JPH07206702A - 歯石防止剤 - Google Patents

歯石防止剤

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JPH07206702A
JPH07206702A JP6015783A JP1578394A JPH07206702A JP H07206702 A JPH07206702 A JP H07206702A JP 6015783 A JP6015783 A JP 6015783A JP 1578394 A JP1578394 A JP 1578394A JP H07206702 A JPH07206702 A JP H07206702A
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JP
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cpop
dental calculus
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casein
preventing
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JP6015783A
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Seiichi Shimamura
誠一 島村
Toshio Tomimura
俊雄 富村
Nobuo Ichihashi
信夫 市橋
Hiroko Yamaguchi
弘子 山口
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Morinaga Milk Industry Co Ltd
Original Assignee
Morinaga Milk Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (a)分子量分布が500〜1,000であ
ること、(b)窒素/リンの分子数比が5.0以下であ
ること、(c)アミノ酸残基の数が5〜10であって、
グルタミン酸、セリン、アスパラギン酸及びイソロイシ
ンを主たる構成アミノ酸とすること、(d)カルシウム
不溶化防止効果を有すること、(e)エライザ(ELISA:E
nzyme linked immunosorbent assay) 抑制試験法により
測定した抗原性残存活性が10-5以下であること、及び
(f)pH5.0以下の酸性溶液に溶解しても沈澱及び
混濁を生成しないこと、の理化学的性質を有するカゼイ
ンホスホオリゴペプチドを、少なくとも有効成分として
含有する歯石防止剤。 【効果】 口腔用製品として加工する場合、沈澱及び混
濁を生ぜず、長期間使用しても安全であり、優れた歯石
防止作用を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歯石防止剤に関するも
のである。詳しくは、本発明は、少なくとも特定の理化
学的性質を有するカゼインホスホオリゴペプチド混合物
(以下CPOPと記載することがある)を有効成分とし
て含有する歯石防止剤、に関するものである。
【0002】本明細書において百分率の表示は、特に断
りのない限り、重量によるものである。
【0003】
【従来の技術】歯石は、唾液及び血清中の無機塩類が歯
の表面に沈着したものであり、歯肉辺縁上部に沈着した
ものは歯肉辺縁上歯石、歯肉辺縁下部に沈着したものは
歯肉辺縁下歯石と呼ばれている。歯石の形成は、先ず非
晶質のリン酸カルシウムが沈着し、次に微細なハイドロ
キシアパタイトへの転移、更にハイドロキシアパタイト
結晶の成長、の過程によるといわれている。
【0004】歯石の化学的組成は、両歯石ともほぼ同じ
であり、リン酸カルシウム75.97%、炭酸カルシウ
