JPH072078A - 多軸車両におけるアンチスキッドブレーキ制御方法 - Google Patents
多軸車両におけるアンチスキッドブレーキ制御方法Info
- Publication number
- JPH072078A JPH072078A JP14355093A JP14355093A JPH072078A JP H072078 A JPH072078 A JP H072078A JP 14355093 A JP14355093 A JP 14355093A JP 14355093 A JP14355093 A JP 14355093A JP H072078 A JPH072078 A JP H072078A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wheel
- brake control
- control
- shaft
- skid brake
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Regulating Braking Force (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】3軸からなる多軸車両のアンチスキッドブレー
キ制御において、第3軸のアンチスキッドブレーキ制御
を、最適にしかも簡単な構造でかつ安価に行う。 【構成】後後輪3のABS制御のフェーズは、左右の前
後輪2のいずれか一方のABS制御のフェーズに同期し
て移行するように設定されている。したがって、後後輪
3のABS制御用のモジュレータ31の駆動タイミング
は、左右の前後輪2のいずれか一方のABS制御用のモ
ジュレータ13,15の駆動タイミングに合わせて駆動
されるようになる。その場合、左右の前後輪2のいずれ
か一方の選択は、左右の前輪1のμ判定結果に基づい
て、左右の前輪1のうち、低μと判断された側の前輪1
と同じ側の前後輪2を選択するようにしている。したが
って、後後輪3のABS制御は、低μと判断された側の
前輪1と同じ側の前後輪2のABS制御に同期するよう
になる。
キ制御において、第3軸のアンチスキッドブレーキ制御
を、最適にしかも簡単な構造でかつ安価に行う。 【構成】後後輪3のABS制御のフェーズは、左右の前
後輪2のいずれか一方のABS制御のフェーズに同期し
て移行するように設定されている。したがって、後後輪
3のABS制御用のモジュレータ31の駆動タイミング
は、左右の前後輪2のいずれか一方のABS制御用のモ
ジュレータ13,15の駆動タイミングに合わせて駆動
されるようになる。その場合、左右の前後輪2のいずれ
か一方の選択は、左右の前輪1のμ判定結果に基づい
て、左右の前輪1のうち、低μと判断された側の前輪1
と同じ側の前後輪2を選択するようにしている。したが
って、後後輪3のABS制御は、低μと判断された側の
前輪1と同じ側の前後輪2のABS制御に同期するよう
になる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、3つ以上の車軸を有す
る、例えば大型トラック等の多軸車両におけるアンチス
キッドブレーキ制御方法に関するものである。
る、例えば大型トラック等の多軸車両におけるアンチス
キッドブレーキ制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の車両の制動システムに
は、アンチスキッドブレーキ制御システムおよびトラク
ションコントロールシステムを採用したものがある。一
般に、このアンチスキッドブレーキ制御(以下、ABS
制御ともいう)は、制動時に車輪がロック傾向となった
ことを検出したとき、その車輪のブレーキ力を弱めてロ
ック傾向を解消し、その後再びブレーキ力を大きくする
ことにより、車両の操縦を安定させると共に、制動距離
ができるだけ短くなるようにブレーキ制御を行うもので
ある。また、トラクションコントロール(以下、TRC
制御ともいう)は、車両発進時において駆動輪が空転傾
向となったことを検出したとき、その駆動輪の空転を解
消するために駆動輪の回転駆動力を弱めることにより、
車両の発進性能を向上させるように駆動輪の回転駆動力
の制御を行うものである。
は、アンチスキッドブレーキ制御システムおよびトラク
ションコントロールシステムを採用したものがある。一
般に、このアンチスキッドブレーキ制御(以下、ABS
制御ともいう)は、制動時に車輪がロック傾向となった
ことを検出したとき、その車輪のブレーキ力を弱めてロ
ック傾向を解消し、その後再びブレーキ力を大きくする
ことにより、車両の操縦を安定させると共に、制動距離
ができるだけ短くなるようにブレーキ制御を行うもので
ある。また、トラクションコントロール(以下、TRC
制御ともいう)は、車両発進時において駆動輪が空転傾
向となったことを検出したとき、その駆動輪の空転を解
消するために駆動輪の回転駆動力を弱めることにより、
車両の発進性能を向上させるように駆動輪の回転駆動力
の制御を行うものである。
【0003】ところで、大型トラック等の大型車両にお
いては、積載荷重が大きいことから車輪にかかる荷重を
小さくするために3つ以上の車軸を有する多軸車両とし
て構成されている車両がある。このような多軸車両にお
いても、例えば実開平2ー76570号公報等に開示さ
れているように、ABS制御およびTRC制御システム
を採用している場合がある。
いては、積載荷重が大きいことから車輪にかかる荷重を
小さくするために3つ以上の車軸を有する多軸車両とし
て構成されている車両がある。このような多軸車両にお
いても、例えば実開平2ー76570号公報等に開示さ
れているように、ABS制御およびTRC制御システム
を採用している場合がある。
【0004】図7はこのような多軸車両におけるABS
制御およびTRC制御システムを示す図である。図7に
おいて、1は非駆動輪である前輪、2は駆動輪である前
後輪、3は非駆動輪である後後輪、4は第1軸である前
車軸、5は第2軸である前後車軸、6は第3軸である後
後車軸、7は2系統のブレーキバルブ、8は第1ブレー
キ系統、8aは第1ブレーキ系統のエア圧ライン、8b
は第1ブレーキ系統の液圧ライン、9は第2ブレーキ系
統、9aは第2ブレーキ系統のエア圧ライン、9bは第
2ブレーキ系統の液圧ライン、10は第1ブレーキ系統
におけるブレーキブースタ(空油圧変換装置)、11は
第1ブレーキ系統のモジュレータ、12は第2ブレーキ
系統における右側のブレーキブースタ(空油圧変換装
置)、13は第2ブレーキ系統における右側のモジュレ
ータ、14は第2ブレーキ系統における左側のブレーキ
ブースタ(空油圧変換装置)、15は第2ブレーキ系統
における左側のモジュレータ、16はABS/TRCコ
ントローラ(以下、ABS/TRC ECUともい
う)、17は右前輪の車輪速センサ、18は左前輪の車
輪速センサ、19は右前後輪の車輪速センサ、20は左
前後輪の車輪速センサ、21,22はダブルチェックバ
ルブ、23,24はトラクションコントロールバルブ、
25はエアタンク、26はエンジン、27はエンジン2
6の回転数の下限値を変更設定するガバナリンク(不図
示)を作動するガバナアクチュエータであるモータ、2
8はアクセルペダルである。モジュレータ11,13,1
5、車輪速センサ17,18,19,20、トラクション
コントロールバルブ23,24、およびモータ27は、
それぞれABS/TRC ECU16に接続されてい
る。
制御およびTRC制御システムを示す図である。図7に
おいて、1は非駆動輪である前輪、2は駆動輪である前
後輪、3は非駆動輪である後後輪、4は第1軸である前
車軸、5は第2軸である前後車軸、6は第3軸である後
後車軸、7は2系統のブレーキバルブ、8は第1ブレー
キ系統、8aは第1ブレーキ系統のエア圧ライン、8b
は第1ブレーキ系統の液圧ライン、9は第2ブレーキ系
統、9aは第2ブレーキ系統のエア圧ライン、9bは第
2ブレーキ系統の液圧ライン、10は第1ブレーキ系統
におけるブレーキブースタ(空油圧変換装置)、11は
第1ブレーキ系統のモジュレータ、12は第2ブレーキ
系統における右側のブレーキブースタ(空油圧変換装
置)、13は第2ブレーキ系統における右側のモジュレ
ータ、14は第2ブレーキ系統における左側のブレーキ
ブースタ(空油圧変換装置)、15は第2ブレーキ系統
における左側のモジュレータ、16はABS/TRCコ
ントローラ(以下、ABS/TRC ECUともい
う)、17は右前輪の車輪速センサ、18は左前輪の車
輪速センサ、19は右前後輪の車輪速センサ、20は左
前後輪の車輪速センサ、21,22はダブルチェックバ
ルブ、23,24はトラクションコントロールバルブ、
25はエアタンク、26はエンジン、27はエンジン2
6の回転数の下限値を変更設定するガバナリンク(不図
示)を作動するガバナアクチュエータであるモータ、2
8はアクセルペダルである。モジュレータ11,13,1
5、車輪速センサ17,18,19,20、トラクション
コントロールバルブ23,24、およびモータ27は、
それぞれABS/TRC ECU16に接続されてい
る。
【0005】そして、通常制動時には、ブレーキペダル
7aの踏み込みにより、エアタンク(不図示)のエアが
ブレーキバルブ7、第1ブレーキ系統8のエア圧ライン
8aおよびモジュレータ11を通ってブレーキブースタ
10に導入される。このブレーキブースタ10によりエ
ア圧が液圧に変換され、その液圧は第1ブレーキ系統8
の液圧ライン8bを介して前輪1のホイールシリンダ
(不図示)および後後輪3のホイールシリンダ(不図
示)にそれぞれ導入され、前輪1および後後輪3が制動
される。これと同時に、エアタンクのエアがブレーキバ
ルブ7、第2ブレーキ系統9のエア圧ライン9aおよび
モジュレータ13,15を通って左右のブレーキブース
タ12,14にそれぞれ導入される。同様に、これらの
ブレーキブースタ12,14によりエア圧が液圧に変換
され、その液圧は第2ブレーキ系統の液圧ライン9bを
介してそれぞれ左右の前後輪2のホイールシリンダ(不
図示)に導入され、左右の前後輪2が制動される。
7aの踏み込みにより、エアタンク(不図示)のエアが
ブレーキバルブ7、第1ブレーキ系統8のエア圧ライン
8aおよびモジュレータ11を通ってブレーキブースタ
10に導入される。このブレーキブースタ10によりエ
ア圧が液圧に変換され、その液圧は第1ブレーキ系統8
の液圧ライン8bを介して前輪1のホイールシリンダ
(不図示)および後後輪3のホイールシリンダ(不図
示)にそれぞれ導入され、前輪1および後後輪3が制動
される。これと同時に、エアタンクのエアがブレーキバ
ルブ7、第2ブレーキ系統9のエア圧ライン9aおよび
モジュレータ13,15を通って左右のブレーキブース
