JPH0720035B2 - 自動利得制御用検波回路 - Google Patents

自動利得制御用検波回路

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JPH0720035B2
JPH0720035B2 JP7168387A JP7168387A JPH0720035B2 JP H0720035 B2 JPH0720035 B2 JP H0720035B2 JP 7168387 A JP7168387 A JP 7168387A JP 7168387 A JP7168387 A JP 7168387A JP H0720035 B2 JPH0720035 B2 JP H0720035B2
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【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) この発明は自動利得制御用検波回路に関する。
(従来の技術) 従来、自動利得制御用検波回路(以下、AGC検波回路と
いう)として、例えば第7図に示すような回路が知られ
ている。この従来AGC検波回路は周知の二重平衡型乗算
器によって構成されている。この二重平衡型乗算器は第
一、第二及び第三の差動アンプD1,D2,D3から成るもの
である。第二及び第三差動アンプD2,D3はそれぞれ第一
差動アンプD1の二つの電流路に直列に接続されている。
第一差動アンプD1を構成するトランジスタQ1及びQ2のベ
ースは夫々入力端子11A,11Bに接続されている。第二差
動アンプD2を構成するトランジスタQ3及びQ4のコレクタ
は夫々出力端子12A,12Bに接続されている。また、第三
差動アンプD3を構成するトランジスタQ5及びQ6のコレク
タも夫々出力端子12A,12Bに接続されている。
第一基準電圧V1が第一基準電圧源E1から抵抗R3を介して
トランジスタQ4及びQ5のベースに印加される。第二基準
電圧V2は第二基準電圧源E2から抵抗R4を介してトランジ
スタQ3及びQ6のベースに印加される。また、駆動電圧V3
が駆動電圧源E3から抵抗R1を介してトランジスタQ3及び
Q5のコレクタへ印加され、且つ抵抗R2を介してトランジ
スタQ4及びQ6のコレクタへも印加される。トランジスタ
Q1のベースはキャパシタC1を介してトランジスタQ3及び
Q6のベースに接続され、他方トランジスタQ2のベースは
キャパシタC2を介してトランジスタQ4及びQ5のベースに
接続されている。
AGC検波出力VoutはトランジスタQ3及びQ5のコレクタ同
士の接続点とトランジスタQ4及びQ5のコレクタ同士の接
続点との間、即ち出力端子12A及び12B間から得られる。
トランジスタQ1及びQ2のエミッタ同士の接続点は電流源
13に接続されている。
上記の回路において、各トランジスタQ1〜Q6のコレクタ
電流IC1〜CC6は、入力信号電圧をVin、電流源13の電流
をIeeとおくと、以下のようにあらわされる。(Vtはト
ランジスタのサーマル電圧) (1)〜(6)式から、 AGC出力電圧Voutは、出力端子12A,12B間に接続される負
荷回路12の負荷抵抗をR1とすると、次のようにあらわせ
る。
Vout=RI・Iout=RI・〔(IC3+IC5)−(IC6+IC4)〕 =RI・〔(IC3−IC6)−(IC4+IC5)〕 =RI・Iee・〔tanh(Vin/2 Vt)〕2 ……(11) ここで、Vin<Ttならば Vout=RI・Iee・(Vin/2 Vt)〕2 ……(12) となる。
ここで、入力信号電圧Vinをその瞬時値Vo sinωtにお
きかえると、 このAGC出力電圧Voutを低域通過フィルタ(図示せず)
を介して取出すものとすると、以下のようになる。
上記のように、従来のAGC検波器は、入力信号振幅値Vo
の2乗に比例し、且つトランジスタのサーマル電圧Vtの
2乗に反比例した直流のAGC出力電圧Voutを得ることが
理解できる。
(発明が解決しょうとする問題点) 上記した如く従来のAGC検波器は、1/Vt2に比例したAGC
出力電圧Voutを得る。トランジスタのサーマル電圧Vt
は、Vt=KT/q(K;ボルツマン定数、q;電子電荷、T;絶対
温度)で与えられる。従って、AGC出力電圧Voutは、絶
対温度Tの2乗に反比例し、温度変動によって大幅な変
動を受けることになる。しかもAGC出力電圧VoutのDC電
