JPH0720496Y2 - 通風器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、通風器に関するものであり、特に、フード
を容易に脱着できるようにした通風器に関するものであ
る。

［従来の技術］ 従来、此種通風器を別紙添付の第３図に従って説明す
る。

図に於て（１）は通風器であり、該通風器（１）は室内
側の通気筒（２）と室外側のフード（３）との間によろ
い戸（４）（４）…を設けたグリル板（５）を配設して
構成されている。該グリル板（５）はフード（３）の鍔
（６）に固設され、更に、通気筒（２）の鍔（７）を該
グリル板（５）に固設して通風器（１）を構成してい
る。そして、壁（８）に埋設された通気パイプ（９）に
該通気筒（２）の外周にソフトパツキン（10）を捲着し
て嵌挿し、フード（３）の鍔（６）部位に壁面に当接さ
せ該鍔（６）と壁面とをモルタル等のコーキング材（1
1）にて取り付けられる。

［考案が解決しようとする課題］ 上述した従来の通風器はフードの鍔部にグリル板を固定
し、該グリル板に通気筒の鍔部を固定して該通気筒を壁
に嵌挿すると共に該フードの鍔部をモルタル等にてコー
キングし、通風器を壁に固定していた。

従って、建物の外部に露出しているフードが破損した場
合には、フードのみを交換することができず、通風器全
体を交換していた。又、その交換作業もモルタル等を取
り除き、再びコーキングするので多大な労力を要してい
た。

そこで、フードのみに容易に着脱できるようにするため
に解決せられるべき技術的課題が生じてくるのであり、
本考案は該課題を解決することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ この考案は上記目的を達成するために提案せられたもの
であり、室外側のフードと室内側の通気筒の開口との間
によろい戸を設けた通風器に於て、前記通気筒の外側開
口縁部に大径の鍔片を固設し、該鍔片の周縁部を前記通
気筒の軸方向前方に折曲して当部を形成し、且つ、該当
部の前周縁部に外方に拡開した段設部を設け、更に、該
当部に断面Ｌ字状の受片の一片を固着し、該受片の他片
を該当部の中心方向へ突設し、且つ、該受片の前記突設
部位にビス孔を開穿し、一方、前記フードの壁側の開口
端部は外方に折曲されて該フードの開口端部より大径の
縁部が形成され、更に該縁部の外周を前記壁側へ折曲し
て係止部を設け、該係止部を前記鍔片の当部に設けた段
設部の内側面に当接し、且つ、該フードの後方開口部の
内周面に内嵌されたグリル板の外周縁部を外方へ折曲し
て設けた鍔部を該フードの前記縁部に当接し、該フード
の縁部及びグリル板の前記鍔部に前記受片に設けたビス
孔に対峙する位置にビスの通し孔を開穿し、該ビスの通
し孔を介してビスを前記ビス孔に螺着してフードを固定
し、更に、前記鍔片の当部の外周面と壁面との間にコー
キング材を装着して成る通風器を提供せんとするもので
ある。

［作用］ この考案は、通気筒に固設した鍔片の外周縁部を折曲し
て当部を形成しているので、該当部の外周面と壁とにモ
ルタル等にてコーキングして前記通気筒及び鍔片のみを
壁に固定することができる。そして、フードは該フード
の縁部が該当部に内嵌され、且つ、該当部の内周面に突
設した受片に該縁部をビスにて固定して鍔片に取り付け
られている。従って、フードはコーキング材に干渉され
ることはなく、該ビスを取り外すことにより前記フード
のみを交換することができる。

［実施例］ 以下、この考案の一実施例を別紙添付図面の第１図及び
第２図に従って詳述する。

図に於て（20）は通風器であり、室内側の通気筒（21）
は第１図に示すように壁（22）に埋設された通気パイプ
（23）に嵌挿されている。該通気筒（21）と通気パイプ
（23）との間隙にソフトパツキン（24）が捲着されてい
る。この通気筒（21）の外側開口縁部（25）は拡開方向
に湾曲され、該縁部（25）前方（第１図中左方向）に大
径の鍔片（26）をカシメピン（27）（27）…にて固定し
ている。該鍔片（26）は周縁部を通気筒（21）の軸方向
前方に折曲して当部（28）を形成している。該当部（2
8）の内側面には受片（29）（29）…が固着され、第２
図にも示すように、該受片（29）（29）…は略Ｌ字状に
形成されて当部（28）の内側面より突設されている。そ
して、該受片（29）（29）…にはビス孔（30）が開穿さ
れている。又、前記当部（28）の前周縁部にはやや拡開
した段設部（31）が形成され、該段設部（31）の内周面
と前記受片（29）の外周面とには間隙（Ｌ）が設けられ
ている。

一方、フード（32）は外方へ半円球状に膨出され、下部
を円弧状に切欠して空気取入口（33）を形成している。
該フード（32）の壁（22）側の開口端部は外方に折曲さ
れて該フード（32）の該開口端部より大径の縁部（34）
を形成し、該縁部（34）の外周を後方（第１図中右方）
へ折曲して係止部（35）を設けている。又、該フード
（32）の後方開口部位内周面には円形のグリル板（36）
が内嵌されている。該グリル板（36）にはよろい戸（3
7）（37）…が形成されており、該グリル板（36）の外
周縁部に段設して形成された鍔部（38）をフード（32）
の縁部（34）に係止させ該フード（32）にグリル板（3
6）を一体的に固設している。前記フード（32）の縁部
（34）及びグリル板（36）の鍔部（38）には前記受片
（29）に形成したビス孔（30）と対応する位置にビスの
通し孔（39）（40），（39）（40）…が開穿されてい
る。而して、フード（32）の縁部（34）を通気筒（21）
に固設した鍔片（26）の当部（28）に内嵌して該フード
（32）を鍔片（26）に取り付けている。即ち、フード
（32）の縁部（34）に形成した係止部（35）が該鍔片
（26）の当部（28）に設けた段設部（31）の内周面に嵌
挿される。このときは、該係止部（31）が受片（29）の
外周側面と段設部（31）の内側面との間隙（Ｌ）に嵌挿
されるため位置決めが容易となる。そして、フード（3
2）の縁部（34）及びグリル板（36）の鍔部（38）に開
穿したビスの通し孔（39）（40）を介して受片（29）の
ビス孔（30）にビス（41）を夫々螺着してフード（32）
が固定されている。

又、鍔片（26）の当部（28）の外周面と壁面（22a）と
にはモルタル等のコーキング材（42）を貼着している。
従って、該コーキング材（42）にフード（32）は干渉さ
れることはなくビス（41）（41）…を取り外すことによ
り容易に交換することができる。

尚、図中符号（43）（44）はドレン抜き孔であつて、ド
レン抜き孔（43）はグリル板（36）を伝って流れてくる
水滴を空気取入口（33）の下部より排水させ、鍔片（2
6）内に侵入した水滴はドレン抜き孔（44）より排出さ
れる。これら、ドレン抜き孔（43）（44）を２段に構成
したことから水を効率良く排水することができた。

尚、この考案は、この考案の精神を逸脱しない限り種々
の改変を為す事ができ、そして、この考案が該改変せら
れたものに及ぶことは当然である。

［考案の効果］ この考案は、壁内に嵌挿される通気筒の外側部に鍔片が
固設され、該鍔片の外周縁部を折曲して当部を形成して
いる。そして、該当部にフードの縁部を嵌挿すると共
に、該縁部を当部内側に突設した受片にビスにて螺着す
るように構成している。

従って、コーキングは前記当部外周面と壁面とに施さ
れ、コーキング材がフードを干渉することはなく、又、
該フードがビスにて固定されるため、該ビスを取り外す
ことによりフードのみを容易に交換することができ、フ
ードが破損した場合の交換或は修理の作業が簡素化し、
コストを低減することができる等実用的効果のある考案
である。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の一実施例を示し、第１図は
壁に通風器を取り付けた状態を示す一部切欠縦断面図、
第２図は要部の拡大断面図、第３図は従来例を示し、同
図は壁に通風器を取り付けた状態を示す一部切欠断面図
である。 （20）……通風器、（21）……通気筒 （25）……外側開口縁部、（26）……鍔片 （28）……当部、（29）……受片 （30）……ビス孔、（32）……フード （34）……縁部、（37）……よろい戸 （39）（40）……ビスの通し孔、（41）……ビス

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】室外側のフードと室内側の通気筒の開口と
   の間によろい戸を設けた通風器に於て、前記通気筒の外
   側開口縁部に大径の鍔片を固設し、該鍔片の周縁部を前
   記通気筒の軸方向前方に折曲して当部を形成し、且つ、
   該当部の前周縁部に外方に拡開した段設部を設け、更
   に、該当部に断面Ｌ字状の受片の一片を固着し、該受片
   の他片を該当部の中心方向へ突設し、且つ、該受片の前
   記突設部位にビス孔を開穿し、一方、前記フードの壁側
   の開口端部は外方に折曲されて該フードの開口端部より
   大径の縁部が形成され、更に該縁部の外周を前記壁側へ
   折曲して係止部を設け、該係止部を前記鍔片の当部に設
   けた段設部の内側面に当接し、且つ、該フードの後方開
   口部の内周面に内嵌されたグリル板の外周縁部を外方へ
   折曲して設けた鍔部を該フードの前記縁部に当接し、該
   フードの縁部及びグリル板の前記鍔部に前記受片に設け
   たビス孔に対峙する位置にビスの通し孔を開穿し、該ビ
   スの通し孔を介してビスを前記ビス孔に螺着してフード
   を固定し、更に、前記鍔片の当部の外周面と壁面との間
   にコーキング材を装着して成る通風器。