JPH07207679A - プレキヤスト鉄筋コンクリートブロツクによる布基礎の乾式施工法と、そのためのブロツクアツセンブリー - Google Patents

プレキヤスト鉄筋コンクリートブロツクによる布基礎の乾式施工法と、そのためのブロツクアツセンブリー

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JPH07207679A
JPH07207679A JP2319494A JP2319494A JPH07207679A JP H07207679 A JPH07207679 A JP H07207679A JP 2319494 A JP2319494 A JP 2319494A JP 2319494 A JP2319494 A JP 2319494A JP H07207679 A JPH07207679 A JP H07207679A
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Tsuyoshi Matsumoto
強 松本
Saneki Iwai
実樹 岩井
Mamoru Mita
守 三田
Toshio Aoki
敏男 青木
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Mita Mamoru
Original Assignee
Mita Mamoru
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Abstract

(57)【要約】 【目的】工期の短縮や省力化などに役立つプレキヤスト
鉄筋コンクリートブロツクによる布基礎の乾式施工法を
提供する。 【構成】平面視のL字型、T字型並びに十文字型コーナ
ーブロツクと、平面視の一文字型ストレートブロツクと
の少なくとも4種をプレキヤスト鉄筋コンクリート製品
として、その悉く垂立盤と水平なフーチング盤との直交
する同一な断面ほぼ倒立T字型に造形し、これらのブロ
ツクを目的とする建物の布基礎伏図に応じて選択的に組
み合わせ使用し、その隣り合うブロツクの相互を接触状
態に突き合わせた上、生コンクリート・モルタルなどの
目地詰めや別個な仲介ブロツクを要することなく、連結
金具によって直接連結一体化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプレキヤスト鉄筋コンク
リートブロツクによる布基礎の乾式施工法と、そのため
のブロツクアツセンブリーに関する。
【0002】
【従来の技術】予じめ工場生産したプレキヤストコンク
リートブロツクを施工現場において、建物の布基礎伏図
に基き据え付け配列することにより、その布基礎を施工
する方法又はブロツクの連結方法は公知であり、次の3
種に大別される。
【0003】即ち、その第1方法は特開昭51−625
12号や同51−70913号、同51−128108
号に見られる通り、建物のコーナー部分に対応する平面
視のL字型、T字型並びに十文字型をなすプレキヤスト
コンクリートブロツクを用意し、これらのコーナーブロ
ツクを連結するストレート部分には、施工現場において
型枠を組み立て、生コンクリート又はモルタルを現場打
ちする方法である。
【0004】尚、上記特開昭51−62512号と同5
1−128108号では、建物のストレート部分に対応
する平面視の一文字型プレキヤストコンクリートブロツ
クも準備されているが、そのストレートブロツクやコー
ナーブロツクの隣り合う相互間を、現場打ちコンクリー
ト又はモルタルによって連結一体化していることに変り
はない。
【0005】第2方法は特開昭49−77408号に見
られる通り、上記第1方法と反対に、建物のストレート
部分に対応する平面視の一文字型プレキヤストコンクリ
ートブロツクのみを用意し、そのストレートブロツクの
直交点をなすコーナー部分に、施工現場において生コン
クリートを目地詰め一体化する方法である。
【0006】第3方法は特開昭48−42507号や同
50−161012号、同51−121908号、同5
1−142811号、同52−82809号、同54−
31903号、同55−138521号に見られる通
り、上記第1、2方法の言わば総和として、建物のコー
ナー部分に対応する平面視のL字型、T字型並びに十文
字型プレキヤストコンクリートブロツクと、同じくスト
レート部分に対応する平面視の一文字型プレキヤストコ
ンクリートブロツクとを準備し、これらのコーナーブロ
ツクやストレートブロツクの隣り合う相互間に、施工現
場において生コンクリート又はモルタルを目地詰め一体
化する方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記第1、
2方法では勿論のこと、第3方法でも多数存在するプレ
キヤストコンクリートブロツクの隣り合う相互間へ、施
工現場において人手作業のもとに、生コンクリート又は
モルタルを悉く目地詰めする必要があるため、甚だ煩ら
わしく、天候に影響されるほか、未だ数日間の養生を要
することとも相俟って、工期の短縮や省人化などに劣る
問題がある。
【0008】又、上記プレキヤストコンクリートブロツ
クはその施工現場での据え付け上、ただ単に並べ置くだ
けであるため、個々に位置や姿勢が狂いやすく、その隣
り合う相互の天場(高さレベルと水平度)や通り(直線
度)が容易に合致せず、これらを全体的に均一化するに
当っても、面倒な且つ熟練のいる調整作業を伴なうと共
に、上記隣り合う相互の連結強度や施工精度(基礎の品
質)、耐震性などに劣る問題もある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
の改良を企図しており、そのために布基礎の乾式施工法
として、平面視のL字型、T字型並びに十文字型コーナ
ーブロツクと、平面視の一文字型ストレートブロツクと
の少なくとも4種をプレキヤスト鉄筋コンクリート製品
として、その悉く垂立盤と水平なフーチング盤との直交
する同一な断面ほぼ倒立T字型に造形し、これらのブロ