位は高くなり、出力振幅が容易にその最大値で飽和す
る。
このような問題を解決する手段として、例えば電流源13
の電流Ieeが絶対温度Tに比例するようにし、上記AGC出
力電圧Voutの変動を補償せんとする試ろみがなされてい
る。
絶対温度Tに比例した出力電流を持つ電流源の例として
は、たとえば第8図に示す回路がある。
第8図において、トランジスタQ11,Q13は、同一サイズ
のトランジスタであり、各々のエミッタは抵抗R11,R13
を介して接地される。また、トランジスタQ12は、トラ
ンジスタQ11,Q13に比べてN倍のエミッタサイズを持つ
トランジスタである。トランジスタQ12のエミッタは抵
抗R12を介してトランジスタQ11のエミッタに接続され
る。トランジスタQ14,Q15,Q16及び抵抗R14,R15はカ
レントミラー回路を構成し、トランジスタQ11,Q12のコ
レクタに夫々等しい電流Ioを流す。また、トランジスタ
Q17,Q18,Q19及び抵抗R16〜R20はスタータ回路を構成
している。
ここで、Vbe11,Vbe12及びVbe13をトランジスタQ11,Q12
及びQ13のベース・エミッタ間電圧とし、I2をトランジ
スタQ11,Q13の逆方向飽和電流値とすると、Vbe11,Vbe1
2及びVbe13は夫々、 Vbe11=Vbe12+Io R12 ……(15) Vbe11=Vbe13=Vt・ln(Io/Is) ……(16) Vbe12=Vt・ln〔(Io/(N Is) ……(17) とあらわせる。
(15)〜(17)式から が得られる。(16)式から、R11,R13での電位降下は等
しく、また、β>>0であるからトランジスタQ13を流
れる出力電流Iee(t)は次式で与えられる。
R13・Iee(t)R11・(2・Io) 故に、 Vt=kT/qを代入すると、 となる。
よって、上記の回路により、絶対温度Tに比例した出力
電流Iee(T)をトランジスタQ13のコレクタに得られ
る。
上記の電流源を利用すると、AGC検波器は温度変動によ
る影響をTに比例する次元にまで低減できる。しかし、
依然として温度変動に基因する変動は残ることになる。
つまり、上記の電流源では、T2に比例する電流出力を得
られないからである。
温度による影響を更に低減する方法として第7図の差動
回路D2及びD3をスイッチ動作させることが考えられる。
この場合は、(14)式は次のようにあらわせる。
このようにすると、温度変動の影響をAGC出力電圧Vout
がTに比例するまでに低減できる。
しかしながら、差動回路D2,D3を完全にスイッチ動作さ
せるには、入力信号Vinに完全に周期した大振幅のスイ
ッチング信号を作る必要がある。そのために、例えば位
相ロックドループ(PLL)回路が必要となり、全体の回
路を複雑化することになる。比較的簡単に上記スイッチ
ング信号を得る手段の例として、別回路を付加して入力
信号を増幅することが考えられる。しかし、スイッチン
グ信号と入力信号Vin間で位相ずれを生じやすく、従っ
てAGC出力電圧Voutに誤りが生じる。この場合は、特に
高周波域でその誤りが増大する。また、入力信号Vinと
スイッチング信号との直流レベルを適切に維持するため
に、多くのレベルシフト回路が必要となるが、これらレ
ベルシフト回路でかえって温度変動の影響を受ける結果
となる。
その他に温度変動の影響を低減する手段として、トラン
ジスタQ1〜Q6の各エミッタにサーマル電圧Vtを充分無視
できるようになる程度の大きさの抵抗を接続する方法も
ある。
それらの抵抗値をReとすると、 Re>>2Vt/Ieeのときに、AGC出力電圧Voutは、 となる。この式を満たすためには、上記条件Re>>2Vt/
Ieeが必要である。例えば、Iee=1mA、Vt=26mV(T=3
00°K)の場合に2Vt/Iee≦0.01ReがVtを無視できる条
件と仮定する。この場合は、Re≧5.2kΩの条件が必要と
なる。しかしながら入力信号Vin=0.5Vにおいて、Vout
=0.1Vを得るためには、第7図の回路ではRI=4.32kΩ
でよいのに対し、Re=5.2kΩを加えた場合では、RI=8
6.5kΩが必要となってしまう。また、この場合、Iee=1
mAの値で考えて、第7図の回路では各抵抗R1,R2の電圧
降下が2.16Vにしかすぎないのに、Re=5.2kΩを付加し
た場合では、それが47Vにも達する。さらまた、トラン
ジスタの飽和条件等を加味すると、必要な電源電圧は第
7図の回路ではせいぜい8V程度でよいの対して、Re=5.
