JPH07198966A - 光ファイバ用多孔質母材等の合成方法とその装置 - Google Patents

光ファイバ用多孔質母材等の合成方法とその装置

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JPH07198966A
JPH07198966A JP33812393A JP33812393A JPH07198966A JP H07198966 A JPH07198966 A JP H07198966A JP 33812393 A JP33812393 A JP 33812393A JP 33812393 A JP33812393 A JP 33812393A JP H07198966 A JPH07198966 A JP H07198966A
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flame
synthesizing
forming
core
optical fiber
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Sadanori Ishida
禎則 石田
Tetsuo Wada
哲郎 和田
Yukio Komura
幸夫 香村
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Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ファイバ用多孔質ガラス母材を高い品質で
安定に合成する方法を提供する。 【構成】 コアバーナ4からスート体2に向けて噴射し
たコア部形成用火炎8を二次元的にCCDカメラ32、
33で測定し、画像処理装置30A、30Bにおいて撮
像画像データを2値化して測定ウインドウ40、42を
用いて中点Pの位置を求める。この位置が所定位置に維
持されるように、排気筒位置制御器50および排気筒3
次元駆動装置52を動作させて排気筒13の位置を変化
させ、スート体2と排気筒13との距離を調整してコア
部形成用火炎8の形状のプロファイルを制御する。ま
た、ベルジャー11に導入する吸気量と分布を変化させ
ることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ファイバ、光導波路な
どの合成に関するものであり、本発明は特に、気相軸付
CVD法(VAD法)などで光ファイバ用多孔質母材を
合成する場合に多孔質ガラス母材の品質を向上させるた
め、あるいは、光導波路を合成する場合に光導波路の品
質を向上させるために、合成に使用する火炎またはガラ
ス微粒子の位置が所定の位置になるように制御する光フ
ァイバ用多孔質母材等の合成方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】まず、光ファイバ用多孔質ガラス母材
(スート体)の合成について述べる。コアおよびクラッ
ドからなる光ファイバは、光ファイバ用多孔質ガラス母
材を透明ガラス化後、線引して製造される。このような
光ファイバ用多孔質母材を製造する代表的な方法として
は、外付CVD法(OVD法)法と、気相軸付CVD法
(VAD法)とが知られている。これらいずれの製造方
法においても、一般的に、酸水素バーナを用いて、原料
ガス、例えば、SiC14 、GeC14 の蒸気を酸水素
火炎中で加水分解して、SiO2 、GeO2 のガラス微
粒子を形成し、合成されて多孔質ガラス母材(スート
体)となるターゲットに吹きつけてターゲットに付着
(堆積)させて、多孔質ガラス母材を製造(合成)して
いる。
【0003】ターゲットに付着するガラス微粒子の量お
よびその付着分布は、バーナから噴射される火炎の形状
およびガラス微粒子の流れの状態(以下、これらを形状
のプロファイルという)、ターゲットの表面の温度など
様々な要因で変化する。特に、火炎の揺らぎ、および、
火炎位置の微妙な変化によって光ファイバの屈折率分布
が変化して製造された多孔質ガラス母材の品質が問題に
なる。
【0004】また、光導波路の合成においても、上記光
ファイバ用多孔質ガラス母材の合成と同様に、火炎の揺
らぎ、および、火炎位置の微妙な変化によって膜厚が変
化し、光導波路の品質が問題になる。
【0005】このような問題を解決する方法としては、
ターゲットの形状制御や、ターゲットのガラス微粒子堆
積面の温度分布の制御によって、合成される多孔質ガラ
ス母材の品質の安定化を図ってきているが、これらの制
御を決定する因子として、ある特定的な火炎ガス条件に
おける火炎の位置、またはその形状、変動の大きさを用
いている。
【0006】また、多孔質ガラス母材の形状を画像とし
て測定し、その形状が一定になるようにバーナの位置を
変更したり、ガス条件を変更することも試みられてい
る。
【0007】さらに、多孔質ガラス母材の表面温度の分
布を測定し、その分布が安定するように、種々の操作量
を制御することも試みられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特定的
な条件における上記制御要因のみを多孔質ガラス母材の
製造に適用したのでは、種々多様に変化する実際の多孔
質ガラス母材の合成には不十分である。その理由は、多
孔質ガラス母材を製造中の種々の気流の変化によって1
つの多孔質ガラス母材の製造中でも時間経過とともに変
動が生じているからである。このような変動は再現性が
なく不規則である。さらにバーナなどの光ファイバ用多
孔質母材合成装置の構成要素の交換によって、たとえ
ば、バーナを交換した場合に、交換したバーナを精度よ
く位置決めしても、製造される多孔質ガラス母材の品質
に再現性がない場合が多い。したがって、特定的な条件
下で決定した制御要素に基づいた合成では、高い品質の
多孔質ガラス母材を合成することができないという問題
に遭遇している。
【0009】上述した、多孔質ガラス母材の形状を画像
として測定し、その形状が一定になるようにバーナの位
置を変更したり、ガス条件を変更する方法も充分ではな
い。その理由を述べる。屈折率分布は、多孔質ガラス母
材の密度、Geなどのドーパントの濃度などの種々の要
因で変化し、単に、多孔質ガラス母材の形状では屈折率
分布は規定できない。したがって、多孔質ガラス母材の
形状を一定にしても、屈折率分布の安定化には充分対応
できない。
【0010】上述した多孔質ガラス母材の表面温度の分
布を測定し、その分布が安定するように、種々の操作量
を制御しても、充分ではない。その理由を述べる。多孔
質ガラス母材の表面温度の変化が測定に表れなくとも、
合成速度が変化し、屈折率分布が変化する場合があるか
らである。
【0011】上述したことは、光導波路の合成について
も同様である。
【0012】したがって、本発明は、製造条件が変化し
ても、常に高い品質の多孔質ガラス母材または光導波路
を製造することを最終目的にしつつ、その前段階とし
て、多孔質ガラス母材または光導波路の製造に大きな要
因を占める因子の解明とその正確な測定を可能とする、