ツクを目的とする建物の布基礎伏図に応じて選択的に組
み合わせ使用し、その隣り合うブロツクの相互を接触状
態に突き合わせた上、生コンクリート・モルタルなどの
目地詰めや別個な仲介ブロツクを要することなく、連結
金具によって直接連結一体化することを特徴とする。
【0010】又、上記布基礎の乾式施工に用いるプレキ
ヤスト鉄筋コンクリートブロツクアツセンブリーとし
て、その構成上平面視のL字型、T字型並びに十文字型
コーナーブロツクと、平面視の一文字型ストレートブロ
ツクとの組から成り、その悉く垂立盤と水平なフーチン
グ盤との直交する同一な断面ほぼ倒立T字型に造形する
と共に、上記コーナーブロツクの直交点から張り出す各
辺の長さを均一に寸法化する一方、上記ストレートブロ
ツクの長さをそのコーナーブロツクにおける各辺の長さ
に比して、少なくとも2倍の整数倍に寸法化したことを
第1の特徴とし、
【0011】更に、平面視のL字型、T字型並びに十文
字型コーナーブロツクと、平面視の一文字型ストレート
ブロツクとの組から成り、その悉く垂立盤と水平なフー
チング盤との直交する同一な断面ほぼ倒立T字型に造形
すると共に、上記コーナーブロツクの直交点から張り出
す各辺の張り出し端部と、上記ストレートブロツクの端
部に連結金具と締結されるべき悉く同一のアンカーを、
その補強鉄筋との一体連繋的に埋設したことを第2の特
徴とするものである。
【0012】
【作用】本発明の上記施工法によれば、少なくとも4種
のプレキヤスト鉄筋コンクリートブロツクが悉く同一の
断面ほぼ倒立T字型として、且つ平面視のL字型やT字
型、十文字型、一文字型に予じめ造形されており、これ
らを目的とする建物の布基礎伏図に応じて選択的に組み
合わせ使用し、そのブロツクの隣り合う相互を建物のス
トレート部分において、生コンクリート・モルタルなど
の目地詰めや別個な連結用の仲介コンクリートブロツク
を要することなく、連結金具により直接連結一体化する
ようになっているため、施工現場における補強鉄筋の組
み立てや生コンクリート・モルタルの打設、その爾後的
な養生などが一切不要となり、工期の大幅な短縮や省力
化を達成できるほか、その施工状態としての品質や連結
強度、耐震性などに優れた布基礎を得られるのである。
【0013】又、上記第1の特徴とするブロツクアツセ
ンブリーによれば、そのブロツクの量産効果を達成しつ
つも、一般住宅の各種変化する間取りに対して容易に対
応させることができる。
【0014】更に、上第2の特徴とするブロツクアツセ
ンブリーによれば、やはり量産効果を昂め得るほか、そ
の隣り合うブロツクの連結金具と締結されるアンカー
が、予じめ補強鉄筋と一体連繋的に埋設されているた
め、上記ブロツクの連結強度や耐震性を著しく向上でき
ることになる。
【0015】
【実施例】以下、図面に基いて本発明の詳細を説明する
と、先づ図1〜5はその本発明の施工法に用いるプレキ
ヤスト鉄筋コンクリート製品としての基本ブロツク
(A)を示しており、(A1)(A2)(A3)は平面
視の直交する2辺から成るL字型、同じく3辺から成る
T字型並びに4辺から成る十文字型に各々造形されたコ
ーナーブロツク、(A4)は同じく平面視の一文字型に
造形されたストレートブロツクであって、その何れも垂
立盤(10)とその下端部に直交する水平なフーチング
盤(11)とを備えた断面ほぼ倒立T字型をなしている
と共に、その垂立盤(10)とフーチング盤(11)の
内部には、補強鉄筋(12)が縦横に交錯する配列状態
として埋設されている。
【0016】(t)は上記垂立盤(10)における例え
ば約80mmの一定厚み、(h1)は同じく約500m
mの一定高さ、(h2)は上記フーチング盤(11)に
おける例えば約120mmの一定高さ、(w)は同じく
約400mmの一定幅を各々示しているが、これらの寸
法は上記コーナーブロツク(A1)(A2)(A3)と
ストレートブロツク(A4)との悉く同一に設定されて
いる。
【0017】又、上記コーナーブロツク(A1)(A
2)(A3)とストレートブロツク(A4)との長さ関
係については、そのコーナーブロツク(A1)(A2)
(A3)の直交点(o)から張り出す各辺(x)の長さ
(d1)が、例えば約455mmとして悉く均等寸法に
一定化されており、これに比してストレートブロツク
(A4)の長さ(d2)は上記長さ(d1)の少なくと
も2倍(約910mm)や3倍(約1365mm)、4
倍(約1820mm)、その他の整数倍に寸法化されて
いる。つまり、ストレートブロツク(A4)としては、
その長さ(d2)の長短変化する数種類が予じめ作成用
意されているのである。
【0018】但し、図1〜4には直交点(o)から張り
出す各辺(x)の長さ(d1)が悉く等しいコーナーブ
ロツク(A1)(A2)(A3)を示したが、そのほか
に図5から明白な通り、上記直交点(o)から張り出す
少なくとも1辺(x1)の長さ(d3)が、残る数辺
(x2)の長さ(d1)に比して2倍(約910mm)
やその他の整数倍に寸法化されたT字型コーナーブロツ
ク(A2)、十文字型コーナーブロツク(A3)又は/
及び同じく直交点(o)から張り出す1辺(x1)の長
さ(d3)が、残る1辺(x2)の長さ(d1)に比し
て2倍(約910mm)やその他の整数倍に寸法化され
たL字型コーナーブロツク(A1)をも作成準備して、
選択的に組み合わせ使用することを妨げない。
【0019】次に、図6〜8は上記基本ブロツク(A)
の言わばバリエーシヨンに相当する役付きブロツク
(B)の各種を例示しているが、これらは建物の間取り
に応じた特注品として、基本ブロツク(A)と別個な新
品として工場生産するか、又はその工場において上記基
本ブロツク(A)の何れかに、切削などの爾後的な加工
を施すことにより、予じめ用意されるものである。
【0020】この点、図示の実施例では上記基本ブロツ
ク(A)に係るストレートブロツク(A4)の垂立盤
(10)に、通風板(13)の受け入れ用凹欠(14)
を削除することにより、役付きブロツク(B)としての
換気用ブロツク(B1)に仕上げている。
【0021】(B2)は玄関用又は勝手口用ブロツクで