ム3.17%、リン酸マグネシウム3.77%等の無機
成分、タンパク質8.34%、脂肪2.71%の有機成
分、水分及びその他6.04%からなっている。歯石
は、歯肉炎、辺縁性歯周炎の原因の一つであり、これら
の疾患を悪化させる有力な因子となることが知られてい
る。
【0005】そのため従来から、歯石を防止する薬剤に
ついて種々の研究がなされており、例えば、ピロリン酸
ナトリウム及びトリポリリン酸ナトリウム(日本歯周病
学会誌、第30巻、第3号、第860〜867ページ、
1988年)、カゼインホスホペプチド(特開平4−7
7415号公報)、ホスホペプチド(特表昭63−50
3459号公報)等が開示されている。
【0006】本発明者らは、カゼインホスホペプチド
(以下CPPと記載することがある)とは全く異なるC
POP、それの製造法、及びそれの健康食品への利用に
ついて既に特許出願(特開平5−176714号公報)
した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、CPO
P、それの製造法、及びそれの健康食品への利用につい
て特許出願後、その他の用途について鋭意研究を行った
結果、CPOPが、CPPよりも格段に優れた歯石防止
作用を有することを見出し、本発明を完成した。
【0008】本発明の目的は、安全かつ効果的な歯石防
止剤を提供することである。
【0009】本発明の他の目的は、口腔用製品の加工及
び製品の保存において沈澱、混濁等を生じない歯石防止
剤を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明は、次の(a)〜(f)の理化学的性質を有するカゼ
インホスホオリゴペプチド混合物を、少なくとも有効成
分として含有する歯石防止剤であり、(a)分子量分布
が500〜1,000であること、(b)窒素/リンの
分子数比が5.0以下であること、(c)アミノ酸残基
の数が5〜10であって、グルタミン酸、セリン、アス
パラギン酸及びイソロイシンを主たる構成アミノ酸とす
ること、(d)カルシウム不溶化防止効果を有するこ
と、(e)エライザ(ELISA:Enzyme linked immunosorbe
nt assay) 抑制試験法により測定した抗原性残存活性が
10-5以下であること、(f)pH5.0以下の酸性溶
液に溶解しても沈澱及び混濁を生成しないこと、有効成
分が、少なくとも0.01%(重量)の割合で含有され
ていることを望ましい態様としてもいる。
【0011】本発明に使用するCPOPは、特開平5−
176714号公報記載の方法により次のようにして製
造することができる。
【0012】使用する出発原料は、各種酸カゼイン、カ
ゼインナトリウム、カゼインカルシウム等の市販品であ
り、牛乳、脱脂乳等も使用することができる。牛乳、脱
脂乳等はそのまま、原料カゼインは5〜18%、望まし
くは10〜15%、の濃度で水に溶解し、蛋白分解酵素
により蛋白質を加水分解する。
【0013】酵素は、パンクレアチンとエキソペプチダ
ーゼ、パンクレアチンと他のプロテアーゼ及びエキソペ
プチダーゼとを組合わせて使用する。例えば、トリプシ
ン、キモトリプシン、ズブチリシン、エラスターゼ、プ
ロリン特異性プロテアーゼ、スタフィロコッカス・プロ
テアーゼ、パパイン、ペプシン、サーモリシン等が使用
できる。又エキソペプチダーゼとしては、カルボキシペ
プチダーゼ、アスペルギルス・プロテアーゼ、ストレプ
トコッカス・プロテアーゼ、リゾープス・プロテアー
ゼ、乳酸菌プロテアーゼ等が使用できる。
【0014】酵素量は、使用する蛋白分解酵素の活性単
位の総和が蛋白質1g当り1,200〜6,000単位
の範囲、望ましくは1,500〜5,000単位の範
囲、である。酵素処理は、pH5.0〜8.0、望まし
くは6.5〜7.5、に調整し、40〜55℃、望まし
くは45〜52℃、の温度で、12時間、望ましくは1
