに対
して、透明磁気層自身のシールド効果が低い為である。
【0045】この対策として、図1或いは、図2のシー
ルド部材10に示す様に、磁気ヘッド1の記録面に対向し
て、写真フィルムFの乳剤面側に、磁気ヘッド側に湾曲
した曲面または折り曲げ面をもつ、高透磁率磁性材料の
シールド部材10を、前記磁気ヘッドギャップが、前記曲
面の両側線を結ぶ線(図3において点線をもって表示)
より突出しているよう配置することによって、ギャップ
部から侵入するノイズ磁束を集束させ、磁気シールドす
る効果を得ることができる(第3発明)。
【0046】また、磁気ヘッド1の記録面に対向して、
磁気ヘッドの曲面とほぼ同等の曲率半径を有する、シー
ルド材料で、ギャップ部を覆う様に配置する事により、
フィルム先端の通過を容易にしながらギャップ部から侵
入するノイズ磁束をバイパスさせ、磁気ヘッド1がノイ
ズを拾いにくくする事が出来る(第4発明)。
【0047】図3は、本発明のヘッドギャップ対向面の
シールド例を示し、図4(a)は、本発明によって磁気
ヘッド1に対向してシールド部材10を設けたときのノイ
ズ磁束バイパスの原理を示し、図4(b)はシールド部
材が無い場合で、シールド部材がないと磁気ヘッドコア
に入るノイズ磁束が増えることを示している。なお、図
示した磁気ヘッド10において、11はヘッドコア、12はコ
イル、13はヘッドギャップ、14はシールドケースを示し
ている。
【0048】本発明において、シールド部材10としては
具体的には、ヘッド対向面を、パーマロイ、フェライ
ト、鉄、珪素鉄等の高透磁率磁性材料で形成するか覆え
ば良い。またこれらを非磁性導電材料と交互に積層する
と、その効果を高める事が出来る。
【0049】写真フィルムFのベース材は、磁気テープ
等より、はるかに厚く、磁気ヘッドギャップに接する磁
気層の裏側、即ち、画像側に、高透磁率材料を配置して
も記録再生に悪影響は殆ど無く、効果的に、磁気シール
ド効果を得る事が分かった。
【0050】オーディオコンパクトカセットにも同様の
シールド法が採用されているが、このシールド法は、パ
ッドの裏側に、磁気遮蔽板を配置している為、ヘッドギ
ャップと遮蔽板の間隔が広くなり、シールド効果が低下
する。更に、遮蔽板が平板の為、ヘッドの側面から侵入
するノイズ磁束のシールド効果が低下する。更に、カセ
ットに内蔵させる為、その寸法が限られ、ヘッドを広く
囲む事が出来ない等の欠点を有する。図7は、コンパク
トカセットに使用されている磁気遮蔽板によるシールド
効果を示したもので、磁気ヘッドコアにはノイズ磁束が
増えることを示している。この為、再生出力が低く、ま
た、磁気遮蔽能力が低いため透明磁気層付き写真フィル
ム用の装置には不十分である事が分かった。
【0051】これに対し、本発明の磁気記録再生装置
は、ガイド部材で、フィルムをヘッド面に沿って案内す
るパッドレス方式への適用を主目的としており、ヘッド
とシールド部材10の間隔を、フィルムの先端が通過が容
易な程度、例えば、0.5〜2mm位とすれば、極めてシー
ルド効果が高く、しかも、書込み、読出し効率を低下さ
せない事が分かった。
【0052】更に、磁気ヘッドの曲率半径とほぼ同じシ
ールド材料で、磁気ヘッドギャップの未シールド部を覆
うようにした場合においても、単純な平板に比べて、ヘ
ッドの横方向から侵入するノイズに対する、シールド効
果に大きな差が出る。シールド板を曲面にすることによ
って、シールド板に混入するノイズ磁界はヘッドコアよ
りも周囲のヘッドシールド板を経由してバイパスするも
のが多くできる。この曲率半径の値は、使用するヘッド
によるが、5mmから20mmが良い。又、オーディオテープ
カセットのシールド板に比較して、装置に直接シールド
を施す為、大きさに制約が少なく、有効に遮蔽すること
が出来る。
【0053】本発明の、記録再生装置においては、透明
磁気層の磁気エネルギーが小さい為、フィルムFの巻き
取りリール9を高透磁率材料で形成し、更に、磁気ヘッ
ド1のギャップ部の対向面に、高透磁率の磁性材料を用
いたシールド部材10を配置する事により、ノイズの漏洩
と混入を同時に改良し、実用上極めて良好な、信号対雑
音比を得る事が出来る(第5発明)。
【0054】このように巻き取りリール9を高透磁率磁
性材料で形成し、磁気ヘッド1のギャップ部の対向面に
曲面形状をした高透磁率の磁性材料でシールド部材10を
設けることは、小型カメラの様に、モータとヘッドを数
センチ以内に配置せざるを得ない厳しい条件下では特に
有効になる。
【0055】しかし、本発明者らの検討によれば、上記
の2つの方法に付いて、各単独であっても、実用上十分
な信号対雑音比が得られる場合が多い。
【0056】図5、6は、1と0が交互に現れる、デジ
タルデータをパルス位置変調して、磁気ヘッド付きカメ
ラにて、透明磁気層付写真フィルムに記録、再生した時
の波形を示したもので、図5は本発明の記録再生装置
で、鉄系の材料で製造したフィルム巻き取りリールを使
用し、且つ、ヘッドギャップの対向面にパーマロイシー
ルドを施した場合である。アナログ再生波形に歪が無
く、データが正しく、復調されているのが分る。
【0057】一方、図6はこれらの対策を施さなかった
場合であって、モータノイズの混入で、アナログ再生波
形が著しく歪み、復調データにエラーが頻発しているの
が分かる。
【0058】
【発明の効果】本発明の記録再生装置における第1の特
徴は、モータノイズのシールド法の改良に関し、モータ
を内蔵するフィルム巻取りリールの全部、又は、一部を
磁気シールド性部材で形成する事を特徴とする。この
為、モータにシールド材料を巻き付けたり、シールドケ
ースをかぶせる必要が無く、カメラやプリンタの狭い空
間に、モータを設置する事が容易になり、且つ、ノイズ
の遮蔽効果が大きい。
【0059】本発明の記録再生装置における第2の特徴
は、磁気ヘッドギャップ部のシールド法の改良に関する
物であり、ノイズ源が不特定多数存在する場合に有効な
方法である。即ち、磁気ヘッドの対向部、即ち、フィル
ムの乳剤面側を、磁気ヘッドの曲率半径とほぼ同じ曲面
または折り曲げ面を有する高透磁率材料で、磁気ヘッド
の未シールド部を覆う様にシールド部材を配置するか
ら、ここから混入するノイズを効果的に防ぐ事が出来
る。
【0060】本発明の曲面状シールド部材は、コンパク
トカセットに使用されている、平板状のシールド板に比
べて効果が遙かに大きい。
【0061】本発明の記録再生装置における第3の特徴
は、フィルム巻き取りリールの全部又は一部を磁気遮蔽
材料で製造し、且つ、磁気ヘッド対向面の全部又は一部
を磁気シールド材料で磁気ヘッドギャップを覆う様に配
置するため、極めて信号対雑音比の良い磁気フィルム書
込み、読み取り装置を得る事が出来る。カメラやプリン
タ等の狭い空間に磁気ヘッドとモータを接近して配置し
なければならない、厳しい状況では特に有効になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカメラでの実施例を示す分解斜視図で
ある。
【図2】図1に示した実施例の要部断面図である。
【図3】本発明による磁気ヘッド部の断面図である。
【図4】(a)(b)は共に磁気ヘッド部のノイズ磁束
の状態を示す説明図である。
【図5】本発明の磁気ヘッド付きカメラでの記録・再生
波形を示す。
【図6】本発明によらない磁気ヘッド付きカメラでの記
録・再生波形を示す。
【図7】コンパクトカセットの磁気ヘッド部のノイズ磁
束の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 磁気ヘッド 2 フィルム圧板 3 ヘッド支持部材 4 ヘッド取付け穴 5 支持ピン 6 パトローネ 7 動力伝達系 8 モータ 9 巻き取りリール 10 シールド部材 100 カメラ本体 F 写真フィルム