あり、図示実施例の場合上記L字型コーナーブロツク
(A1)の1辺をなす垂立盤(10)に、柱(15)の
受け止め用切欠(16)を付与した形態にあるが、上記
ストレートブロツク(A4)の垂立盤(10)を柱(1
5)の受け止め用として、その全体的に背低く形成する
ことにより、玄関用又は勝手口用ブロツク(B2)とし
て予じめ製造することもできる。
【0022】(B3)は上記フーチング盤(11)を備
えたストレートブロツク(A4)における長手方向の両
端部に、上記基本ブロツク(A)のフーチング盤(1
1)と干渉しない逃し切欠(17)を削除した形態の梁
用又は間仕切り用ブロツクであるが、後述する図25の
ようなストレートブロツク(A4)のフーチング盤(1
1)を省略した形態に製造しても良い。
【0023】又、(B4)は上記ストレートブロツク
(A4)の垂立盤(10)に図4のような配管口(1
8)を穿孔した形態の配管用ブロツクであるが、基本ブ
ロツク(A)としての各種コーナーブロツク(A1)
(A2)(A3)を初め、上記役付きブロツク(B)と
しての換気用ブロツク(B1)や梁用ブロツク(B3)
などに、同様な配管口(18)を貫通形成することによ
り、配管用ブロツク(B4)として仕上げられることも
ある。
【0024】尚、このような各種役付きブロツク(B)
の平面形状を初め、その垂立盤(10)の厚み(t)と
高さ(h1)、フーチング盤(11)の高さ(h2)と
幅(w)については、何れも上記基本ブロツク(A)の
それらと同一に設定されていること、言うまでもない。
【0025】上記した各種基本ブロツク(A)と役付き
ブロツク(B)の長さ方向における連結端部(所謂木口
部)は、次のような同一構造のもとで、その隣り合う相
互の直列状態に据え付け連結されるようになっている。
【0026】即ち、その各種の基本ブロツク(A)と役
付きブロツク(B)は上記した通り、その断面形状のほ
ぼ倒立T字型として悉く同一であるため、その連結部分
のみを抽出した図9〜13の第1実施例において、(1
9)は上記した各ブロツク(A)(B)における補強鉄
筋(12)の就中縦横交叉点へ、垂立盤(10)の厚み
方向に沿う水平状態として溶接一体化された上下一対の
アンカーであって、図10から明白なように、ボルト受
け入れ用の金属製スリーブ又はパイプとして具体化され
ている。
【0027】(20)はそのスリーブ型アンカー(1
9)の両端部を各々安定良く受け持つ左右一対づつのブ
ラケツトであり、何れも金属板から折り曲げられること
によって、ブロツク(A)(B)の正面(木口方向)か
ら見て背中同志が対峙するコ字型を呈していると同時
に、左右方向から見て連結端面(木口面)側が開口する
コ字型をなしている。上記スリーブ型アンカー(19)
が、その各ブラケツト(20)の背板面を貫通して、左
右横向きに開口しているのである。
【0028】又、(21)は上記並列するブラケツト
(20)の左右相互間に介在しつつ、そのブラケツト
(20)の上下一対づつと溶接一体化された側面視の細
長い倒立L字型金属板から成るアングルプレートであ
り、その上面には細長いナツトから具体化されたトツプ
アンカー(22)が開口露呈している。そのトツプアン
カー(22)は上記水平状態のアンカー(19)と直交
する垂立状態にあり、その下端部が補強鉄筋(12)の
就中縦筋と溶接一体化されている。
【0029】(23)は同じく補強鉄筋(12)へ垂立
状態に溶接一体化された左右一対のベースアンカーであ
って、やはり細長いナツトから具体化されていると共
に、その上端部がブロツク(A)(B)におけるフーチ
ング盤(11)の上面に開口露呈するようになってい
る。
【0030】そして、図9のような補強鉄筋(12)と
の組立状態のもとで、ブロツク成形用の型枠(図示省
略)へ挿入された上、その型枠へコンクリートが打設さ
れることにより、ブロツク(A)(B)が図10のよう
に、上記アンカー(19)(22)(23)やブラケツ
ト(20)、アングルプレート(21)などを一体に内
蔵した断面ほぼ倒立T字型として成形されることにな
る。
【0031】その成形状態では、上記アングルプレート
(21)がブロツク(A)(B)における垂立盤(1
0)の連結端面(木口面)並びに上面と面一状態を保
ち、又上記ブラケツト(20)の埋設によって、ブロツ
ク(A)(B)の両側面にはそのブラケツト(20)の
枠形状と対応するネジ締結具逃し入れ用凹溝(24)の
左右一対が、部分陥没的に開口形成される。
【0032】上記ブロツク(A)(B)における垂立盤
(10)の上面に開口するトツプアンカー(22)に対
しては、図31から示唆されるように、建物の土台(2
5)を固定するためのスタツドボルト(26)が、上方
から螺入締結されることになる。そのスタツドボルト
(26)に図外のナツトが締結されることは、言うまで
もない。
【0033】但し、そのトツプアンカー(22)を図示
のようなナツトとして、垂立盤(10)の上面から張り
出さぬ状態に埋設するならば、その他物との衝突による
不正変形などを防止でき、ブロツク(A)(B)を取り
扱いやすくなる利点があるが、建物の土台(25)を固
定できる限り、上記トツプアンカー(22)をナツトに
代るスタツドボルトとして、その垂立盤(10)の上面
から予じめ張り出す状態に植え込んでもさしつかえな
い。
【0034】他方、同じくブロツク(A)(B)におけ
るフーチング盤(11)の上面に開口する左右一対のベ
ースアンカー(23)に対しては、図10、11のよう
な隣り合うブロツク(A)(B)との連結用スタツドボ
ルト(27)が、やはり上方から螺入締結されることに
なる。そのスタツドボルト(27)には、後述のナツト
が締結されることにより、第2連結金具が固定一体化さ
れる。
【0035】但し、そのフーチング盤(11)から植立
するスタツドボルト(27)に代る頭付きボルトを採用
しても良く、更には上記ベースアンカー(23)のそれ
自身を図示のようなナツトに代るスタツドボルトとし
て、そのフーチング盤(11)の上面から予じめ植立す
