JPH07199405A - 写真印画紙用支持体の製造方法 - Google Patents

写真印画紙用支持体の製造方法

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JPH07199405A
JPH07199405A JP35437693A JP35437693A JPH07199405A JP H07199405 A JPH07199405 A JP H07199405A JP 35437693 A JP35437693 A JP 35437693A JP 35437693 A JP35437693 A JP 35437693A JP H07199405 A JPH07199405 A JP H07199405A
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film
resin
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resistant resin
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JP35437693A
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Tadahiro Kikazawa
忠宏 気賀沢
Kazuo Ozaki
和夫 尾崎
Kiyokazu Fujiwara
清和 藤原
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

Abstract

(57)【要約】 【目的】高平滑性の写真印画紙用支持体を、高効率で製
造する方法を提供すること。 【構成】基体の両面に耐水性樹脂被覆層を設ける写真印
画紙用支持体の製造方法であって、少なくとも乳剤塗布
側表面の耐水性樹脂層として、溶融押し出し成形したフ
ィルムを、巻き取ることなく直ちに基体のおもて面に溶
融ラミネートして貼着することを特徴とする写真印画紙
用支持体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は写真印画紙用支持体の製
造方法に関し、特に、表面の平滑特性(単に、平滑性と
いう)に優れた、高品質の写真印画紙用支持体の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、写真印画紙用支持体は、耐水
性と共に光反射効率を高めるために、通常、原紙の乳剤
塗布側の面(おもて面という)に、顔料を混練分散した
ポリオレフィン系樹脂等の合成樹脂を溶融押し出しして
被覆し、裏面にポリオレフィン系樹脂等の合成樹脂を溶
融押し出しして被覆することによって製造されている。
【0003】このような写真印画紙用支持体のおもて面
に写真乳剤を塗布して得られる印画紙の表面形状は、お
もて面が平滑な光沢面のものから、近年では、マット或
いは絹目の模様のもの等まであるが、今なお、光沢面の
ものが最も好まれ、多量に生産されている。従って、写
真印画紙用支持体のおもて面には平滑性が要求される。
ところが、前記の溶融押し出しラミネート法を用いた場
合には、原紙表面の凹凸が樹脂被覆表面に直接影響を与
えるために、平滑性に優れた写真印画紙用支持体(以
下、単に支持体という)を得ることができないという欠
点があった。
【0004】上記の欠点を解決するために、原紙自体の
表面の平滑性を向上させることによって支持体表面の平
滑性を改善する方法が提案されている。即ち、短繊維の
パルプを用い、表面を熱カレンダー処理し、表面の平滑
性を向上させた原紙を用いる方法(特開昭64−205
43号公報)、長網抄紙機等を用いて抄紙した原紙の、
フェルト面ではなくワィヤー面を支持体の表面として使
用する方法(特開昭64−76048号公報)、或い
は、カレンダー処理する際の圧力を上げて、表面の平滑
性を向上させた原紙を用いる方法等である。しかしなが
ら、これらの何れの方法も、平滑性を十分に改善するこ
とができない。
【0005】また、被覆樹脂層の厚さを増すことによっ
ても平滑性を向上させることができるものの、相当の厚
さにしないと顕著な効果が得られないので、製品コスト
を上昇させるという欠点があった。ところで、本出願人
は、既に、平滑性に優れる支持体として、原紙にプラス
チックフィルムを貼り合わせた支持体を提案し(特開平
1−177536号公報)、良好な結果を得ている。し
かしながら、上記支持体は、製造適性において未だ十分
なものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者等は
写真印画紙用支持体の製造方法について鋭意検討した結
果、製造したフィルムを巻き取ることなく、直接原紙に
溶融ラミネートした場合には、基体の凹凸の影響を受け