多孔質ガラス母材または光導波路の合成に用いる火炎ま
たはガラス微粒子(以下、火炎またはガラス微粒子を火
炎などという)の状態測定方法を提供することを目的と
する。
【0013】本発明の他の目的は、上記火炎などの状態
測定方法によって得られた状態測定結果を用いて、実際
に多孔質ガラス母材または光導波路の合成制御に帰還制
御させて、製造条件の変動があっても、常に、高い品質
を多孔質ガラス母材または光導波路の製造を可能とする
光ファイバ用多孔質母材等の合成方法とその装置を提供
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本件出願の発明者は、屈
折率の変動および再現性の低下が、多孔質ガラス母材に
対する火炎の位置とその位置の変動に起因することを究
明した。さらに本件出願の発明者は、その対策として、
火炎またはガラス微粒子の変動を発光強度分布によって
定量化し、その発光強度分布の測定結果を用いて、火炎
またはガラス微粒子を、容器に設けられた排気管の位置
または吸気管の位置を制御することによって、安定化で
きることを見出した。
【0015】したがって、本発明の基本構想は、コア部
形成用火炎およびクラッド部形成用火炎またはこれらの
ガラス微粒子の発光強度分布を定量化し、その測定結果
を用いて排気管または吸気管の位置を制御する。
【0016】上述した基本構想は、光ファイバ用多孔質
ガラス母材に限らず、光導波路などにも適用できる。
【0017】したがって、本発明によれば、光ファイバ
用多孔質ガラス母材または光導波路を合成する、光ファ
イバ用多孔質母材等の合成方法において、ターゲットに
吹きつけられて光ファイバ用多孔質ガラス母材または光
導波路を合成する火炎またはガラス微粒子の流れを撮像
し、その撮像結果を信号処理して前記火炎またはガラス
微粒子の流れの位置変化をを測定し、測定した火炎また
はガラス微粒子の位置が所定の位置になるように、前記
多孔質ガラス母材を合成する容器からガスを排出する排
気手段の位置を制御することを特徴とする光ファイバ用
多孔質母材等の合成方法が提供される。
【0018】また本発明によれば、光ファイバ用多孔質
ガラス母材または光導波路を合成する、光ファイバ用多
孔質母材等の合成方法において、ターゲットに吹きつけ
られて光ファイバ用多孔質ガラス母材または光導波路を
合成する火炎またはガラス微粒子の流れを撮像し、その
撮像結果を信号処理して前記火炎またはガラス微粒子の
流れの位置変化をを測定し、測定した火炎またはガラス
微粒子の位置が所定の位置になるように、前記多孔質ガ
ラス母材を合成する容器の頂部から整流ガスを導入し、
該整流ガスの分布を制御することを特徴とする光ファイ
バ用多孔質母材等の合成方法が提供される。
【0019】さらに本発明によれば、上記第1の方法を
実施する装置が提供され、当該装置は、光ファイバ用多
孔質ガラス母材を合成する容器、該容器内のターゲット
に向けて光ファイバのコア部形成用火炎を吹きつけるコ
アバーナ、前記容器内のターゲットに向けて光ファイバ
のクラッド部形成用火炎を吹きつけるクラッドバーナ、
前記容器内の排気ガスを排出する排気筒、少なくとも前
記コア部形成用火炎の形状を撮像する撮像手段、該撮像
手段の撮像結果から前記コア部形成用火炎の中心位置を
測定する火炎位置測定手段、前記排気筒の位置を制御し
て前記測定した火炎の中心位置を所定位置に制御する排
気筒位置制御手段を有する。
【0020】本発明によれば、上記第2の方法を実施す
る装置が提供され、当該装置は、光ファイバ用多孔質ガ
ラス母材を合成する容器、該容器内のターゲットに向け
て光ファイバのコア部形成用火炎を吹きつけるコアバー
ナ、前記容器内のターゲットに向けて光ファイバのクラ
ッド部形成用火炎を吹きつけるクラッドバーナ、前記容
器内の排気ガスを排出する排気筒、少なくとも前記コア
部形成用火炎の形状を撮像する撮像手段、該撮像手段の
撮像結果から前記コア部形成用火炎の中心位置を測定す
る火炎位置測定手段、前記容器の頂部に配設され、前記
コア部形成用火炎の形状を変化させる整流ガスを提供す
る手段、前記整流ガスの分布を制御して前記測定した火
炎の中心位置を所定位置に制御する整流ガス制御手段を
有する。
【0021】
【作用】まず、バーナから噴射している火炎または火炎
に含まれるガラス微粒子を高速度で画像データとして撮
像する。火炎は撮像手段で直接撮像できるが、ガラス微
粒子の場合は、レーザ光などの光をガラス微粒子に照射
しその散乱光を撮像する。撮像した画像データを、測定
ウインドウを用いて、発光部分の幅の中点とその変動幅
を測定(検出)する。つまり、本発明においては、肉眼
では識別できない、発光部分の幅の中点の変動幅と発光
部分の幅の変動幅とを区別して検出する。
【0022】火炎などの中心位置が一定の位置に維持さ
れるように、排気筒の位置を制御する。つまり、排気筒
の位置を制御してスート体と排気筒までの排気ガス流路
を調整し、間接的に火炎の形状のプロファイルを制御す
る。
【0023】あるいは、容器の頂部から火炎に向けて吸
気を行い、火炎の形状のプロファイルを制御する。
【0024】
【実施例】本発明の光ファイバ用多孔質母材等の合成方
法とその装置は、光ファイバ用多孔質ガラス母材の合成
と、光導波路の合成とを対象としている。本明細書にお
ける合成状態とは、火炎の状態および火炎に含まれるガ
ラス微粒子の状態を意味する。
【0025】第1実施例 まず、本発明の光ファイバ用多孔質母材等の合成方法と
その装置の第1実施例として、光ファイバ用多孔質母材
合成状態測定について述べる。図1は、本発明の第1実
施例の光ファイバ用多孔質母材合成装置100の構成図
である。光ファイバ用多孔質母材合成装置100は、ス
ート体合成装置1と合成状態測定装置3とで構成されて
いる。
【0026】スート体合成装置1は、容器としてのベル
ジャー11、このベルジャーの内部に導入されてターゲ
ット(スート体)2に付着しなかったガラス微粒子およ
び使用済のガスをスクラバ(図示せず)に排出する排気
筒13、ベルジャー11の周壁にターゲット2に向けて
取りつけられたコアバーナ4およびクラッドバーナ6を
有する。ベルジャー11内には、ターゲット2が挿入さ
れており、回転方向Rに回転させられながら、ターゲッ
ト2の合成につれて上昇させられていく。このターゲッ
ト2の合成のために、ターゲット2の下部中心部のコア
形成部に向けてコアバーナ4からコア部形成用火炎8が
吹きつけられ、コア形成部の外部に位置するターゲット
2の下部側面のクラッド形成部に向けてクラッドバーナ
6からクラッド部形成用火炎10が吹きつけられる。ク
ラッド部形成用火炎10は、アルゴンガス(Ar)、Si
Cl4 、水素ガス(H2 )および酸素ガス(O2 )によ
る火炎加水分解によって生じるガラス微粒子である。コ
ア部形成用火炎8は、クラッド火炎10に加えて、コア
形成部の屈折率を高めるためのGecl4 などを加えて
ある。ターゲット2に付着しなかったガラス微粒子は排
気筒13からスクラバー(図示せず)に排気される。
【0027】合成状態測定装置3は、CCDカメラ3
