JPH0720431B2 - ミュレル管抑制物質の活性を示すポリペプチドをコードするdna,組換dnaおよび形質転換宿主 - Google Patents

ミュレル管抑制物質の活性を示すポリペプチドをコードするdna,組換dnaおよび形質転換宿主

Info

Publication number
JPH0720431B2
JPH0720431B2 JP61257126A JP25712686A JPH0720431B2 JP H0720431 B2 JPH0720431 B2 JP H0720431B2 JP 61257126 A JP61257126 A JP 61257126A JP 25712686 A JP25712686 A JP 25712686A JP H0720431 B2 JPH0720431 B2 JP H0720431B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dna
mis
sequence
cells
bovine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP61257126A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62190084A (ja
Inventor
エル ケイト リチャード
ケイ ドナヒュー パトリシア
Original Assignee
バイオジェン インコーポレイテッド
ザ ジエネラル ホスピタル コーポレーシヨン
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by バイオジェン インコーポレイテッド, ザ ジエネラル ホスピタル コーポレーシヨン filed Critical バイオジェン インコーポレイテッド
Publication of JPS62190084A publication Critical patent/JPS62190084A/ja
Publication of JPH0720431B2 publication Critical patent/JPH0720431B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/575Hormones
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の要約〕 少なくとも1種のMIS−様ポリペプチドをコードするDNA
配列,この種の配列を含む組換DNA分子,この種の配列
を含む宿主および前記DNA配列で形質転換された宿主に
おける前記ポリペプチドの製造方法につき開示する。MI
S−様ポリペプチドは卵巣癌やその他の感受性癌を処置
するのに有用である。
〔産業上の技術分野〕
本発明はDNA配列,組換DNA分子およびミュレル管制御物
質(Mullerian Inhibiting Substance)(MIS)−様ポ
リペプチドの製造方法に関するものである。さらに詳細
には、本発明は、少なくとも1種のMIS−様ポリペプチ
ドをコードすることを特徴とするDNA配列および組換DNA
分子に関するものである。したがって、これら配列によ
り形質転換された宿主を本発明の方法に使用して、本発
明のMIS−様ポリペプチドを産生させることができる。
これらのポリペプチドは抗腫瘍活性を有すると共に、特
に女性生殖系の癌(たとえば卵巣癌)のような癌を処置
するのに有用である。
〔従来技術とその問題点〕
分化直後の男性生殖腺による少なくとも2種の睾丸因子
の生成は、ジョストの兎去勢実験により正常な雄生殖発
育にとって必要であることが最初に示された〔C.R.Soc.
Biol、第140巻、第463〜464頁(1946)およびC.R.Soc.B
iol、第141巻、第135〜136頁(1947)〕。1つの因子で
あるテストステロンは、ウオルフ氏管からの副睾丸,輸
精管および貯精嚢の分化に寄与することが示されてい
る。しかしながら、第2の因子である非ステロイド系因
子が存在してミュレル管(すなわち雌生殖系の原基)の
退行を刺戟しなければ、雄の男性化は完全でなかった。
ジョストは、この第2の調整因子をミュレル管抑制物質
(MIS)と名付けた〔Rec.Prog.Horm Res、第8巻、第37
9〜418頁(1953)〕。MISを精製する関心が高まったの
は、ウシMISが発育におけるその重要な役割に加えてヒ
ト卵巣腫瘍細胞ラインHOC−21に対しインビトロにて細
胞毒性である〔ドナホーエ等、サイエンス、第205巻、
第913〜915頁(1979)およびフラー等、J.Clin.Endocri
nol.Metab、第54巻、第1051〜1055頁(1982)〕と共に
裸ネズミモデルにてインビボでも細胞毒性である〔ドナ
ホーエ等、Ann.Surg、第194巻、第472〜480頁(198
1)〕ことが判明したからである。高度に精製したウシM
ISのフラクションは、患者に由来する主として卵巣およ
び子宮癌のコロニー成長をも抑制する〔フラー等、Gyu.
Oncol、(1985)〕。
MISの精製を試みて種々の方法が使用されている〔たと
えばジョッソ等、Rec.Prog.Hom.Res、第33巻、第117〜1
67頁(1977)およびドナホーエ等、Rec.Prog.Hom.Res、
第38巻、第279〜330頁(1982)参照〕。ウシ新生児の睾
丸は誕生後8週間まで高レベルのMISを含有し〔ドナホ
ーエ等、Biol.Reprod、第16巻、第238〜243頁(197
7)〕。生化学的精製に利用しうる組織源を供給する。
ドナホーエおよび共同研究者等は、プロテアーゼ阻止剤
の存在下でグアニジン塩酸塩と共に培養することによ
り、ウシ睾丸の活性かつ粗製のMIS調製物を初めて得た
〔スワン等、Dev.Biol、第69巻、第73〜84頁(197
9)〕。イオン交換またはゲル濾過クロマトグラフィー
によるその後の分画は純度を約3倍高めた。胎児ウシ睾
丸からの培養培地を用いた他の研究により、同様な結果
が得られた〔ピカード等、バイオメジスン、第25巻、第
147〜150頁(1976)およびジョッソ等、Rec.Prog.Hom.R
es、第33巻、第117〜167頁(1977)〕。順次のイオン交
換クロマトグラフィーを順次のレクチン親和性クロマト
グラフィーと組合せることにより、ウシMISの純度がさ
らに高められた〔ブジク等、セル、第21巻、第909〜915
頁(1980);米国特許第4,404,188号;および米国特許
第4,510,131号〕。ブジク等(上記)の結果は、ウシMIS
が高分子量のグリコ蛋白であって、半精製したMISフラ
クションを与え、これを用いて抗−MISモノクローナル
抗体を作成したことを示唆している〔ムジェット−ハン
ター等、ジャーナル.イミュノロジー、第128巻、第132
7〜1333頁(1982);シマ等、ハイブリドーマ、第3
巻、第201〜214頁(1984);および米国特許第4,487,83
3号〕。自然条件下でのゲル濾過により分画したレクチ
ン親和性精製したウシMISは約200,000ダルトンに単一の
ピークを示したが、ポリアクリルアミドゲルでの変性に
際しこのフラクションは複数成分を含有して、複数サブ
単位構造を示唆した〔ブジク等、セル、第21巻、第909
〜915頁(1980)〕。
その後、マトリックス・ゲル・グリーンAを用いて2000
倍以上のウシMIS精製を達成すると共に、出発時の活性
の60%回収を得た。これは、透析可能な保護剤である2
−メルカプトエタノールとEDTAとノニデット−P40(NP4
0)とでMIS活性を安定化させることにより達成された。
SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動による2000倍精
製MISフラクションの分析は、多数の成分が検出された
が140,000ダルトンにて移動する1種のみの成分が減成
に対し感受性であることを示した。電気泳動前の試料の
減成は140,000ダルトンの喪失と同時に74,000ダルトン
の新たなバンドを示したのに対し、このフラクションに
おける他の全成分の移動は効果上未変化であった〔ブジ
ク等、セル、第34巻、第307〜314頁(1983)〕。このこ
とは、ウシMISが124,000ダルトンの総分子量を有するジ
スルフィド結合サブ単位の二量体であるという示唆と一
致する〔ピカード等、Mol.Cell.Eedocrinol、第12巻、
第17〜30頁(1978)〕。
より高い純度のMISが腫瘍学研究のため緊急に多量必要
である。何故なら、女性生殖系の癌を処理する現在の方
法は不充分であるからである。女性生殖系の癌は、人間
における癌全体の約9%を占める。現在、医者は、生殖
系癌が早期に検出された場合(たとえば卵巣癌第I−II
a期)、手術または放射線照射を行なう。これらの処理
方法は有効ではあるが、患者を不妊症にする。患者が手
術不可能であると判定された進行癌の場合(第III−IV
期)には、化学療法が用いられる。化学療法剤のうちシ
スプラスチヌム,アドリアマイシンおよびシトキサンが
最も一般的に使用される。これらの薬剤は、シスプラチ
ヌム含有の処方と組合せて長期間使用すれば最も効果的
であることが判明している。これらは各薬剤は毒性が高
いと思われ、その使用には患者の間けつ的入院を必要と
する。
天然の生物学的退行剤としてのMISは、その特異性によ
り副作用が少ないと思われる。他の潜在的なMISの用途
は、高いレベルの上皮成長因子(EGF)リセプタ(たと
えば頭および首,肺,消化管上皮系,角膜および皮膚な
どからのもの)による腫瘍の処置を包含する〔ハットソ
ン等、サイエンス、第223巻、第586〜589頁(198
4)〕。さらに、MISは生殖細胞減数分裂を抑制すると思
われる。何故なら、この物質はグラフ卵胞の顆粒膜細胞
に局在しているからである。たとえば、避妊剤としての
その使用が開発されつつある。これら幅広い潜在的用途
は、MISの充分な供給源を提供する重要性をさらに増大
させる。
ウシMISの精製法がドナホーエおよび共同研究者により
案出されている〔ブジク等、発生メカニズム:正常およ
び異常、J.W.ラッシュ編、アラン・R・リス・インコー
ポレーション、科学・医学および学術出版、第207〜223
頁(1985)〕。規模拡大した方法を用いて、80%純度の
蛋白約1mgをウシ新生児の睾丸1000個から分離すること
ができる。しかしながら、この精製法は労力を要しかつ
高価につく。特に重大なことは、広範な腫瘍学研究に充
分な原料を提供し得ないことである。組換DNA技術は、
より大きいウシMISの供給源をもたらす。
MISに関する殆んどの研究はウシMISについて行われてい
るが、ひな鳥MISにも若干の興味が持たれる。ケミカル
ウィーク(1985年1月30日、第69頁)の論文に見られる
ように、C.S.テングはひな鳥MISを精製しかつひな鳥の
胚からMIS遺伝子を分離した。しかしながら、それ以上
の詳細は報告されていない。
臨床用途には、動物源のMISよりもヒトMISが好ましい。
しかしながら、ヒトMISは、ヒト組織が充分量で得られ
ないため入手するのがずっと困難である。したがって、
ヒトMISを製造する唯一の途は組換DNA技術である。よっ
て、MIS用のヒト遺伝子を分離することが極めて重要で
ある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的、少なくとも1種のMIS−様ポリペプチド