タ12,14にそれぞれ導入される。同様に、これらの
ブレーキブースタ12,14によりエア圧が液圧に変換
され、その液圧は第2ブレーキ系統の液圧ライン9bを
介してそれぞれ左右の前後輪2のホイールシリンダ(不
図示)に導入され、左右の前後輪2が制動される。
【0006】一方、ABS/TRC ECU16は、各
車輪速センサ17,18,19,20からの車輪速度信号
に基づいて各車輪1,2がロック傾向にあると判断する
と、その車輪について所定のABS制御を行う。すなわ
ち、ABS/TRC ECU16は、左右の前輪1の車
輪速センサ17,18からの車輪速信号に基づいて左右
の前輪1の少なくともいずれか一方の車輪がロック傾向
にあると判断すると、制御信号をモジュレータ11に送
る。この制御信号により、モジュレータ11はエア圧ラ
イン8aを通してブレーキブースタ10に導入されるエ
ア圧を制御する。これにより、ブレーキブースタ10に
より変換され、液圧ライン8bを通して前輪1および後
後輪3の各ホイールシリンダに導入される液圧が制御さ
れるので、前輪1および後後輪3の制動力がそれぞれ制
御される。
車輪速センサ17,18,19,20からの車輪速度信号
に基づいて各車輪1,2がロック傾向にあると判断する
と、その車輪について所定のABS制御を行う。すなわ
ち、ABS/TRC ECU16は、左右の前輪1の車
輪速センサ17,18からの車輪速信号に基づいて左右
の前輪1の少なくともいずれか一方の車輪がロック傾向
にあると判断すると、制御信号をモジュレータ11に送
る。この制御信号により、モジュレータ11はエア圧ラ
イン8aを通してブレーキブースタ10に導入されるエ
ア圧を制御する。これにより、ブレーキブースタ10に
より変換され、液圧ライン8bを通して前輪1および後
後輪3の各ホイールシリンダに導入される液圧が制御さ
れるので、前輪1および後後輪3の制動力がそれぞれ制
御される。
【0007】また同様に、ABS/TRC ECU16
は、各車輪速センサからの車輪速信号に基づいて右側の
前後輪2がロック傾向にあると判断すると、制御信号を
モジュレータ13に送り、このモジュレータ13により
右側の前後輪2の制動力を制御し、また各車輪速信号に
基づいて左側の前後輪2がロック傾向にあると判断する
と、制御信号をモジュレータ15に送り、このモジュレ
ータ15により左側の前後輪2の制動力を制御する。
は、各車輪速センサからの車輪速信号に基づいて右側の
前後輪2がロック傾向にあると判断すると、制御信号を
モジュレータ13に送り、このモジュレータ13により
右側の前後輪2の制動力を制御し、また各車輪速信号に
基づいて左側の前後輪2がロック傾向にあると判断する
と、制御信号をモジュレータ15に送り、このモジュレ
ータ15により左側の前後輪2の制動力を制御する。
【0008】一方、車両発進時や急加速時等の車両の推
進力増大中に、ABS/TRC ECU16が各車輪速
センサ17,18,19,20からの車輪速度信号に基づ
いて演算し、その演算結果により駆動輪である左右の前
後輪2の少なくとも一方が空転傾向にあると判断する
と、ABS/TRC ECU16は、空転傾向にある前
後輪2に対応するモジュレータ13,15およびトラク
ションコントロールバルブ23,24に制御信号を出力
する。したがって、エアタンク25のエアがトラクショ
ンコントロールバルブ23,24、ダブルチェックバル
ブ21,22、モジュレータ13,15を通ってブレーキ
ブースタ12,14に供給され、空転している前後輪2
にブレーキがかけられる。このとき、モジュレータ1
3,15によりブレーキブースタ12,14のブレーキ圧
が制御され、空転傾向にある前後輪2の空転傾向が解消
される。
進力増大中に、ABS/TRC ECU16が各車輪速
センサ17,18,19,20からの車輪速度信号に基づ
いて演算し、その演算結果により駆動輪である左右の前
後輪2の少なくとも一方が空転傾向にあると判断する
と、ABS/TRC ECU16は、空転傾向にある前
後輪2に対応するモジュレータ13,15およびトラク
ションコントロールバルブ23,24に制御信号を出力
する。したがって、エアタンク25のエアがトラクショ
ンコントロールバルブ23,24、ダブルチェックバル
ブ21,22、モジュレータ13,15を通ってブレーキ
ブースタ12,14に供給され、空転している前後輪2
にブレーキがかけられる。このとき、モジュレータ1
3,15によりブレーキブースタ12,14のブレーキ圧
が制御され、空転傾向にある前後輪2の空転傾向が解消
される。
【0009】このように多軸車両においても、制動時に
ABS制御が行われるようになり、制動時の操縦安定お
よび制動距離の短縮を図ることができるとともに、車両
発進時や急加速時等の車両の推進力増大中の駆動輪空転
時にTRC制御が行われるようになり、車両の発進性能
を向上させることができるようになる。
ABS制御が行われるようになり、制動時の操縦安定お
よび制動距離の短縮を図ることができるとともに、車両
発進時や急加速時等の車両の推進力増大中の駆動輪空転
時にTRC制御が行われるようになり、車両の発進性能
を向上させることができるようになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のAB
S制御およびTRC制御システムにおいては、後後輪3
の制動力が左右の前輪1の少なくとも一方の車輪速度に
基づいて制御されるようになっている。すなわち、左右
の前輪1のロック傾向に基づいて後後輪3の制動力が制
御されるようになっている。
S制御およびTRC制御システムにおいては、後後輪3
の制動力が左右の前輪1の少なくとも一方の車輪速度に
基づいて制御されるようになっている。すなわち、左右
の前輪1のロック傾向に基づいて後後輪3の制動力が制
御されるようになっている。
【0011】しかしながら、多軸車両は前後方向にきわ
めて長く、前輪1と後後輪3とはかなり離れて配置され
ているため、前輪1のある路面の状況と後後輪3のある
路面の状況とは異なる場合が多い。このため、制動時に
前輪1がロック傾向にあるとき、後後輪3が必ずしもロ
ック傾向にあるとは限らなく、また逆に前輪1がロック
傾向にないときでも、後後輪3がロック傾向にある場合
がある。更に、制動状態においては、減速度が生じるこ
とにより車両の荷重移動により、後後軸6の軸荷重が前
軸4の軸荷重に比べてかなり小さくなる。しかし、後後
輪3には前輪1の制動圧と同じ制動圧がかけられること
から、後後輪3が前輪1に比べてロックし易くなる。し
たがって、前述のような多軸車両におけるアンチスキッ
ドブレーキ制御システムにおいて、後後輪3のABS制
御を前輪1のABS制御と同じ制御を行ったのでは、後
後輪のABS制御必ずしも適切に行われるとは限らな
い。
めて長く、前輪1と後後輪3とはかなり離れて配置され
ているため、前輪1のある路面の状況と後後輪3のある
路面の状況とは異なる場合が多い。このため、制動時に
前輪1がロック傾向にあるとき、後後輪3が必ずしもロ
ック傾向にあるとは限らなく、また逆に前輪1がロック
傾向にないときでも、後後輪3がロック傾向にある場合
がある。更に、制動状態においては、減速度が生じるこ
とにより車両の荷重移動により、後後軸6の軸荷重が前
軸4の軸荷重に比べてかなり小さくなる。しかし、後後
輪3には前輪1の制動圧と同じ制動圧がかけられること
から、後後輪3が前輪1に比べてロックし易くなる。し
たがって、前述のような多軸車両におけるアンチスキッ
ドブレーキ制御システムにおいて、後後輪3のABS制
御を前輪1のABS制御と同じ制御を行ったのでは、後
後輪のABS制御必ずしも適切に行われるとは限らな
い。
【0012】そこで、図8に示すように後後輪3のブレ
ーキを駆動輪である前後輪2用の第2ブレーキ系統9の
液圧ライン9bに接続することが考えられる。このよう
に構成されたABS制御およびTRC制御システムにお
いては、前後輪2のABS制御時に後後輪3もABS制
御が行われるようになる。その場合、この後後輪3のA
BS制御は、後後輪3が前後輪2にきわめて近いので、
後後輪3の路面状況および制動状態が前後輪2のそれら
とほぼ同じとなっている、すなわち前後輪2のロック傾
向時に後後輪3もロック傾向となる可能性が高いことか
ら、適切なものとなる。
ーキを駆動輪である前後輪2用の第2ブレーキ系統9の
液圧ライン9bに接続することが考えられる。このよう
に構成されたABS制御およびTRC制御システムにお
いては、前後輪2のABS制御時に後後輪3もABS制
御が行われるようになる。その場合、この後後輪3のA
BS制御は、後後輪3が前後輪2にきわめて近いので、
後後輪3の路面状況および制動状態が前後輪2のそれら
とほぼ同じとなっている、すなわち前後輪2のロック傾
向時に後後輪3もロック傾向となる可能性が高いことか
ら、適切なものとなる。
【0013】しかしながら、この図8に示されたABS
制御およびTRC制御システムでは、駆動輪である前後
輪2の空転時に、この前後輪2の空転を解消するために
前後輪2の制動によるTRC制御を行うと、非駆動輪で
ある後後輪3にも制動がかけられてしまう。このため、
車両の発進駆動力あるいは加速力が低下し、車両の発進
性が悪くなる。
制御およびTRC制御システムでは、駆動輪である前後
輪2の空転時に、この前後輪2の空転を解消するために
前後輪2の制動によるTRC制御を行うと、非駆動輪で
ある後後輪3にも制動がかけられてしまう。このため、
車両の発進駆動力あるいは加速力が低下し、車両の発進
性が悪くなる。
【0014】そこで、更に図9に示すように、図8に示
すABS制御およびTRC制御システムにおいて、液圧
ライン9bと後後輪3のブレーキとの間を接続するブレ
ーキ液通路に、前後輪2のTRC制御時に液圧ライン9
bと後後輪3のブレーキとの間の連通を遮断するカット
バルブ29,30を設けることが考えられる。
すABS制御およびTRC制御システムにおいて、液圧
ライン9bと後後輪3のブレーキとの間を接続するブレ
ーキ液通路に、前後輪2のTRC制御時に液圧ライン9
bと後後輪3のブレーキとの間の連通を遮断するカット
バルブ29,30を設けることが考えられる。
【0015】このように構成されたABS制御およびT
RC制御システムにおいては、前後輪2のABS制御時
にカットバルブ29,30を開いておくことにより、後
後輪3もABS制御が行われるので、後後輪3のABS
制御は適切なものとなる。また、前後輪2のTRC制御
時にカットバルブ29,30を閉じることにより、後後
輪3にはTRC制御が行われなくなる。したがって、前
後輪2のTRC制御時には後後輪3は制動されないの
で、車両の発進性および加速性は向上する。このよう
に、図9に示すABS制御およびTRC制御システム
は、ABS制御もTRC制御も適切に行うことができる