る状態に埋設してもさしつかえない。
【0036】(28)は隣り合うブロツク(A)(B)
の連結用直線出しガイドであって、そのブロツク(A)
(B)における垂立盤(10)の連結端面(木口面)に
設置されている。この点、図示の実施例ではその直線出
しガイド(28)を、上記連結端面に開口する一定深さ
の水平な直線出しガイドピン用受け入れ孔又は受け入れ
スリーブとして陥没させ、これに直線出しガイドピン
(29)を差し込めるように定めているが、垂立盤(1
0)の垂直中心線(y−y)上に配置される限り、その
連結端面(木口面)から水平に突出する直線出しガイド
ピン(29)のそれ自身を、垂立盤(10)に予じめ埋
設一体化しても良い。その直線出しガイド(28)の個
数についても、図示のような1個に限らず、上下位置関
係を保つ複数個として分布させることができる。
【0037】更に、(30)は隣り合うブロツク(A)
(B)の垂立盤(10)同志を連結する左右一対づつの
第1連結金具であって、その何れもフラツトな座金から
具体化されており、これには隣り合うブロツク(A)
(B)の上記水平なアンカー(19)と合致するボルト
受け入れ孔(31)の前後一対が開口分布されている。
【0038】そして、隣り合うブロツク(A)(B)の
垂立盤(10)はその連結端面(木口面)同志の接触す
る状態に突き合わせ直列されるのであり、そうすれば図
11、13から明白なように、上記コ字型の凹溝(2
4)同志が合致連通して、側面視の全体的な長方形に区
成されるため、その隣り合う凹溝(24)の相互間へ跨
がるように、上記連結金具(30)を嵌め付けた上、横
外方から連結金具(30)のボルト受け入れ孔(31)
を経て、上記アンカー(19)へボルト(32)を貫通
横断させ、そのボルト(32)の左右両端部にナツト
(33)を締結し、これにより固定された連結金具(3
0)を介して、隣り合うブロツク(A)(B)の垂立盤
(10)同志を連結一体化する。
【0039】隣り合うブロツク(A)(B)の垂立盤
(10)同志を連結する第1連結金具(30)が、その
垂立盤(10)の上記アンカー(19)を水平に貫通す
るボルト(32)とナツト(33)から成るネジ締結具
(C)によって固定されるようになっているわけであ
る。
【0040】その場合、上記ネジ締結具(C)に係るボ
ルト(32)としては、図示のような全ネジボルトに代
えて、頭付きボルトを採用することができ、何れにして
もそのボルト(32)の頭部やこれに締結されるナツト
(33)は、上記凹溝(24)の内部に納まり、垂立盤
(10)の左右両側面から張り出し露呈しないようにな
っている。その意味から凹溝(24)を、ネジ締結具
(C)の逃し入れ用と上記したわけである。
【0041】そのため、連結金具(30)とネジ締結具
(C)による隣り合うブロツク(A)(B)の連結固定
後、上記凹溝(24)へ化粧モルタルを塗り付けるか、
又は化粧キヤツプを嵌め付けることによって、上記ネジ
締結具(C)を被覆することができ、ブロツク(A)
(B)の垂立盤(10)を優美な外観の面一状態に保て
ることとなる。
【0042】他方、(34)は同じく隣り合うブロツク
(A)(B)のフーチング盤(11)同志を連結する左
右一対の第2連結金具であって、やはりフラツトな座金
から具体化されており、これには隣り合うブロツク
(A)(B)の上記ベースアンカー(23)と合致する
ボルト受け入れ孔(35)の前後一対が開口形成されて
いる。
【0043】上記隣り合うブロツク(A)(B)のフー
チング盤(11)も、その連結端面(木口面)同志の接
触する状態に突き合わせ直列されるのであり、これと相
前後して、そのフーチング盤(11)の上記ベースアン
カー(23)には、上方からスタツドボルト(27)が
螺入植立されるため、これに上記第2連結金具(34)
のボルト受け入れ孔(35)を落し入れる如く、その連
結金具(34)を隣り合うフーチング盤(11)の上面
に跨がらせ、上記スタツドボルト(27)にナツト(3
6)を締結することによって、その連結金具(34)を
固定するのであり、茲に隣り合うブロツク(A)(B)
のフーチング盤(11)同志も連結一体化されることと
なる。
【0044】その場合、隣り合うブロツク(A)(B)
の垂立盤(10)同志を連結する第1連結金具(30)
の固定用ボルト(32)と、同じくフーチング盤(1
1)同志を連結する第2連結金具(34)の固定用スタ
ツドボルト(27)とは、互いに直交する関係の姿勢状
態にあるため、上記隣り合うブロツク(A)(B)の連
結上、その天場(高さレベルと水平度)と通り(直線
度)を容易に合致させることができ、このことは上記直
線出しガイド(28)の設置とも相俟って、ますます効
果的に達成されることとなる。
【0045】しかも、上記第1連結金具(30)の固定
用ボルト(32)を受け入れる垂立盤(10)のアンカ
ー(19)、建物の土台固定用スタツドボルト(26)
を受け入れる垂立盤(10)のトツプアンカー(22)
並びに第2連結金具(34)の固定用スタツドボルト
(27)を受け入れるフーチング盤(11)のベースア
ンカー(23)は、その悉く補強鉄筋(12)と溶接一
体化されているため、隣り合うブロツク(A)(B)の
連結強度や耐震性にも著しく優れる。
【0046】図14、15は上記第2連結金具(34)
の好適な変形実施例を示しており、これではその座金を
叩打しやすい断面L字型に折り曲げると共に、その水平
なフラツト面に円形ボルト受け入れ孔(35a)と、細
長い楕円形ボルト受け入れ孔(35b)との前後一対を
開口形成している。
【0047】しかも、その楕円形ボルト受け入れ孔(3
5b)の開口両端部(a)(b)を、円形ボルト受け入
れ孔(35a)の中心廻りに半径寸法差がある回動軌跡
上へ配置させている。
【0048】そのため、上記楕円形ボルト受け入れ孔
(35b)における長い半径寸法(r1)の回動軌跡上
に位置する一端部(a)と、円形ボルト受け入れ孔(3
5a)とを隣り合うフーチング盤(11)の上面から植
立するスタツドボルト(27)へ落し入れた後、その連
結金具(34)を横外方から叩打して、一方のスタツド