をコードするDNA配列、この種の配列を含む組換DNA分
子、この種の配列を含む宿主、並びに前記DNA配列によ
り形質転換された宿主にて前記ポリペプチドを従来可能
であったよりも、高純度で製造する方法を提供すること
により、上記問題を解決するにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明のDNA配列は、 (ウシcDNAの配列);並びに (b)上記DNA配列にハイブリッド化しかつ発現に際し
ヒトMIS−様ポリペプチドまたはウシMIS−様ポリペプチ
ドをコードし、好ましくは前記DNA配列に対し実質的な
同質性程度(より好ましくは少なくとも約70%の同質
性、特に好ましくは少なくとも約80%の同質性)を有す
るDNA配列;および (c)上記DNA配列のいずれかにより発現に際しコード
されたポリペプチドを発現に際しコードするDNA配列 よりなる群から選択される。これらDNA配列を含む組換D
NA分子、これらにより形質転換された宿主、およびこれ
らにより発現に際しコードされるMIS−様ポリペプチド
も本発明の一部を構成する。
本発明のDNA配列、組換DNA分子、宿主および方法は、卵
巣癌や他の感受性癌の処置に使用するためのMIS−様ポ
リペプチドの製造を可能にする。
さらに、本発明の範囲内には、式 (成熟ウシMIS蛋白のアミノ酸配列);および これらに関連するMIS−様ポリペプチドによりなる群か
ら選択されるポリペプチド、並びにこれらポリペプチド
の1種と医学上許容しうるキャリヤとからなる抗癌医薬
組成物および女性生殖系の癌(たとえば卵巣癌)などの
感受性癌を処置する際の前記組成物の使用方法も包含さ
れる。
本発明を一層充分に理解しうるよう、以下詳細に説明す
る。
以下の説明において、次の用語を使用する: ヌクレオチド:糖成分(ペントース)と燐酸塩と含窒素
複素環塩基とからなるDNAもしくはRNAの単量体単位。塩
基は、グルコシド炭素(ペントースの1′炭素)を介し
て糖成分に結合される。塩基と糖との結合体はヌクレオ
シドと呼ばれる。各ヌクレオチドはその塩基を特徴とす
る。4種のDNA塩基はアデニン(“A")、グアニン
(“G")、シトシン(“C")およびチミン(“T")であ
る。4種のRNA塩基はA,G,Cおよびウラシル(“U")であ
る。
DNA配列:隣接ペントースの3′炭素と5′炭素との間
のホスホジエステル結合により互いに結合されたヌクレ
オチドの線状列。
コドン:mRNAを介してアミノ酸と翻訳開始信号と翻訳終
了信号とをコードする3種のヌクレオチド(トリプレッ
ト)のDNA配列。たとえばヌクレオチドトリプレットTT
A、TTG、CTT、CTC、CTAおよびCTGはアミノ酸ロイシン
(“Leu")をコードし、TAG、TAAおよびTGAは翻訳停止
信号であり、ATGは翻訳開始信号である。
解読枠:アミノ酸配列までmRNAを翻訳する際のコドンの
グループ化。翻訳の際、適切な解読枠を維持せねばなら
ない。たとえば、DNA配列GCTGGTTGTAAGは3つの解読枠
(すなわち相)において発現することができ、その各々
は異なるアミノ酸配列 GCT GGT TGT AAG−−Ala−Gly−Cys−Lys G CTG GTT GTA AG−−Leu−Val−Val GC TGG TTG TAA G−−Trp−Leu−(停止) を与える。
ポリペプチド:隣接するアミノ酸のα−アミノ基とカル
ボキシル基との間のペプチド結合により互いに結合され
たアミノ酸の線状列。
ゲノム:細胞もしくはウイルスの全DNA。これは、特に
物質のポリペプチドをコードする構造遺伝子、ならびに
オペレータ、プロモータおよびリボソーム結合ならびに
たとえばシャイソーダルガーノ配列のような配列を含め
て相互作用配列を包含する。
遺伝子:雛型もしくはメッセンジャーRNA(“mRNA")を
介して、特定ポリペプチドに特徴的なアミノ酸配列をコ
ードするDNA配列。
転写:遺伝子もしくはDNA配列からmRNAを生成する過
程。
翻訳:mRNAからポリペプチドを生成する過程。
発現:ポリペプチドを生成するため遺伝子もしくはDNA
配列により受ける過程。これは、転写と翻訳との組合せ
である。
cDNAクローン:mRNAから合成されかつイントロンを含有
しないDNA挿入物を含むクローン。ベクターはプラスミ
ドまたはファージとすることができる。
ゲノムクローン:ゲノムの断片であるDNA挿入物を含む
クローン(すなわち、全細胞DNAから分離される)。こ
れは、遺伝子の蛋白コード化領域を中断するイントロン
を含むことができる。ベクターはプラスミド、ファージ
またはコスミドとすることができる。
エクソン:転写後に、先駆体RNAのスプライス後のmRNA
に繊維される遺伝子の部分。
イントロン:転写後にスプライス・アウトされる遺伝子
の部分。
プラスミド:完全「レプリコン」からなる非クロモソー
ム二重鎖DNA配列であり、これによりプタスミドは宿主
細胞内で複製される。プラスミドを単細胞微生物に入れ
ると、その生物の特性がプラスミドのDNA挿入の結果と
して変化または形質転換すう。たとえば、テトラサイク
リン耐性(TetR)についての遺伝子を担持するプラスミ
ドは従前テトラサイクリンに感受性であった細胞をこれ
に対し抵抗性の細胞に形質転換させる。プラスミドによ
り形質転換された細胞を「(形質転換体)」と呼ぶ。
ファージまたはバクテリオファージ:細菌性ウイルスで
あり、その多くは蛋白質エンベロプもしくは被覆(「カ
プシド」)中にカプセル化されたDNA配列からなってい
る。
コスミド:バクテリオファージλの凝集末端(「co
s」)部位を有するプラスミド。コスミドは、cos部位が
存在するため、λコート蛋白中に封入され、これを用い
て適当な宿主にインフエクトすることができる。外来DN
Aの大型断片に対するその能力のため、コスミドはクロ
ーン化ベヒクルとして有用である。
クローン化ベヒクル:宿主細胞中で複製しうるプラスミ
ド、ファージDNA、コスミドまたはその他のDNA配列であ
り、これは1個または少数のエンドヌクレアーゼ認識部
位を特徴とし、その部位においてこのDNA配列はDNAの本
質的な生物学的機能(たとえば再現性)、被覆蛋白質の
生成の喪失またはプロモータもしくは結合部位の喪失を
伴わずに決定可能に切断され、またこの部位は形質転換
細胞の同定(たとえばテトラサイクリン耐性またはアン
ピシリン耐性)に使用するのに適する標識を有する。ク
ローン化ベヒクルはしばしばベクター(Vector)と呼ば
れる。
クローン化:微生物またはDNA配列の増殖を得る過程で
あって、無性増殖によりこの種の一種の微生物または配
列から得られる。
組換DNA分子すなわちヒブリドDNA:生体細胞の外部で末
端−末端結合されかつ生存細胞に維持される能力を有す
る、異なるゲノムからのDNA断片よりなる分子。
発現制御配列:遺伝子の発現をこれら遺伝子に作用結合
された際に制御しかつ調製するヌクレオチドの配列。こ
れらは1ac系、β−ラクタマーザ系、trp系、tacおよびt
rc系、ファージλの主オペレータおよびプロモータ領
域、fdコート蛋白の制御領域、SV40の早期および後期プ
ロモータ、ポリオーマウイルスおよびアデノウイルスか
ら生ずるプロモータ、メタロチオニンプロモータ、3−
ホスホグリセレートキナーゼもしくはその他の糖分解酵
素のプロモータ、酸ホスファターゼのプロモータ(たと
えばPho5)、酵母α−交配因子のプロモータ、並びに原
核もしくは真核細菌およびそのウイルスまたはその組合
せの遺伝子の発現を制御することが知られた配列を包含
する。哺乳動物細胞の場合、遺伝子は、たとえばジヒド
ロホレートレダクターゼをコードする遺伝子に結合され
かつ支那ハムスター卵細胞で選択増幅されて活性転写さ
れた真核遺伝子の多いコピーを有する細胞ラインを生成
するSV40早期領域に対するような真核プロモータに結合
することができる。
MIS−様ポリペプチド:MIS−蛋白の生物学的もしくは免
疫学的活性を示すポリペプチド。本明細書に使用する
「MIS蛋白の生物学的活性」という用語は、MIS−様ポリ
ペプチドが天然MIS蛋白と実質的に同様な生物学的活性
の交差部分を有することを意味すると理解すべきである
(たとえば、これはミュレル管の退行を刺戟することが
でき、または卵巣腫瘍細胞の1種もしくはそれ以上、た
とえば細胞ラインHOC−21に対し細胞毒性であり、好ま
しくはこれはミュレル管の退行を刺戟すると共に卵巣腫
瘍細胞の1種もしくはそれ以上に対し細胞毒性であ
る)。本明細書に使用する「MIS蛋白の免疫学的活性」
という用語は、天然MIS蛋白に対し特異性である抗体と
交差反応するMIS−様ポリペプチドの能力を意味すると
理解すべきである。この種の抗体の例は米国特許第4,48
7,833号公報に開示されている。MIS−様ポリペプチド
は、天然MIS蛋白の他にアミノ酸を含むことができ、或
いは天然MIS蛋白のアミノ酸全部を含まなくてもよい。
たとえば、これはN−末端メチオニンを含むことができ
る。さらに、このポリペプチドは成熟蛋白もしくは未熟
蛋白とすることができ、或いは未熟蛋白から誘導される
蛋白(たとえば信号配列の1部のみが切断されている蛋
白)とすることもできる。この種のポリペプチドの例
は、MISアミノ酸配列を改変してその性質(たとえば、
より大きい貯蔵安定性または増大したインビボにおける
半減期)の向上を得るべく作成したMISポリペプチドの
誘導体である。本明細書において「誘導されるMIS−様
ポリペプチド」という用語は、本発明におけるMISポリ
ペプチド(たとえば、ウシMISもしくはヒトMIS)だけで
なく、この定義に記載した種類の各種の関連ポリペプチ
ドをも意味すると理解すべきである。
本発明は、MISポリペプチドをコードするDNA配列および
組換DNA分子、並びにこれらポリペプチドの製造方法に
関するものである。
本発明によるDNA配列の分離およびクローン化におい
て、ウシMIS蛋白に基づく選択手段を採用した。したが
って、本発明によれば、ウシ睾丸からウシMIS蛋白質を
精製し、かつこの蛋白の各種断片のアミノ酸配列を決定
した。これら蛋白配列に基づき、次いで最小のヌクレオ
チド縮退を有する精製ウシ蛋白の領域に対応する数種の
反対方向のオリゴヌクレオチドDNA試料を合成した。次
いでこれらの試料を用いて、ファージクローン化ベクタ
ー中に挿入されたウシ睾丸cDNA配列を含むイー・コリ細
胞からなるウシcDNAライブラリーをスクリーニングし
た。
スクリーニングするため、プラークハイブリッド化スク
リーニング分析を利用してオリゴヌクレオチド試料をウ
シcDNAライブラリーにハイブリッド化させかつこれら多
数の試料にハイブリッド化するクローンを選択した。選
択したウシcDNA挿入物を分離しかつプラスミド中にサブ
クローン化した後、そのヌクレオチド配列を決定しかつ
精製ウシMIS蛋白のペプチドから得られたアミノ酸配列
と比較した。この比較の結果、分離した全クローンのヌ
クレオチド配列がウシMIS蛋白のアミノ酸配列をコード
することを突き止めた。
1種のウシMIScDNAクローン(pS21)の挿入物を用い
て、ヒトMIS遺伝子をヒトコスミドライブラリーから分
離しかつ部分cDNAクローンをヒトcDNAライブラリーから
分離した。ヒト新生児の睾丸から抽出した全RNAからヒ
トcDNAライブラリーを作成した。
本発明のcDNA配列もしくはゲノムDNA配列は発現制御配
列に作用結合させることができ、かつこれを各種の哺乳
動物またはその他の真核もしくは原核宿主細胞に使用し