ようになる。
RC制御システムにおいては、前後輪2のABS制御時
にカットバルブ29,30を開いておくことにより、後
後輪3もABS制御が行われるので、後後輪3のABS
制御は適切なものとなる。また、前後輪2のTRC制御
時にカットバルブ29,30を閉じることにより、後後
輪3にはTRC制御が行われなくなる。したがって、前
後輪2のTRC制御時には後後輪3は制動されないの
で、車両の発進性および加速性は向上する。このよう
に、図9に示すABS制御およびTRC制御システム
は、ABS制御もTRC制御も適切に行うことができる
ようになる。
【0016】しかしながら、このABS制御およびTR
C制御システムは、2個のカットバルブ29,30を設
けるので部品点数が多くなるとともに、これらのカット
バルブ29,30をABS/TRC ECU16で制御
することになるので、構造が複雑となるばかりでなく、
コストが高くなるという問題がある。
C制御システムは、2個のカットバルブ29,30を設
けるので部品点数が多くなるとともに、これらのカット
バルブ29,30をABS/TRC ECU16で制御
することになるので、構造が複雑となるばかりでなく、
コストが高くなるという問題がある。
【0017】一方、前述の図7に示すABS制御および
TRC制御システムが有する問題を解決する他のABS
制御およびTRC制御システムが、特開平5ー1014
1号公報において提案されている。図10に示すよう
に、このABS制御およびTRC制御システムは、図7
に示すABS制御およびTRC制御システムの第1ブレ
ーキ系統8のエア圧ライン8aを分岐し、この分岐した
エア圧ラインに後後輪3のブレーキ用のモジュレータ3
1およびブレーキブースタ32を備えているとともに、
右、左後後輪3の回転数を検出する車輪速センサ33,
34とを備えている。そして、このモジュレータ31が
ABS/TRC ECU16によって制御されるように
なっている。
TRC制御システムが有する問題を解決する他のABS
制御およびTRC制御システムが、特開平5ー1014
1号公報において提案されている。図10に示すよう
に、このABS制御およびTRC制御システムは、図7
に示すABS制御およびTRC制御システムの第1ブレ
ーキ系統8のエア圧ライン8aを分岐し、この分岐した
エア圧ラインに後後輪3のブレーキ用のモジュレータ3
1およびブレーキブースタ32を備えているとともに、
右、左後後輪3の回転数を検出する車輪速センサ33,
34とを備えている。そして、このモジュレータ31が
ABS/TRC ECU16によって制御されるように
なっている。
【0018】この構成のABS制御およびTRC制御シ
ステムによれば、後後輪3の路面状況および制動状態に
基づいて、後後輪3に対してABS制御が独立して行わ
れるようになるので、後後輪3のABS制御がより一層
適切なものとなる。
ステムによれば、後後輪3の路面状況および制動状態に
基づいて、後後輪3に対してABS制御が独立して行わ
れるようになるので、後後輪3のABS制御がより一層
適切なものとなる。
【0019】しかしながら、このように後後輪3のAB
S制御を独立して行うようにしたのでは、モジュレータ
31、ブレーキブースタ32および車輪速センサ33,
34を必要とするので、部品点数が多くなるばかりでな
く構造が複雑となり、コストが高くなるという問題があ
る。
S制御を独立して行うようにしたのでは、モジュレータ
31、ブレーキブースタ32および車輪速センサ33,
34を必要とするので、部品点数が多くなるばかりでな
く構造が複雑となり、コストが高くなるという問題があ
る。
【0020】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、3軸からなる多軸車両のア
ンチスキッドブレーキ制御において、第3軸のアンチス
キッドブレーキ制御を、最適にしかも簡単な構造でかつ
安価に行うことのできる多軸車両におけるアンチスキッ
ドブレーキ制御方法を提供することである。
ものであって、その目的は、3軸からなる多軸車両のア
ンチスキッドブレーキ制御において、第3軸のアンチス
キッドブレーキ制御を、最適にしかも簡単な構造でかつ
安価に行うことのできる多軸車両におけるアンチスキッ
ドブレーキ制御方法を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、前輪側の第1軸と、後輪側第
2軸と、前輪側および後輪側のいずれか一方に配設され
た第3軸とを少なくとも有する多軸車両におけるアンチ
スキッドブレーキ制御方法であって、前記第1軸に支持
される左右の前輪のアンチスキッドブレーキ制御を、前
記前輪に付設された前輪速センサによって検出された前
輪速度に基づいて前記前輪のアンチスキッドブレーキ制
御用モジュレータを作動制御することにより、前記前輪
のブレーキ系統のアンチスキッドブレーキ制御を行うと
ともに、前記第2軸に支持される左右の後輪のアンチス
キッドブレーキ制御を、前記後輪に付設された後輪速セ
ンサによって検出された後輪速度に基づいて前記後輪の
アンチスキッドブレーキ制御用モジュレータを作動制御
することにより、前記後輪のブレーキ系統のアンチスキ
ッドブレーキ制御を行い、更に前記第3軸に支持された
車輪のアンチスキッドブレーキ制御を、前記第3軸に支
持された車輪のアンチスキッドブレーキ制御用モジュレ
ータを作動制御することにより、前記第3軸に支持され
た車輪のブレーキ系統のアンチスキッドブレーキ制御を
行うようになっている多軸車両におけるアンチスキッド
ブレーキ制御方法において、前記前輪における路面の摩
擦係数を推定するとともに前記左右の前輪のうち低摩擦
係数側の前輪を選択し、前記前輪側または前記後輪側で
前記第3軸が配設される側の前記左右の前輪または前記
左右の後輪のうち、前記低摩擦係数側の前輪と左右同じ
側の前輪または後輪の前記アンチスキッドブレーキ制御
用モジュレータの制御タイミングに、前記第3軸に支持
された車輪のアンチスキッドブレーキ制御用モジュレー
タの制御タイミングを合わせることにより、前記第3軸
に支持された車輪のアンチスキッドブレーキ制御を行う
ことを特徴としている。
めに、請求項1の発明は、前輪側の第1軸と、後輪側第
2軸と、前輪側および後輪側のいずれか一方に配設され
た第3軸とを少なくとも有する多軸車両におけるアンチ
スキッドブレーキ制御方法であって、前記第1軸に支持
される左右の前輪のアンチスキッドブレーキ制御を、前
記前輪に付設された前輪速センサによって検出された前
輪速度に基づいて前記前輪のアンチスキッドブレーキ制
御用モジュレータを作動制御することにより、前記前輪
のブレーキ系統のアンチスキッドブレーキ制御を行うと
ともに、前記第2軸に支持される左右の後輪のアンチス
キッドブレーキ制御を、前記後輪に付設された後輪速セ
ンサによって検出された後輪速度に基づいて前記後輪の
アンチスキッドブレーキ制御用モジュレータを作動制御
することにより、前記後輪のブレーキ系統のアンチスキ
ッドブレーキ制御を行い、更に前記第3軸に支持された
車輪のアンチスキッドブレーキ制御を、前記第3軸に支
持された車輪のアンチスキッドブレーキ制御用モジュレ
ータを作動制御することにより、前記第3軸に支持され
た車輪のブレーキ系統のアンチスキッドブレーキ制御を
行うようになっている多軸車両におけるアンチスキッド
ブレーキ制御方法において、前記前輪における路面の摩
擦係数を推定するとともに前記左右の前輪のうち低摩擦
係数側の前輪を選択し、前記前輪側または前記後輪側で
前記第3軸が配設される側の前記左右の前輪または前記
左右の後輪のうち、前記低摩擦係数側の前輪と左右同じ
側の前輪または後輪の前記アンチスキッドブレーキ制御
用モジュレータの制御タイミングに、前記第3軸に支持
された車輪のアンチスキッドブレーキ制御用モジュレー
タの制御タイミングを合わせることにより、前記第3軸
に支持された車輪のアンチスキッドブレーキ制御を行う
ことを特徴としている。
【0022】また、請求項2の発明は、前記第3軸に支
持された車輪のアンチスキッドブレーキ制御の開始時
は、前記前輪側または前記後輪側で前記第3軸が配設さ
れる側の前記左右の前輪または前記左右の後輪のうち、
アンチスキッドブレーキ制御が早く開始された方と左右
同じ側の前輪または後輪の前記アンチスキッドブレーキ
制御用モジュレータの制御タイミングに、前記第3軸に
支持された車輪のアンチスキッドブレーキ制御用モジュ
レータの制御タイミングを合わせることを特徴としてい
る。
持された車輪のアンチスキッドブレーキ制御の開始時
は、前記前輪側または前記後輪側で前記第3軸が配設さ
れる側の前記左右の前輪または前記左右の後輪のうち、
アンチスキッドブレーキ制御が早く開始された方と左右
同じ側の前輪または後輪の前記アンチスキッドブレーキ
制御用モジュレータの制御タイミングに、前記第3軸に
支持された車輪のアンチスキッドブレーキ制御用モジュ
レータの制御タイミングを合わせることを特徴としてい
る。
【0023】更に請求項3の発明は、前記第3軸に支持
された車輪のアンチスキッドブレーキ制御におけるブレ
ーキ圧の増圧レートを、前記前輪の摩擦係数に基づいて
設定することを特徴としている。
された車輪のアンチスキッドブレーキ制御におけるブレ
ーキ圧の増圧レートを、前記前輪の摩擦係数に基づいて
設定することを特徴としている。
【0024】更に請求項4の発明は、前記増圧レート
を、増圧がゆっくりとした速度で行われる緩速増圧レー
トと、増圧が普通の速度で行われる通常速増圧レート
と、増圧が速い速度で行われる迅速増圧レートとに設定
し、前記前輪の摩擦係数が低摩擦係数のときは緩速増圧
レートを選択し、前記前輪の摩擦係数が中摩擦係数のと
きは通常速増圧レートを選択し、前記前輪の摩擦係数が
高摩擦係数のときは迅速増圧レートを選択することを特
徴としている。
を、増圧がゆっくりとした速度で行われる緩速増圧レー
トと、増圧が普通の速度で行われる通常速増圧レート
と、増圧が速い速度で行われる迅速増圧レートとに設定
し、前記前輪の摩擦係数が低摩擦係数のときは緩速増圧
レートを選択し、前記前輪の摩擦係数が中摩擦係数のと
きは通常速増圧レートを選択し、前記前輪の摩擦係数が
高摩擦係数のときは迅速増圧レートを選択することを特
徴としている。
【0025】更に請求項5の発明は、前記第1軸および
前記第2軸に支持された車輪に付設される前記車輪速セ
ンサおよび前記アンチスキッドブレーキ制御用モジュレ
ータの少なくとも一つが失陥したときは、前記第3軸に
支持された車輪のアンチスキッドブレーキ制御を停止
し、前記第3軸に支持された車輪のブレーキ制御を通常
のブレーキ制御に設定することを特徴としている。
前記第2軸に支持された車輪に付設される前記車輪速セ
