JPH0720020A - 蛍光x線分析用ガラスビード試料の調整方法 - Google Patents

蛍光x線分析用ガラスビード試料の調整方法

Info

Publication number
JPH0720020A
JPH0720020A JP5144918A JP14491893A JPH0720020A JP H0720020 A JPH0720020 A JP H0720020A JP 5144918 A JP5144918 A JP 5144918A JP 14491893 A JP14491893 A JP 14491893A JP H0720020 A JPH0720020 A JP H0720020A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
dish
melting
glass bead
melted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5144918A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomio Iwata
富雄 岩田
Gunjirou Maruyama
軍二郎 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP5144918A priority Critical patent/JPH0720020A/ja
Publication of JPH0720020A publication Critical patent/JPH0720020A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】金属成分,還元性成分または含水鉱物,炭酸塩
等の試料が、溶融に用いた試料皿との間で合金を生成し
たり溶融中に気泡が発生しても、平滑かつ平坦で分析精
度の高い蛍光X線分析用ガラスビ−ド試料を形成する。 【構成】白金または白金とその他貴金属を含む合金から
成る試料皿に、試料を入れ、これを加熱装置で予備溶融
する工程と、冷却したガラスビ−ド試料を粉砕し粉末化
する工程と、粉砕された粉末試料を再び試料皿に入れ、
加熱装置で加熱溶融する工程とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蛍光X線分析用ガラスビ
ード試料の調整方法の改良に関する。詳しくは、粘性の
高い試料、金属成分,硫化物等の還元性成分を含む試料
あるいは含水鉱物,炭酸塩等の溶融時に気泡を発生する
試料を効率かつ効率的にかつ高精度の試料を得る方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、蛍光X線分析法により粉末試料を
定量分析する場合の試料調整方法は、試料を微粉砕した
後、加圧成形する方法があるが、試料を常に一定の粒度
分布に調整することは困難で、測定される蛍光X線強度
が同一試料間でも大きくばらつき、分析精度が悪かっ
た。
【0003】そのため、分析精度の向上を計るため、鉄
鉱石、フェライト等の粉体試料を蛍光X線分析用試料と
して調整する場合は融剤及び剥離剤の混合物と混合し、
これを試料皿に入れて、電気炉や高周波炉等で溶融した
後冷却したガラスビードを蛍光X線分析用試料とするこ
とが一般に行われている。しかし、この方法では金属、
硫化物等の還元性成分を含む試料は溶融過程で試料皿の
白金又は白金とその他貴金属成分との間で合金を生成
し、試料皿を侵食する。また、含水鉱物、炭酸塩等の試
料は融解中に気泡が発生し、脱泡するのが困難な場合が
多い。さらに、溶融時に粘性の高い試料はガラスビード
試料の測定面が平滑かつ平坦なガラスビードが得られに
くい。さらに、使用した試料皿は侵食部分を研磨して再
利用していた。
【0004】そこで、従来から上記の欠点を解決するた
め、多くの工夫がされており、その代表的なものは以下
の通りである。 (1)試料を予備加熱して、酸化物に変えたり、水分を
除去する。 (2)酸化物(例 硝酸塩)を添加して、溶融中に酸化
状態にする。 (3)清澄剤(例 酸化アンチモン,硝酸バリウム)を
添加して、溶融中の流動性を高めて気泡を脱泡する。 (4)試料収容部(皿)に揺動運動及び回転運動を与え
る駆動機構部を有した試料調整装置により気泡を脱泡す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)は試料中の還元性成分を完全に酸化物に変えるこ
とは難しく、時間もかかる。上記(2)、(3)は試料
中に分析元素以外の元素が混入することになり、蛍光X
線強度に影響を与える。上記(4)は揺動装置を造らな
くてはいけないうえに試料によっては高温で揺動させる
のは危険な場合もあるなど、それぞれ欠点がある。本発
明の目的は、従来の技術の欠点を解決し、特に金属成
分、還元性成分あるいは含水鉱物、炭酸塩等の試料が、
溶融に用いた試料皿との間で合金を生成することがな
く、また、合金を生成したり、溶融中に気泡が発生して
も、平滑かつ平坦で分析精度の高い蛍光X線分析用ガラ
スビード試料が形成でき、さらに、溶融に使用して侵食
された試料皿を再利用するための研磨作業を省いた試料
の調整方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、白金または白
金とその他貴金属を含む合金から成る試料皿に、試料を
入れ、これを加熱装置で予備溶融する工程と、冷却した
ガラスビード試料を粉砕し粉末化する工程と、粉砕され
た粉末試料を再び試料皿に入れ、加熱装置で加熱溶融す
る工程とを含むことを特徴とする。
【0007】さらに、上記試料皿にも水又は有機溶剤に
溶解した剥離剤を噴霧又は塗布するとより良質なガラス
ビード試料が得られる。
【0008】
【作用】本発明の試料調整方法により、還元性成分を含
む試料または含水鉱物,炭酸塩を含む試料を加熱溶融す
ると試料皿中の白金等の貴金属成分と反応して合金を生
成したり、溶融中に気泡が発生するが、粉末化して再び
溶融する時にはすでに還元性成分は酸化され、気泡の発
生も終了している。したがって、試料中に還元性成分や
含水鉱物や炭酸塩を含んでいても、試料皿の白金又は白
金とその他貴金属成分と反応し、合金化することがない
し、気泡が発生することもない。。また、予備溶融の試
料皿は試料と反応して合金を生成し、侵食されても、そ