ボルト(27)が楕円形ボルト受け入れ孔(35b)に
おける短かい半径寸法(r2)の回動軌跡上に位置する
他端部(b)へ移行する如く、上記連結金具(34)を
円形ボルト受け入れ孔(35a)の中心廻りに回動させ
ることにより、隣り合うブロツク(A)(B)のフーチ
ング盤(11)同志を、自動強制的に引き寄せ密着させ
ることもできることとなる。
【0049】次に、図16、17は図9、10に対応す
る連結部分の第2実施例を示しており、これでは上記第
1実施例のアングルプレート(21)を省略して、その
結果分離することとなる上下一対のブラケツト(20)
を、ブロツク(A)(B)の連結端面(木口面)が閉塞
する平面視のコ字型に形成している。補強鉄筋(12)
と溶接一体化された水平なアンカー(19)の左右両端
部を、そのコ字型ブラケツト(20)の両側板面によっ
て水平な貫通状態に受け持っていることは、言うまでも
ない。
【0050】この第2実施例の場合、上記アンカー(1
9)の左右両端部とその受け持ち用ブラケツト(20)
の両側板面とは、溶接されることによって、そのブラケ
ツト(20)の回動不能に固定維持されている。
【0051】又、そのブロツク(A)(B)の成形状態
を示した図17から明白なように、第2実施例のブラケ
ツト(20)と対応位置するネジ締結具逃し入れ用凹溝
(24)の左右一対が、ブロツク(A)(B)自身の成
形上、その垂立盤(10)の連結端面(木口面)側と横
側に向かって開口するコ字型に予じめ造形されている。
【0052】更に、図18、19は同じく図9、10に
対応する連結部分の第3実施例を示しており、これでは
上記第1実施例のアングルプレート(21)のみなら
ず、その第1、2実施例のアンカー受け持ち用ブラケツ
ト(20)をも省略して、ブロツク(A)(B)の垂立
盤(10)へ水平なアンカー(19)の上下一対を、そ
の補強鉄筋(12)との溶接状態に埋設している。
【0053】そして、上記第2実施例と同じくアンカー
(19)の左右両端部を横向きに開口露呈させるため、
垂立盤(10)の連結端面(木口面)側と横側に向かっ
て開口するコ字型のネジ締結具逃し入れ用凹溝(24)
の左右一対を、そのブロツク(A)(B)の垂立盤(1
0)へ一体に塑造している。
【0054】尚、第2、3実施例におけるその他の構成
は、上記第1実施例と実質上差異なく、そのトツプアン
カー(22)やベースアンカー(23)としてナツトに
代るスタツドボルトを採用できること、又直線出しガイ
ド(28)として垂立盤(10)の連結端面(木口面)
から陥没するガイドピン用受け入れ孔などに代る突出ピ
ンを採用できることも、上記第1実施例と同様であるた
め、その図16〜19に図9〜10との対応符号を記入
するにとどめて、その詳細な説明を省略する。
【0055】何れにしても、上記第1〜3実施例に示し
たブロツク(A)(B)の垂立盤(10)を横断する水
平なアンカー(19)は、これを図20の第4実施例か
ら明白なように、上記スリーブ又はパイプに代る細長い
ナツトとして具体化することができ、その場合これと締
結されるボルト(32)は、左右一対の頭付きボルトと
して分別されることになる。
【0056】又、図21の第5実施例から示唆される通
り、上記アンカー(19)をその左右両端部がネジ締結
具逃し入れ用凹溝(24)内に到達する長さの頭付きボ
ルトや全ネジボルトなどから具体化して、そのブロツク
(A)(B)の成形用コンクリートと直に触れる言わば
裸状態として埋設しても良い。
【0057】更に、第1〜5実施例では上記水平状態の
アンカー(19)、その受け持ち用ブラケツト(20)
並びに凹溝(24)を、垂立盤(10)の上下方向に沿
う2段として配列設置しているが、その1段又は3段以
上に分布させてもさしつかえない。
【0058】この点、例えば上下数段として配列設置す
る場合に、その最下段の上記アンカー(19)やブラケ
ツト(20)、凹溝(24)を図22の第6実施例に示
す通り、ブロツク(A)(B)における垂立盤(10)
とフーチング盤(11)との境界部へ設置することによ
り、上記フーチング盤(11)に対するベースアンカー
(23)の埋設と、延いては上記第2連結金具(34)
並びにその固定用ボルト(27)などを省略することも
可能である。その意味から更に言えば、上記ベースアン
カー(23)をフーチング盤(11)に埋設しつつも、
その補強鉄筋(12)との溶接を省略しても良い。
【0059】尚、図23の第7実施例から明白なよう
に、上記ブロツク(A)(B)における垂立盤(10)
とフーチング盤(11)との境界部をスカート(37)
として、下広がりのハ字型に張り出すことにより、その
境界部からの亀裂発生を防止したり、上記フーチング盤
(11)の下面に凹凸(38)を付与して、その据え付
け強度アツプを図ったりしても良い。
【0060】更に、図24は平面視のL字型に折り曲げ
られた座金から成るコーナー連結金具(39)を示して
おり、上記の梁用又は間仕切り用ブロツク(B3)をス
トレートブロツク(A4)と直角に連結するためのもの
として、その直角な2辺には円形のボルト受け入れ孔
(40)と、水平に延在する細長い楕円形のボルト受け
入れ孔(41)が開口分布されている。
【0061】そして、その梁用又は間仕切り用ブロツク
(B3)の連結状態を示した図25、26から明白なよ
うに、隣り合うブロツク(A)(B)の垂立盤(10)
同志を連結する水平な上記ボルト(32)を、左右一対
のコーナー連結金具(39)における円形ボルト受け入
れ孔(40)に貫通横断させて、ナツト(33)により
締結固定し、これと相前後して、上記梁用又は間仕切り
用ブロツク(B3)の垂立盤(10)を横断する同様な
ボルト(32)を、上記コーナー連結金具(39)の楕
円形ボルト受け入れ孔(41)に貫通させ、やはりナツ
ト(33)を締結することにより、その梁用又は間仕切
り用ブロツク(B3)と上記ストレートブロツク(A
4)とを直角に連結一体化するようになっている。
【0062】その際、コーナー連結金具(39)の1辺