ンサおよび前記アンチスキッドブレーキ制御用モジュレ
ータの少なくとも一つが失陥したときは、前記第3軸に
支持された車輪のアンチスキッドブレーキ制御を停止
し、前記第3軸に支持された車輪のブレーキ制御を通常
のブレーキ制御に設定することを特徴としている。
【0026】
【作用】このような構成をした請求項1の発明による多
軸車両におけるアンチスキッドブレーキ制御システムに
おいては、前輪側または後輪側で第3軸が配設される側
の左右の前輪または左右の後輪のうち、低摩擦係数側の
前輪と左右同じ側の前輪または後輪のアンチスキッドブ
レーキ制御用モジュレータの制御タイミングに、第3軸
に支持された車輪のアンチスキッドブレーキ制御用モジ
ュレータの制御タイミングが合わせられる。すなわち、
第3軸に支持された車輪のアンチスキッドブレーキ制御
は、その挙動が最も類似している車輪のアンチスキッド
ブレーキ制御に合わせられる。これにより、車輪がロッ
ク傾向になりやすい低μ時にも、第3軸に支持された車
輪のアンチスキッドブレーキ制御を最適に行うことがで
きるようになる。
軸車両におけるアンチスキッドブレーキ制御システムに
おいては、前輪側または後輪側で第3軸が配設される側
の左右の前輪または左右の後輪のうち、低摩擦係数側の
前輪と左右同じ側の前輪または後輪のアンチスキッドブ
レーキ制御用モジュレータの制御タイミングに、第3軸
に支持された車輪のアンチスキッドブレーキ制御用モジ
ュレータの制御タイミングが合わせられる。すなわち、
第3軸に支持された車輪のアンチスキッドブレーキ制御
は、その挙動が最も類似している車輪のアンチスキッド
ブレーキ制御に合わせられる。これにより、車輪がロッ
ク傾向になりやすい低μ時にも、第3軸に支持された車
輪のアンチスキッドブレーキ制御を最適に行うことがで
きるようになる。
【0027】また請求項2の発明では、第3軸に支持さ
れた車輪のアンチスキッドブレーキ制御の開始時は、第
3軸に支持された車輪のアンチスキッドブレーキ制御用
モジュレータの制御タイミングがアンチスキッドブレー
キ制御が早く開始された方と左右同じ側の前輪または後
輪のアンチスキッドブレーキ制御用モジュレータの制御
タイミングに合わせられる。これにより、スプリット路
における左右の圧力差の発生が防止される。
れた車輪のアンチスキッドブレーキ制御の開始時は、第
3軸に支持された車輪のアンチスキッドブレーキ制御用
モジュレータの制御タイミングがアンチスキッドブレー
キ制御が早く開始された方と左右同じ側の前輪または後
輪のアンチスキッドブレーキ制御用モジュレータの制御
タイミングに合わせられる。これにより、スプリット路
における左右の圧力差の発生が防止される。
【0028】更に請求項3および請求項4の発明では、
第3軸に支持された車輪のアンチスキッドブレーキ制御
におけるブレーキ圧の増圧レートが、前輪の摩擦係数に
基づいて設定される。これにより、アンチスキッドブレ
ーキ制御におけるブレーキ圧の増圧時に、第3軸に支持
された車輪が早期にロックするのが防止されるととも
に、制動距離が長くなるのが防止される。
第3軸に支持された車輪のアンチスキッドブレーキ制御
におけるブレーキ圧の増圧レートが、前輪の摩擦係数に
基づいて設定される。これにより、アンチスキッドブレ
ーキ制御におけるブレーキ圧の増圧時に、第3軸に支持
された車輪が早期にロックするのが防止されるととも
に、制動距離が長くなるのが防止される。
【0029】更に請求項5の発明では、第1軸および第
2軸に支持された車輪に付設される車輪速センサおよび
アンチスキッドブレーキ制御用モジュレータの失陥時に
は、第3軸に支持された車輪のブレーキは、アンチスキ
ッドブレーキ制御が停止されて通常のブレーキ制御に設
定される。これにより、第3軸に支持された車輪は、誤
ったアンチスキッドブレーキ制御が行われるのが防止さ
れる。
2軸に支持された車輪に付設される車輪速センサおよび
アンチスキッドブレーキ制御用モジュレータの失陥時に
は、第3軸に支持された車輪のブレーキは、アンチスキ
ッドブレーキ制御が停止されて通常のブレーキ制御に設
定される。これにより、第3軸に支持された車輪は、誤
ったアンチスキッドブレーキ制御が行われるのが防止さ
れる。
【0030】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明に係る多軸車両におけるアンチスキッ
ドブレーキ制御方法の一実施例に用いられるABS制御
およびTRC制御システムを示す図、図2は本実施例の
制御方法を行うための制御部の概略構成図である。な
お、前述の従来の各ABS制御およびTRC制御システ
ムにおける構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付す
ことにより、その詳細な説明は省略する。
る。図1は本発明に係る多軸車両におけるアンチスキッ
ドブレーキ制御方法の一実施例に用いられるABS制御
およびTRC制御システムを示す図、図2は本実施例の
制御方法を行うための制御部の概略構成図である。な
お、前述の従来の各ABS制御およびTRC制御システ
ムにおける構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付す
ことにより、その詳細な説明は省略する。
【0031】図1に示すようにこのABS制御およびT
RC制御システムは、図10に示す従来のABS制御お
よびTRC制御システムにおいて後後輪3の車輪速セン
サ33,34が削除された構成とされている。
RC制御システムは、図10に示す従来のABS制御お
よびTRC制御システムにおいて後後輪3の車輪速セン
サ33,34が削除された構成とされている。
【0032】本実施例では、このABS制御およびTR
C制御システムを用いて図2に示す制御部により、AB
S制御およびTRC制御を行うようにしている。図2に
示すように制御部において、右前輪1の車輪センサ17
が波形整形部35を介して前輪のABS制御モード決定
部36に接続され、このABS制御モード決定部36は
前輪用モジュレータ駆動部37を介して前輪用モジュレ
ータ11に接続されている。同様に、左前輪1の車輪セ
ンサ18が波形整形部38を介して前輪のABS制御モ
ード決定部36に接続されている。
C制御システムを用いて図2に示す制御部により、AB
S制御およびTRC制御を行うようにしている。図2に
示すように制御部において、右前輪1の車輪センサ17
が波形整形部35を介して前輪のABS制御モード決定
部36に接続され、このABS制御モード決定部36は
前輪用モジュレータ駆動部37を介して前輪用モジュレ
ータ11に接続されている。同様に、左前輪1の車輪セ
ンサ18が波形整形部38を介して前輪のABS制御モ
ード決定部36に接続されている。
【0033】また、右前後輪2の車輪センサ19が波形
整形部39を介して右前後輪2のABS制御モード決定
部40に接続され、このABS制御モード決定部40は
右前後輪用モジュレータ駆動部41を介して右前後輪用
モジュレータ13に接続されている。更に、左前後輪2
の車輪センサ20が波形整形部42を介して左前後輪2
のABS制御モード決定部43に接続され、このABS
制御モード決定部43は左前後輪用モジュレータ駆動部
44を介して左前後輪用モジュレータ15に接続されて
いる。
整形部39を介して右前後輪2のABS制御モード決定
部40に接続され、このABS制御モード決定部40は
右前後輪用モジュレータ駆動部41を介して右前後輪用
モジュレータ13に接続されている。更に、左前後輪2
の車輪センサ20が波形整形部42を介して左前後輪2
のABS制御モード決定部43に接続され、このABS
制御モード決定部43は左前後輪用モジュレータ駆動部
44を介して左前後輪用モジュレータ15に接続されて
いる。
【0034】更に、右、左前後輪2の車輪センサ19,
20が、それぞれ波形整形部39,42を介してTRC
のブレーキ制御モード決定部45に接続され、このTR
Cのブレーキ制御モード決定部45はTRCバルブ駆動
部46を介して右、左のTRCバルブ23,24に接続
されている。
20が、それぞれ波形整形部39,42を介してTRC
のブレーキ制御モード決定部45に接続され、このTR
Cのブレーキ制御モード決定部45はTRCバルブ駆動
部46を介して右、左のTRCバルブ23,24に接続
されている。
【0035】更に、右、左前輪1の車輪センサ17,1
8が、それぞれ波形整形部35,38を介して左右前輪
の路面低μの選択部47に接続され、この左右前輪の路
面低μの選択部47は後後輪用モジュレータ駆動部48
を介して後後輪用のモジュレータ31に接続されてい
る。
8が、それぞれ波形整形部35,38を介して左右前輪
の路面低μの選択部47に接続され、この左右前輪の路
面低μの選択部47は後後輪用モジュレータ駆動部48
を介して後後輪用のモジュレータ31に接続されてい
る。
【0036】更に、TRCのブレーキ制御モード決定部
45は、右、左前後輪用モジュレータ駆動部41,44
に接続されているとともに、これらの右、左前後輪用モ
ジュレータ駆動部41,44は、後後輪用モジュレータ
駆動部48に接続されている。更に、この後後輪用モジ
ュレータ駆動部48には、車輪速センサ失陥検知部49
が接続されている。
45は、右、左前後輪用モジュレータ駆動部41,44
に接続されているとともに、これらの右、左前後輪用モ
ジュレータ駆動部41,44は、後後輪用モジュレータ
駆動部48に接続されている。更に、この後後輪用モジ
ュレータ駆動部48には、車輪速センサ失陥検知部49
が接続されている。
【0037】本実施例のABS制御およびTRC制御シ
ステムにおける前輪1および右、左前後輪2のABS制
御は、前述の図7に示すABS制御およびTRC制御シ
ステムにおける前輪1および右、左前後輪2のABS制
御と同じに設定されている。また、本実施例のABS制
御およびTRC制御システムにおける駆動輪である右、
左前後輪2のTRC制御は、同様に図7に示すABS制
御およびTRC制御システムにおける右、左前後輪2の
TRC制御と同じに設定されている。
ステムにおける前輪1および右、左前後輪2のABS制
御は、前述の図7に示すABS制御およびTRC制御シ
ステムにおける前輪1および右、左前後輪2のABS制
御と同じに設定されている。また、本実施例のABS制
御およびTRC制御システムにおける駆動輪である右、
左前後輪2のTRC制御は、同様に図7に示すABS制
御およびTRC制御システムにおける右、左前後輪2の
TRC制御と同じに設定されている。
【0038】しかし、本実施例のABS制御およびTR
C制御システムにおける後後輪3のABS制御は、前述
の図7とは異なり、次のように設定されている。すなわ
ち、後後輪3のABS制御のフェーズは、左右の前後輪
