JPH07204913A - 穴加工装置 - Google Patents

穴加工装置

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JPH07204913A
JPH07204913A JP255094A JP255094A JPH07204913A JP H07204913 A JPH07204913 A JP H07204913A JP 255094 A JP255094 A JP 255094A JP 255094 A JP255094 A JP 255094A JP H07204913 A JPH07204913 A JP H07204913A
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JP
Japan
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drill
pressure foot
spindle
air
hole
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Withdrawn
Application number
JP255094A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeki Fujiwara
茂喜 藤原
Hideki Yamashita
秀樹 山下
Shinji Tsutsui
慎治 筒井
Teruo Nakagawa
照雄 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP255094A priority Critical patent/JPH07204913A/ja
Publication of JPH07204913A publication Critical patent/JPH07204913A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/0011Working of insulating substrates or insulating layers
    • H05K3/0044Mechanical working of the substrate, e.g. drilling or punching

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  • Auxiliary Devices For Machine Tools (AREA)
  • Drilling And Boring (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ドリルに不均等な力をかけることなく、十分
な流量を得て切粉の排出やドリルの冷却が十分行われ、
穴品質の向上が図れるようにする。 【構成】 スピンドル2をプレッシャフット3に対して
上下動且つ回転させてスピンドル2の先端のドリル5で
加工物6に対して穴加工する。これにおいて、プレッシ
ャフット3の内部の空間部に空気のような流体を供給す
る供給口7と、この空間部から外方へ流体を放出する複
数の吸引口4とを設置する。複数の吸引口4を周方向に
略均等間隔に配置する。これにより穴明け加工時ドリル
5に気流による外力が外周方向に均等に働くようにし、
なお且つこのとき気流が渦流になるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント基板等の加工
物に穴明け加工をする穴加工装置に関し、詳しくは穴明
け加工時の切粉の除去、ドリルの冷却、加工した穴品質
の向上を図る装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は従来例の穴加工装置の一例を示す
ものである。軸受1にスピンドル2を軸支してあり、軸
受1の下方にプレッシャフット3を軸方向に摺動可能に
配置してある。このプレッシャフット3の側面には穴明
け加工時にプレッシャフット3の切粉及び空気を排出す
るために吸引口4を設けてあり、プレッシャフット3の
下部にはプレッシャフット3内に空気を供給するための
溝aを設けてある。しかしてプレッシャフット3をプリ
ント基板のような加工物6に当接し、スピンドル2を回
転駆動してスピンドル2と一緒にドリル5を下降させる
と、ドリル5にて加工物6に穴が穿孔される。このとき
吸引口4から真空吸引され、溝aから空気が吸入されて
吸引口4から空気と一緒に切粉が排出され、またドリル
5が空気にて冷却される。
【0003】また他の従来例として特開昭63−300
807号公報に開示される穴加工装置がある。これも上