2、画像処理装置30、第1のモニタ装置34、第2の
モニタ装置36、制御処理コンピュータ38および記録
装置39を有する。CCDカメラ32は、コア部形成用
火炎8およびクラッド部形成用火炎10またはいずれか
一方の発光部分を撮影する撮像装置として機能する。以
下、本実施例では、CCDカメラ32が主として、コア
部形成用火炎8を撮像する場合について例示する。画像
処理装置30は、CCDカメラ32を制御して、コア部
形成用火炎8を撮像し、その撮像結果を、画像処理して
いない「生の画像データ」として第2のモニタ装置36
に表示する一方、下記に述べる「画像処理した画像デー
タ」を第1のモニタ装置34に表示する。制御処理コン
ピュータ38は画像処理装置30と協働し、光ファイバ
用多孔質母材の合成状態を測定し、その結果を記録装置
39に記録する。また、制御処理コンピュータ38は、
画像処理装置30における測定結果を用いて、ターゲッ
ト2の合成の制御を行う。制御処理コンピュータ38と
画像処理装置30との処理内容は、任意に分担できる
が、本実施例においては、高速演算を必要とする画像処
理を画像処理装置30で専有させて、制御処理コンピュ
ータ38は操作員(作業者)とのマン・マシン・コミニ
ュケーション、画像処理装置30の処理条件の設定、画
像処理装置30で処理した結果の整理、記録装置39へ
の記録などを行う。
【0028】もともと、コアバーナ4から噴射されるコ
ア部形成用火炎8は勢いがあるから、火炎8の周縁は相
当不規則に乱れている。同様に、クラッドバーナ6から
噴射されるクラッド部形成用火炎10も勢いがあり、火
炎8、10の周縁は不規則に乱れている。この乱れに加
えて、コア部形成用火炎8全体およびクラッド部形成用
火炎10全体が揺らいでいる。その揺らぎの原因を分析
すると下記の通りである。通常、ベルジャー11にはコ
アバーナ4およびクラッドバーナ6に供給されるガス以
外に大量の空気またはそれに相当するガスが導入されて
おり、このガス導入によりコア部形成用火炎8全体およ
びクラッド部形成用火炎10全体の揺らぎが生ずる。さ
らに、ターゲット2が合成されたベルジャー11の上部
に向かって上昇していく過程においてベルジャー11の
上部筒部にターゲット2の上端が入り込んだとき、ベル
ジャー11の上部筒部とターゲット2の上端との間の隙
間の大きさが変化し、この隙間を流れるガスの流れが乱
れ、この乱れによっても、コア部形成用火炎8全体およ
びクラッド部形成用火炎10全体の揺らぎが生ずる。こ
の揺らぎが、上述したように、ターゲット2のコア形成
部とクラッド形成部との合成部分を所望の許容範囲から
逸脱させ、ターゲット2の品質を低下させる。したがっ
て、コア部形成用火炎8およびクラッド部形成用火炎1
0の揺らぎを正確に測定し、その測定結果を揺らぎが生
じないように制御に反映することにより、ターゲット2
の合成品質を改善することが期待される。しかしなが
ら、火炎は上述した諸条件に基づいて相当迅速に揺らい
でおり、いかに適切に火炎を測定するかが問題となる。
以下、予備実験として、本発明による実用的かつ有効な
火炎測定について述べる。
【0029】図2はCCDカメラ32でコア部形成用火
炎8を直接撮像し、画像処理装置30で画像処理し、第
1のモニタ装置34に表示した画像処理後のコア部形成
用火炎8Aを示す図である。図1においては、第1のモ
ニタ装置34に、コア部形成用火炎8Aとクラッド部形
成用火炎10Aとを図解しているが、図2においては、
画像処理後のコア部形成用火炎8Aのみを拡大して示し
ている。本願出願の発明者は、ベルジャー11の外部か
ら、ベルジャー11の外壁に取りつけた観測窓(図示せ
ず)を介してCCDカメラ32でコア部形成用火炎8を
撮像し、コア部形成用火炎8の「発光強度分布」を測定
することによってコア部形成用火炎8の位置が定量的に
求められることを見出した。発光強度分布は、CCDカ
メラ32の各CCD素子の上に結像された画像として、
CCDカメラ32の二次元座標の位置(つまり、第1の
モニタ装置34または第2のモニタ装置36の座標でも
ある)と強度の情報として、画像処理装置30に入力さ
れる。本実施例においては、CCDカメラ32をベルジ
ャー11の外壁に斜めに設置し、ベルジャー11の側壁
に設けられた観測窓を介してCCDカメラ32でコア部
形成用火炎8を撮像し、撮像されたコア部形成用火炎8
の画像を第1のモニタ装置34および第2のモニタ装置
36に表示したとき、下から上を向くようにしている。
この表示形態は便宜的なものであり、コア部形成用火炎
8がいかなる向きを向いていてもよい。重要なことは、
いかに正確にコア部形成用火炎8をCCDカメラ32で
撮像するかである。画像処理装置30はこの撮像周期に
同期して下記に述べる信号処理を行う。
【0030】CCDカメラ32の撮像結果、つまり、コ
ア部形成用火炎8の画像データは、画像処理装置30を
介してそのまま第2のモニタ装置36に表示されるが、
画像処理装置30で画像処理した結果が、図2に示した
ように、コア部形成用火炎8Aとして表示される。以
下、画像処理装置30におけるその画像処理について述
べる。画像処理装置30は、コア部形成用火炎8の形状
を抽出するため、上記CCDカメラ32の撮像周期に同
期して、画像データをある大きさのしきい値で2値化し
ている。つまり、CCDカメラ32の撮像結果はCCD
カメラ32を構成している各CCDごとに、たとえば、
256の階調をもっているが、たとえば、しきい値=1
25で2値化し、125以上の階調の場合は画像データ
=1とし、それ未満の場合は画像データ=0としてい
る。したがって、第1のモニタ装置34および第2のモ
ニタ装置36に表示される画像データは、このように2
値化された画像である。図2に示すように、画像処理装
置30はこのように2値化されたコア部形成用火炎の画
像データに対して、さらに、測定ウインドウ40を適用
して、コア部形成用火炎8Aの発光部分の幅Wとその中
点Pを測定する。画像処理装置30が測定する対象とし
ては、発光部分の幅Wと発光部分の幅の中点Pの他に、
記号Aで示した火炎面の位置、および、火炎の広がり角
度θがある。さらに、画像処理装置30は、火炎の発光
強度、その他、種々の変量(パラメータ)を測定する。
【0031】画像処理装置30における発光部分の幅W
と発光部分の幅の中点Pの測定、および、火炎面の位置
Aの測定、並びに、火炎の広がり角度θの測定の詳細に
ついて述べる。火炎の測定したい位置に測定ウインドウ
40を設ける。このとき、火炎の幅方向には2値化され
た火炎の画像が測定ウインドウ40内に完全に入るよう
にする。また火炎の高さ方向は1画素分として一次元の
測定領域とする。測定ウインドウ40内で2値化された
データ「1」の画素数は幅を意味する。測定ウインドウ
40内の各画素の座標を利用して、その中点の位置を計
算して求める。具体的には、たとえば、図2における位
置に測定ウインドウ40を固定して、測定ウインドウ4
0内におけるコア部形成用火炎8Aの左端の位置と右端