2kΩを付加した場合には55Vもの電源電圧を必要とす
る。従って、トランジスタのエミッタに抵抗を接続する
手段は温度変動の影響を低減する手段として実用的では
ない。
以上説明したように、従来のAGC検波器においては、温
度変動による悪影響を回避する充分な対策が得られず、
高精度で使用範囲の広いものが得られていない。また、
温度変動による悪影響を回避する対策は部分的には可能
であるが、かえって回路の複雑化、消費電力の増大、必
要電源電圧の増加等の問題が生じ、かえって使用範囲を
せばめる結果となっている。
この発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、入出力
信号の振幅値に関する制限が少なく、入力信号の周波数
が高くても十分動作し、高精度で温度変動による出力信
号の変動を簡単に補償し、消費電力も少なく、低電圧動
作も可能であり、IC化に適した簡単な構成の自動利得制
御用検波回路を提供することを目的とする。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段) この発明は、例えば第1図に示すようにトランジスタQ
21,Q22のグループとQ23,Q24のグループとを差動形式
で電流源13に接続し、一方のグループのトランジスタQ
21,Q22のベースには共通に直流電圧V2を供給し、他方
のグループのトランジスタQ23,Q24の各ベースには第6
図に示すような入力信号処理回路によって互いに逆位相
の絶対温度Tに比例した振幅を持つ入力信号を供給し、
且つ第8図に示すような電流源13によって絶対温度に比
例した電流を前記各トランジスタQ21〜Q24のエミッタに
供給する構成として、コレクタから出力を得るようにし
たものである。
(作用) 上記構成において、入力信号Vinと電流源13の電流Iee
が共に絶対温度Tに比例し、互いに相殺する結果、各ト
ランジスタQ21〜Q24の相互コンダクタンスgm1〜gm4が温
度係数を持たなくなって温度変動の影響を受けないAGC
出力電圧を得ることができる。
〔発明の実施例〕
以下この発明の実施例を図面第1図乃至第6図を参照し
て説明する。なお、説明を簡単にするため、各図面を通
じて同一あるいは同等な回路要素には同一の符号や記号
を用いている。
第1図はこの発明の一実施例であり、駆動電力源E3は、
抵抗R21を介してトランジスタQ21,Q22のコレクタに接
続され、また抵抗R22を介してトランジスタQ23,Q24
コレクタに接続され各トランジスタQ21乃至Q24に駆動電
圧V3を印加する。トランジスタQ21,Q22のベースには、
基準電圧源E2が接続され、電圧V2が印加される。トラン
ジスタQ23及びQ24のベースは夫々、入力信号源に接続さ
れる入力端子11A及び11Bに接続される。また、トランジ
スタQ21,Q22,Q23,Q24の各エミッタは共通接続され、
且つ定電流源13を介して接地電位源Gに接続される。す
なわち、トランジスタQ21及びQ22の各コレクタ・エミッ
タ通路が互いに並列に接続され、トランジスタQ23及びQ
24の各コレクタ・エミッタ通路が互いに並列に接続され
る。また、トランジスタQ21及びQ22の各ベースは共に基
準電圧源E2に接続され、トランジスタQ23及びQ24の各ベ
ースは入力信号源11の両端に接続される。そしてAGC出
力電圧VoutはトランジスタQ21及びQ22のコレクタ同士の
接続点とトランジスタQ23及びQ24のコレクタ同士の接続
点との間から得られる。
実際の回路設計では、トランジスタQ21及びQ22が一個の
マルチベース・トランジスタQm1の形ちで作成され、ト
ランジスタQ23及びQ24も他の一個のマルチベース・トラ
ンジスタQm2の形ちで作成される。そして一方のマルベ
ース・トランジスタQm1の両ベースは基準電圧源E2に接
続され、他方のマルチベース・トランジスタQm2の両ベ
ースは夫々入力端子11A,11Bに接続される。
基準電圧V2が基準電圧E2からトランジスタQ21及びQ22
ベースに共通に印加され、入力信号Vinが入力信号源11
からトランジスタQ23及びQ24のベース間に印加される。