記従来例と基本的に同じであるが、上記従来のものを次
のように改善したものである。図7に示すようにパイプ
bで環状の溝cと空気の供給源とを結び、複数の吹き出
し口dからプレッシャフット3内に圧縮空気を供給する
ようにし、さらに図8に示すように噴き出し口dをドリ
ル5の接線方向に向くように形成することで、空気の流
量を増やし、さらに渦流を発生させて切粉の排出及びド
リル5の冷却効果を向上させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来例
の前者にあっては、プレッシャフット3の溝aが小さい
ために穴明け時に十分な気流が得られず、切粉の除去及
びドリル5の冷却を十分に行うことができないという問
題があった。また上記従来例の後者にあっては、プレッ
シャフット3の空間部への空気の流入部付近では渦が発
生しても、空間内全域での渦の発生は困難である。この
ため切粉の除去やドリル5の冷却が十分でないという問
題がある。また上記従来例のように吸引口4が一箇所で
あれば、ドリル5を保持するスピンドル2を磁気浮上制
御させた穴加工装置においては、プレッシャフット3の
内部の気流が片方へ流れ、ドリル5を保持しているスピ
ンドル3を含む磁気浮上制御部に一方向に外力が働く。
このことにより、穴明け加工中にドリルが内壁に押し付
けられることとなり、この結果穴形状が楕円になること
がある。或いは、小径ドリル5または磁気浮上を利用し
た穴加工装置などにおいて、加工直前にドリル5先端が
前記の力により偏差して、穴位置精度が悪くなってしま
うという問題が起こる。この問題を解決するために簡単
な方法としては、プレッシャフット3内部の流量を減ら
し、前記力の絶対値を小さくすることが考えられるが、
この方法では流量を減少させたことにより、切粉の排
出、ドリル5の冷却などが十分に行われなくなり、穴品
質が悪くなるという問題がある。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であって、本発明の目的とするところはドリルに不均等
な力をかけることなく、十分な流量を得て切粉の排出や
ドリルの冷却が十分行われ、穴品質の向上が図れる穴加
工装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明穴加工装置は、スピンドル2をプレッシャフット
3に対して上下動且つ回転させてスピンドル2の先端の
ドリル5で加工物6に対して穴明け加工する穴加工装置
において、プレッシャフット3の内部の空間部に空気の
ような流体を供給する供給口7と、この空間部から外方
へ流体を放出する複数の吸引口4とを設置し、複数の吸
引口4を周方向に略均等間隔に配置して成ることを特徴
とする。
【0007】またスピンドル2を磁気制御手段によって
プレッシャフット3に対して制御可能にしたことを特徴
とすることも好ましく、また吸引口4をドリル5の外周
の接線方向に配置したことを特徴とすることも好まし
く、さらに集塵の際に空気のような流体の気流がドリル
5外周方向に向き易くするための誘導フィン8をプレッ
シャフット3に設けて成ることを特徴とすることも好ま
しい。
【0008】
【作用】上記構成によれば、複数の吸引口4を周方向に
略均等間隔に配置したことにより、穴明け加工時にドリ
ル5に気流による外力が外周方向に均等に働き、気流に
よりドリル5に働く力のバランスを保つことができ、ま
たプレッシャフット3内の空間の全域で気流が渦流にな
り、切粉の排出やドリル5の冷却を向上でき、穴品質の
向上を図ることができる。
【0009】
【実施例】先ず本発明の第1実施例を図1により説明す
る。1は軸受であり、内部にスピンドル2を回転可能に
軸受支持している。このスピンドル2の下端にはチャッ
ク8が取り付けられており、チャック8にドリル5を着
脱自在に保持している。プレッシャフット3は内部に空
間部を有するものであって、軸受1に対して上下に摺動
自在に装着されている。このプレッシャフット3の側面
にはプレッシャフット3内の空間部の空気と切粉を排出
するための吸引口4がドリル5に対して対称になるよう
に2つ形成され、各吸引口4が集塵装置(図示せず)に
ホース9にて接続されている。またプレッシャフット3
の下部の先端には空気を供給するために溝よりなる供給
口7が周方向に等間隔に形成されている。しかしてプリ
ント基板のような加工物6にプレッシャフット3の下端
を当接し、スピンドル2を回転駆動すると共にスピンド
ル2を上下してドリル5にて加工物6に穴が穿孔され
る。このとき2つの吸引口4から流量が均等になるよう
に吸引することで、供給口7から空気がプレッシャフッ
ト3内に吸入され、プレッシャフット3で渦流を発生
