JPH07207233A - ペインティング用粘着シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用後の除去が容易であり、デザインの表現
に制約のない新規なペインティング用粘着シートを提供
する。 【構成】 印刷により絵柄１の施された基材２、粘着剤
３、剥離シート４を順次積層して構成する。剥離シート
４を剥し、粘着剤３を介して基材２を人体に貼着する。
印刷により色やデザインが任意に施された絵柄１が人体
上に形成できる。使用後は人体から剥すだけで簡単に除
去できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、人体に絵付けを行なう
のに用いるペインティング用粘着シートに関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来、人体の顔や腕などに装飾用の絵付
けをする場合、直接皮膚にドウランや塗料をペインティ
ングする方法、転写により印刷絵柄をペインティングす
る方法等が採られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べたも
ののうち、直接皮膚にドウランや塗料をペインティング
するものでは、使用後に洗浄がしづらく時間がかかり、
場合によっては皮膚を痛めることがあった。しかもこの
方法では繊細なペインティングが困難であり、ペインテ
ィング表現にも制限がある。また、転写によるペインテ
ィング方法においても、同様に洗浄時間がかかる上に絵
柄の色及び濃度に制限があり、自由な表現ができないも
のであった。

【０００４】本発明は、上記のような問題点に鑑みなさ
れたものであり、その目的とするところは、使用後の除
去が容易であり、デザインの表現に制約のない新規なペ
インティング用粘着シートを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のペインティング用粘着シートは、図１又は
図２に示す如く印刷により絵柄１の施された基材２、粘
着剤３、剥離シート４を順次積層してなることを特徴と
している。

【０００６】基材２としては、印刷可能なものでありさ
えすれば紙、合成紙、フィルム、金属箔、不織布及びこ
れらの複合体等をすべて用いることができる。望ましく
は、人体に貼るために伸縮性があり、さらには汗による
蒸れを防止するために水蒸気透過性があり、アウトドア
での使用も考慮すると耐水性のあるものがよい。具体的
には、ウレタン、ナイロン、塩ビ、オレフィン系等の伸
縮性フィルムが用いられ、水蒸気の透過性向上のために
これらの素材を微多孔化したフィルムもさらに有効であ
る。

【０００７】絵柄１は基材２の表側（図１に示す如く粘
着剤３と反対面）又は裏側（図２に示す如く粘着剤３と
接する面）のどちらに印刷してもよく、印刷方式にはグ
ラビア印刷法、シルクスクリーン印刷法等の従来手法が
用いられる。また、印刷面を保護するための保護層を絵
柄１の上に必要があれば設けるようにしてもよい。

【０００８】粘着剤３としては、皮膚に対して安全性の
高いものが選ばれ、現在医療用テープやシートに用いら
れている粘着剤を使用することができる。具体的には、
アクリル系で極性が低い粘着剤が有効である。また、剥
離シート４としては、粘着剤３に対して容易に剥がれる
シリコーンコート紙等が使用できる。

【０００９】上記構成からなるペインティング用粘着シ
ートを製造するには、基材２となる紙、フィルム等に直
接印刷を施して絵柄１を形成し、その印刷済みの基材２
に対して粘着剤３をコンマコート、ダイコート等により
乾燥厚１５〜８０μｍで塗布し、この粘着剤３の乾燥後
に剥離シート４をラミネートする。または、粘着剤３を
基材２ではなく剥離シート４側に塗布し、乾燥後に基材
２とラミネートする方法を採っても問題なく製造でき
る。特に、基材２が伸縮性フィルムである場合は、剥離
シート４に粘着剤３を塗布して乾燥させた後で伸縮性フ
ィルムをラミネートする方法が好ましい。

【００１０】他の態様としては、上記基材２に代えて図
３に示す如くライナー５ａと伸縮性フィルム５ｂを積層
した複合基材５を使用することもできる。伸縮性フィル
ム５ｂのみでは、塗工機やラミネート機にて当該フィル
ムの伸びが発生するが、このようにライナー５ａを積層
することによってこの伸びが防止できる。ライナーとし
ては、腰があって伸縮性フィルムと剥離するものであれ
ば特に制限はない。具体的には、ポリプロピレンフィル
ム、ポリエチレンフィルム、ポリメチルペンテン等のフ
ィルム及びこれらと紙との複合基材が用いられる。

