JP2018197322A - ウエットシート用液組成物及びウエットシート - Google Patents

ウエットシート用液組成物及びウエットシート Download PDF

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Shinya Shiraishi
真也 白石
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Abstract

【課題】基材表面を払拭すると、基材表面に防油性の塗膜が形成されて、基材表面を撥油性にする、油汚れ防止に役立つ。塗膜にたとえ油が付着しても、水を含ませた布で、油が付着した塗膜を簡単に除去することができる。【解決手段】ウエットシートに含浸して用いられ、含窒素フッ素系化合物を0.1〜10質量%、炭素数が1〜4である1種又は2種以上のアルコールを4.9〜80質量%、水を95〜10質量%含有する液組成物である。含窒素系フッ素系化合物が、所定の一般式で表される化合物である。シート母材が30〜100g/m2の目付と1〜250cm3/cm2/secの通気度を有する不織布からなり、液組成物中の含窒素系フッ素系化合物を0.1〜5.0g/m2の割合で含み、水分平衡状態の不織布に対して水分又は水とアルコールを併せた液分を1〜50g/m2の割合で含有するウエットシートである。【選択図】なし

Description

本発明は、基材表面を払拭すると、基材表面に防油性の塗膜が形成されて、基材表面を撥油性にする、油汚れ防止に役立つウエットシートに用いられる液組成物及びそのウエットシートに関する。
従来、この種のウエットシートとして、ウェットワイパー(特許文献1参照。)又は防汚処理用ウエットティッシュ(特許文献2参照。)が提案されている。
特許文献1に示されるウェットワイパーは、合成系極細繊維および分割型複合繊維が混綿されてなる繊維シートであり、水の吸液率が400%以上でかつエチルアルコールの吸液率が300%以上であり、湿潤時における引張り強度が縦方向、横方向ともに40N以上である繊維シートに機能性含浸液を含浸させてなる。このウェットワイパーによれば、ガラス、金属、プラスチックス、塗膜等といった表面や人体表面を簡便に拭き残りなく清浄にすることができ湿潤時の形状安定性に優れるとされる。
特許文献2に示される防汚処理用ウエットティッシュは、紙又は不織布に、(A)水酸基、カルボキシル基、アミノ基、イミノ基、アミド基の中から選ばれた少なくとも1種の親水性官能基を有し、該親水性官能基の総量が樹脂1000g当たり4mol以上であり、かつ25℃で水に不溶である樹脂であって、樹脂不揮発成分0.05〜30重量%、(B)無機酸化物ゾル不揮発成分0.05〜30重量%、(C)有機溶剤1〜50重量%及び(D)水40〜99重量%から成る防汚処理剤を含浸させて成ることを特徴とする。このウエットティッシュによれば、含浸されている防汚処理剤により、基材表面を親水化することにより耐汚染性を付与し、洗浄等のメンテナンスの頻度を低減することのできるとされる。
特許第4698319号公報(請求項1、段落[0009]) 特許第3820580号公報(請求項1、段落[0004])
しかしながら、特許文献1に示されるウェットワイパー又は特許文献2に示される防汚処理用ウエットティッシュで、基材表面を払拭した場合、繊維シートに含浸されている機能性含浸液又は紙又は不織布に含浸されている防汚処理剤は、基材表面を親水化することはできるものの、油を弾くことはできない課題があった。言い換えれば、上記ウェットワイパー又はウエットティッシュで、汚れを落とした場合、この機能性含浸液又は防汚処理剤で形成された塗膜には親油性の性質が残存するため、塗膜は親水親油性となって、油などの疎水性の汚れが付着した場合、塗膜に油がなじみ、十分な防汚効果が得られない不具合あった。
本発明の目的は、基材表面を払拭すると、基材表面に防油性の塗膜が形成されて、基材表面を撥油性にする、油汚れ防止に役立つウエットシートに用いられる液組成物及びそのウエットシートを提供することにある。本発明の別の目的は、塗膜にたとえ油が付着しても、水を含ませた布で、油が付着した塗膜を簡単に除去することができる液組成物及びそのウエットシートを提供することにある。
本発明の第1の観点は、ウエットシートに含浸して用いられ、含窒素フッ素系化合物を0.1〜10質量%、炭素数が1〜4である1種又は2種以上のアルコールを4.9〜80質量%、水を95〜10質量%含有し、前記含窒素系フッ素系化合物が、次の一般式(1)〜(4)のいずれか1つの式で表される化合物であるウエットシート用液組成物である。
Figure 2018197322
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ただし、上記式(1)及び(2)中、Rf1、Rf2は、それぞれ同一又は互いに異なる、炭素数1〜6であって直鎖状又は分岐状のペルフルオロアルキル基である。また、Rf3は、炭素数1〜6であって、直鎖状又は分岐状のペルフルオロアルキレン基である。
また、上記式(3)及び(4)中、Rf4、Rf5は、それぞれ同一又は互いに異なる、炭素数1〜6であって直鎖状又は分岐状のペルフルオロアルキル基である。また、Rf6は、炭素数1〜6であって、直鎖状又は分岐状のペルフルオロアルキレン基である。また、Zは、酸素原子、窒素原子、CF2基又はCF基である。
また、上記式(2)及び(4)中、Rは、2価の有機基であって、直鎖状又は分岐状の連結基である。
更に、上記式(1)〜(4)中、Xは、ノニオン型、カチオン型、アニオン型及び両性型からなる群から選択されるいずれか1つの親水性賦与基である。
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく液組成物を含浸したウエットシートであって、シート母材が30〜100g/m2の目付と1〜250cm3/cm2/secの通気度を有する不織布からなり、前記不織布の単位面積当たり前記液組成物中の含窒素系フッ素系化合物を0.1〜5.0g/m2の割合で含み、水分平衡状態の前記不織布100質量%に対して水分又は水とアルコールを併せた液分を1.0〜50g/m2の割合で含有することを特徴とするウエットシートである。
本発明の第3の観点は、第2の観点に基づく発明であって、前記不織布がポリプロピレン(PP)繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、パルプ繊維及びガラス繊維からなる群より選ばれた1種又は2種以上を混合した繊維からなり、前記不織布が複数枚積層されてなるウエットシートである。
本発明の第4の観点は、第1の観点に基づく液組成物を含浸したウエットシート又は第2もしくは第3の観点に基づくウエットシートで基材表面を払拭して前記基材表面に前記液組成物を塗布し、前記塗布した液組成物を乾燥することにより、前記基材表面に防油性の塗膜を形成する防油性の塗膜の形成方法である。
本発明の第1の観点の膜形成用液組成物中の各成分には次の特徴がある。所定の構造式で示される含窒素フッ素系化合物は、親水性でありながら、液組成物で基材表面を払拭した後に形成される基材表面の塗布膜に防油性を付与する。炭素数1〜4のアルコールは、含窒素フッ素系化合物を溶解して水溶性にする。水は、含窒素フッ素系化合物のアルコール溶液を希釈し、液組成物で基材表面を払拭したときにアルコールに起因する塗膜の速乾性を抑制し、含窒素フッ素系化合物液の基材表面への濡れ性を良好にする。また塗膜にたとえ油が付着しても、塗膜を構成する含窒素フッ素系化合物は親水性であるため、水となじみ易く、水を含ませた布で、油が付着した塗膜を簡単に除去することができる。
本発明の第2の観点のウエットシートは、シート母材の不織布が所定の目付を有するため、不織布が分厚くなり過ぎず、その取扱いを容易にする。またウエットシートで基材表面を払拭したときに、ウエットシートに破れ等を生じさせずに一定の強度を具備する。またシート母材の不織布が所定の通気度を有するため、不織布に液組成物を接触させると液組成物が不織布内部に確実に浸透する。水分又は水とアルコールを併せた液分を不織布に所定量含有させることにより、重力で或いはウエットシートを握ったときに液組成物が不織布から滴り落ちることがなく、払拭時に基材表面に液組成物を均一な厚さで塗工できる。また不織布に保有された液組成物中には、各成分が所定の割合で含まれているため、液組成物は基材表面に濡れ性良く広がり、形成された塗膜は防油性を発揮する。
本発明の第3の観点のウエットシートでは、不織布がポリプロピレン(PP)繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、パルプ繊維及びガラス繊維からなる群より選ばれた1種又は2種以上を混合した繊維から構成されるため、保液性が良く、また基材表面に円滑に液組成物を塗布することができる。また不織布を積層体にすれば、液組成物の保液性がより高まり、広い面積を塗布しても、不織布の損傷が少なく耐久性に優れる。
本発明の第4の観点の防油性の塗膜の形成方法では、上記ウエットシートで基材表面を払拭して基材表面に液組成物を塗布し、この塗布した液組成物を乾燥することにより、この塗膜が防油性を発揮し、基材表面の油汚れ防止に役立つ効果がある。
次に本発明を実施するための形態を説明する。
〔ウエットシート用液組成物〕
本実施形態のウエットシート用液組成物は、含窒素フッ素系化合物を0.1〜10質量%、炭素数が1〜4である1種又は2種以上のアルコールを4.9〜80質量%、水を95〜10質量%含有する。
(含窒素フッ素系化合物)
本実施形態の含窒素フッ素系化合物は、次の一般式(1)〜(4)のいずれか1つの式で表される化合物である。
Figure 2018197322
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ただし、上記式(1)及び(2)中、Rf1、Rf2は、それぞれ同一又は互いに異なる、炭素数1〜6であって直鎖状又は分岐状のペルフルオロアルキル基である。また、Rf3は、炭素数1〜6であって、直鎖状又は分岐状のペルフルオロアルキレン基である。
また、上記式(3)及び(4)中、Rf4、Rf5は、それぞれ同一又は互いに異なる、炭素数1〜6であって直鎖状又は分岐状のペルフルオロアルキル基である。また、Rf6は、炭素数1〜6であって、直鎖状又は分岐状のペルフルオロアルキレン基である。また、Zは、酸素原子、窒素原子、CF2基又はCF基である。
また、上記式(2)及び(4)中、Rは、2価の有機基であって、直鎖状又は分岐状の連結基である。
更に、上記式(1)〜(4)中、Xは、ノニオン型、カチオン型、アニオン型及び両性型からなる群から選択されるいずれか1つの親水性賦与基である。
上記式(1)又は上記式(2)に示す、直鎖状又は分岐状の含窒素フッ素系化合物では、Rf1とRf2からなる含窒素ペルフルオロアルキル基及びRf3からなる含窒素ペルフルオロアルキレン基が、撥油性付与基を構成する。
また、上記式(1)又は上記式(2)に示す含窒素フッ素系化合物では、上記撥油性付与基であるRf1〜Rf3中の、フッ素が結合した炭素数の合計が4〜18個の範囲であることが好ましい。フッ素が結合した炭素数が4未満であると、撥油効果が不十分であるために好ましくない。
(直鎖状の含窒素フッ素系化合物)
上記式(1)又は上記式(2)中の上記撥油性付与基の構造の具体例としては、例えば、下記式(5)〜(10)の構造が挙げられる。
Figure 2018197322
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(環状の含窒素フッ素系化合物)
上記式(3)又は上記式(4)に示す、環状の含窒素フッ素系化合物では、Rf4、Rf5及びRf6からなる含窒素ペルフルオロアルキレン基、更にはZが、撥油性付与基を構成する。
また、上記式(3)又は上記式(4)に示す含窒素フッ素系化合物では、上記撥油性付与基であるRf4〜Rf6及びZ中の、フッ素が結合した炭素数の合計が4〜18個の範囲であることが好ましく、5〜12個の範囲にあることがより好ましい。フッ素が結合した炭素数が4未満であると、撥油効果が不十分であるために好ましくない。
上記式(3)又は上記式(4)中の上記撥油性付与基の構造の具体例としては、例えば、下記式(11)〜(20)の構造が挙げられる。
Figure 2018197322
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ここで、上記式(2)及び上記式(4)中、Rは、分子鎖中において撥油性付与基と親水性付与基とを繋ぐ連結基である。連結基Rの構造は、2価の有機基であれば特に限定されるものではない。連結基Rとしては、具体的には、例えば、酸素原子[−O−]、カルボニル基[−C(=O)−]、イミノ基[−NH−]、スルホニル基[−S(=O)2−]、−OP(=O)(O−)O−基、炭素数1〜20の炭化水素基及びこれらの組合せを挙げることができる。また、連結基Rは、ポリオキシアルキレン基及びエポキシ基から選択される1種以上を含んでいてもよい。炭化水素基は、飽和炭化水素基であってもよいし不飽和炭化水素基であってもよい。また、炭化水素基は鎖状炭化水素基であってもよいし、環状炭化水素基であってもよい。鎖状炭化水素基は、直鎖状であってもよいし分岐状であってもよい。炭化水素基の例としては、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基を挙げることができる。イミノ基及び炭化水素基は置換基を有していてもよい。
また、連結基Rは、分子鎖中にエーテル結合、エステル結合、アミド結合及びウレタン結合から選択される1種以上の結合を含んでいてもよいし、含まなくてもよい。アミド結合は、カルボン酸アミド結合及びスルホンアミド結合を含む。エステル結合は、カルボン酸エステル結合、スルホン酸エステル結合及びリン酸エステル結合を含む。
なお、連結基Rは、含窒素フッ素系化合物に付与したい特性に応じて、適宜選択して導入することが好ましい。具体的には、例えば、溶媒への溶解性を調整したい場合、基材との密着性を改善して耐久性を向上させたい場合、樹脂成分等との相溶性を向上させたい場合等が挙げられる。その方法としては、分子間相互作用に影響を及ぼす極性基の有無や種類を調整する、直鎖状又は分岐構造とした炭化水素基の鎖長を調整する、基材や樹脂成分に含まれる化学構造の一部と類似の構造を導入する、などがある。また、上記式(1)〜(4)中、Xは、アニオン型、カチオン型及び両性型からなる群から選択されるいずれか1つの親水性付与基である。
本実施形態の含窒素フッ素系化合物は、液組成物100質量%に対して、0.1〜10質量%、好ましくは0.3〜1質量%含まれる。含窒素フッ素系化合物が0.1質量%未満では、形成した膜が防油性にならない。また10質量%を超えると、液組成物で塗膜を形成するときに、成膜性が悪化し、膜を均一に形成することができない。また原料コストが上昇する。含窒素フッ素系化合物は、上述したように親水性もあるため、後述する不織布に水を容易に含浸させる役割がある。
(アルコール)
本実施形態のアルコールは、炭素数が1〜4であるアルコールである。具体的には、このアルコールとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール(n−ブタノール)、2−メチル−1−プロパノール(イソブタノール)、2−ブタノール(s−ブタノール)、2−メチル−2−プロパノール(t−ブタノール)等が挙げられる。本実施形態のアルコールは、1種単独で、又は2種以上を組合せて用いることができる。
本実施形態のアルコールは、液組成物100質量%に対して、4.9〜80質量%、好ましくは29〜80質量%含まれる。アルコールが4.9質量%未満では、含窒素フッ素系化合物が水に溶解しくい。また80質量%を超えると、ウエットシートで液組成物を払拭したときの液膜の乾燥速度が速くなり過ぎ、同様に膜を均一に形成することができない。アルコールは、水では溶解しない含窒素フッ素系化合物を溶解させることを主目的とする。このため、後述する不織布に含窒素フッ素系化合物溶液を含浸させた後で、アルコールが揮発してもウエットシートとしての機能は低下しない。しかしアルコールを揮発させずに不織布に含ませたときには、不織布における雑菌の繁殖を防ぎ、防臭防腐効果がある。
(水)
本実施形態の水は、蒸留水、イオン交換水のような純水が好ましい。この水は、液組成物100質量%に対して、95〜10質量%、好ましくは95〜70質量%含まれる。水が10質量%未満では、アルコール分が多くなり、ウエットシートで液組成物を払拭したときの液膜の乾燥速度が速くなり過ぎ、同様に膜を均一に形成することができない。95質量%を超えると、アルコール分が少なくなり、含窒素フッ素系化合物が溶解しにくくなる。
(防腐剤)
また特に限定はされないが、本実施形態の液組成物には防腐剤を含んでもよい。防腐剤としては、パラオキシ安息香酸エステル類、パラオキシ安息香酸エステルのナトリウム塩、安息香酸、安息香酸塩類、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸塩類、ヒノキチオール、フェノキシエタノール等が挙げられる。
〔ウエットシート用液組成物の調製方法〕
本実施形態のウエットシート用液組成物は、先ず含窒素フッ素系化合物をアルコールに溶解し、次いでこの溶液に水を添加し混合して調製される。含窒素フッ素系化合物は上述したように、液組成物100質量%に対して0.1〜10質量%含まれるように混合する。
〔ウエットシートの構成〕
本実施形態のウエットシートは、シート母材である不織布に上記液組成物を含浸して構成される。このシート母材は30〜100g/m2の目付を有し、1〜250cm3/cm2/secの通気度を有する不織布からなる。好ましい目付は、40〜80g/m2であり、好ましい通気度は、10〜180cm3/cm2/secである。この不織布の目付が30g/m2未満では強度が不足し、ウエットシートで基材表面を払拭したときに、不織布が破れ易くなる。この目付が100g/m2を超えると、不織布が分厚過ぎ、取扱いにくくなる。不織布の目付は、不織布を100mm×100mmのサイズに裁断し、裁断した不織布の温度25℃及び湿度50%における水分平衡状態(以下、単に水分平衡状態という。)の質量を測定し、1m2当たりの目付質量に換算して求める。
また不織布の通気度が1cm3/cm2/sec未満では、不織布に液組成物を接触させたときに、液組成物が不織布内部に浸透しにくく、所定量の液組成物を含浸しにくい。通気度が250cm3/cm2/secを超えると、液組成物を不織布に所定量含有させた後で、重力で或いはウエットシートを握ったときに液組成物が不織布から滴り落ち易い。不織布の通気度は、不織布を100mm×100mmのサイズに裁断し、裁断した不織布を水分平衡状態にして、JIS L 1096「一般織物試験方法」の「通気性A法(フラジール形法)」に準拠し、フラジール形試験機を用いて測定する。
またウエットシートに含まれる水分又は水とアルコールを併せた液分は、液垂れを防ぎ、塗工ムラを防止する観点で、水分平衡状態の不織布100質量%に対して1.0〜50g/m2の割合である。不織布が上記範囲の目付と通気度を有しかつ水分又は水とアルコールを併せた液分を上記範囲で含有することにより、ウエットシートにおいて液組成物が不織布から滴り落ちることなく、ウエットシートで基材表面を払拭すれば、基材表面に液組成物を均一な厚さで塗工できる。また不織布には、不織布の単位面積当たり液組成物中の含窒素系フッ素系化合物を0.1〜5.0g/m2の割合で各成分が所定の割合で含まれる。これにより液組成物は基材表面に濡れ性良く広がり、かつ形成された塗膜は防油性を発揮する。
また不織布は、ポリプロピレン(PP)繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、パルプ繊維及びガラス繊維からなる群より選ばれた1種又は2種以上を混合した繊維から構成されることが好ましい。上記繊維から不織布を構成することで、保液性が良く、また基材表面に円滑に液組成物を塗布することができる。また複数枚の不織布を重ね合わせて縫合し積層体にすれば、液組成物の保液性がより高まり、広い面積を塗布しても、不織布の損傷が少なく耐久性に優れる。
〔ウエットシートの製造方法〕
シート母材である不織布を所定のサイズに裁断する。次いで液組成物を不織布に接触させる。第一の方法は、一枚の不織布又は複数枚を重ね合わせた不織布積層体(以下、不織布等という。)をパッド又は広口の容器に貯えた上記液組成物中に所定時間浸漬した後、液組成物から引上げ、脱液する。第二の方法は、不織布等に上記液組成物を所定量スプレーノズルから噴霧する。
脱液後の不織布等又は噴霧後の不織布等を、例えば100℃で30分程度乾燥しての含液率を0.1g/m2未満に調整した後に、水を噴霧して、液組成物の液分を水分平衡状態の不織布等100質量%に対して1.0〜50g/m2の割合で不織布に含有させる。或いは脱液後の不織布等又は噴霧後の不織布等を、例えば20〜30℃の室温で30分程度自然乾燥して、液組成物の液分を水分平衡状態の不織布等に対して1.0〜50g/m2の割合で不織布に含有させる。上記加熱乾燥及び自然乾燥させた場合、アルコール分は不織布等から揮発して消散する。また別の方法として、液組成物の液分を水分平衡状態の不織布等に対して1.0〜50g/m2の割合で不織布に含むように、脱液後の不織布等又は噴霧後の不織布等を上プレスと下プレスの間に挟持した状態で加圧し、含液率を調整する。不織布が不織布積層体である場合、加圧することにより、下層の不織布から上層の不織布まで均一に液分を含浸させることができる。液組成物を不織布等に含浸させたウエットシートを直ぐに使用に供しない場合には、水の蒸発とアルコールの揮発を防ぐために、一枚又は複数枚のウエットシートをアルミ蒸着を施した保湿容器又は保湿ケースに収納しておくことが好ましい。
〔防油性の塗膜の形成方法〕
防油性の塗膜は、上記ウエットシートで基材表面を払拭して基材表面に上記液組成物を塗布する。基材としては、防油処理を必要とする金属材、プラスチック材、セラミック材、ガラス材、表面加工した木材、加工紙等が挙げられる。基材表面に塗布した液組成物を塗布後室温で放置して自然乾燥することにより、基材表面に防油性の塗膜を形成する
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
〔実施例1〜4、比較例1、2の6種類のウエットシート用液組成物〕
実施例1〜4及び比較例1、2のウエットシート用液組成物中の含窒素フッ素系化合物、アルコール及び水の組成割合を表1に示す。実施例1及び比較例1、2では、式(5)で表される含窒素フッ素系化合物を、実施例2では、式(6)で表される含窒素フッ素系化合物を、実施例3では、式(7)で表される含窒素フッ素系化合物を、実施例4では、式(8)で表される含窒素フッ素系化合物をそれぞれ用いた。表1において、「MeOH」はメタノールであり、「混合アルコール」はエタノール85質量%、I−プロパノール
10質量%、2−プロパノール5質量%の工業用アルコールであり、「EtOH」はエタノールであり、「IPA」は2−プロパノール(イソプロパノール)である。
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<実施例1>
式(5)で表される含窒素フッ素系化合物1gをメタノール49gに溶解した。溶解した含窒素フッ素系化合物溶液5gに、純水95gを添加し、含窒素フッ素系化合物溶液の濃度を0.1質量%に調整した。このようにしてウエットシート用液組成物を調製した。
<実施例2〜4、比較例1、2>
表1に示すように含窒素フッ素系化合物の種類と添加量を変え、アルコールの種類と添加量を変え、水の添加量を変えた以外、実施例1と同様にして、実施例2〜4、比較例1、2の各ウエットシート用液組成物を調製した。比較例1の液組成物は、水の含有量が多過ぎるため、フッ素化合物が析出しており、均一な溶液が得られなかった。比較例2の液組成物は、アルコール濃度を高くしても、フッ素化合物の含有量が高過ぎるため、フッ素化合物が析出しており、均一な溶液が得られなかった。
〔試験例1〜6、比較試験例1〜6の12種類のウエットシート〕
試験例1〜6、比較試験例1〜6の12種類のウエットシートを構成する液組成物、母材シートである不織布及び不織布に液組成物を含浸した後の処理の詳細を表2に示す。
Figure 2018197322
<試験例1、比較試験例3、4>
100mm×100mmに裁断した目付60g/m2、厚さ0.3mm、通気度150cm3/cm2/secのPET繊維とパルプ繊維を混合した不織布を用意した。実施例2の液組成物をパッドに貯え、そこに上記不織布を30秒間浸漬した。次いでパッドから不織布を引き上げ、吊り下げて脱液した後、100℃で30分間乾燥した。水分含有率を0.1%未満状態にした不織布の質量から含窒素フッ素系化合物の含有量を算出したところ0.5g/m2であった。試験例1では、上記乾燥後に不織布を水分平衡状態にし、その不織布に純水を均一に噴霧して水を40g/m2の割合で含ませた。比較試験例3では、試験例1と同様にして、含窒素フッ素系化合物を含んだ水分平衡状態の不織布に純水を均一に噴霧して水を0.5g/m2の割合で含ませた。比較試験例4では、試験例1と同様にして、含窒素フッ素系化合物を含んだ水分平衡状態の不織布に純水を均一に噴霧して水を70g/m2の割合で含ませた。これにより、試験例1、比較試験例3及び比較試験例4のウエットシートをそれぞれ作製した。
<試験例2>
100mm×100mmに裁断した目付30g/m2、厚さ0.3mm、通気度250cm3/cm2/secのPP繊維からなる不織布を用意した。実施例3の液組成物をパッドに貯え、そこに上記不織布を30秒間浸漬した。次いでパッドから不織布を引き上げ、吊り下げて脱液した後、脱液した不織布を水平なテーブル上で20℃で30分間静置してウエットシートを作製した。このウエットシートの質量を測定し、水とアルコールの含有量を算出した。不織布に含まれる含窒素フッ素系化合物の量は、ウエットシートを100℃で30分間乾燥した後、水分平衡状態にした不織布の質量から算出した。
<試験例3〜6、比較試験例1、2、5、6>
表2に示すように液組成物の種類を変え、母材シートである不織布の目付、通気度、材質を変えた以外、試験例2と同様にして、試験例3〜6、比較試験例1、2、5、6のウエットシートを作製した。
<比較試験及び評価>
試験例1〜6、比較試験例1〜6の12種類のウエットシートを手に持って、厚さ1mm、たて150mm、よこ70mmのSUS基板を垂直に立てた状態にしてから、SUS基板の表面全体を払拭し、温度25℃で乾燥して基板表面に塗膜を形成した。上記12種類の塗膜の外観と膜表面の防油性を調べた。また調理の際に発生する油蒸気を導くレンジフードを払拭した後の油汚れの状況とその油汚れを水を含ませた布で払拭したときの清掃性について調べた。これらの結果を表3に示す。
Figure 2018197322
(1) 塗膜の外観
得られた塗膜を目視により、塗膜に粉吹きが見られたり、塗膜が均一に形成されていない場合を「不良」と判定し、塗膜に粉吹きもなく、塗膜が均一に形成されている場合を「良好」と判定した。
(2) 膜表面の防油性(n−ヘキサデカンの転落性試験)
協和界面科学製ドロップマスターDM-700を用いて、シリンジに25℃±1℃のn−ヘキサデカン(以下、油という。)を準備した。12種類のウエットシートでそれぞれ払拭し12枚のSUS基板を水平に置き、12枚のSUS基板上にシリンジからn−ヘキサデカンを9μLの液滴を滴下し、基板を2度/分の速度で傾斜させ、n−ヘキサデカンの液滴が移動開始するときの基板の傾けた角度を測定した。
(3) 油汚れの状況
12種類のウエットシートを手に持って、厨房の清浄なレンジフード内面を払拭し、室温で自然乾燥し、防油性の塗膜を形成した。なお、比較のために、一部分を塗布しない箇所にした。レンジフードの下方で毎日0.5時間油蒸気を発生させ、30日経過後のレンジフード内面における油の付着状況を目視で調べた。未塗布箇所と比較し、明らかに油付着量が少ない場合を「極少量」とした。未塗布箇所と同等の油が付着した場合を「不良」とした。油が付着している箇所と付着していない箇所がまだらの状態を「やや不良」とした。
(4) 油汚れの清掃性
上記(3)で、30日経過後のレンジフード内面に付着した油汚れを水を含ませた布で払拭したときに、その油汚れが落ちるか否かの清掃性を調べた。水を含ませた布で払拭したときに、油汚れ試験前と同程度の清浄度を有する場合を「良好」と判定し、清掃後も油のベタつき感があるの場合を「不良」と判定した。
表3から明らかなように、比較試験例1では、不織布の目付が20g/m2と小さ過ぎ、通気度が300cm3/cm2/secと高過ぎたことから、払拭時にシートが破れたうえ、塗膜がまだら状に形成された。そのため、油の転落性が悪い箇所があり、レンジフードの試験にても油付着量が未塗布箇所と同じレベルの箇所があった。また清掃も未塗布箇所と同じ状態の箇所があり、水拭きのみであるとべとつき感が残った箇所があった。
比較試験例2では、不織布のフッ素化合物量が7g/m2と多過ぎたため、SUS基板に払拭後にフッ素化合物の粉吹きが見られた。このため、基板上にきれいに塗膜が形成されず、油が転落しなかった。そのため、レンジフードでの試験にて、油が付着していない箇所と付着している箇所がまだらにあり、清掃後もべとつき感のある個所とない箇所が生じた。
比較試験例3では、不織布の液含有量0.5g/m2と少な過ぎたため、払拭後のSUS基板にフッ素化合物が転写されにくく、油転落性、レンジフードでの試験は不良の結果であった。
比較試験例4では、不織布の液含有量が70g/m2と多過ぎたため、液ダレが生じた。またSUS基板並びにレンジフードにしっかりと塗膜を形成することができず、フッ素化合物の膜を形成することができなった。そのため、レンジフードでの試験は不良であった。
比較試験例5では、不織布のフッ素化合物量が0.05g/m2と少な過ぎたため、SUS基板上では油を弾くことができなかった。またレンジフードでの試験は不良であった。
比較試験例6では、不織布の目付が150g/m2と大き過ぎ、通気度が0.5cm3/cm2/secと低過ぎたことから、硬い不織布であったため、SUS基板上に塗膜がまだら状に形成された。そのため、油の転落性が悪い箇所があり、レンジフードの試験にても油付着量が未塗布箇所と同じレベルの箇所があった。また清掃も未塗布箇所と同じ状態の箇所があり、水拭きのみであるとべとつき感が残った箇所があった。
またレンジフードでの試験は不良であった。
これに対して、試験例1〜6では、不織布の目付量、通気度、フッ素化合物量、液含有量が本発明第2の観点のウエットシートの要件を満たしているため、SUS基板にて、良好な結果が得られた。またレンジフードでの試験にて、油付着量が未塗布箇所と比較して極めて少なく、清掃に関しても、油付着量が少ないため、容易であった。更に本発明のフッ素化合物は、親水性もあるため、水となじみやすく、水を含んだ布で簡単に油汚れを除去することができた。
本発明のウエットシート用液組成物を含浸したウエットシートは、機械油を使用する工場、油が飛散する厨房、油蒸気が立ちこめるレンジフード等において、油汚れを防止する分野並びに油汚れした箇所を清浄にする分野で用いられる。
本発明は、基材表面を払拭すると、基材表面に防油性の塗膜が形成されて、基材表面を撥油性にする、油汚れ防止に役立つウエットシートに用いられる液組成物及びそのウエットシートに関する。なお、本明細書、特許請求の範囲及び要約書において、「基材表面を払拭する」とは基材表面から液組成物をぬぐい去ることではなく、ウエットシートを基材表面に沿って移動するの意味である。
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく液組成物を含浸したウエットシートであって、シート母材が30〜100g/m2の目付と1〜250cm3/cm2/secの通気度を有する不織布からなり、前記不織布の単位面積当たり前記液組成物中の含窒素系フッ素系化合物を0.1〜5.0g/m2の割合で含み、水分平衡状態の前記不織布に対して水分又は水とアルコールを併せた液分を1.0〜50g/m2の割合で含有することを特徴とするウエットシートである。
またウエットシートに含まれる水分又は水とアルコールを併せた液分は、液垂れを防ぎ、塗工ムラを防止する観点で、水分平衡状態の不織布に対して1.0〜50g/m2の割合である。不織布が上記範囲の目付と通気度を有しかつ水分又は水とアルコールを併せた液分を上記範囲で含有することにより、ウエットシートにおいて液組成物が不織布から滴り落ちることなく、ウエットシートで基材表面を払拭すれば、基材表面に液組成物を均一な厚さで塗工できる。また不織布には、不織布の単位面積当たり液組成物中の含窒素系フッ素系化合物を0.1〜5.0g/m2の割合で各成分が所定の割合で含まれる。これにより液組成物は基材表面に濡れ性良く広がり、かつ形成された塗膜は防油性を発揮する。
〔ウエットシートの製造方法〕
シート母材である不織布を所定のサイズに裁断する。次いで液組成物を不織布に接触させる。第一の方法は、一枚の不織布又は複数枚を重ね合わせた不織布積層体(以下、単に不織布という。)をパッド又は広口の容器に貯えた上記液組成物中に所定時間浸漬した後、液組成物から引上げ、脱液する。第二の方法は、不織布に上記液組成物を所定量スプレーノズルから噴霧する。
脱液後の不織布又は噴霧後の不織布を、例えば100℃で30分程度乾燥しての含液率を0.1g/m2未満に調整した後に、水を噴霧して、液組成物の液分を水分平衡状態の不織布に対して1.0〜50g/m2の割合で不織布に含有させる。或いは脱液後の不織布又は噴霧後の不織布を、例えば20〜30℃の室温で30分程度自然乾燥して、液組成物の液分を水分平衡状態の不織布に対して1.0〜50g/m2の割合で不織布に含有させる。上記加熱乾燥及び自然乾燥させた場合、アルコール分は不織布から揮発して消散する。また別の方法として、液組成物の液分を水分平衡状態の不織布に対して1.0〜50g/m2の割合で不織布に含むように、脱液後の不織布又は噴霧後の不織布を上プレスと下プレスの間に挟持した状態で加圧し、含液率を調整する。不織布が不織布積層体である場合、加圧することにより、下層の不織布から上層の不織布まで均一に液分を含浸させることができる。液組成物を不織布に含浸させたウエットシートを直ぐに使用に供しない場合には、水の蒸発とアルコールの揮発を防ぐために、一枚又は複数枚のウエットシートをアルミ蒸着を施した保湿容器又は保湿ケースに収納しておくことが好ましい。

Claims (4)

  1. ウエットシートに含浸して用いられ、含窒素フッ素系化合物を0.1〜10質量%、炭素数が1〜4である1種又は2種以上のアルコールを4.9〜80質量%、水を95〜10質量%含有し、
    前記含窒素系フッ素系化合物が、次の一般式(1)〜(4)のいずれか1つの式で表される化合物であるウエットシート用液組成物。
    Figure 2018197322
    Figure 2018197322
    Figure 2018197322
    Figure 2018197322
    ただし、上記式(1)及び(2)中、Rf1、Rf2は、それぞれ同一又は互いに異なる、炭素数1〜6であって直鎖状又は分岐状のペルフルオロアルキル基である。また、Rf3は、炭素数1〜6であって、直鎖状又は分岐状のペルフルオロアルキレン基である。
    また、上記式(3)及び(4)中、Rf4、Rf5は、それぞれ同一又は互いに異なる、炭素数1〜6であって直鎖状又は分岐状のペルフルオロアルキル基である。また、Rf6は、炭素数1〜6であって、直鎖状又は分岐状のペルフルオロアルキレン基である。また、Zは、酸素原子、窒素原子、CF2基又はCF基である。
    また、上記式(2)及び(4)中、Rは、2価の有機基であって、直鎖状又は分岐状の連結基である。
    更に、上記式(1)〜(4)中、Xは、ノニオン型、カチオン型、アニオン型及び両性型からなる群から選択されるいずれか1つの親水性賦与基である。
  2. 請求項1記載の液組成物を含浸したウエットシートであって、
    シート母材が30〜100g/m2の目付と1〜250cm3/cm2/secの通気度を有する不織布からなり、前記不織布の単位面積当たり前記液組成物中の含窒素系フッ素系化合物を0.1〜5.0g/m2の割合で含み、水分平衡状態の前記不織布100質量%に対して水分又は水とアルコールを併せた液分を1〜50g/m2の割合で含有することを特徴とするウエットシート。
  3. 前記不織布がポリプロピレン(PP)繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、パルプ繊維及びガラス繊維からなる群より選ばれた1種又は2種以上を混合した繊維からなり、前記不織布が複数枚積層されてなる請求項2記載のウエットシート。
  4. 請求項1記載の液組成物を含浸したウエットシート又は請求項2もしくは3記載のウエットシートで基材表面を払拭して前記基材表面に前記液組成物を塗布し、前記塗布した液組成物を乾燥することにより、前記基材表面に防油性の塗膜を形成する防油性の塗膜の形成方法。
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