入力信号源11は、夫々位相が互いに逆で、絶対温度Tに
比例する同振幅の入力信号Vin1及びVin2を発生する。な
お説明の便宜上、以降においてはVinをVin1及びVin2の
双方を表わすものとして使用する。更にまた、入力端子
11A及び11B間には入力信号Vinに重畳に重畳して直流バ
イアスVdが印加される。この直流バイアスVdは各トラン
ジスタQ21乃至Q24のバイアス状態を互いに調和させるた
め、基準電圧V2と同等値を持つようにされる。従って、
入力信号源11は等価的に入力信号Vin1及びVin2を与える
二つの信号源及び直流電圧Vdを与える直流バイアス源Ed
を持つものとして表わされている。従って、各入力端子
11A及び11Bにおいて直流バイアスVdが入力信号Vinに重
畳される。つまり、 Vin-a=Vd+Vin=Vd+Vo sinωt ……(23) 但し、Vin-aは入力端子11A,11Bの電位であり、Voは前述
の如く入力信号Vinの振幅である。
本回路における入力信号Vin及びAGC出力電圧Vout間の直
流(DC)伝達特性は、次のようになる。ここで定電流源
13の電流をIee、トランジスタQ21〜Q24のエミッタ電位
をVe、各トランジスタQ21〜Q24のコレクタ電流をIC21
IC24とおく。また、各トランジスタQ21〜Q24は同一特性
を持持つものとする。すると、各トランジスタQ21〜Q24
の逆方向飽和電流IS21〜IS24と、電流増幅率α21〜α24
は、互いに等しいものとして与えられる。つまり、 IS21=IS22=IS23=IS24=Is ……(24) α21=α22=α24=α ……(25) とおける。次に各トランジスタQ21〜Q24のコレクタ電流
の関係は次のようにあらわせる。
(26),(27)式より IC21=IC22 ……(31) が得られる。従って(30)式は(28),(29)及び(3
1)式を用いて次のように表わされる。
ここで、 IC21(Vin=0)=IC22(Vin=0)=IC23(Vin=0)
=IC24(Vin=0)=Iee/4 ……(35) IC21(Vin=±∞)=IC24(Vin=±∞)=0……(36) IC23(Vin=±∞)=IC24(Vin=−∞)=Iee ……(3
7) IC23(Vin=−∞)=IC24(Vin=+∞)=0……(38) 各トランジスタQ21〜Q24の相互コンダクタンスgm1〜gm4
は、 式を簡素化するために、 とすると、gm3は、 (39)〜(41)式より gm1(Vin=0)=gm2(Vin=0)=0 ……(42) gm3(Vin=0)=io/(4 Vt) ……(43) gm4(Vin=0)=io/(4 Vt) ……(44) ここで、ioはAGC出力電流の直流成分である。
(32)〜(44)式よりDC伝達特性は、第2図に示すよう
になる。そして、抵抗R21,R22を通過する電流Ir21,I
r22は、 Ir21=IC21+IC22 ……(45) Ir22=IC23+IC24 ……(46) であるので、入力信号Vinと、Ir21,Ir22の関係は、第
3図に示すようになる。
ここで、第3図に示すIr21,Ir22とVinの関係は、以下
に示す近似が十分可能である。
(47),(48)式により、本発明の回路の入力信号Vin,
AGC出力電圧Vout間の関係は、第4図に示すようにな
る。そして、次式が得られる。
Vout=Rl・(Ir22−Ir21) ……(49) 但し、Rlは抵抗R11,R12の抵抗値である。
したがって、AGC出力電圧Voutは、第4図に示すように
整流された信号として得られる。最終的に低減通過フィ
ルタを介してして得られるAGC出力電圧Voutは、次のよ
うにあらわされる。
ここで、(50)式について検討を進める。入力信号Vin
の振幅(従来のAGC検波回路では、入力信号Vinはその振
幅を比較的低いレベルに制限される)に関しては、第1
図に示す実施例のAGC検波回路は、第7図に示す従来AGC
検波回路に関連して述べたいくつかの回路設計技術を適
用することにより、比較的大振幅の入力信号Vinを取扱
うことが可能である。即ち、通常の差動増幅器の場合と
