JPH07204147A - 清拭磨き布 - Google Patents

清拭磨き布

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JPH07204147A
JPH07204147A JP277594A JP277594A JPH07204147A JP H07204147 A JPH07204147 A JP H07204147A JP 277594 A JP277594 A JP 277594A JP 277594 A JP277594 A JP 277594A JP H07204147 A JPH07204147 A JP H07204147A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 健康上および環境保全上問題のない清拭磨き
布を提供する。 【構成】 織布、不織布または編製物からなる基布に、
添加剤の混入された粘着性を有する樹脂が含浸されてな
る清拭磨き布であって、粘着性を有する樹脂は、アクリ
ル系の樹脂のエマルジョンと、酢酸ビニル系の樹脂のエ
マルジョンと、アクリル酢酸ビニル共重合体系の樹脂の
エマルジョンの内のいずれか一種または二種以上の混合
エマルジョンであり、添加剤は、アルコール類、可塑剤
およびロジンエステルの一種または二種以上を組み合わ
せたものである。アルコール類は、2価〜5価のアルコ
ール、またはそれらを組み合わせたものが好適である。
可塑剤は、ポリブテン、フタル酸エステルおよび塩化パ
ラフィンの一種または二種以上を組み合わせたものが好
適である。エマルジョン100重量部に対して10重量
部〜60重量部の添加剤が混入される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空中に飛散しないよう
に埃を拭き取ることができる清拭磨き布に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、織布あるいは不織布等の可撓性を
有する基布に水分や油分あるいは樹脂分を予め付与して
おき、拭き取った埃を上記水分や油分に付着させて埃が
空中に飛散しないように加工された磨き布が知られてい
る。水分を含ませた磨き布は、長時間外気中に放置する
と水分が蒸発して埃を付着させる効力が消失するため、
現在では密封状態のお手拭き等一回きりの使い捨ての用
途以外には適用されておらず、従って自動車等の被塗装
面を事前清浄化するような工業的な用途には油分や樹脂
分が含浸された磨き布が適用される。
【0003】そして従来工業的規模で用いられる磨き布
としては、樹脂分からなる粘着剤を基布の表面に付与し
たもの(実開昭54−172574号公報)、樹脂分と
しての長鎖状炭化水素からなる高分子化合物と油脂分と
しての変性天然樹脂と添加物としての油脂ワックスとを
基布に含浸させたもの(特公昭58−3693号公
報)、基布に樹脂分としての分子量が500〜1000
0である粘稠性合成樹脂(ポリブテン、ポリブチレン
等)を付着したもの(実開昭59−171665号公
報)等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
上記実開昭54−172574号公報に開示されたもの
は、基布の表面に分厚く粘着剤層が形成されているた
め、埃の捕捉には適しているが、粘着剤層が邪魔をして
被塗布面等を効果的に拭うことができないという問題点
を有している。
【0005】また、上記特公昭58−3693号公報に
開示されたものは、基布に上記高分子化合物、変性天然
樹脂および油脂ワックスを含浸させる目的で上記三者の
混合物が塩素系のトリクロロエタン等からなる炭化水素
溶剤に溶解され、この溶液に基布を浸漬することが行わ
れるため、浸漬工程においてトリクロロエタンが揮散
し、作業者の健康上および環境保全上好ましくない。な
お、トリクロロエタンは地球を取りまくオゾン層を破壊
させる元凶の一つとして挙げられている。
【0006】さらに、上記実開昭59−171665号
公報に開示されたものについても分子量が500〜10
000である粘稠性合成樹脂を一旦トリクロロエタン等
の塩素系の溶剤に溶解し、この溶液中に基布を浸漬して
上記粘稠性合成樹脂を含浸させるものであるため、上記
同様の問題点を有している。
【0007】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、被清拭面を有効に拭うこと
が可能であり、拭うことにより被清拭面から発生する発
塵を有効に吸着し、かつ、健康上および環境保全上問題
のない清拭磨き布を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