て、これらによりコードされたMIS用ポリペプチドを産
生させることができる。さらに、本発明のcDNA配列もし
くはゲノムDNA配列は、MIS用ポリペプチドをコードする
他の配列につきヒトcDNAライブラリーをスクリーニング
する試料として有用である。
上記ヒトゲノムDNA配列は数個のイントロンを有する。
これらイントロンの1個もしくはそれ以上または全部が
欠失しているDNA配列および組換DNA分子も本発明の範囲
内に入ると考えられる。
本発明のウシおよびヒトMIS−様ポリペプチド(好まし
くは、ヒトMIS−様ポリペプチド)は抗癌剤として有用
である。たとえば、この種の組成物は抗癌上有効量の本
発明によるMIS−様ポリペプチドと医薬上許容しうるキ
ャリヤとから構成することができる。この種の治療は一
般にこれら組成物により医薬上許容しうる方法で患者を
処置する方法からなっている。
一般に、本発明の医薬組成物は、他の医薬上重要なポリ
ペプチド(たとえばα−インタフェロン)について使用
すると同様な方法を用いて処方しかつ投与することがで
きる。たとえば、これらポリペプチドを凍結乾燥型で貯
蔵し、投与直前に滅菌水で再編成しかつ静脈投与するこ
とができる。好ましくは、本発明の医薬組成物は、米国
特許第4,510,131号公報に開示されたMIS蛋白につき使用
されているものと同様な投与量および投与方式で投与さ
れ、前記米国特許の開示を参考のためここに引用する。
広範な種類の宿主/クローン化ベヒクル組合せ物を、本
発明により作成されたMIS−様ポリペプチドDNA配列をク
ローン化しまたは発現させるのに使用することができ
る。たとえば、有用なクローン化もしくは発現ベヒクル
は染色体,非染色体および合成DNA配列の断片、たとえ
ば各種公知のSV40の誘導体および公知の細菌プラスミ
ド、たとえばcolE1,pCR1pBR322,pMB9およびその誘導体
を含むイー・コリからのプラスミド、広範な宿主範囲の
プラスミド、たとえばRP4、ファージDNA、たとえばファ
ージλの多数の誘導体、たとえばNM989およびその他のD
NAファージ、たとえばM13およびフィラメント状一本鎖D
NAファージおよびプラスミドとファージDNAとの組合せ
物から誘導されるベクター、たとえばファージDNAもし
くはその他の発現制御配列を用いるよう改変したプラス
ミド、或いは酵母プラスミド、たとえば2μプラスミド
もしくはその誘導体で構成することができる。cDNAクロ
ーン化のための好適な発現ベクターは、λgt10であり、
好適宿主はイー・コリBNN102である。動物細胞の発現に
は、好適発現ベクターは支那ハムスター卵細胞(CHO)
におけるpBG311およびpBG312である。
各特異性クローン化もしくは発現ベヒクルの内部には、
本発明のMIS−様ポリペプチドDNA配列を挿入するための
各種の部位を選択することができる。一般にこれらの部
位はこれを切断する制限エンドヌクレアーゼにより命名
され、当業者に充分認識されている。DNA配列を、これ
らの部位に挿入して組換DNA分子を生成させるための各
種の方法も周知されている。たとえば、これらはdG−dC
もしくはdA−dT処理、直接結合,合成リンカ,エキソヌ
クレアーゼおよびポリメラーゼ結合修復反応に続く結
合、或いはDNAポリメラーゼおよび適当な一本鎖雛形に
よるDNA鎖の延長に続く結合を包含する。勿論、本発明
に有用なクローン化もしくは発現ベヒクルは、選択DNA
断片を挿入するための制限エンドヌクレアーゼ部位を有
する必要がないことを了解すべきである。寧ろ、このベ
ヒクルは、他の手段によって断片に結合することができ
る。
各種の発現制御配列を選択して、本発明のDNA配列の発
現を行なうことができる。これらの発現制御配列はたと
えばlac系、β−ラクタマーゼ系、trp系、tac系、trc
系、ファージλの主オペレータおよびプロモータ領域、
fdコート蛋白の制御領域、3−ホスホグリセレートキナ
ーゼもしくはその他の糖分解酵素のプロモータ、酸ホス
ファターゼのプロモータ(たとえばPho5)、酵母α−交
配因子のプロモータ、哺乳動物細胞のプロモータ、たと
えばSV40の早期プロモータ、アデノウイルス後期プロモ
ータおよびメタロチオニンプロモータ、並びに原核もし
くは真核細胞またはそのウイルスの遺伝子の発現を制御
することが知られたその他の配列、およびその各種組合
せを包含する。哺乳動物細胞においては、さらに遺伝子
をジヒドロホレートレダクターゼに結合しかつ宿主支那
ハムスター卵細胞に対し選択を行なって発現単位を増幅
することもできる。
本発明のDNA配列を発現させるには、これらDNA配列を発
現ベクターにおける上記発現制御配列の1種もしくはそ
れ以上に作用結合させる。選択したMIS−様ポリペプチ
ドDNA配列がクローン化ベヒクル中に挿入される前また
は挿入された後に行ないうるこの種の作用結合は、発現
制御配列がDNA配列の発現を制御しかつ促進することを
可能にする。
本発明に使用する選択DNA断片および発現制御配列を挿
入するためここで選択したベクターもしくは発現ベヒク
ルおよび特に部位は各種の因子、たとえば特定制御酵素
に感受性である部位の個数、発現すべき蛋白の大きさ、
たとえばベクター配列に対する開始および停止コドンの
位置などの発現特性、並びに当業者に認識されたその他
の因子によって決定される。ベクター、発現制御配列お
よび特定のMIS−様ポリペプチド配列の挿入部位の選択
はこれら因子のバランスによって決定され、必ずしも全
ての選択が所定の場合に同等に有効であるとは限らな
い。
さらに、クローン化もしくは発現ベヒクルの選択部位に
挿入される本発明によるMIS−様ポリペプチドをコード
するDNA配列は、MIS−様ポリペプチドをコードする実際
の遺伝子の1部でないヌクレオチドを包含することがで
き、或いはこのポリペプチドを全遺伝子の断片のみを包
含しうることも了解すべきである。唯一の必要なこと
は、いかなるDNA配列を使用しても、形質転換宿主がMIS
−様ポリペプチドを産生することである。たとえば、本
発明のMIS−様ポリペプチド関連DNA配列を、本発明の発
現ベクターにおける同じ読枠中で、少なくとも1種の真
核もしくは原核信号配列をコードする少なくとも1種の
真核もしくは原核キャリヤ蛋白もしくはDNA配列或いは
その組合せをコードするDNA配列の少なくとも1部に融
合させることができる。この種の作成は、所望のMIS−
様ポリペプチド関連DNA配列の発現を助け、精製を同上
させ、または宿主細胞からのMIS−様ポリペプチドの分
泌、好ましくは熟成を可能にする。或いは、MIS−様ポ
リペプチド関連DNA配列は、ATG開始コドンを単独で或い
は他のコドンと一緒に含むことができ、または天然の成
熟MIS−様ポリペプチドの第1アミノ酸をコードする配
列に直接融合させることもできる。この種の作成は、た
とえばメチオニルもしくはその他のペプチジル−MIS−
様ポリペプチドの産生をも可能にし、これも本発明の1
部である。次いで、このN−末端メチオニンもしくはペ
プチドを各種の公知方法により細胞内でまたは細胞外で
切断することができ、或いはメチオニンもしくはペプチ
ドが結合したMIS−様ポリペプチドを未切断のまま医薬
組成物および本発明の方法に使用することもできる。
本発明のMIS−様ポリペプチドコード配列を含むクロー
ン化ベヒクルまたは発現ベクターを本発明にしたがって
使用し、適当な宿主を形質転換させて、この宿主がDNA
配列のコードするMIS−様ポリペプチドを発現するのを
可能にする。
有用なクローン化もしくは発現宿主はイー・コリ、たと
えばイー・コリC600,イー・コリED8767,イー・コリDH1,
イー・コリLE392,イー・コリHB101,イー・コリX1776,イ
ー・コリX2282,イー・コリMRCI,イー・コリBNN102,イー
・コリJM83,イー・コリJA221,並びにシュードモナス,
バチルスおよびストレプトミセス、酵母およびその他の
真菌類の菌株、動物宿主、たとえばCHO細胞、COS細胞も
しくはネズミ細胞、その他の動物(ヒトを含む)宿主、
培養中の植物細胞またはその他の宿主を包含する。
適する宿主の選択も、当業界で認識された多数の因子に
よって管理される。これらは、たとえば選択ベクターと
の適合性,ハイブリッドプラスミドによりコードされる
蛋白の毒性,宿主細胞酵素による蛋白分解減成に対する
所望蛋白の感受性,精製の際に除去するのが困難な宿主
細胞蛋白による発現蛋白の汚染もしくは結合,所望蛋白
の回収容易性,発現特性,生物安全性およびコストなど
を包含する。これら因子のバランスは、必ずしも全ての
宿主ベクター組合せが特定組換DNA分子のクローン化も
しくは発現のいずれに対しても同等には有効ではないと
いう理解に立脚せねばならない。
MIS−様ポリペプチド(前記宿主で本発明により作成さ
れる)は、融合蛋白の形態のポリペプチド(たとえば原
核,真核もしくは組合せN−末端断片に結合して分泌を
指令し、安定性を向上させ、精製を改善し、またはN−
末端断片の可能な切断を向上させる)、MIS−様ポリペ
プチドの先駆体の形態(たとえば、MIS−様ポリペプチ
ド信号配列またはその他の真核もしくは原核信号配列の
全部または部分から出発する)、成熟MIS−様ポリペプ
チドの形態、またはfmet−MIS−様ポリペプチドの形態
のポリペプチドを包含する。上記したように、本明細書
中に使用する「誘導されるMIS−様ポリペプチド」とい
う用語は、この種のMIS−様ポリペプチドを包含すると
理解すべきである。
本発明によるポリペプチド、または少なくともその先駆
体の1種の特に有用な形態は、容易に切断されるアミノ
酸もしくはアミノ酸シリーズがアミノ末端に結合した成
熟MIS−様ポリペプチドである。この種の作成は、適当
な宿主におけるポリペプチドの合成を可能にし、成熟ポ
リペプチドに存在してはならない開始信号を必要とし、
さらに余分なアミノ酸のインビボもしくはインビトロの
切断を可能にして成熟MIS−様ポリペプチドを産生す
る。この種の方法は当業界で既に存在する(たとえば、
米国特許第4,332,892号,第4,338,397号および第4,525,
437号各公報参照)。さらに、これらポリペプチドは、
天然MIS−蛋白と同様にグリコシル化されていても或い
はグリコシル化されていなくてもよく、または天然MIS
−蛋白のパターンとは異なるグリコシル化パターンを有
することもできる。この種のグリコシル化は宿主細胞の
選択、或いは特定MIS−様ポリペプチドにつき選択した
発現後の処理によって生ずる。さらに、本発明のポリペ
プチドは、本発明のDNA配列におけるコドンの幾つかま
たは全部につき異なるコドンを特徴とするDNA配列によ
って発現に際しコードされるMIS−様ポリペプチドをも
包含する。これらの置換コドンは、置換されたコドンに
よりコードされるものと同一のアミノ酸をコードしうる
が、より高収率のポリペプチドをもたらす。代案とし
て、アミノ酸置換をもたらす、或いはより長いもしくは
より短いMIS−様ポリペプチドをもたらすコドンの1個
もしくは組合せの置換は、その性質を通常のように変化
させることができる(たとえば安定性を増大させ、溶解
度を増大させ、または治療活性を増大させる)。
本発明をより良く理解するよう、以下の実施例により本
発明を説明する。これらの実施例は説明の目的であっ
て、本発明の範囲を決して限定するものでないと理解す
べきである。
(実施例) 実施例1 ウシMIS蛋白の配列 ブドゥツィク等(Cell、第34巻、第307〜314頁(198
