JPH0720045Y2 - 容 器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案は、例えばクリーム等化粧料を収納する容器に係
る。

「従来の技術」 従来のクリーム容器としては、開口をねじキャップで閉
塞した壜形とし、指先で内部のクリームをすくい取り易
いように開口を大きくした形状が基本形である。最近、
クリーム収納部をチューブとし、このチューブ開口に大
きなねじキャップを装着し、このキャップを下側にして
立てておく形状のものも増えている。

「考案が解決しようとする課題」 上記いずれのクリーム容器も開口をねじキャップで塞ぐ
ものであり、従って、使用に当たっては両手を使いその
都度弛めそして締めねばならず、扱いが面倒であり、ま
た片手で操作できない不便があった。

本案は、容器体周壁後部に蓋後部を枢着させると共に、
該蓋上面に装着させた弾性板部の前端部を、容器体前部
に付設した係合突起へ係合させることで、蓋を片手で容
易に開蓋できるよう設けた。

「課題を解決するための手段」 底壁周縁から起立する上面開口の周壁７上端部に内向き
フランジ状壁11を付設し、該内向きフランジ状壁前部の
前方および上方の周壁７部分を切欠き８し、該切欠き内
へ露出する内向きフランジ状壁11の前面上部に第１係合
突起５を付設した容器体１と、上記周壁７後部に、該周
壁の上面開口を閉塞する蓋板16の後部を枢着させると共
に、該蓋板の上面前部に形成した半径方向への長溝17底
壁後部に嵌合溝部18を形成し、また、蓋板16の中央部下
面から垂設する取付け軸９の外面に、上記内向きフラン
ジ状壁11上面へ水密に外周部を圧接する弾性円板４中央
部を取付けた蓋体２と、上記長溝17内に嵌合させた弾性
板部14後端部から取付け筒13を垂設して、該取付け筒を
上記嵌合溝部18内へ嵌着させ、また、弾性板部14を上記
切欠き８上方へ延長形成して、該弾性板部前部から垂設
した係合板部15後面下端に付設した第２係合突起６を上
記第１係合突起５下面へ係合させた操作板３とで形成し
た。

「作用」 上記において、常時は第１図が示すように、操作板３前
部の第２係合突起６が容器体１周壁７の前部外面に付設
した第１係合突起５下面に係合して、蓋体２の閉蓋状態
が保持され、かつ弾性円板４の外周部下面が容器体１の
内向きフランジ状壁11上面に圧接して容器体１を密閉し
ている。

ここで、開蓋時には第１図の二点鎖線で示しているよう
に、一方の手の例えば人指し指で弾性板部14の中程上面
を押さえ、この手の例えば親指でこの弾性板部14前部を
持ち上げて、第２係合突起６を第１係合突起５下面から
外し、かつ弾性板部14前部を摘みとして使用し、蓋体２
を上後方へ開く。蓋体２を閉蓋させるときは、蓋体２を
前方へ倒して、第１係合突起５下面へ第２係合突起６を
係合させる。

「実施例」 本案容器は、容器体１、蓋体２および操作板３から形成
されている。

容器体１は、底壁周縁から起立する筒壁と、該筒壁上部
の小外径部外面に下部大内径部を嵌合させた短筒部7aと
で周壁７を形成し、該周壁上部に付設した内向きフラン
ジ状壁11前部の前方および上方の周壁７部分を切欠き８
し、該切欠き内へ露出する内向きフランジ状壁11の前面
上部に第１係合突起５を付設し、また、周壁７の上短部
後方を切欠いて軸受部19を形成している。

蓋体２は、既述内向きフランジ状壁11上方の周壁７部分
内面に蓋板16を嵌合させると共に、該蓋板後部から後方
突設する枢着部10をピンにより上記軸受部19の左右両側
壁へ枢着させ、また、蓋板16前部に形成した半径方向へ
の長溝17底壁後部に環状の嵌合溝部18を形成し、該嵌合
溝部下方の蓋板16部分下面から垂設する下部大径の取付
け軸９上部外面に、弾性円板４中央部に穿設した取付け
孔を嵌着させて、該弾性円板の外周部下面を既述内向き
フランジ状壁11上面へ水密に圧接させ、かつ弾性円板４
の上面部分を、蓋板16の後部下面に付設した突部12下端
および上記長溝17の底壁下面へ当接させている。

操作板３は、既述長溝17内へ細長な弾性板部14を嵌合さ
せ、かつ該弾性板部の後端部下面から垂設した取付け筒
13を既述嵌合溝部18内へ嵌着させると共に、弾性板部14
を既述切欠き８上方へ延長形成して、該弾性板部前部か
ら既述切欠き８内後部へ係合板部15を垂設し、該係合板
部の後面下端に付設した第２係合突起６を既述第１係合
突起５下面へ係合させている。

上記実施例ではクリーム容器を例にとったが、本案容器
はクリーム容器に限らず、化粧用コンパト等、他の容器
にも適用できる。

尚、上記各部材は合成樹脂材で成形製作する。

「考案の効果」 本案は上記構成とし、長溝17内に嵌合させた弾性板部14
後端部から取付け筒13を垂設して、該取付け筒を嵌合溝
部18内へ嵌着させ、また、弾性板部14を切欠き８上方へ
延長形成して、該弾性板部前部から垂切した係合板部15
後面下端に付設した第２係合突起６を第１係合突起５下
面へ係合させたから、弾性板部14前部を持ち上げること
によって、第２係合突起６を第１係合突起５下面から容
易に外すことができると共に、弾性板部14前部を摘みと
して使用し、蓋体２を上後方へ引き上げることができ、
よって、蓋体２を片手で容易に開蓋することができ、ま
た、蓋板16下面に弾性円板４を取付け、該弾性円板の外
周部下面を内向きフランジ状壁11上面へ水密に圧接させ
たから、密閉性が高く、収納物を具合良く保存できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案容器の一実施例の縦断面図、第２図は同実
施例の平面図、第３図は容器体の斜視図、第４図は蓋体
の分解斜視図である。 １…容器体、２…蓋体、３…操作板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】底壁周縁から起立する上面開口の周壁７上
   端部に内向きフランジ状壁11を付設し、該内向きフラン
   ジ状壁前部の前方および上方の周壁７部分を切欠き８
   し、該切欠き内へ露出する内向きフランジ状壁11の前面
   上部に第１係合突起５を付設した容器体１と、上記周壁
   ７後部に、該周壁の上面開口を閉塞する蓋板16の後部を
   枢着させると共に、該蓋板の上面前部に形成した半径方
   向への長溝17底壁後部に嵌合溝部18を形成し、また、蓋
   板16の中央部下面から垂設する取付け軸９外面に、上記
   内向きフランジ状壁11上面へ水密に外周部を圧接する弾
   性円板４中央部を取付けた蓋体２と、上記長溝17内に嵌
   合させた弾性板部14後端部から取付け筒13を垂設して、
   該取付け筒を上記嵌合溝部18内へ嵌着させ、また、弾性
   板部14を上記切欠き８上方へ延長形成して、該弾性板部
   前部から垂設した係合板部15後面下端に付設した第２係
   合突起６を上記第１係合突起５下面へ係合させた操作板
   ３とからなる容器。