2のいずれか一方のABS制御のフェーズに同期して移
行するように設定されている。したがって、後後輪3の
ABS制御用のモジュレータ31の駆動タイミングは、
左右の前後輪2のいずれか一方のABS制御用のモジュ
レータ13,15の駆動タイミングに合わせて駆動され
るようになる。その場合、左右の前後輪2のいずれか一
方の選択は、左右の前輪1のμ判定結果に基づいて、左
右の前輪1のうち、低μと判断された側の前輪1と同じ
側の前後輪2を選択するようにしている。したがって、
後後輪3のABS制御は、低μと判断された側の前輪1
と同じ側の前後輪2のABS制御に同期するようにな
る。
C制御システムにおける後後輪3のABS制御は、前述
の図7とは異なり、次のように設定されている。すなわ
ち、後後輪3のABS制御のフェーズは、左右の前後輪
2のいずれか一方のABS制御のフェーズに同期して移
行するように設定されている。したがって、後後輪3の
ABS制御用のモジュレータ31の駆動タイミングは、
左右の前後輪2のいずれか一方のABS制御用のモジュ
レータ13,15の駆動タイミングに合わせて駆動され
るようになる。その場合、左右の前後輪2のいずれか一
方の選択は、左右の前輪1のμ判定結果に基づいて、左
右の前輪1のうち、低μと判断された側の前輪1と同じ
側の前後輪2を選択するようにしている。したがって、
後後輪3のABS制御は、低μと判断された側の前輪1
と同じ側の前後輪2のABS制御に同期するようにな
る。
【0039】このように、後後輪3の車輪速が得られな
くても、複数の車輪の複雑な干渉の影響を受けることな
く、後後輪3のABS制御を安定して行うことができる
ようになる。また、後後輪3のABS制御を、左右の前
後輪2の低μ側におけるABS制御に同期させること
は、特にスプリット路面等の場合に有効である。更に、
路面μの判定を前輪のμに基づいて行うことにより、後
輪に比べてより一層確実にμ判定を行うことができるよ
うになる。
くても、複数の車輪の複雑な干渉の影響を受けることな
く、後後輪3のABS制御を安定して行うことができる
ようになる。また、後後輪3のABS制御を、左右の前
後輪2の低μ側におけるABS制御に同期させること
は、特にスプリット路面等の場合に有効である。更に、
路面μの判定を前輪のμに基づいて行うことにより、後
輪に比べてより一層確実にμ判定を行うことができるよ
うになる。
【0040】また、後後輪3のABS制御開始時は、左
右の前後輪2のうち、先にABS制御に入った前後輪2
の側のABS制御に合わされて後後輪3のABS制御が
開始されるようにしている。これにより、スプリット路
における左右の圧力差の発生が防止される。
右の前後輪2のうち、先にABS制御に入った前後輪2
の側のABS制御に合わされて後後輪3のABS制御が
開始されるようにしている。これにより、スプリット路
における左右の圧力差の発生が防止される。
【0041】この後後輪3のABS制御のフェーズの具
体的な一例を説明すると、図3に示すようにまず時刻t
1で右前輪のμが高μと判定され、また時刻t2で左前輪
のμが高μと判定される。時刻t3で右前後輪2のモジ
ュレータ13の制御フェーズが減圧モードに設定され
て、右前後輪2のABS制御が開始される。これは、右
前後輪2のABS制御モード決定部40が減圧モードを
設定し、これに基づいて右前後輪用モジュレータ駆動部
41が右前後輪2のモジュレータ13を減圧モードに設
定する。これと同時に、後後輪3のモジュレータ31の
制御フェーズも減圧モードに設定されて、後後輪3のモ
ジュレータ31のABS制御も開始される。これは、右
前後輪用モジュレータ駆動部41から後後輪用モジュレ
ータ駆動部48に減圧モードの出力信号が入力され、こ
の出力信号を受けて、後後輪用モジュレータ駆動部48
が後後輪3のモジュレータ31を減圧モードに設定す
る。こうして、ABS制御開始時は、後後輪3のモジュ
レータ31の制御タイミングがABS制御開始の早い側
の前後輪2のモジュレータ13,15(この場合は、右
前後輪2側のモジュレータ13)のタイミングに合わせ
られる。
体的な一例を説明すると、図3に示すようにまず時刻t
1で右前輪のμが高μと判定され、また時刻t2で左前輪
のμが高μと判定される。時刻t3で右前後輪2のモジ
ュレータ13の制御フェーズが減圧モードに設定され
て、右前後輪2のABS制御が開始される。これは、右
前後輪2のABS制御モード決定部40が減圧モードを
設定し、これに基づいて右前後輪用モジュレータ駆動部
41が右前後輪2のモジュレータ13を減圧モードに設
定する。これと同時に、後後輪3のモジュレータ31の
制御フェーズも減圧モードに設定されて、後後輪3のモ
ジュレータ31のABS制御も開始される。これは、右
前後輪用モジュレータ駆動部41から後後輪用モジュレ
ータ駆動部48に減圧モードの出力信号が入力され、こ
の出力信号を受けて、後後輪用モジュレータ駆動部48
が後後輪3のモジュレータ31を減圧モードに設定す
る。こうして、ABS制御開始時は、後後輪3のモジュ
レータ31の制御タイミングがABS制御開始の早い側
の前後輪2のモジュレータ13,15(この場合は、右
前後輪2側のモジュレータ13)のタイミングに合わせ
られる。
【0042】時刻t4で左前輪1のμが高μから低μに
変わる。このとき、左前後輪2のモジュレータ15の制
御フェーズが減圧モードに設定されて、左前後輪2のA
BS制御が開始される。これは、左前後輪2のABS制
御モード決定部43が減圧モードを設定し、これに基づ
いて左前後輪用モジュレータ駆動部44が左前後輪2の
モジュレータ15を減圧モードに設定する。また、左右
前輪1の路面低μの選択部47が低μである左前輪1を
選択し、その低μ選択信号を後後輪用モジュレータ駆動
部48に送る。一方、左前後輪用モジュレータ駆動部4
4からも、減圧モードの出力信号が後後輪用モジュレー
タ駆動部48に入力されるが、しかし後後輪3のモジュ
レータ31も減圧モードとなっており、後後輪3のモジ
ュレータ31はそのまま減圧モードに保持される。
変わる。このとき、左前後輪2のモジュレータ15の制
御フェーズが減圧モードに設定されて、左前後輪2のA
BS制御が開始される。これは、左前後輪2のABS制
御モード決定部43が減圧モードを設定し、これに基づ
いて左前後輪用モジュレータ駆動部44が左前後輪2の
モジュレータ15を減圧モードに設定する。また、左右
前輪1の路面低μの選択部47が低μである左前輪1を
選択し、その低μ選択信号を後後輪用モジュレータ駆動
部48に送る。一方、左前後輪用モジュレータ駆動部4
4からも、減圧モードの出力信号が後後輪用モジュレー
タ駆動部48に入力されるが、しかし後後輪3のモジュ
レータ31も減圧モードとなっており、後後輪3のモジ
ュレータ31はそのまま減圧モードに保持される。
【0043】時刻t5で左前後輪2のABS制御モード
決定部43により左前後輪2のモジュレータ15の制御
フェーズが減圧モードから増圧モードに変更設定される
と、これに基づいて左前後輪用モジュレータ駆動部44
が左前後輪2のモジュレータ15に増圧モードの信号を
出力し、モジュレータ15は増圧モードに設定される。
このとき、左前後輪用モジュレータ駆動部44からの増
圧モードの出力信号が後後輪用モジュレータ駆動部48
にも入力されるとともに、左右前輪1の路面低μの選択
部47から左前輪1の低μ選択信号が後後輪用モジュレ
ータ駆動部48に入力されているので、後後輪用モジュ
レータ駆動部48は同時刻t5で後後輪3のモジュレー
タ31に増圧モードの信号を出力し、後後輪3のモジュ
レータ31の制御フェーズが減圧モードから増圧モード
に変更設定される。すなわち、後後輪3のモジュレータ
31の制御タイミングが、前輪の低μ側(すなわち、こ
の場合では前輪左側)と同じ側の前後輪2のモジュレー
タ13,15(すなわち、この場合では左側の前後輪2
のモジュレータ15)の制御タイミングに合わされる。
決定部43により左前後輪2のモジュレータ15の制御
フェーズが減圧モードから増圧モードに変更設定される
と、これに基づいて左前後輪用モジュレータ駆動部44
が左前後輪2のモジュレータ15に増圧モードの信号を
出力し、モジュレータ15は増圧モードに設定される。
このとき、左前後輪用モジュレータ駆動部44からの増
圧モードの出力信号が後後輪用モジュレータ駆動部48
にも入力されるとともに、左右前輪1の路面低μの選択
部47から左前輪1の低μ選択信号が後後輪用モジュレ
ータ駆動部48に入力されているので、後後輪用モジュ
レータ駆動部48は同時刻t5で後後輪3のモジュレー
タ31に増圧モードの信号を出力し、後後輪3のモジュ
レータ31の制御フェーズが減圧モードから増圧モード
に変更設定される。すなわち、後後輪3のモジュレータ
31の制御タイミングが、前輪の低μ側(すなわち、こ
の場合では前輪左側)と同じ側の前後輪2のモジュレー
タ13,15(すなわち、この場合では左側の前後輪2
のモジュレータ15)の制御タイミングに合わされる。
【0044】時刻t6で右前後輪2のモジュレータ13
の制御フェーズが増圧モードに変わるが、このとき左前
輪2のμが低μのまま変わらなく、かつ左前後輪2のモ
ジュレータ15が増圧モードのまま変わらないので、後
後輪3のモジュレータ31の制御フェーズも増圧モード
のまま変わらない。そして、時刻t10で右前輪1のμが
高μから低μに変化しても、時刻16で左前輪1のμが低
μから高μに変化するまでは、左前後輪2のモジュレー
タ15が時刻t7で減圧モードに、時刻t9で増圧モード
に、時刻t11で減圧モードに、時刻t13で増圧モード
に、時刻t15で減圧モードにそれぞれ変わると、これに
合わせて後後輪3のモジュレータ31も同時刻に同モー
ドにそれぞれ変わる。すなわち、左前輪1のμが低μの
間は、後後輪3のモジュレータ31の制御タイミングが
左前後輪2のモジュレータ15の制御タイミングに合わ
される。
の制御フェーズが増圧モードに変わるが、このとき左前
輪2のμが低μのまま変わらなく、かつ左前後輪2のモ
ジュレータ15が増圧モードのまま変わらないので、後
後輪3のモジュレータ31の制御フェーズも増圧モード
のまま変わらない。そして、時刻t10で右前輪1のμが
高μから低μに変化しても、時刻16で左前輪1のμが低
μから高μに変化するまでは、左前後輪2のモジュレー
タ15が時刻t7で減圧モードに、時刻t9で増圧モード
に、時刻t11で減圧モードに、時刻t13で増圧モード
に、時刻t15で減圧モードにそれぞれ変わると、これに
合わせて後後輪3のモジュレータ31も同時刻に同モー
ドにそれぞれ変わる。すなわち、左前輪1のμが低μの
間は、後後輪3のモジュレータ31の制御タイミングが
左前後輪2のモジュレータ15の制御タイミングに合わ
される。
