JPH07199162A - 液晶光学素子及びその製造方法 - Google Patents

液晶光学素子及びその製造方法

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JPH07199162A
JPH07199162A JP1134294A JP1134294A JPH07199162A JP H07199162 A JPH07199162 A JP H07199162A JP 1134294 A JP1134294 A JP 1134294A JP 1134294 A JP1134294 A JP 1134294A JP H07199162 A JPH07199162 A JP H07199162A
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Hiroaki Nitta
裕章 新田
Koyo Yuasa
公洋 湯浅
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 機械的強度に優れ、高いセルギャップ保持能
力を有し、外部からの圧力による配向欠陥、道通欠陥の
少ない液晶光学素子と、その製造方法を提供する。 【構成】 少なくとも一方の基板に、非液晶性高分子材
料を溶媒に溶解させた溶液を塗布し、次いで溶媒の蒸発
及び非液晶性高分子材料の硬化を行うことにより絶縁膜
3,3′を形成する工程、非液晶性高分子材料と互いに
接着性を有する非液晶性高分子材料とを溶媒に溶解させ
た液晶溶液を、少なくとも一方の基板上の絶縁膜上に塗
布し、次いで溶媒の蒸発を行うことにより、強誘電性液
晶と非液晶性高分子材料とが互いに均一に相分離して混
在する強誘電性液晶層4を形成する工程、2枚の基板
1,1′を強誘電性液晶層が挟持されるように積層する
工程、及び積層体の強誘電性液晶層中の非液晶性高分子
材料を硬化させる工程からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示素子、液晶記
憶素子、液晶音響素子、調光ガラス等としてオプトエレ
クトロニクスの分野において好適に使用される液晶光学
素子、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】強誘電性液晶は高速応答性とメモリー性
を有することから、液晶光学素子の液晶材料として注目
されている。しかしながら、ガラス基板間に液晶材料を
注入する通常の方法で液晶光学素子を製造する場合に
は、大面積化が難しく、歩留りが悪いという問題があ
る。一方、基板として可撓性を有するもの(例えばプラ
スチックフィルム)を用いると、液晶の製膜、対向基板
とのラミネート、曲げ配向といった一連の連続プロセス
を用いることができ、生産性よく大画面の液晶光学素子
を容易に製造することができる。ところが、得られる液
晶光学素子は基板が可撓性を有するために、押圧等で導
通欠陥が生じ易く、それを防ぐためには何等かの方法で
液晶層の強化を図る必要がある。
【0003】特開平4−199128号公報には、高分
子材料とスペーサーの混合物をマスク開口部を通して任
意の位置に選択的に付着させて基板間隔を保持する方法
が記載されている。しかしながら、この方法では、扱え
る基板の大きさはマスク(スクリーン印刷物)サイズで
制限されるので、通常、メートルサイズ以上の素子を作
製することができないといった問題がある。また、スペ
ーサー材を付着させたり、固着させる必要があるので、
通常の素子製造工程とは独立した工程を増やす必要があ
るという問題もある。
【0004】特開平4−338724号公報には、基板
上の所定の位置にスペーサーを固定するための部材を形
成し、スペーサーを固定する方法が記載されているが、
印刷等による固定部材の形成、スペーサーの散布、固定
部材の硬化といった繁雑な工程が必要とされる。
【0005】特開平2−73219号公報には、熱可塑
性樹脂を強誘電性液晶に混合し、この熱可塑性樹脂をパ
ネルの補強材として用いる方法が記載されている。しか
しながら、この方法には、スペーサーを液晶層に混入さ
せた場合に比べ、機械的強度が劣るといった問題があ
る。また、スペーサーを入れた場合と同等の強度を持た
せようとすると、熱可塑性樹脂の量を増やす必要が生
じ、コントラスト比の低下をきたすといった問題があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、対向する基
板の少なくとも一方が可撓性を有するものである強誘電
性液晶光学素子であって、機械的強度に優れた液晶光学
素子を提供することを目的とするものである。また、本
発明は、この液晶光学素子を面積の大小にかかわらず簡
略化された製造工程により製造することができ、また、
歩留りもよく、コストの低減を可能にする製造方法を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意研究を重ねた結果、液晶層中に非液
晶性高分子材料を混在させるとともに、液晶層と基板と
の間に、液晶中の非液晶性高分子材料と互いに接着性を
有する非液晶性高分子材料からなる絶縁膜を介在させる