3))の方法によって新生のウシ睾丸からウシMIS蛋白を
分離した。マトリックスゲルグリーンAカラムから0.5M
NaClで溶出した後、ウシMIS画分(グリーン−3)を濃
縮し、PBS緩衝液と0.01%ノニデット−P40で透析し−70
℃で保存した。
分析的SDS−PAGE還元によるとMIS(グリーン−3画分)
は74Kdと70Kdとの主なポリペプチド、並びに140に近い
種と95Kdを含む幾つかの小量成分を含んでいた。74Kdと
70Kd種の高精製試料を半調製SDS−PAGEの組合わせに続
く溶融により得ることが出来た。これらの各々を末端分
析に付した。70Kdと74Kdポリペプチドの両方とも同じN
−末端(ArgCluGluValPheSer)を有していた。
還元しかつカルボキシメチル化した74Kdと70KdMISポリ
ペプチドの夫々の約1ノナモルをTPCK−トリプシンで別
々に消化した。カルボキシメチル化後、精製ポリペプチ
ドを0.1MNH4HCO3と0.1mMCaCl2中に再分散して精製し、
次いでTPCK−トリプシンで16時間37℃下に培養した。こ
の培養中、トリプシンを3回に分けて添加し、初回に全
蛋白に対し最終濃度2.0%、4時間後に4.0%、12時間後
に6.0%である。
これら培養による開裂フラブメントを0.1%トリフロロ
酢酸中の0〜75%勾配のアセトニトリルを使用して高圧
液体クロマトグラフィーにより分解して、C18カラムに
結合のペプチドを溶出した。2つのトリプチル地図は極
めて近似しており、同じ一次構造を示し、かつ70Kdポリ
ペプチドは74Kdポリペプチドに由来することが推定され
た。従って、各々の培養からの選択保存ピークを組合
せ、次いでガス相配列解析機(アプライドバイオシステ
ムス470A)を使用して配列分析をした。5μmシアノカ
ラム(ハイパーシル)により、0.02酢酸ナトリウム(pH
5.7)中の15〜55%勾配のアセトニトリル:メタノール
(4:1)を使用して高圧液体クロマトグラフィーによりP
TH…アミノ酸を分析した。
トリプチル培養は20以上のピークを生成した。この内の
6つは蛋白配列を与えた。一つのトリプチルペプチド、
#T105−106の配列を第1図に示す。
トリプシン又はS.アウレウスV8プロテアーゼによるイ25
I−標識付け74Kd及び70KdMISの分析的培養によると、
生成ペプチドの大部分は10Kdより大きく、かつC18カラ
ムによる高性能液体クロマトグラフィーで低収率で回収
した。SDS−尿素PAGE及び高性能液体クロマトグラフィ
ー分析の両方を使用して、保存開裂生成物は70Kdと74Kd
MISの間に生起することが再び観察され、2つのポリペ
プチドは関係があることを確認した。
基本pHにおけるTPCK−トリプシンによる培養程度を増大
するため、培養の前に1ノナモルのMISをこはく酸付加
体とし、次いで得られたペプチドをC8カラムで分離した
(90%収率)。5〜16残渣に亘る6つのペプチド配列を
更に得た。この内の2つは前に得た配列であることを確
認した。トリプチルペプチド#T81の配列を第1図に示
す。
培養に際し、2M尿素を含ませることにより、TPCK−トリ
プシンによるMISの培養効率が更に向上した。このよう
にして得たペプチドを使用して、更に11個のペプチド配
列を得た。統計して、23個のペプチド配列を得、その内
の2つを第1図を示す。
実施例2 オリゴヌクレオチドDNAプローブの合成 ウシMIS蛋白の各種範囲のアミノ酸配列を決定した後
(第1図参照)。これら蛋白配列の幾つかに対しコード
された抗認識オリゴヌクレオチドMISプローブの2つの
プールを化学的に合成した(第2図参照)。これらは最
小核酸縮退を有するMIS蛋白の範囲に相当するため第2
図に示す2つのプール(1−4及び9−12)を合成し
た。各アミノ酸配列に対し、総てのコードンに相補のプ
ローブ混合物を合成した。プローブはアミノ酸配列にコ
ードするDNA配列に相補で、即ち、プローブは抗認識で
あってプローブがDNA並びにmRNA中の対応する配列を認
識するのを可能とされる。MIS蛋白の2つの選択された
範囲のアミノ酸配列及びこれらにコードする総ての可能
なヌクレオチドコードン組み合わせとを第2図に示す。
コードする縮退を次ぎに示す:N=C,T,A又はG;R=A又は
G;Y=C又はT;及びH=A,C,又はT。
第1図のトリプチルフラグメントT105−106及びT81の配
列から誘導したプローブの2つのプールは夫々256倍縮
退を有する17量体又は512倍縮退を有する20量体であっ
た。プールの中央の縮退コードンにて開裂することによ
り、4群中の各プールを合成した。かくして、64の4つ
のサブプール〔1−4〕中のT105−106の256倍縮退17量
体及び128の4つのサブプール〔9−12〕中の512倍縮退
20量体とを調製した。これにより正しい配列を含むサブ
プールを区別するためノーザンブロートによりこれらを
別々に使用して縮退を減少することが出来た(下記参
照)。アプライドバイオシステム380ADNA合成機により
プローブを合成し、次いでこれらをゲル電気泳動により
精製した。このプローブを〔γ−32P〕−ATP及びポリヌ
クレオチド助酵素を使用して認識付けした(マックサム
とギルバートProc.Natl.Acad.Sci、第74巻、第550頁(1
977))。
ノーザン分析を使用して1−4及び9−12の2つのプロ
ーブの縮退を減少した。生後2週間及び3箇月のウシ睾
丸、並びに成体ウシ腎臓からのRNAを有するノーザンプ
ロートのためプローブ各々にハイブリッド形成した。生
後2週間ウシ睾丸のみが生物学的に活性MISを含んでい
たので、ノーザン分析はどの群内のプローブが正しいMI
S配列を含むか区別するであろうと期待された。それでc
DNAライブラリをスクリーンするためにより少量の縮退
プローブを使用した。MISプローブ1−4を有するノー
ザンプロートはプローブ2が正しいオリゴマー配列を含
むことを暗示し、一方MISプローブ9−12を有するノー
ザンプロートはプローブ12は正しいオリゴマー配列を含
むことを示した。両方の場合、2000ヌクレオチド転写が
生後2週間のウシ睾丸からのRNAに観察されたが、他のR
NAには観察されなかった。サブプール2を16倍縮退の4
つのサブプール(13−16)に切断し、一方プローブ12を
32倍縮退の4つのサブプール(17−20)に切断した。生
後2週間のウシ睾丸RNAに2000ヌクレオチド転写へハイ
ブリッド形成されたというプローブのノーザン分析によ
り、正しい選択がなされたことが確証された。転写は生
後3箇月のウシ睾丸又は腎臓には存在しなかった。
実施例3 ウシ睾丸のcDNAライブラリの構成並びにスクリーニング ウシ睾丸から分離したポリA+mRNAのウシcDNAライブラリ
を構成した。cDNAをλgt10に挿入し、かつE.コリBNN102
細胞の配列を増幅した。
A.ウシ睾丸からRNAの抽出 屠殺直後の生後2週間の仔ウシからの睾丸を入手した。
白膜から精液生成の細管を除去し、これらを液体窒素中
で急速冷凍した。冷凍組織の約10gを粉砕し、これを抽
出緩衝液(4Mグアニジンチオサイアネート、0.5%SDS、
25mMクエン酸ナトリウム、0.1%シグマ泡止め剤)100ml
中でポリトロンを使用して2分間高速で均質化した。ホ
モジネートをソルバールRC2B遠心機で4℃、20分間、80
00rpmで遠心分離した。75mlの上澄み液を回収し、それ
をCsCl緩衝液(5.7M CsCl、25mM NAOAc pH5.0、1mM
EDTA)の30ml(各々10ml含有の3管)にとり、次いで
SW28ロータ中で22000rpm、16時間遠心分離した。ペレッ
トを10mMトリス−HC1(pH7.4)1mM EDTA及び0.1%SDS
の10mlに再分散した。0.3M酢酸ナトリウム中−20℃で一
晩核酸をエタノールで沈澱させ、これをソルバールRC2B
遠心機(SS34ロータ)で14Krpm、4℃、20分間でペレッ
ト化した。ペレットを5mlの0.3M酢酸ナトリウム中に再
分散し、再び上記のようにして核酸をエタノール沈澱さ
せた。最終ペレットを300μlのH2O中に再分散し、−20
℃で保存した。ポリ(A)+RNA用のRNA調製品をオリゴ(d
T)−セルローズカラム(PLバイオケム)に通して濃縮
した。
B.λGT10中の生後2週間のウシ睾丸のポリA+mRNAからの
cDNAライブラリの構成 1.cDNAの合成 上記のようにして生後2週間のウシ睾丸から分離した本
発明A+mRNA25μgからcDNAを合成した。mRNAをH2O中55
μg/mlに稀釈し、水酸化メチル−マーキュリ(CH3HgO
H)で処理することにより変性した。次いで50mMに1MCH3
HgOH(アルファベネトロン)を添加した。5μlの50mM
CH3HgOHを50μlのH2O中のmRNH25μgに添加し、室温で
10分間温置した。1.4Mのβ−メルカプトエタノール10μ
lを添加することにより反応を停止した。
変性mRAN混合物を、42℃の0.1Mトリス−HCl、0.01MMgCl
2、0.01M DTT、1mM dATP、0.5mM dCTPと50μCi3H−d
CTP(25.7Ci/mmol、ニューイングランドヌクレア)、1m
MdGTP、1mMdTTP、2.5mMバナジルリボヌクレオシド複合
体(ベテスダリサーチラブス)、20μgオリゴdT12−18
(PLビオケム)、及び196UAMV逆転写酵素(セイカガク
アメリカ)からなる反応混合物へ添加した。混合物の最
終容量は200μlであった。混合物を3分間室温で、44
℃で3時間培養し、次いで0.5MNa2EDTA1/20容量添加す
ることにより反応を停止した(pH8.0)。
反応混合物をTE飽和フェノールとクロロホルム(50:5
0)の混合物で抽出した。(TE緩衝液は10mMトリス−HC
l、pH7.0、1mMNa2−EDAT)。次いで有機相をTE緩衝液で
再抽出し、混合液相を、0.01Mトリス−HCl(pH7.4)、
0.1MNaCl、0.01MNa2EDTA、0.05%SDSを含有する5mlの殺
菌ピペットを介してクロマトグラフィーに付した。LKB
液体シンチレーションカウンター中の各画分のアリコー
トをカウントした。前ピークから尾部を差し引してプー
ルし、cDNAを95%エタノール2.5容量を使用して−20℃
で沈澱した。cDNAの収量はcDNA−mRNAハイブリッドとし
て得られた8.1μgであった。
2.二本鎖合成 cDNAをH2Oに再分散し、各々4μgのcDNAを含む重複二
次鎖反応物を設定した。各400μlの反応物は0.02Mトリ
ス−HCl、pH7.5、0.1MKCl、0.005MMgCl2、0.5mMdATP+1
00μCiα−dATP32(3000Ci/mmol、ニューイングランド
ヌクレア)、1mMdCTP、1mMdGTP、1mMdTTP、100μDNAPol
Iクレノー画分(ボーリンゲルマンハイム)、及び4μ
RナーゼH(P.L.ビオケム)を含有した。反応物を12℃
で1時間、室温で1.5時間培養し、次いでpH8/0で0.5MNa
2EDTAを1/20容量添加して反応を停止した。次いで前節
に記載したcDNA合成工程におけるようにフェノール:ク
ロロホルムで反応混合物を抽出し、抽出物を0.2容量の1
0M酢酸アンモニウムと2.5容量の95%エタノールを−70
℃、20分間にて添加して沈澱させた。得られた混合物を
室温に加温し、次いでエッペンドルフ遠心機で15分間回
