JPH072041B2 - アツプカツト耕法によるロ−タリ耕うん・砕土装置 - Google Patents
アツプカツト耕法によるロ−タリ耕うん・砕土装置Info
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- JPH072041B2 JPH072041B2 JP15322386A JP15322386A JPH072041B2 JP H072041 B2 JPH072041 B2 JP H072041B2 JP 15322386 A JP15322386 A JP 15322386A JP 15322386 A JP15322386 A JP 15322386A JP H072041 B2 JPH072041 B2 JP H072041B2
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Description
本発明は、アップカット耕法による耕うん・砕土装置に
関し、さらに詳しくは、深耕ロータリ耕うんに適したア
ップカット耕法において、切削，耕うんした土塊の後方
投てき効果を向上させると共に、耕土表面の砕土を同時
に行なうために、耕うん爪の形状および耕うん装置を改
良してなるものである。
関し、さらに詳しくは、深耕ロータリ耕うんに適したア
ップカット耕法において、切削，耕うんした土塊の後方
投てき効果を向上させると共に、耕土表面の砕土を同時
に行なうために、耕うん爪の形状および耕うん装置を改
良してなるものである。
一般に、ロータリ耕うん装置には、ロータリ軸に爪取付
部を介して耕うん爪が装着されており、このロータリ軸
を進行方向に対して正回転させることにより、耕うん，
砕土，代掻等の作業を行なう，いわゆるダウンカット耕
法と、耕うん爪を装着したロータリ軸を進行方向に対し
て逆回転させることにより、耕うん爪が土を耕うん底部
から地表に向って切削しながら耕うん，砕土作業を行な
う，いわゆるアップカット耕法と称される耕法が知られ
ている。
部を介して耕うん爪が装着されており、このロータリ軸
を進行方向に対して正回転させることにより、耕うん，
砕土，代掻等の作業を行なう，いわゆるダウンカット耕
法と、耕うん爪を装着したロータリ軸を進行方向に対し
て逆回転させることにより、耕うん爪が土を耕うん底部
から地表に向って切削しながら耕うん，砕土作業を行な
う，いわゆるアップカット耕法と称される耕法が知られ
ている。
ところで、ロータリ耕うん装置におけるアップカット耕
法は、ダウンカット耕法に比して耕うんエネルギおよび
比エネルギとも小さいが、耕うん反力が後方に向いてい
るので、トラクタに対する牽引抵抗が大きくなると共
に、耕うん爪による切削土を後方へ投てきしてなけれ
ば、土塊がロータリ作用域内に残って再耕うんされ、耕
うんエネルギを増大させる等の問題がある。 従って、従来のアップカット耕法では、ダウンカット耕
法に比して切削抵抗が小さく、深耕可能であるという利
点を有する反面、切削土の後方投てき効果が劣る等、実
用上の問題点も多く、普及が遅れている原因となってい
る。 又、従来のアップカット耕法では、切削された土塊が大
きいので、そのままでは作物の苗植えや播種ができず、
耕うん後に再び表土を砕土する必要があるなど、作業工
数が増大し、非能率的であった。 本発明は、上述した従来のアップカット耕法における欠
点を改善し、切削された土塊の後方投てき効果を向上さ
せると共に、下層土は粗く，表土は細かくなるように耕
うん作業と砕土作業とを同時に行なうことができるよう
にしたアップカット耕法によるロータリ耕うん・砕土装
置を提供することを目的とする。
法は、ダウンカット耕法に比して耕うんエネルギおよび
比エネルギとも小さいが、耕うん反力が後方に向いてい
るので、トラクタに対する牽引抵抗が大きくなると共
