JPH0720455B2

JPH0720455B2 - コ−ヒ−抽出器

Info

Publication number: JPH0720455B2
Application number: JP62039835A
Authority: JP
Inventors: 誠郎下村
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1987-02-23
Filing date: 1987-02-23
Publication date: 1995-03-08
Anticipated expiration: 2010-03-08
Also published as: KR910001683B1; GB2201235A; US4762055A; KR880009612A; GB8729128D0; GB2201235B; JPS63206217A

Description

【発明の詳細な説明】［発明の目的］（産業上の利用分野）本発明は、貯水タンクから供給される水を加熱パイプ内
で熱湯化すると共に、その熱湯を沸騰圧により押し上げ
てコーヒー粉が収納されたドリップケース内に供給する
ことによりコーヒー液を抽出するようにしたコーヒー抽
出器に関する。

（従来の技術）この種のコーヒー抽出器にあっては、基端側が貯水タン
クの底部に連通され且つ先端側がドリップケースの上方
に位置された加熱パイプを設けると共に、この加熱パイ
プの途中部位にその内部の水を加熱するためのヒータを
添設する構成とされるのが一般的である。斯様なコーヒ
ー抽出器によりコーヒー液を抽出する場合には、ドリッ
プケース内にコーヒー粉が収納され且つ貯水タンク内に
水が供給された状態にて、ヒータに通電するものであ
る。このようにヒータに通電されると、貯水タンクから
加熱パイプ内に流入する水がここで熱湯化されると共
に、その熱湯が沸騰圧により押し上げられて加熱パイプ
の先端側からドリップケース内に滴下されるという動作
が反復されることにより、最終的に貯水タンク内の水が
全てドリップケース内に滴下供給されるものである。そ
して、斯様にドリップケース内に供給された熱湯は、コ
ーヒー粉を通過する過程でこれからコーヒーエキスを抽
出しながらドリップケース下方の容器内に落下貯留され
るものであり、このようにしてコーヒー液の抽出が行な
われる。

（発明が解決しようとする問題点）上記構成のコーヒー抽出器では、コーヒー液の抽出後に
おいて加熱パイプ内に少量の水が残存するものである
が、この水は余熱により蒸発されることになる。このた
め、長期間使用された場合には、上記のような加熱パイ
プ内での水の残存及び蒸発の繰返しによって、加熱パイ
プの内面に水垢等が堆積し、その加熱パイプの有効断面
積が減少するようになる。このように加熱パイプの有効
断面積が減少したときには、抽出所要時間が不要に長引
いたり、堆積した不純物の影響により抽出したコーヒー
液がまずくなるという問題点を惹起する。また、水垢等
の堆積が著しく進行して加熱パイプの有効断面積が大き
く減少したときには、ヒータ及び加熱パイプ間での熱交
換効率が大幅に悪くなるため、そのヒータが過熱状態と
なって、これが断線する等の重大な故障に至る虞があ
る。

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目
的は、水垢等の堆積に起因して加熱パイプの有効断面積
が限度以上に減少したときに、その旨を確実に報知して
水垢等の除去を促すことができ、以て過熱によるヒータ
の断線を未然に防止できると共に、抽出したコーヒー液
がまずくなったり抽出所要時間が不要に長引くことも防
止できる等の効果を奏するコーヒー抽出器を提供するに
ある。

［発明の構成］（問題点を解決するための手段）本発明は、貯水タンクから供給される水を、ヒータによ
り加熱される加熱パイプ内で熱湯化すると共に、その熱
湯を沸騰圧により押し上げてドリップケース内に供給す
るようにしたコーヒー抽出器において、前記ヒータによ
る加熱温度を検出する温度センサを設けると共に、この
温度センサによる検出温度の所定期間での上昇率を計測
してその計測結果が予め記憶された限度値以上であった
ときに異常警報信号を発生する演算手段を設ける構成と
したものである。