転して二本鎖cDNAをペレットとした。ペレットをTE緩衝
液に再分散し、酢酸アンモニウムで沈澱を繰り返し(最
終濃度2M)、エタノールで2回沈澱させた。
ペレットを高速真空で乾燥し、TE緩衝液100μl中に再
分散した。次いで25μgの煮沸RナーゼA(シグマ)を
添加し、混合物を37℃で30分間培養し、フェノール:ク
ロロホルムで抽出し、cDNA合成工程に対し上記したよう
にセファデックスG150を介してクロマトグラフに付し
た。
鈍い端部を確認するため、二本鎖cDNAをH2Oに再分散
し、それを0.001M酢酸マグネシウム、0.17mMDTT、88μg
BSA、0.25mMdATP、dCTP、dGTP、dTTP、及び18μT、DNA
ポリメラーゼ(ニューイングランドビオラブス)を含む
反応混合物へ添加した。最終反応物の容量は300μlで
あった。反応物を37℃1時間培養し、次いで抽出し、2
次鎖合成工程に対して記載したように2M酢酸アンモニウ
ムと2.5容量の95%エタノールで2回沈澱させた。
鈍い端部化cDNAの2μgを独特なオリゴマリンカーに結
合させた。このリンカーはリンカー27、配列5′AATTGA
GCT CGA GCG CGC CCG Cで5′ホスホリン化リンカー28
への22量体、配列5′GCG GCC GCG CTC GAG CTC3での18
量体を煮もどしすることにより形成した。煮もどしした
リンカーは鈍い端部化cDNAへの結合に対するホスホリル
化鈍い端部とλgt10培養したEcoRlへの結合に対する非
ホスホリル化5′突出配列(AATT)とを含有する。リン
カーは次ぎの限定酵素に対して認識配列を含んでいた:A
lul、Aval、Ban2、Bsp12、Fnu4H、FnuD2、Hal3、HgiA
l、Hhal、HinP1、Notl、Sstl、Xhol、Xma3。
リンカー27−28の2μgを0.05Mトリス−HClpH7.8の2
μgcDNA、0.01MMgCl2、0.03MNacl、1mMスペルミジン、
0.2mMNa2EDTA、2mMDTT、100μg/mlBSA、0.4mMATP、及び
1000μT4DNAリガーゼ(ニューイングランドバイオラブ
ス)中の2μgのcDNAへ4℃で24時間にて最終容量26μ
l中で結合した。過剰リンカーを除去し、かつcDNAの大
きさを分割するため、TE飽和フェノールとクロロフルム
混合物で結合反応物を抽出した。有機層をTEN緩衝液
(0.01Mトリス−HClpH7.5、0.1MNaCl、及び1mMNa2EDT
A)で再抽出し、混合水溶液を、予めTEN緩衝液で平衡化
された1×30cmバイオゲルA50(ビオラッド)でクロマ
トグラフに付した。TBE緩衝液(0.089Mトリス−HCl、0.
089ほう酸及び2.5mMNa2EDTA)中の1%アガロースゲル
にカラム画分のアリコートを流し、ゲルを乾燥し、それ
を−70℃でコダックXAR−5フィルムにさらした。500bp
より大きなcDNAを含む画分をプールし、次いでこれらを
エタノール沈澱させた。大きな分離した二本鎖cDNAの収
率は900ngであった。
3.ライブラリ構成 λgt10切断EcoRlの6μgを、0.05Mトリス−HClpH7.8、
0.01MMgCl2、0.03MNaCl、1mMスペルミジン、0.2mMNa2ED
TA、2mMDTT、及び31.2μl中の100μg/mlBSAに混合し
た。これら成分を70℃3分間、45℃15分間加熱し、氷上
で冷却し、次いでエッペンドルフ遠心機で5秒間回転し
た。反応混合物を0.25mMATPと2000μT4DNAリガーゼ(NE
B)へ調節し、次いで16時間15℃で培養した。結合のア
リコート3.4μlをアメルシャムによって供給される記
録に従ってアメルシャム包装混合物を使用するファージ
粒子に詰め込み、包装DNAを感染E.コリBNN102細胞へ使
用した。ライブラリのプラーク形成は増幅しかつCsCL結
合したところの5.4×106の独立プラークを生成した。プ
ラークの41%は2.2×106再結合のライブラリ複雑度を示
すインサートを有した。ファージ結合のCsCLの力値は1.
6×1013PFU/mlであった。
C.ライブラリのスクリーニング ベントンとダビス(サイエンス、第196巻、第180頁(19
77))のプラークハイブリッド形成スクリーニング技術
を使用してMIS蛋白配列のコードしたヌクレオチドに対
し、標識付けしたオリゴヌクレオチドのプローブ16でラ
イブラリをスクリーンした。
Lブロスと0.2%マルトース中でBNN102細胞の一晩培養
物をペレット化し、それをSM緩衝液(50mMトリス−HC
l、pH7.5、100mMNaCl、10mMMgSO、及び0.01%ゼラチ
ン)の等量に再分散した。次いで、0.3mlの細胞を室温
で15分間、5×104ファージ粒子で予備吸着した。次い
でLB+10mMMgSO4と0/7%アガロースの8mlに55℃で分散
物を稀釈した。このようなプレートを30個作り、次いで
プラークが殆んど接触するまで約8時間37℃でプレート
を培養した。次いでプレートを1時間4℃で冷却してア
ガロースを硬化させた。
ニトロセルロースフィルターを再結合プラークを含むプ
レートの上に5分間置き、次いで持ち上げ、かつ0.5NNa
OH/1.5MNaClのプールの上に5分間置くことによりフィ
ルターを溶解し、次いで同じ緩衝液に5分間浸漬した。
フィルターを0.5Mトリス−HCl(pH7.4)、1.5MNaClに5
分間ずつ2回浸漬することにより中和した。1MNH4OAcに
2分間洗浄してそれを空気乾燥し、2時間80℃で加熱し
た。
0.2%ポリビニル−ピロリドン、0.2%フィコール(MW40
0000)、0.2%ウシ血清アルブミン、0.05Mトリス−HCl
(pH7.5)、1MNaCl、0.1%ピロリン酸ナトリウム、1%
SDS、10%デキストランサルフェイト(MW500000)及び1
00μg/mltRNA中のオリゴヌクレオチドプローブ16へフィ
ルターを予備ハイブリッド形成及びハイブリッド形成を
した。オートラジオフラフィーによってλ−cDNA配列が
ハイブリッド形成されたことを検出した。
この技術によって、同じプローブを使用して低密度で19
正のプラークを取り上げかつスクリーンした。
これらのクローンのDNAを分離し、クーソルで消化し、
サザンブロート技術によってオリゴマープローブ16及び
18でそれをハイブリッド形成した(E.M.サザン、J.Mol.
Biol、第98巻、第503−18頁(1975))。クローンの9
つは挿入cDNAを含み、それはトリプチルペプチドT105−
106にコードするプローブ16へのみならずトリプチルペ
プチドT81にコードするプローブ18へもハイブリッド形
成した。
クローンλ8.21のDNAをSaclで消化し、かつpUC18のフラ
グメントをサブクローンして再結合プラスミドpS21を生
成した。クーソルを使用して、クローンλ8.21のインサ
ートを除去もし、かつそれをpUC18にサブクローンして
再結合プラスミドp×21を生成した。次いでこのプラス
ミドをマクサムとギルバート(Proc.Natl.Acad.Sci、第
74巻、第560頁(1977))の方法によって配列した。こ
の分析はクローンpS21はウシMIS蛋白のアミノ酸配列に
相当するヌクレオチド配列を含むことを実証した。この
インサートの2000bp内で、成熟N−末端を含んで配列さ
れた総ての23ペプチドをコードするDNA配列であった
(即ち、ArgGluGluValPheSer)。クローンは推定上、先
行配列にある10アミノ酸を上流コードする配列の30bpを
含有した。
総ての成熟蛋白に対するDNA配列が得られたことを確認
するため、コスミドライブラリからのウシMIS(cbmis1
5)に対するゲノムクローンを分解しかつチャーチとギ
ルバート(Proc.Natl.Acad.Sci、第81巻、第1991−95頁
(1984))の方法により5′末端を配列した。このこと
はクローンpS21のインサートの5′端末から上流配列を
付与した。ATGは成熟蛋白配列と同じ先行フレーム、成
熟N−端末のアルグ残余の72bp上流に位置していた。こ
の72bp先行24アミノ酸にコードしている。この先行の16
又は17アミノ酸は信号配列を構成しているように思わ
れ、これは蛋白が分泌されることを可能にする(ホンハ
イジネ分析、Eur.J.Riochem.、第133巻、第17−21頁(1
983)から推定した)。残留7又はアミノ酸は引き続き
開裂されて成熟蛋白を生成する(この開裂が蛋白を活性
化するのに必要かどうか明らかでない)。プロモータ配
列TATAに開始メチオニン(34bp)から上流に位置し、こ
のことは5′非翻訳領域が極めて短いことを暗示する。
このことを次ぎの一次拡大実験により確認したが、これ
はRNA開始は開始ATGの上流約10ヌクレオチドに起こるこ
とを示した。抗認識キナーゼ化オリゴマー(5′−A*
GTCCCAGGCTTGCTGAAAGATGAGTGCCC3′)がウシ睾丸からの
ポリA+RNAへハイブリッド形成され、かつ逆転写酵素で
拡大された。これは開始ATGから上流のmRNA10または11
ヌクレオチドの5′端末を配置した。この分析は、58Kd
蛋白に対しコードするウシMISに対する総ての遺伝子が
分離されたことを証明した。DNA配列を第3図に示す。
最初の100bpはプロモータと5′非転写範囲を含む。ウ
シMIS蛋白と3′非転写配列の81bpをコードする1875bp
がこれに続く。
実施例4 ヒトゲノムクローンの分離 ウシcDNAクローンpS21を使用して、ヒトコスミドライブ
ラリからヒトクローン(Chmis33)を分離した。総ての
遺伝子を配列したが、この配列は2.8Kdの距離を測る5
個のイクスオン中に含まれる。第5図は一般的ヒト遺伝
子の構造を示し、一方第6図はヌクレオチド配列を示し
ている。第6図において、最初の100bpはヒトプロモー
タと5′非転写範囲を含む。範囲をコードする5個の蛋
白を含む2622bpがこれに続き、これはDNA配列の下に示
されている。最初の112bpは3′非転写範囲である。
実施例5 完全な長さのヒトcDNAの構成 次ぎの4つのフラグメントを使用して第8図に示す4つ
の結合方法を介してpBG312(pD1)の完全な長さのヒトc
DNAを構成した;1)pGAP1.6からの271bpStuI−MstIIフラ
ブメント;2)pMISD/Fからの323bpMstII−XhoIフラグメ
ント;3)pBG312.hmisからの1299bpXhoI−StuIフラグメ
ント;及び4)pBG312.hmisからの6251bpStuIフラグメ
ント。pBG312.hmisの構成は実施例7に記載されてい
る。pGAP1.6とpMISD/Fの構成は以下に記載される。
隙間のある変異誘発を介して最初のイントロンがないプ
ラスミドpGAP1.6を生成した。Chmis33(第5図)からの
1600bpPvuIIフラグメントをpUC18のSmaI部位のサブクロ
ーン化してpUC18.PV2を生成した。このプラスミドはSsp
Iで直線化し、変性し、次いでStuIとMstIIで消化した変
性pUC18.PV2へ煮もどしした。これにより消化SspIとpUC
18.PV2消化のStuIとMstIIの間の2重ハイブリッドの形
成が可能となった。エクソン1の3′端末とエクソン2
の5′端末とからの配列を含むオリゴマを2重ハイブリ
ッドへ煮もどした(即ち、最初のイントロンをなくすこ
と)。DNAポリメラーゼ1−大フラグメントを使用して
第2次鎖を合成した。Eコリを転換しかつ32P標識付け