の位置を画素の番号から読み取り、両者の差からコア部
形成用火炎8Aの幅Wおよび発光部分の幅の中点Pを計
算する。コア部形成用火炎8Aの火炎面の位置Aおよび
火炎の広がり角度θは、測定ウインドウ40とは別のウ
インドウ40A、40Bを用いて測定する。コア部形成
用火炎8A全体の形状のプロファイルの変化を測定する
場合は、図2に破線で示したように、測定ウインドウ4
0を下方から上方に移動させながら、上記同様、発光部
分の幅Wと発光部分の幅の中点Pを測定する。これによ
り、画像処理後のコア部形成用火炎8Aの形状のプロフ
ァイルパラメータ、つまり、発光部分の幅W、発光部分
の幅の中点P、および、火炎面の位置(縁)Aが順次、
測定できる。
【0032】コア部形成用火炎8はターゲット2の下部
先端のコア形成部に当たると拡散する。その拡散に随伴
して、コア部形成用火炎8は手前で拡散していく。画像
処理装置30は、この拡散角度、つまり、火炎の広がり
角度θをも測定する。勿論、画像処理装置30は、火炎
面の位置Aと同様に、連続的に火炎の広がり角度θを測
定していき、測定結果から、最終的な火炎の広がり角度
θを決定してもよい。ただし、一般的には、上述したよ
うに、測定ウインドウ40をある位置に固定しておき、
その位置におけるコア部形成用火炎8Aの幅Wや発光部
分の幅の中点Pを測定する。
【0033】本実施例では、スート体2から15mmの
位置にコア部形成用火炎8Aが完全に収まるように、水
平に測定ウインドウ40を位置決めして、コア部形成用
火炎8Aの中点Pの位置を計測して、その位置を制御処
理コンピュータ38からアナログ信号として出力する。
図2において、右側を正の位置方向とし、この正の位置
方向にクラッドバーナ6が位置しているものとする。
【0034】図3は上述した画像処理装置30で測定し
た結果を示すグラフである。横軸に時間経過を示し、縦
軸にコア部形成用火炎8Aの発光部分の幅の中点Pの位
置の変化および変動(揺らぎ)を示す。コア部形成用火
炎8の変動周期は通常、数HZ 〜数十HZ である。曲線
CV1は、予備実験として、通常の圧力制御、圧力=−
3.0mmH2 Oで、スート体2の合成を行ったときの
結果を示すグラフである。発光部分の幅の中点Pの位置
が、合成開始後10時間経過後に、約0.5mmだけ、
クラッド火炎10側に移動していることが判った。この
原因を解析すると、合成によってスート体2の形状が変
化することに起因してベルジャー11内のガスの流れが
徐々に変化するためと考えられる。また、合成開始後、
5時間経過前後の時点においては、コア部形成用火炎8
Aの発光部分の幅の中点Pが1mm程度の範囲で大きく
変動している。この原因を分析すると、スート体2がベ
ルジャー11の上部の円筒部分に入り込むことによっ
て、ベルジャー11の円筒部分とスート体2の先端部分
との間隙が狭まり、ガスの流路の大きさが変化してガス
の流れが大きく変化すると考えられる。曲線CV2は、
上述した測定結果とその分析に基づいて、上述した発光
部分の幅の中点Pの変化を制限するように制御した、コ
ア部形成用火炎8Aの発光部分の幅の中点Pの位置変化
の結果を示すグラフであるが、その詳細については後述
する。
【0035】図4の曲線CV3は、予備実験として、図
3に示した曲線CV1の条件で合成したスート体2の長
さ(横軸)と、比屈折率差Δ(縦軸)との関係を示すグ
ラフである。コア部形成用火炎8Aの発光部分の幅の中
点Pの位置変動が大きくなると、比屈折率差Δが大きく
なることが判った。また、発光部分の幅の中点Pの位置
が離れることによって、比屈折率差Δが低下することが
判った。また、図3に示した、スート体2の合成から5
時間経過前後における発光部分の幅の中点Pの変動に起
因して、比屈折率差Δも一時的に増加している。曲線C
V4は、上述した測定結果とその分析に基づいて、上述
した発光部分の幅の中点Pの変化を制限するように制御
した、比屈折率差Δの結果を示すグラフであるがその詳
細については後述する。
【0036】もちろん、ベルジャー11の形状、コアバ
ーナ4およびクラッドバーナ6の設置位置などに依存し
て、コア部形成用火炎8の移動方向と、それに伴う比屈
折率差Δの変化は上述した結果とは異なる可能性がある
が、以上の予備実験の結果から明確なことは、従来の方
法では、合成されたスート体2の品質、ひいては、最終
的に製造される光ファイバの品質に問題があることを示
している。
【0037】上記測定において注意を要するのは、ベル
ジャー11に取りつけた観察用窓の曇りである。CCD
カメラ32は、この観察用窓を通してコア部形成用火炎
8を撮像している。本実施例においては、観察用窓をガ
スでパージすることで曇りを抑えた。その結果、曇りの
影響を受けないで済んだ。これとは別に、上述した画像
データの2値化について、ベルジャー11内に基準光源
を設け、その強度変化に対応させ、2値化のしきい値を
変化させることもできる。このようにしきい値を変化さ
せると、ノイズの影響を排除したより一層精度の高い2
値化が可能となる。
【0038】以上の例においては、コアバーナ4および
クラッドバーナ6の延長線上にCCDカメラ32を設け
てコア部形成用火炎8を中心に火炎の測定を行った例を
述べたが、この位置とは直交する位置からコア部形成用
火炎8を個別に撮像して、上述したと同様に、コア部形
成用火炎8の測定を行ってもよい。さらに、CCDカメ
ラ32を2つ設けて、コア部形成用火炎8とクラッド部
形成用火炎10とを個別に撮像して、それぞれのコア部
形成用火炎8およびクラッド部形成用火炎10につい
て、上述したと同様に、コア部形成用火炎8およびクラ
ッド部形成用火炎10それぞれの火炎の測定を、上記同
様に、行うこともできる。
【0039】第2実施例 以下、上述した予備実験の結果を改善するために、火炎
の形状を測定し、測定したその火炎の形状を制御して、
スート体2の合成状態を制御する、本発明の光ファイバ
用多孔質母材合成方法およびその装置について、述べ
る。本実施例は、特に、排気管の位置を変化させて火炎
の位置または形状のプロファイルを制御する。図5は本
発明の実施例としての光ファイバ用多孔質母材合成装置
100Aの構成図である。光ファイバ用多孔質母材合成
装置100Aは、スート体合成装置1Aと、合成状態測
定・制御装置3Aとからなる。
【0040】スート体合成装置1Aは、図1に図解した
スート体合成装置1に似ているが、図5に図解したスー
ト体合成装置1Aには、排気筒13が3次元的に移動可
能なように、排気筒13とベルジャー11との接続部に
ベローズ56、および、スクラバー(図示せず)側の排
気筒13の先端にベローズ58が設けられている。スー
ト体合成装置1Aのその他の部分、ベルジャー11、コ
アバーナ4、クラッドバーナ6などは、図1に図解した
スート体合成装置1の対応する部分とほぼ同じである。
【0041】合成状態測定・制御装置3Aは、図1に図
解した合成状態測定装置3と同様、CCDカメラ32、
第1のモニタ装置34、第2のモニタ装置36、制御処
理コンピュータ38(図示せず)、記録装置39(図示