し、吸引口4から空気や切粉が排出されて図1の矢印の
ような気流が発生する。このとき発生する気流は略対称
になるため気流によってドリル5に働く力の不均等を軽
減することができる。またドリル5を中心にプレッシャ
フット3内の全域に渦流が発生しやすくなるために切粉
の排出やドリル5の冷却を向上できる。上記実施例では
2個の吸引口4を対称に設けたが、2個以上の吸引口4
を周方向に均等間隔に設けてもよい。
【0010】次に本発明の第2実施例を図2、図3によ
り説明する。これは磁気浮上制御方式の穴加工装置であ
る。図2において、10はハウジングであり、内部に電
磁石11を有し、この電磁石11にてスピンドルモータ
14が浮上している。図3に示すようにハウジング10
の中にはドリル5を回転させる回転装置としてのスピン
ドルモータ14などが収納されている。スピンドルモー
タ14にはスピンドル2を内装してあり、スピンドルモ
ータ14の下端から突出するスピンドル2の下端にチャ
ック8を介してドリル5を取り付けてある。ここにおい
て、ハウジング10が移動する方向(スピンドル2の軸
方向に一致する)をZ軸方向とし、このZ軸方向に直交
する一つの面をXY平面として直交座標系を定める。ス
ピンドルモータ14の外周面にはスピンドル2の軸方向
に直交する円板状の支持板12がモータホルダー13を
介して固着されている。支持板12の厚み方向の両側に
は、Z軸方向の一直線上に配列されて対になっている電
磁石11A,11D、電磁石11B,11E、電磁石1
1C,11Fの組がスピンドルモータ14の周方向に離
間して3組設けられている。各電磁石11A,11D、
電磁石11B,11E、電磁石11C,11Fは、支持
板12に対してZ軸方向の吸引力を作用させるものであ
り、対になる電磁石11A,11D、電磁石11B,1
1E、電磁石11C,11Fの間の拮抗作用によって、
支持板12を所定の位置に保持するようになっている。
すなわち、電磁石11A,11D、電磁石11B,11
E、電磁石11C,11Fの吸引力を調整すれば、支持
板12のZ軸方向の位置及びZ軸に対する傾き(すなわ
ちX軸及びY軸回りでの回転量)を調節することができ
るのである。またスピンドルモータ14は摩擦力を殆ど
受けることなく移動できるようになっている。またリニ
ア直流アクチュエータ15A,15B・・・は可動コイ
ル16、取り付け片17及びヨーク18にて形成されて
おり、支持板12の厚み方向の一面の周方向に離間した
3箇所にはリニア直流アクチュエータ15A,15B・
・・の可動コイル16が取り付け片17を介して結合さ
れている。各リニア直流アクチュエータ15A,15B
・・・は、いわゆるボイスコイルモータと称するもので
あって、可動コイル16に通電すれば通電電流に比例し
たローレンツ力が生じて可動コイル16は電流の向きに
応じた方向に移動するようになっている。このとき可動
コイル16はスピンドルモータ14のスピンドル2の径
方向についてもヨーク18に対して移動できるようにな
っており、従って、各リニア直流アクチュエータ15
A,15B・・・の可動コイル16への通電電流を制御
することによって、スピンドルモータ14の位置をスピ
ンドル2と直交する面内で調整できることになる。すな
わち、リニア直流アクチュエータ15A,15B・・・
によってスピンドルモータ14のX方向及びY方向への
平行移動とZ軸回りの回転移動を行うことができるよう
になっている。またスピンドルモータ14のXY平面に
平行な面内での変位量は、支持板12に各リニア直流ア
クチュエータ15A,15B・・・と対応する位置で固
着した検出片19A,19B・・・との相対距離を検出
する変位センサー20A,20B・・・によって検出さ
れるようになっいる。すなわち、変位センサー20A,
20B・・・は検出片19A,19B・・・に対して変
位センサー20A,20B・・・から高周波電界を作用
させることにより渦電流損の大きさに基づいて距離を検
出するものなどを用いることができる。一方スピンドル
モータ14のZ軸方向の変位量は、支持板12の周方向
の3箇所との相対距離をそれぞれ検出する変位センサー
20D,20E・・・によって検出されるようになって
いる。上記電磁石11A,11B,11C,11D,1
1E,11F、リニア直流アクチュエータ15A,15
B・・・のヨーク18、変位センサー20A,20B・
・・,20D,20E・・・はハウジング10に対して
固定されている。上記ように磁気浮上を用いた穴加工装
置は形成され、第1実施例と同様の構造のプレッシャー
フット3がハウジング10の下に取り付けられている。
この装置で穴明け加工を行ったとき、加工物6とプレッ
シャーフット3の先端との距離が変化して、プレッシャ