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッドと写真フィルム搬送用モータ
    を有する磁気層付き写真フィルム用記録再生装置におい
    て、前記モータを内蔵したフィルム巻き上げ用回転リー
    ルに、高透磁率磁性材料を用いたことを特徴とする磁気
    層付き写真フィルム用記録再生装置。
  2. 【請求項2】 磁気ヘッドと写真フィルム搬送用モータ
    を有する磁気層付き写真フィルム用記録再生装置におい
    て、前記モータを内蔵したフィルム巻き上げ用回転リー
    ルを、樹脂と高透磁率磁性材料を一体成型した材料で製
    作することを特徴とする磁気層付き写真フィルム用記録
    再生装置。
  3. 【請求項3】 磁気ヘッドと写真フィルム搬送用モータ
    を有する磁気層付き写真フィルム用記録再生装置におい
    て、前記磁気ヘッドの記録面に対向して、磁気ヘッドギ
    ャップ側に湾曲した曲面または折り曲げ状の高透磁率磁
    性材料を配置し、前記磁気ヘッドギャップは前記曲面の
    両側縁を結ぶ線より突出していることを特徴とする磁気
    層付き写真フィルム用記録再生装置。
  4. 【請求項4】 磁気ヘッドと写真フィルム搬送用モータ
    を有する磁気層付き写真フィルム用記録再生装置におい
    て、前記磁気ヘッドの記録面に対向して、磁気ヘッドの
    記録面とほぼ等しい曲面状の高透磁率磁性材料を配置し
    たことを特徴とする磁気層付き写真フィルム用記録再生
    装置。
  5. 【請求項5】 磁気ヘッドと写真フィルム搬送用モータ
    を有する磁気層付き写真フィルム用記録再生装置におい
    て、前記モータを内蔵したフィルム巻き上げ用回転リー
    ルを、高透磁率磁性材料または高透磁率磁性材料と樹脂
    を一体成型した材料で製作し、前記磁気ヘッドの記録面
    に対向して記録面の曲率半径とほぼ等しい曲率半径をも
    つ曲面、または折り曲げ状の高透磁率磁性材料を配置
    し、磁気ヘッドギャップは前記曲面の両側縁を結ぶ線よ
    り突出していることを特徴とする磁気層付き写真フィル
    ム用記録再生装置。
JP6004833A 1994-01-20 1994-01-20 磁気層付き写真フィルム用記録再生装置 Pending JPH07209733A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6004833A JPH07209733A (ja) 1994-01-20 1994-01-20 磁気層付き写真フィルム用記録再生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6004833A JPH07209733A (ja) 1994-01-20 1994-01-20 磁気層付き写真フィルム用記録再生装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07209733A true JPH07209733A (ja) 1995-08-11

