JP4656472B2 - 人工魚礁ブロック - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はコンクリート製の人工魚礁ブロックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、沿岸地域では磯焼け現象が増大し、植物プランクトンや海藻などの発生が少なくなり魚礁が減少している問題がある。この原因として、森林の減少や埋立地の拡大、テトラポットやコンクリート岸壁の建設などにより海中の生態系が破壊されてきたためである。
【0003】
このため近年、育てる漁業による振興という観点から、人工魚礁を設置することが行なわれるようになってきたが、現在実用化されているものは、藻の発生が少なく魚が棲息できる魚礁としての作用を達成できないものがほとんどである。また沿岸に設置されている波消しのテトラポットも、そのほとんどはコンクリート地のままで海藻の発生は少なく魚礁としてはほとんど作用していない。またコンクリートブロックの表面に鉄分を含む処理皮膜を形成して、鉄イオンを溶出させる魚礁も検討されているが、海藻の発生が少なく、また長期間安定して効果を持続できない欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題を改善し、植物プランクトンや海藻の発生が速く、成長、増殖を長期間にわたって安定して持続できる人工魚礁ブロックを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の人工魚礁ブロックは、砂にセメントと石および、第一鉄イオンを主成分とするミネラル分を含むイオン水とを混練したコンクリートを所定の形状に成形したことを特徴とするものである。
【0006】
本発明の請求項2記載の人工魚礁ブロックは、砂として鋳物砂と山砂を混合したものを用いたことを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明において、コンクリートに使用する砂としては鋳物砂や山砂を用いる。鋳物砂は、鋳鉄の鋳造を数十回繰り返し使用した後、廃棄したもので、細かい鉄粉が混合していると共に、砂の粒子に鉄分が含浸したものである。また砂は鋳物砂や山砂を単独で用いても良いが、鋳物砂が多いと硬化しにくくなるので山砂を混合して用いると良い。更に必要に応じて焼貝殻を粉砕した多孔質の骨材を混合しても良い。
【0008】
また本発明において使用するセメントとしては通常の建築用や土木用に使用されるもので良い。また混合する石は砕石や玉石など何れのものでも良い。
【0009】
また本発明において用いるイオン水としては、第一鉄イオンを主成分とするミネラル分を含む水を使用する。この第一鉄イオンは、腐食土層の枯れ葉などの分解により酸素が消費された無酸素状態の所で生成され、腐食物質に含まれている水などに溶けているフルボ酸と結合する。
【0010】
このフルボ酸と結合した第一鉄イオンは、植物プランクトンに摂取されプランクトンの増殖に寄与するものである。更にこの植物プランクトンの増殖により海藻の発生が促進されると共に、この食物連鎖により動物プランクトンの発生、増殖につながるものである。
【0011】
また他のミネラル分としては、マグネシウム、カリウム、アルミナなどが有効であり、これらは第一鉄イオンとの相乗作用によって植物プランクトンの増殖作用に寄与するものである。
【0012】
また本発明の人工魚礁ブロックの製造方法としては、例えば砂2〜3重量部に対してセメント2〜3重量部と、石を2.5〜3.5重量部、第一鉄イオンを主成分とするミネラル分を含むイオン水を1〜1.5重量部の割合で混練して、所定の形状に成形する。この人工魚礁ブロックは、直方体状、円板状、テトラポット状など任意の形状に成形して人工魚礁に使用する。
【0013】
この場合、人工魚礁ブロックをそのまま海中に沈めても良く、また多数組合せて人工魚礁や岸壁を構築しても良い。また上部を開口した箱形のコンクリートケース内に、小さな人工魚礁ブロックを多数並べてアワビやウニなどの養殖箱として使用しても良く、また海苔網の近傍に、人工魚礁ブロックをロープで吊して設置しても良い。
【0014】
従って本発明の人工魚礁ブロックは、第一鉄イオンを主成分とするミネラル分を含むイオン水でコンクリートを成形したので、多孔質の砂や石などの骨材中にイオンが含浸され、これが海水中に浸漬された状態で、長期間にわたって徐々にミネラル分が溶出して、これを摂取する植物プランクトンや海藻の光合成反応が促進されて、成育、増殖に最適な環境を長期間にわたって保持することができる。
【0015】
このように植物プランクトンや海藻が繁殖すると、食物連鎖により動物プランクトンの増殖が図られ、更に魚介類の産卵場や棲息する住みかとなり、アワビやウニなどの養殖漁業や栽培漁業の魚礁として有効で、漁獲量の増大を図ることができる。
【0016】
【実施例】
山砂1.5Kgと、鋳物砂0.5Kgと、セメント2.2Kgと、玉石2.5 Kgおよび表1に示す組成の第一鉄イオンを主成分とするミネラル分を含むイオン水を1.1Kgの割合で混練して、直径30cm、厚さ5cm、重さ6.5Kgの円板状人工魚礁ブロックを5個成形した。この人工魚礁ブロックを岸壁からロープに吊して海面から約1.5mの深さの海中に吊り下げた。
【0017】
【表1】
【0018】
人工魚礁ブロックを海中に設置して2ヶ月後に観察したところ、人工魚礁ブロックの表面に小さな海藻が発生し、設置4ヶ月後にはアオサやホンダワラ、紅藻類の成長が観られ、この中にムラサキ貝や巻き貝が着床し、小魚や稚魚および子ガニが棲息しているのが確認された。また設置6ヶ月後には人工魚礁ブロックを吊り下げているロープにもアオサが成長していた。更に1年後にはアオサが20〜30cmに成長してブロック全体に繁茂して、この中に着床したムラサキ貝が成長し、小魚や稚魚が棲息しているのが確認された。
【0019】
【発明の効果】
以上説明した如く本発明に係る請求項1記載の人工魚礁ブロックによれば、砂にセメントと石および、第一鉄イオンを主成分とするミネラル分を含むイオン水とを混練したコンクリートを所定の形状に成形したもので、多孔質の砂や石、セメント中にイオンが含浸され、これが海水中に浸漬された状態で、人工魚礁ブロックの表面近傍に徐々にミネラル分が溶出し、これを摂取する植物プランクトンや海藻の光合成反応が促進されて成育、増殖に最適な環境を長期間にわたって保持することができる。
【0020】
また請求項2記載の人工魚礁ブロックによれば、混合する砂として鋳物砂を混入すると、鋳物砂には鉄分が多く混合ないし含浸されているので、イオン水に含まれる第一鉄イオンとの相乗作用により更に植物プランクトンや海藻の光合成反応を促進させることができる。
Claims (2)
- 砂にセメントと石および、第一鉄イオンを主成分とするミネラル分を含むイオン水とを混練したコンクリートを所定の形状に成形したことを特徴とする人工魚礁ブロック。
- 砂として鋳物砂と山砂を混合したものを用いたことを特徴とする請求項1記載の人工魚礁ブロック。
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- 2001-04-09 JP JP2001109729A patent/JP4656472B2/ja not_active Expired - Fee Related
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