には細長い楕円形ボルト受け入れ孔(41)が開口形成
されているので、これにより上記連結上の調整も容易に
行なうことができる。
【0063】この点、図25、26では直列状態に連結
された隣り合うブロツク(A)(B)の所謂継ぎ目に、
梁用又は間仕切り用ブロツク(B3)を直角として、且
つ突き合わせ状態に連結しているが、上記した基本ブロ
ツク(A)としてのストレートブロツク(A4)が、コ
ーナーブロツク(A1)(A2)(A3)における各辺
(x)の長さ(d1)に比して、その3倍以上の長尺寸
法に形成される場合には、上記各辺(x)の長さ(d
1)を単位とする間隔ピツチ毎に、その長尺なストレー
トブロツク(A4)における垂立盤(10)の中途位置
へ、図4から示唆されるように、上記アンカー受け持ち
用ブラケツト(20)やネジ締結具(C)の逃し入れ用
凹溝(24)を設けておくことにより、その垂立盤(1
0)の中途位置に対しても梁用又は間仕切り用ブロツク
(B3)を、やはり突き合わせ状態として直角に連結固
定することができる。
【0064】隣り合うブロツク(A)(B)における連
結部分の第1実施例を示した図9〜13のように、垂立
盤(10)に埋設するトツプアンカー(22)を、その
垂立盤(10)の上面に開口露呈する細長いナツトから
具体化するならば、図9〜13に基き上記した利点のほ
か、そのナツトと合致する図27のような吊りボルト
(42)を用意し、これを建物の土台固定用スタツドボ
ルト(26)と互換使用して、そのナツトへ螺入植立さ
せることにより、重量物のブロツク(A)(B)を便利
良く吊り降ろし作業できる利点もある。
【0065】尚、上記ブロツク(A)(B)の何れにあ
っても、その垂立盤(10)に図28のような吊り孔
(43)を開口形成することができる。その吊り孔(4
3)も最終的には化粧モルタルや化粧キヤツプによっ
て、その施蓋状態に仕上げられること言うまでもない。
【0066】上記のように構成されたブロツクアツセン
ブリーを用いて、建物の布基礎を施工するに当っては、
例えば図29のような布基礎伏図又はこれに基づくブロ
ツク配列図に応じて、各種の基本ブロツク(A)と役付
きブロツク(B)を選択的に組み合わせ使用する。
【0067】即ち、施工現場の土を根伐して、図31の
ように割栗石(44)を入れ転圧した上、砂(45)や
モルタル(46)、捨コンクリートなどにより据え付け
面を整備する。そして、そこに先づ上記基本ブロツク
(A)のL字型コーナーブロツク(A1)を据え付け、
引続きクレーンなどにより、ストレートブロツク(A
4)やその他のコーナーブロツク(A1)(A2)(A
3)、役付きブロツク(B)を吊り降ろして、順次突き
合わせ状態に直列させると共に、その隣り合う相互の連
結部分を上記ネジ締結具(C)によって固定一体化し、
図30のような連結状態に施工するのであり、最後に埋
め戻せば、布基礎として完成する。(47)はその埋め
戻しの土である。
【0068】上記施工作業中、隣り合うブロツク(A)
(B)の相互は図30から示唆されるように、その垂立
盤(10)並びにフーチング盤(11)の連結端面(木
口面)同志において、接触状態に突き合わされた上、そ
の垂立盤(10)同志が上記第1連結金具(30)を固
定するネジ締結具(C)により、又フーチング盤(1
1)同志が第2連結金具(34)を固定するボルト(2
7)により、その何れも継ぎ目に生コンクリートやモル
タルなどを一々目地詰めしたり、別個な連結用のコンク
リートブロツクを仲介したりする必要なく、順次連続的
に直接連結一体化される。そのため、上記ネジ締結具
(C)やボルト(27)の締結作業を繰り返し乍ら進行
すれば足る。
【0069】その隣り合うブロツク(A)(B)を所謂
乾式のもとで直に連結固定する方法であるため、爾後の
養生を一切要さず、又天候に左右されることもなく、極
めて効率良く布基礎を施工完了でき、工期の大幅な短縮
と省力化に著しく優れる。
【0070】しかも、第1連結金具(30)の固定用ネ
ジ締結具(C)と第2連結金具(34)の固定用ボルト
(27)とは、互いに直交する関係状態にあるため、上
記のように隣り合うブロツク(A)(B)の相互を順次
接触状態に突き合わせ直列させて行きさえすれば、天場
(高さレベルと水平度)と通り(直線度)が自づと対応
合致することとなり、その意味から誰でも熟練を要さず
に施工作業できると共に、安定した品質と連結強度に富
む建物の布基礎を得られるのである。
【0071】
【発明の効果】以上のように、本発明ではプレキヤスト
鉄筋コンクリートブロツク(A)(B)による布基礎の
乾式施工法として、平面視のL字型、T字型並びに十文
字型コーナーブロツク(A1)(A2)(A3)と、平
面視の一文字型ストレートブロツク(A4)との少なく
とも4種をプレキヤスト鉄筋コンクリート製品として、
その悉く垂立盤(10)と水平なフーチング盤(11)
との直交する同一な断面ほぼ倒立T字型に造形し、これ
らのブロツク(A)(B)を目的とする建物の布基礎伏
図に応じて選択的に組み合わせ使用し、その隣り合うブ
ロツク(A)(B)の相互を接触状態に突き合わせた
上、生コンクリート・モルタルなどの目地詰めや別個な
仲介ブロツクを要することなく、連結金具(30)によ
って直接連結一体化するようになっているため、冒頭に
述べた従来技術の課題を完全に改良できる効果がある。
【0072】即ち、本発明の上記構成によれば、プレキ
ヤスト鉄筋コンクリートから成る平面視のL字型、T字
型並びに十文字型コーナーブロツク(A1)(A2)
(A3)と、平面視の一文字型ストレートブロツク(A
4)との少なくとも4種が用意されており、これらは垂
立盤(10)と水平なフーチング盤(11)との直交す
る悉く同一の断面ほぼ倒立T字型をなしている。
【0073】そして、上記の各種ブロツク(A1)(A
2)(A3)を例えば図29のような建物の布基礎伏図
に応じて選択的に組み合わせ使用し、その隣り合う相互
を直に突き合わせた上、継ぎ目に生コンクリートやモル
タルなどの目地詰めしたり、或いは別個な連結用のコン
クリートブロツクを仲介したりする必要なく、連結金具