ーフット3内の気圧が変化してもドリル5付近では集塵
による吸引のバランスが保たれるために磁気浮上で外力
の影響を受けやすいドリルの偏差を最小限に抑えること
ができる。
【0011】次に図4に示す第3実施例について説明す
る。本実施例の場合、プレッシャーフット3の側面にド
リル5の外周の接線方向に空気を排気する吸引口4が対
称な位置に2つ形成されている。このような構成で吸引
口4から吸引して排気を行うと、矢印のようなドリル5
を中心とする渦状の気流が発生し、切粉の排出をスムー
ズに行うことができると共にドリル5の円滑な冷却がで
きる。このときドリル5を中心にして気流が対称となる
ためにドリル5に気流により働く力が均等になる。本実
施例の場合も、2個以上の複数の吸引口4をドリル5の
接線方向に設けてもよい。
【0012】次に図5に示す第4実施例について説明す
る。本実施例の場合、プレッシャーフット3内に複数枚
の誘導フィン8を等間隔且つドリル5を中心に放射状に
形成してある。このような構成を採用することにより、
プレッシャーフット3内の気流をより均等にできると共
により渦流に近づけることができる。この結果、切粉の
排出性やドリルの冷却性を向上できて穴品質をより向上
させることができる。
【0013】
【発明の効果】本発明は叙述のように複数の吸引口を周
方向に略均等間隔に配置しているので、穴明け加工時に
ドリルに気流による外力が外周方向に均等に働き、気流
によりドリルに働く力のバランスを保つことができるも
のであり、またプレッシャフット内の空間の全域で気流
が渦流になり、切粉の排出やドリルの冷却を向上できる
ものであって、穴品質の向上を図ることができるもので
ある。
【0014】また本発明の請求項2記載の発明にあって
は、スピンドルを磁気制御手段によってプレッシャフッ
トに対して制御可能にしたので、穴明け位置の精度よい
制御ができるものであり、このときドリルに働く力のバ
ランスをとることができるので弊害を生じないものであ
る。また本発明の請求項3記載の発明にあっては、吸引
口をドリルの外周の接線方向に配置したので、プレッシ
ャーフット内で確実に渦流を発生できて、切粉の排出性
能やドリルの冷却性能をより向上できるものである。
【0015】また本発明の請求項4記載の発明にあって
は、集塵の際に空気のような流体の気流がドリル外周方
向に向き易くするための誘導フィンをプレッシャフット
に設けているので、誘導フィンにてプレッシャーフット
内で確実に渦流を発生できて、切粉の排出性能や冷却性
能をより一層向上できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す正面断面図である。
【図2】同上の第2実施例を示す正面断面図である。
【図3】同上の第2実施例の要部を示す一部切欠斜視図
である。
【図4】同上の第3実施例を示す平面断面図である。
【図5】同上の第4実施例を示し、(a)は一部切欠斜
視図、(b)は平面断面図である。
【図6】一従来例を示す正面断面図である。
【図7】他の従来例を示す正面断面図である。
【図8】他の従来例の要部の平面断面図である。
【符号の説明】
2 スピンドル 3 プレッシャーフット 4 吸引口 5 ドリル 6 加工物 7 供給口 8 誘導フィン
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 穴加工装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント基板等の加工
物に穴明け加工をする穴加工装置に関し、詳しくは穴明
け加工時の切粉の除去、ドリルの冷却、加工した穴品質
の向上を図る装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は従来例の穴加工装置の一例を示す
ものである。軸受1にスピンドル2を軸支してあり、軸
受1の下方にプレッシャフット3を軸方向に摺動可能に
配置してある。このプレッシャフット3の側面には穴明
け加工時にプレッシャフット3の切粉及び空気を排出す
るために吸引口4を設けてあり、プレッシャフット3の
下部にはプレッシャフット3内に空気を供給するための
溝aを設けてある。しかしてプレッシャフット3をプリ
ント基板のような加工物6に当接し、スピンドル2を回
転駆動してスピンドル2と一緒にドリル5を下降させる
と、ドリル5にて加工物6に穴が穿孔される。このとき
吸引口4から真空吸引され、溝aから空気が吸入されて
吸引口4から空気と一緒に切粉が排出され、またドリル
5が空気にて冷却される。
【0003】また他の従来例として特開昭63−300
807号公報に開示される穴加工装置がある。これも上
記従来例と基本的に同じであるが、上記従来のものを次