同様に、電流源13の電流Ieeを変える、負荷抵抗R1を変
える、各トランジスタQ21〜Q24のエミッタと電流源13と
の間に夫々抵抗Reを接続する、などの対策を行なって、
回路の利得、ダイナミックレンジを調整することにより
対応可能である。実施例によるAGC検波回路は、差動増
幅回路形式をとっているので、出力振幅を大きく設定で
き比較的高い入力周波数で動作可能である。また本実施
例によるAGC検波回路は構成が簡単で素子数が少なく、
低消費電力で、低電圧動作も可能であり、IC化にも適し
ている。
更に本実施例によるAGC検波回路のAGC出力電圧Voutは、
(50)式から解るように絶対温度Tに比例しているの
で、本回路にその電流源13として第8図に示すような公
知のバンドギャップ型電流源を適用することにより、温
度変動による影響が容易に補償される。
温度変動によるAGC出力電圧Voutの特性変動に関して
は、第1図の回路中の各トランジスタQ21〜Q24の相互コ
ンダクタンスgm1〜gm4は(39)〜(41)式で決定され
る。(39)〜(41)式から解るように、第1図の回路中
の電流源13の電流Iee及び入力信号Vinが絶対温度Tに比
例するようになされるとき、それら入力信号Vin及び電
流源13の電流Ieeの特性変動は互いに相殺する。従って
各トランジスタQ21〜Q24の相互コンダクタンスは温度変
動による影響を受けなくなる。従ってAGC出力電圧Vout
も温度変動による影響を受けなくなる。電流Ieeが絶対
温度Tに比例する特性を有する電流源の例としては第8
図に示すものが有り、先に説明した通りである。
第6図を参照して、入力信号Vinを絶対温度Tに比例し
て変化させる信号入力回路11の例を説明する。この第6
図の回路は基本的に差動アンプD4と電流源14とによって
構成されている。
差動アンプD4は、各トランジスタQ31及びQ32の各エミッ
タが電流源14に共通に接続されている。また、各トラン
ジスタQ31,Q32のコレクタは抵抗R31及びR32を介して電
圧V4を有する駆動電圧源E4に夫々接続されている。更に
それらのエミッタは上記電流源14に共通に接続されてい
る。入力信号Vinは各トランジスタQ31,Q32のベース間
に印加され、各トランジスタQ31,Q32のコレクタは第1
図の回路中のトランジスタQ23及びQ24のベースへ前述し
た入力信号Vin1(t)及びVin2(t)を供給するように
接続される。なお、これら入力信号Vin1(t)及びVin2
(t)は位相が互いに逆相で同一の振幅を有する。説明
の便宜上、以降の説明においてVin(t)をVin1(t)
及びVin2(t)を表わすものとして使用する。このVin
(t)は以下に述べる如く絶対温度Tに比例するものと
なる。
電流源14はトランジスタQ33〜Q38で構成される。トラン
ジスタQ33はそのベース及びコレクタを電圧V5を持つ駆
動電力源E5に接続され、そのエミッタが定電流I33の電
流源S33を介して接地電位端子Gに接続されている。ト
ランジスタQ34は、そのコレクタが駆動電力源E5に、そ
のベースがトランジスタQ33のエミッタに、且つそのエ
ミッタが定電流I34の電流源S34を介して接地電位端Gに
夫々接続されている。トランジスタQ35は、そのコレク
タが駆動電力源E4に接続され、そのエミッタが定電流I
34の電流源S35を介して接地電位端Gに接続されてい
る。トランジスタQ36は、そのコレクタ及びベースが駆
動電力源E5に接続され、そのエミッタがトランジスタQ
35のベースに接続されている。トランジスタQ37及びQ38
は、それらのエミッタが共通接続され且つ定電流Id5
電流源Ed5を介して接地電位端Gに接続されている。即
ち、トランジスタQ37及びQ38は差動アンプD5を構成して
いる。トランジスタQ35のコレクタはトランジスタQ35
ベースに接続され、そのベースがトランジスタQ34のエ
ミッタに接続されている。他方、トランジスタQ38のコ
レクタは差動アンプD4中のトランジスタQ31及びQ32のエ
ミッタに接続され、そのベースがトランジスタQ35のエ
ミッタに接続されている。