【0045】時刻t16で左前輪のμが低μから高μに変
わるが、このとき右前輪のμが低μとなっている。この
ため、時刻t17で右前後輪2のモジュレータ13の制御
フェーズが減圧モードから増圧モードに変更設定される
と、これに合わせて同時に後後輪3のモジュレータ31
の制御フェーズが減圧モードから増圧モードに変更設定
される。以後、右前輪1のμが低μの間は、後後輪3の
モジュレータ31の制御タイミングが右前後輪2のモジ
ュレータ13の制御タイミングに合わされる。
わるが、このとき右前輪のμが低μとなっている。この
ため、時刻t17で右前後輪2のモジュレータ13の制御
フェーズが減圧モードから増圧モードに変更設定される
と、これに合わせて同時に後後輪3のモジュレータ31
の制御フェーズが減圧モードから増圧モードに変更設定
される。以後、右前輪1のμが低μの間は、後後輪3の
モジュレータ31の制御タイミングが右前後輪2のモジ
ュレータ13の制御タイミングに合わされる。
【0046】前輪1のμの判定は、例えばABS制御中
の前輪1の車輪速回復時の車輪速の傾き(車輪速の変化
率)等の従来から行われている一般的なμ判定方法によ
り行われる。その場合、路面のμ判定は、毎減圧フェー
ズ終了後に実施するようにしている。
の前輪1の車輪速回復時の車輪速の傾き(車輪速の変化
率)等の従来から行われている一般的なμ判定方法によ
り行われる。その場合、路面のμ判定は、毎減圧フェー
ズ終了後に実施するようにしている。
【0047】更に後後輪3のABS制御の増圧モードに
おいて、後後輪3のブレーキ圧の増圧レートは、前輪1
の選択した低μに基づいて設定される。すなわち、選択
した前輪1のμが低μであるときは、ブレーキ圧上昇が
比較的ゆっくりである遅い増圧レートに設定し、また選
択した前輪1のμが中μであるときは、ブレーキ圧上昇
が普通の早さの普通増圧レートに設定し、更に選択した
前輪1のμが高μであるときは、ブレーキ圧上昇が比較
的急速である速い増圧レートに設定している。
おいて、後後輪3のブレーキ圧の増圧レートは、前輪1
の選択した低μに基づいて設定される。すなわち、選択
した前輪1のμが低μであるときは、ブレーキ圧上昇が
比較的ゆっくりである遅い増圧レートに設定し、また選
択した前輪1のμが中μであるときは、ブレーキ圧上昇
が普通の早さの普通増圧レートに設定し、更に選択した
前輪1のμが高μであるときは、ブレーキ圧上昇が比較
的急速である速い増圧レートに設定している。
【0048】このように低μ路、中μ路および高μ路で
の増圧レートをダイナミックに変化させることができる
ようになるのは、後後輪3のためのモジュレータ31を
独立して設けていて、後後輪3の増圧制御を他のチャン
ネルに関係なく独立して行うことができるためである。
の増圧レートをダイナミックに変化させることができる
ようになるのは、後後輪3のためのモジュレータ31を
独立して設けていて、後後輪3の増圧制御を他のチャン
ネルに関係なく独立して行うことができるためである。
【0049】前輪1の車輪速センサ17,18および前
後輪2の車輪速センサ19,20が失陥したときは、後
後輪3のABS制御は停止するようにしている。すなわ
ち、車輪速センサ失陥検知部49は車輪速センサ17,
18,19,20の少なくとも一つが失陥したことを検知
すると、後後輪用モジュレータ駆動部48に失陥検知信
号を送給する。後後輪用モジュレータ駆動部48は、こ
の失陥検知信号により後後輪3のモジュレータ31に何
等ABS制御信号を出力しなく、モジュレータ31はA
BS制御のための作動を行わない。これにより、後後輪
3のブレーキは通常のブレーキに戻る。
後輪2の車輪速センサ19,20が失陥したときは、後
後輪3のABS制御は停止するようにしている。すなわ
ち、車輪速センサ失陥検知部49は車輪速センサ17,
18,19,20の少なくとも一つが失陥したことを検知
すると、後後輪用モジュレータ駆動部48に失陥検知信
号を送給する。後後輪用モジュレータ駆動部48は、こ
の失陥検知信号により後後輪3のモジュレータ31に何
等ABS制御信号を出力しなく、モジュレータ31はA
BS制御のための作動を行わない。これにより、後後輪
3のブレーキは通常のブレーキに戻る。
【0050】次に、後後輪3のABS制御開始時に、後
後輪3のモジュレータ31の制御タイミングを、左右の
前後輪2のうち、早くABS制御を開始した方の前後輪
2のモジュレータ13,15の制御タイミングに合わせ
る手順について説明する。図4に示すように、まずステ
ップST1において右前後輪2がABS制御中であるか
否かが判断され、ステップST1で右前後輪2がABS
制御中であると判断されると、ステップST2において
左前後輪2がABS制御中であるか否かが判断される。
ステップST2で左前後輪2がABS制御中であると判
断されると、再びスタートに戻る。ABS制御が行われ
ないとき、仮に右前後輪2の制御フェーズに合わされて
いるので、このときは後後輪3のABS制御フェーズは
右前後輪2の制御フェーズがセレクトされ、この右前後
輪2の制御フェーズで後後輪3のABS制御が行われ
る。
後輪3のモジュレータ31の制御タイミングを、左右の
前後輪2のうち、早くABS制御を開始した方の前後輪
2のモジュレータ13,15の制御タイミングに合わせ
る手順について説明する。図4に示すように、まずステ
ップST1において右前後輪2がABS制御中であるか
否かが判断され、ステップST1で右前後輪2がABS
制御中であると判断されると、ステップST2において
左前後輪2がABS制御中であるか否かが判断される。
ステップST2で左前後輪2がABS制御中であると判
断されると、再びスタートに戻る。ABS制御が行われ
ないとき、仮に右前後輪2の制御フェーズに合わされて
いるので、このときは後後輪3のABS制御フェーズは
右前後輪2の制御フェーズがセレクトされ、この右前後
輪2の制御フェーズで後後輪3のABS制御が行われ
る。
【0051】ステップST2で左前後輪2がABS制御
中でないと判断されると、ステップST3において後後
輪3のABS制御フェーズとして右前後輪2の制御フェ
ーズがセレクトされた後、再びスタートに戻る。また、
ステップST1で右前後輪2がABS制御中でないと判
断されると、ステップST4において左前後輪2がAB
S制御中であるか否かが判断される。ステップST4で
左前後輪2がABS制御中であると判断されると、ステ
ップST5において後後輪3のABS制御フェーズとし
て左前後輪2の制御フェーズがセレクトされた後、再び
スタートに戻る。更に、ステップST4で左前後輪2が
ABS制御中でないと判断されると、再びスタートに戻
る。このときは、非ABS制御中であるので、後後輪3
のABS制御フェーズは右前後輪2の制御フェーズがセ
レクトされている。
中でないと判断されると、ステップST3において後後
輪3のABS制御フェーズとして右前後輪2の制御フェ
ーズがセレクトされた後、再びスタートに戻る。また、
ステップST1で右前後輪2がABS制御中でないと判
断されると、ステップST4において左前後輪2がAB
S制御中であるか否かが判断される。ステップST4で
左前後輪2がABS制御中であると判断されると、ステ
ップST5において後後輪3のABS制御フェーズとし
て左前後輪2の制御フェーズがセレクトされた後、再び
スタートに戻る。更に、ステップST4で左前後輪2が
ABS制御中でないと判断されると、再びスタートに戻
る。このときは、非ABS制御中であるので、後後輪3
のABS制御フェーズは右前後輪2の制御フェーズがセ
レクトされている。
【0052】次に、後後輪3のモジュレータ31の制御
タイミングを、左右の前後輪2のうち、前輪1の低μ側
と同じ側の前後輪2のモジュレータ13,15の制御タ
イミングに合わせる手順について説明する。
タイミングを、左右の前後輪2のうち、前輪1の低μ側
と同じ側の前後輪2のモジュレータ13,15の制御タ
イミングに合わせる手順について説明する。
【0053】図5に示すように、まずステップST6に
おいて車両が停止しているか否かが判断される。ステッ
プST6で車両が停止していないと判断されると、ステ
ップST7において右前後輪側がセレクトされているか
否かが判断される。ステップST7で右前後輪側がセレ
クトされていると判断されると、ステップST8におい
て右前輪が高μであるか否かが判断される。ステップS
T8で右前輪が高μであると判断されると、ステップS
T9において左前輪が低μであるか否かが判断される。
ステップST9で左前輪が低μであると判断されると、
ステップST10において左前後輪側がセレクトされた
後、再びスタートに戻る。
おいて車両が停止しているか否かが判断される。ステッ
プST6で車両が停止していないと判断されると、ステ
ップST7において右前後輪側がセレクトされているか
否かが判断される。ステップST7で右前後輪側がセレ
クトされていると判断されると、ステップST8におい
て右前輪が高μであるか否かが判断される。ステップS
T8で右前輪が高μであると判断されると、ステップS
T9において左前輪が低μであるか否かが判断される。
ステップST9で左前輪が低μであると判断されると、
ステップST10において左前後輪側がセレクトされた
後、再びスタートに戻る。
【0054】ステップST8で右前輪が高μでないと判
断され、またステップST9で左前輪が低μでないと判
断されると、再びスタートに戻る。更にステップST7
で右前後輪側がセレクトされていないと判断されると、
ステップST11において左前輪が高μであるか否かが
判断される。ステップST11で左前輪が高μであると
判断されると、ステップST12において右前輪が低μ
であるか否かが判断される。ステップST12で右前輪
が低μであると判断されると、ステップST13におい
て右前後輪側がセレクトされた後、再びスタートに戻
る。
断され、またステップST9で左前輪が低μでないと判
断されると、再びスタートに戻る。更にステップST7
で右前後輪側がセレクトされていないと判断されると、
ステップST11において左前輪が高μであるか否かが
判断される。ステップST11で左前輪が高μであると
判断されると、ステップST12において右前輪が低μ
であるか否かが判断される。ステップST12で右前輪
が低μであると判断されると、ステップST13におい
て右前後輪側がセレクトされた後、再びスタートに戻
る。
【0055】ステップST11で左前輪が高μでないと
判断され、またステップST12で右前輪が低μでない
と判断されると、再びスタートに戻る。更にステップS
T6で車両が停止していると判断されると、ステップS
T14において右前後輪側がセレクトされた後、再びス
タートに戻る。
判断され、またステップST12で右前輪が低μでない
