JPH072065B2 - 鉄酸化物複合コンクリート製魚礁 - Google Patents

鉄酸化物複合コンクリート製魚礁

Info

Publication number
JPH072065B2
JPH072065B2 JP1033083A JP3308389A JPH072065B2 JP H072065 B2 JPH072065 B2 JP H072065B2 JP 1033083 A JP1033083 A JP 1033083A JP 3308389 A JP3308389 A JP 3308389A JP H072065 B2 JPH072065 B2 JP H072065B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iron oxide
weight
iron
fish reef
fish
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1033083A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02211816A (ja
Inventor
弘文 前出
政昭 鷲田
雄二 河内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP1033083A priority Critical patent/JPH072065B2/ja
Publication of JPH02211816A publication Critical patent/JPH02211816A/ja
Publication of JPH072065B2 publication Critical patent/JPH072065B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

Landscapes

  • Artificial Fish Reefs (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、栽培漁業に用いられる魚礁に関するものであ
る。
(従来の技術) 近年わが国の漁業は、世界各国の200カイリ規制導入に
より、従来の遠洋にて捕獲する漁業から近海にて育てる
漁業への転換を余儀なくされている。
このような状況にあって、古くより知られている沈没船
の周囲に魚が多く集まるという事実をもとに、コンクリ
ート製構造物、いわゆるコンクリート魚礁を海中に沈
め、集まった魚を捕獲する方法が試みられてきた。
さらに最近では、魚を集めるあるいは増やす効果が大き
いといわれる鉄鋼製魚礁、例えば特開昭55−77840号公
報や、コンクリート魚礁の表面に鉄化合物を塗付した魚
礁として特公昭62−20162号公報等が提案されている。
これらの効果は、鉄あるいは鉄化合物が海水中にて酸化
され微細な酸化鉄となり、さらに紫外線の作用により鉄
イオンを生成するため、植物プランクトンが増殖するた
めと考えられている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら上記の魚礁は、魚を集める効果が小さいこ
と、あるいは時間がかかること,また魚礁の製造コスト
が高いこと等の問題を有しており、実用化には困難な点
が多々あった。
本発明は、このような従来の魚礁の問題点を解消した優
れた魚礁を提供する。
(課題を解決するための手段) 即ち本発明の要旨とするところは、金属Fe:5〜25重量
%,FeO:20〜60重量%,Fe2O3:10〜50重量%からなる金
属鉄及び酸化鉄混合物にセメントを配合し、成型、構造
物化した鉄酸化物複合コンクリート製魚礁であり、また
発泡剤を含有するセメントを用いることにより、表面を
多孔質化し、さらにはP,N,Si,F,Cl,Br,Iを1種以上、コ
ンクリート中0.2〜5重量%含有する鉄酸化物複合コン
クリート製魚礁を提案するものであり、魚を集める優れ
た効果を有する魚礁を安価に提供するものである。
(作用) 以下本発明を作用とともに詳細に説明する。
本発明において、魚礁に金属鉄及び酸化鉄を複合せしめ
る理由は,海中にて微粒鉄酸化物が紫外線による作用の
ため鉄イオンとなり,この鉄イオンが植物プランクトン
を増殖させ、その結果植物プランクトンを餌とする海藻
が増殖し、また魚が集まるという事実(週刊「北海水
産」昭和63年2月29日版社説)にもとずくものである。
このため鉄鋼製魚礁は、鉄が海中の酸素により酸化さ
れ、酸化鉄(Fe2O3)を生成するため上記作用があると
考えられている。またコンクリート魚礁の場合にも、塗
布された鉄化合物を介して植物プランクトンが増殖する
と考えられる。
しかし鉄鋼製魚礁は、鉄イオン生成までの時間が長くか
かり速効性がなく,さらに製造コストも高い。又鉄化合
物塗布コンクリート魚礁は鉄化合物塗付コストが高く、
さらに塗付物が作用する期間が短かい。
以上の問題点を解決するために本発明者らは、酸化鉄を
主成分として、若干の金属鉄を複合するコンクリート製
魚礁を着想した。
本発明において、金属鉄(Fe)及び酸化鉄(FeO,Fe
2O3)の混合物としては、鉄鋼製造プロセスにおいて発
生する転炉ダストを用いることが出来、原料として極め
て安価なものを使用できる。転炉ダストは、その成分が
本発明に用いる金属鉄及び酸化鉄混合物の好ましい成分
範囲内にあるだけでなく,粒度が1〜250μであり、そ
の大部分が50μ以下の微細粒であるため、海水中への溶
出や鉄イオン生成に有利である。
金属鉄及び酸化鉄混合物中の成分範囲を規定する理由と
して、種々の組成の金属Fe,FeO,Fe2O3混合物に対してポ