ずに平滑性に優れた支持体を得ることができるのみなら
ず、製造効率も極めて改善されるということを見出し本
発明に到達した。従って、本発明の目的は、高平滑性の
写真印画紙用支持体を、高効率で製造する方法を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
基体の両面に耐水性樹脂被覆層を設ける写真印画紙用支
持体の製造方法であって、少なくとも乳剤塗布側表面の
耐水性樹脂被覆層として、溶融押し出し成形したフィル
ムを、巻き取ることなく直ちに基体のおもて面に溶融ラ
ミネートして貼着することを特徴とする写真印画紙用支
持体の製造方法によって達成された。
【0008】以下、本発明の写真印画紙用支持体の製造
方法について詳細に説明する。本発明において使用する
耐水性樹脂は、240〜340℃で溶融押出することの
できる樹脂の中から適宜選択して用いることができる
が、通常は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン系樹脂やポリエステル系樹脂が用いられる。こ
れらの中でも特に、低密度ポリエチレン、線状低密度ポ
リエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リエチレンテレフタレート及びこれらの樹脂と他のポリ
オレフィン系樹脂を混合した樹脂の群の中から選択され
る、少なくとも一種であることが好ましい。
【0009】耐水性樹脂被覆層を基体の裏面に設ける場
合の方法は、特に限定されるものではないが、加熱溶融
した前記樹脂をダイから押し出し、走行する原紙上に、
流延し、冷却ロールとニップロール間で加圧して樹脂被
覆層を形成する、溶融押し出しラミネート方法であるこ
とが好ましい。ラミネート条件は、溶融樹脂のダイから
の押し出し量、押し出し温度、原紙走行速度、冷却ロー
ルの表面温度や表面形状、材質、ニップロールの圧力、
ゴムの剛性及び剥離ロールの材質やその位置等を考慮し
て適宜決定すれば良い。
【0010】本発明においては、おもて面(乳剤塗布
側)に被覆する耐水性樹脂層として、裏面の場合とは異
なり、一度冷却してフィルム状にした耐水性樹脂を巻き
取ることなく、原紙おもて面に連続的に溶融ラミネート
する。耐水性樹脂のフィルムは、溶融樹脂をダイから冷
却ロール表面に押し出す通常の方法によって容易に製造
することができる(図1参照)。この場合に用いる冷却
ロールとしては、後記する貼り合わせ工程に用いる冷却
ロールを兼用しても良い(図2参照)。後者の場合には
設備コストの低減が図れる。尚、本発明においては、共
押し出しによって多層化したフィルムを使用することも
できる。共押し出用ダイの形状は特に制限されるもので
はないが、一般にTダイ、コートハンガーダイ等が好ま
しく用いられる。
【0011】基体と、貼り合わせるフィルムとの密着を
良好とするために、本発明においては、基体との貼り合
わせ部の前に、耳トリミング用のスリッターを設けるこ
とが好ましい。フィルムの厚さは10〜40μmである
ことが好ましく、特に15〜30μmであることが好ま
しく、25〜28μmであることが最も好ましい。
【0012】本発明における、フィルムを溶融ラミネー
トによって基体に連続的に貼り合せる工程は、特に限定
されるものではないが、前記、製膜されて連続的に送ら
れるフィルムと、基体ロール(例えば、原紙ロール)か
ら連続的に供給される基体とを、冷却ロールとニップロ
ール間に挟み込こんで引き取ると共に、フィルムと基体
の間に接着剤となる樹脂(接着用樹脂)を溶融押し出し
し、加圧して貼り合わせる工程である(図1参照)。
【0013】接着用樹脂は、耐水性であり、240〜3
40℃の温度範囲で、スリットダイから短時間で膜状に
溶融押し出しし、基体とフィルムとを貼り合わせること
ができる限り特に限定されるものではなく、前記耐水性
樹脂と同一組成であっても良い。溶融樹脂のダイからの
押し出し量、押し出し温度等は、前記耐水性樹脂被覆層
を基体の裏面に設ける場合と同様に、適宜決定すれば良
い。接着用樹脂層(以下、単に接着層という)の膜厚
は、0.3〜20μm、好ましくは0.5〜15μmで
ある。
【0014】本発明で使用するフィルムや接着層中に
は、印画紙とした場合の画質を良好とする観点から、二
酸化チタン等の無機顔料、ブルーイング剤、蛍光増白剤
等を適宜含有させる。接着層には、基紙及びフィルムと
の接着性を良好とする観点から、粘着性付与剤樹脂や接
着性樹脂等を含有させることもできる。また、その他、
用途に応じて、適宜酸化防止剤、剥離剤、中空ポリマー
等を含有させても良い。
【0015】前記二酸化チタンの形態は、アナターゼ型
であってもルチル型であっても良いが、白色度を優先す
る場合にはアナターゼ型を使用することが好ましく、鮮
