JPH06179627A - 口腔用衛生品 - Google Patents
口腔用衛生品Info
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- JPH06179627A JPH06179627A JP4352967A JP35296792A JPH06179627A JP H06179627 A JPH06179627 A JP H06179627A JP 4352967 A JP4352967 A JP 4352967A JP 35296792 A JP35296792 A JP 35296792A JP H06179627 A JPH06179627 A JP H06179627A
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- JP
- Japan
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- casein calcium
- casein
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 安全で、刺激性がなく、応用範囲の広い、歯
石形成阻害効果を有する物質を、練り歯磨き、マウスウ
ォッシュなどの口腔用衛生品に添加してなる、歯石形成
阻害効果を有する口腔用衛生品を提供する。 【構成】 カゼインカルシウムをアスペルギルス属菌起
源の蛋白分解酵素で処理して得られるカゼインカルシウ
ム分解物は、安全で、刺激性がなく、応用範囲も広く、
歯石形成阻害に極めて優れた特性をもっていることが見
いだされた。
石形成阻害効果を有する物質を、練り歯磨き、マウスウ
ォッシュなどの口腔用衛生品に添加してなる、歯石形成
阻害効果を有する口腔用衛生品を提供する。 【構成】 カゼインカルシウムをアスペルギルス属菌起
源の蛋白分解酵素で処理して得られるカゼインカルシウ
ム分解物は、安全で、刺激性がなく、応用範囲も広く、
歯石形成阻害に極めて優れた特性をもっていることが見
いだされた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は歯石形成阻害効果を有す
る口腔用衛生品に関する。詳しくは、カゼインカルシウ
ムをアスペルギルス属菌起源の蛋白分解酵素で処理して
得られるカゼインカルシウム分解物を練り歯磨き、マウ
スウォッシュなどに添加し、歯石の形成を阻害する効果
を有する口腔用衛生品を提供するものである。ここでカ
ゼインカルシウム分解物は、歯石の原因となる口腔内で
のカルシウムの不溶化を阻害する作用を有し、歯石の形
成を阻害する効果を有する。
る口腔用衛生品に関する。詳しくは、カゼインカルシウ
ムをアスペルギルス属菌起源の蛋白分解酵素で処理して
得られるカゼインカルシウム分解物を練り歯磨き、マウ
スウォッシュなどに添加し、歯石の形成を阻害する効果
を有する口腔用衛生品を提供するものである。ここでカ
ゼインカルシウム分解物は、歯石の原因となる口腔内で
のカルシウムの不溶化を阻害する作用を有し、歯石の形
成を阻害する効果を有する。
【0002】
【従来の技術】歯石は、歯の表面上に形成される固い沈
積物であって、その表面の粗さのために、歯肉に対して
機械的な刺激因子となると共に、唾液中の細菌叢に快適
な保護環境を与えてしまい、歯肉炎、歯周病の原因とな
ることが知られている。歯石の形成の最初の段階におい
ては、歯の表面上にプラークといわれる細菌や唾液中の
糖蛋白などの有機物からなる多孔質塊が形成され、そこ
に、唾液などから供給されるカルシウムやリン酸イオン
が反応してリン酸三カルシウムやヒドロキシアパタイト