せず)、および、図1に示した画像処理装置30と同等
の画像処理装置30Bを有している。合成状態測定・制
御装置3Aはさらに、第2のCCDカメラ33および画
像処理装置30Aと同等の画像処理装置30Bを有して
いる。
【0042】本実施例においては、2台のCCDカメラ
32、33を用いて、コア部形成用火炎8の2次元的な
位置を撮像する。第2のCCDカメラ33は紙面に直交
する(垂直な)面からコア部形成用火炎8を撮影する。
したがって、第2のCCDカメラ33はコア部形成用火
炎8の上下方向の変位を撮像できる。第2のCCDカメ
ラ33で撮像したコア部形成用火炎8についての定量化
処理は、画像処理装置30Bおよび第2のモニタ装置3
6を用いて行われる。この定量化処理の内容は、図2を
参照して述べた、画像処理装置30、第1のモニタ装置
34および測定ウインドウ40を用いて発光部分の幅の
中点位置Pなどを算出する処理と実質的に同じである。
この場合、コア部形成用火炎8の軸に直交する方向に測
定ウインドウ40を設け、その発光部分の幅の中点Pを
火炎の位置と定義する。図5における向きP1を正の向
きとする。
【0043】一方、第1のCCDカメラ32はベルジャ
ー11の底部からコア部形成用火炎8を撮像している。
この場合、そのままでは、コア部形成用火炎8とクラッ
ド部形成用火炎10とが重なって撮像されるので、コア
部形成用火炎8のみが撮像されるように、撮像方法を工
夫している。その例を、図6を参照して述べる。図6は
その測定装置7の構成を示す。この測定装置7は、レー
ザ光源170、シャッタ172、シリンドリカルレンズ
174、バンドパスフィルタ175、CCDカメラ32
および画像処理装置30Aを有する。具体的例として、
レーザ光源170には、波長524nm、出力3Wのア
ルゴンイオンレーザを用いた。シャッタ172はガラス
微粒子の形状のプロファイル測定時にレーザ光源170
からのレーザ光をシリンドリカルレンズ174に通過さ
せる。シリンドリカルレンズ174は、アルゴンイオン
レーザ170から出射されたアルゴンイオンレーザ光L
0をコア部形成用火炎8の広がりに合わせてシート状の
光L1に拡散して、コア部形成用火炎8に照射させる。
コア部形成用火炎8に照射されたシート状の拡散光L1
は、コア部形成用火炎8内にガラス微粒子8Cが存在す
る場合には散乱され、ガラス微粒子8Cが存在しない場
合は透過する。ガラス微粒子で散乱された散乱光L2を
CCDカメラ32で撮像する。なお、コア部形成用火炎
8の自然光を除去するため、CCDカメラ32の前面
に、散乱光の波長である514nmの波長の光のみ通過
させるバンドパスフィルタ175を設けている。したが
って、CCDカメラ32には、ガラス微粒子8Cからの
散乱光のみが入射する。CCDカメラ32で撮像した画
像データを、画像処理装置30Aは、上述した第1実施
例における画像処理装置30による火炎の測定と同様
に、信号処理すると、火炎の測定と同様に、ガラス微粒
子の形状のプロファイルを測定できる。その結果とし
て、ガラス微粒子の位置変化、つまり、ガラス微粒子の
幅WGとその変動幅WGσ、ガラス微粒子の中点PGと
その中点変動幅PGσ、ガラス微粒子の縁の位置AG、
火炎の広がり角度Gθなどが定量化できる。火炎の変動
とともに、火炎の中で発生するこのように測定したガラ
ス微粒子も多孔質ガラス母材の合成において重要な役割
を担っている。ここで、測定ウインドウ42は図5に示
したように設け、火炎の左右の変位を測定する。紙面手
前に向かう向きP2を正の向きと定義する。尚、コア部
形成用火炎8とクラッド部形成用火炎10が重ならない
適当な位置にCCDカメラ32を設置すれば、あえて図
6に示す測定装置7を用いずともよい。
【0044】合成状態測定・制御装置3Aはさらに、火
炎変位表示器46、排気筒位置制御器50、排気筒3次
元駆動装置52を有する。火炎変位表示器46はたとえ
ば、オシロスコープであり、画像処理装置30Aからの
第1の火炎測定信号と画像処理装置30Bからの第2の
火炎測定信号として、これらを二次元平面に展開して表
示し、コア部形成用火炎8の2次元的な変位を表す。排
気筒位置制御器50は、第1の向き(方向)P1 と第2
の向き(方向)P2の基準交点から、第1の火炎位置信
号と第2の火炎位置信号との交点がずれた分だけ、基準
交点に戻すように、排気筒3次元駆動装置52および排
気筒支持部54を介して、排気筒13を3次元的に移動
させる。排気筒位置制御器50の制御アルゴリズムとし
ては、通常よく知られたPID(比例、積分、微分)制
御、または、P制御、あるいは、PI制御などを適用で
きる。排気筒13の両端には耐熱性のベローズ56と耐
熱性のベローズ58が設けられているので、気密性を維
持しながら、排気筒13をx−y−z方向に3次元的に
移動させることができる。上述したP2 の向きはy方向
の向きに一致する。y方向は紙面に向かう向きである。
このように、排気筒13を3次元的に移動させることに
よって、スート体2に対する排気筒13の位置を変化さ
せることができる。
【0045】図7および図8は、排気筒13を基準位置
に対して、x方向、y方向に変位させた場合に測定し
た、それぞれ第1の向きP1 と第2の向きP2 における
火炎位置の変位P1、P2を示すグラフである。図7に
図解したように、排気筒13をx方向の正の向きに移動
させて、排気筒13をスート体2に近づけた場合、コア
部形成用火炎8は排気筒13に近づくので、コア部形成
用火炎8が排気筒13に引き寄せられ、火炎位置変位P
1は小さくなる。一方、排気筒13をx方向の負の向き
に遠ざけると、火炎位置変位P1は大きくなる。同様
に、図8に図解したように、排気筒13をy方向の正の
向き(紙面に向かって手前側)に移動させると、排気筒
13を移動させた方向にコア部形成用火炎8が移動す
る。
【0046】上述した予備実験をした上で、実際にコア
部形成用火炎8の位置を安定させるように、排気筒13
の移動制御を行った結果を、図3の曲線CV2および図
4の曲線CV4に示す。図3に示した曲線CV2から明
らかなように、コア部形成用火炎8の発光部分の幅の中
点Pの位置は時間経過しても、ほぼ一定になった。図4
に示した曲線CV4から明らかなように、比屈折率差Δ
は、スート体2の長手方向依存性が少なくなった。つま
り、スート体2の長手方向に均一な比屈折率差Δが得ら
れた。したがって、このようにして合成されたスート体
2を用いて光ファイバを合成すると、比屈折率差Δの均
一な光ファイバが製造できる。
【0047】第3実施例 本発明の光ファイバ用多孔質母材合成方法とその装置の
他の実施例を述べる。本実施例は、ベルジャー11への
吸気量を制御して火炎の変位を制御する。図9に本実施
例の光ファイバ用多孔質母材合成装置100Bの構成を
示す。光ファイバ用多孔質母材合成装置100Bは、ス
ート体合成装置1Bと合成状態測定・制御装置3Bとか
らなる。
【0048】スート体合成装置1Bは、図5に図解した
スート体合成装置1Aに類似しているが、ベルジャー1
1の上部に、ベルジャー11に導入する大気(空気)を
吸気するため、ベルジャー11の外壁の外周に沿って複
数の吸気口70が設けられている。さらに、吸気口70
への吸気量を制御するため、弁76、この弁に接続され
たシャフト78が設けられている。またスート体合成装
置1Bには、スート体2を軸支しているシャフト16の
上部側に、吸気口70から吸入された空気が漏洩しない
ように、磁気シール部74とベローズ72が設けられて
いる。
【0049】合成状態測定・制御装置3Bは、図5に図
解したものと同様、CCDカメラ32、第1のモニタ装
置34、第2のモニタ装置36(図示せず)、制御処理
コンピュータ38(図示せず)、記録装置39(図示せ
ず)、画像処理装置30A,30B、火炎変位表示器4
6を有する。合成状態測定・制御装置3Bはまた、図5
に示したと同様に、排気筒位置制御器50、排気筒3次
元駆動装置52を有する。合成状態測定・制御装置3B
はさらに、上述した吸気口70からの吸気量を制御する
ための、吸気制御器60および吸気口駆動制御器62を
有する。第1のCCDカメラ32、第2のCCDカメラ
33、画像処理装置30A、30B、第1のモニタ装置
34、第2のモニタ装置36、火炎変位表示器46の処
理内容は、図5を参照して述べた処理と実質的に同じで
ある。
【0050】図10は、図9に示した吸気口70、弁7
6、シャフト78のベルジャー11の頂部からみた平面
図で、シャフト78と駆動モータ80、および、駆動モ
ータ80と吸気口駆動制御器62との接続関係を示す。
吸気口70はベルジャー11の上部の周辺に沿って、こ
の例では、8個設けられている。8個の吸気口70に対
応して、8個の弁76、8個のシャフト78、8個の駆
動モータ80が設けられている。吸気口駆動制御器62
が8個の駆動モータ80を独立に制御して、8個の吸気
口70のそれぞれから導入される空気の量を、独立に制
御する。シャフト78にはネジが付いており、そのネジ
がカバー82にねじ込まれている。したがって、駆動モ
ータ80がこの駆動モータ80に接続されたシャフト7
8を回転させると、シャフト78が軸方向に沿って移動
し、弁76が吸気口70の開度を調整する。このよう
に、ベルジャー11の周縁に沿って、8個の独立した吸
気口70を設けたのは、ベルジャー11内の火炎と排気
との位置関係を考慮したためである。つまり、吸気口7
0から吸気される空気はコア部形成用火炎8およびクラ
ッド部形成用火炎10の形状のプロファイルを制御する
整流ガスとして用いられるが、整流ガスは、ベルジャー
11内の流路に依存してその整流効果が著しく変化す
る。ベルジャー11内の整流ガスの流路は、スート体2
の成長状態、排気筒13からの排気状態などによって変
化する。したがって、本実施例においては、ベルジャー
11の上部外周に8個の吸気口70を設け、状態に応じ
て、適切な位置の吸気口70から適切な量の吸気が可能
な構成にしている。
【0051】火炎変位表示器46から吸気制御器60
に、火炎位置変位信号P1,P2が印加される。吸気制
御器60は、たとえば、基準位置に対する上記火炎位置
変位信号P1,P2の偏差を、図10に示したベルジャ
ー11の中心線Cの周囲の放射状方向に分割して、それ
ぞれ分割方向ごとの偏差を算出し、それらの偏差を制御
指令S60として吸気口駆動制御器62に印加する。吸
気口駆動制御器62は、吸気制御器60からの制御指令
S60に基づいて8個の吸気口70−1〜70−8に対
応する駆動モータ80−1〜80−8を個別的に駆動す
る。
【0052】図11は、予備実験として、対向位置にあ
る1番と3番の吸気口70−1、70−3の開度を変更
したときのコア部形成用火炎8の左右方向P2 の変位の
変動を示すグラフである。この場合、排気筒13の移動
制御は行っていない。両者の吸気口70−1,70−3
を閉じると、吸気量は平衡するから、コア部形成用火炎
8の変位はない。吸気口70−1を開け、吸気口70−
3を閉じると、コア部形成用火炎8は、閉じられた吸気
口70−3側、つまり、正側に変位する。逆に、吸気口
70−3を開け、吸気口70−1を閉じると、コア部形
成用火炎8は、閉じられた吸気口70−1側、つまり、
負側に変位する。その他の対向する吸気口70、たとえ
ば、吸気口70−2と70−4などについても上記同様
にコア部形成用火炎8の変位を制御できる。
【0053】以上から明らかなように、コア部形成用火
炎8を変位させたい向きにある吸気口70を閉じ、それ
と対向する位置にある吸気口70を開けると、希望する
火炎の形状のプロファイル制御が可能となる。したがっ
て、コア部形成用火炎8の変位に応じて、適切な吸気口
70の開度を適切に制御することにより、コア部形成用
火炎8をスート体2の成長に係わらず、所定の位置に維
持させることができる。その結果として、図3の曲線C
V2に示したように、コア部形成用火炎8の発光部分の
幅の中点Pを所定の位置に制御でき、その結果として、
図4の曲線CV4に示したように、比屈折率差Δをプリ
フォーム(多孔質ガラス母材)の長手方向に依存せず、
均一にすることができる。
【0054】第4実施例 第2実施例は排気筒13の位置を変化させる例、第3実
施例は吸気口70からの吸気量を制御する例を示した
が、図9に示したように、これら両者の制御を併用する
ことができる。たとえば、スート体2の合成の初期段階
では、シャフト16とベルジャー11の外筒との間の間
隙が大きく、スート体2の合成が進んで、スート体2が
ベルジャー11の上部に入り込んでいくとベルジャー1
1の外筒とスート体2との間隙が狭まる。つまり、スー
ト体2の合成状態に依存して吸気の流路状態が異なる。
さらに、流路状態の変化に伴って、吸気口70から導入
された空気が、ベルジャー11の底部にぶつかって、コ
ア部形成用火炎8に向かい、コア部形成用火炎8の形状
のプロファイルを間接的に制御する場合もある。さら
に、そのような空気が排気筒13から排出されるとき
も、コア部形成用火炎8の形状のプロファイルの変化さ
せる。したがって、上述した排気筒13の移動制御と、
吸気制御とを適切に組み合わせると、コア部形成用火炎
8のみならず、クラッド部形成用火炎10の形状のプロ
ファイルもを適切に制御できることになる。その結果と
して、より高い品質の多孔質ガラス母材を合成できる。
【0055】第5実施例 本発明の火炎などの状態測定方法の他の実施例について
述べる。第5実施例は、発光強度分布を測定する例を示
す。図12(A)は第5実施例を実施する測定装置90
の構成を示す。第5実施例においては、第1実施例およ
び第2実施例におけるCCDカメラ32または第2のC
CDカメラ33に代えて、集光レンズ92、スクリーン
94、リニアイメージセンサ96およびセンサ制御装置
98からなる光学式処理装置90を用いる。集光レンズ
92を用いてスクリーン94の上にコア部形成用火炎8
およびクラッド部形成用火炎10の画像を投影し、集光
レンズ92とは反対側にスクリーン94に対向させてリ
ニアイメージセンサ96を設けている。リニアイメージ
センサ96の平面図を図12(B)に示す。リニアイメ
ージセンサ96は直線状の光の強度分布を測定する測定
器である。図12(C)はリニアイメージセンサ96に
投影したコア部形成用火炎8およびクラッド部形成用火
炎10の画像を示す図である。センサ制御装置98はリ
ニアイメージセンサ96で得られた画像データを処理す
る。
【0056】図13は図12(C)の拡大図および火炎
測定処理を示す図である。スクリーン94の所定の位置
には、第1の測定ウインドウ66および第2の測定ウイ
ンドウ68が貼りつけてあり、これらのウインドウ6
6、68を用いて、コア部形成用火炎8およびクラッド
部形成用火炎10の発光強度の強い部分を測定する。好
適には、適切なしきい値を設けてコア部形成用火炎8お
よびクラッド部形成用火炎10の面をコントラストよく
測定する。第5実施例においては、上述した実施例のよ
うに、広い範囲の画像データについて高速な演算を必要
としないので、上述した実施例に比較して、高速な測定
が可能となる。また、視野上の任意の複数の点を処理速
度を低下させずに測定できるという利点がある。つま
り、上述した実施例においては、CCDカメラ32また
は第2のCCDカメラ33の撮像周期および画像処理装
置30、30A、30Bにおけるその信号処理周期があ
る程度制限されたが、本実施例ではその制限がないか
ら、一層高速な火炎の測定が可能になる。このようにし
て火炎を測定した後の、火炎の位置制御は、第2実施例
〜第3実施例に述べたとおり行う。
【0057】第6実施例 以上の実施例は、合成の対象として、光ファイバに用い
る多孔質ガラス母材の合成について述べたが、本発明
は、多孔質ガラス母材の合成に限定されず、光導波路の
製造のように、上記VADによる多孔質ガラス母材の合
成と類似する火炎堆積法を適用する他の種々の場合に適
用できる。第6実施例は、火炎堆積法による光導波路の
製造における火炎の形状のプロファイルを測定する方法
に関する。図14は火炎堆積法による光導波路の製造に
おける火炎の形状のプロファイルを測定する装置180
の構成図である。光導波路は、基板となるシリコンウェ
ーハ2A上にバーナ14からシリカ粒子(SiCl4
2 ,O2 ,Ar )を吹きつけて堆積させていく。シリ
コンウェーハ2Aに堆積されなかったシリカ粒子は排気
管116から排出される。バーナ14と排気管116と
は固定しており、シリコンウェーハ2A全面に均一にシ
リカ粒子が堆積されるように、シリコンウェーハ2Aを
図示しないトラバース機構を用いて、前後、左右にトラ
バースさせる。
【0058】シリコンウェーハ2Aに対するバーナ14
からの火炎9を撮像するため、第1のCCDカメラ18
2と第2のCCDカメラ184が直交状態に配設されて
いる。つまり、第1のCCDカメラ182はシリコンウ
ェーハ2Aの面に直交した上部からシリコンウェーハ2
Aに吹きつけられる火炎9を撮像するように配設され、
第2のCCDカメラ184はシリコンウェーハ2Aに吹
きつけられる火炎9の側面を撮像するように配設されて
いる。第1のCCDカメラ182および第2のCCDカ
メラ184の撮像結果は、たとえば、図5に示した画像
処理装置30Aおよび画像処理装置30Bと同様の信号
処理系によって、処理される。つまり、第1のCCDカ
メラ182および第2のCCDカメラ184で撮像され
た画像データはそれぞれ画像処理装置30に印加され
て、第1のモニタ装置34および第2のモニタ装置36
に表示される。ただし、第6実施例においては、第1の
モニタ装置34には図15(A)に示すように第1のC
CDカメラ182で撮像した画像データ処理を表示し、
第2のモニタ装置36には図15(B)に示すように第
2のCCDカメラ184で撮像した画像データ処理結果
を表示する。
【0059】図15(A)について述べると、画像処理
装置30Aは、第1の測定ウインドウ186を用いて、
シリコンウェーハ2Aの面に吹きつけられている平面的
な火炎9Aの形状のプロファイルを測定する。この測定
方法は第2実施例と同様である。これにより、発光部分
の平面における幅の中点PA が測定できる。同様に、図
15(B)について述べると、画像処理装置30Bは、
第2の測定ウインドウ188を用いて、シリコンウェー
ハ2Aの面に吹きつけられている平面的な火炎9Bの形
状のプロファイルを測定する。この測定方法は第2実施
例と同様である。これにより、発光部分の断面における
幅の中点PA が測定できる。第1の測定ウインドウ18
6の近傍に付記した記号+は第1の測定ウインドウ18
6を+側に移動させることを示し、記号−は第1の測定
ウインドウ186を−側に移動させることを示す。第2
の測定ウインドウ188の近傍に付記した記号+は第2
の測定ウインドウ188を+側に移動させることを示
し、記号−は第2の測定ウインドウ188を−側に移動
させることを示す。いずれの場合も、撮像された火炎の
中心線を基準として、+側と−側に移動させながら、そ
れぞれの発光部分の平面における中点PA 、および、断
面における中点PB を測定する。
【0060】上記のようにして測定された発光部分の幅
の中点PA ,PB をそれぞれ直交軸方向にとって、その
交点をプロットしたグラフを図16に示す。つまり、図
16は、発光部分の平面における幅の中点PA 、およ
び、断面における幅の中点PBの方向を含む平面内の火
炎の動きを示している。図16に示す結果を分析する
と、平面幅の中点PA 方向に約1mm、断面幅の中点P
B 方向に約1.5mmの範囲で火炎が揺らいでいること
が判った。この火炎の変動幅が発生する原因を究明する
と、排気管116に付着したガラス微粒子に起因する排
気管116の内壁の排気抵抗の変化(増加)、排気管1
16に接続された排ガス処理装置(図示せず)の負荷変
動に起因していることが判った。したがって、これらの
火炎を発生させる要因が発生しないように管理すること
により、バーナ14から吹き出される火炎9の揺らぎの
変動を小さく抑制でき、ひいては、高い品質の光導波路
を合成することができる。
【0061】光導波路の合成の火炎を測定した第6実施
例の他の形態としては、上述した実施例と同様に、火炎
9にレーザ光を火炎9に含まれるガラス微粒子に照射し
その散乱光を撮像して、ガラス微粒子の形状のプロファ
イルを測定することもできる。
【0062】以上の実施例においては、コア部形成用火
炎8またはクラッド部形成用火炎10の整流ガスとして
空気(大気)を用いた場合について述べたが、整流ガス
としては、空気に限らず、アルゴンガスなどの不活性ガ
スを用いてもよい。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、多孔質ガラス母材、光
導波路などを合成する火炎の位置を正確に制御できる。
その結果、本発明によって合成された多孔質ガラス母
材、光導波路などは品質が安定している。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の光ファイバ用多孔質母材合成方
法の第1実施例として、光ファイバ用多孔質母材合成状
態測定方法を実施する光ファイバ用多孔質母材合成装置
および光ファイバ用多孔質母材合成状態測定装置の構成
図である。
【図2】図2は図1に示したCCDカメラでコア火炎を
撮像した結果を画像処理して、図1に示した第1のモニ
タ装置に表示したコア部形成用火炎を示すグラフであ
る。
【図3】図3は図1に示した画像処理装置で測定した時
間経過に対するコア部形成用火炎の発光部分の幅の中点
Pの位置変動を示すグラフである。
【図4】図4は図1に示した画像処理装置で測定した光
ファイバ母材の長さと比屈折率差との関係を示すグラフ
である。
【図5】図5は本発明の光ファイバ用多孔質母材合成方
法を行う光ファイバ用多孔質母材合成装置の第1の構成
図である。
【図6】図6は図5に図解した測定装置の構成を図解す
る図である。
【図7】図7は図5に示した光ファイバ用多孔質母材合
成装置による火炎位置変位測定結果を示すグラフであ
る。
【図8】図8は図5に示した光ファイバ用多孔質母材合
成装置による他の火炎位置変位測定結果を示すグラフで
ある。
【図9】図9は本発明の光ファイバ用多孔質母材合成方
法を行う光ファイバ用多孔質母材合成装置の第2の構成
図である。
【図10】図10は図9に示した吸気口などをベルジャ
ーの頭部から見た平面図である。
【図11】図11は、図9に示した光ファイバ用多孔質
母材合成装置によって実験を行った結果を示すグラフで
ある。
【図12】図12(A)は本発明の火炎などの状態測定
方法の第5実施例としての、光ファイバ用多孔質母材合
成状態測定方法を実施する測定装置の構成を示す図であ
り、図12(B)は図12(A)に示したリニアイメー
ジセンサの平面図であり、図12(C)はリニアイメー
ジセンサに投影した火炎の画像を示す図である。
【図13】図13は図12(C)に示した図形の拡大図
および火炎測定処理を示す図である。
【図14】図14は本発明の火炎などの状態測定方法の
第7実施例としての、火炎堆積法による光導波路の製造
における火炎の形状のプロファイルを測定する装置の構
成図である。
【図15】図15(A)は図14に示した第1のCCD
カメラで撮像した画像データ処理を表示した画像データ
処理結果を示す図であり、図15(B)は図15に示し
た第2のCCDカメラで撮像した画像データ処理結果を
示す図である。
【図16】図16は、図14に示した測定された火炎の
発光部分の平面幅の中点PA および断面幅の中点PB
それぞれ直交軸方向にとってその交点をプロットしたグ
ラフ、つまり、発光部分の平面幅の中点PA の方向と断
面幅の中点PB の方向を含む平面内の火炎の動きを示す
グラフである。
【符号の説明】
1・・スート体合成装置 11・・ベルジャー 13・・排気筒 2・・ターゲット(スート体) 2A・・シリコンウェーハ 3・・合成状態測定装置 30・・画像処理装置 32・・第1のCCDカメラ 33・・第2のCCDカメラ 34・・第1のモニタ装置 36・・第2のモニタ装置 38・・制御処理コンピュータ 39・・記録装置 40、42・・測定ウインドウ 46・・火炎変位表示器 4・・コアバーナ 8・・コア部形成用火炎 8A・・画像処理後のコア部形成用火炎 8B・・ガラス微粒子 6・・クラッドバーナ 10・・クラッド部形成用火炎 3A、3B・・合成状態測定・制御装置 50・・排気筒位置制御器 52・・排気筒3次元駆動装置 54・・排気筒支持部 56、58・・ベローズ 60・・吸気制御器 62・・吸気口駆動制御器 66、68・・測定ウインドウ 70・・吸気口 72・・ベローズ 74・・磁気シール部 76・・弁 78・・シャフト 80・・駆動モータ 82・・カバー 100、100A、100B・・光ファイバ用多孔質母
材合成装置 170・・レーザ光源 172・・シャッタ 174・・シリンドリカルレンズ 175・・光学的バンドパスフィルタ 90・・光学式処理装置 92・・集光レンズ 94・・スクリーン 96・・リニアイメージセンサ 98・・センサ制御装置 60・・測定装置 116・・排気管

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ファイバ用多孔質ガラス母材または光導
    波路を合成する、光ファイバ用多孔質母材等の合成方法
    において、 ターゲットに吹きつけられて光ファイバ用多孔質ガラス
    母材または光導波路を合成する火炎またはガラス微粒子
    の流れを撮像し、 その撮像結果を信号処理して前記火炎またはガラス微粒
    子の流れの位置変化をを測定し、 測定した火炎またはガラス微粒子の位置が所定の位置に
    なるように、前記多孔質ガラス母材を合成する容器から
    ガスを排出する排気手段の位置を制御することを特徴と
    する光ファイバ用多孔質母材等の合成方法。
  2. 【請求項2】光ファイバ用多孔質ガラス母材または光導
    波路を合成する、光ファイバ用多孔質母材等の合成方法
    において、 ターゲットに吹きつけられて光ファイバ用多孔質ガラス
    母材または光導波路を合成する火炎またはガラス微粒子
    の流れを撮像し、 その撮像結果を信号処理して前記火炎またはガラス微粒
    子の流れの位置変化をを測定し、 測定した火炎またはガラス微粒子の位置が所定の位置に
    なるように、前記多孔質ガラス母材を合成する容器の頂
    部から整流ガスを導入し、該整流ガスの分布を制御する
    ことを特徴とする光ファイバ用多孔質母材等の合成方
    法。
  3. 【請求項3】光ファイバ用多孔質ガラス母材を合成する
    容器、 該容器内のターゲットに向けて光ファイバのコア部形成
    用火炎を吹きつけるコアバーナ、 前記容器内のターゲットに向けて光ファイバのクラッド
    部形成用火炎を吹きつけるクラッドバーナ、 前記容器内の排気ガスを排出する排気筒、 少なくとも前記コア部形成用火炎の形状を撮像する撮像
    手段、 該撮像手段の撮像結果から前記コア部形成用火炎の中心
    位置を測定する火炎位置測定手段、 前記排気筒の位置を制御して前記測定した火炎の中心位
    置を所定位置に制御する排気筒位置制御手段を有する光
    ファイバ用多孔質母材合成装置。
  4. 【請求項4】光ファイバ用多孔質ガラス母材を合成する
    容器、 該容器内のターゲットに向けて光ファイバのコア部形成
    用火炎を吹きつけるコアバーナ、 前記容器内のターゲットに向けて光ファイバのクラッド
    部形成用火炎を吹きつけるクラッドバーナ、 前記容器内の排気ガスを排出する排気筒、 少なくとも前記コア部形成用火炎の形状を撮像する撮像
    手段、 該撮像手段の撮像結果から前記コア部形成用火炎の中心
    位置を測定する火炎位置測定手段、 前記容器の頂部に配設され、前記コア部形成用火炎の形
    状を変化させる整流ガスを提供する手段、 前記整流ガスの分布を制御して前記測定した火炎の中心
    位置を所定位置に制御する整流ガス制御手段を有する光
    ファイバ用多孔質母材合成装置。
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