に、耕うん爪による切削土を後方へ投てきしてなけれ
ば、土塊がロータリ作用域内に残って再耕うんされ、耕
うんエネルギを増大させる等の問題がある。 従って、従来のアップカット耕法では、ダウンカット耕
法に比して切削抵抗が小さく、深耕可能であるという利
点を有する反面、切削土の後方投てき効果が劣る等、実
用上の問題点も多く、普及が遅れている原因となってい
る。 又、従来のアップカット耕法では、切削された土塊が大
きいので、そのままでは作物の苗植えや播種ができず、
耕うん後に再び表土を砕土する必要があるなど、作業工
数が増大し、非能率的であった。 本発明は、上述した従来のアップカット耕法における欠
点を改善し、切削された土塊の後方投てき効果を向上さ
せると共に、下層土は粗く，表土は細かくなるように耕
うん作業と砕土作業とを同時に行なうことができるよう
にしたアップカット耕法によるロータリ耕うん・砕土装
置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、ロータリ軸５の軸
心Ｏが地表面Ｇ付近から下方で回転するロータリに、回
転方向後方に向け次第に遠ざかるように弯曲する縦刃部
8aの先端部から一側にほぼ直角に屈曲して横刃部8bを形
成した耕うん爪８を装着し、上記横刃部8bに、回転方向
に対して内側が凹面、外側が凸面となるよう弯曲させた
円弧状のすくい面を形成してなるアップカット耕法によ
る耕うん装置において、 上記ロータリ軸５の後部上方で、ロータリ軸５を中心と
する爪回転軌跡の最後端を通る接線Ｑ上に、正回転可能
な補助軸17を設置し、この補助軸17に横方向および円周
方向に所定の間隔を保持して爪取付部19を固定し、該爪
取付部19に爪回転半径の小さい砕土用爪21を装着してな
ることを特徴とするものである。
心Ｏが地表面Ｇ付近から下方で回転するロータリに、回
転方向後方に向け次第に遠ざかるように弯曲する縦刃部
8aの先端部から一側にほぼ直角に屈曲して横刃部8bを形
成した耕うん爪８を装着し、上記横刃部8bに、回転方向
に対して内側が凹面、外側が凸面となるよう弯曲させた
円弧状のすくい面を形成してなるアップカット耕法によ
る耕うん装置において、 上記ロータリ軸５の後部上方で、ロータリ軸５を中心と
する爪回転軌跡の最後端を通る接線Ｑ上に、正回転可能
な補助軸17を設置し、この補助軸17に横方向および円周
方向に所定の間隔を保持して爪取付部19を固定し、該爪
取付部19に爪回転半径の小さい砕土用爪21を装着してな
ることを特徴とするものである。
上記構成によって本発明によるアップカット耕法による
耕うん・砕土装置によれば、耕土を耕うん底部より地表
に向って切削してゆくにつれて、切削された土塊がスラ
イス状となって横刃部の滑らかなすくい面上を滑りなが
らロータリの作用域に残ることなく、ロータリ軸とは逆
方向に回転させられて後方へ投てきされると共に、投て
きされた土塊が爪回転軌跡の外周を通った場合、ロータ
リ軸の後部上方で爪回転半径の小さい補助軸に装着され
た砕土用爪により砕土されて、粗い下層土の上面に細か
い土壌が落下して表土を形成する。 従って、ロータリの作用域であるロータリ軸の前方に
は、走行抵抗および牽引抵抗を増大させる土塊の堆積が
なく、深耕が可能である。
耕うん・砕土装置によれば、耕土を耕うん底部より地表
に向って切削してゆくにつれて、切削された土塊がスラ
イス状となって横刃部の滑らかなすくい面上を滑りなが
らロータリの作用域に残ることなく、ロータリ軸とは逆
方向に回転させられて後方へ投てきされると共に、投て
きされた土塊が爪回転軌跡の外周を通った場合、ロータ
リ軸の後部上方で爪回転半径の小さい補助軸に装着され
た砕土用爪により砕土されて、粗い下層土の上面に細か
い土壌が落下して表土を形成する。 従って、ロータリの作用域であるロータリ軸の前方に
は、走行抵抗および牽引抵抗を増大させる土塊の堆積が