（作用）加熱パイプの内面に水垢等が堆積し、これによりその加
熱パイプの有効断面積が減少すると、ヒータ及び加熱パ
イプ間での熱交換効率が悪化して、ヒータによる加熱温
度ひいては温度センサによる検出温度の上昇率が大きく
なる。つまり、加熱パイプの有効断面積と温度センサに
よる検出温度の上昇率との間には相関関係がある。この
とき、加熱パイプ内での水垢等の堆積が進行して、上記
温度センサによる検出温度の所定期間での上昇率が予め
記憶された限度値以上となったときには、演算手段から
異常警報信号が出力される。従って、斯様な異常警報信
号によって、加熱パイプ内に水垢等が限度以上に堆積し
た旨を報知することができる。

（実施例）第４図にはミル機能及びドリップ機能を備えたコーヒー
メーカーの全体構成が示されている。この第４図におい
て、１はミルケース２内にカッタ３を配設して成るミル
機構で、そのミルケース２の側部が開放されていると共
に、その開放部にフィルタ板４が装着されている。５は
上記ミル機構１を駆動するためのモータで、これに通電
されるとカッタ３が高速回転される。６は容器状の紙フ
ィルタ７がセットされるドリップケースで、これはミル
機構１に隣接し且つその上面開口部が前記フィルタ板４
に下方から臨むように配置されている。従って、ミルケ
ース２内にコーヒー豆が収納された状態でモータ５に通
電されると、そのコーヒー豆がカッタ３により粉砕され
てコーヒー粉が生成されると共に、斯様に生成されたコ
ーヒー粉がカッタ３の回転により吹き飛ばされた後にフ
ィルタ板４を通じて紙フィルタ７内に落下貯留されると
いうミル動作が行なわれる。

８はミルケース２上に着脱可能に装着された容器状のキ
ャップで、これの底壁は図中右方に向かって下降傾斜さ
れ、その最下端部に対応した側壁には透孔９が形成され
ている。また、斯かるキャップ８の底壁には、上記透孔
９部分から斜め下方に指向するガイド板10が一体に延出
形成されており、このガイド板10が前記ドリップケース
６の上方に位置されている。また、上記キャップ８上に
は、給湯口体11が水平方向へ回動可能に設置されている
と共に、この給湯口体11を覆う蓋12が着脱可能に装着さ
れている。尚、上記蓋12には、その装着状態でドリップ
ケース６の上面開口部部を閉鎖するカバー部12aが一体
に延出形成されている。

13はコーヒー液用の水が供給される貯水タンク、14はボ
トル15が載置される加熱盤で、この加熱盤14の下面に
は、シーズヒータ16及び金属製の加熱パイプ17が互に近
接した状態で平行するように添設されている。この場
合、上記加熱パイプ17は、加熱盤14に対応される円弧状
の主パイプ部17aに対して補助パイプ部17b,17cを連結し
て構成されており、主パイプ部17aにあっては、その一
端が補助パイプ部17b及び図示しない逆止弁を介して貯
水タンク13の底部に連通され、他端が補助パイプ部17c
を介して前記給湯口体11に連通されている。従って、シ
ーズヒータ16が通電されて発熱すると、貯水タンク13か
ら加熱パイプ17内に流入する水が、その加熱パイプ17内
（特には主パイプ部17a内）において加熱されて熱湯が
生成されると共に、その熱湯が沸騰圧により押し上げら
れて給湯口体11からキャップ８の透孔９及びガイド板10
を介してドリップケース６内に滴下供給されるものであ
る。そして、斯様にドリップケース６内に供給された熱
湯は、紙フィルタ７内のコーヒー粉中を通過する過程で
これからコーヒーエキスを抽出した後に、ドリップケー
ス６底部の透孔6aからボトル15内に落下貯留され、この
ようなドリップ動作によりコーヒー液が抽出される。

18は温度センサたるサーモスタットで、これは加熱盤14
の下面に取付けられ、以てシーズヒータ16による加熱温
度を検出するように設けられている。このサーモスタッ
ト18は、加熱パイプ17を通じた給湯動作が終了したとき
にシーズヒータ16を断電するために設けられたものであ
り、その検出温度が所定の給湯終了温度Tsを越えたとき
にオフする常閉形に構成されている。