したオリゴマでコロニーをスクリーンした。正クロー
ン、pGAP1.6を同定し、次いでそれを配列して最初のイ
ントロンが除去されたことを実証した。4つの結合方法
に対して271bpStuI−MstIIフラグメントを分離した(第
8図)。
イントロン2,3及び4を除いたpMISD/Fの構成は2工程を
含んだ。第1工程において、pBG312でトランスフェクト
化されたCOS細胞から分離したRNAより作ったλgt10cDNA
ライブラリからのラムダクローンλMIS21を分離した
(実施例7参照)。このクローンのインサートを配列し
て、イントロン3及び4が除かれたことを決定した。第
2工程において、エクソン3からエクソン5の5′端末
へ隔てるλMIS21の269bpAvaI−XhoIフラグメントを分離
し、かつそれをリンカーとベクトルpcHSA35のXhoI−Hin
dIIIフラグメントへ結合した。リンカーはエクソン2の
MstII部位からエクソン3のAvaI部位へのDNA配列を含む
が、イントロン2を除いた63ヌクレオチドの2つのオリ
ゴマを合成することにより作られた。更に、リンカー
は、5′端末のHindIII部位をコードするDNA配列を含ん
だ(MstII部位に調節)。3つの結合方法はイントロン
2,3及び4が除かれたプラスミドpMISD/Fを生成した。次
に323bpMstII−XhoIフラグメントを4つの結合方法に対
して分離した(第8図)。
pcHSA35はプラスミドpcHSA36から構成された。pcHSA36
はロックビイルマリーランドにあるアメリカ型培養収集
の培養収集中に1982年12月9日に預けられ、そこにてHS
A−Bとして同定され、ATCC登録番号39253が割り当てら
れた。
pcHSA36を限定酵素BstEIIで消化して完成し、エクソン
ヌクレアーゼBa131で鈍い端末とし、続いて限定酵素Bam
Hlで消化し、次にDNAポリメラーゼI−大フラグメント
で鈍い端末化した粘性端末とした。得られた直線プラス
ミドを結合により環化し、単一XhoI部位を含むプラスミ
ドを分離してpcHSA35と命名した。
実施例6 ウシ遺伝子の発現 ウシcDNAクローン(PX21)からの配列とウシゲノムコス
ミドクローン(cbmis.15)からの配列とを動物細胞の発
現ベクターpBG311において組合せるとにより、COS細胞
およびCHO細胞において全ウシ蛋白を発現させた(第4
図)。発現は、ノーザンおよびSl分析によりRNAを分析
して検出することができる。さらに、組換ウシMISは、R
IAによりおよび器官培養分析により検出することができ
る。プラスミドpBG311.bmisを有するイー・コリ菌株JM8
3をインビトロ・インターナショナル・インコーポレー
ション寄託機関に受託番号第1Vl10090号として寄託し
た。
実施例7 動物細胞におけるヒト遺伝子の発現 ヒトMIS遺伝子を動物細胞にて発現させるため、chmis33
からの4.5KbAflII断片をケート等により記載されている
ように〔セル第45巻、第685〜698頁(1986)〕動物細胞
発現ベクターpBG311およびpBG312中へ挿入して、pBG31
1.hmisとpBG312.hmisとをそれぞれ生成させた(第7
図)。pBG311はSV40早期プロモータを用いる一方、pBG3
12は発現を始動させるためにアデノウイルス−2の主後
期プロモータを使用した。これらの作成物をCOS細胞
〔欠失SV40形質転換サル細胞、グルツマン、セル第23
巻、第175〜182頁(1981)〕中に導入して一時的に発現
させ、次いで支那ハムスター卵細胞(CHO)〔チェイシ
ンおよびウルラウブ、PNAS第77巻、第4216〜4220頁(19
80)〕中に挿入して安定的に発現させた。
ソムペイラックおよびドンナのDEAE/デキストラン法〔P
NAS、第78巻、第7575〜7578頁(1981)〕を用いてCOS細
胞にpBG312.hmisをトランスフェクトさせた。Sl分析を
使用して、ヒトMIS遺伝子が転写されかつRNAがスプライ
スされることを示した。次いで、器官培養分析〔ドナホ
ーエ等、J.Surg.Res、第23巻、第141〜148頁(1977)〕
を使用して、ヒトMIS遺伝子をトランスフェクトさせたC
OS細胞が生物学上活性なMISを分泌することを示した。p
BG312.hmisをインフェクトさせたCOS細胞からの状態調
節した培地はこの分析においてミュレル管の等級3の退
行を生じたのに対し、ヒト組織プラスミノーゲン活性化
cDNAをトランスフェクトさせたCOS細胞からの比較培地
および状態調節培地は退行を生ぜしめなかった。このこ
とは、ヒトMIS遺伝子をトランスフェクトさせたCOS細胞
が生物学上活性なMISを分泌してラットのミュレル管の
退行をインビトロで生ぜしめることを示している。
CHO細胞にてヒトMIS遺伝子を発現させるため、プラスミ
ドpBG311.hmisおよびプラスミドpSV2DHFR〔サブラマニ
等、モレキュラ・ル・バイオロジー、第1巻、第854〜8
64頁(1981)〕をジヒドロホレートレダクターゼが欠失
しているCHO細胞中へシャイル等の方法〔PNAS第80巻、
第4654〜4568頁(1983)〕により導入した。ヌクレオシ
ドを欠失している培地中で増殖した25種のクローンを選
択し、これらをT75フラストへ拡大させた。これらのク
ローンから全RNAを分離し、かつSl分析によりヒトMISmR
NAの存在につき分析し、これらクローンのうち10種がヒ
トMISmRNAを含有していた。次いで、MISmRNAにつき陽性
の1種の細胞ライン、311〜22から得た状態調節培地を
器官培養分析で試験した。これは器官培養分析にてミュ
レル管の等級3〜4の退行を生じたのに対し、比較細胞
ラインG2からの状態調節培地は退行を示さなかった。
細胞ライン311〜22の状態調節培地からのヒト組換MISを
レンチル−レクチンクロマトグラフィーによって部分精
製し、かつ2種の異なる抗体を用いてウエスタンブロッ
トで分析した〔トウビン等、PNAS、第76巻、第4350頁
(1979)〕。一方の抗体は変性ウシMISに対して生じた
のに対し、他方はヒトMISのペプチドに対して生じた。
両者の場合、これらの抗体は分子量約70,000を有する31
1〜22の状態調節培地にて蛋白を識別した。比較CHO細胞
ラインG2の状態調節培地には、検出しうる蛋白が存在し
なかった。このことは、CHO細胞で作成されたヒトMISが
新生児睾丸から分離したウシMISと同レベルもしくはほ
ぼ同レベルまでグリコシル化されていることを示す。さ
らに、CHO細胞を〔H3〕−グルコサミンの存在下で24時
間増殖させることにより、これらCHO細胞で産生されたM
ISを標識した。次いで、グリコ蛋白を状態調節培地から
レンチル−レクチン−セファロースによりバッチ精製
し、かつMISを変性ウシMISに対する抗体で免疫沈澱させ
た。
組換MISの性質および構造を確認した。クローン311−2A
9B7(30nMメソトレキセートで増幅)からの状態調節さ
れた血清フリー培地を限外濾過によって濃縮し、かつグ
リコ蛋白をレンチル−レクチンで抽出した。70Kdバンド
をSDS−PAGE後のクーマシー染色により検出したが、こ
れは陰性比較として作用する細胞ラインの状態調節培地
には存在しなかった。2−Dゲル電気泳動(非減成−減
成)を行なって、ヒト組換MISがジスルフィド減成二量
体であることを示した。蛋白のCNBr地図は、MISの公知
メチオニン分布と一致する断片のパターンを示した。40
0mlの状態調節された血清フリー培地からの70Kdバンド2
0μgのレンチル−レクチンとゲル濾過クロマトグラフ
ィーとの組合せにより部分精製した。調製用SDSゲルか
ら蛋白を電気溶出させ、蛋白の微小配列分析を行なっ
た。組換蛋白のアミノ末端はLRAEEであって、ヒトMISが
CHO細胞により正確に処理されたことを示している。
CHO細胞ラインにおけるMISの発現レベルは、メソトレキ
セート始動の遺伝子増幅により増大させることができる
〔カウフマンおよびシャープ、J.Mol.Biol、第159巻、
第601〜621頁(1982)〕。
プラスミドpBG312.hmisを有するイー・コリ菌株JA221を
インビトロ・インターナショナル・インコーポレーショ
ン寄託機関に受託番号第IVl10089号として寄託した。
実施例8 ヒトcDNAの発現 実施例5に記載したプラスミドpD1は、動物発現ベクタ
ーpBG312における全長cDNA配列を含有する。プラスミド
pD1は、ソムペイラックおよびドンナのDEAE/デキストラ
ン法〔PNAS第78巻、第7575〜7578頁(1981)〕によりCO
S細胞中に導入してヒトMISを産生させることができる。
全ヒトcDNA配列は、AflIIを用いプラスミドpD1から除去
してpBG311のSmal部位に挿入することにより、CHO細胞
にてヒトcDNAを発現させることができる。
全長ヒトcDNA挿入物を含有するpD1の挿入物を除去して
イー・コリおよび酵母ベクター中に挿入し、イー・コリ
および酵母中でヒトMISを発現させることができる。こ
れらの作成物は、完全ヒトMIS蛋白をコードするDNA配列
または成熟ヒトMIS蛋白をコードするDNA配列を含有する
ことができる。
以上、本発明を多くの実施例につき説明したが、この基
本構成を改変して本発明の方法および組成物を用いる他
の実施態様を提供しうることが了解されよう。
【図面の簡単な説明】
第1図はウシMISのトリプチンペプチドの配列分析から
得られたアミノ酸配列を示し、得られた23種の配列のう
ち2種のみを示し、 第2図はウシcDNAクローンを分離するために使用した化
学合成オリゴヌクレオチドDNA試料の16種のプールを示
し、 第3図は全長のcDNA配列およびプロモータ領域を包含す
るウシ遺伝子のヌクレオチド配列を示し、 第4図は本発明のウシDNA配列を発現させるために使用
しうるプラスミドpBG311.bmisの作成を示し、 第5図はヒトゲノムクローンchmis33を示しかつこれを
ウシcDNAクローンpS21と比較し、実線ブロックは蛋白コ
ード化領域を含むエクソンであり、 第6図はコスミドクローンchmis33におけるヒト遺伝子
のヌクレオチド配列を示し、蛋白配列をDNA配列の下に
示し、かつこれは4個所でイントロンにより中断され、 第7図は本発明のヒトDNA配列を発現させるために使用
しうるプラスミドpBG311.hmisおよびpBG312.hmisの作成
を示し、 第8図は本発明のヒトDNA配列を発現させるために使用
しうる全長cDNAを含むプラスミドpD1の作成を示してい
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 14/00 8318−4H C12P 21/02 C 9282−4B (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:91) (72)発明者 リチャード エル ケイト アメリカ合衆国、マサチューセッツ州 02416、ブルックリン、アパートメント 4ビー、ビーコン ストリート 1120番 (72)発明者 パトリシア ケイ ドナヒュー アメリカ合衆国、マサチューセッツ州 02193、ウェストン、アシュ ストリート 48番 (56)参考文献 米国特許4404188(US,A) 米国特許4510131(US,A) J.Clin.Endocrinol. Metab.〔32〕(1971)P.404−409