(30)によって直接連結一体化する乾式の施工法であ
る。
【0074】そのため、冒頭に第1方法として挙げた公
知発明のように、施工現場に成形用型枠を組み立て、補
強鉄筋を配筋・接続して、生コンクリートやモルタルを
打設する必要と煩雑さがないことは勿論、第2、3方法
として挙げた公知発明のように、隣り合うプレキヤスト
コンクリートブロツクの多数存在する相互間隙にさえ
も、施工現場での人手作業により一々目地用生コンクリ
ートやモルタルを充填する必要と労力がない。
【0075】その結果、上記目地モルタルや生コンクリ
ートの爾後的な養生を要しない乾式施工法として、工期
の大幅な短縮と省人化を達成でき、又上記ブロツク(A
1)(A2)(A3)(A4)やその連結金具(30)
が悉く工場生産品であるため、品質管理を含む量産効果
も最大限に期待し得るのである。
【0076】念のために言えば、冒頭に第3方法として
挙げた特開昭54−31903号の場合、柱下基礎ユニ
ツトの立ち上がり(1)が、その下端部にフーチング
(2)を備えるとしても、第2図のような柱棒体であ
り、第5、6図のような梁基礎ユニツトを、その柱棒体
の仲介によって第7図のように連結する方法である。
【0077】これでは、梁基礎ユニツトを悉く平面視の
一文字型に平盤化できる利点がある反面、本来歪みなど
の荷重を受けやすい直交点が連結部分として、その梁基
礎ユニツトの隣り合う相互が別個独立の上記柱棒体を介
して、言わば間接的に連結されるようになっているた
め、上記梁基礎ユニツトが立ち上がりとフーチングに分
割されていることとも相俟って、その梁基礎ユニツトの
連結強度や耐震性に劣ることが明らかである。
【0078】しかも、上記柱棒体のフーチング(2)か
ら起立するジヨイント筋(5)に対して、第8図のよう
に梁基礎ユニツトの縦穴(12)(14)を差し込まな
ければならず、その梁基礎ユニツトは重量物であるた
め、これを吊り降ろし乍らすばやく正確に差し込み連結
することも、極めて困難であって現場作業性に劣るほ
か、そのジヨイント筋(5)(8)(15)やかすがい
(3)が悉く一方向へ垂立しているに過ぎない意味で
も、未だ連結強度と耐震性に劣ると言わざるを得ない。
【0079】この点、本発明の場合ブロツク(A1)
(A2)(A3)(A4)の隣り合う相互は、その直交
点としてのコーナー部分でなく、必らずや建物のストレ
ート部分において、しかも上記柱棒体のような別個独立
する連結用コンクリートブロツクを介さず、連結金具
(30)によって直接連結一体化されるようになってい
るため、上記特開昭54−31903号の課題も確実に
解決できるのである。
【0080】殊更、請求項2のように垂立盤(10)同
志を第1連結金具(30)により、併せてフーチング盤
(11)同志を第2連結金具(34)により、その何れ
も直接に連結一体化する方法を採るならば、その隣り合
うブロツク(A1)(A2)(A3)(A4)の連結強
度と耐震性をますます昂め得る効果がある。
【0081】請求項3のように、基本ブロツク(A)と
しての上記各種コーナーブロツク(A1)(A2)(A
3)やストレートブロツク(A4)のみならず、そのバ
リエーシヨンに相当する役付きブロツク(B)としての
換気用ブロツク(B1)や玄関用又は勝手口用ブロツク
(B2)、梁用又は間仕切り用ブロツク(B3)、配管
用ブロツク(B4)なども作成準備して、その選択的に
組み合わせ併用するならば、一般住宅のあらゆる間取り
に対応することができ、頗る実用的となる効果がある。
【0082】又、請求項4に記載のブロツクアツセンブ
リーを用いて、上記請求項3に記載のように施工するな
らば、上記一般住宅の間取り変化にますます適応しやす
くなる。
【0083】更に、請求項5のブロツクアツセンブリー
によれば、その連結金具(30)と締結されるアンカー
(19)が悉く同一であるため、上記した各種ブロツク
(A1)(A2)(A3)(A4)の工場生産上、その
量産効果を最大限に期待できるほか、上記アンカー(1
9)は予じめの溶接などにより、ブロツク(A1)(A
2)(A3)(A4)に埋設の補強鉄筋(12)と連繋
一体化されているため、その隣り合うブロツク(A1)
(A2)(A3)(A4)の連結強度と耐震性を自づと
向上させることもできるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】基本ブロツクとしてのL字型コーナーブロツク
を示す斜面図である。
【図2】基本ブロツクとしてのT字型コーナーブロツク
を示す斜面図である。
【図3】基本ブロツクとしての十文字型のコーナーブロ
ツクを示す斜面図である。
【図4】基本ブロツクとしての一文字型ストレートブロ
ツクを示す斜面図である。
【図5】図2に対応するT字型コーナーブロツクの変形
実施例を示す斜面図である。
【図6】役付きブロツクとしての換気用ブロツクを示す
斜面図である。
【図7】役付きブロツクとしての玄関用又は勝手口用ブ
ロツクを示す斜面図である。
【図8】役付きブロツクとしての梁用又は間仕切り用ブ
ロツクを示す斜面図である。
【図9】コンクリートブロツクにおける連結部分の第1
実施例を抽出して示す斜面図である。
【図10】図9のブロツク成形状態を示す一部破断の斜
面図である。
【図11】隣り合うコンクリートブロツクの連結状態を
示す拡大側面図である。
【図12】図11の12−12線断面図である。
【図13】図11の13−13線に沿う拡大断面図であ
る。
【図14】フーチング盤同志を連結する金具の変形実施
例を示す平面図である。
【図15】図14の15−15線に沿う拡大断面図であ
る。
【図16】図9に対応する連結部分の第2実施例を示す
斜面図である。
【図17】図16のブロツク成形状態を示す一部破断の
斜面図である。
【図18】図9に対応する連結部分の第3実施例を示す
斜面図である。
【図19】図18のブロツク成形状態を示す一部破断の
斜面図である。
【図20】図12に対応する連結部分の第4実施例を示
す断面図である。
【図21】図12に対応する連結部分の第5実施例を示
す断面図である。