鋭度を優先する場合にはルチル型を使用することが好ま
しい。また、白色度及び鮮鋭度の双方を考慮して、アナ
ターゼ型とルチル型とをブレンドして用いても良いし、
二酸化チタン含有層を2層として、一方の層にアナター
ゼ型二酸化チタンを添加し、他方の層にルチル型二酸化
チタンを添加しても良い。
【0016】二酸化チタンの平均粒子サイズは0.1〜
0.4μmの範囲であることが好ましい。その平均粒子
サイズが0.1μm未満となると、フィルム中に均一に
混合分散することが困難となり、逆に、0.4μmを超
えると、十分な白色度が得られない上、フィルム表面に
突起が生じ、画質に悪影響を及ぼす。このような形態及
び平均粒子サイズを有する二酸化チタンとしては、例え
ば、チタン工業株式会社製の商品名KA−10やKA−
20、石原産業株式会社製の商品名A−220、PF−
656、PF−654、PF−671、PF−715、
CR−63などが挙げられる。
【0017】この二酸化チタンとしては、その活性を抑
えて黄変を防止するため、一般に、その表面を含水酸化
アルミニウム、含水酸化珪素等の無機物質で表面処理し
たもの、多価アルコール、多価アミン、金属石鹸、アル
キルチタネート、ポリシロキサン等の有機物質で表面処
理したもの、及び無機物質・有機物質の処理剤を併用し
て表面処理したもの等を使用することができる。これら
の処理剤は、無機物質にあっては、二酸化チタンに対し
て0.2〜2.0重量%、有機物質にあっては、0.1
〜1.0重量%の範囲で使用することが好ましい。
【0018】二酸化チタンは、高級脂肪酸、その金属
塩、高級脂肪酸エチル、高級脂肪酸アミド等を分散助剤
として用い、2本ロール、3本ロール、ニーダー、バン
バリーミキサー等の混練機によって耐水性樹脂中に練り
込まれる。得られた二酸化チタン含有耐水性樹脂はペレ
ット形状に成形され、二酸化チタンのマスターバッチペ
レットとして用いられる。マースターバッチぺレット中
の二酸化チタンの含有量は、一般に30〜75重量%程
度であることが好ましく、分散助剤は二酸化チタン量に
対して、一般に0.5〜10重量%程度含有されること
が好ましい。フィルム中の二酸化チタンの含有量は、0
〜35重量%、好ましくは10〜25重量%、最も好ま
しくは13〜20重量%である。接着層中には3重量%
以下と、実質的に含有させる必要はない。
【0019】前記ブルーイング剤としては、一般に知ら
れる群青、コバルトブルー、酸化燐酸コバルト、キナク
リドン系顔料等、及びそれらの混合物が挙げられる。ブ
ルーイング剤の粒子径は、通常、0.3〜10μmの範
囲であることが好ましい。フィルム及び/又は接着層中
のブルーイング剤の含有量は、0〜1.0重量%である
ことが好ましく、特に0.15〜0.5重量であること
が好ましく、0.2〜0.3重量%であることが最も好
ましい。
【0020】ブルーイング剤は、2本ロール、3本ロー
ル、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練機で耐水性
樹脂等の中に練り込まれる。得られたブルーイング剤含
有耐水性樹脂等はペレット形状に成形され、ブルーイン
グ剤のマスターバッチペレットとして用いられる。マス
ターバッチぺレット中のブルーイング剤の含有量は、1
〜30重量%程度であることが好ましい。ブルーイング
剤のぺレットを成形する際に、二酸化チタンを一緒に練
り込むこともでき、またブルーイング剤の分散を助ける
ために、低分子量の耐水性樹脂、高級脂肪酸、その金属
塩、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド等の分散助
剤を用いることができる。
【0021】フィルム又は接着層中に含有させることが
できる前記酸化防止剤の含有量は、耐水性樹脂量に対し
て50〜1,000ppm程度であることが好ましい。
このようにして作製された二酸化チタン及び/又はブル
ーイング剤を含有するマスターバッチペレットは、耐水
性樹脂等を用いて適宜希釈し、塗布用に供される。
【0022】前記の、接着層に含有させることのできる
粘着性付与剤樹脂は、ロジン誘導体樹脂、テルペン樹脂
(例えば、高分子β−ピネン)、クマロン・インデン樹
脂及び石油系炭化水素樹脂等の中から適宜選択される。
これらは単独で用いても2種以上を混合して用いても良
い。上記石油系炭化水素樹脂の具体例としては、脂肪族
系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、ジシクロペンタジエン
系石油樹脂、共重合系石油樹脂、水添系石油樹脂及び脂
環族系石油樹脂等が挙げられる。脂肪族系石油樹脂は、
特に炭素原子数5のものが好ましく、芳香族系石油樹脂
は、特に炭素原子数9のものが好ましい。このような粘
着付与剤樹脂の配合量は、前記耐水性樹脂に対し、0.