6〜18時間、保持する。酵素処理は、過度の分解を避
けるのが望ましく、停止は加熱により行う。
【0015】加水分解物から、分子量500〜1,00
0の画分を分別する方法としては、分子量分画が望まし
い。分子量分画には限外濾過、ゲル濾過等の方法が採用
できるが、ゲル濾過による方法が特に推奨される。尚、
分子量分画は、必要に応じ反復して行われる。ゲル瀘過
は、排除限界分子量10,000以下、望ましくは1,
000以下、のゲル瀘過剤を使用するが、望ましくは芳
香族アミノ酸に吸着性を有する疎水性側鎖(例えば、カ
ルボキシル基、ブチル基、フェニル基など)又は疎水的
部位を有するゲル瀘過剤[例えば、オクチルセファロー
スCL−4B、フェニルセファロースCL−4B、ブチ
ルセファロース4B(いずれもファルマシア社製)]を
使用する。溶出液は、水又は芳香族アミノ酸に吸着性を
高めるために2〜15%濃度のエタノール溶液を用い、
カラム高10〜30cmのカラムで分画する。
【0016】得られた分画からCPOPを次のようにし
て精製する。分画を陰イオン交換体、望ましくは弱塩基
性陰イオン交換体[例えば、DEAEセファデックスA
−25(ファルマシア社製)等]、に吸着させ、1.0
〜5.0%、望ましくは2.0〜4.0%、の塩溶液
(例えば、食塩水溶液)を通液し、CPOPを溶出させ
る。得られた溶出液を公知の方法で脱塩し、濃縮し、液
状のCPOPを得る。濃縮後、公知の方法で乾燥し、粉
末状のCPOPを得ることもできる。
【0017】得られたCPOPを特開平5−17671
4号公報記載の試験例と同一の方法により測定した理化
学的性状は、アミノ酸残基数が5〜10であり、主たる
構成アミノ酸はグルタミン酸、セリン、アスパラギン酸
及びイソロイシンであり、分子量分布が500〜1,0
00、窒素/リンの分子数比が5.0以下あり、エライ
ザ試験法で測定した抗原残存活性が10-5以下であり、
カルシウム不溶化防止効果を有し、従来のCPPの約2
倍のリンを含有している。
【0018】以上のようにして製造されたCPOPは、
牛乳タンパク質の加水分解物であり、通常体内で行われ
ている消化メカニズムと実質的に同一のメカニズムによ
り製造されるので、人体に安全であることはいうまでも
ない。
【0019】本発明のCPOPを有効成分とする歯石防
止剤は、他の成分とともに歯みがき、マウスウォッシ
ュ、トローチ等の口腔用製品、チューインガム、キャン
ディー等の食品等として使用し得る。本発明の歯石防止
剤のCPOP含量は、少なくとも0.01%、望ましく
は0.1〜10%である。
【0020】次に試験例を示して本発明を詳述する。 試験例1 この試験は、歯石形成の第1段階である非晶質リン酸カ
ルシウムの沈澱形成防止に対するCPOPの作用を調べ
るために行った。
【0021】1)試料の調製 実施例1と同一の方法により調製したCPOP及び大谷
らの方法[ミルヒビッセンシャフト(Milchwissenschaf
t) 、第42巻、第8号、第505〜508ページ、1
987年]に基づいて参考例2により調製したβ−CP
Pを、表1に示す濃度で精製水に溶解した。
【0022】2)試験方法 20mM塩化カルシウム(和光純薬工業社製。試薬特級
の塩化カルシウム・2水塩を使用)1.0ml及び各試
料溶液1.0mlを試験管内で混合し、更に20mMリ
ン酸緩衝液(pH7.0)2.0mlを添加して混合
し、37℃で2時間保持した。のち反応液を0.45μ
mの水系フィルター(コーニング社製。ナイロンメンブ
レム)で瀘過し、瀘液0.5mlに0.1規定塩酸溶液
0.1mlを添加し、のち溶液中のカルシウム含量をC
a−Mgカウンター(平沼産業社製)で測定し、最初の
塩化カルシウム溶液のカルシウム量に対する塩化カルシ
ウム溶液のカルシウム量と瀘液中のカルシウム量の差の
百分率を算出し、リン酸カルシウムの沈澱形成防止効果
を試験した。