なく、深耕が可能である。
以下、本発明による実施例を添付した図面に基づいて詳
細に説明する。 第１図は本発明によるアップカット耕法に適した耕うん
・砕土装置の概略構成を示す側面図、第２図は本発明に
よる耕うん爪の形状を示す側面図、第３図は第２図のII
−II断面図、第４図は第１図のIII−III断面図であり、
図において、符号１で示す耕うん・砕土装置は、図示し
ないが農用トラクタの後部に３点リンクヒッチ機構を介
して上下方向に昇降自在に装着され、機体中央部にギヤ
ボックス２が設けられている。上記ギヤボックス２に
は、入力軸３が前方に突出するように設けられ、トラク
タのPTO軸に伝動軸，ユニバーサルジョイント等を介し
て接続され、駆動力が伝達されるようになっている。上
記入力軸３より伝達される駆動力は、ギヤボックス２内
の歯車減速機等により減速され、チェーンケース４内の
チェーンを介してチェーンケース４の下端部両側に軸支
されたロータリ軸５に正回転または逆回転の駆動力とし
て伝達されるようになっている。 ここで、上記ロータリ軸５は、耕うん・砕土装置１の進
行方向に直交するよう延設されており、進行方向に転動
する方向を正回転，その逆を逆回転と称し、アップカッ
ト耕法ではロータリ軸５が逆回転するよう駆動される。 また、上記ロータリ軸５は、耕幅の中央部に設置された
チェーンケース４の左右に延設されたセンタードライブ
方式，耕幅の片側端部に設置されたチェーンケースと他
端側の支持フレームとの間に軸支されたサイドドライブ
方式，あるいは一定の耕幅の範囲内に設置された複数の
チェーンケース４に少なくとも１本以上のロータリ軸５
を軸支してなるカセットドライブ方式等により駆動され
るものであり、各種耕うん条件に適したドライブ方式が
選定される。 一方、ロータリ軸５には、横方向および円周方向に所定
の間隔を保持して爪取付部６が溶接等により固定されて
いると共に、この爪取付部６はロータリ軸５と直交する
方向に取付けられ、先端部に穿設された取付穴にはボル
ト・ナット７等を介して耕うん爪８が固定されている。 上記耕うん爪８は、第２図および第３図に示すように、
縦刃部8aに対して先端側が一側にほぼ直角なＬ字型に屈
曲した横刃部8bが形成され、縦刃部8aから横刃部8bの回
転方向の側縁には刃縁8c,8dが形成されている。上記耕
うん爪８の横刃部8bの始端部8eは、ロータリ軸５の回転
中心Ｏと耕うん爪８の取付穴8fの中心を通る直線ｍより
回転後方へα度（およそ10度程度）傾いた線ｎと、爪回
転半径Ｒとの交点に位置しており、回転方向に対して内
側凹面、外側が凸面となるよう半径ｒで弯曲させた円弧
状の滑らかなすくい面を有するように横刃部8bが形成さ
れている。また、上記横刃部8bのすくい面背面に形成さ
れた刃縁8dは、横刃部8bの始端部8eと回転中心Ｏを通る
線ｎと鈍角な角度を有する直線Ｐに沿って形成されてい
る。 ここで、上記耕うん爪８の横刃部8bは、縦刃部8aに対し
て一体的に鍛造した実施例について説明したが、耕うん
爪８の基部の強度を向上させるため、丸棒，角材，パイ
プ材に横刃部8bを溶接したり、あるいは摩耗した横刃部
8bを交換できるように着脱可能に固定したり、横刃部8b
の取付角度を調整できるようにすることも可能である。 また、耕うん爪８の横刃部8bに形成された円弧状すくい
面は、摩耗が激しいために、特に横刃部8bのすくい面お
よび縦刃部8aの所定の範囲には耐摩耗性合金からなるコ
ーティング９を施したり、あるいは材質の異なる耐摩耗
材を二層に張り合わせたりする手段が採られる。 上記ロータリ軸５に駆動力を伝達するチェーンケース４
は、ロータリ軸５側が進行方向に寄るよう傾斜してお
り、このチェーンケース４の前方には、第４図に示すよ
うにゴムまたはプラスチックで成形された弾性材からな
る土付着防止板10が取付けられている。 また、上記チェーンケース４の上方でギヤボックス２の
下方には、耕うん爪８で切削されて投てきされる土塊を
後方へ排出する作業に適したロータリカバー11が装着さ
れており、このロータリカバー11は、爪回転部の上方に
設置されたシールドカバー12と、ロータリ軸５の耕幅の
両側を覆うサイドカバー13と、シールドカバー12の前方
に設置されたフロント部14と、シールドカバー12の後方
に上下動自在に装着されたエプロン15と、上記サイドカ
バー13に上下動自在に取付けられた幅サイドカバー16と
により構成されている。 上記シールドカバー12の形状は、爪回転軌跡Ｒの最上端
位置より少し前寄り位置で、耕うん爪８の先端とシール
ドカバー12とのクリアランスＳ（約210cm）を最小と
し、これより後方に向って末広がり状に傾斜して形成さ
れており、アップカット耕法による土塊の投てき効果を
向上させるようになっている。 ここで、上記シールドカバー12は、通常は鋼板により成
形されているが、泥土の付着を防止し、付着した泥土の
剥離を良くすると共に、土塊の投てき効果を向上させる
ために、プラスチック板より成形したもの、帯状板また
は丸棒を縦または横に所定の間隔でフオーク状に並設し
たもの、あるいは自由回転または強制回転可能な複数本
のロールを横方向に並設してなるもの等で構成されてい
る。 一方、上記シールドカバー12の内側で、ロータリ軸５の
後部上方には、補助軸17が設置され、この補助軸17は、
ギヤボックス２内の歯車減速機等により減速され、側方
に設置されたチェーンケース18内のチェーンを介して進
行方向に転動する正回転可能になっている。 また、上記補助軸17は、ロータリ軸５に平行で耕幅の範
囲内に延設され、この補助軸17には、横方向および円周
方向に所定の間隔を保持し、軸直角方向に爪取付部19が
溶接等により固定されていると共に、上記爪取付部19の
先端部に穿設された取付穴には、ボルト・ナット20等を
介して爪回転半径の小さい砕土用爪21が固定されてい
る。 上記砕土用爪21は、通常のダウンカット耕法に使用され
るナタ爪状に成形されたものである。 なお、上記構成において、補助軸17の中心は、好ましく
はロータリ軸５を中心とする爪回転軌跡の最後端を通る
接線Ｑ上に設置されるのがよい。 次いで、上述したように構成された耕うん・砕土装置に
よるアップカット耕法の耕うん作業について説明する。 まず、耕うん爪８は、アップカット耕法に適した形状に
成形され、この耕うん爪８を固定したロータリ軸５がチ
ェーンケース４の前方に寄っており、チェーンケース４
の前方空間が大きくなっているもので、本発明によるア
ップカット耕法では、ロータリ軸５を地表面Ｇ付近より
下方に位置させ、H/R（Ｈは耕深,Rは爪回転半径）を１
以上とした深耕が可能である。 従って、耕うん爪８が、耕土を耕うん底部より地表へ向
って切削してゆくにつれて、切削された土塊がスライス
状となり、地表面近くでは土塊に亀裂が生じ、横刃部8b
の滑らかなすくい面上を滑りながら、ロータリ軸５とは
逆方向に回転させられた後方へ投てきされる。このとき
切削された土塊の一部が、横刃部8bのすくい面に抱えら
れて爪回転軌跡の内側を通って切削された耕土をロータ
リの作用域内に残すことなく後方へ投てきされるもので
あり、ロータリ軸５の前方にはほとんど土塊を堆積させ
ることがない。また、横刃部8bにより投てきされる土塊
は、爪回転軌跡の外周を通った場合にはシールドカバー
12の後方内側に設置された補助軸17の砕土用爪21により
破砕されて、ロータリ軸５の後方に落下するので、チェ
ーンケース４の前方およびロータリ軸５の前方には、走
行抵抗および牽引抵抗を増大させる土塊が堆積すること
はない。また、耕うん爪８により切削して投てきされる
土塊は大きく粗くても、爪回転軌跡の外周を通る土塊が
補助軸17の砕土用爪21により打砕かれるので、耕土の下
層土は粗いが、表土は細かい理想的な耕うん作業が可能
である。
細に説明する。 第１図は本発明によるアップカット耕法に適した耕うん
・砕土装置の概略構成を示す側面図、第２図は本発明に
よる耕うん爪の形状を示す側面図、第３図は第２図のII
−II断面図、第４図は第１図のIII−III断面図であり、
図において、符号１で示す耕うん・砕土装置は、図示し
ないが農用トラクタの後部に３点リンクヒッチ機構を介
して上下方向に昇降自在に装着され、機体中央部にギヤ
ボックス２が設けられている。上記ギヤボックス２に
は、入力軸３が前方に突出するように設けられ、トラク
タのPTO軸に伝動軸，ユニバーサルジョイント等を介し
て接続され、駆動力が伝達されるようになっている。上
記入力軸３より伝達される駆動力は、ギヤボックス２内
の歯車減速機等により減速され、チェーンケース４内の
チェーンを介してチェーンケース４の下端部両側に軸支
されたロータリ軸５に正回転または逆回転の駆動力とし
て伝達されるようになっている。 ここで、上記ロータリ軸５は、耕うん・砕土装置１の進
行方向に直交するよう延設されており、進行方向に転動
する方向を正回転，その逆を逆回転と称し、アップカッ
ト耕法ではロータリ軸５が逆回転するよう駆動される。 また、上記ロータリ軸５は、耕幅の中央部に設置された
チェーンケース４の左右に延設されたセンタードライブ
方式，耕幅の片側端部に設置されたチェーンケースと他
端側の支持フレームとの間に軸支されたサイドドライブ
方式，あるいは一定の耕幅の範囲内に設置された複数の
チェーンケース４に少なくとも１本以上のロータリ軸５
を軸支してなるカセットドライブ方式等により駆動され
るものであり、各種耕うん条件に適したドライブ方式が
選定される。 一方、ロータリ軸５には、横方向および円周方向に所定
の間隔を保持して爪取付部６が溶接等により固定されて
いると共に、この爪取付部６はロータリ軸５と直交する
方向に取付けられ、先端部に穿設された取付穴にはボル
ト・ナット７等を介して耕うん爪８が固定されている。 上記耕うん爪８は、第２図および第３図に示すように、
縦刃部8aに対して先端側が一側にほぼ直角なＬ字型に屈
曲した横刃部8bが形成され、縦刃部8aから横刃部8bの回
転方向の側縁には刃縁8c,8dが形成されている。上記耕
うん爪８の横刃部8bの始端部8eは、ロータリ軸５の回転
中心Ｏと耕うん爪８の取付穴8fの中心を通る直線ｍより
回転後方へα度（およそ10度程度）傾いた線ｎと、爪回
転半径Ｒとの交点に位置しており、回転方向に対して内
側凹面、外側が凸面となるよう半径ｒで弯曲させた円弧
状の滑らかなすくい面を有するように横刃部8bが形成さ
れている。また、上記横刃部8bのすくい面背面に形成さ
れた刃縁8dは、横刃部8bの始端部8eと回転中心Ｏを通る
線ｎと鈍角な角度を有する直線Ｐに沿って形成されてい
る。 ここで、上記耕うん爪８の横刃部8bは、縦刃部8aに対し
て一体的に鍛造した実施例について説明したが、耕うん
爪８の基部の強度を向上させるため、丸棒，角材，パイ
プ材に横刃部8bを溶接したり、あるいは摩耗した横刃部
8bを交換できるように着脱可能に固定したり、横刃部8b
の取付角度を調整できるようにすることも可能である。 また、耕うん爪８の横刃部8bに形成された円弧状すくい
面は、摩耗が激しいために、特に横刃部8bのすくい面お
よび縦刃部8aの所定の範囲には耐摩耗性合金からなるコ
ーティング９を施したり、あるいは材質の異なる耐摩耗
材を二層に張り合わせたりする手段が採られる。 上記ロータリ軸５に駆動力を伝達するチェーンケース４
は、ロータリ軸５側が進行方向に寄るよう傾斜してお
り、このチェーンケース４の前方には、第４図に示すよ
うにゴムまたはプラスチックで成形された弾性材からな
る土付着防止板10が取付けられている。 また、上記チェーンケース４の上方でギヤボックス２の
下方には、耕うん爪８で切削されて投てきされる土塊を
後方へ排出する作業に適したロータリカバー11が装着さ
れており、このロータリカバー11は、爪回転部の上方に
設置されたシールドカバー12と、ロータリ軸５の耕幅の
両側を覆うサイドカバー13と、シールドカバー12の前方
に設置されたフロント部14と、シールドカバー12の後方
に上下動自在に装着されたエプロン15と、上記サイドカ
バー13に上下動自在に取付けられた幅サイドカバー16と
により構成されている。 上記シールドカバー12の形状は、爪回転軌跡Ｒの最上端
位置より少し前寄り位置で、耕うん爪８の先端とシール
ドカバー12とのクリアランスＳ（約210cm）を最小と
し、これより後方に向って末広がり状に傾斜して形成さ
れており、アップカット耕法による土塊の投てき効果を
向上させるようになっている。 ここで、上記シールドカバー12は、通常は鋼板により成
形されているが、泥土の付着を防止し、付着した泥土の
剥離を良くすると共に、土塊の投てき効果を向上させる
ために、プラスチック板より成形したもの、帯状板また
は丸棒を縦または横に所定の間隔でフオーク状に並設し
たもの、あるいは自由回転または強制回転可能な複数本
のロールを横方向に並設してなるもの等で構成されてい
る。 一方、上記シールドカバー12の内側で、ロータリ軸５の
後部上方には、補助軸17が設置され、この補助軸17は、
ギヤボックス２内の歯車減速機等により減速され、側方
に設置されたチェーンケース18内のチェーンを介して進
行方向に転動する正回転可能になっている。 また、上記補助軸17は、ロータリ軸５に平行で耕幅の範
囲内に延設され、この補助軸17には、横方向および円周
方向に所定の間隔を保持し、軸直角方向に爪取付部19が
溶接等により固定されていると共に、上記爪取付部19の
先端部に穿設された取付穴には、ボルト・ナット20等を
介して爪回転半径の小さい砕土用爪21が固定されてい
る。 上記砕土用爪21は、通常のダウンカット耕法に使用され
るナタ爪状に成形されたものである。 なお、上記構成において、補助軸17の中心は、好ましく
はロータリ軸５を中心とする爪回転軌跡の最後端を通る
接線Ｑ上に設置されるのがよい。 次いで、上述したように構成された耕うん・砕土装置に
よるアップカット耕法の耕うん作業について説明する。 まず、耕うん爪８は、アップカット耕法に適した形状に
成形され、この耕うん爪８を固定したロータリ軸５がチ
ェーンケース４の前方に寄っており、チェーンケース４
の前方空間が大きくなっているもので、本発明によるア
ップカット耕法では、ロータリ軸５を地表面Ｇ付近より
下方に位置させ、H/R（Ｈは耕深,Rは爪回転半径）を１
以上とした深耕が可能である。 従って、耕うん爪８が、耕土を耕うん底部より地表へ向
って切削してゆくにつれて、切削された土塊がスライス
状となり、地表面近くでは土塊に亀裂が生じ、横刃部8b
の滑らかなすくい面上を滑りながら、ロータリ軸５とは
逆方向に回転させられた後方へ投てきされる。このとき
切削された土塊の一部が、横刃部8bのすくい面に抱えら
れて爪回転軌跡の内側を通って切削された耕土をロータ
リの作用域内に残すことなく後方へ投てきされるもので
あり、ロータリ軸５の前方にはほとんど土塊を堆積させ
ることがない。また、横刃部8bにより投てきされる土塊
は、爪回転軌跡の外周を通った場合にはシールドカバー
12の後方内側に設置された補助軸17の砕土用爪21により
破砕されて、ロータリ軸５の後方に落下するので、チェ
ーンケース４の前方およびロータリ軸５の前方には、走
行抵抗および牽引抵抗を増大させる土塊が堆積すること
はない。また、耕うん爪８により切削して投てきされる
土塊は大きく粗くても、爪回転軌跡の外周を通る土塊が
補助軸17の砕土用爪21により打砕かれるので、耕土の下
層土は粗いが、表土は細かい理想的な耕うん作業が可能
である。
以上、実施例に基づいて詳細に説明したように、本発明
のアップカット耕法による耕うん・砕土装置は、回転方
向後方に向け次第に遠ざかるように弯曲する縦刃部8aの
先端部から一側にほぼ直角に屈曲して横刃部8bを形成
し、上記横刃部8bに、回転方向に対して内側が凹面、外
側が凸面となるよう弯曲させた円弧状のすくい面を形成
してなる耕うん爪を具備し、ロータリ軸の軸心Ｏを地表
面Ｇ付近から下方で回転させるようにし、かつロータリ
軸５の後部上方で、ロータリ軸５を中心とする爪回転軌
跡の最後端を通る接線Ｑ上に、正回転可能な補助軸17を
設置し、この補助軸17に横方向および円周方向に所定の
間隔を保持して爪取付部19を固定し、該爪取付部19に爪
回転半径の小さい砕土用爪21を装着した構成であり、切
削，耕うんした土塊の後方投てき効果が向上し、耕土を
再耕うんすることなく耕うんエネルギを削減することに
なり、深耕が可能である。 また、耕うん爪により投てきされた土塊が、補助軸の砕
土用爪により砕土されるので、一度の耕うん作業で耕う
ん，砕土が可能になり、大幅な作業工数の軽減を図るこ
とができる。
のアップカット耕法による耕うん・砕土装置は、回転方
向後方に向け次第に遠ざかるように弯曲する縦刃部8aの
先端部から一側にほぼ直角に屈曲して横刃部8bを形成
し、上記横刃部8bに、回転方向に対して内側が凹面、外
側が凸面となるよう弯曲させた円弧状のすくい面を形成
してなる耕うん爪を具備し、ロータリ軸の軸心Ｏを地表
面Ｇ付近から下方で回転させるようにし、かつロータリ
軸５の後部上方で、ロータリ軸５を中心とする爪回転軌
跡の最後端を通る接線Ｑ上に、正回転可能な補助軸17を
設置し、この補助軸17に横方向および円周方向に所定の
間隔を保持して爪取付部19を固定し、該爪取付部19に爪
回転半径の小さい砕土用爪21を装着した構成であり、切
削，耕うんした土塊の後方投てき効果が向上し、耕土を
再耕うんすることなく耕うんエネルギを削減することに
なり、深耕が可能である。 また、耕うん爪により投てきされた土塊が、補助軸の砕
土用爪により砕土されるので、一度の耕うん作業で耕う
ん，砕土が可能になり、大幅な作業工数の軽減を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】 第１図は本発明によるアップカット耕法に適した耕うん
・砕土装置の概略構成図を示す側面図、第２図は本発明
による耕うん爪の形状を示す側面図、第３図は第２図の
II−II断面図、第４図は第１図のIII−III断面図であ
る。 １…耕うん・砕土装置、２…ギヤボックス、３…入力
軸、４…チェーンケース、５…ロータリ軸、６…爪取付
部、７…ボルト・ナット、８…耕うん爪、8a…縦刃部、
8b…横刃部、8c,8d…刃縁、8e…始端部、8f…取付穴、
９…コーティング、10…土付着防止板、11…ロータリカ
バー、12…シールドカバー、13…サイドカバー、14…フ
ロント部、15…エプロン、16…副サイドカバー、17…補
助軸、18…チェーンケース、19…爪取付部、20…ボルト
・ナット、21…砕土用爪。
・砕土装置の概略構成図を示す側面図、第２図は本発明
による耕うん爪の形状を示す側面図、第３図は第２図の
II−II断面図、第４図は第１図のIII−III断面図であ
る。 １…耕うん・砕土装置、２…ギヤボックス、３…入力
軸、４…チェーンケース、５…ロータリ軸、６…爪取付
部、７…ボルト・ナット、８…耕うん爪、8a…縦刃部、
8b…横刃部、8c,8d…刃縁、8e…始端部、8f…取付穴、
９…コーティング、10…土付着防止板、11…ロータリカ
バー、12…シールドカバー、13…サイドカバー、14…フ
ロント部、15…エプロン、16…副サイドカバー、17…補
助軸、18…チェーンケース、19…爪取付部、20…ボルト