Family

ID=11594703

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6004833A Pending JPH07209733A (ja) 1994-01-20 1994-01-20 磁気層付き写真フィルム用記録再生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07209733A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6229965B1 (en) * 1997-04-03 2001-05-08 Canon Kabushiki Kaisha Apparatus such as camera adapted for film having magnetic recording part
US6275661B1 (en) 1997-03-26 2001-08-14 Canon Kabushiki Kaisha Apparatus adapted for film having magnetic recording part

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6275661B1 (en) 1997-03-26 2001-08-14 Canon Kabushiki Kaisha Apparatus adapted for film having magnetic recording part
US6229965B1 (en) * 1997-04-03 2001-05-08 Canon Kabushiki Kaisha Apparatus such as camera adapted for film having magnetic recording part

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5307100A (en) Magnetic recording/reproducing apparatus for a camera having pressure roller
JPH07209733A (ja) 磁気層付き写真フィルム用記録再生装置
EP0438480B1 (en) Camera apparatus for magnetically recording on film
US5857123A (en) Camera having a magnetic flux shielding device
US6262856B1 (en) Magnetic information reproducing apparatus having power supply field cancellation facility
JP2784106B2 (ja) カメラシステム
US6195512B1 (en) Camera adapted for films provided with magnetic storage portions
EP0887798A3 (en) Tray loading type magnetic recording and reproducing apparatus
EP0768667B1 (en) Magnetic recording and reproducing apparatus and video camera using same apparatus
JP3551208B2 (ja) 写真フイルムの磁気記録再生装置
US5502522A (en) Compact magnetic head for a photographic camera
US3707608A (en) Method and apparatus for duplicating a magnetic tape
US6275661B1 (en) Apparatus adapted for film having magnetic recording part
JP2001154257A (ja) 磁気ヘッドユニット、この磁気ヘッドユニットを用いた圧板およびこの圧板を用いたカメラ
Wakabayashi et al. Magnetic recording in Advanced Photo System cameras
JPH10293353A (ja) カメラ
JP3002572B2 (ja) カメラ用磁気ヘッド
JPH09258387A (ja) 磁性体付きフィルム用カメラ
JPH07128724A (ja) 写真フィルム用磁気記録再生装置
JPH10104724A (ja) 写真フィルム用磁気記録再生装置およびこれを備えたカメラ
JPH09113986A (ja) フィルム磁気情報再生装置
JP2001067607A (ja) 磁気ヘッド装置
JPH10282566A (ja) フィルム用磁気記録装置およびこれを備えた光学機器
US20020044373A1 (en) Magnetic recording/reproducing apparatus having a chassis made of a magnetic material
JPH10301189A (ja) 磁気ヘッド