第２図には全体の回路構成が示されている。この第２図
において、19a,19bは交流電源ACに接続される電源端子
で、この電源端子19a,19b間には、前記モータ５がリレ
ースイッチ20を介して接続されていると共に、前記シー
ズヒータ16がサーモスタット18,温度ヒューズ21及びリ
レースイッチ22を介して接続されている。23は電源端子
19a,19b間から給電される直流電源回路で、この直流電
源回路23の正負各出力ラインLa及びLb間から、前記リレ
ースイッチ20及び22の各励磁コイル20a及び22a,演算手
段たるマイクロコンピュータ24,このマイクロコンピュ
ータ24のイニシャライズ回路25等に給電されるようにな
っている。

26はサーモスタット18がオフしたことを示す信号を発生
するためのホトカプラで、その発光ダイオード26aは、
サーモスタット18及びリレースイッチ22がオンした状態
で点灯されるようになっている。また、ホトカプラ26の
ホトトランジスタ26bは、コレクタが出力ラインLaに接
続され且つエミッタが抵抗27を介して出力ラインLbに接
続されている。従って、サーモスタット18がオフされた
ときには、これに応じてオフされるホトトランジスタ26
bのエミッタからローレベル信号より成るオフ信号Soff
が出力されるものであり、このオフ信号Soffはマイクロ
コンピュータ24に与えられるようになっている。

28は交流電源ACの周波数に同期したクロックパルスPcを
発生するためのホトカプラで、そのクロックパルスPcは
マイクロコンピュータ24に与えられるようになってい
る。また、29及び30は励磁コイル20a及び22a用のドライ
バで、これらに対してマイクロコンピュータ24から指令
信号が与えられたときに対応する励磁コイルに通電され
る。31はデジタル表示器で、これは現在時刻並びにコー
ヒー液の抽出開始後の経過時間等を表示するために設け
られており、マイクロコンピュータ24の出力によってド
ライバ群32を介して制御されるようになっている。33は
電子ブザーで、これはマイクロコンピュータ24から後述
する異常警報信号Saが出力されたときにドライバ34を介
して鳴動されるようになっている。35は操作パネルで、
これにはスタートスイッチ36,ストップスイッチ37及び
抽出コーヒー液の量をカップ数で選択するための例えば
６個の選択スイッチ38a〜38fが設けられている。これら
各スイッチ36,37,38a〜38fはキーマトリックス回路とし
て構成されており、これらがオンされたときには各オン
状態を特定可能なスイッチ信号がマイクロコンピュータ
24に与えられるようになっている。

しかして、上記マイクロコンピュータ24は、ホトカプラ
26及び28からのオフ信号Soff及びクロックパルスPc、操
作パネル35からのスイッチ信号、並びに予め記憶したプ
ログラム等に基づいて、リレースイッチ20,22のオンオ
フ状態を制御し、以て前述したミル動作及びドリップ動
作を実行するように構成されたものであるが、第１図の
フローチャートには、その制御内容のうち本発明の要旨
に関係した部分が示されている。

即ち、この第１図において、マイクロコンピュータ24
は、シーズヒータ16に通電した状態で、サーモスタット
18がオフされてオフ信号Soffが入力されたとき（つま
り、シーズヒータ16が断電されたとき）には、シーズヒ
ータ16に対する通電開始から上記オフ信号Soffの入力時
点までの時間txを演算記憶すると共に、選択スイッチ38
a〜38fからのスイッチ信号に基づいて予め記憶していた
抽出カップ数データ（抽出カップ数に対応した正常なド
リップ所要時間t₀）等を読み出し（ステップa,b,c,
d）、その読み出し結果及び前記時間txに基づいて判断
ステップｅを実行する。この判断ステップｅでは、前記
抽出カップ数データによる正常なドリップ所要時間t₀と
前記時間txとが、0.8×t₀≦txの関係にあるか否かを判
断し、判断結果が「YES」の場合にはそのまま通常の制
御動作を実行し、「NO」の場合には異常警報信号Saを一
定時間だけ出力して電子ブザー33を鳴動させ（ステップ
ｆ）、この後に通常の制御動作に移行する。つまり、マ
イクロコンピュータ24は、シーズヒータ16に対する通電
開始後にサーモスタット18による検出温度が給湯終了温
度Tsに達するまでの所要時間tx（換言すればサーモスタ
ット18による検出温度の所定期間での上昇率Δｔに相
当）を計測すると共に、その所要時間txが0.8t₀以下で
あったとき（前記上昇率Δｔが0.8t₀に対応した限度値
以上であったとき）に異常警報信号Saを出力するもので
ある。