と判断されると、再びスタートに戻る。更にステップS
T6で車両が停止していると判断されると、ステップS
T14において右前後輪側がセレクトされた後、再びス
タートに戻る。
【0056】次に、車輪速センサ17,18,19,20
が失陥したときに、後後輪3のABS制御を停止する手
順について説明する。図6に示すように、まずステップ
ST15において車輪速センサが失陥している否かが判
断され、車輪速センサが失陥していないと判断される
と、ステップST16において右前後輪側がセレクトさ
れているか否かが判断される。ステップST16で右前
後輪側がセレクトされていると判断されると、ステップ
ST17において右前後輪の制御フェーズが読み出され
た後、ステップST18において後後輪のテーブルより
右前後輪の制御フェーズと同じ制御フェーズを検索し、
ステップST19において検索した制御フェーズで後後
輪3のモジュレータ31が駆動される。
が失陥したときに、後後輪3のABS制御を停止する手
順について説明する。図6に示すように、まずステップ
ST15において車輪速センサが失陥している否かが判
断され、車輪速センサが失陥していないと判断される
と、ステップST16において右前後輪側がセレクトさ
れているか否かが判断される。ステップST16で右前
後輪側がセレクトされていると判断されると、ステップ
ST17において右前後輪の制御フェーズが読み出され
た後、ステップST18において後後輪のテーブルより
右前後輪の制御フェーズと同じ制御フェーズを検索し、
ステップST19において検索した制御フェーズで後後
輪3のモジュレータ31が駆動される。
【0057】ステップST16において右前後輪側がセ
レクトされていないと判断されると、ステップST20
において左前後輪の制御フェーズが読み出された後、ス
テップST18に移行する。また、ステップST15に
おいて車輪速センサが失陥していると判断されると、ス
テップST21においてモジュレータがOFFにされ
る。このときはABS制御が停止され、車輪速センサの
失陥により誤ったABS制御が行われるのが防止され
る。
レクトされていないと判断されると、ステップST20
において左前後輪の制御フェーズが読み出された後、ス
テップST18に移行する。また、ステップST15に
おいて車輪速センサが失陥していると判断されると、ス
テップST21においてモジュレータがOFFにされ
る。このときはABS制御が停止され、車輪速センサの
失陥により誤ったABS制御が行われるのが防止され
る。
【0058】このように構成された本実施例において
は、低摩擦係数側の前輪1と左右同じ側の前後輪2のア
ンチスキッドブレーキ制御用モジュレータ13,15の
制御タイミングに、後後輪3のアンチスキッドブレーキ
制御用モジュレータ31の制御タイミングが合わせられ
る。すなわち、後後輪3のアンチスキッドブレーキ制御
は、その挙動が最も類似している前後輪2のアンチスキ
ッドブレーキ制御に合わせられるようになる。これによ
り、車輪がロック傾向になりやすい低μ時にも、後後輪
3のアンチスキッドブレーキ制御を最適に行うことがで
きるようになる。
は、低摩擦係数側の前輪1と左右同じ側の前後輪2のア
ンチスキッドブレーキ制御用モジュレータ13,15の
制御タイミングに、後後輪3のアンチスキッドブレーキ
制御用モジュレータ31の制御タイミングが合わせられ
る。すなわち、後後輪3のアンチスキッドブレーキ制御
は、その挙動が最も類似している前後輪2のアンチスキ
ッドブレーキ制御に合わせられるようになる。これによ
り、車輪がロック傾向になりやすい低μ時にも、後後輪
3のアンチスキッドブレーキ制御を最適に行うことがで
きるようになる。
【0059】また、後後輪3のアンチスキッドブレーキ
制御にこの後後輪3の車輪速度を使用していなく、後後
輪3の車輪速度検出用の車輪速センサを特に設ける必要
がないので、後後輪3のアンチスキッドブレーキ制御を
適切にしながら、しかもアンチスキッドブレーキ制御シ
ステムの構造が簡単になるとともに、コストの増大を抑
制することができるようになる。
制御にこの後後輪3の車輪速度を使用していなく、後後
輪3の車輪速度検出用の車輪速センサを特に設ける必要
がないので、後後輪3のアンチスキッドブレーキ制御を
適切にしながら、しかもアンチスキッドブレーキ制御シ
ステムの構造が簡単になるとともに、コストの増大を抑
制することができるようになる。
【0060】なお、前述の実施例では第3軸である後後
輪3の車軸6が、駆動軸である前後輪2の車軸5の後に
配設するようにしているが、車軸6を駆動軸としかつ車
軸5を非駆動軸である第3軸としてもよいし、また第3
軸は前輪側に設けてもよい。また、増圧レートは、AB
S/TRC ECU16の内部に独立して設けてもよい
し、モジュレータにオリフィスを設けてこのオリフィス
により増圧レートを設定してもよい。
輪3の車軸6が、駆動軸である前後輪2の車軸5の後に
配設するようにしているが、車軸6を駆動軸としかつ車
軸5を非駆動軸である第3軸としてもよいし、また第3
軸は前輪側に設けてもよい。また、増圧レートは、AB
S/TRC ECU16の内部に独立して設けてもよい
し、モジュレータにオリフィスを設けてこのオリフィス
により増圧レートを設定してもよい。
【0061】更に、前述の実施例では、本発明をエア・
オーバ・ハイドロリックブレーキに適用した場合につい
て説明しているが、本発明は、アンチスキッドブレーキ
制御用モジュレータを使用しているものであれば、例え
ばフル・エアブレーキシステムや液圧ブレーキ制御シス
テム等にも適用することができる。
オーバ・ハイドロリックブレーキに適用した場合につい
て説明しているが、本発明は、アンチスキッドブレーキ
制御用モジュレータを使用しているものであれば、例え
ばフル・エアブレーキシステムや液圧ブレーキ制御シス
テム等にも適用することができる。
【0062】更に、第3軸を前輪側に設ける場合には、
左右の前輪1のブレーキ制御をそれぞれ左右独立して行
うとともに、左右の前後輪2のブレーキ制御を左右共通
に行うようにすることもできる。
左右の前輪1のブレーキ制御をそれぞれ左右独立して行
うとともに、左右の前後輪2のブレーキ制御を左右共通
に行うようにすることもできる。
【0063】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の多軸車両におけるアンチスキッドブレーキ制御システ
ムによれば、第3軸に支持された車輪のアンチスキッド
ブレーキ制御を、その挙動が最も類似している車輪のア
ンチスキッドブレーキ制御に合わせて行うようにしてい
るので、車輪がロック傾向になりやすい低μ時にも、第
3軸に支持された車輪のアンチスキッドブレーキ制御を
最適に行うことができる。これにより、多軸車両におけ
るアンチスキッドブレーキ制御の信頼性が更に一層向上
する。しかも、アンチスキッドブレーキ制御およびトラ
クションコントロールシステムに本発明を適用した場
合、すべての車輪のアンチスキッドブレーキ制御を最適
に行うことができるばかりでなく、トラクションコント
ロールも最適に行うことができるようになる。
の多軸車両におけるアンチスキッドブレーキ制御システ
ムによれば、第3軸に支持された車輪のアンチスキッド
ブレーキ制御を、その挙動が最も類似している車輪のア
ンチスキッドブレーキ制御に合わせて行うようにしてい
るので、車輪がロック傾向になりやすい低μ時にも、第
3軸に支持された車輪のアンチスキッドブレーキ制御を
最適に行うことができる。これにより、多軸車両におけ
るアンチスキッドブレーキ制御の信頼性が更に一層向上
する。しかも、アンチスキッドブレーキ制御およびトラ
クションコントロールシステムに本発明を適用した場
合、すべての車輪のアンチスキッドブレーキ制御を最適
に行うことができるばかりでなく、トラクションコント
ロールも最適に行うことができるようになる。
【0064】また、第3軸に支持される車輪速センサを
必要としないので、部品点数が少なく構造がか簡単なる
とともに、多軸車両のアンチスキッドブレーキ制御シス
テムのコストを低減できる。
必要としないので、部品点数が少なく構造がか簡単なる
とともに、多軸車両のアンチスキッドブレーキ制御シス
テムのコストを低減できる。
【図1】 本発明に係る多軸車両におけるアンチスキッ
ドブレーキ制御方法の一実施例に用いられるABS制御
およびTRC制御システムを示す図である。
ドブレーキ制御方法の一実施例に用いられるABS制御
およびTRC制御システムを示す図である。
【図2】 本実施例の制御方法を行うための制御部の概
略構成図である。
略構成図である。
【図3】 本実施例の制御方法の一例を説明する制御概
念図である。
念図である。
【図4】 本実施例の第3軸のABS制御開始時のAB
S制御の選択処理におけるフロ−を示す図である。
S制御の選択処理におけるフロ−を示す図である。
【図5】 本実施例の第3軸のABS制御の選択処理に
おけるフロ−を示す図である。
おけるフロ−を示す図である。
【図6】 本実施例の車輪速センサ失陥時の第3軸のブ
レーキ制御のフロ−を示す図である。
レーキ制御のフロ−を示す図である。
【図7】 従来の多軸車両におけるABS制御およびT
RC制御システムの一例を示す図である。
RC制御システムの一例を示す図である。
【図8】 従来の多軸車両におけるABS制御およびT
RC制御システムの他の例を示す図である。
RC制御システムの他の例を示す図である。
【図9】 従来の多軸車両におけるABS制御およびT
RC制御システムの更に他の例を示す図である。
RC制御システムの更に他の例を示す図である。
【図10】 従来の多軸車両におけるABS制御および
TRC制御システムの更に他の例を示す図である。
TRC制御システムの更に他の例を示す図である。
1…前輪(非駆動輪)、2…前後輪(駆動輪)、3…後
後輪(非駆動輪)、4…前車軸(第1軸)、5…前後車
軸(第2軸)、6…後後車軸(第3軸)、7…2系統の
ブレーキバルブ、7a…ブレーキペダル、8…第1ブレ
ーキ系統、8a…第1ブレーキ系統のエア圧ライン、8
b…第1ブレーキ系統の液圧ライン、9…第2ブレーキ
系統、9a…第2ブレーキ系統のエア圧ライン、9b…
第2ブレーキ系統の液圧ライン、10…第1ブレーキ系
統におけるブレーキブースタ、11…第1ブレーキ系統
のモジュレータ、12…第2ブレーキ系統における右側
のブレーキブースタ、13…第2ブレーキ系統における
右側のモジュレータ、14…第2ブレーキ系統における
左側のブレーキブースタ、15…第2ブレーキ系統にお
ける左側のモジュレータ、16…ABS/TRC EC
U、17…右前輪の車輪速センサ、18…左前輪の車輪
速センサ、19…右前後輪の車輪速センサ、20…左前
後輪の車輪速センサ、21,22…ダブルチェックバル