【0023】3)試験結果 この試験の結果は、表1に示すとおりである。表1から
明らかなように、CPOPは0.04%(最終濃度換算
では0.01%)以上の濃度でほぼ100%のリン酸カ
ルシウムの沈澱形成阻止率を示した。これに対して精製
したβ−CPPは、100%の阻止率を示すのは0.0
75%(最終濃度換算では約0.02%)以上であり、
CPOPの約2倍の濃度でほぼ同等の効果が認められ
た。更に、0.04%未満の濃度におけるCPPは、C
POPよりも顕著に阻止率が低ことが認められた。この
ことは、CPOPはCPPよりも低濃度で同等の効果を
得ることができることを示している。
【0024】尚、他の製造法によるCPOPについても
試験を行ったが、ほぼ同様の結果が得られた。
【0025】
【表1】 試験例2 この試験は、歯石形成の第2段階であるハイドロシキア
パタイト形成防止に対するCPOPの作用を調べるため
に行った。
【0026】1)試料の調製 試験例1と同一の方法により調製した各試料を、表2に
示す濃度で精製水に溶解した。
【0027】2)試験方法 各試料溶液10mlと0.03Mアジ化ナトリウム(和
光純薬工業社製)を含む50mMリン酸カリウム水溶液
1mlとを試験管内で混合し、更に50mM塩化カルシ
ウム溶液1mlを添加し、添加直後から経時的に溶液の
pHをpHメーター(堀場製作所製。F−11型)で測
定し、ハイドロシキアパタイト形成までの時間を測定
し、ハイドロシキアパタイト形成防止効果を試験した。
【0028】3)試験結果 この試験の結果は、表2に示すとおりである。表2から
明らかなように、0.01%の濃度において、CPOP
は精製したβ−CPPとほぼ同等の高いハイドロシキア
パタイト形成防止効果を示した。しかしながら、0.0
1%未満の濃度におけるCPOPのハイドロシキアパタ
イト形成防止効果は、β−CPPのそれよりも格段に高
いことが認められた。この試験結果からCPOPの有効
量は、0.01%以上、望ましくは0.1〜10%であ
ることが判明した。
【0029】尚、他の製造法によるCPOPについても
試験を行ったが、ほぼ同様の結果が得られた。
【0030】
【表2】 参考例1 市販のラクトバチルス・ヘルベティカスを常法により脱
脂乳を用いて培養し、得られた培養液を遠心分離して乳
酸菌を集めた。培地と等量の滅菌水に菌体を懸濁し、遠
心分離して乳酸菌を集め、この操作を2回反復して菌体
を洗浄した。得られた菌体を滅菌水に20%の濃度で懸
濁し、ダイノミル[商標。ワイリー・バハンフェン・エ
ンジニアリング・ワークス(Willy Bachnfen Engineeri
ng Works)社製。KDL型]を用いて菌体を破壊し、遠
心分離して不溶物を除去し、凍結乾燥し、粉末の菌体破
壊物を得た。この菌体破壊物は、1g当たり25,00
0単位の蛋白分解活性を有していた。
【0031】参考例2 牛乳β−カゼイン(シグマ社製)2.0gを脱イオン水
100mlに懸濁し、1規定水酸化ナトリウムを添加し
て溶解し、のちpHを8.0に調整し、トリプシン(ノ
ボ・インダストリー社製)9.1mgを添加し、20℃
で60分間加水分解し、得られた分解液に1規定塩酸を
添加してpHを4.7に調整し、酵素を失活させ、3,
000rpmで30分間遠心分離し、上澄液を得た。
【0032】この上澄液に10%塩化バリウム溶液を添
加し、塩化バリウムの最終濃度を0.25%に調整し、
次いで同容量のエチルアルコールを添加し、均一に混合
し、のち3,000rpmで30分間遠心分離し、沈澱
物を得た。この沈澱物を15mlの脱イオン水に溶解
し、1規定塩酸でpHを3.5に調整し、同容量のアセ
トンを添加し、均一に混合し、のち3,000rpmで
30分間遠心分離し、沈澱物を得た。更にこの沈澱物を
7mlの脱イオン水に溶解し、1規定塩酸でpHを2.
0に調整し、のち3,000rpmで30分間遠心分離
し、上澄を集め、1規定水酸化ナトリウムでpHを3.