ことにより、コントラスト比を低下させることなく液晶
層及びパネルの機械的強度を向上せしめ、配向欠陥、導
通欠陥を防止することが可能となることを見出した。こ
のような液晶光学素子は液晶層及び絶縁膜の形成を塗布
という簡単な操作で行うことができ、複雑な工程を必要
としない。また、本発明者らは、絶縁膜を塗布により形
成する際に、球状スペーサー材を混入した非液晶性高分
子材料の溶液を用いることにより、液晶光学素子の機械
的強度を簡略な方法で更に向上させることができること
を見出し、これらの知見に基づき本発明を完成するに至
った。
【0008】即ち、本発明は、少なくとも一方が可撓性
を有する2枚の電極付き基板間に強誘電性液晶層が挟持
された液晶光学素子において、少なくとも一方の基板の
電極を付した面上に非液晶性高分子材料の硬化物からな
る絶縁膜を有し、強誘電性液晶層が、互いに均一に相分
離して混在する強誘電性液晶と非液晶性高分子材料の硬
化物とからなり、絶縁膜を形成する非液晶性高分子材料
の硬化物と強誘電性液晶層中に存在する非液晶性高分子
材料の硬化物とが、互いに接着性を有する非液晶性高分
子材料の硬化物であることを特徴とする液晶光学素子を
提供するものである。
【0009】図1は本発明の液晶光学素子の一態様を示
す部分断面図であり、対向する2枚の基板1及び1′の
電極2及び2′を付した面上に、それぞれ、絶縁膜3及
び3′が形成され、強誘電性液晶層4が絶縁膜3及び
3′を介して2枚の基板1及び1′間に挟持されてい
る。絶縁膜3及び3′は非液晶性高分子材料の硬化物で
構成され、強誘電性液晶層4は、互いに均一に相分離し
て混在する強誘電性液晶と非液晶性高分子材料の硬化物
とで構成されている。絶縁膜は、一方の基板のみに設け
られていてもよいし、両方の基板に設けられていてもよ
い。
【0010】本発明の液晶光学素子は、強誘電性液晶層
中に非液晶性高分子材料の硬化物が混在することから強
誘電性液晶層の機械的強度に優れ、また、強い押圧によ
り強誘電性液晶層が変形したとしても、絶縁膜の存在に
より、上下電極間の導通が防止される。絶縁膜は絶縁材
のみならず補強材としても機能し、強誘電性液晶層及び
素子全体の強度を更に向上させている。また、強誘電性
液晶層中に混在する非液晶性高分子材料の硬化物と、絶
縁膜を構成する非液晶性高分子材料の硬化物とは、同質
の非液晶性高分子材料を硬化させたものであるため、基
板と強誘電性液晶層とが絶縁層を介して強固に接着し、
強誘電性液晶層を安定化している。
【0011】強誘電性液晶層中に存在する非液晶性高分
子材料の硬化物の量は、強誘電性液晶100重量部に対
して通常1〜30重量部、好ましくは1〜20重量部と
することが望ましい。非液晶性高分子材料の硬化物の量
が1重量部未満であると、補強材及び接着材としての機
能が発現せず、強誘電性液晶層の強度の向上が不十分と
なることがある。また、30重量部を超えると、液晶光
学素子のコントラスト比の低下、強誘電性液晶層の配向
性の低下をきたすおそれがある。
【0012】強誘電性液晶層の厚みは、通常0.5〜1
0μm、好ましくは0.5〜4μm程度が好適である。
【0013】各絶縁膜は膜厚は、通常0.01〜5μ
m、好ましくは0.02〜2μm、特に好ましくは0.
05〜1μmであり、両方の基板に絶縁膜を設ける場
合、膜厚は同一でも異なっていてもよい。
【0014】本発明の液晶光学素子には、更に、基板間
にスペーサーが配置されていてもよい。スペーサーを配
置することにより、セルギャップの保持能力や耐圧力性
が更に向上し、強誘電性液晶層がより一層安定化する。
【0015】本発明の液晶光学素子は、例えば本発明の
製造方法により好適に製造することができる。
【0016】本発明の製造方法は、少なくとも一方が可
撓性を有する2枚の電極付き基板の少なくとも一方の基
板の電極を付した面上に、非液晶性高分子材料を溶媒に
溶解させた溶液を塗布し、次いで溶媒の蒸発及び非液晶
性高分子材料の硬化を行うことにより絶縁膜を形成する
工程、強誘電性液晶と、絶縁膜の形成に用いた非液晶性
高分子材料と互いに接着性を有する非液晶性高分子材料
とを、溶媒に溶解させた液晶溶液を、少なくとも一方の
基板上の絶縁膜上に塗布し、次いで溶媒の蒸発を行うこ
とにより、強誘電性液晶と非液晶性高分子材料とが互い
に均一に相分離して混在する強誘電性液晶層を形成する
工程、2枚の基板を強誘電性液晶層がこれら2枚の基板
に絶縁膜を介して挟持されるように積層する工程、及び
積層体の強誘電性液晶層中の非液晶性高分子材料を硬化
させる工程からなる。
【0017】本発明においては、少なくとも一方の基板
として可撓性を有するものを用いるため、大面積の液晶
光学素子であっても容易に連続的に大量生産することが
でき、また、積層工程におけるセル中への気泡の混入も
防止することができる。
【0018】本発明において用いられる可撓性基板とし
ては、各種の材質のものを使用することができるが、通
常、生産性、反溶性、加工性等の点から、強度、耐熱
性、透明性、耐久性などに優れたプラスチックからなる
基板が好適に用いられる。この可撓性を有するプラスチ
ックの具体例としては、例えば、一軸又は二軸延伸ポリ
エチレンテレフタレート(PET)などの結晶性ポリマ
ー、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン(PES)な
どの非結晶性ポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン
等のポリオレフィン、ポリカーボネート(PC)、ナイ
ロン等のポリアミドなどを挙げることができる。中で
も、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエー
テルスルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)な
どが好適に用いられる。
【0019】本発明においては、基板の一方を可撓性を
もたない基板としてもよく、その材質としては液晶光学
素子に用いられるものであれば特に制限はない。例え
ば、ガラス基板などを用いることができる。屈曲画面な
どを有する液晶光学素子を生産性よく製造するために
は、基板2枚ともをプラスチックなどの可撓性を有する
材質のものとすることが好ましい。
【0020】基板の厚さとしては、通常、1μm〜10
mm、好ましくは10μm〜1mmとする。
【0021】本発明において、前記2枚の基板は、互い
に同じ材質のものであってもよく、また、相違する材質
のものであってもよいが、通常、少なくとも一方の基板
を光学的に透明なものとし、光学的に透明又は半透明な
電極を設けて使用する。
【0022】この透明又は半透明の電極の具体例として
は、例えば、NESA膜といわれる酸化錫膜、ITO膜
といわれる酸化錫を混入した酸化インジウム膜、酸化イ
ンジウム膜、金やチタンなどの蒸着膜、或いは他の薄膜
状のアルミニウム等の金属又は合金などを挙げることが
できる。これら電極の形状としては、特に制限はなく、
基板の所定の面上の全面にわたるものであってもよく、
ストライプ状のものであってもよく、又は他の所望の形
状のものであってもよい。
【0023】本発明において用いられる強誘電性液晶と
しては、強誘電性を示す限りどのような組成のものであ
っても特に制限はないが、大画面の液晶光学素子を作製
するためには強誘電性高分子液晶又は強誘電性低分子液
晶を強誘電性高分子液晶に混合したものを用いることが
望ましい。例えば、一例を示すと、下記に示すような強
誘電性高分子液晶と強誘電性低分子液晶の混合物が好適
に用いられる。
【0024】
【化1】
【0025】本発明において絶縁膜の形成及び強誘電性
液晶層の補強に用いられる非液晶性高分子材料として
は、絶縁性及び接着性を有し、液晶光学素子製造の際に
用いられる溶媒に可溶であれば特に制限はなく、熱可塑
性樹脂又は硬化性樹脂のいずれでもよいが、例えば、ポ
リイミド、ポリアミド、ポリエステル、セルロース、メ
ラミン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ化エポ
キシ樹脂、ウレタン樹脂、含フッ素ウレタン樹脂、含フ
ッ素ビニル樹脂、シリコーン、これらの2種以上の混合
物、これらの共重合体等が挙げられる。これらの中でも
製膜処理の容易さという観点から好ましい非液晶性高分
子材料は、例えば含フッ素ビニル樹脂、アクリル樹脂、
エポキシ樹脂、フッ化エポキシ樹脂、含フッ素ウレタン
樹脂である。特にフルオロエチレン・ジビニルエーテル
共重合体、フルオロエチレン・アクリルモノマー共重合
体、フルオロエチレン・ビニルエステル共重合体などの
含フッ素ビニル樹脂、シリコーン、エポキシ樹脂、アク
リル樹脂等が好適に用いられる。これらの非液晶性高分
子材料には必要に応じ、硬化剤、触媒、硬化促進剤等が
配合されて用いられる。また、これらの非液晶性高分子
材料は1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用して
もよい。
【0026】なお、本発明の液晶光学素子の絶縁膜及び
強誘電性液晶層中においては、上記非液晶性高分子材料
は硬化物として存在する。本明細書において、非液晶性
高分子材料の硬化とは、非液晶性高分子材料が熱可塑性
樹脂である場合には、溶融状態の熱可塑性樹脂が冷却に
よって固化すること、あるいは溶剤の蒸発によって固化
することを意味し、非液晶高分子材料が熱硬化性樹脂、
架橋性樹脂等の硬化性樹脂である場合には、硬化性樹脂
が熱、硬化剤、触媒などによって架橋して不溶不融とな
ることを意味する。
【0027】また、本明細書において、互いに接着性を
有する非液晶性高分子材料とは、硬化時に互いに親和性
ないし接着性を有しているものを意味する。好ましい組
み合わせは同種の非液晶性高分子材料同士である。
【0028】本発明においては、非液晶性高分子材料の
硬化物は構造材料として用いられるので、非液晶性高分
子材料の強誘電性高分子液晶との相溶性は大きくても、
小さくても、いずれでもよい。
【0029】本発明の液晶光学素子中にスペーサーを配
置する場合、スペーサーとしては液晶光学素子に通常設
けられるものであれば特に制限はないが、材質がシリカ
或いは耐溶剤性を有するプラスチックであり球状のもの
が連続工程による液晶光学素子の製造方法に適してお
り、好適に用いられる。本発明に用いられる球状スペー
サーに好適なプラスチックとしては、例えば、ジビニル
ベンゼン系のDynospheres(日本合成ゴム
(株)製)等が挙げられる。球状スペーサーの粒径は所
望する強誘電性液晶層の膜厚及び絶縁膜の膜厚により決
定され、通常は1〜10μmのものが用いられる。
【0030】球状スペーサーの量は、一方の基板上の絶
縁膜を形成する非液晶性高分子材料の硬化物に対し好ま
しくは0.1〜10重量部、更に好ましくは0.5〜1
0重量部、特に好ましくは1〜10重量部とする。球状
スペーサーの量が0.1重量部未満であると、球状スペ
ーサーのセルギャップの保持能力や耐圧力性向上の効果
が不十分となることがあり、10重量部を超えると液晶
光学素子のコントラスト比の低下、強誘電性液晶層の配
向性、配向保持性の低下をきたすおそれがある。
【0031】本発明の液晶光学素子の製造方法を、主に
2枚の可撓性基板の両方に絶縁膜を設け、更に球状スペ
ーサーを設ける場合を例として以下に説明する。
【0032】まず、絶縁膜形成に用いられる2種類の非
液晶性高分子材料溶液を調製する。一方の非液晶性高分
子材料溶液として、非液晶性高分子材料を溶媒に均一に
溶解させたものを調製し、他方の非液晶性高分子材料溶
液として、非液晶性高分子材料及び球状スペーサーを溶
媒に均一に溶解及び分散させた溶液を調製する。
【0033】溶媒としては、基板を溶解せず、非液晶性
高分子材料を溶解するものであれば特に制限はないが、
通常、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、キシ
レン、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフ
ラン、酢酸エチル、あるいはそれらの混合溶媒等が好適
に用いられる。非液晶性高分子材料の濃度については特
に制限はなく、塗布の方法や所望する膜厚等の製膜状態
に応じて適宜選定する。
【0034】球状スペーサーを分散させるに際しては、
超音波等を用いて球状スペーサーを溶液中に均一に分散
させることが好ましい。球状スペーサーを含有する非液
晶性高分子材料溶液中への球状スペーサーの混入量は、
非液晶性高分子材料100重量部に対して好ましくは
0.1〜10重量部、更に好ましくは0.5〜10重量
部、特に好ましくは1〜10重量部とする。
【0035】強誘電性液晶層の形成に用いられる液晶溶
液は、強誘電性液晶と、絶縁膜の形成に用いられる非液
晶性高分子材料と互いに接着性を有する非液晶性高分子
材料とを、強誘電性液晶100重量部に対して非液晶性
高分子材料を通常1〜30重量部、好ましくは1〜20
重量部の割合で、溶媒に均一に溶解又は分散させて調製
する。球状スペーサーを設けない場合も、強誘電性液晶
と非液晶性高分子材料との割合は、上記と同様とする。
【0036】強誘電性液晶層には、前記強誘電性液晶及
び非液晶性高分子材料のほかに、2色性色素を混入させ
てもよい。2色性色素としては、アントラキン系、アゾ
系、ジアゾ系、メロシアニン系等の色素が挙げられる。
【0037】液晶溶液の調製に用いられる溶媒として
は、メチレンクロライド、クロロホルム、トルエン、キ
シレン、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルエチル
ケトン、酢酸エチルなどの種々のものが利用でき、ま
た、これらの混合溶媒も用いることができる。非液晶性
高分子材料の濃度については特に制限はなく、塗布の方
法や所望する膜厚等の製膜状態に応じて適宜選定する。
溶媒の使用量は特に制限はなく、塗布の方法や所望する
膜厚等の製膜状態に応じて適宜選定する。
【0038】次いで、一方の基板の電極を付した面上
に、球状スペーサーを含有する非液晶性高分子材料溶液
を塗布し、次いで溶媒を蒸発させた後、非液晶性高分子
材料を硬化させる。非液晶性高分子材料溶液の塗布法と
しては、特に限定されない。具体例としては、バーコー
ターによる方法、ロッドコーティング法、スロットコー
ティング法、ナイフコーティング法、ダイレクトグラビ
アロール法、マイクログラビアロール法などが挙げられ
る。非液晶性高分子材料の硬化の方法は非液晶性高分子
材料の材質に応じてことなるが、主に光の照射や常温以
上の加熱による。この方法で球状スペーサーを設ける場
合には、強誘電性液晶層の形成に用いる非液晶性高分子
材料として、溶剤の蒸発によって固化するもの以外の非
液晶性高分子材料を用いる。このようにして、図2に示
されるように、基板1の電極2を付した面上に非液晶性
高分子材料の硬化物からなる絶縁膜3が形成される。球
状スペーサー5は、非液晶性高分子材料の硬化物からな
る絶縁膜3により、基板1の電極2を付した面上に強固
に固定されている。
【0039】他方の基板の電極を付した面上には、球状
スペーサーを含有しない非液晶性高分子材料溶液を塗布
し、次いで溶媒を蒸発させた後、非液晶性高分子材料を
硬化させる。これにより、図3に示されるように、基板
1′の電極2′を付した面上に非液晶性高分子材料の硬
化物からなる絶縁膜3′が形成される。
【0040】次いで、球状スペーサーが固定されていな
い基板1′上の絶縁膜3′上に、液晶溶液を塗布し、そ
の後溶媒を蒸発させることにより、強誘電性液晶と非液
晶性高分子材料とが互いに均一に相分離して混在する強
誘電性液晶層を形成する。液晶溶液の塗布方法として
は、上記非液晶性高分子材料溶液の塗布方法と同様の方
法が挙げられる。このようにして、図4に示されるよう
に、基板1′の電極2′を付した面上の絶縁膜3′上
に、強誘電性液晶層4が形成される。この段階では、こ
の強誘電性液晶層4中の非液晶性高分子材料は硬化して
いない。
【0041】次いで、上記の基板1及び1′を強誘電性
液晶層4がこれら2枚の基板1及び1′間に絶縁膜3及
び3′を介して挟持されるように積層する。この積層
は、例えば、加圧ローラ等を用いる通常のラミネート方
法などにより好適に行われる。
【0042】図5にこの加圧ローラを用いる積層方法の
最も簡単な例を示す。電極2を付した面上に絶縁膜3及
び球状スペーサー5を設けた基板1と、電極2′を付し
た面上に絶縁膜3′及び強誘電性液晶層4を付した基板
1′とを、強誘電性液晶層4が絶縁膜3及び3′間に挟
まれるように、加圧ローラ対6の間で積層する。加圧ロ
ーラ対6の押圧により、基板1に固定された球状スペー
サー5は、強誘電性液晶層4中に埋没し、基板1′上の
絶縁膜3′に接するに至り、積層体が形成される。
【0043】次いで、積層体の強誘電性液晶層4中の非
液晶性高分子材料を、光照射、加熱等により、硬化させ
る。
【0044】図6にこのようにして製造された液晶光学
素子の部分断面図を示す。
【0045】絶縁膜3及び3′が、それぞれ、基板1の
電極3を付した面上及び基板1′の電極3′を付した面
上に設けられている。球状スペーサー5が、基板1の電
極2を付した面及び基板1′上の絶縁膜3′に接する状
態で存在する。
【0046】なお、一方の基板1′に絶縁膜を設けない
液晶光学素子の場合には、球状スペーサー5は基板1の
電極2を付した面及び基板1′の電極2′を付した面に
接する状態で存在する。
【0047】図7は、図6の液晶光学素子の部分拡大図
である。強誘電性液晶層4中には、非液晶性高分子材料
の硬化物7が強誘電性液晶と相分離した状態で分散し、
強誘電性液晶層4の補強材として機能する。また、球状
スペーサー5は絶縁膜3により基板1の電極2を付した
面上に強固に固定されるとともに、強誘電性液晶層4中
に分散する非液晶性高分子材料の硬化物7によっても固
定されている。また、絶縁膜3及び3′を形成する非液
晶性高分子材料の硬化物と強誘電性液晶層4中の非液晶
性高分子材料の硬化物とは、互いに接着性を有する非液
晶性高分子材料の硬化物であるため、絶縁膜3及び3′
は強誘電性液晶層4と強固に接着し、液晶光学素子中で
強誘電性液晶層4を安定化している。
【0048】本発明の液晶光学素子は、強誘電性液晶層
中の強誘電性液晶を配向させて光学素子として用いる。
配向方法は、一般に知られているあらゆる方法を用いる
ことができる。配向膜による配向を採用する場合は、絶
縁膜を一方向にラビング処理して配向層として用いても
よいし、また、絶縁膜上に酸化シリコンを斜方蒸着した
ものなどの種々の配向膜を用いることもできる。配向膜
を用いない場合は、剪断方を用いることもできる。ま
た、2枚の可撓性基板を用いる場合は、強誘電性液晶層
中の非液晶性高分子材料を硬化させる前に、積層体に曲
げ変形を与えて強誘電性液晶層中の強誘電性液晶を配向
させる方法を用いることもできる。曲げ変形による配向
は、電極間に電界を印加しながら行ってもよく、この方
法によればより良好な配向を得ることが可能となる。
【0049】本発明の方法によれば、スペーサー材を設
置するための特別の工程なしで、外部からの圧力等に優
れる液晶光学素子を容易にかつ連続的に製造することが
できる。また、絶縁膜形成用の非液晶性高分子材料溶液
に球状スペーサーを混入することにより、基板への非液
晶性高分子材料溶液の塗布という簡単な方法でスペーサ
ーを配置することができ、液晶光学素子のより一層の強
化及びセルギャップの保持能力の向上を容易に行うこと
ができる。
【0050】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0051】実施例1 1. 絶縁膜形成用の溶液(1)として、メチルエチル
ケトンを溶媒として、これに有機溶剤に対して可溶性の
あるルミフロンLF200(商品名、旭硝子(株)製)
とイソシアネート系硬化剤の5対1の重量比の混合物を
5重量%溶解させた溶液を調製した。また、絶縁膜形成
用の溶液(2)として、溶液(1)と同様にして調製し
た溶液に直径2.4μmの球状シリカスペーサーを、ル
ミフロン溶液100重量部に対して0.1重量部の量で
分散させた溶液を調製した。
【0052】2. ITO透明電極を付したポリエーテ
ルスルホンの基板の電極面上に溶液(1)をマイクログ
ラビアコーティング法で塗布し次いで溶媒が蒸発した
後、120℃の温度で20分間塗布膜を加熱し、ルミフ
ロンを硬化させ、厚み0.1μmの絶縁膜を形成した。
なお、電極の形状は、セグメント、コモン側とも幅1.
17mm、ギャップ0.1mmの単純ストライプとし
た。
【0053】3. 2で形成した絶縁膜上に、液晶溶液
をマイクログラビアコーティング法で塗布した。強誘電
性液晶としては下記構造式の強誘電性高分子液晶A及び
強誘電性低分子液晶B(重量比、A:B=3:7)から
なるものを用い、これを強誘電性液晶100重量部に対
して、ルミフロンLF200(商品名、旭硝子(株)
製)とイソシアネート系硬化剤の5対1の重量比の混合
物(以下、単にルミフロンという。)5重量部とともに
メチルエチルケトンに溶解させ、液晶溶液とした。液晶
溶液中の強誘電性液晶及びルミフロンの合計量の割合
は、30重量%とした(即ち、メチルエチルケトン:7
0重量%)。液晶溶液を塗布した後、加熱により溶媒を
蒸発させ、厚み2.0μmの強誘電性液晶層を形成し
た。
【0054】
【化2】 (Iso:等方相、SmA:スメクチックA相、SmC
*:カイラルスメクチックC相、Cry.:結晶状態)
【0055】4. 2で用いたと同種の基板の電極面上
に、溶液(2)を2と同様の方法で塗布し、溶媒の蒸発
及びルミフロンの硬化を行い、厚み0.1μmの絶縁膜
及び球状スペーサーを付した基板を作製した。
【0056】5. 3で得られた絶縁膜及び強誘電性液
晶層を付した基板と、4で得られた絶縁膜及び球状スペ
ーサーを付した基板を、図5に示す方法で、加圧ロール
で挟みこんで積層し、光学液晶素子を作製した。
【0057】6. 5で得られた液晶光学素子に上下の
電極間に40V、50Hzの電圧をかけながら曲げ変形
を加えることにより、素子中の強誘電性液晶を配向させ
た。次いで、液晶光学素子を75℃で60分間加熱し、
強誘電性液晶層中のルミフロンを硬化させた。
【0058】7. 6で得られた配向及び硬化済の液晶
光学素子上に、40×40×5mmのアクリル板を載
せ、更にその上に1kgの分銅を載せる荷重試験を行っ
た。結果を表1に示す。なお、表1中、欠陥画素とは、
配向の乱れが肉眼で確認できる状態の画素を意味する。
【0059】実施例2 1. 絶縁膜形成用の溶液(1)として、メチルエチル
ケトンを溶媒として、ルミフロンを10重量%溶解させ
た溶液を調製した。また、絶縁膜形成用の溶液(2)と
して、溶液(1)と同様にして調製した溶液に直径2.
4μmの球状シリカスペーサーを、ルミフロン100重
量部に対して0.1重量部の量で分散させた溶液を調製
した。
【0060】2. 実施例1の2で用いたと同様の基板
の電極面上に溶液(1)をマイクログラビアコーティン
グ法で塗布し、溶媒が蒸発した後に120℃の温度で2
0分間ルミフロンの硬化を行い、厚み0.1μmの絶縁
膜を形成した。
【0061】3. 2で形成した絶縁膜上に、液晶溶液
をマイクログラビアコーティング法で塗布した。強誘電
性液晶としては実施例1の3で用いたと同じものを用
い、これを強誘電性液晶100重量部に対して1重量部
のルミフロンとともにメチルエチルケトンに溶解させ、
液晶溶液とした。液晶溶液中の強誘電性液晶及びルミフ
ロンの合計量の割合は、30重量%とした(即ち、メチ
ルエチルケトン:70重量%)。液晶溶液を塗布した
後、加熱により溶媒を蒸発させ、厚み2.0μmの強誘
電性液晶層を形成した。
【0062】4. 2で用いたと同種の基板の電極面上
に、溶液(2)を2と同様の方法で塗布し、溶媒の蒸発
及びルミフロンの硬化を行い、厚み0.1μmの絶縁膜
及び球状スペーサーを付した基板を作製した。
【0063】5. 3で得られた絶縁膜及び強誘電性液
晶層を付した基板と、4で得られた絶縁膜及び球状スペ
ーサーを付した基板を、実施例1の5と同様の方法で積
層し、光学液晶素子を作製した。
【0064】6. 5で得られた液晶光学素子に実施例
1の6と同様の操作を行い、強誘電性液晶の配向及び強
誘電性液晶層中のルミフロンの硬化を行った。
【0065】7. 6で得られた配向及び硬化済の液晶
光学素子に対し、実施例1の7と同様の荷重試験を行っ
た。結果を表1に示す。
【0066】比較例1 1. 絶縁膜形成用の溶液(1)として、メチルエチル
ケトンを溶媒として、ルミフロンを10重量%溶解させ
た溶液を調製した。また、絶縁膜形成用の溶液(2)と
して、溶液(1)と同様にして調製した溶液に直径2.
4μmの球状シリカスペーサーを、ルミフロン100重
量部に対して0.1重量部の量で分散させた溶液を調製
した。
【0067】2. 実施例1の2で用いたと同様の基板
の電極面上に溶液(1)をマイクログラビアコーティン
グ法で塗布し、溶媒が蒸発した後に120℃の温度で2
0分間ルミフロンの硬化を行い、厚み0.1μmの絶縁
膜を形成した。
【0068】3. 2で形成した絶縁膜上に、液晶溶液
をマイクログラビアコーティング法で塗布した。強誘電
性液晶としては実施例1の3で用いたと同じものを用
い、これをルミフロンを添加せずにメチルエチルケトン
に溶解させ、液晶溶液とした。液晶溶液中の強誘電性液
晶の割合は、30重量%とした(即ち、メチルエチルケ
トン:70重量%)。液晶溶液を塗布した後、加熱によ
り溶媒を蒸発させ、厚み2.0μmの強誘電性液晶層を
形成した。
【0069】4. 2で用いたと同種の基板の電極面上
に、溶液(2)を2と同様の方法で塗布し、溶媒の蒸発
及びルミフロンの硬化を行い、厚み0.1μmの絶縁膜
及び球状スペーサーを付した基板を作製した。
【0070】5. 3で得られた絶縁膜及び強誘電性液
晶層を付した基板と、4で得られた絶縁膜及び球状スペ
ーサーを付した基板を、実施例1の5と同様の方法で積
層し、光学液晶素子を作製した。
【0071】6. 5で得られた液晶光学素子に実施例
1の6の配向方法と同様の配向操作を行い、強誘電性液
晶の配向及び強誘電性液晶層中のルミフロンの硬化を行
った。
【0072】7. 6で得られた配向済の液晶光学素子
に対し、実施例1の7と同様の荷重試験を行った。結果
を表1に示す。
【0073】
【表1】
【0074】表1から明らかなように、実施例1及び2
で得られた液晶光学素子は、比較例1で得られた液晶光
学素子に比較して欠陥画素の発生が著しく少ない。特
に、荷重試験を9日間行った際の欠陥画素の発生は、実
施例1及び2においては比較例1の約5〜6分の1であ
り、長期間にわたって優れた機械的強度を維持すること
がわかる。
【0075】実施例1で得られた液晶光学素子を剥離
し、球状スペーサーを付した方の基板表面を顕微鏡にて
観察したところ、図8のような構造をしており、球状ス
ペーサーの固定能力が向上していることが分った。
【0076】
【発明の効果】本発明の液晶光学素子は、強誘電性液晶
層中に補強材としての非液晶性高分子材料の硬化物が強
誘電性液晶と相分離した状態で分散し、更に絶縁膜を基
板と強誘電性液晶相との間に設けていることから、優れ
た機械的強度を示し、外部からの圧力等による配向欠
陥、道通欠陥が著しく減少される。また、絶縁膜を構成
する非液晶性高分子材料の硬化物と、強誘電性液晶層中
の非液晶性高分子材料の硬化物とが、互いに接着性を有
する非液晶性高分子材料の硬化物であるため、基板に接
着する絶縁膜と強誘電性液晶層とが強固に接着されてお
り、剥離に対しても強い耐性を有する。球状スペーサー
を混入させた場合にも、球状スペーサーが絶縁層及び強
誘電性液晶層中の非液晶高分子材料の硬化物により強固
に固定され、優れたセルギャップ保持能力を発揮する。
【0077】本発明の液晶光学素子の製造方法によれ
ば、上記本発明の液晶光学素子を、スペーサー材を設置
するための特別の工程を必要とせずに、大面積の液晶光
学素子であっても容易にかつ連続的に製造することがで
きる。また、絶縁膜形成用の非液晶性高分子材料溶液に
球状スペーサーを混入することにより、基板への非液晶
性高分子材料溶液の塗布という簡単な方法でスペーサー
を配置することができ、液晶光学素子のより一層の強化
及びセルギャップの保持能力の向上を容易に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶光学素子の一態様を示す部分断面
図である。
【図2】本発明の液晶光学素子の製造方法において、一
方の基板に絶縁膜及び球状スペーサーを付した状態を示
す部分断面図である。
【図3】本発明の液晶光学素子の製造方法において、他
方の基板に絶縁膜を付した状態を示す部分断面図であ
る。
【図4】本発明の液晶光学素子の製造方法において、絶
縁膜を付した基板に更に強誘電性液晶膜を付した状態を
示す部分断面図である。
【図5】本発明の液晶光学素子の製造方法における積層
工程を示す部分断面図である。
【図6】本発明の液晶光学素子の一態様を示す部分断面
図である。
【図7】図6で示した液晶光学素子の部分拡大図であ
る。
【図8】本発明の液晶光学素子を剥離したときの一方の
基板の表面を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 基板 1′ 基板 2 電極 2′ 電極 3 絶縁膜 3′ 絶縁膜 4 強誘電性液晶層 5 球状スペーサー 6 加圧ロール 7 非液晶性高分子材料の硬化物

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方が可撓性を有する2枚の
    電極付き基板間に強誘電性液晶層が挟持された液晶光学
    素子において、少なくとも一方の基板の電極を付した面
    上に非液晶性高分子材料の硬化物からなる絶縁膜を有
    し、強誘電性液晶層が、互いに均一に相分離して混在す
    る強誘電性液晶と非液晶性高分子材料の硬化物とからな
    り、絶縁膜を形成する非液晶性高分子材料の硬化物と強
    誘電性液晶層中に存在する非液晶性高分子材料の硬化物
    とが、互いに接着性を有する非液晶性高分子材料の硬化
    物であることを特徴とする液晶光学素子。
  2. 【請求項2】 絶縁膜を構成する非液晶性高分子材料の
    硬化物がポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、セル
    ロース、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、フッ化エポキシ
    樹脂、ウレタン樹脂、含フッ素ウレタン樹脂、含フッ素
    ビニル樹脂、シリコーン、これらの2種以上からなる混
    合物及びこれらの2種以上の共重合体からなる群から選
    ばれる非液晶性高分子材料の硬化物である請求項1記載
    の液晶光学素子。
  3. 【請求項3】 強誘電性液晶層中に、非液晶性高分子材
    料の硬化物が強誘電性液晶100重量部に対して1〜3
    0重量部の量で含まれている請求項1又は2記載の液晶
    光学素子。
  4. 【請求項4】 絶縁膜を一方の基板上にのみ有し、更
    に、材質がシリカ又は耐溶剤性を持つプラスチックであ
    る球状スペーサーが、絶縁膜を形成する非液晶性高分子
    材料の硬化物100重量部に対し0.1〜10重量部の
    量で、対向する2枚の基板の電極を付した面に接する状
    態で配置されている請求項1〜3いずれか記載の液晶光
    学素子。
  5. 【請求項5】 絶縁膜を両方の基板上に有し、更に、材
    質がシリカ又は耐溶剤性を持つプラスチックである球状
    スペーサーが、一方の基板の電極を付した面及び他方の
    基板上の絶縁膜に接する状態で配置されており、球状ス
    ペーサーの量が、球状スペーサーが基板の電極を付した
    面に接している方の基板上に形成された絶縁膜を形成す
    る非液晶性高分子材料の硬化物100重量部に対し0.
    1〜10重量部である請求項1〜3いずれか記載の液晶
    光学素子。
  6. 【請求項6】 少なくとも一方が可撓性を有する2枚の
    電極付き基板の少なくとも一方の基板の電極を付した面
    上に、非液晶性高分子材料を溶媒に溶解させた溶液を塗
    布し、次いで溶媒の蒸発及び非液晶性高分子材料の硬化
    を行うことにより絶縁膜を形成する工程、強誘電性液晶
    と、絶縁膜の形成に用いた非液晶性高分子材料と互いに
    接着性を有する非液晶性高分子材料とを溶媒に溶解させ
    た液晶溶液を、少なくとも一方の基板上の絶縁膜上に塗
    布し、次いで溶媒の蒸発を行うことにより、強誘電性液
    晶と非液晶性高分子材料とが互いに均一に相分離して混
    在する強誘電性液晶層を形成する工程、2枚の基板を強
    誘電性液晶層が絶縁膜を介してこれら2枚の基板に挟持
    されるように積層する工程、及び積層体の強誘電性液晶
    層中の非液晶性高分子材料を硬化させる工程からなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の液晶光学素子の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 非液晶性高分子材料がポリイミド、ポリ
    アミド、ポリエステル、セルロース、メラミン樹脂、ア
    クリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ化エポキシ樹脂、ウレ
    タン樹脂、含フッ素ウレタン樹脂、含フッ素ビニル樹
    脂、シリコーン、これらの2種以上からなる混合物及び
    これらの2種以上の共重合体からなる群から選ばれるも
    のである請求項6記載の液晶光学素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 液晶溶液が非液晶性高分子材料を強誘電
    性液晶100重量部に対して1〜30重量部の量で含有
    する請求項6又は7記載の液晶光学素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 一方の基板の電極を付した面上に塗布す
    る非液晶性高分子材料の溶液が、材質がシリカ又は耐溶
    剤性を持つプラスチックである球状スペーサーを、非液
    晶性高分子材料100重量部に対し0.1〜10重量部
    の量で含有する請求項6〜8いずれか記載の液晶光学素
    子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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