ところで、上記のような構成のコーヒーメーカーによっ
てドリップ動作が行なわれた場合に、サーモスタット18
による検出温度は、加熱パイプ17が正常な状態ではドリ
ップ動作の経過と共に第３図に実線で示すように変化
し、その検出温度が給湯終了温度Tsに達したときにシー
ズヒータ16が断電される。ところが、斯様なコーヒーメ
ーカーを長期間使用していると、加熱パイプ17の内面に
水垢等が堆積して、その加熱パイプ17の有効断面積が次
第に減少するようになり、これに応じてシーズヒータ16
及び加熱パイプ17間での熱交換効率も次第に悪化するよ
うになる。従って、このような状態では、サーモスタッ
ト18による検出温度は、第３図に二点鎖線で示す如く早
期に上昇するようになり、結果的に、水垢の堆積量が増
えるのに伴いサーモスタット18がオフされるまでの所要
時間txが短縮されるようになる。そして、水垢の堆積量
が限度以上に増えて、上記時間txが抽出カップ数に応じ
て予め設定された正常なドリップ所要時間t₀の80％未満
となったとき（0.8×t₀＞txの関係となったとき）に
は、マイクロコンピュータ24から異常警報信号Saが出力
されて電子ブザー33が鳴動されるようになる。従って、
斯様な電子ブザー33の鳴動に応じて、加熱パイプ17内に
限度以上の水垢等が堆積した旨の報知が行なわれる。
尚、このような報知が行なわれた場合には、例えば貯水
タンク13内に酢の稀釈液を収納した状態でドリップ操作
を行なえば、その水垢を簡単に除去することができる。
また、上記時間txとの比較に用いられる正常なドリップ
所要時間t₀の80％という数値は、貯水タンク13に供給さ
れる水の温度，シーズヒータ16の出力のばらつきを加味
して、異常警報信号Saの誤出力を惹起することがない範
囲となるように決定したものである。

尚、上記実施例では、サーモスタット18による検出温度
が給湯終了温度Tsに達するまでの所要時間txに基づい
て、シーズヒータ16による加熱温度の上昇率Δｔを計測
するようにしたが、この逆に一定の時間が経過した時点
でのシーズヒータ16による加熱温度に基づいて、その加
熱温度の上昇率を計測する構成としても良いものであ
る。

［発明の効果］本発明によれば以上の説明によって明らかなように、貯
水タンクから供給される水をヒータにより加熱される加
熱パイプ内で熱湯化すると共に、その熱湯を沸騰圧によ
り押し上げてコーヒー粉が収納されたドリップケース内
に供給するようにしたコーヒー抽出器において、水垢等
の堆積に起因して前記加熱パイプの有効断面積が限度以
上に減少したときに、その旨を確実に報知して水垢等の
除去を促すことができ、これにて過熱によるヒータの断
線を未然に防止できると共に、抽出したコーヒーがまず
くなったり抽出所要時間が不要に長引くことも防止でき
る等の優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図は演算手
段による制御内容の要部を示すフローチャート、第２図
は電気的構成を示す回路図、第３図は作用説明用の温度
特性曲線図、第４図はコーヒーメーカーの全体構成を示
す縦断面図である。図中、６はドリップケース、13は貯水タンク、14は加熱
盤、16はシーズヒータ、17は加熱パイプ、18はサーモス
タット（温度センサ）、24はマイクロコンピュータ（演
算手段）、33は電子ブザーを示す。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】貯水タンクからの水が流入する加熱パイプ
と、この加熱パイプを加熱可能に設けられたヒータとを
備え、前記ヒータにより前記加熱パイプ内の水を熱湯化
することによりその熱湯を沸騰圧により押し上げてコー
ヒー粉が収納されるドリップケース内に供給するように
したコーヒー抽出器において、前記ヒータによる加熱温
度を検出するように設けられた温度センサと、この温度
センサによる検出温度の所定期間での上昇率を計測する
と共に上記計測結果が予め記憶された限度値以上であっ
たときに異常警報信号を発生する演算手段とを備えたこ
とを特徴とするコーヒー抽出器。