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒトまたはウシのミュレル管抑制物質の活
    性を示すポリペプチドをコードするDNAであって、 のDNAの配列、および (b)前記特定したDNAの配列のいずれかに遺伝子コー
    ドの結果として縮退したDNAの配列 よりなる群から選択されるDNA。
  2. 【請求項2】ヒトまたはウシのミュレル管抑制物質の活
    性を示すポリペプチドをコードするDNAの配列を含む組
    換DNAであって、 のDNA配列、および (b)前記特定したDNAの配列のいずれかに遺伝子コー
    ドの結果として縮退したDNAの配列 よりなる群から選択されるDNAの配列を含む組換DNA。
  3. 【請求項3】DNAの配列が組換DNA中の発現制御配列に作
    用結合される特許請求の範囲第2項記載の組換DNA。
  4. 【請求項4】発現制御配列がSV40の早期および後期プロ
    モータ、lac系、tac系、trc系、trp系、アデノウィルス
    主後期プロモータ、ファージλの主オペレータおよびプ
    ロモータ領域、fdコート蛋白の制御領域、3−ホスフォ
    グリセレートキナーゼもしくはその他の糖分解酵素のプ
    ロモータ、酸ホスファターゼのプロモータ、酵母α−交
    配因子のプロモータ、並びに原核もしくは真核細胞また
    はそのウイルスの遺伝子の発現を制御するその他の配列
    よりなる群から選択される特許請求の範囲第3項記載の
    組換DNA。
  5. 【請求項5】pBG311.bmis、pBG311.hmisおよびpBG312.h
    misよりなる群から選択される特許請求の範囲第3項記
    載の組換DNA。
  6. 【請求項6】 のDNAの配列であって、ヒトまたはウシのミュレル管抑
    制物質の活性を示すポリペプチドをコードするDNAの配
    列、および (b)前記特定したDNAの配列のいずれかに遺伝子コー
    ドの結果として縮退したものでありかつヒトまたはウシ
    のミュレル管抑制物質の活性を示すポリペプチドをコー
    ドするDNAの配列 よりなる群から選択されるDNAの配列を含む組換DNAによ
    り形質転換された細菌または哺乳類の細胞。
  7. 【請求項7】DNAの配列が組換DNA中の発現制御配列に作
    用結合される特許請求の範囲第6項記載の組換DNAによ
    り形質転換された細菌または哺乳類の細胞。
  8. 【請求項8】発現制御配列がSV40の早期および後期プロ
    モータ、lac系、tac系、trc系、trp系、アデノウイルス
    主後期プロモータ、ファージλの主オペレータおよびプ
    ロモータ領域、fdコート蛋白の制御領域、3−ホスフォ
    グリセレートキナーゼもしくはその他の糖分解酵素のプ
    ロモータ、酸ホスファターゼのプロモータ、酵母α−交
    配因子のプロモータ、並びに原核もしくは真核細胞また
    はそのウイルスの遺伝子の発現を制御するその他の配列
    よりなる群から選択される特許請求の範囲第6項記載の
    組換DNAにより形質転換された細菌または哺乳類の細
    胞。
  9. 【請求項9】pBG311.bmis、pBG311.hmisおよびpBG312.h
    misよりなる群から選択される特許請求の範囲第6項記
    載の組換DNAにより形質転換された細菌または哺乳類の
    細胞。
  10. 【請求項10】宿主がイー・コリ、シュードモナス、バ
    チルス、酵母および培養された動物細胞よりなる群から
    選択される、特許請求の範囲第6〜9項のいずれかに記
    載の組換DNAにより形質転換された細菌または哺乳類の
    細胞。
  11. 【請求項11】動物細胞がCOS細胞、CHO細胞、マウス細
    胞、ブタ細胞および培養されたヒト組織細胞よりなる群
    から選択される特許請求の範囲第10項記載の細菌または
    哺乳類の細胞。
JP61257126A 1985-10-30 1986-10-30 ミュレル管抑制物質の活性を示すポリペプチドをコードするdna,組換dnaおよび形質転換宿主 Expired - Fee Related JPH0720431B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US792880 1985-10-30
US06/792,880 US5047336A (en) 1985-10-30 1985-10-30 DNA sequences, recombinant DNA molecules and processes for producing mullerian inhibiting substance-like polypeptides

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5178268A Division JP2541761B2 (ja) 1985-10-30 1993-07-19 ミュレル管抑制物質様ポリペプチドおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62190084A JPS62190084A (ja) 1987-08-20
JPH0720431B2 true JPH0720431B2 (ja) 1995-03-08

Family

ID=25158349

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61257126A Expired - Fee Related JPH0720431B2 (ja) 1985-10-30 1986-10-30 ミュレル管抑制物質の活性を示すポリペプチドをコードするdna,組換dnaおよび形質転換宿主
JP5178268A Expired - Fee Related JP2541761B2 (ja) 1985-10-30 1993-07-19 ミュレル管抑制物質様ポリペプチドおよびその製造方法

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5178268A Expired - Fee Related JP2541761B2 (ja) 1985-10-30 1993-07-19 ミュレル管抑制物質様ポリペプチドおよびその製造方法

Country Status (13)

Country Link
US (1) US5047336A (ja)
EP (1) EP0221761B1 (ja)
JP (2) JPH0720431B2 (ja)
KR (1) KR870004143A (ja)
AT (1) ATE119915T1 (ja)
AU (1) AU606584B2 (ja)
CA (1) CA1307753C (ja)
DE (1) DE3650266T2 (ja)
DK (1) DK517986A (ja)
HU (1) HUT43627A (ja)
IL (1) IL80451A0 (ja)
PT (1) PT83655B (ja)
ZA (1) ZA868251B (ja)

Families Citing this family (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5047336A (en) * 1985-10-30 1991-09-10 Biogen, Inc. DNA sequences, recombinant DNA molecules and processes for producing mullerian inhibiting substance-like polypeptides
JPH03503524A (ja) * 1985-10-30 1991-08-08 バイオジェン インコーポレイテッド ミュレル管阻害物質様ポリペプチドの開裂二量体
US5427780A (en) * 1985-10-30 1995-06-27 Biogen, Inc. Composition comprising Mullerian inhibiting substance-like polypeptides
US5185441A (en) * 1988-08-26 1993-02-09 Biogen, Inc. Dna sequences, recombinant dna molecules and processes for producing pi-linked lymphocyte function associated antigen-3
US5661126A (en) * 1989-01-19 1997-08-26 The General Hospital Corporation Use of mullerian inhibiting substance for treating certain tumors and for modulating class I major histocompatibility antigen expression
US5349058A (en) * 1990-02-06 1994-09-20 E. R. Squibb & Sons, Inc. Nucleic acid encoding human mevalonate kinase
US5281520A (en) * 1990-09-12 1994-01-25 Zymogenetics, Inc. Method for producing acyloxyacyl hydrolase
US5310880A (en) * 1991-04-12 1994-05-10 The General Hospital Corporation Purification of Mullerian inhibiting substance
US6764681B2 (en) * 1991-10-07 2004-07-20 Biogen, Inc. Method of prophylaxis or treatment of antigen presenting cell driven skin conditions using inhibitors of the CD2/LFA-3 interaction
AU3920693A (en) * 1992-03-18 1993-10-21 General Hospital Corporation, The Four novel receptors of the TGF-beta receptor family
EE200100123A (et) * 1998-08-31 2002-06-17 Biogen, Incorporated CD2 siduva aine kasutamine ja mäluefektor-T-lümfotsüütide populatsioon
US20020119921A1 (en) * 1999-03-31 2002-08-29 Michael Streit Thrombospondin-2 and uses thereof
EP1218025A4 (en) * 1999-09-14 2005-06-01 Gen Hospital Corp USE OF MULLER CHANNEL INHIBITION SUBSTANCE FOR THE TREATMENT OF PATHOLOGICAL CONDITIONS CHARACTERIZED BY EXCESS ANDROGENES
WO2001055212A2 (en) 2000-01-27 2001-08-02 The General Hospital Corporation Delivery of therapeutic biological from implantable tissue matrices
CA2451765A1 (en) * 2001-06-05 2002-12-12 Karen K. Oishi Gene expression and production of tgf-b proteins including bioactive mullerian inhibiting substance from plants
US7858095B2 (en) * 2001-07-24 2010-12-28 Astellas Us Llc Method for treating or preventing sclerotic disorders using CD-2 binding agents
EP1545604A4 (en) * 2002-08-23 2006-09-06 Gen Hospital Corp USE OF ANTIMULLER SUBSTANCE AND INTERFERON FOR THE TREATMENT OF TUMORS
CA2555144A1 (en) * 2004-02-06 2005-08-25 Astellas Us Llc Methods of treating skin disorders
WO2005112568A2 (en) * 2004-05-04 2005-12-01 Genaissance Pharmaceuticals, Inc. Haplotype markers and methods of using the same to determine response to treatment
WO2005115436A1 (en) * 2004-05-07 2005-12-08 Astellas Us Llc Soluble lfa-3 polypeptide for treating viral disorders
US20060162026A1 (en) * 2004-12-23 2006-07-20 Karen Oishi Expressing TGF-beta proteins in plant plastids
AU2005211556A1 (en) * 2005-03-24 2006-10-12 Otago Innovation Limited Method Of Modulation
CA2627336A1 (en) * 2005-10-26 2007-05-03 Otago Innovation Limited Method of modulation of mullerian inhibitory substance (mis) receptor for the treatment of neurodegenerative diseases.
WO2008116161A2 (en) * 2007-03-22 2008-09-25 The General Hospital Corporation Pyrazoloanthrone and derivatives thereof for the treatment of cancer expressing 'mullerian inhibiting substance' type ii receptor (misrii) and of excess androgen states
CA2693144A1 (en) 2007-07-17 2009-01-22 The General Hospital Corporation Methods to identify and enrich for populations of ovarian cancer stem cells and somatic ovarian stem cells and uses thereof
ITRM20120285A1 (it) 2012-06-18 2013-12-19 Alfonso Baldi Ormone anti-mulleriano.
PL2968470T3 (pl) * 2013-03-12 2021-05-31 The General Hospital Corporation Zmodyfikowane białka stanowiące substancję hamującą rozwój przewodów müllera (mis) i ich zastosowania do leczenia chorób
RU2616273C1 (ru) * 2016-04-21 2017-04-13 Федеральное государственное унитарное предприятие "Государственный научно-исследовательский институт особо чистых биопрепаратов" Федерального медико-биологического агентства Синтетическая ДНК, кодирующая антимюллеров гормон человека, содержащий ее экспрессионный вектор pTVK4pu/MISOPT и штамм клеток яичников китайского хомячка CHO-MIS - продуцент рекомбинантного антимюллерового гормона человека

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4404188A (en) * 1981-07-29 1983-09-13 Massachusetts General Hospital Purified Mullerian Inhibiting Substance and method of purification
US4510131A (en) * 1981-07-29 1985-04-09 The General Hospital Corporation Purified Mullerian Inhibiting Substance and method of use
US4442205A (en) * 1981-09-22 1984-04-10 The United States Of America As Represented By The Department Of Health And Human Services Simian virus recombinant that directs the synthesis of hepatitis B surface antigen
US4487833A (en) * 1982-03-01 1984-12-11 The General Hospital Corporation Method of preparing hybridomas and of purifying immunogenic materials
US4740587A (en) * 1985-07-18 1988-04-26 The Salk Institute For Biological Studies Inhibin and method of purifying same
US5047336A (en) * 1985-10-30 1991-09-10 Biogen, Inc. DNA sequences, recombinant DNA molecules and processes for producing mullerian inhibiting substance-like polypeptides

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
J.Clin.Endocrinol.Metab.〔32〕(1971)P.404−409

Also Published As

Publication number Publication date
AU606584B2 (en) 1991-02-14
CA1307753C (en) 1992-09-22
ATE119915T1 (de) 1995-04-15
JP2541761B2 (ja) 1996-10-09
JPH06133793A (ja) 1994-05-17
IL80451A0 (en) 1987-01-30
US5047336A (en) 1991-09-10
PT83655B (en) 1988-11-29
DE3650266T2 (de) 1995-08-31
EP0221761B1 (en) 1995-03-15
EP0221761A2 (en) 1987-05-13
EP0221761A3 (en) 1988-10-12
KR870004143A (ko) 1987-05-07
AU6452186A (en) 1987-05-07
PT83655A (en) 1986-11-01
DE3650266D1 (de) 1995-04-20
DK517986A (da) 1987-05-01
DK517986D0 (da) 1986-10-29
HUT43627A (en) 1987-11-30
ZA868251B (en) 1988-09-28
JPS62190084A (ja) 1987-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2541761B2 (ja) ミュレル管抑制物質様ポリペプチドおよびその製造方法
EP0474727B1 (en) Her2 extracellular domain
EP0211894B1 (en) Fsh
JP2534222B2 (ja) 混成タンパク質生産用融合遺伝子
JP2957974B2 (ja) エリスロポエチン活性を有するタンパク質の製造方法
US5750654A (en) Leukaemia inhibitory factor
EP0043980B1 (en) Mature human leukocyte interferon a, process for its microbial preparation, intermediates therefor and compositions containing it.
JP2553829B2 (ja) 組換えコロニー刺激因子−1
US6433142B1 (en) Megakaryocyte stimulating factors
JP2642942B2 (ja) 霊長動物造血成長因子の新規種族
IE883523L (en) Interleukin-1 Receptors
JPH01501283A (ja) 新規な型のコロニー刺激因子―1
IE911359A1 (en) Muteins of the granulocyte colony stimulating factor
JPS61219395A (ja) TGF‐βをコードしている核酸およびその用途
US5545536A (en) Colony-stimulating factor derivatives
US5359033A (en) Cleaved dimers of mullerian inhibiting substance-like polypeptides
JPH01502157A (ja) ヒトil―3の分子クローン化および発現
US5683894A (en) Recombinant nerve growth factor
US5427780A (en) Composition comprising Mullerian inhibiting substance-like polypeptides
JPH0272877A (ja) Dnaおよびその用途
JPH02195888A (ja) ヒトインターロイキン2活性を有するポリペプチドをコードする遺伝子を含有する組換えdna体および該組換えdna体により形質転換された原核生物細胞
US4767709A (en) Growth-related hormones
HU204086B (en) Process for producing non-human mammal animal interferons, dna sequemces coding form them and pharmaceutical compositions comprising sand interferons

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees