JPH07206450A - イリジウム基材溶液の製造法、得られた溶液及びその触媒としての使用 - Google Patents

イリジウム基材溶液の製造法、得られた溶液及びその触媒としての使用

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JPH07206450A JP6331411A JP33141194A JPH07206450A JP H07206450 A JPH07206450 A JP H07206450A JP 6331411 A JP6331411 A JP 6331411A JP 33141194 A JP33141194 A JP 33141194A JP H07206450 A JPH07206450 A JP H07206450A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 触媒として有用なイリジウム含有溶液の製造
法を提供する。 【構成】 少なくとも1種の酸化若しくは水酸化イリジ
ウム(これは水和されてもよく又はされなくてもよい)
又はそれらの混合物を溶剤の存在下に液相で、沃化水素
酸又は沃化水素酸を離脱することができる化合物と、イ
リジウムのモル数に対する沃化水素酸のモル数が1〜1
00の間になるような量で接触させることを構成要件と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は、イリジウム基材溶液の製造
法、かくして得られた溶液及びその触媒としての使用法
に関する。
【0002】
【発明の背景】イリジウムは、多くの種類の反応におい
て使用される周知の触媒である。その一例として、特に
カルボン酸又はカルボン酸無水物を製造する目的でアル
コール、エーテル又はカルボン酸エステル型の化合物の
カルボニル化反応においてイリジウム基材触媒系を使用
することが挙げられる。また、アルデヒドを製造するオ
レフィンのヒドロホルミル化反応においてイリジウムを
触媒として使用することも知られている。この種の触媒
はギ酸メチルの異性化による酢酸の製造にも同様に使用
することができ、又は別法として水性ガス反応において
使用することもできる。
【0003】カルボニル化によるカルボン酸製造のより
特定的な場合において、米国特許第3772380号
は、反応媒体に可溶性又は不溶性の形態で提供される触
媒系を使用することについて記載している。この触媒系
は、ハロゲンと結合させることができるイリジウムを基
材とし、また例えばハロゲン化アルキルのような共有結
合ハライドを基材としている。イリジウムは、ハロゲン
を含む化合物の形態で、又はイリジウム及びハロゲンを
含む最終化合物の前駆物質として2種の別個の化合物の
形態で反応混合物に直接導入させることができる。
【0004】しかしながら、この特許に記載されるよう
な方法を工業的規模で実施する場合には、特に接触反応
を均質相で実施する場合には多くの不利益の存在が認め
られる。実際に、該特許に記載される化合物は大部分が
工業的には入手することができず、しかもそれらの合成
法は極めて複雑で且つ費用がかかる。その上、これらの
化合物はその系には異質の成分を含有する場合があり、
しかしてこれらの成分は、反応媒体を汚染し又はさもな
ければ反応の挙動を妨害する可能性がある。
【0005】また、この特許には、固体化合物を使用し
そしてそれらを反応媒体と直接接触させる可能性につい
て述べられている。しかしながら、工業的な実施はかか
る操作には従っていない。実際に、これは、最終の可溶
性触媒を得るのに必要な時間に相当する反応の誘導期間
を包含する(かくして生産性が低い)。また、これは、
触媒の抑制の原因になり又はさもなければ副生物の生成
の増加の原因になる場合がる。
【0006】最後に、特にはイリジウム及び酸素を含む
化合物に関するので、この特許は、該化合物を反応媒体
中に溶解させて均質な触媒溶液を与えることができる操
作条件については記載していない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の様々な不利益を打破することである。かくして、本発
明は、工業的規模で使用することができるイリジウム含
有溶液を得るための方法、即ち、一連の複雑且つ/又は
費用のかかる段階の実施を必要とせず又は工業的には入
手できない反応体の使用を必要としない方法を開示する
ものである。
【0008】追加的に、本発明は、一方おいてイリジウ
ム及び酸素を含む化合物を溶解させそして他方において
はそれらを直接活性な化合物に転換させる問題を解決す
ることを可能にする。
【0009】実際に、この種の化合物は、特に酸中に溶
解させるのが極めて困難であり、そして実に無水酸化イ
リジウム(IV)の場合のように王水のような混合物中に
不溶性である。
【0010】最後に、本発明は、同一の条件下に公知触
媒と少なくとも同じく効率的な触媒として直接使用する
ことができしかもその使用間に誘導期間を有しない溶液
を得るのを可能にする。
【0011】
【発明の概要】かくして、本発明の課題は、少なくとも
1種の酸化若しくは水酸化イリジウム(これは水和され
てもよく又はされなくてもよい)又はそれらの混合物を
溶剤の存在下に液相で、沃化水素酸又は沃化水素酸を離
脱することができる化合物とイリジウムのモル数に対す
る沃化水素酸のモル数が1〜100の間になるような量
で接触させることを特徴とするイリジウム基材溶液の製
造法である。更に、本発明は、かかる方法を実施するこ
とによって得ることができるイリジウム基材溶液に関す
るものである。最後に、本発明の他の課題は、先に記載
したイリジウム基材溶液を触媒として使用することに関
するものである。しかしながら、本発明の他の利益及び
特徴は、以下の説明及び実施例を通読するときにより一
層明らかになるであろう。
【0012】
【詳細な説明】先に記載した方法の他に、本発明に従っ
た方法は、イリジウム化合物を液相で沃化水素酸と又は
沃化水素酸を離脱することができる化合物と接触させ、
この場合に該化合物は酸化イリジウム又は水酸化イリジ
ウム(これは、水和されてもよく又はされなくてもよく
そして単独で又は混合物として使用される)から選択さ
れることからなる。特に、これらの化合物におけるイリ
ジウムの酸化度は、(III )及び(IV)の間を変動す
る。
【0013】本発明に従った方法の実施には、Ir2
3 ・xH2 O及びIrO2 ・yH2O(式中、xは0〜
10の間そしてyは0〜5の間である)の化合物が好適
である。もちろん、本発明の実施に好適なイリジウム基
材化合物は上記の化合物のみに限定されるものではない
が、その主な利点は、それが一緒に集団を形成している
ところの化合物が市場で入手可能であるという事実によ
るものである。従って、本質上酸素を含みそして随意に
水分子を含むすべてのイリジウム含有化合物が本法に対
して好適である。
【0014】酸化イリジウム又は水酸化イリジウムは、
微粉砕の形態で提供される。300nm未満の粒度を有
する粉末を使用するのが好ましい。本発明では、この値
よりも大きい粒度を有する化合物を使用することができ
ることを理解されたい。しかしながら、本発明に従った
方法を実施する間での反応速度のために、それらを使用
前に粉砕するのが好ましい場合がある。
【0015】ここに驚いたことに、酸化イリジウム及び
/又は水酸化イリジウム(これは水和されてもよく又は
されなくてもよい)を、溶剤の存在下に液相で沃化水素
酸と接触させると、使用される初期のイリジウムの少な
くとも20%そして有益には少なくとも40%が可溶性
形態にあるような溶液を得ることが可能になる場合があ
ることが分かった。
【0016】本法に使用されるイリジウムはすべてが溶
液状態にあるのではないという事実は、いかなる特定の
問題も提起しない。事実、たいていの工業的な方法で
は、主な目的は、できるだけ最高可能な収率を得るので
はなく生産性(採算性)と収率との間の妥協点を見い出
すことである。この特定の場合では、使用するイリジウ
ムの少なくとも20%特には少なくとも40%の可溶化
が好ましい妥協点をもたらす。固体形態で残留するもの
はその後の製造プロセス間に再循環させることができる
ことは知られている。
【0017】沃化水素酸は、ガスの形態で、溶液の形態
で又はさもなければ前駆物質の形態で使用することがで
きる。沃化水素酸を離脱することができる前駆物質とし
ては、一例として、沃素又はC1 −C10アルキル沃化物
を挙げることができる。
【0018】本発明の特定の具体例に従えば、沃化水素
酸は水溶液の形態で使用される。本法の実施にはその酸
のいかなる希釈度も好適であるけれども、40〜70%
の酸含量を有する水溶液を使用するのが好ましい。本発
明の方法で使用される沃化水素酸の量は広い範囲内で変
動し、そして少なくとも先に記載したようなイリジウム
基材溶液を得るのに十分でなければならない。かくし
て、本発明に従った方法は、イリジウムのモル数に対す
る酸のモル数が1〜100の間になるようにして実施さ
れる。用語「沃化水素酸の量」は、それ自体で使用され
る酸の量又はさもなければ前駆物資を使用するならばこ
の化合物によって離脱される酸の量を意味するものと理
解されたい。好ましい具体例に従えば、存在するイリジ
ウムのモル数に対する酸のモル数は1〜50の間であ
る。
【0019】先に記載したように、イリジウム基材化合
物は、溶剤の存在下に沃化水素酸又は前駆物質と接触さ
れる。沃化水素酸及びイリジジウム基材化合物を少なく
とも一部分溶解させる限り、任意の化合物を使用するこ
とができる。しかしながら、特には、水、1〜10個の
炭素原子を含有する直鎖又は分岐鎖飽和又は不飽和カル
ボン酸、2〜20個の炭素原子を含有する直鎖又は分岐
鎖飽和又は不飽和カルボン酸のエステル、又はそれらの
混合物から選択される溶剤が使用される。
【0020】溶剤の選択は、好ましくは、得られる溶液
のその後の適用の関数として決定される。かくして、一
例として、酢酸の製造の場合には酢酸及び/又は酢酸メ
チルを選択することが可能である。アジピン酸を製造す
るためにアジピン酸及び/又はアジピン酸メチル又は別
法としてペンテン酸又はペンテン酸メチルを使用するこ
とが可能である。
【0021】第一の変形例に従えば、本発明に従った方
法は、空気の下に実施されるのが有益である。本法の第
二変形例は、反応を一酸化炭素の存在下に実施すること
よりなる。本発明に従った方法の最後の変形例は、イリ
ジウム含有化合物を水素及び/又は窒素又はヘリウム若
しくはアルゴンのような希ガスの如きガスの存在下に沃
化水素酸と接触される操作を実施することよりなる。も
ちろん、本発明の方法は、上記の変形例を組み合わせる
ことによっても実施することができる。
【0022】各反応体を接触させる操作は、広い圧力範
囲内で実施される。かくして、反応を1〜200バール
の圧力で実施するのが可能である。各反応体を接触させ
るのに適当な操作は、当業者に知られた任意の方法に従
って実施することができる。かくして、イリジウム基材
化合物を沃化水素酸中に導入することができるが、逆の
導入を実施し又は2つの反応体を同時に接触させること
が可能であることも知られている。その上、これらの2
種の化合物のうちの一方又は他方を直接接触させること
ができ、又はさもなければ各々を上記の溶剤のうちの1
種以上との混合物の形態で接触させることもできる。
【0023】上記の3つの具体例のうちの1つ及び/又
は他のものに従って本法を実施するような場合には、各
反応体を接触させる前に、その間に又はその後に一酸化
炭素、水素、窒素及び/又は希ガスの雰囲気を設定する
ことができる。
【0024】本法は、通常、撹拌下に実施される。
【0025】各反応体を接触させる時間は特に厳密なも
のではなく、当業者は、本法の採算性を優先するか又は
さもなければイリジウム含有化合物の最大可溶化を優先
させるかによってそれを設定することができる。1つの
表示として、この時間は約10分〜約20時間の間を変
動する。本法を実施する際の温度は、一般には、50〜
200℃の間である。
【0026】本発明の第二の課題は、先に記載した方法
を実施することによって得ることができるイリジウム基
材溶液である。従って、かかる溶液の製造法について先
に説明したものはすべて当てはまる。
【0027】最後に、本発明は、かかるイリジウム基材
溶液を触媒として使用することに関する。かくして、本
発明に従った溶液は、均質相触媒反応の場合のような反
応に対して使用することができる。
【0028】同様に、それは、慣用の方法を適用するこ
とによって固体触媒(担持又は非担持)を製造するのに
も使用することができる。かくして、イリジウム基材粒
子を得るために、得られた溶液を、随意として触媒を使
用せんとする反応に好適な担体の存在下に乾燥させるこ
とを心に描くことが可能である。その上、かかる担体に
含浸を行い、そして上記の段階(乾燥、含浸)の各々の
後に加熱/焼結を実施することが可能である。
【0029】しかしながら、本発明の好ましい具体例に
従えば、溶液は、均質相反応を実施するための触媒又は
触媒系の一部分として使用される。
【0030】本発明の課題である溶液は、反応混合物と
直接接触させることができ、又はさもなければかかる反
応媒体と完全に相容性にするために予備処理されること
ができる。予備処理とは、製造プロセス終了時に見い出
されない成分を添加することによって又は別法として溶
液が形成されるところの雰囲気を変性することによっ
て、溶液中の化合物のいくらかの含量を調整すること、
又は溶液の組成を完全にすることを意味すると理解され
たい。
【0031】本発明に従った溶液は、特に、カルボニル
化、ヒドロホルミル化又は異性化反応の触媒として使用
することができる。しかしながら、本発明の溶液は、カ
ルボン酸及び/又はカルボン酸無水物を得る目的でカル
ボニル化反応を一酸化炭素の存在下に液相で実施するの
に特に適合する。この種の反応は周知であること及びそ
れは多くの特許及び技術文献の課題であったことを理解
されたい。従って、以下に記載される反応条件は一般的
な例としてのみ与えられおり、本発明の限定とみなすべ
きではない。
【0032】この種の反応に使用される反応体は、飽和
又は不飽和線状、分岐状又は環状炭化水素化合物から選
択される。その例として、C2 −C10アルケン又はアル
キン、C1 −C10アルコール、該アルコールのハロゲン
化誘導体、C2 −C20エーテル、C3 −C10カルボン
酸、C2 −C20カルボン酸のエステル並びに該エステル
のハロゲン化誘導体を挙げることができる。
【0033】触媒系は、通常、一方においてイリジウム
基材溶液、そして他方において好ましくは沃化アルカリ
のような沃素化誘導体から選択されるハロゲン化促進剤
を含む。
【0034】本法は、上記の反応体のうちの1つを触媒
系及び一酸化炭素の存在下に50〜300℃の温度及び
5〜200バールの全圧で反応させることよりなる。反
応は、一般には、特に生成物及び/又は反応に使用され
る反応体から選択される溶剤の存在下に実施される。
【0035】反応の目的がカルボン酸(又はその対応す
るエステル)を得ることか又はカルボン酸無水物を得る
ことかどうかによって、反応は、無水又は非無水条件下
に実施される。かくして、第一の場合では反応媒体は一
般には水を含むが、このことは無水物の製造には当ては
まらない。
【0036】本発明に従った触媒溶液の好ましい適用法
は、アルコール又はその対応するハロゲン化誘導体のカ
ルボン酸へのカルボニル化を実施することよりなる。後
者の場合には、反応は、反応媒体中において水及びハロ
ゲン化促進剤の含量を0〜10%(但し、0を除く)
に、アルコールの含量を0〜10%、形成されるアルコ
ール及びカルボン酸に相当するエステルの含量を2〜4
0%に、そして残部を形成された酸に維持しながら実施
されるのが好ましい。
【0037】
【実施例】ここで本発明の実施例を記載するが、これら
の実施例は本発明を限定するものではない。
【0038】例1 この例は、酸化イリジウムIr23 ・xH2 Oからの
溶液の製造を例示するものである。ガラス製フラスコ
に、 ・0.168gの酸化イリジウム( Strem)、 ・2.59gの沃化水素酸(57%水溶液として)、 ・12gの酢酸、 を導入した。次いで、フラスコを5バールの一酸化炭素
で加圧されるオートクレーブに入れた。温度を180℃
にし、次いで一旦所要の温度に達してから、一酸化炭素
によって50バールの全圧を設定した。反応の期間は8
時間であった。次いで、オートクレーブを減圧しそして
反応媒体を冷却させた。赤色の溶液が得られたが、これ
を沈降によって分離させた。液相中に溶解したイリジウ
ムを原子吸光分光分析法によって定性試験した。使用す
るイリジウムの71%が溶解していた。
【0039】例2 この例は、水化されていない酸化イリジウムIrO2
らの溶液の製造を例示するものである。反応は例1にお
けると同じ態様で実施されるが、但し、フラスコに導入
された混合物の組成は、 ・0.311gの酸化イリジウム( Strem)、 ・9gの沃化水素酸(57%水溶液として)、 ・22gの酢酸、 であった。17時間反応させた後に、オートクレーブを
減圧しそして赤色の溶液を得た。これを沈降によって分
離した。原子吸光分光分析法による定性試験は、使用す
るイリジウムの40%が溶液状態にあることを示した。
【0040】例3 この例は、水和酸化イリジウムIrO2 ・xH2 Oから
の溶液の製造を例示するものである。実施した操作は例
1に使用したとものと同じであるが、但し、反応させた
混合物の組成は、 ・0.437gの水和酸化イリジウム( Degussa)、 ・9gの沃化水素酸(57%水溶液として)、 ・22gの酢酸、 であった。反応時間は8時間であった。オートクレーブ
を減圧しそして反応媒体を冷却させた後に、赤色の溶液
が得られた。原子吸光分光分析法による分析は、使用す
るイリジウムの100%が溶液状態にあることを示し
た。
【0041】例4 この例は、水和酸化イリジウムIrO2 ・xH2 Oから
の溶液の製造を例示するものである。 丸底フラスコに、次の化合物、 ・0.437gの水和酸化イリジウム( Degussa)、 ・9gの沃化水素酸(57%水溶液として)、 ・22gの酢酸、 を導入した。この混合物を100℃にし、そして空気下
に10分間反応させた。反応混合物を冷却させた後に、
得られた赤色溶液の原子吸光分光分析法による分析は、
使用するイリジウムの100%が溶液状態にあることを
示した。
【0042】比較例5 フラスコに、 ・0.14gの酸化イリジウムIrO2 ( Strem)、 ・0.5gの沃化メチル、 ・20gのメタノール、 ・52gの酢酸、 を導入した。次いで、フラスコを5バールの一酸化炭素
で加圧されるオートクレーブに入れた。温度を195℃
にし、次いで一旦所要の温度に達してから、一酸化炭素
によって70バールの全圧を設定した。反応の期間は3
時間であった。反応の終了時に、オートクレーブを減圧
し次いで反応媒体を冷却させた。無色の溶液とフラスコ
の底部に沈着した固体とが得られた。原子吸光分光分析
法によるイリジウムの定性試験は、使用するイリジウム
のすべてが固体の形態のままであったことを示した。そ
の上、これらの条件下ではカルボニル化が全く認められ
なかったことに注目すべきである。
【0043】例6 この例の目的は、酢酸へのメタノールのカルボニル化に
対して例1で得られた触媒溶液を応用することである。
この試験は不連続的に実施された。ガラス製フラスコ
に、 ・例1で得られた1.85gの溶液、 ・0.33gの水、 ・0.87gのメタノール、 ・0.33gの酢酸メチル、 ・0.77gの沃化メチル、 ・11.6gの酢酸、 を導入した。次いで、フラスコを5バールの一酸化炭素
で加圧されるオートクレーブに入れた。温度を180℃
にし、次いで一旦所要の温度に達してから、一酸化炭素
によって30バールの全圧を設定した。これらの条件下
において、一酸化炭素の消費速度を測定することによっ
て得られたメタノールのカルボニル化速度は4モル/h
・lであった。反応の誘導期間の存在は認められなかっ
た(上記のカルボニル化速度は直ちに得られた)。
【0044】例7 この例の目的は、酢酸へのメタノールのカルボニル化に
対して例2で得られた触媒溶液を応用することである。
反応は例6におけると同じ態様で実施されるが、但し、
その反応混合物の組成は、 ・例2で得られた2.24gの溶液、 ・0.38gの水、 ・1.3gのメタノール、 ・0.5gの酢酸メチル、 ・1.15gの沃化メチル、 ・17.9gの酢酸、 であった。これらの条件下において、メタノールのカル
ボニル化速度は4モル/h・lであった。反応の誘導期
間の存在は認められなかった(上記のカルボニル化速度
は直ちに得られた)。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種の酸化若しくは水酸化イ
    リジウム(これは水和されてもよく又はされなくてもよ
    い)又はそれらの混合物を溶剤の存在下に液相で、沃化
    水素酸又は沃化水素酸を離脱することができる化合物
    と、イリジウムのモル数に対する沃化水素酸のモル数が
    1〜100の間になるような量で接触させることを特徴
    とするイリジウム基材溶液の製造法。
  2. 【請求項2】 1〜50の沃化水素酸モル数対イリジウ
    ムモル数比が使用されることを特徴とする請求項1記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 水、1〜10個の炭素原子を含有する直
    鎖又は分岐鎖飽和又は不飽和カルボン酸、2〜20個の
    炭素原子を含有する直鎖又は分岐鎖飽和又は不飽和カル
    ボン酸のエステル、又はそれらの混合物から選択される
    溶剤が使用されることを特徴とする請求項1又は2記載
    の方法。
  4. 【請求項4】 各反応体が空気の下に接触されることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の方法。
  5. 【請求項5】 各反応体が一酸化炭素の下に接触される
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 各反応体が水素、窒素及び/又はアルゴ
    ン若しくはヘリウムのような希ガスの存在下に接触され
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の
    方法。
  7. 【請求項7】 各反応体が1〜200バールの圧力にお
    いて接触されることを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    か一項記載の方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか一項記載の方法
    に従った方法を実施することによって得ることができる
    イリジウム基材溶液。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の溶液を触媒として使用す
    る方法。
  10. 【請求項10】 C2 −C10アルケン又はアルキンのよ
    うな飽和又は不飽和直鎖、分岐鎖又は環式炭化水素化合
    物、C1 −C10アルコール、該アルコールのハロゲン化
    誘導体、C2 −C20エーテル、C3 −C10カルボン酸、
    2 −C20カルボン酸のエステル並びに該エステルのハ
    ロゲン化誘導体のカルボニル化反応に対して請求項9記
    載の触媒溶液を触媒として使用する方法。
  11. 【請求項11】 請求項8に従って得ることができるイ
    リジウム基材溶液を使用する方法であって、対応するカ
    ルボン酸を与えるアルコールのカルボニル化反応を一酸
    化炭素及び該溶液の存在下に実施し、しかも、反応混合
    物中に水及びハロゲン化促進剤0〜10%(但し、0を
    除く)、アルコール0〜10%、酸及びアルコールに対
    応するエステル2〜40%並びに残部のカルボン酸の各
    含量を維持しながら実施することを特徴とする方法。
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