次に、第6図に示される信号入力回路の動作を説明す
る。差動アンプD4の出力、即ち第1図のAGC検波回路に
対する入力信号Vin(t)はその振幅に関して次式で与
えられる。
Vin(t)=Vin・gm・Rl=Vin・(I14/Vt)・R31 ……
(51) ここで、I14は電流14から差動アンプD4へ与えられる電
流である。
各トランジスタQ33〜Q38が同一サイズであるとすると、
これらトランジスタQ33〜Q38の逆方向飽和電流IS33〜I
S38は次式で与えられる。
IS33=IS34=IS35=IS36=IS37=IS38 ……(52) この場合、トランジスタQ37及びQ38のエミッタ電位Ve37
及びVe38は同一であり、電流源Sd5の端子電位Vd5として
表わすことができる。各トランジスタQ33〜Q38のベース
・エミッタ間電圧をVbe33〜Vbe38とすると、次式が成立
する。
V5−Vd5=Vbe33+Vbe34+Vbe37 =Vbe36+Vbe35+Vbe38 ここでVd4は差動アンプD4中の各トランジスタQ31及びQ
32の互いに同値を示すエミッタ電位Vbe31及びVbe32を表
わす。
各ベース・エミッタ間電圧Vbe33〜Vbe38を各電流源
S33,S34,S35及びSd5の定電流I33,I34,I35及びId5
使って表わすと、次式となる。
(52)式からは次式の関係が得られる。
I33・I34・(Id5−I14)=I14・I35・(Id5−I14)I14
=(I34・I33)/I35 ……(53) (53)式を(51)式に代入すると、次式となる。
ここで電流源S33及びS34を第8図に示すようなバンドギ
ャップ型定電流源を用いて構成することとすると、次式
が得られる。
従って定電流S35として温度係数の要因に影響されない
電流源を使用すれば、第6図に示す信号入力回路の出
力、即ち第1図に示すAGC検波回路への入力信号Vin
(t)はサーマル電圧Vtに比例するようになる。
以上の如く第6図に示す信号入力回路から出力される信
号Vin(t)を接続して入力信号Vinを絶対温度Tに比例
させ、更に電流源13の電流Ieeを絶対温度Tに比例させ
ることによって、AGC検波回路のトランジスタQ21〜Q24
の相互コンダクタンスgm1〜gm4が温度係数を持たなくな
って温度変動に影響されない安定な動作を得ることがで
きる。
本発明による実施例によれば第1図に示すAGC検波回路
は単に4個のトランジスタで構成される。温度変動に対
する安定性のために必要な特性を満足するには、各トラ
ンジスタQ21〜Q24を流れるコレクタ電流IC21〜IC24が、
入力信号が零のとき同一であればよい。
つまり、 が成立する。こでIcは、同一値を示す各コレクタ電流I
C21〜IC24を表わす。従って次式が成立する。
IS1+IS2=2IS3=2IS4 上式より解るように、信号入力回路11に接続された差動
アンプ中の2つのトランジスタQ23及びQ24の各逆方向飽
和電流IS23及びIS24が同一で、且つ基準電圧源E2に接続
された差動アンプあるいはマルチベース・トランジスタ
Qm1中の2つのトランジスタQ21及びQ22の各逆方向飽和
電流IS21及びIS22の和がトランジスタQ23あるいはQ24
各逆方向飽和電流IS23あるいはIS24の2倍であればよい
こととなる。トランジスタの逆方向飽和電流ISは、トラ
ンジスタのエミッタ面積に依存する。よって、各逆方向
飽和電流IS21〜IS24の間に上式の関係が満足されるなら
ば、トランジスタの他の特性は特に限定されない。
さらに、第1図のAGC検波回路のAGC出力電圧Voutは、互
いに差動関係を持つ2つの出力として出力端子12A,12B
に取出されるように示しているが、シングル出力であっ
てもよい。また、AGC検波出力は、電圧出力としてとり
だす方法を示しているが、第1図に示す回路の特性が電
流関係から解析されてもいるように、電流出力として取
出すこともできる。
この発明は上記の実施例に限定されるものではない。第
1図の回路において、定電圧源の電圧あるいは入力信号
の振幅設定を変更することにより、異なった型式のAGC
出力を得ることができる。