の都度底面等を研磨することなく使用できる。
【0009】なお、剥離剤の添加量を調整することによ
って、溶融試料の粘性が低くなり、冷却したガラスビー
ド試料と鋳型専用試料皿との剥離性がよくなる。このと
き、試料皿の内面に、水又は有機溶剤に溶解した剥離剤
を、噴霧又は刷毛などにより塗布した後に、試料と融剤
を投入し、加熱溶融すると、試料中に還元性成分を含む
試料でも、剥離剤の膜を介して加熱溶融されるため、溶
融開始直後に酸化物となり、試料皿と接触する状態にな
ってもこれらの還元性成分は既に酸化物であるため、試
料皿中の白金その他貴金属成分と反応し、合金化する事
がない。また、溶融時に気泡が発生する試料や溶融時の
粘性が高く均質な試料が得られない場合でも、剥離剤を
介して、試料皿と溶融試料の滑りが良く、脱泡や溶融試
料の混合が容易になる。
【0010】つまり、剥離剤は粉末あるいは溶液とし
て、一定量添加すると溶融開始直後から、分解して揮発
するが、試料皿の内面に塗布することにより、溶融過程
で分解して揮発する時期が遅れて、溶融時の被膜作用、
流動性及び剥離性が向上し、試料皿の侵食がなくなり、
気泡の脱泡や溶融試料の均質性が可能となる。以上の通
り、測定面が平滑かつ平坦で均質な蛍光X線分析用ガラ
スビード試料を得ることができる。
【0011】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。 <実施例1>以下、本発明を試料としてフェライトを例
にとり詳しく説明する。まず、試料としてフェライトを
0.5g、融剤としてホウ酸リチウム5.0gを用い、
これらを試料皿(Pt95%、Au5%)に入れて、よ
く混合する。電気炉加熱式ガラスビード作製装置を用
い、約1100℃に加熱し、5分間予備溶融し冷却した
ガラスビードを粉砕して粉末にする。予備溶融に使用し
た皿は白金等の貴金属成分とフェライト試料と反応して
合金化したため、別に試料皿で再溶融して試料を調整す
る。
【0012】<比較例1>予備溶融や粉砕は行わず、ま
た、試料皿は混合から冷却まで1つの皿で処理した。 <結果>得られたこれらのガラスビード試料中には金属
鉄、銅、ニッケル等の還元成分が含まれているが、実
施例1では、剥離しやすく測定面が平滑かつ平坦な蛍光
X線分析用ガラスビード試料がえられた。また、このと
き鋳型専用試料皿の損傷はなかった。
【0013】これに対し、比較例1では、ガラスビード
の剥離性は悪く、亀裂が入り、また鋳型専用試料皿の損
傷があった。 <実施例2>剥離剤(ヨウ化リチウム)10gをエタノ
ール(99.5重量%)10mlに溶かし刷毛で内壁に
塗布し、次に試料皿にフェライトを0.5g、融剤(ホ
ウ酸リチウム)5.0gを投入し、これを試料皿(Pt
95%、Au5%)に入れて、よく混合する。約110
0℃の電気炉加熱式ガラスビード作製装置を用い、5分
間予備溶融した。冷却後、試料を粉砕して粉末した。約
1100℃に加熱させた試料皿(Pt95%、Au5
%)で溶融し(5分間)、冷却してガラスビード試料を
作製した。 <比較例2>フェライト0.5gと剥離剤(ヨウ化リチ
ウム)2.0gと融剤(ホウ酸リチウム)5.0gを混
合し、、約1100℃の電気炉加熱式ガラスビード作製
装置を用い、10分間溶融した。 <結果>実施例2では試料中には金属鉄、銅、ニッケル
等の還元性成分が含まれ、また、溶融時の粘性が通常の
試料に比べ高いのにも係わらず、試料皿と合金を生成せ
ずしかも溶融試料の流動性が向上して、均質な蛍光X線
分析用ガラスビードが調整できた。
【0014】
【効果】本発明によると、蛍光X線分析用ガラスビ−ド
試料の調整において、予備溶融後粉砕し再び溶融するこ
とで、試料皿中の白金その他貴金属が合金を生成しても
測定面が平滑かつ平坦で均一なガラスビ−ド試料が調整
できる。また、予備溶融専用と溶融専用の試料皿とに区
別したことから、予備溶融試料皿の底面を頻繁に研磨す
る必要がなく、溶融試料皿の底面が試料で侵食されるこ
とが全く無い。
【0015】さらに、含水鉱物、炭酸塩等の溶融時に気
泡が発生する試料は溶融時に試料皿を揺動しても脱泡は
極めて難しいが、予備溶融後の冷却試料を粉砕すること
で、容易に脱泡が可能である。そのうえ、水又は有機溶
剤に溶解した剥離剤を噴霧又は塗布することにより粘性
の高い試料も可能である。
【0016】以上のように従来では蛍光X線分析用ガラ
スビ−ド試料の調整が不可能又は難しいとされていた金
属成分,還元性成分を含む試料、または含水鉱物,炭酸
塩を含む試料であってもガラスビ−ド試料を容易に調整
でき、また分析精度も向上できる。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】白金又は白金を主体とするする合金から成
    る試料皿を用いて試料と融剤とを加熱装置で加熱して蛍
    光X線分析用ガラスビード試料を作製する方法におい
    て、 試料と融剤とを試料皿に入れ、これを加熱装置で予備溶
    融する工程と、 冷却したガラスビード試料を粉末化する工程と、 再び前記粉末試料を試料皿に入れ、加熱装置で加熱溶融
    する工程とを含むことを特徴とする蛍光X線分析用試料
    の調整方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の試料皿の内面に、水又は有
    機溶剤に溶解した剥離剤を、噴霧又は塗布することを特
    徴とする蛍光X線分析用ガラスビード試料の調整方法。
JP5144918A 1993-06-16 1993-06-16 蛍光x線分析用ガラスビード試料の調整方法 Withdrawn JPH0720020A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5144918A JPH0720020A (ja) 1993-06-16 1993-06-16 蛍光x線分析用ガラスビード試料の調整方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5144918A JPH0720020A (ja) 1993-06-16 1993-06-16 蛍光x線分析用ガラスビード試料の調整方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0720020A true JPH0720020A (ja) 1995-01-24