5に調整し、同容量のアセトンを添加し、舞え記と同様
の方法により沈澱物を得た。
【0033】この沈澱物を少量の50%酢酸に溶解し、
ゲル瀘過クロマトグラフィー(バイオ・ラッドラボラト
リー社製。バイオゲルP10を使用)にかけ、精製β−
CPP約24mgを得た。
【0034】次に実施例を示して本発明を更に詳述する
が、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0035】
【実施例】
実施例1 市販の乳酸カゼイン(ニュ−ジ−ランド・デイリー・ボ
ード製)200gを10%水酸化ナトリウム水溶液に1
0%の濃度で加温しながら溶解し、得られた溶液のpH
を8.0に調整し、90℃で10分間加熱殺菌し、45
℃に冷却した。このカゼイン溶液にパンクレアチンF
(商標。天野製薬社製)10g、プロテアーゼNアマノ
(商標。天野製薬社製)2g及び参考例1と同一の方法
で調製した乳酸菌抽出物4gを加え(合計490,00
0活性単位)、45℃で24時間加水分解し、のち90
℃で5分間加熱して酵素を失活させ、瀘過して沈殿物を
除去し、凍結乾燥し、分解物約170gを得た。この分
解物18gを20%の濃度で水に溶解し、不溶物を除去
し、セファデックスG−10(ファルマシア社製)を充
填したカラム(10×12cm)に通液して吸着させ、
イオン交換水を用いて10ml/ 分の流速で溶出し、2
00〜500mlの分画を集め、凍結乾燥し、低分子量
ペプチド粉末約6gを得た。
【0036】前記の方法を反復して得られた低分子量ペ
プチド粉末70gを、14%(重量/容量)の濃度で水
に溶解し、pHを8.0に調整し、予め弱塩基性陰イオ
ン交換体であるDEAEファデックスA−25(ファル
マシア社製)100gを膨潤させ、pHを8.0に調整
し、充填したカラム(直径10cm、高さ10cm)に
SV=2で通液し、CPOPを交換体に吸着させ、水洗
した。のち1.8%(重量/容量)の濃度の食塩水溶液
2lをSV=2で通液し、CPOP以外のペプチドを溶
出させ、次いで3.0%(重量/容量)の食塩水溶液2
lをSV=2で通液し、CPOPを溶出させた。この溶
出液を常法により電気透析機を用いて脱塩し、濃縮し、
凍結乾燥し、CPOP約9gを得た。
【0037】得られたCPOPについて特開平5−17
6714号公報記載の試験例と同一の方法で測定した分
子量分布、窒素とリンの比率、アミノ酸及び抗原性残存
活性の結果は、分子量分布が500〜1,000、窒素
/リンの比が4.1、グルタミン酸、セリン、アスパラ
ギン酸及びイソロイシンを主たる構成アミノ酸とする5
〜10のアミノ酸残基からなり、抗原性残存活性が10
-5であった。
【0038】実施例2 DEAEファデックスA−25(ファルマシア社製)を
DEAEセファセル(ファルマシア社製)に変更したこ
とを除き、実施例1と同一の方法によりCPOP約8.
5gを得た。
【0039】得られたCPOPについて特開平5−17
6714号公報記載の試験例と同一の方法で測定した分
子量分布、窒素とリンの比率、アミノ酸及び抗原性残存
活性の結果は、分子量分布が500〜1,000、窒素
/リンの比が4.0、グルタミン酸、セリン、アスパラ
ギン酸及びイソロイシンを主たる構成アミノ酸とする5
〜10のアミノ酸残基からなり、抗原性残存活性が10
-5であった。
【0040】実施例3 低分子量ペプチド粉末溶液のpHを8.5に調整したこ
とを除き、実施例1と同一の方法によりCPOP約8.
9gを得た。
【0041】得られたCPOPについて特開平5−17
6714号公報記載の試験例と同一の方法で測定した分
子量分布、窒素とリンの比率、アミノ酸及び抗原性残存
活性の結果は、分子量分布が500〜1,000、窒素
/リンの比が3.9、グルタミン酸、セリン、アスパラ
ギン酸及びイソロイシンを主たる構成アミノ酸とする5
〜10のアミノ酸残基からなり、抗原性残存活性が10
-5であった。
【0042】実施例4 実施例1と同一の方法により得たCPOPを用い、次の
組成の練歯みがきを常法により製造した。尚、CPOP
以外の成分は、市販品を用いた。
【0043】 水酸化アルミニウム 40.0(%) カラゲナン 1.0 グリセリン 25.0 ラウリル硫酸ナトリウム 1.5 サッカリンナトリウム 0.1 安息香酸ナトリウム 0.5 香料 0.5 CPOP 0.5 精製水 30.9
【0044】実施例5 実施例1と同一の方法により得たCPOPを用い、次の
組成の液状歯みがきを常法により製造した。尚、CPO
P以外の成分は、市販品を用いた。
【0045】 グリセリン 35.0(%) プロピレングリコール 5.0 ポリアクリル酸ナトリウム 3.0 香料 1.0 CPOP 0.2 精製水 55.8
【0046】実施例6 実施例2と同一の方法により得たCPOPを用い、次の
組成のマウスウォッシュを常法により製造した。尚、C
POP以外の成分は、市販品を用いた。
【0047】 エチルアルコール 10.0(%) グリセリン 15.0 クエン酸 0.05 クエン酸ナトリウム 0.2 ラウリル硫酸ナトリウム 0.2 安息香酸ナトリウム 0.2 香料 0.5 CPOP 0.2 精製水 73.65
【0048】実施例7 実施例2と同一の方法により得たCPOPを用い、次の
組成のチューインガムを常法により製造した。尚、CP
OP以外の成分は、市販品を用いた。
【0049】 ガムベース 30.0(%) 粉糖 51.5 グルコース 10.0 水飴 6.0 グリセリン 1.0 香料 1.0 CPOP 0.5
【0050】実施例8 実施例2と同一の方法により得たCPOPを用い、次の
組成のトローチを常法により製造した。尚、CPOP以
外の成分は、市販品を用いた。
【0051】 ショ糖 75.0(%) グルコース 20.0 ショ糖脂肪酸エステル 0.2 CPOP 0.5 精製水 4.3
【0052】実施例9 実施例3と同一の方法により得たCPOPを用い、次の
組成のハードキャンディーを常法により製造した。尚、
CPOP以外の成分は、市販品を用いた。
【0053】 グラニュー糖 52.0(%) 水飴 46.0 クエン酸 1.0 香料 0.5 CPOP 0.5
【0054】実施例10 実施例3と同一の方法により得たCPOPを用い、次の
組成のグミキャンディーを常法により製造した。尚、C
POP以外の成分は、市販品を用いた。
【0055】 ショ糖 32.0(%) 水飴 45.0 ソルビトール 10.0 ゼラチン 6.0 果汁 4.0 クエン酸 2.0 香料 0.5 CPOP 0.5
【0056】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、少なく
とも特定の理化学的性質を有するCPOPを有効成分と
して含有する歯石防止剤であり、本発明によって奏せら
れる効果は、次のとおりである。 1)口腔用製品として加工する場合、沈澱及び混濁を生
じない。 2)長期間の使用又は誤飲に対しても安全である。 3)優れた歯石防止作用を有する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の(a)〜(f)の理化学的性質を有
    するカゼインホスホオリゴペプチド混合物を、少なくと
    も有効成分として含有する歯石防止剤、 (a)分子量分布が500〜1,000であること (b)窒素/リンの分子数比が5.0以下であること (c)アミノ酸残基の数が5〜10であって、グルタミ
    ン酸、セリン、アスパラギン酸及びイソロイシンを主た
    る構成アミノ酸とすること (d)カルシウム不溶化防止効果を有すること (e)エライザ(ELISA:Enzyme linked immunosorbent a
    ssay) 抑制試験法により測定した抗原性残存活性が10
    -5以下であること (f)pH5.0以下の酸性溶液に溶解しても沈澱及び
    混濁を生成しないこと。
  2. 【請求項2】 有効成分が、少なくとも0.01%(重
    量)の割合で含有されている請求項1に記載の歯石防止
    剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002521415A (ja) * 1998-07-29 2002-07-16 パシフィック バイオリンク ピーティーワイ.リミテッド バイオ活性成分の搬送のためのカゼイン組成体
JP2013503820A (ja) * 2009-09-01 2013-02-04 イーエルシー マネージメント エルエルシー イオン交換ポリマーを含む化粧品組成物、及びその使用方法

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