・ナット、21…砕土用爪。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安倉 敏行 岡山県岡山市中畦684番地 小橋工業株式 会社内 (72)発明者 石田 和弘 岡山県岡山市中畦684番地 小橋工業株式 会社内
Claims (1)
- 【請求項１】ロータリ軸（５）の軸心（Ｏ）が地表面
（Ｇ）付近から下方で回転するロータリに、回転方向後
方に向け次第に遠ざかるように弯曲する縦刃部（8a）の
先端部から一側にほぼ直角に屈曲して横刃部（8b）を形
成した耕うん爪（８）を装着し、上記横刃部（8b）に、
回転方向に対して内側が凹面、外側が凸面となるよう弯
曲させた円弧状のすくい面を形成してなるアップカット
耕法による耕うん装置において、 上記ロータリ軸（５）の後部上方で、ロータリ軸（５）
を中心とする爪回転軌跡の最後端を通る接線（Ｑ）上
に、正回転可能な補助軸（17）を設置し、この補助軸
（17）に横方向および円周方向に所定の間隔を保持して
爪取付部（19）を固定し、該爪取付部（19）に爪回転半
径の小さい砕土用爪（21）を装着してなることを特徴と
するアップカット耕法によるローリ耕うん・砕土装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15322386A JPH072041B2 (ja) | 1986-06-30 | 1986-06-30 | アツプカツト耕法によるロ−タリ耕うん・砕土装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15322386A JPH072041B2 (ja) | 1986-06-30 | 1986-06-30 | アツプカツト耕法によるロ−タリ耕うん・砕土装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6312202A JPS6312202A (ja) | 1988-01-19 |
| JPH072041B2 true JPH072041B2 (ja) | 1995-01-18 |
Family
ID=15557745
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15322386A Expired - Fee Related JPH072041B2 (ja) | 1986-06-30 | 1986-06-30 | アツプカツト耕法によるロ−タリ耕うん・砕土装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH072041B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2573488Y2 (ja) * | 1992-06-18 | 1998-05-28 | セイレイ工業株式会社 | 耕耘作業機 |
| RU2479181C1 (ru) * | 2009-03-06 | 2013-04-20 | Янмар Ко., Лтд. | Культиваторный зубец и ротационное устройство, снабженное культиваторным зубцом |
| CN110972584A (zh) * | 2019-12-20 | 2020-04-10 | 郭芙琴 | 一种农业播种用翻土施肥装置 |
-
1986
- 1986-06-30 JP JP15322386A patent/JPH072041B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6312202A (ja) | 1988-01-19 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |