JP3604681B2 - 集塵清掃具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、集塵清掃具に関し、特に自動車の塗装面またはクリーンルームなどにおける埃を吸着し集塵するために使用する清掃具に関する。
【0002】
【従来の技術】
乗用車、トラックおよびバスなどの自動車の集塵清掃具は、汚れの種類と程度により、外装塗装面、内装面およびエンジンルーム用の集塵清掃具に分類され、外装塗装面の清掃では、汚れの除去に着目するだけでなく、塗装面への影響を十分に考慮する必要がある。たとえば強アルカリ性の洗浄剤または極性溶剤などを有する集塵清掃具を使用すると、塗装面が侵され、艶が失われる。また、自動車の塗装面はあまり強いものではなく、硬いもので擦ると容易に傷がつくので、表面が柔軟な集塵清掃具を選択する必要がある。
【0003】
自動車の外装塗装面用の集塵清掃具としては、たとえば、アクリル系、酢酸ビニル系またはアクリル酢酸ビニル共重合体系の樹脂エマルジョンと、アルコールと、可塑剤と、ロジンエステルと、を基材に含浸させる集塵清掃具がある(特許文献1参照)。また、可塑剤は、ポリブテン、フタル酸エステルなどが好ましいとしている。しかし、化学物質排出把握管理促進法(以下、「PRTR法」という。)が公布された平成11年7月13日以前の技術であることもあり、同法に基づき人の健康を損なうおそれがあるとして政令で指定されている化学物質を製造原料として使用している。たとえば、アクリル酸、アクリル酸エチル、酢酸ビニルおよびフタル酸ジ−n−オクチルなどは、同法に基づき第1種指定化学物質として排出量などの届出が義務付けられている。また、アクリル系、酢酸ビニル系またはアクリル酢酸ビニル共重合体系の樹脂エマルジョンを基材に含浸させるのみでは、エマルジョンが空気に触れて硬化するため、有効な粘着性を維持し得ない。さらに、ポリブテン類は体積固有抵抗値が大きいため、自動車の外装塗装面を清掃する際に発生する静電気を逃がしにくく、外装塗装面に埃を吸着させる傾向が強い。また、アルコール、酢酸ビニルまたはフタル酸エステルなどを配合する製造処方では、製造作業者の健康を害する危険がある。
【0004】
集塵清掃具には、ポリブテン系またはポリイソブテン系などの樹脂エマルジョンと、ロジン樹脂などの軟化点60℃〜150℃の熱可塑性樹脂のエマルジョンとを基材に含浸させる自動車の外装塗装面用の集塵清掃具がある(特許文献2参照)。しかし、清掃能力を高めようとして、ポリブテン系またはポリイソブテン系などの樹脂エマルジョンを増量すると、集塵清掃具の表面が常温でべたつくようになり、取扱い性および作業性が低下する。また、これを補うためにロジン樹脂を増量すると、集塵清掃具の可撓性が低下する。さらに、樹脂エマルジョンとロジン樹脂の増量により、樹脂組成物が増粘するため、基材への含浸が困難になる。一方、前述のとおり、ポリブテン類は体積固有抵抗値が大きいため、自動車の外装塗装面における静電気を逃がしにくいという欠点を有する。
【0005】
また、集塵清掃具には、ロジンエステルなどのロジン誘導体またはピネン系樹脂などからなる軟化点10℃〜60℃の熱可塑性樹脂を含有する自動車の外装塗装面用の集塵清掃具がある(特許文献3参照)。しかし、配合する熱可塑性樹脂の軟化点が低すぎるために、実際の製造においては乾燥温度を低く抑える必要があり、生産効率が低く、夏場の高温期には特に製造が困難となる。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−204147号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平7−231870号公報
【0008】
【特許文献3】
特開平10−216061号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、第1に、表面が適度な粘着性を有し、使用に際して発生する静電気を容易に取除くことができ、かつ可撓性を有する総合的に品質の優れた集塵清掃具を提供することにある。
【0010】
本発明の課題は、第2に、安全かつ容易に製造することのできる集塵清掃具を提供することにある。
【0011】
さらに、本発明の課題は、PRTR法の規制を受けることがなく、生分解性を有する環境にやさしい集塵清掃具を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の集塵清掃具は、粘着剤と界面活性剤とを含む樹脂組成物を基材に付与して形成され、粘着剤が、107Ω・cm〜109Ω・cmの体積固有抵抗値を有する導電性ポリマーであることを特徴とする。
【0013】
粘着剤としては、体積固有抵抗値が3.1×107Ω・cm〜3.8×107Ω・cmであり、ケン化度が50%〜99.5%であり、平均重合度が100〜5000であるポリビニルアルコールが好ましく、その配合量は基材100質量部に対して5質量部〜140質量部が好ましい。また、界面活性剤としては1,2−エポキシドポリマーが好ましく、その配合量は粘着剤100質量部に対して10質量部〜180質量部が好ましい。さらに、樹脂組成物は生分解促進助剤を含むものが好ましく、生分解促進助剤としては、ポリラクチド、デンプン、不飽和脂肪酸またはこれらの混合物が好ましく、その配合量は基材100質量部に対して1質量部〜30質量部が好ましい。一方、基材は、セルロース繊維を含むものが好適である。これらの素材により製造される集塵清掃具は、吸油量が1.0g/g以上のものが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の集塵清掃具は、粘着材と界面活性剤とを含む樹脂組成物を基材に付与して形成される。粘着材を基材に付与して形成される従来の集塵清掃具は、自動車の外装塗装面の埃を粘着剤に付着させることにより集塵するが、かかる構成の集塵清掃具では、汚れの種類および程度によっては清掃能力に限界がある。本発明においては、樹脂組成物が界面活性剤を含むため、粘着剤が埃を付着して除去するとともに、界面活性剤がミセルを形成し、ミセル内に埃を封じこめて除去する機能も有する。このため、従来の集塵清掃具と比較して清掃能力が大きい。
【0015】
本発明の集塵清掃具は、油性の汚れを清掃する機能が大きい点で、吸油量が1.0g/g以上のものが好ましく、1.5g/g以上のものがより好ましく、2.0g/g以上のものが特に好ましい。ここに、吸油量は、試料(3cm×5cm)をマシン油(トヨタキャッスル−モータオイルCF4−10W−30)に、30秒間浸漬した後、取出し、試料を吊下げて、4時間放置した後、試料の重量を測定し、つぎの式にもとづき求めた。
吸油量(g/g)=(浸漬後の重量−浸漬前の重量)/浸漬前の重量
本発明の集塵清掃具では、特にポリビニルアルコールを粘着材として使用し、セルロース繊維を基材として使用するときに、吸油性の大きい集塵清掃具を得やすいので、好適である。
【0016】
本発明の集塵清掃具は、JIS−C2525に基づく体積固有抵抗値が107Ω・cm〜109Ω・cmの導電性ポリマーを粘着材として含むことを特徴とする。体積固有抵抗値は、印加電圧と、印加電圧により流れる電流との比であり、体積固有抵抗値が小さいほど導電性が大きく、発生する静電気を逃がしやすい。通常のポリマーの体積固有抵抗値は、1011Ω・cm〜1020Ω・cmであり、ポリマー中に、OH基、COOH基またはNH2基などの親水性基があると、イオン化し得るため体積固有抵抗値は低く、導電性が高くなる。一方、ポリマー中に、アルキル基またはフェニル基などの疎水性基があると、体積固有抵抗値は高くなる。本発明においては、107Ω・cm〜109Ω・cmの導電性ポリマーを粘着剤として使用するため、自動車の外装塗装面の清掃時に発生する静電気を容易に逃がすことができ、帯電により外装塗装面が埃を吸着するというトラブルを防止することができる。すなわち、埃をたてずに埃を取るという本発明の効果が達成される。
【0017】
集塵清掃具の基材中に、カーボンまたは金属粉末などの導電性粒子を分散させ、導電性粒子の凝集によるチャンネルを設けることによっても、静電気トラブルを解消することができるが、十分な効果を得るためには多量の導電性粒子を練り込む必要があり、特に外観または物性が制限される場合には、練り込み量が制限される。本発明で使用する導電性ポリマーは、集塵用の粘着剤として機能するほか、発生した静電気を逃がす導電剤としての機能をも発揮するため、外観または物性が制限される場合であっても多量に使用することができる。
【0018】
体積固有抵抗値が107Ω・cm〜109Ω・cmの導電性ポリマーとしては、ポリビニルアルコール、セルロースおよびカゼインなどがあるが、集塵清掃具用の粘着剤としては、つぎの観点からポリビニルアルコールが好ましい。
【0019】
ポリビニルアルコールを粘着剤として使用することにより、取り込んだ埃を容易に離さないという集塵清掃具としての優れた特性を得ることができる。また、ポリビニルアルコールは、自動車の外装塗装面上のグリースおよび油などに対して安定であり、また引張強度および剥離強度が大きい。
【0020】
ポリビニルアルコールは、ケン化度(ポリ酢酸ビニルの加水分解の程度)および重合度を調整することにより、集塵清掃具の可撓性、粘着性、導電性および引張強度などの特性を容易に改良することができ、各種の用途に適する集塵清掃具を設計し、製造することができる。また、集塵清掃具は使用により汚れを蓄積するため、集塵清掃能力が低下するが、粘着材としてポリビニルアルコールを使用すると、ケン化度と重合度を調整することにより、ポリビニルアルコールなどの樹脂組成物とともに汚れを洗浄し除去することができる。したがって、基材の再利用が可能となる。
【0021】
ポリビニルアルコールは、ケン化度が小さいほど、集塵清掃具の非乾燥性、柔軟性および粘着性が向上するため、ケン化度は99.5%以下が好ましく、90%以下がより好ましく、80%以下が特に好ましい。一方、必要以上のべたつきを抑え、導電性、溶媒への抵抗力および引張強度が向上させるため、ケン化度は50%以上が好ましく、60%以上がより好ましく、70%以上が特に好ましい。ポリビニルアルコールは、重合度が小さいほど、集塵清掃具の可撓性、水への溶解性および粘着性が向上するため、平均重合度は5000以下が好ましく、3000以下がより好ましく、2500以下が特に好ましい。一方、重合度が大きいほど、水溶液の粘度、引張強度および溶媒への抵抗力が向上するため、平均重合度は100以上が好ましく、1000以上がより好ましく、1500以上が特に好ましい。
【0022】
ポリビニルアルコールは、生分解性を有する。合成高分子のほとんどは生分解性がないが、ポリビニルアルコールは完全に生分解され得る合成高分子である。ポリビニルアルコールの生分解は、Pseudomonas 0−3 または Pseudomonas boreopolis などの系列の生物と、Pseudomonas genous とにより行なわれる。生分解性とは、自然の循環系の中で微生物の作用によって代謝され、またはエネルギ源として利用されて、二酸化炭素および水などの無機物にまで分解されることをいう。生分解される物質は、環境中に蓄積されにくく、水棲生物などに影響を与える可能性が小さく、環境にやさしい点で好ましい。
【0023】
ポリビニルアルコールは、人体に無害であり、ASPLHIC( American Standard for Precautionary Laveling of Hazardous Industrial Chemicals )においても、危険性のない物質として登録されている(ANSI2129.1−1976)。このため、得られる集塵清掃具の安全性が高い。また、湿気から保護すれば固体状のポリビニルアルコールは永久保存することができるので、製造上も取扱いやすい。
【0024】
ポリビニルアルコールの体積固有抵抗値は、ケン化度が高く、分子内のOH基が多いほど小さくなるが、ケン化度が高くなるにつれて、集塵清掃具の柔軟性および粘着性が低下する。したがって、集塵清掃具の柔軟性および粘着性との兼ね合いを考慮し、総合的に優れた品質を得るために、ポリビニルアルコールの体積固有抵抗値の下限は、3.1×107Ω・cmが好ましく、3.3×107Ω・cmがより好ましい。また、体積固有抵抗値の上限は、3.8×107Ω・cmが好ましく、3.6×107Ω・cmがより好ましい。
【0025】
ポリビニルアルコールを粘着剤として使用するときは、ポリビニルアルコールの配合量は、基材100質量部に対して5質量部〜140質量部が好ましく、30質量部〜70質量部がより好ましい。ポリビニルアルコールの配合量が5質量部より少なくなると、導電性および粘着性などのポリビニルアルコールのもたらす優れた効果が過小となり、一方、ポリビニルアルコールの配合量が140質量部より多くなると、樹脂組成物の粘度が高くなり、また製造される集塵清掃具の可撓性が低下する傾向がある。
【0026】
ポリビニルアルコール、カゼインおよびセルロースはいずれもPRTR法の指定化学物質ではないが、これら以外の化学物質を粘着剤として使用するときであっても、人体の健康および環境面から、PRTR法により規制されていない材料を使用することが好ましい。
【0027】
界面活性剤としては、(i)非イオン界面活性剤として、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコールヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステルなど、(ii)陰イオン界面活性剤として、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウム、ポリエチレングリコールラウリル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、など、(iii)両性界面活性剤として、カルボキシベタイン型、アミノカルボン酸、スルホベタイン型、などがあり、単独で、または混合して使用することができる。界面活性剤は、人体の健康および環境面から、PRTR法により規制されていない化学物質を使用することが好ましく、また生分解性を有するものが好ましい。
【0028】
界面活性剤としては、ポリビニルアルコールなどの他の配合成分との相溶性がよく、毒性が低く、耐薬品性が良好であり、広範囲の粘度が得られる点で、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールまたはポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとの共重合体などの1,2−エポキシドポリマーが好ましく、生分解性がある点でポリエチレングリコールが特に好ましい。界面活性剤として1,2−エポキシドポリマーを使用する場合の配合量は、製造される集塵清掃具の粘着性および可撓性などを調整するため、粘着剤100質量部に対して10質量部〜180質量部が好ましく、100質量部〜140質量部がより好ましい。
【0029】
界面活性剤は、導電性を有するものが好ましい。導電性を有する界面活性剤を使用すると、集塵清掃具の表面固有抵抗値が小さくなるため、清掃に際して発生する静電気を逃がすことができる。導電性を有する界面活性剤は、親油性部分を集塵清掃具側に向けて吸着し、表面側に向いた親水性部分が空気中の水分を吸湿することにより表面固有抵抗値を下げて、導電性を発揮する。このため、高湿の雰囲気ほど有効に機能する。導電性を有する界面活性剤としては、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールステアレート、ラウリルサルフェートのナトリウム塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライドなどがある。
【0030】
樹脂組成物は、生分解が促されて環境にやさしい集塵清掃具が得られる点で、生分解促進助剤を含むものが好ましい。生分解促進助剤は、特に基材の生分解を促進する機能を有する助剤であり、ガーゼなどの基材の生分解を促進する機能が強い点で、ポリラクチド、デンプン、不飽和脂肪酸またはこれらの混合物が好ましい。ポリラクチドとは、典型的には、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、これらの共重合体または混合物をいう。デンプンには、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、小麦デンプンなどのデンプンそのもののほか、デキストリンまたはこれらの混合物が含まれる。不飽和脂肪酸には、アクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、プロピオール酸、ステアロール酸など、またはこれらの混合物がある。たとえば、不飽和脂肪酸としてトール油を使用するときは、特に基材であるガーゼなどのセルロース繊維の生分解性を高めることができる点で、本発明の集塵清掃具用の助剤として有用である。トール油は、パルプ製造の廃液から得られ、長鎖不飽和脂肪酸(40〜50%)とロジン酸(40〜50%)と不ケン化物(5〜10%)からなる油状物である。生分解促進助剤は、人体の健康および環境面から、PRTR法により規制されていない化学物質であることが好ましく、またそれ自体生分解されるものが好ましい。
【0031】
ポリラクチド、デンプン、不飽和脂肪酸またはこれらの混合物を使用する場合の配合量は、基材100質量部に対して1質量部〜30質量部が好ましく、5質量部〜25質量部がより好ましい。特に、ポリエステル製基材の生分解促進助剤としてはデンプンが好ましく、デンプンの配合量は、基材100質量部に対して15質量部〜25質量部が好ましい。生分解促進助剤の配合量が1質量部未満では生分解促進機能を十分に発揮することが難しく、30質量部より多くなると集塵清掃具の粘着性および導電性が低下する傾向にある。
【0032】
基材としては、織布、不織布、編製物、スポンジ、フィルム状シートまたは紐などを使用することができる。織布は、天然繊維、合成繊維またはそれらの混合繊維を織製したものを使用することができる。不織布は、天然繊維、合成繊維またはそれらの混合繊維をパルプ状にした後、湿式法、ニードルパンチ法またはスパンボンド法などによりシート状にしたものを使用することができる。編製物は、天然繊維、合成繊維またはそれらの混合繊維をシート状またはネット状に編製したものを使用することができる。スポンジまたはフィルム状シートは、ポリウレタンまたは天然ゴムなどの合成または天然のポリマーからなるものを使用することができる。
【0033】
基材に使用する繊維は、天然繊維、合成繊維またはこれらの混合繊維である。天然繊維としては、羊毛、絹などのタンパク繊維、木綿、麻などのセルロース繊維、アスベストなどの鉱物繊維を使用することができる。特に、セルロース繊維は、生分解性に優れ、清掃用具としての拭き取り性と風合いも良好で、さらに質感もあるため、本発明の集塵清掃具用基材として好適に使用することができる。また、セルロース繊維の中でも、木綿繊維は、安価で強度も強く、洗濯によく耐える点で特に好ましい。
【0034】
合成繊維としては、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化エチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリシアン化ビニリデンなどを使用することができる。特に、ポリアミドまたはポリエステルは、強度が強く、伸びも大きく、耐薬品性と防カビ性にも優れているため、本発明の集塵清掃具用基材として好適に使用することができる。基材に使用する材料は、人体の健康および環境面から、PRTR法により規制されていないものを使用することが好ましく、また生分解性を有するものが好ましい。
【0035】
樹脂組成物には、必要に応じて、銀粉、酸化銀または硝酸銀などの導電性顔料を配合して導電性を高めることができ、特に銀系の導電性填料は最も導電性が高く、安定性も良好である。また、樹脂組成物には、炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタンなどの填料、分散剤、消泡剤、色素などを必要に応じて配合することもできるが、人体の健康および環境面から、PRTR法により規制されていない化学物質を使用することが好ましく、また生分解性を有するものが好ましい。
【0036】
本発明の集塵清掃具の典型的な製造方法は、樹脂組成物を調製する工程と、基材へ樹脂組成物を付与する工程と、樹脂組成物の付与量を調整する工程と、乾燥する工程と、からなる。樹脂組成物を調製する工程では、所定量の粘着剤と界面活性剤と、必要に応じて顔料などの材料を混合する。基材に樹脂組成物を付与する工程では、たとえば樹脂組成物の混合液中に所定時間基材を浸漬して基材内に樹脂組成物を含浸させるか、または基材の表面に樹脂組成物の混合液をスプレーコートする。樹脂組成物の付与量を調整する工程では、たとえば樹脂組成物を付与した基材を一対のゴムロールなどに挟み、付与量を調整する。最後の乾燥する工程では、たとえば適宜の温度に保持した乾燥室内に基材を入れ、水分を蒸発させる。これらの工程により集塵清掃具が得られる。本発明の集塵清掃具の製造においては、たとえば軟化点が10℃〜60℃の熱可塑性樹脂などの低軟化点物質を使用しないため、集塵清掃具を容易に製造することができる。
【0037】
【実施例】
実施例1
15L容のステンレス製容器に、水9kgを入れた後、体積固有抵抗値が3.5×107Ω・cmのポリビニルアルコールを1kg入れ、加熱撹拌しながら十分に溶解した。溶解後、撹拌しながら、平均分子量2000のポリエチレングリコール600gを追加し、十分に混合してから放冷し、樹脂組成物を得た。
【0038】
つぎに、木綿繊維を平織りで粗目に織製したシート状の織布(90cm×30cm、35g)を基材とし、樹脂組成物を撹拌混合している容器内に基材を投入し、浸漬した。樹脂組成物を基材に含浸させた後、容器から取り出し、2本のローラの間を通過させ、余分の樹脂組成物を除いた。つぎに、150℃に調整した熱風乾燥機に入れて10分間乾燥し、集塵清掃具を得た。
【0039】
得られた集塵清掃具は75gであり、40gの樹脂組成物が付与されていた。また、集塵清掃具の表面は適度の粘着性を有し、基材である綿布の可撓性をそのまま維持していた。この集塵清掃具で乗用車の外装塗装面を拭くと、きれいに集塵清掃することができ、塗装面への樹脂成分の移行などはなかった。さらに、塗装面の同じ範囲を集塵清掃具で複数回清掃しても、静電気による埃の吸着は認められなかった。この集塵清掃具は、1週間程度放置しても乾燥することはなく、可撓性および粘着性を保持していた。
【0040】
得られた集塵清掃具の吸油量を測定した。また、生分解性を調べるため、得られた集塵清掃具からサンプル34gを切り取り、屋外にある通常の畑地の地下5cmに埋め、1ヶ月、3ヶ月および6ヶ月後のサンプルの風乾重量を測定した。その結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
実施例2
樹脂組成物中に、さらにトウモロコシデンプンを150gを加え、加熱溶解した以外は実施例1と同様にして、集塵清掃具を得た。得られた集塵清掃具は78gであり、43gの樹脂組成物が付与されていた。また、集塵清掃具の表面は適度の粘着性を有し、基材である綿布の可撓性をそのまま維持していた。この集塵清掃具で乗用車の外装塗装面を拭くと、きれいに集塵清掃することができ、塗装面への樹脂成分の移行などはなかった。さらに、塗装面の同じ範囲を集塵清掃具で複数回清掃しても、静電気による埃の吸着は認められなかった。この集塵清掃具は、1週間程度放置しても乾燥することはなく、可撓性および粘着性を保持していた。
【0043】
得られた集塵清掃具の吸油量を測定した。また、生分解性を調べるため、得られた集塵清掃具からサンプル34gを切り取り、屋外にある通常の畑地の地下5cmに埋め、1ヶ月、3ヶ月および6ヶ月後のサンプルの風乾重量を測定した。その結果を表1に示す。
【0044】
実施例3
樹脂組成物中に、トウモロコシデンプンを300gを加え、加熱溶解した以外は実施例1と同様にして、集塵清掃具を得た。得られた集塵清掃具は81gであり、46gの樹脂組成物が付与されていた。また、集塵清掃具の表面は適度の粘着性を有し、基材である綿布の可撓性をそのまま維持していた。この集塵清掃具で乗用車の外装塗装面を拭くと、きれいに集塵清掃することができ、塗装面への樹脂成分の移行などはなかった。さらに、塗装面の同じ範囲を集塵清掃具で複数回清掃しても、静電気による埃の吸着は認められなかった。この集塵清掃具は、1週間程度放置しても乾燥することなく、可撓性および粘着性を保持していた。
【0045】
得られた集塵清掃具の吸油量を測定した。また、生分解性を調べるため、得られた集塵清掃具からサンプル34gを切り取り、屋外にある通常の畑地の地下5cmに埋め、1ヶ月、3ヶ月および6ヶ月後のサンプルの風乾重量を測定した。その結果を表1に示す。
【0046】
実施例4
基材として、ポリエステル繊維を平織りで粗目に織製したシート状の織布(90cm×30cm、35g)を用いた。また、樹脂組成物中に、トウモロコシデンプンを150g加え、加熱溶解した。これら以外は実施例1と同様にして、集塵清掃具を得た。得られた集塵清掃具は80gであり、45gの樹脂組成物が付与されていた。また、集塵清掃具の表面は適度の粘着性を有し、基材の可撓性をそのまま維持していた。この集塵清掃具で乗用車の外装塗装面を拭くと、きれいに集塵清掃することができ、塗装面への樹脂成分の移行などはなかった。さらに、塗装面の同じ範囲を集塵清掃具で複数回清掃しても、静電気による埃の吸着は認められなかった。この集塵清掃具は、1週間程度放置しても乾燥することはなく、可撓性および粘着性を保持していた。
【0047】
得られた集塵清掃具の吸油量を測定した。また、生分解性を調べるため、得られた集塵清掃具からサンプル34gを切り取り、屋外にある通常の畑地の地下5cmに埋め、1ヶ月、3ヶ月および6ヶ月後のサンプルの風乾重量を測定した。その結果を表1に示す。
【0048】
比較例1
基材として、ポリエステル繊維を平織りで粗目に織製したシート状の織布(90cm×30cm、35g)を用いた。また、界面活性剤は加えなかった。これら以外、実施例1と同様にして、集塵清掃具を得た。得られた集塵清掃具は73gであり、38gの樹脂組成物が付与されていた。また、集塵清掃具の表面は、製造直後は、粘着性を有し、基材の可撓性を有していたが、製造後しばらく経過すると、粘着性と可撓性が低下した。製造直後の集塵清掃具で乗用車の外装塗装面を拭くと、当初は、きれいに集塵清掃することができたが、数回、塗装面を拭くと、清掃能力が急激に低下した。
【0049】
得られた集塵清掃具の吸油量を測定した。また、生分解性を調べるため、得られた集塵清掃具からサンプル34gを切り取り、屋外にある通常の畑地の地下5cmに埋め、1ヶ月、3ヶ月および6ヶ月後のサンプルの風乾重量を測定した。その結果を表1に示す。
【0050】
実施例1と比較例1、さらには実施例2と実施例4の結果から、基材はポリエステルよりも、セルロース繊維である木綿の方が生分解性がよいことがわかった。また、実施例1〜実施例3の結果から、デンプンは生分解性を促進する作用の強いことがわかった。吸油量については、実施例2と実施例4の結果より、ポリエステルよりセルロース繊維を基材とする方が、吸油性の大きい集塵清掃具を得やすいことがわかった。
【0051】
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、表面が適度な粘着性を有し、使用に際して発生する静電気を容易に取除くことができ、かつ可撓性を有する総合的に品質の優れた集塵清掃具を提供することができる。この集塵清掃具は、安全かつ容易に製造することができ、PRTR法の規制を受けることがなく、生分解性を有する。
Claims (10)
- 粘着剤と界面活性剤とを含む樹脂組成物を基材に付与してなる集塵清掃具において、前記粘着剤は、体積固有抵抗値が107Ω・cm〜109Ω・cmの導電性ポリマーであることを特徴とする集塵清掃具。
- 前記粘着剤は、体積固有抵抗値が3.1×107Ω・cm〜3.8×107Ω・cmのポリビニルアルコールである請求項1に記載の集塵清掃具。
- 前記ポリビニルアルコールのケン化度は、50%〜99.5%である請求項2に記載の集塵清掃具。
- 前記ポリビニルアルコールの平均重合度は、100〜5000である請求項2に記載の集塵清掃具。
- 前記ポリビニルアルコールが、基材100質量部に対して5質量部〜140質量部含まれる請求項2に記載の集塵清掃具。
- 前記界面活性剤は、1,2−エポキシドポリマーであり、前記粘着剤100質量部に対して10質量部〜180質量部含まれる請求項1に記載の集塵清掃具。
- 前記樹脂組成物は、生分解促進助剤を含む請求項1に記載の集塵清掃具。
- 前記生分解促進助剤は、ポリラクチド、デンプン、不飽和脂肪酸またはこれらの混合物であり、基材100質量部に対して1質量部〜30質量部含まれる請求項7に記載の集塵清掃具。
- 前記基材が、セルロース繊維を含む請求項1に記載の集塵清掃具。
- 吸油量が、1.0g/g以上である請求項1に記載の集塵清掃具。
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