5〜60重量%の範囲であり、好ましくは10〜35重
量%の範囲である。粘着付与剤樹脂の配合量が0.5重
量%未満となると、接着不良となり、60重量%を超え
ると製造時のネックインが発生しやすくなる。
【0023】前記の接着層に含有させることのできる接
着性樹脂としては、例えば、酸変性ポリオレフィン樹
脂、アイオノマー樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体
(EVA)樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂並
びにこれらの金属塩等が挙げられる。この接着性樹脂の
配合量は、上記耐水性樹脂に対して20〜500重量%
の範囲であり、好ましくは50〜200重量%の範囲で
ある。尚、粘着付与剤樹脂と接着性樹脂を併用しても良
い。
【0024】樹脂を基体に被覆する前に、基体に、コロ
ナ放電処理、火炎処理、グロー放電処理、またはプラズ
マ処理などの活性化処理を施すことが好ましい。本発明
に用いられる基体としては、通常の天然パルプを主成分
とする天然パルプ紙、天然パルプと合成繊維とからなる
成る混抄紙、合成繊維を主成分とする合成繊維紙、ポリ
スチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂フィルムを擬
紙化した、所謂合成紙の何れでもよいが、写真印画紙用
の基体(以下、単に原紙という)としては、天然パルプ
紙が特に好ましく用いられる。
【0025】原紙に対する添加薬品としては、アルキル
ケテンダイマーの他、クレー、タルク、炭酸カルシウ
ム、尿素樹脂微粒子等の充填剤、ロジン、高級脂肪酸
塩、パラフィンワックス、アルケニルコハク酸等のサイ
ズ剤、ポリアクリルアミド等の紙力増強剤、硫酸バンド
等の定着剤などを添加したものが用いられる。その他、
必要に応じて、染料、蛍光染料、スライムコントロール
剤、消泡剤等が添加される。
【0026】また、必要に応じて以下の柔軟化剤を添加
することができる。柔軟化剤に関しては、例えば新・紙
加工便覧(紙薬タイム社編)554〜555頁(198
0年発行)に記載されたものを使用することができる
が、この中でも特に分子量200以上のものが好まし
い。この柔軟化剤は、炭素数10以上の疎水性基を有
し、又、セルロースと自己定着するアミン塩又は第4級
アンモニウム塩となっている。
【0027】柔軟化剤の具体例としては、無水マレイン
酸共重合物とポリアルキレンポリアミンとの反応生成
物、高級脂肪酸とポリアルキレンポリアミンとの反応生
成物、ウレタンアルコールとアルキル化剤との反応生成
物、高級脂肪酸の第4級アンモニウム塩等が挙げられる
が、特に無水マレイン酸共重合物とポリアルキレンポリ
アミンとの反応生成物、ウレタンアルコールとアルキル
化剤との反応生成物を用いることが好ましい。
【0028】パルプ表面に、ゼラチン、スターチ、カル
ボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルアルコールの変性物等の皮
膜形成性ポリマーにより、表面サイズ処理することもで
きる。この場合のポリビニルアルコールの変性物として
は、カルボキシル基変性物、シラノール変性物及びアク
リルアミドとの共重合物等が挙げられる。また皮膜形成
性ポリマーの塗布量は、0.1〜5.0g/m2 、好ま
しくは0.5〜2.0g/m2 に調整される。上記皮膜
形成性ポリマーには、必要に応じて更に帯電防止剤、蛍
光増白剤、顔料、消泡剤などを添加することができる。
【0029】原紙は、上述したパルプ及び必要に応じて
添加した充填剤、サイズ剤、紙力補強剤、定着剤等の添
加剤を含有したパルプスラリーを長網抄紙機等の抄紙機
により抄紙し、乾燥し、巻き取って製造される。この乾
燥の前後のいずれかにおいて、前記表面サイズ処理が行
われ、又、乾燥後から巻き取りの間にカレンダー処理が
行われる。上記のカレンダー処理は、表面サイズ処理を
乾燥後に行う場合には、表面サイズ処理の前後のいずれ
においても実施することができるが、各種処理を実行し
た最終の仕上げ工程でカレンダー処理を実施することが
好ましい。カレンダー処理に使用する金属ロールや弾性
ロールは、通常の紙の製造の場合に用いられる公知のも
のが使用される。本発明に使用される原紙は、上述した
カレンダー処理によって、最終的に、50〜250μm
の膜厚に調整される。原紙の密度は、0.8〜1.3g
/m3 、好ましくは1.0〜1.2g/m3 である。
【0030】本発明の製造方法によって製造された写真
印画紙用支持体には、帯電防止、カール防止等のために
各種のバックコート層を塗設することができる。また、
バックコート層には特公昭52−18020号、特公昭
57−9059号、特公昭57−53940号、特公昭
58−56859号、特開昭59−214849号、特
開昭58−184144号等の各公報に記載もしくは例
示されている無機帯電防止剤、有機帯電防止剤、親水性
バインダー、ラテックス、硬化剤、顔料、界面活性剤等
を適宜組み合わせて含有させることができる。