ルトランドセメントを20重量%配合して成型したコンク
リート板(30cm×30cm×10cm)10枚を20tanの海水中に
浸し、強制的に攪拌しながら溶出するFe2O3量を3ヶ月
間にわたって調査した実験による。この実験では、海水
の蒸発分に対応して新たな海水を3日に一度補給した。
その結果、 (a)金属Feは酸化されてFeOとなり、ついでFe2O3とな
り溶出する。従って一定時間経過後もFe2O3の溶出を持
続させるために必要な成分であり、5重量%以下では2
ヶ月後以降のFe2O3の溶出は認められなかった。なお25
重量%以上では相対的にFeO,Fe2O3含有量が低下するた
め、Fe2O3溶出開始時間が遅くなり好ましくない。
(b)Fe2O3はそのまま海水に洗われてただちに溶出
し、鉄イオンを生成する成分として速効性を発揮させる
のに必要である。この目的のため10重量%以上含有する
と、海水と接触後2週間目に所定量のFe2O3溶出が認め
られ望ましい。50重量%以上になるとFe2O3の溶出が早
くなりすぎ、1ヶ月以上で溶出量が半減し好ましくな
い。
(c)FeOは酸化されてFe2O3となり溶出するため、金属
FeとFe2O3の中間的な役割を有し、長期間にわたり所定
量のFe2O3の溶出を持続させるため20〜60重量%必要で
ある。
次にセメントについて述べる。セメントの種類について
は特に限定するものではなく、コンクリートを製造する
上で必要量を金属鉄及び酸化鉄混合物に配合すればよ
く、配合量は金属鉄及び酸化鉄混合物に対し5〜30重量
%が望ましい。但し海水中で、いわゆる水垢を生成する
遊離石灰を含有するセメントは好ましくない。
発泡剤を含有するセメントを用いてコンクリート表面を
多孔質化する理由は、魚礁の表面積を大きくすることに
より、Fe2O3を早期にかつ広範囲に溶出させるためであ
る。発泡剤は特定するものでなく、一般的な金属Al等を
用いればよく、この場合セメントの加水分解によって生
成するCa(OH)2とAlが以下の如く反応し、H2ガスを発生
する。2Al+3Ca(OH)2+6H2O→3CaO・Al2O3・6H2O+3H2 次にP,N,Si,F,Cl,Br,Iを含有させる理由について述べ
る。これらの元素は、植物プランクトン及び海藻を増殖
させるための成分であり、これら成分を含有させること
により魚がより多く集まり、その成長も早まることにな
る。従ってこれらの元素を1種以上コンクリート中0.2
〜5重量%程度含有することが望ましい。0.2重量%以
下では効果はなく、5重量%以上ではその効果が鈍化す
る。これら元素は無害な化合物として含有させればよ
い。例えばSiはSiO2,PはP2O5,FはCaF2等が用いられる。
なお本発明において、コンクリート構造物の形について
は特定するものではなく、適用する海洋の状況等に応じ
製作すればよい。
(実施例) 以下に本発明の実施例及び比較例について述べ、本発明
の効果について記載する。
(a)実施例 粒度1〜300μ(平均10.7μ)で、その組成が金属Fe:20
重量%,FeO:45重量%,Fe2O3:35重量%の混合物に対
し、ポルトランドセメント15重量%配合し、中空5m3
コンクリートブロックをA〜C3種類製作した。ブロック
Aは無処理、ブロックBはセメントに発泡剤を添加し、
表面を多孔質化したもの、ブロックCはさらにP2O5,Si
O2,CaF2,CaCl2をP,Si,F,Clについてコンクリートに対
し3重量%含有させたものである。これらを北海道室蘭
市近海のコンブ生息漁場にうずめ、3ヶ月間におけるブ
ロックへのコンブの付着生育量を調査した。その結果、
ブロックAで約25kg,ブロックBで32kg,ブロックCで45
kgのコンブが採取できた。
(b)比較例 砂粒とポルトラドセメントを配合して製作した中空5m3
のコンクリート表面に、硫酸第1鉄3mm厚を塗付したブ
ロックD、及び25cm角の鉄鋼製網目状(網目25cm)ブロ
ックEを前記実施例と同じ海域にうずめ、3ヶ月間での
コンブ付着生育状況を調査した。その結果ブロックDで
は約15kg,ブロックEでは約5kgのコンブが採取されたに
とどまった。
(発明の効果) 以上詳述したように本発明による魚礁は、従来の魚礁と
比較してその効果も大きく、漁業界にとって極めて有益
なものである。さらに本発明魚礁は、鉄鋼製造プロセス
で副生する転炉ダストを活用できる等、安価に製造でき
るだけでなく、わが国産業界に与える効果は多大であ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属Fe:5〜25重量%、FeO:20〜60重量%、
    Fe2O3:10〜50重量%からなる金属鉄及び酸化鉄混合物に
    セメントを配合し、成型、構造物化した鉄酸化物複合コ
    ンクリート製漁礁。
  2. 【請求項2】発泡剤を含有するセメントを用いることに
    より、表面を多孔質化した請求項(1)記載の鉄酸化物
    複合コンクリート製魚礁。
  3. 【請求項3】P,N,Si,F,Cl,Br,Iを1種以上、コンクリー
    ト中0.2〜5重量%含有する請求項(1)記載の鉄酸化
    物複合コンクリート製魚礁。
JP1033083A 1989-02-13 1989-02-13 鉄酸化物複合コンクリート製魚礁 Expired - Lifetime JPH072065B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1033083A JPH072065B2 (ja) 1989-02-13 1989-02-13 鉄酸化物複合コンクリート製魚礁