【００１１】

【作用】上述の構成からなる本発明のペインティング用
粘着シートは、剥離シートを剥した状態とし、粘着剤を
介して基材を人体に貼着して使用される。そして、印刷
により色やデザインが任意に施された絵柄が人体上に形
成される。また、ライナーと伸縮フィルムを積層してな
る複合基材を使用したものでは、ライナーが粘着シート
の貼着時における取扱い性を向上させる役目を果たす。
貼着した後でライナーを伸縮フィルムから剥される。

【００１２】

【実施例】

（実施例１）基材２としてウレタンフィルム（５０μ
ｍ）／ライナー紙の複合体を用い、ウレタンフィルム上
にスクリーン印刷にて絵柄１を形成した。一方、剥離シ
ート４としてシリコーンコートＰＥ／紙の複合体を用
い、この剥離シート４上に粘着剤３を塗工厚５０μｍで
コンマコーターにより塗工した。粘着剤３としては医療
用グレードのアクリル系粘着剤（総研化学製「ＳＫダイ
ン」）を使用した。粘着剤３が乾燥した後、印刷済みの
基材２とラミネートすることによりペインティング用粘
着シートを作製した。そして、印刷した絵柄１のデザイ
ンに合わせてシートカット及び半抜き加工を行って実用
に供した。本実施例のペインティング用粘着シートを人
体に貼着して使用したところ、使用後は人体より容易に
剥離ができ、皮膚になんら影響のないものであった。

【００１３】（実施例２）ウレタン／ＯＰＰ（６０μ
ｍ）の複合基材５におけるウレタン面に印刷を施して絵
柄１を形成した後、粘着加工した剥離シート４（シリコ
ンコートＰＥラミネート紙）とラミネートし、ペインテ
ィング用粘着シートを作製した。粘着剤３及びその塗工
方法は実施例１と同様に行った。そして、印刷絵柄デザ
インに合わせてシートカット及び半抜き加工を行って実
用に供した。本実施例のペインティング用粘着シート
は、ライナーフィルム（ＯＰＰ）が付いているため人体
に貼着する際に腰があって取扱いやすく、貼着した後で
このライナーフィルムを剥離することにより伸縮性の良
いウレタンシートのみを残すことができた。

【００１４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のペインテ
ィング用粘着シートは、印刷により絵柄の施された基
材、粘着剤、剥離シートを順次積層して構成されている
ので、剥離シートを剥して粘着剤により簡単に人体に貼
着することができ、しかも使用後は人体から剥すだけで
簡単に除去することができる上に皮膚を痛めることもな
い。また、絵柄は基材に印刷で形成されるので、色やデ
ザインに制約がないペインティングを行うことができ
る。

【００１５】また、ライナーと伸縮性フィルムを積層し
た複合基材を使用することにより、製造時における伸縮
性フィルムの伸びを防止できるとともに、伸縮性フィル
ム単体の基材を有するものに比べて人体への貼着時にお
ける取扱い性を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るペインティング用粘着シートの一
部断面図である。

【図２】ペインティング用粘着シートの変形例の一部断
面図である。

【図３】複合基材を使用したペインティング用粘着シー
トの一部断面図である。

【符号の説明】

１ 絵柄 ２ 基材 ３ 粘着剤 ４ 剥離シート ５ 複合基材

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 印刷により絵柄の施された基材、粘着
   剤、剥離シートを順次積層してなることを特徴とするペ
   インティング用粘着シート。
2. 【請求項２】 基材として伸縮性フィルムを使用したこ
   とを特徴とする請求項１記載のペインティング用粘着シ
   ート。
3. 【請求項３】 基材としてライナーと伸縮性フィルムを
   積層した複合基材を使用したことを特徴とする請求項１
   記載のペインティング用粘着シート。