などの様々な形のリン酸カルシウムの結晶を形成するこ
とができるようになり、その結果、プラークの構造はリ
ン酸カルシウムの結晶化反応作用によって補強、硬化さ
れて歯石となる。この歯石は、通常機械的方法により除
去される。
積物であって、その表面の粗さのために、歯肉に対して
機械的な刺激因子となると共に、唾液中の細菌叢に快適
な保護環境を与えてしまい、歯肉炎、歯周病の原因とな
ることが知られている。歯石の形成の最初の段階におい
ては、歯の表面上にプラークといわれる細菌や唾液中の
糖蛋白などの有機物からなる多孔質塊が形成され、そこ
に、唾液などから供給されるカルシウムやリン酸イオン
が反応してリン酸三カルシウムやヒドロキシアパタイト
などの様々な形のリン酸カルシウムの結晶を形成するこ
とができるようになり、その結果、プラークの構造はリ
ン酸カルシウムの結晶化反応作用によって補強、硬化さ
れて歯石となる。この歯石は、通常機械的方法により除
去される。
【0003】従来より歯石の形成阻害物質として、ピロ
リン酸塩,トリポリリン酸塩,エチレンジアミン四酢酸
塩,ジヒドロキシアルカンジホスホン酸塩,アミノアル
カンジホスホン酸塩などが提案されているが、安全性、
刺激性、応用適性などの面からほとんど使用されていな
いのが現状である。また、ペプチドの利用についても知
られているが、いまだ十分に満足できるものは得られて
いないのが現状である。歯石形成阻害物質として、口腔
用衛生品に幅広く応用するにあたっては、安全であり、
刺激がなく、熱に対して安定であることが必須条件であ
る。
リン酸塩,トリポリリン酸塩,エチレンジアミン四酢酸
塩,ジヒドロキシアルカンジホスホン酸塩,アミノアル
カンジホスホン酸塩などが提案されているが、安全性、
刺激性、応用適性などの面からほとんど使用されていな
いのが現状である。また、ペプチドの利用についても知
られているが、いまだ十分に満足できるものは得られて
いないのが現状である。歯石形成阻害物質として、口腔
用衛生品に幅広く応用するにあたっては、安全であり、
刺激がなく、熱に対して安定であることが必須条件であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、安全
で、刺激性がなく、応用範囲の広い、歯石形成阻害物質
を、練り歯磨き、マウスウォッシュなどの口腔用衛生品
に添加してなる歯石形成阻害効果を有する口腔用衛生品
を提供することにある。
で、刺激性がなく、応用範囲の広い、歯石形成阻害物質
を、練り歯磨き、マウスウォッシュなどの口腔用衛生品
に添加してなる歯石形成阻害効果を有する口腔用衛生品
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、安全で、
刺激性がなく、応用範囲の広い、歯石形成阻害物質を、
練り歯磨き、マウスウォッシュなどの口腔用衛生品に添
加してなる歯石形成阻害効果を有する口腔用衛生品を開
発する目的で鋭意研究を行った結果、カゼインカルシウ
ムをアスペルギルス属菌起源の蛋白分解酵素で処理して
得られるカゼインカルシウム分解物を練り歯磨き、マウ
スウォッシュなどの口腔用衛生品に添加することによ
り、上記目的が達成されることを見いだし、本発明を完
成した。すなわち本発明は、安全で、刺激性がなく、練
り歯磨き、マウスウォッシュなどの口腔用衛生品に添加
できる、カゼインカルシウム分解物、すなわちカゼイン
カルシウムをアスペルギルス属菌起源の蛋白分解酵素で
処理して得られるカゼインカルシウム分解物を含有す
る、歯石形成阻害効果を有する口腔用衛生品に関する。
刺激性がなく、応用範囲の広い、歯石形成阻害物質を、
練り歯磨き、マウスウォッシュなどの口腔用衛生品に添
加してなる歯石形成阻害効果を有する口腔用衛生品を開
発する目的で鋭意研究を行った結果、カゼインカルシウ
ムをアスペルギルス属菌起源の蛋白分解酵素で処理して
得られるカゼインカルシウム分解物を練り歯磨き、マウ
スウォッシュなどの口腔用衛生品に添加することによ
り、上記目的が達成されることを見いだし、本発明を完
成した。すなわち本発明は、安全で、刺激性がなく、練
り歯磨き、マウスウォッシュなどの口腔用衛生品に添加
できる、カゼインカルシウム分解物、すなわちカゼイン
カルシウムをアスペルギルス属菌起源の蛋白分解酵素で
処理して得られるカゼインカルシウム分解物を含有す
る、歯石形成阻害効果を有する口腔用衛生品に関する。
【0006】本発明のカゼインカルシウム分解物は、原
料のカゼインカルシウムを水に2〜40重量%、好ましく
は10〜25重量%の範囲で懸濁、分散させてアスペルギル
ス属菌起源の蛋白分解酵素を添加し、25〜70℃、好まし
くは40〜60℃の温度範囲で攪拌しながら5〜48時間、好
ましくは10〜24時間反応を行うことにより得られる。本
発明に用いられる蛋白分解酵素は、アスペルギルス属菌
起源の酵素であれば特に限定されるものではないが、好
ましくは中性プロテアーゼが良い。中性プロテアーゼ以
外の酵素を用いた場合、酵素処理時にpH調整が必要で
あり、処理後中性にすると塩が生成するため、塩を除去
しなければならないなどの問題がある。アスペルギルス
属菌起源の蛋白分解酵素で市販されているものとして
は、例えば「プロテアーゼPアマノ」,「プロテアーゼ
Aアマノ」〔天野製薬(株)製〕、「モルシン」〔藤沢
薬品工業(株)製〕、「オリエンターゼON」〔上田化
学工業(株)製〕などがあげられる。これらの酵素は単
独で、あるいは2つ以上組み合わせて用いても良い。
料のカゼインカルシウムを水に2〜40重量%、好ましく
は10〜25重量%の範囲で懸濁、分散させてアスペルギル
ス属菌起源の蛋白分解酵素を添加し、25〜70℃、好まし
くは40〜60℃の温度範囲で攪拌しながら5〜48時間、好
ましくは10〜24時間反応を行うことにより得られる。本
発明に用いられる蛋白分解酵素は、アスペルギルス属菌
起源の酵素であれば特に限定されるものではないが、好
ましくは中性プロテアーゼが良い。中性プロテアーゼ以
外の酵素を用いた場合、酵素処理時にpH調整が必要で
あり、処理後中性にすると塩が生成するため、塩を除去
しなければならないなどの問題がある。アスペルギルス
属菌起源の蛋白分解酵素で市販されているものとして
は、例えば「プロテアーゼPアマノ」,「プロテアーゼ
Aアマノ」〔天野製薬(株)製〕、「モルシン」〔藤沢
薬品工業(株)製〕、「オリエンターゼON」〔上田化
学工業(株)製〕などがあげられる。これらの酵素は単
独で、あるいは2つ以上組み合わせて用いても良い。
【0007】本発明に用いられる蛋白分解酵素は、カゼ
インカルシウムに対して 0.1〜10重量%、好ましくは
0.5〜5重量%添加して用いられる。蛋白分解酵素が 0.
1%以下ではカゼインカルシウムの分解が起こりにく
く、得られるペプチドの収量が低くなる。蛋白分解酵素
が10重量%以上では、カゼインカルシウムの分解反応は
問題なく起こるが経済的に高価になるなどの問題があ
る。本発明の蛋白分解酵素による処理温度は、25〜70
℃、好ましくは40〜60℃の温度範囲が望ましく、処理温
度25℃以下では酵素の活性が低くなりカゼインカルシウ
ムの分解に長時間必要になる問題がある。また処理温度
70℃以上では酵素の失活が激しく、分解反応を制御する
ことが困難である。
インカルシウムに対して 0.1〜10重量%、好ましくは
0.5〜5重量%添加して用いられる。蛋白分解酵素が 0.
1%以下ではカゼインカルシウムの分解が起こりにく
く、得られるペプチドの収量が低くなる。蛋白分解酵素
が10重量%以上では、カゼインカルシウムの分解反応は
問題なく起こるが経済的に高価になるなどの問題があ
る。本発明の蛋白分解酵素による処理温度は、25〜70
℃、好ましくは40〜60℃の温度範囲が望ましく、処理温
度25℃以下では酵素の活性が低くなりカゼインカルシウ
ムの分解に長時間必要になる問題がある。また処理温度
70℃以上では酵素の失活が激しく、分解反応を制御する
ことが困難である。
【0008】本発明に用いるカゼインカルシウムは水に
2〜40重量%、好ましくは10〜25重量%の範囲で懸濁,
分散されて酵素で分解され、2重量%以下では酵素分解
反応は問題なく行われるが、低濃度のため得られる収量
が低くなる。また40重量%以上では溶液の粘度が上昇し
攪拌が困難となり、懸濁,分散が均一に行われにくくな
るなどの問題がある。
2〜40重量%、好ましくは10〜25重量%の範囲で懸濁,
分散されて酵素で分解され、2重量%以下では酵素分解
反応は問題なく行われるが、低濃度のため得られる収量
が低くなる。また40重量%以上では溶液の粘度が上昇し
攪拌が困難となり、懸濁,分散が均一に行われにくくな
るなどの問題がある。
【0009】本発明の方法によって得られた水溶液のカ
ゼインカルシウム分解物は、そのまま水溶液の形で、あ
るいはスプレードライや凍結乾燥などの方法で粉末化し
粉末状の形で、最終形態である口腔用衛生品や飲食品に
添加することができる。また、本発明の方法によって得
られたカゼインカルシウム分解物は、牛乳中に含まれる
天然物であるカゼインカルシウムを原料として、酵素処
理により得られたものであり、安全性に優れ、刺激性が
なく、主成分の分子量が1000〜5000まで分解されている
ため、熱に対しても凝固せず、安定であり、応用範囲も
広く、口腔用衛生品への添加剤として有用である。
ゼインカルシウム分解物は、そのまま水溶液の形で、あ
るいはスプレードライや凍結乾燥などの方法で粉末化し
粉末状の形で、最終形態である口腔用衛生品や飲食品に
添加することができる。また、本発明の方法によって得
られたカゼインカルシウム分解物は、牛乳中に含まれる
天然物であるカゼインカルシウムを原料として、酵素処
理により得られたものであり、安全性に優れ、刺激性が
なく、主成分の分子量が1000〜5000まで分解されている
ため、熱に対しても凝固せず、安定であり、応用範囲も
広く、口腔用衛生品への添加剤として有用である。
【0010】本発明のカゼインカルシウム分解物は、歯
石形成阻害物質として、通常0.01〜10重量%、好ましく
は 0.1〜2重量%の範囲で練り歯磨き、マウスウォッシ
ュなどの口腔用衛生品に添加できる。0.01重量%以下の
添加であれば本発明の効果があまり期待できない。ま
た、10重量%以上の添加でもかまわないが、目的とする
口腔用衛生品の通常の配合を大きく変更する必要がある
ため、好ましくない。次に本発明を実施例によって詳細
に説明する。
石形成阻害物質として、通常0.01〜10重量%、好ましく
は 0.1〜2重量%の範囲で練り歯磨き、マウスウォッシ
ュなどの口腔用衛生品に添加できる。0.01重量%以下の
添加であれば本発明の効果があまり期待できない。ま
た、10重量%以上の添加でもかまわないが、目的とする
口腔用衛生品の通常の配合を大きく変更する必要がある
ため、好ましくない。次に本発明を実施例によって詳細
に説明する。
【0011】
実施例1 カルシウム含量 1.3%のカゼインカルシウム粉末(ニュ
ージーランド産) 500gを水5リットルに懸濁させ、ア
スペリギルス属菌起源の中性プロテアーゼ〔商品名:プ
ロテアーゼP「アマノ」 天野製薬(株)製〕10gを添
加し、45℃において20時間反応を行った。次に80℃,30
分間の加熱処理を行い酵素を失活させて濾過した。濾液
を噴霧乾燥し、カゼインカルシウム分解物を 450g得
た。得られたカゼインカルシウム分解物について、高速
液体クロマトグラフィー〔日本ウォーターズリミテッド
製〕を用いてゲル濾過クロマトグラフィーを行った。分
析用カラムに、スーパーロース12〔ファルマシア
(株)製〕を用い、リン酸緩衝液(pH=7)を 0.5m
l/分の流速で流し、 220nmで検出した。測定の結
果、得られたカゼインカルシウム分解物の分子量1000〜
5000の画分は75.2%であった。
ージーランド産) 500gを水5リットルに懸濁させ、ア
スペリギルス属菌起源の中性プロテアーゼ〔商品名:プ
ロテアーゼP「アマノ」 天野製薬(株)製〕10gを添
加し、45℃において20時間反応を行った。次に80℃,30
分間の加熱処理を行い酵素を失活させて濾過した。濾液
を噴霧乾燥し、カゼインカルシウム分解物を 450g得
た。得られたカゼインカルシウム分解物について、高速