清拭磨き布は、織布、不織布または編製物からなる基布
に、添加剤の混入された粘着性を有する樹脂が含浸され
てなる清拭磨き布であって、上記粘着性を有する樹脂
は、アクリル系の樹脂のエマルジョン、酢酸ビニル系の
樹脂のエマルジョンおよびアクリル酢酸ビニル共重合体
系の樹脂のエマルジョンの内のいずれか一種または二種
以上を組み合わせたものであり、上記添加剤は、アルコ
ール類、可塑剤およびロジンエステルの内のいずれか一
種または二種以上を組み合わせたものであることを特徴
とするものである。
【0009】本発明の請求項2記載の清拭磨き布は、請
求項1記載の清拭磨き布において、上記アルコール類
は、2価〜5価のアルコール、またはそれらを組み合わ
せたものであることを特徴とするものである。
【0010】本発明の請求項3記載の清拭磨き布は、請
求項1または2記載の清拭磨き布において、上記可塑剤
は、ポリブテン、フタル酸エステルおよび塩化パラフィ
ンの一種または二種以上を組み合わせたものであること
を特徴とするものである。
【0011】本発明の請求項4記載の清拭磨き布は、請
求項1、2または3記載の清拭磨き布において、上記エ
マルジョン100重量部に対して10重量部〜60重量
部の上記添加剤が混入されていることを特徴とするもの
である。
【0012】
【作用】上記請求項1記載の清拭磨き布によれば、織
布、不織布または編製物からなる基布に含浸される粘着
性を備えた樹脂は、アクリル系、酢酸ビニル系、アクリ
ル酢酸ビニル共重合体系の各樹脂のエマルジョンのいず
れかであるかまたは二種以上を混合した混合エマルジョ
ンであり、上記各エマルジョンは当然水に可溶であっ
て、従来のようにトリクロロエタンのような有害な有機
溶剤を用いることなく、上記エマルジョン中に基布を浸
漬することによって容易に粘着性を有する樹脂を基布に
含浸させることができる。
【0013】そして、上記アクリル系、酢酸ビニル系、
アクリル酢酸ビニル共重合体系の各樹脂のエマルジョン
は、いずれもエマルジョン中の水分が揮散した状態で優
れた粘着性を有し、被清拭物の表面の清拭によって発生
する微細な埃を有効に粘着するから、埃が空中に飛散せ
ず、作業環境を清浄に保持することが可能になる。
【0014】しかも、混合エマルジョンにすれば、それ
を構成している各エマルジョンの欠点(各単品ではエマ
ルジョン中の水分が揮散した状態で樹脂の被膜が形成さ
れ、粘着性が消失する等の不都合が発生する)を互いに
補い合い、水分揮散後も優れた粘着性が維持される。
【0015】さらに、上記混合エマルジョンに、アルコ
ール類、可塑剤およびロジンエステルの一種または二種
以上を組み合わせた混合物からなる添加物が混入される
ため、これら添加物の作用によって基布に含浸された樹
脂の粘着性は長期間に亘って有効に保持される。
【0016】上記請求項2記載の清拭磨き布によれば、
添加剤として用いられるアルコール類は、2価〜5価の
アルコール、またはそれらを組み合わせたものであるた
め、これらのアルコールはそれ自体優れた粘着性を備え
ており、しかも上記混合エマルジョン中の水分が揮散し
た状態で水分以外の溶剤として残留するため、基布上の
樹脂の粘着性の維持に有効である。
【0017】上記請求項3記載の清拭磨き布によれば、
添加剤として用いられる可塑剤は、ポリブテン、フタル
酸エステルおよび塩化パラフィンの一種または二種以上
を組み合わせたものであり、それらはいずれも化学的に
安定でかつ不乾燥性を備えているため、長期間に亘って
樹脂の可塑状態を維持させ、粘着性を保持させる上で有
効である。
【0018】上記請求項4記載の清拭磨き布によれば、
混合エマルジョン100重量部に対して10重量部〜6
0重量部の範囲内の上記添加剤が混入されているため、
この混入割合は適切であり、基布に含浸されている樹脂
の粘着性を長期間に亘って有効に維持させることが可能
であるとともに、基布は清拭に適した適度の柔軟性が維
持され、かつ、被清拭面に樹脂が移行することもない。
ちなみに、添加剤の混入割合が10重量部未満であると
基布に含浸された樹脂が短期間で硬化し、清拭操作が困
難になるとともに有効に埃を粘着しなくなる。また、6
0重量部以上であると樹脂は軟らか過ぎて基布上でべと
つき、清拭時に被清拭面に樹脂が移行する。
【0019】
【実施例】以下本発明を実施例に基づいて詳細に説明す
る。本発明の清拭磨き布は、その基布として織布、不織
布または編製物が適用される。上記織布については、天
然繊維、合成繊維またはそれらの混紡品が常法に従って
織製されたものが用いられる。また不織布については、
原料としてパルプが用いられこのパルプを抄紙と同様の
要領で処理する湿式法、原料として短繊維が用いられニ
ードルパンチで毛羽立った布状にするニードルパンチ
法、あるいは原料として長繊維が用いられるスパンボン
ド法等によって製造されたものが適用可能である。さら
に編製物については、毛糸等の天然繊維糸や合成繊維糸
等が常法に従って編製されたものが適用可能である。
【0020】ちなみに、本実施例においては、合成樹脂
繊維が平織りで粗目に織製されたガーゼ状の織布が基布
として適用されている。その他原料として合成樹脂繊維
を用い、ニードルパンチ法によってフェルト状に形成さ
れた不織布を基布として採用してもよい。上記樹脂の粘
着性を安定させるために、予め粘着性を有する樹脂に添
加剤が混入され、この樹脂と添加剤との混合物が基布に
付与されて磨き布が形成される。
【0021】そして、本発明においては、上記粘着性を
有する樹脂として、アクリル系の樹脂のエマルジョン
(アクリルゴムエマルジョンを含む)、酢酸ビニル系の
樹脂のエマルジョン、およびアクリル酢酸ビニル共重合
体系の樹脂のエマルジョンのいずれか一種または二種以
上を組み合わせた混合エマルジョンが適用る。
【0022】上記アクリル系の樹脂のエマルジョンは、
モノマーとしてアクリル酸エチル、アクリル酸メチル、
アクリル酸ブチル等(アクリルゴムエマルジョンの場合
はアクリル酸アルキルエステル)が用いられ、これらの
共重合物が水中にコロイド状に拡散させられて形成され
たものである。また、上記酢酸ビニル系の樹脂のエマル
ジョンは、モノマーとして酢酸ビニルが用いられ、これ
が加温水中で重合させられて形成されたものである。さ
らに、上記アクリル酢酸ビニル共重合体系の樹脂のエマ
ルジョンは、モノマーとして上記アクリル酸と、酢酸ビ
ニルとが用いられ、これらが水中で共重合させられて形
成されたものである。これらのエマルジョンは、当然の
ことながらいずれも水溶性であり、水分が蒸発すると、
粘着性を有する樹脂成分のみが残留する。
【0023】なお、上記三種類のエマルジョンを混合し
て混合エマルジョンにすると好都合である。その理由
は、混合することによって各エマルジョン単独の効果に
さらに混合による相乗効果が加算されるからである。こ
のような相乗効果は、各種エマルジョンの組み合わせ試
験を多く行うことによって見出された。
【0024】すなわち、試験の結果、アクリル系の樹脂
のエマルジョンから水分が揮散すると、優れた粘着性を
有するアクリル樹脂が残留するが、短時間で硬化し表面
に被膜が形成されるため、これのみでは磨き布の粘着剤
として不適であることが判明した。また、酢酸ビニル系
の樹脂のエマルジョンは、これのみではエマルジョン形
成過程でモノマーの重合が過度に進行し、水中でポリマ
ーの団塊が形成されるため樹脂の基布への均一な含浸が
困難であることが判明した。
【0025】そこで、これら両エマルジョンを混合し、
かつ、この混合液にさらに基布への含浸性が向上される
アクリル酢酸ビニル共重合体系の樹脂のエマルジョンを
混入した三者の混合エマルジョンを適用するようにした
のである。こうすることによって、アクリル系の優れた
粘着性が維持された状態で水分が揮散しても表面に被膜
が形成されることはなく、酢酸ビニル系のコロイド状樹
脂の水中での団塊形成が抑止され、かつ、アクリル酢酸
ビニル共重合体系の樹脂によって基布への含浸性が向上
されるという三者の相乗作用による優れた混合エマルジ
ョンが得られたのである。
【0026】そして、上記のような混合エマルジョンに
添加剤が混入されて基布に供給するための含浸液が形成
される。上記添加剤としては2価〜5価のアルコール、
市販の可塑剤、およびロジンエステルの内のいずれか、
またはそれらを組み合わせたものが適用される。
【0027】まず、2価〜5価のアルコールが適用され
る理由は、アルコールは上記エマルジョンを溶解する溶
剤として本来的に適しており、このようなアルコールを
エマルジョンに添加することによって各エマルジョン相
互の均一混合が行われ易くなるからである。しかも、2
価〜5価のアルコールは、それ自身にも適度な粘性が備
わっており、エマルジョン中の水分が揮散した後も樹脂
を湿潤に保持する機能を有しているからである。
【0028】そして、2価のアルコールとしては、エチ
レングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−
プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−
ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブ
タンジオールを挙げることができ、3価のアルコールと
しては、グリセリンを挙げることができ、5価のアルコ
ールとしてはソルビトールを挙げることができる。上記
それぞれのアルコールを単品で使用してもよいし、適宜
の組み合わせで用いてもよい。
【0029】また、上記可塑剤としては、ポリブテン、
フタル酸エステルおよび塩化パラフィンの内のいずれ
か、またはそれらを組み合わせたものが適用される。上
記ポリブテンは、イソブチレンを主体とした分子量25
0〜2500の液状のポリマーであり、合成不乾性油と
もいわれ蒸散による損失が極めて少なく、従って、粘性
樹脂を湿潤状態で保持させるためには好適な添加剤であ
る。
【0030】また、上記フタル酸エステルについても上
記ポリブテンと同様の性質を有する優れた可塑剤であ
る。フタル酸エステルとしては、具体的にはフタル酸ジ
メチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル
酸ジオクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタ
ル酸オクチルデシル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸
ブチルベンジル等が適用可能であり、特にフタル酸ジオ
クチルが好適である。
【0031】また、上記塩化パラフィンは、アルカン系
の直鎖飽和炭化水素の内のいずれかの水素が塩素に置換
された物質であり、炭素数が8〜19のものは常温で固
体のワックス状を呈しているが、炭素数が20〜32の
ものは常温で油性液状である。そして、本発明において
は上記常温で液状のものが樹脂エマルジョンに混入され
る添加剤に適用される。この塩化パラフィンは、各種の
樹脂との間で相溶性が存在し、しかも上記ポリブテンと
同様の機能を有している。
【0032】そして、本実施例においては、アクリル系
の樹脂のエマルジョン、酢酸ビニル系の樹脂のエマルジ
ョン、およびアクリル酢酸ビニル共重合体系の樹脂のエ
マルジョンとが混合されて形成された混合エマルジョン
100重量部に対し、10重量部〜60重量部の上記添
加剤が混入されて含浸液が形成されている。
【0033】上記混合エマルジョン100重量部に対
し、10重量部〜60重量部の添加剤が混入されいる理
由は、添加剤の混入が10重量部以下の場合は、含浸液
が基布に付与された後乾燥によって水分揮散した状態で
直ちに粘結性を有する樹脂の硬化が開始され、表面に被
膜が形成されるため、磨き布としての機能が果たせなく
なるからである。
【0034】また、混合エマルジョン100重量部に対
して60重量部以上の添加剤の混入があると、乾燥によ
って水分を揮散させた後でも樹脂がべとついた状態にな
っており、従って、このような樹脂が含浸された基布表
面にはべとついた樹脂で覆われた状態になっており、こ
のような磨き布で清拭すると被清拭面に樹脂が移行し、
かえって樹脂で被清拭面が汚染されてしまうという不都
合が生じるからである。
【0035】なお、混合エマルジョン100重量部に対
し、10重量部〜60重量部の添加剤が混入されいる場
合であっても、それが40重量部〜60重量部の範囲内
にある場合は、基布が粘結性を有する樹脂の影響で軟ら
かくなり、腰の弱いものになるとともに、粘結力も若干
劣るため、好ましくは混合エマルジョン100重量部に
対し、添加剤の混入は10重量部〜40重量部の範囲内
に設定するのがよい。こうすることによって、樹脂が含
浸された基布は、極めて適切な粘結性が付与された状態
になり、清拭時に発生する微細な埃を粘着除去する優れ
た磨き布を得ることが可能になる。
【0036】基布に樹脂を付与する方法については特に
限定はなく、上記樹脂の混合エマルジョンと添加剤との
混合液中に所定時間基布を浸漬し、基布内に樹脂を含浸
させるようにしてもよいし、基布の表面に上記混合液を
噴霧供給するようにしてもよい。このようにして基布に
粘着性を有する樹脂を付与してから、適宜の温度に加熱
された乾燥室内に基布を所定時間装填し、水分を蒸発さ
せることによって本発明に係る清拭磨き布が得られる。
【0037】そして得られた清拭磨き布に含浸している
上記粘結性を有する樹脂は、添加剤の作用によって乾燥
状態にならず長期間に亘って粘着性を維持するため、清
拭面から発生する埃を粘着除去する機能が長期間持続す
る。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の清拭磨き布
は、織布、不織布または編製物からなる基布に、添加剤
の混入された粘着性を有する樹脂が含浸されてなる清拭
磨き布であって、上記粘着性を有する樹脂は、アクリル
系の樹脂のエマルジョンと、酢酸ビニル系の樹脂のエマ
ルジョンと、アクリル酢酸ビニル共重合体系の樹脂のエ
マルジョンいずれか一種または二種以上を組み合わせた
ものであり、上記添加剤は、アルコール類、可塑剤およ
びロジンエステルの一種または二種以上を組み合わせた
ものである。
【0039】従って、織布、不織布または編製物からな
る基布に含浸される粘着性を備えた樹脂は、アクリル
系、酢酸ビニル系、アクリル酢酸ビニル共重合体系の各
樹脂のエマルジョンを混合した混合エマルジョンであ
り、この混合エマルジョンを構成している上記各エマル
ジョンは当然水に可溶であって、従来のようにトリクロ
ロエタンのような有害な有機溶剤を用いることなく、上
記エマルジョン中に基布を浸漬することによって容易に
粘着性を有する樹脂を基布に含浸させることができ、健
康上および環境保全上好都合である。
【0040】そして、上記アクリル系、酢酸ビニル系、
アクリル酢酸ビニル共重合体系の各樹脂のエマルジョン
は、いずれもエマルジョン中の水分が揮散した状態で優
れた粘着性を有し、被清拭物の表面の清拭によって発生
する微細な埃を有効に粘着するから、埃が空中に飛散せ
ず、作業環境を清浄に保持することが可能になる。
【0041】さらに、上記混合エマルジョンに、アルコ
ール類、可塑剤およびロジンエステルの内のいずれか、
またはそれらを組み合わせた混合物からなる添加物が混
入されるため、これら添加物の作用によって基布に含浸
された樹脂の粘着性は長期間に亘って有効に保持され
る。
【0042】上記添加剤として用いられるアルコール類
として、2価〜5価のアルコール、またはそれらを組み
合わせたものを適用すれば、これらのアルコールはそれ
自体優れた粘着性を備えており、しかも上記混合エマル
ジョン中の水分が揮散した状態で水分以外の溶剤として
残留するため、基布上の樹脂の粘着性の維持に有効であ
る。
【0043】上記添加剤として用いられる可塑剤として
ポリブテン、フタル酸エステルおよび塩化パラフィンの
一種または二種以上を組み合わせたものを適用すれば、
それらはいずれも化学的に安定でかつ不乾燥性を備えて
いるため、長期間に亘って樹脂の可塑状態を維持させ、
粘着性を保持させる上で有効である。
【0044】上記混合エマルジョン100重量部に対し
て10重量部〜60重量部の範囲内の上記添加剤を混入
するようにすれば、基布に含浸されている樹脂の粘着性
を長期間に亘って有効に維持させることが可能であると
ともに、基布は清拭に適した適度の柔軟性が維持され、
かつ、被清拭面に樹脂が移行することもなく、樹脂の粘
着性の維持および磨き布による清拭操作上好都合であ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 織布、不織布または編製物からなる基布
    に、添加剤の混入された粘着性を有する樹脂が含浸され
    てなる清拭磨き布であって、上記粘着性を有する樹脂
    は、アクリル系の樹脂のエマルジョン、酢酸ビニル系の
    樹脂のエマルジョンおよびアクリル酢酸ビニル共重合体
    系の樹脂のエマルジョンの内のいずれか一種または二種
    以上を組み合わせたものであり、上記添加剤は、アルコ
    ール類、可塑剤およびロジンエステルの内のいずれか一
    種または二種以上を組み合わせたものであることを特徴
    とする清拭磨き布。
  2. 【請求項2】 上記アルコール類は、2価〜5価のアル
    コール、またはそれらを組み合わせたものであることを
    特徴とする請求項1記載の清拭磨き布。
  3. 【請求項3】 上記可塑剤は、ポリブテン、フタル酸エ
    ステルおよび塩化パラフィンの一種または二種以上を組
    み合わせたものであることを特徴とする請求項1または
    2記載の清拭磨き布。
  4. 【請求項4】 上記エマルジョン100重量部に対して
    10重量部〜60重量部の上記添加剤が混入されている
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の清拭磨き
    布。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010236100A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Japan Vilene Co Ltd 粘着性ワイピングクロス及びワイパー

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010236100A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Japan Vilene Co Ltd 粘着性ワイピングクロス及びワイパー

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