のように改善したものである。図7に示すようにパイプ
bで環状の溝cと空気の供給源とを結び、複数の吹き出
し口dからプレッシャフット3内に圧縮空気を供給する
ようにし、さらに図8に示すように噴き出し口dをドリ
ル5の接線方向に向くように形成することで、空気の流
量を増やし、さらに渦流を発生させて切粉の排出及びド
リル5の冷却効果を向上させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来例
の前者にあっては、プレッシャフット3の溝aが小さい
ために穴明け時に十分な気流が得られず、切粉の除去及
びドリル5の冷却を十分に行うことができないという問
題があった。また上記従来例の後者にあっては、プレッ
シャフット3の空間部への空気の流入部付近では渦が発
生しても、空間内全域での渦の発生は困難である。この
ため切粉の除去やドリル5の冷却が十分でないという問
題がある。また上記従来例のように吸引口4が一箇所で
あれば、ドリル5を保持するスピンドル2を磁気浮上制
御させた穴加工装置においては、プレッシャフット3の
内部の気流が片方へ流れ、ドリル5を保持しているスピ
ンドル3を含む磁気浮上制御部に一方向に外力が働く。
このことにより、穴明け加工中にドリルが内壁に押し付
けられることとなり、この結果穴形状が楕円になること
がある。或いは、小径ドリル5または磁気浮上を利用し
た穴加工装置などにおいて、加工直前にドリル5先端が
前記の力により偏差して、穴位置精度が悪くなってしま
うという問題が起こる。この問題を解決するために簡単
な方法としては、プレッシャフット3内部の流量を減ら
し、前記力の絶対値を小さくすることが考えられるが、
この方法では流量を減少させたことにより、切粉の排
出、ドリル5の冷却などが十分に行われなくなり、穴品
質が悪くなるという問題がある。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であって、本発明の目的とするところはドリルに不均等
な力をかけることなく、十分な流量を得て切粉の排出や
ドリルの冷却が十分行われ、穴品質の向上が図れる穴加
工装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明穴加工装置は、スピンドル2をプレッシャフット
3に対して上下動且つ回転させてスピンドル2の先端の
ドリル5で加工物6に対して穴明け加工する穴加工装置
において、プレッシャフット3の内部の空間部に空気の
ような流体を供給する供給口7と、この空間部から外方
へ流体を放出する複数の吸引口4とを設置し、複数の吸
引口4を周方向に略均等間隔に配置して成ることを特徴
とする。
【0007】またスピンドル2を磁気制御手段によって
プレッシャフット3に対して制御可能にしたことを特徴
とすることも好ましく、また吸引口4をドリル5の外周
の接線方向に配置したことを特徴とすることも好まし
く、さらに集塵の際に空気のような流体の気流がドリル
5外周方向に向き易くするための誘導フィン8をプレッ
シャフット3に設けて成ることを特徴とすることも好ま
しい。
【0008】
【作用】上記構成によれば、複数の吸引口4を周方向に
略均等間隔に配置したことにより、穴明け加工時にドリ
ル5に気流による外力が外周方向に均等に働き、気流に
よりドリル5に働く力のバランスを保つことができ、ま
たプレッシャフット3内の空間の全域で気流が渦流にな
り、切粉の排出やドリル5の冷却を向上でき、穴品質の
向上を図ることができる。
【0009】
【実施例】先ず本発明の第1実施例を図1により説明す
る。1は軸受であり、内部にスピンドル2を回転可能に
軸受支持している。このスピンドル2の下端にはチャッ
ク8が取り付けられており、チャック8にドリル5を着
脱自在に保持している。プレッシャフット3は内部に空
間部を有するものであって、軸受1に対して上下に摺動
自在に装着されている。このプレッシャフット3の側面
にはプレッシャフット3内の空間部の空気と切粉を排出
するための吸引口4がドリル5に対して対称になるよう
に2つ形成され、各吸引口4が集塵装置(図示せず)に
ホース9にて接続されている。またプレッシャフット3
の下部の先端には空気を供給するために溝よりなる供給
口7が周方向に等間隔に形成されている。しかしてプリ
ント基板のような加工物6にプレッシャフット3の下端
を当接し、スピンドル2を回転駆動すると共にスピンド
ル2を上下してドリル5にて加工物6に穴が穿孔され
る。このとき2つの吸引口4から流量が均等になるよう
に吸引することで、供給口7から空気がプレッシャフッ
ト3内に吸入され、プレッシャフット3で渦流を発生
し、吸引口4から空気や切粉が排出されて図1の矢印の
ような気流が発生する。このとき発生する気流は略対称
になるため気流によってドリル5に働く力の不均等を軽
減することができる。またドリル5を中心にプレッシャ
フット3内の全域に渦流が発生しやすくなるために切粉
の排出やドリル5の冷却を向上できる。上記実施例では
2個の吸引口4を対称に設けたが、2個以上の吸引口4
を周方向に均等間隔に設けてもよい。
【0010】次に本発明の第2実施例を図2、図3によ
り説明する。これは磁気浮上制御方式の穴加工装置であ
る。図2において、10はハウジングであり、内部に電
磁石11を有し、この電磁石11にてスピンドルモータ
14が浮上している。図3に示すようにハウジング10
の中にはドリル5を回転させる回転装置としてのスピン
ドルモータ14などが収納されている。スピンドルモー
タ14にはスピンドル2を内装してあり、スピンドルモ
ータ14の下端から突出するスピンドル2の下端にチャ
ック8を介してドリル5を取り付けてある。ここにおい
て、ハウジング10が移動する方向(スピンドル2の軸
方向に一致する)をZ軸方向とし、このZ軸方向に直交
する一つの面をXY平面として直交座標系を定める。
【0011】スピンドルモータ14の外周面にはスピン
ドル2の軸方向に直交する円板状の支持板12がモータ
ホルダー13を介して固着されている。支持板12の厚
み方向の両側には、Z軸方向の一直線上に配列されて対
になっている電磁石11A,11D、電磁石11B,1
1E、電磁石11C,11Fの組がスピンドルモータ1
4の周方向に離間して3組設けられている。各電磁石1
1A,11D、電磁石11B,11E、電磁石11C,
11Fは、支持板12に対してZ軸方向の吸引力を作用
させるものであり、対になる電磁石11A,11D、電
磁石11B,11E、電磁石11C,11Fの間の拮抗
作用によって、支持板12を所定の位置に保持するよう
になっている。すなわち、電磁石11A,11D、電磁
石11B,11E、電磁石11C,11Fの吸引力を調
整すれば、支持板12のZ軸方向の位置及びZ軸に対す
る傾き(すなわちX軸及びY軸回りでの回転量)を調節
することができるのである。またスピンドルモータ14
は摩擦力を殆ど受けることなく移動できるようになって
いる。
【0012】またリニア直流アクチュエータ15A,1
5B,15Cは可動コイル16、取り付け片17及びヨ
ーク18にて形成されており、支持板12の厚み方向の
一面の周方向に離間した3箇所にはリニア直流アクチュ
エータ15A,15B,15Cの可動コイル16が取り
付け片17を介して結合されている。各リニア直流アク
チュエータ15A,15B,15Cは、いわゆるボイス
コイルモータと称するものであって、可動コイル16に
通電すれば通電電流に比例したローレンツ力が生じて可
動コイル16は電流の向きに応じた方向に移動するよう
になっている。このとき可動コイル16はスピンドルモ
ータ14のスピンドル2の径方向についてもヨーク18
に対して移動できるようになっており、従って、各リニ
ア直流アクチュエータ15A,15B,15Cの可動コ
イル16への通電電流を制御することによって、スピン
ドルモータ14の位置をスピンドル2と直交する面内で
調整できることになる。すなわち、リニア直流アクチュ
エータ15A,15B,15Cによってスピンドルモー
タ14のX方向及びY方向への平行移動とZ軸回りの回
転移動を行うことができるようになっている。
【0013】またスピンドルモータ14のXY平面に平
行な面内での変位量は、支持板12に各リニア直流アク
チュエータ15A,15B,15Cと対応する位置で固
着した検出片19A,19B,19Cとの相対距離を検
出する変位センサー20A,20B,20Cによって検
出されるようになっいる。すなわち、変位センサー20
A,20B,20Cは検出片19A,19B,19C
対して変位センサー20A,20B,20Cから高周波
電界を作用させることにより渦電流損の大きさに基づい
て距離を検出するものなどを用いることができる。一方
スピンドルモータ14のZ軸方向の変位量は、支持板1
2の周方向の3箇所との相対距離をそれぞれ検出する変
位センサー20D,20E,20Fによって検出される
ようになっている。上記電磁石11A,11B,11
C,11D,11E,11F、リニア直流アクチュエー
タ15A,15B,15Cのヨーク18、変位センサー
20A,20B,20C,20D,20E,20Fはハ
ウジング10に対して固定されている。
【0014】上記ように磁気浮上を用いた穴加工装置は
形成され、第1実施例と同様の構造のプレッシャーフッ
ト3がハウジング10の下に取り付けられている。この
装置で穴明け加工を行ったとき、加工物6とプレッシャ
ーフット3の先端との距離が変化して、プレッシャーフ
ット3内の気圧が変化してもドリル5付近では集塵によ
る吸引のバランスが保たれるために磁気浮上で外力の影
響を受けやすいドリルの偏差を最小限に抑えることがで
きる。
【0015】次に図4に示す第3実施例について説明す
る。本実施例の場合、プレッシャーフット3の側面にド
リル5の外周の接線方向に空気を排気する吸引口4が対
称な位置に2つ形成されている。このような構成で吸引
口4から吸引して排気を行うと、矢印のようなドリル5
を中心とする渦状の気流が発生し、切粉の排出をスムー
ズに行うことができると共にドリル5の円滑な冷却がで
きる。このときドリル5を中心にして気流が対称となる
ためにドリル5に気流により働く力が均等になる。本実
施例の場合も、2個以上の複数の吸引口4をドリル5の
接線方向に設けてもよい。
【0016】次に図5に示す第4実施例について説明す
る。本実施例の場合、プレッシャーフット3内に複数枚
の誘導フィン8を等間隔且つドリル5を中心に放射状に
形成してある。このような構成を採用することにより、
プレッシャーフット3内の気流をより均等にできると共
により渦流に近づけることができる。この結果、切粉の
排出性やドリルの冷却性を向上できて穴品質をより向上
させることができる。
【0017】
【発明の効果】本発明は叙述のように複数の吸引口を周
方向に略均等間隔に配置しているので、穴明け加工時に
ドリルに気流による外力が外周方向に均等に働き、気流
によりドリルに働く力のバランスを保つことができるも
のであり、またプレッシャフット内の空間の全域で気流
が渦流になり、切粉の排出やドリルの冷却を向上できる
ものであって、穴品質の向上を図ることができるもので
ある。
【0018】また本発明の請求項2記載の発明にあって
は、スピンドルを磁気制御手段によってプレッシャフッ
トに対して制御可能にしたので、穴明け位置の精度よい
制御ができるものであり、このときドリルに働く力のバ
ランスをとることができるので弊害を生じないものであ
る。また本発明の請求項3記載の発明にあっては、吸引
口をドリルの外周の接線方向に配置したので、プレッシ
ャーフット内で確実に渦流を発生できて、切粉の排出性
能やドリルの冷却性能をより向上できるものである。
【0019】また本発明の請求項4記載の発明にあって
は、集塵の際に空気のような流体の気流がドリル外周方
向に向き易くするための誘導フィンをプレッシャフット
に設けているので、誘導フィンにてプレッシャーフット
内で確実に渦流を発生できて、切粉の排出性能や冷却性
能をより一層向上できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す正面断面図である。
【図2】同上の第2実施例を示す正面断面図である。
【図3】同上の第2実施例の要部を示す一部切欠斜視図
である。
【図4】同上の第3実施例を示す平面断面図である。
【図5】同上の第4実施例を示し、(a)は一部切欠斜
視図、(b)は平面断面図である。
【図6】一従来例を示す正面断面図である。
【図7】他の従来例を示す正面断面図である。
【図8】他の従来例の要部の平面断面図である。
【符号の説明】 2 スピンドル 3 プレッシャーフット 4 吸引口 5 ドリル 6 加工物 7 供給口 8 誘導フィン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 照雄 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピンドルをプレッシャフットに対して
    上下動且つ回転させてスピンドルの先端のドリルで加工
    物に対して穴明け加工する穴加工装置において、プレッ
    シャフットの内部の空間部に空気のような流体を供給す
    る供給口と、この空間部から外方へ流体を放出する複数
    の吸引口とを設置し、複数の吸引口を周方向に略均等間
    隔に配置して成ることを特徴とする穴加工装置。
  2. 【請求項2】 スピンドルを磁気制御手段によってプレ
    ッシャフットに対して制御可能にしたことを特徴とする
    請求項1記載の穴加工装置。
  3. 【請求項3】 吸引口をドリルの外周の接線方向に配置
    したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の穴
    加工装置。
  4. 【請求項4】 集塵の際に空気のような流体の気流がド
    リル外周方向に向き易くするための誘導フィンをプレッ
    シャフットに設けて成ることを特徴とする請求項1また
    は請求項2または請求項3記載の穴加工装置。
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