【図22】図10に対応する連結部分の第6実施例を示
す斜面図である。
【図23】図12に対応する連結部分の第7実施例を示
す斜面図である。
【図24】コンクリートブロツクのコーナー連結金具を
示す斜面図である。
【図25】梁用又は間仕切り用ブロツクを直角に連結し
た状態を示す斜面図である。
【図26】図25の26−26線に沿う拡大断面図であ
る。
【図27】コンクリートブロツクの吊り降ろし作用を示
す斜面図である。
【図28】図27に対応する吊り降ろし作用の変形実施
例を示す斜面図である。
【図29】コンクリートブロツクの配列パターンを例示
する平面図である。
【図30】布基礎の施工状態を示す斜面図である。
【図31】布基礎の施工状態を示す断面図である。
【符号の説明】
(10)・垂立盤 (11)・フーチング盤 (12)・補強鉄筋 (19)・アンカー (22)・トツプアンカー (23)・ベースアンカー (26)・スタツドボルト (27)・スタツドボルト (30)・第1連結金具 (32)・ボルト (33)・ナツト (34)・第2連結金具 (36)・ナツト (39)・コーナー連結金具 (A)・基本ブロツク (B)・役付きブロツク (A1)・コーナーブロツク (A2)・コーナーブロツク (A3)・コーナーブロツク (A4)・ストレートブロツク (B1)・換気用ブロツク (B2)・玄関用又は勝手口用ブロツク (B3)・梁用又は間仕切り用ブロツク (B4)・配管用ブロツク (C)・ネジ締結具 (d1)・長さ (d2)・長さ (h1)・高さ (h2)・高さ (t)・厚み (w)・幅 (x)・辺
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 強 三重県松阪市山室町190−82 (72)発明者 岩井 実樹 三重県飯南郡飯高町大字赤桶2275 (72)発明者 三田 守 三重県飯南郡飯南町大字向粥見2244 (72)発明者 青木 敏男 三重県松阪市平成町50番地の7

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平面視のL字型、T字型並びに十文字型コ
    ーナーブロツクと、平面視の一文字型ストレートブロツ
    クとの少なくとも4種をプレキヤスト鉄筋コンクリート
    製品として、その悉く垂立盤と水平なフーチング盤との
    直交する同一な断面ほぼ倒立T字型に造形し、 これらのブロツクを目的とする建物の布基礎伏図に応じ
    て選択的に組み合わせ使用し、その隣り合うブロツクの
    相互を接触状態に突き合わせた上、生コンクリート・モ
    ルタルなどの目地詰めや別個な仲介ブロツクを要するこ
    となく、連結金具によって直接連結一体化することを特
    徴とするプレキヤスト鉄筋コンクリートブロツクによる
    布基礎の乾式施工法。
  2. 【請求項2】隣り合うブロツクの垂立盤同志並びにフー
    チング盤同志を接触状態に突き合わせると共に、その垂
    立盤同志のみか又は垂立盤同志とフーチング盤同志との
    双方を、生コンクリート・モルタルなどの目地詰めや別
    個な仲介ブロツクを要することなく、連結金具によって
    直接連結一体化することを特徴とする請求項1記載のプ
    レキヤスト鉄筋コンクリートブロツクによる布基礎の乾
    式施工法。
  3. 【請求項3】平面視のL字型、T字型並びに十文字型コ
    ーナーブロツクと、平面視の一文字型ストレートブロツ
    クとの4種を基本ブロツクとして用意する一方、 その基本ブロツクのバリエーシヨンに相当する換気用や
    玄関用、梁用、配管用、その他の各種役付きブロツク
    を、新品として特別に製造するか、又は上記基本ブロツ
    クの爾後的な切削などの加工により用意して、 これらのブロツクを目的とする建物の布基礎伏図に応じ
    て選択的に組み合わせ使用することを特徴とする請求項
    1記載のプレキヤスト鉄筋コンクリートブロツクによる
    布基礎の乾式施工法。
  4. 【請求項4】平面視のL字型、T字型並びに十文字型コ
    ーナーブロツクと、平面視の一文字型ストレートブロツ
    クとの組から成り、 その悉く垂立盤と水平なフーチング盤との直交する同一
    な断面ほぼ倒立T字型に造形すると共に、 上記コーナーブロツクの直交点から張り出す各辺の長さ
    を均一に寸法化する一方、 上記ストレートブロツクの長さをそのコーナーブロツク
    における各辺の長さに比して、少なくとも2倍の整数倍
    に寸法化したことを特徴とする布基礎の乾式施工に用い
    るプレキヤスト鉄筋コンクリートブロツクアツセンブリ
    ー。
  5. 【請求項5】平面視のL字型、T字型並びに十文字型コ
    ーナーブロツクと、平面視の一文字型ストレートブロツ
    クとの組から成り、 その悉く垂立盤と水平なフーチング盤との直交する同一
    な断面ほぼ倒立T字型に造形すると共に、 上記コーナーブロツクの直交点から張り出す各辺の張り
    出し端部と、上記ストレートブロツクの端部に連結金具
    と締結されるべき悉く同一のアンカーを、その補強鉄筋
    との一体連繋的に埋設したことを特徴とする布基礎の乾
    式施工に用いるプレキヤスト鉄筋コンクリートブロツク
    アツセンブリー。
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JP2015151684A (ja) * 2014-02-10 2015-08-24 會澤高圧コンクリート株式会社 浮体式人工地盤

Citations (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07173842A (ja) * 1993-03-02 1995-07-11 Shinwa Kenko Kk コンクリート基礎ユニット及びその基礎構築工法

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