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1033083A JPH072065B2 (ja) 1989-02-13 1989-02-13 鉄酸化物複合コンクリート製魚礁

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02211816A JPH02211816A (ja) 1990-08-23
JPH072065B2 true JPH072065B2 (ja) 1995-01-18

Family

ID=12376801

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1033083A Expired - Lifetime JPH072065B2 (ja) 1989-02-13 1989-02-13 鉄酸化物複合コンクリート製魚礁

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH072065B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69806616T2 (de) * 1997-05-08 2003-02-13 Nkk Corp., Tokio/Tokyo Steinmaterial zum unterwassereinsatz, verfahren zu dessen herstellung und verfahren zur herstellung eines unterwasserwaldes
KR100284110B1 (ko) * 1998-07-28 2001-04-02 김호성 산업부산물(폐기물)을주재로한인공어초의제조방법
JP2013013357A (ja) * 2011-07-01 2013-01-24 Nikken Kogaku Co Ltd 魚礁用ブロック及び人工魚礁
CN113307577B (zh) * 2021-06-24 2022-02-11 海南大学 一种利于诱导珊瑚附着的仿鹿角珊瑚礁材料及其制备方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5719931A (en) * 1980-07-10 1982-02-02 Fujitsu Ltd Electrode forming method for face discharge type gas discharge panel
JPS5813334A (ja) * 1981-07-20 1983-01-25 新日本製鐵株式会社 魚礁

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5719931A (en) * 1980-07-10 1982-02-02 Fujitsu Ltd Electrode forming method for face discharge type gas discharge panel
JPS5813334A (ja) * 1981-07-20 1983-01-25 新日本製鐵株式会社 魚礁

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02211816A (ja) 1990-08-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005272510A (ja) 土質固化剤および土質固化工法並びに土質固化物
JP2009045006A (ja) 水中沈設用水和固化体
JPH072065B2 (ja) 鉄酸化物複合コンクリート製魚礁
JP5242332B2 (ja) 砂代替材およびその製造方法
JP2003034562A (ja) 水硬性組成物及び水和硬化体
JP3374960B2 (ja) 有機質土用セメント系固化材
JP7107514B1 (ja) モルタル組成物及び硬化体
KR101392271B1 (ko) 강도증진용 시멘트 혼합제 및 이를 이용한 시멘트 조성물
JP2577709B2 (ja) 鉄イオン徐放出性のコンクリート構築物
JP6052144B2 (ja) 土木用資材及びその製造方法
JP3485122B2 (ja) セメント組成物
JP6891844B2 (ja) 水域向けリン供給資材およびその製造方法
JP2013215184A (ja) 海域利用向け土木資材
JP4012962B2 (ja) 水産資源生育環境改善用施肥材及びその製造方法
KR100482378B1 (ko) 재생골재 및 산업부산물을 이용한 조장조성용 다기능환경블록의 제조방법
JP2002167258A (ja) 水圏用コンクリート構造物
JP2006025629A (ja) 藻場用ブロック
JP2005341887A (ja) コンクリート構造物
KR20040033533A (ko) 도포용 조장 촉진 코팅조성물
JP2773070B2 (ja) 藻食性動物による食害を防止した水産資源用人工礁
KR20230060875A (ko) 수산양식장용 수질 개선제
JP4433831B2 (ja) 生態系構築型の海中構造物
JP7513544B2 (ja) セメント含有粉状組成物、及び、水硬性組成物
JP4656472B2 (ja) 人工魚礁ブロック
JP4399955B2 (ja) 漁礁ブロック