ブ、23,24…トラクションコントロールバルブ、2
5…エアタンク、26…エンジン、27…ガバナアクチ
ュエータであるモータ、28…アクセルペダル、29,
30…カットバルブ、31…後後輪のABS制御用モジ
ュレータ、32…後後輪のブレーキブースタ、33,3
4…後後輪の車輪速センサ
後輪(非駆動輪)、4…前車軸(第1軸)、5…前後車
軸(第2軸)、6…後後車軸(第3軸)、7…2系統の
ブレーキバルブ、7a…ブレーキペダル、8…第1ブレ
ーキ系統、8a…第1ブレーキ系統のエア圧ライン、8
b…第1ブレーキ系統の液圧ライン、9…第2ブレーキ
系統、9a…第2ブレーキ系統のエア圧ライン、9b…
第2ブレーキ系統の液圧ライン、10…第1ブレーキ系
統におけるブレーキブースタ、11…第1ブレーキ系統
のモジュレータ、12…第2ブレーキ系統における右側
のブレーキブースタ、13…第2ブレーキ系統における
右側のモジュレータ、14…第2ブレーキ系統における
左側のブレーキブースタ、15…第2ブレーキ系統にお
ける左側のモジュレータ、16…ABS/TRC EC
U、17…右前輪の車輪速センサ、18…左前輪の車輪
速センサ、19…右前後輪の車輪速センサ、20…左前
後輪の車輪速センサ、21,22…ダブルチェックバル
ブ、23,24…トラクションコントロールバルブ、2
5…エアタンク、26…エンジン、27…ガバナアクチ
ュエータであるモータ、28…アクセルペダル、29,
30…カットバルブ、31…後後輪のABS制御用モジ
ュレータ、32…後後輪のブレーキブースタ、33,3
4…後後輪の車輪速センサ
Claims (5)
- 【請求項1】 前輪側の第1軸と、後輪側第2軸と、前
輪側および後輪側のいずれか一方に配設された第3軸と
を少なくとも有する多軸車両におけるアンチスキッドブ
レーキ制御方法であって、前記第1軸に支持される左右
の前輪のアンチスキッドブレーキ制御を、前記前輪に付
設された前輪速センサによって検出された前輪速度に基
づいて前記前輪のアンチスキッドブレーキ制御用モジュ
レータを作動制御することにより、前記前輪のブレーキ
系統のアンチスキッドブレーキ制御を行うとともに、前
記第2軸に支持される左右の後輪のアンチスキッドブレ
ーキ制御を、前記後輪に付設された後輪速センサによっ
て検出された後輪速度に基づいて前記後輪のアンチスキ
ッドブレーキ制御用モジュレータを作動制御することに
より、前記後輪のブレーキ系統のアンチスキッドブレー
キ制御を行い、更に前記第3軸に支持された車輪のアン
チスキッドブレーキ制御を、前記第3軸に支持された車
輪のアンチスキッドブレーキ制御用モジュレータを作動
制御することにより、前記第3軸に支持された車輪のブ
レーキ系統のアンチスキッドブレーキ制御を行うように
なっている多軸車両におけるアンチスキッドブレーキ制
御方法において、 前記前輪における路面の摩擦係数を推定するとともに前
記左右の前輪のうち低摩擦係数側の前輪を選択し、前記
前輪側または前記後輪側で前記第3軸が配設される側の
前記左右の前輪または前記左右の後輪のうち、前記低摩
擦係数側の前輪と左右同じ側の前輪または後輪の前記ア
ンチスキッドブレーキ制御用モジュレータの制御タイミ
ングに、前記第3軸に支持された車輪のアンチスキッド
ブレーキ制御用モジュレータの制御タイミングを合わせ
ることにより、前記第3軸に支持された車輪のアンチス
キッドブレーキ制御を行うことを特徴とする多軸車両に
おけるアンチスキッドブレーキ制御方法。 - 【請求項2】 前記第3軸に支持された車輪のアンチス
キッドブレーキ制御の開始時は、前記前輪側または前記
後輪側で前記第3軸が配設される側の前記左右の前輪ま
たは前記左右の後輪のうち、アンチスキッドブレーキ制
御が早く開始された方と左右同じ側の前輪または後輪の
前記アンチスキッドブレーキ制御用モジュレータの制御
タイミングに、前記第3軸に支持された車輪のアンチス
キッドブレーキ制御用モジュレータの制御タイミングを
合わせることを特徴とする請求項1記載の多軸車両にお
けるアンチスキッドブレーキ制御方法。 - 【請求項3】 前記第3軸に支持された車輪のアンチス
キッドブレーキ制御におけるブレーキ圧の増圧レート
を、前記前輪の摩擦係数に基づいて設定することを特徴
とする請求項1または2記載の多軸車両におけるアンチ
スキッドブレーキ制御方法。 - 【請求項4】 前記増圧レートを、増圧がゆっくりとし
た速度で行われる緩速増圧レートと、増圧が普通の速度
で行われる通常速増圧レートと、増圧が速い速度で行わ
れる迅速増圧レートとに設定し、前記前輪の摩擦係数が
低摩擦係数のときは緩速増圧レートを選択し、前記前輪
の摩擦係数が中摩擦係数のときは通常速増圧レートを選
択し、前記前輪の摩擦係数が高摩擦係数のときは迅速増
圧レートを選択することを特徴とする請求項3記載の多
軸車両におけるアンチスキッドブレーキ制御方法。 - 【請求項5】 前記第1軸および前記第2軸に支持され
た車輪に付設される前記車輪速センサおよび前記アンチ
スキッドブレーキ制御用モジュレータの少なくとも一つ
が失陥したときは、前記第3軸に支持された車輪のアン
チスキッドブレーキ制御を停止し、前記第3軸に支持さ
れた車輪のブレーキ制御を通常のブレーキ制御に設定す
ることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1記載
の多軸車両におけるアンチスキッドブレーキ制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14355093A JPH072078A (ja) | 1993-06-15 | 1993-06-15 | 多軸車両におけるアンチスキッドブレーキ制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14355093A JPH072078A (ja) | 1993-06-15 | 1993-06-15 | 多軸車両におけるアンチスキッドブレーキ制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH072078A true JPH072078A (ja) | 1995-01-06 |
Family
ID=15341358
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14355093A Pending JPH072078A (ja) | 1993-06-15 | 1993-06-15 | 多軸車両におけるアンチスキッドブレーキ制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH072078A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003534977A (ja) * | 2000-05-30 | 2003-11-25 | クノール−ブレムセ・ジステメ・フュール・シーネンファールツォイゲ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | Abs装置もしくはアンチスキッド装置を搭載した車両用のブレーキ・システム |
-
1993
- 1993-06-15 JP JP14355093A patent/JPH072078A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003534977A (ja) * | 2000-05-30 | 2003-11-25 | クノール−ブレムセ・ジステメ・フュール・シーネンファールツォイゲ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | Abs装置もしくはアンチスキッド装置を搭載した車両用のブレーキ・システム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5709438A (en) | Failed booster back-up braking system | |
US20050222729A1 (en) | Roll-over suppressing control apparatus and method for a vehicle | |
JPH0729558B2 (ja) | 四輪駆動車の駆動力配分制御装置 | |
JP2882154B2 (ja) | 車両用トラクション制御装置 | |
US4759590A (en) | Anti-skid braking system of four-wheel drive vehicle and method for controlling the same | |
US5176444A (en) | Vehicle braking force control system | |
JPH072078A (ja) | 多軸車両におけるアンチスキッドブレーキ制御方法 | |
US5292188A (en) | Anti-spin braking system for maintaining directional stability of a vehicle | |
JP3626568B2 (ja) | 車両用制動力制御装置における制御方法 | |
JP2572856B2 (ja) | 車両の旋回挙動制御装置 | |
JPH08169325A (ja) | トレーラ制動力総合制御装置 | |
US6324460B1 (en) | Process for influencing the parameters of a car's dynamic behavior | |
JPH0450066A (ja) | アンチスキッドブレーキ制御方法 | |
JP3405387B2 (ja) | 車両の制動力制御装置 | |
JPH0747948A (ja) | アンチスキッドブレーキ制御およびトラクションコントロール方法 | |
JPS62275870A (ja) | 車両のスキツド制御装置 | |
KR930007725B1 (ko) | 앤티록 브레이크 제어장치 | |
JP3802853B2 (ja) | 車両用制動力制御装置における制御方法 | |
JP3072643B2 (ja) | 車両用制動制御装置 | |
JPH0811526B2 (ja) | 自動車用液圧式制動装置の制動液圧制御方法 | |
JPH0425411Y2 (ja) | ||
JP2867764B2 (ja) | 車両用トラクション制御装置 | |
JP3451811B2 (ja) | 四輪駆動車のアンチスキッド制御装置 | |
JP2535952Y2 (ja) | 車両の制動装置 | |
JPH05155332A (ja) | 連結車両の電気コントロールブレーキシステム |