【0031】本発明の製造方法により得られる写真印画
紙用支持体は、各種の写真構成層が塗設されて、カラー
写真印画紙、白黒写真印画紙、写植印画紙、反転写真材
料、銀塩拡散転写法ネガ及びポジ、印刷材料等の各種の
用途に用いることができる。写真構成層としては、例え
ば、塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀
等の乳剤層を設けることができる。ハロゲン化銀写真乳
剤層にカラーカプラーを含有せしめて、多層ハロゲン化
銀カラー写真構成層を設けることもできる。物理現像核
を含有せしめて銀塩拡散転写受像層を設けることもでき
る。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、基体の凹凸の影響を受
けないので、極めて平滑性に優れた写真印画紙用支持体
を得ることができる。また、本発明においては、フィル
ムを巻き取ることなく、原紙とフィルムの貼り合わせを
連続的に行っているので、製造適性に優れ、製品の製造
コストを低下させることもできる。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0034】実施例1.出力1KWのコロナ放電によっ
て処理した、坪量170g/m2 の紙基体の裏面に、表
面マット粗さ7μmの冷却ロールを用い、下記表1に示
した組成のポリエチレン樹脂を、溶融温度325℃、ラ
インスピード200m/分で押出しラミネートし、厚さ
が13μmのポリエチレン樹脂の耐水性樹脂層を設け
た。
【0035】
【表1】 次に、ダイ巾が600mm(L)、口径が90mmΦ
(D)の押出し機を使用し、下記表2で示した組成、及
び溶融温度300℃並びにラインスピード150m/分
で、10℃の冷却水を用いた冷却ロールに押出し、厚さ
25μmのフィルムを作製した。
【0036】
【表2】 次に、裏面に耐水性樹脂層を設けた前記紙基体及びフィ
ルムを連続的に引き取りながら、表2に示した樹脂を、
溶融温度320℃、ラインスピード150m/分で押し
出し、ニップロール及び冷却ロールを用いて貼り合わ
せ、本発明の写真印画紙用支持体を作製した(図1参
照)。尚、使用した押出し機はダイ巾が700mm
(L)、口径が90mmΦ(D)のものであり、用いた
冷却水の温度は15℃であった。
【0037】この場合の、接着層の厚さは5μmであっ
た。得られた写真印画紙用支持体の表面の粗さを、3次
元表面粗さ計(SURFCOM 1500A:株式会社
東京精密製の商品名)を用いて測定した結果は図3に示
した通りである。目視によっても観察したところ、平滑
性に優れ、原紙の表面の凹凸の影響は殆ど見られなかっ
た。尚、フィルムを巻き取らずに、そのまま連続的に貼
り合わせたので、巻き取りに起因する皺等の発生がな
く、ダイリップにおけるダイスウェルによるスジの発生
もなかったので、品質の極めて良好な印画紙用支持体を
得ることができた。
【0038】比較例1.実施例1で得られた、裏面に耐
水性樹脂被覆層を設けた紙基体の表面に、実施例1のフ
イルム作製に用いた樹脂を溶融温度300℃、ラインス
ピード150m/分で押し出し、厚さ30μmの耐水性
樹脂被覆層を設けて写真印画紙用支持体を作製した。実
施例1と同様にして表面の粗さを測定した結果は図4に
示した通りである。尚、押し出し機は実施例1の貼り合
わせに用いたものを使用した。目視により表面の平滑性
を観察したところ、実施例1のものに比べ明らかに劣る
ものであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の写真印画紙用支持体の製造方法の、工
程概略図である。
【図2】本発明の写真印画紙用支持体の製造方法の、他
の一つの工程概略図である。
【図3】実施例1で作製した印画紙用支持体の表面の粗
さの測定結果図である。
【図4】比較例1で作製した印画紙用支持体の表面の粗
さの測定結果図である。
【符号の説明】
1 製膜用ダイ 2 貼り合わせ用ダイ 3 冷却ロール 4 裏面を被覆された基体 5 印画紙用支持体 6 ニップロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 19/20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体の両面に耐水性樹脂被覆層を設ける写
    真印画紙用支持体の製造方法であって、少なくとも乳剤
    塗布側表面の耐水性樹脂層として、溶融押し出し成形し
    たフィルムを、巻き取ることなく直ちに基体のおもて面
    に溶融ラミネートして貼着することを特徴とする写真印
    画紙用支持体の製造方法。
  2. 【請求項2】溶融ラミネート前に、フィルムの耳がトリ
    ミングされる、請求項1に記載の写真印画紙用支持体の
    製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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