Family

ID=15373271

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5144918A Withdrawn JPH0720020A (ja) 1993-06-16 1993-06-16 蛍光x線分析用ガラスビード試料の調整方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0720020A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100427543B1 (ko) * 2001-07-03 2004-04-28 고려용접봉 주식회사 형광 엑스선 분석용 글래스비드 제조방법
JP2008304441A (ja) * 2007-03-29 2008-12-18 Nikko Kinzoku Kk リサイクル原料の分析用サンプル調製方法及び装置
KR101332364B1 (ko) * 2012-02-27 2013-11-22 한국기초과학지원연구원 미량 귀금속 미분석용 유리 표준물질 제조 방법

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100427543B1 (ko) * 2001-07-03 2004-04-28 고려용접봉 주식회사 형광 엑스선 분석용 글래스비드 제조방법
JP2008304441A (ja) * 2007-03-29 2008-12-18 Nikko Kinzoku Kk リサイクル原料の分析用サンプル調製方法及び装置
KR101332364B1 (ko) * 2012-02-27 2013-11-22 한국기초과학지원연구원 미량 귀금속 미분석용 유리 표준물질 제조 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5294627B2 (ja) Al−B4C複合材料のための改良されたリサイクル方法
US20160161377A1 (en) Method and apparatus for producing a pellet
FR2406472A1 (fr) Procede et appareil pour le refroidissement rapide d'un abrasif en fusion
KR101967929B1 (ko) Fe-P 합금철의 XRF 성분분석용 글래스비드(Glassbead) 제조방법
CN110157935A (zh) 铸造铝硅合金用Al-V-B细化剂、其制备方法及应用
CN107552998A (zh) 一种锡铋系药芯焊丝及其制备方法、应用
EP2562274A1 (en) Method for melting aluminum powder and melting apparatus
JPH0720020A (ja) 蛍光x線分析用ガラスビード試料の調整方法
JPH06341937A (ja) 蛍光x線分析用ガラスビ−ド試料の調整方法
CN112609095A (zh) 一种铸造添加用镁铝铍中间合金的制备方法
CN106244840A (zh) 通过压片预处理制备TiC颗粒增强铝基复合材料的方法
KR101889163B1 (ko) Fe-Cr 합금철 글래스-비드의 제조방법
AU2007202706B2 (en) X-ray flux composition mixture
JPH03505474A (ja) 軽金属の結晶微細化方法
SU929316A1 (ru) Способ получени металлических калибровочных образцов
JP2004226231A (ja) 蛍光x線分析用ガラスビードの製造方法
JP2992634B1 (ja) ガラスの製造方法
KR100402028B1 (ko) 합금철 정량분석용 몰드형 시료의 제조방법
JPH115142A (ja) 鋳造用金属スラリーの製造方法
KR20050002690A (ko) 폐촉매로부터 귀금속을 회수하는 방법
JP2000042706A (ja) 遠心鋳造用プリメルト・フラックス
JP3369781B2 (ja) セラミックス粉末と混合して用いられるガラス粉末の製造方法
JPH0953131A (ja) 金属珪素の溶解方法
US3957693A (en) Process for producing selenium homogeneously doped with tellurium
US3546452A (en) Method of producing samples for x-ray fluorescence analysis

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000905