説明を簡単にするために、今、回路接続、抵抗R11,R12
の抵抗値、定電流源13の電流Iee、定電圧源E3の電圧
V3、信号入力源11の入力信号Vinには変更がないものと
する。
信号入力源11の電位Vin-aは、(23)式で示したように Vin-a=Vd+Vin=Vd+Vo・sinωt ……(23) である。これに対して、基準電圧源E2の基準電位V2を以
下のように設定するものとする。
V2=Vd+Vx ……(56) つまり、各マルチベース・トランジスタQm1及びQm2に対
するバイアス電圧を互いに電圧Vxだけ異なるよにする。
電圧Vxはベースバイアスのシフト電圧として働く。
さらに説明を簡単のために、Vx=4Vt(Vt;サーマル電
圧)とすると、(47),(48)式のDC伝達特性から、こ
の実施例の場合の入出力関係は第5図に示すようにな
る。但し、図の横軸は、各マルチベース・トランジスタ
Qm1及びQm2間のベース電位差を示す。
AGC検波回路出力電圧Voutは、第5図に示すように、入
力信号Vinを半波整流したものとして得られる。この半
波整流出力を低域通過フィルタを介して、最終的に得ら
れるAGC検波回路Vout′は、次のようになる。
入力信号の変化に対する出力の変化を(57)式からみる
と、右辺のRl・Ieeの項は一定であるので無視できる。
この状態で入力をVin-bとすると以下のようになる。
(58)式と(50)式を比べると、(50)式中の右辺の項
の2πが(58)式では4πに置き換わっている他は、全
く同じである。よってこの実施例においても、前記した
AGC検波器と同じ特性、効果が得られる。なお、上記の
説明では、ベースバイアス・シフト電圧がVx=4Vtの場
合で説明したが、これ以外のベースバイアス・シフト電
圧Vxの場合には、直流オフセットの量が異なるだけで、
基本的な動作に変りはない。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明によると、従来のものに
比べて、出力振幅や信号入力条件が広く、高精度で、温
度変動による出力変動を簡単に補償でき、回路構成が簡
単で、消費電力が少なく、低電圧動作も可能で、IC化に
も適した自動利得制御用検波回路を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示す回路図、第2図は第
1図の回路の入力電圧対コレクタ電流特性図、第3図は
第1図の回路の入力電圧対出力電流特性図、第4図は第
1図の回路の直流伝達特性図、第5図はこの発明の他の
実施例における直流伝達特性図、第6図は電流源回路の
例を示す回路、第7図は従来の自動利得制御用検波回路
を示す回路図、第8図は温度補償用差動増幅回路を示す
回路図である。 Q21〜Q24……トランジスタ、R11,R12……抵抗、Il……
定電流源。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エミッタが共通に電流源に接続された第1
    乃至第4の互いに特性がほゞ同一で同極性のトランジス
    タと、前記第1及び第2のトランジスタのコレクタ同士
    の共通接続点と駆動電力源との間に接続された第1のコ
    レクタ負荷装置と、前記第3及び第4のトランジスタの
    コレクタ同士の共通接続点と前記駆動電力源との間に接
    続された第2のコレクタ負荷装置と、前記第1及び第2
    のトランジスタのベース同士が共通に接続された基準電
    圧源と、前記第3及び第4のトランジスタのベースがそ
    の両端に接続された入力信号処理回路とを具備し、前記
    入力信号処理回路は絶対温度に比例する入力信号を前記
    第3及び第4のトランジスタの各ベースに印加し、前記
    電流源は絶対温度に比例した電流を前記第1乃至第4の
    トランジスタの各エミッタに印加し、且つ前記各コレク
    タ共通接続点から出力端が夫々引出されることを特徴と
    する自動利得制御用検波回路。
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