液体クロマトグラフィー〔日本ウォーターズリミテッド
製〕を用いてゲル濾過クロマトグラフィーを行った。分
析用カラムに、スーパーロース12〔ファルマシア
(株)製〕を用い、リン酸緩衝液(pH=7)を 0.5m
l/分の流速で流し、 220nmで検出した。測定の結
果、得られたカゼインカルシウム分解物の分子量1000〜
5000の画分は75.2%であった。
【0012】試験例1.熱安定性 加熱に対する安定性を確認するために以下の試験を行っ
た。実施例1で得られたカゼインカルシウム分解物の1
%水溶液をオートクレーブで121℃30分の加熱を行
ったところ、凝固物や濁りはみられず、澄明のままであ
り、熱に対して安定であった。
た。実施例1で得られたカゼインカルシウム分解物の1
%水溶液をオートクレーブで121℃30分の加熱を行
ったところ、凝固物や濁りはみられず、澄明のままであ
り、熱に対して安定であった。
【0013】 試験例2.リン酸カルシウムの結晶化阻害効果 歯石形成の原因として考えられるリン酸カルシウムの結
晶化の阻害効果を調べるために以下の試験を行った。実
施例1で得られたカゼインカルシウム分解物の1%溶
液、または、試験例1で加熱を行ったカゼインカルシウ
ム分解物の1%溶液の適量に対して、20mM塩化カルシ
ウム溶液1mlと10mMリン酸緩衝液(pH7)4ml
及び脱イオン水を加えて全量を8mlとし、混合した
後、37℃で2時間静置した。その後、濾紙〔東洋濾紙
(株)製 No.6〕で濾過した。混合直後と濾過後のカル
シウム含量を比較し、可溶性カルシウム率とした。その
結果を図1に示した。
晶化の阻害効果を調べるために以下の試験を行った。実
施例1で得られたカゼインカルシウム分解物の1%溶
液、または、試験例1で加熱を行ったカゼインカルシウ
ム分解物の1%溶液の適量に対して、20mM塩化カルシ
ウム溶液1mlと10mMリン酸緩衝液(pH7)4ml
及び脱イオン水を加えて全量を8mlとし、混合した
後、37℃で2時間静置した。その後、濾紙〔東洋濾紙
(株)製 No.6〕で濾過した。混合直後と濾過後のカル
シウム含量を比較し、可溶性カルシウム率とした。その
結果を図1に示した。
【0014】この結果より、実施例1で得られたカゼイ
ンカルシウム分解物を添加することにより、可溶性カル
シウムは増加し、リン酸カルシウムの結晶化が阻害され
た。また、その効果は、加熱によっても変わらなかっ
た。
ンカルシウム分解物を添加することにより、可溶性カル
シウムは増加し、リン酸カルシウムの結晶化が阻害され
た。また、その効果は、加熱によっても変わらなかっ
た。
【0015】実施例2 実施例1で得られたカゼインカルシウム分解物を添加し
て、下記処方により、マウスウォッシュを製造した。 《マウスウォッシュの処方》 95%エタノール 18.0部 グリセリン 8.0部 ヒマシ油 2.5部 カゼインカルシウム分解物 0.5部 香料(ミント) 0.5部 サッカリンナトリウム 0.4部 安息香酸ナトリウム 0.1部 水 70.0部 上記処方により、常法に従ってマウスウォッシュを製造
したところ、製造上の問題もなく、味についてもカゼイ
ンカルシウム分解物の添加されていないものと比較して
変わりなかった。
て、下記処方により、マウスウォッシュを製造した。 《マウスウォッシュの処方》 95%エタノール 18.0部 グリセリン 8.0部 ヒマシ油 2.5部 カゼインカルシウム分解物 0.5部 香料(ミント) 0.5部 サッカリンナトリウム 0.4部 安息香酸ナトリウム 0.1部 水 70.0部 上記処方により、常法に従ってマウスウォッシュを製造
したところ、製造上の問題もなく、味についてもカゼイ
ンカルシウム分解物の添加されていないものと比較して
変わりなかった。
【0016】
【発明の効果】本発明の方法によって得られたカゼイン
カルシウム分解物は、歯石形成阻害効果を有し、本発明
のカゼインカルシウム分解物を配合して得られる、練り
歯磨き、マウスウォッシュなどの口腔用衛生品は、歯石
形成を阻害する効果を有する。また、本発明のカゼイン
カルシウム分解物は、牛乳中に存在する天然物であるカ
ゼインカルシウムを原料として、酵素処理により得られ
たものであり、安全性に優れ、刺激性がなく、主成分の
分子量が1000〜5000まで分解されているため、熱に対し
ても凝固せず、安定であり、応用範囲も広く、口腔用衛
生品への添加剤として有用である。
カルシウム分解物は、歯石形成阻害効果を有し、本発明
のカゼインカルシウム分解物を配合して得られる、練り
歯磨き、マウスウォッシュなどの口腔用衛生品は、歯石
形成を阻害する効果を有する。また、本発明のカゼイン
カルシウム分解物は、牛乳中に存在する天然物であるカ
ゼインカルシウムを原料として、酵素処理により得られ
たものであり、安全性に優れ、刺激性がなく、主成分の
分子量が1000〜5000まで分解されているため、熱に対し
ても凝固せず、安定であり、応用範囲も広く、口腔用衛
生品への添加剤として有用である。
【図1】カゼインカルシウム分解物の最終混合液中濃度
に対する可溶性カルシウム率を表わしたものである。
に対する可溶性カルシウム率を表わしたものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 カゼインカルシウムをアスペルギルス属
菌起源の蛋白分解酵素で処理して得られるカゼインカル
シウム分解物を含有することを特徴とする歯石形成阻害
効果を有する口腔用衛生品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35296792A JP3545002B2 (ja) | 1992-12-12 | 1992-12-12 | 口腔用衛生品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35296792A JP3545002B2 (ja) | 1992-12-12 | 1992-12-12 | 口腔用衛生品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06179627A true JPH06179627A (ja) | 1994-06-28 |
JP3545002B2 JP3545002B2 (ja) | 2004-07-21 |
Family
ID=18427677
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35296792A Expired - Fee Related JP3545002B2 (ja) | 1992-12-12 | 1992-12-12 | 口腔用衛生品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3545002B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000006108A1 (en) * | 1998-07-29 | 2000-02-10 | Pacific Biolink Pty. Limited | Casein formulations for the delivery of bioactive constituents |
WO2009068602A3 (en) * | 2007-11-30 | 2009-08-06 | Glaxo Group Ltd | Oral care compositions comprising casein, ovalbumin, whey or soy protein |
CN108261343A (zh) * | 2016-12-30 | 2018-07-10 | 杜邦营养生物科学有限公司 | 基于蛋白质的发泡牙膏组合物 |
-
1992
- 1992-12-12 JP JP35296792A patent/JP3545002B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000006108A1 (en) * | 1998-07-29 | 2000-02-10 | Pacific Biolink Pty. Limited | Casein formulations for the delivery of bioactive constituents |
JP2002521415A (ja) * | 1998-07-29 | 2002-07-16 | パシフィック バイオリンク ピーティーワイ.リミテッド | バイオ活性成分の搬送のためのカゼイン組成体 |
US6652875B1 (en) | 1998-07-29 | 2003-11-25 | Pacific Biolink Pty. Limited | Casein formulations for the delivery of bioactive constituents |
WO2009068602A3 (en) * | 2007-11-30 | 2009-08-06 | Glaxo Group Ltd | Oral care compositions comprising casein, ovalbumin, whey or soy protein |
CN108261343A (zh) * | 2016-12-30 | 2018-07-10 | 杜邦营养生物科学有限公司 | 基于蛋白质的发泡牙膏组合物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3545002B2 (ja) | 2004-07-21 |
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